JP2008070622A - 露光マスク及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光層における開口部に補強効果のあるポーラス構造(多孔構造)を持たせ、側壁の垂直性が高く、反射による光のロスを低減することを可能にする露光マスク及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】露光光に対して透過性を有する基体100と、該基体上に接して配置された遮光性領域102と透過性領域103とを備える遮光層101と、を有する露光マスクであって、該遮光層の透過性領域103は、該基体100に対して垂直な複数の細孔104を有するポーラス構造であることを特徴とする露光マスク。
【選択図】図1

Description

本発明は露光によって微細加工を行う際に使用される露光マスク及びその製造方法に関する。
近年、半導体デバイスを始めとする、微細加工を必要とする各種電子デバイスの分野では、デバイスの高密度化及び高集積化の要求がますます高まっており、それらの要求を満たすために、フォトリソグラフィ工程によるパターンの更なる微細化が求められている。
しかしながら、現在のフォトリソグラフィ工程では、大部分が縮小投影露光で行われていることから、その解像度は光の回折限界によって制約され、光源波長の3分の1程度の空間分解能しか得られない。このため、露光光源にKrFエキシマレーザやArFエキシマレーザ等を用いることによって短波長化が図られ、それによって100nm程度の微細加工が可能となっている。
光源の短波長化に伴い、そこで用いられるフォトマスク等についても、従来のものでは遮光性が不足することから、様々な工夫が試みられている。例えば、特許文献1や特許文献2では、従来のクロム系のフォトマスクではKrFエキシマレーザ(波長248nm)に対する遮光性が不足する等の理由から、遮光膜にシリコンを用いたフォトマスクが提案されている。
以上のように光源の短波長化が進むフォトリソグラフィにおいては、上記したフォトマスク等以外にも、装置の大型化、上記波長域に適合するレンズの開発、装置のコスト及びそれと対応するレジストのコストの上昇等の課題が数多く浮上してきている。
一方、光を用いてその波長以下の解像度の微細加工を行うやり方としては、近接場光を用いる方法が提案されている。近接場光による場合には、光の回折限界の制約を受けないため、光源波長の3分の1以下の空間分解能を得ることが出来る。また、光源として水銀灯や半導体レーザを使えば、光源自体を小さくすることが出来ることから、装置構成の小型化を図ることが可能であり、更にはそれに伴いコストも安くすることが出来る。
以上の近接場光を用いたリソグラフィの方式の一つとして、例えば、特許文献3に開示されているような方法が知られている。即ち、光源波長よりも狭い開口が形成された遮光層を有する近接場露光用マスクを、レジストに対して近接場領域である100nm以下まで密着させ、マスク上の微細パターンを一括露光によってレジストに転写する方式である。更に、特許文献4では、クロム系ではなくシリコン系の近接場露光用マスクの提案もなされている。そのマスクは、遮光層と被露光物間の多重反射の発生を抑制することができ、密着露光においてレジストとの剥離が容易であり、レジスト中に発生する酸による腐食に対して高い耐久性を有することが示されている。
特開平6−095363号公報 特開平6−095358号公報 特開平11−145051号公報 特願2005−167899
しかし、露光線幅の狭ピッチ化の進行に伴って、マスクの形成は複雑になる。遮光性を確保するためには、少なくとも一定の厚さが必要であるが、開口部幅が狭くなるに従って、図11に示すように遮光部側壁のエッチングによる垂直性の欠如が問題となる。また、遮光部の厚さに対して開口部の幅が狭くなり、開口部は通常空間として形成されているため、遮光部の倒れや劣化が懸念されると同時に、マスク基体を構成する透過性部材と開口部の屈折率差から生じる全反射による光のロス等の問題もある。
本発明は、以上の課題に鑑み、遮光層における開口部に補強効果のあるポーラス構造(多孔構造)を持たせ、側壁の垂直性が高く、反射による光のロスを低減することを可能にする露光マスクを提供することを目的とする。
本発明は、露光光源に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクであって、該遮光層の透過性領域は、該基体に対して垂直な複数の細孔を有するポーラス構造であることを特徴とする。また、前記細孔の直径は1nm以上50nm以下であることを特徴としている。また、前記遮光層の遮光性領域は相分離構造からなり、前記相分離構造は、AlSi相分離膜からなることを特徴としている。更には、前記ポーラス構造からなる遮光層の透過性領域は、シリコン酸化物を含有することを特徴としている。また、前記遮光層の透過性領域の幅は露光光源波長より狭いことを特徴とする。
また、本発明は、露光光に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクの製造方法であって、基体上に遮光性領域となる膜を一様に形成する第1工程と、該膜上にレジストパターンを形成する第2工程と、エッチングにより、レジストパターンを前記遮光層に転写し、該基体を露出させる第3工程と、該基体の露出部上にポーラス構造を形成する第4工程と、を有することを特徴とする。また、前記第1工程において、基体上に遮光性領域となる膜を形成した後に、該膜上にカーボンを成膜することを特徴としている。
更に、本発明は、露光光に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクの製造方法であって、基体上に相分離膜を一様に形成する第1工程と、該相分離膜上にレジストパターンを形成する第2工程と、エッチングにより、該レジストパターンに覆われていない該相分離膜の一相のみを除去する第3工程と、該相分離膜の他の相を自然酸化させる第4工程と、を有することを特徴とする。また、前記第1工程において、基体上に相分離膜を形成した後に、該相分離膜上にカーボンを成膜することを特徴としている。
本発明に従うことで、ポーラスな透過性領域の形成によって、基体との屈折率差が減少し、光の反射による損失が低減した露光マスクが得られる。更に、遮光性領域の側面の基体に対する垂直性が高く、透過性領域の幅が小さい領域においても高アスペクト比を有する露光マスクを提供することが出来る。
以下では、本発明のポーラス構造を有する露光マスクについて、図面を用いて説明する。
本発明の露光マスクの第一の形態を、図1を参照して詳細に説明する。本発明の露光マスクは、少なくとも基体100上に配置される遮光層101から構成されることを特徴としており、遮光層101内には遮光性領域102と透過性領域103が含まれている。更に、透過性領域103は、ポーラス構造をしており、基体100に対して垂直方向の細孔104とマトリックス105とから構成されている。これらの構成において、基体100と透過性領域103は、露光用光源の波長に対して透過率が高い材料で形成されていればどのような材料でも使用可能である。例えば、透過率が高い材料としては、光源によるが、ガラス、酸化シリコン及び酸化アルミニウム等の酸化物系材料や、窒化シリコン及び窒化アルミニウム等の窒化物系材料、更にはフッ化物系材料等も適用可能である。また、マトリックス105を構成する材料は、露光光に対して透過性を有していればどのようなものでもよいが、特には、シリコンを含有する相分離膜から製造した場合には、シリコン酸化物を含有することが好ましい。細孔104の直径に限定はないが、透過性領域103の幅よりも小さいことが好ましい。これは、透過性領域103の光に対する均一性を維持するためである。従って、露光マスクの最小幅(現状では数十〜数百nm程度)と比較して小さいことが求められるので、細孔104の直径は、1nm以上50nm以下であることが好ましい。更には、遮光性領域との界面を形成するため、細孔104の直径は、1nm以上10nm以下であることがより好ましい。透過性領域103の最小幅は、細孔104の直径に依存しているため、最小細孔直径が1nmである場合には最小幅は約2nm程度である。図1においては、透過性領域103の幅に対して細孔104が無数にあるが、図2に示すように細孔104が一個の幅で形成することも可能である。また、遮光性領域102を形成する材料としては、従来のクロム系材料、シリコン及びアルミニウム等の遮光性を有する材料であればいずれも適用可能である。しかし特には、近接場露光領域に達した場合により良い露光コントラストを得るために、アルミニウム、シリコン又はそれらの混合物を含むことが好ましい。
上記、ポーラス構造は、基体100に対して垂直方向に細孔104が配列している構造であることが好ましいが、本発明の本質からして細孔の形態は制限されていない。つまり、細孔は基体100に垂直であるばかりでなく、ランダムにスポンジ状であってもよい。ただ、従来の図11に示すように遮光部側壁のエッチングによる垂直性欠如を改善するという観点からは、本発明の細孔の形態は基板に対して垂直であることが有効であり、それは製造上プロセスを簡略化できる効果もある。
本発明は、以上の課題に鑑み、遮光層における開口部に補強効果のあるポーラス構造(多孔構造)を持たせ、側壁の垂直性が高く、反射による光のロスを低減することを可能にする露光マスクを提供することを目的とする。更に、図1等に図示されるように細孔104の配列は、規則配列をしている状態だけでなく、一様にランダムな配列でも良い。また、ポーラス構造の延長として、ラメラ構造をとることも可能である。更には、露光マスクの補強効果を考慮しない場合には、ポーラス構造のみでなく針状構造をとることも好ましい。
本発明の、光を露光マスクから被露光物に効率良く伝達させるための構成によって、次の重要な効果がもたらされる。それは全反射の軽減である。全反射とは屈折率の大きい物質から小さい物質へ光が進むとき、その境界面において、ある角度(全反射角と呼ばれる)以下の光が全て屈折により反射してしまう現象である。全反射によって光は屈折率の高い領域に閉じ込められる。従来では、透過性領域103には材料が充填されておらず、大気の屈折率となっているため、基体材料との間で全反射が起こりやすい。それに対して、本発明においては、遮光層101の透過性領域103が基体材料と大気の屈折率の中間に位置するようなポーラス構造から構成されていることにより、基体100と遮光層101間での反射による光のロスを低減することが可能である。例えば、ポーラス構造を構成する材料が基体材料と同等の場合には、ポーラス構造の堆積率に対応して基体材料と大気間の屈折率を任意に与えることが可能である。従って、本発明は基体100と遮光層101が一体となって初めて大きな効果を発現するものである。
次に、本発明の露光マスクの第二の形態を、図3を参照して詳細に説明する。本形態の露光マスクは、上記第一の形態における遮光性領域102が相分離構造を有していることを特徴とする。本形態における相分離構造とは、基体100に対して垂直方向に無数に配列している遮光性シリンダー300と、その側面を取り囲むように配置される遮光性マトリックス301とからなる構造のことを指す。本発明の第二の形態は、その製造において次のような利点を有する。即ち、まず相分離構造を有する遮光層101の膜を基体100上全体に形成する。その後に予め決められた遮光性領域102を残し、残りの領域を、透過性領域103として、相分離構造の一相のみを除去し、他相が透過性を有するように変質させることにより、容易に露光マスクを形成することが可能となる。
本発明の露光マスクの第一の形態の製造方法について、図4に示される手順に沿って説明する。まず、露光光源波長に対して透過性を有する基体を準備し、遮光層の遮光性領域を為す部材を、前記基体上に一様に形成する(図4(a))。具体的には、SiO基板を準備し、真空蒸着法又はスパッタリング法等によりクロムで遮光性領域を為す部材を基体上に形成する。後のエッチング工程における耐性を確保するために、更に薄くカーボンを成膜しておくのも好ましい。次に、レジスト等のパターン106を前記遮光層に転写し、基体に達するまで凹部を形成する(図4(b))。具体的には、電子線レジストに対して電子線描画法により、レジストパターンを形成し、ドライエッチングによりクロム層をエッチングしてパターンを転写、パターンの凹部にてSiO基板表面を露出させる。最後に、前記遮光層に転写されたパターンの凹部にポーラス構造を形成する(図4(c))。具体的には、前記凹部のみにAlSi相分離膜が付着するように、バイアススパッタリング法を用いて成膜し、ケミカルエッチングによりAlシリンダー部分のみを除去する。それから、Siマトリックス部分を自然酸化させることで透過性を有するポーラス構造を形成する。
本発明の露光マスクの第二の形態の製造方法について、図5に示される手順に沿って説明する。まず、露光光源波長に対して透過性を有する基体を準備し、遮光層に遮光性を有する相分離膜を前記基体上に形成する(図5(a))。具体的には、SiO基板に対して、スパッタリング法にてAlSi相分離膜を形成する。後のエッチング工程における耐性を確保するために、更に薄くカーボンを成膜しておくのも好ましい。次に、レジスト等のパターン106を形成する(図5(b))。具体的には、電子線レジストを塗布し、電子線描画によりレジストパターンを形成し、低エネルギーの酸素プラズマによりパターンをAlSi膜表面までエッチングすることでパターンを形成する。最後に、レジストパターンの凹部に位置する相分離膜の一相を除去し、他方の相が透過性を有するように変質させる(図5(c))。具体的には、アンモニア水等でAlSi膜のAlシリンダー部分のみを選択的にエッチングし、Siマトリックス部分を自然酸化させる。
次に、本発明にて適用可能な相分離膜について説明する。本発明の遮光層における透過性領域を形成するには、2相に分離した膜においてどちらか1相を選択的に除去出来るような材料系であれば、どのような材料でも適用可能である。例えば、AlシリンダーとSiマトリックスからなるAlSi層分離膜においては、Alのみを選択エッチングし、シリコン部分の自然酸化等により透過性領域にすることが可能である。このような一方のみをエッチング可能な相分離膜は、金属とシリコン、金属とゲルマニウム、金属シリコン合金とシリコン、金属ゲルマニウム合金とゲルマニウム等の組み合わせの中から選択可能である。また、除去後に残留しているポーラス構造は、光源に対して透過性を有していればよい。ただ、可視光や紫外光に対して高い透過率を達成するためには、酸化や窒化等の処理又は変質を伴うことが好ましい。また、もともと酸化物や窒化物等の材料系を含有することも好ましい。
以下、特に本発明において有効な相分離膜の例について詳細に説明する。まず、相分離膜に関して説明する。本発明における相分離膜とは、少なくとも2相以上に分離した構造を有しており、そのうち一相が基体に対してほぼ垂直方向に配列したシリンダー形状で、他相がその側面を取り囲むように配置されている。更に、遮光層の透過性領域を形成する場合には、シリンダー形状の部材を除去し、他相が透過性を有するように変質させることが好ましい。
特に、本発明において有用な相分離膜の構成について以下詳細に説明する。図6に相分離構造体の模式図を示す。図6では柱状部材はハニカム状に規則正しく並んでいるが、部材の配列はこれに限るものではなく、膜厚が十分厚い領域においては自己組織的にハニカム配列する傾向を有する。また、柱状部材の上面の形状は、好ましくは円形であり、及び各々の柱状部材においてサイズの揺らぎが小さいことが好ましい。しかし柱状部材の上面の形状は、作製条件及び材料の組成等により、円形に限らず、細長く伸びた楕円形、更に細長く屈曲した構造も含む。また、特には、平均的な柱状部材の上面の形状の直径の分散は、3nm以下であることが好ましく、特には2nm以下であることがより好ましい。これは、露光光に対して透過性領域を均一にするという観点からの処置であるが、場合によってはこの限りではない。
まず、構造体は第一の部材600と第二の部材601とにより構成される(図6参照)。このとき、柱状部材を第一の部材600、その回りを第二の部材601が構成する第一の組み合わせ603と、柱状部材を第二の部材601、その回りを第一の部材600が構成する第二の組み合わせ602と、がある。また本構造体は、SiGe1−n(0≦n≦1)以外の元素(SiとGeを除く)と、SiGe1−n(0≦n≦1)と、を構成元素として含むことが好ましい。そして、第一の部材600と第二の部材601とがそれぞれ、SiGe1−n(0≦n≦1)以外の元素と、SiGe1−n(0≦n≦1)とのいずれかから構成されることが好ましい。又は、第一の部材600が、SiGe1−n(0≦n≦1)とSiGe1−n(0≦n≦1)以外の元素(SiとGeを除く)との化合物からなり、第二の部材601が、SiGe1−n(0≦n≦1)又はSiGe1−n(0≦n≦1)以外の元素(SiとGeを除く)のいずれかからなってもよい。例えば、柱状部材がAlであり、その回りがSiGeである場合は、それは第一の組み合わせ603である。また、柱状部材がSiGeであり、その回りがAlである場合は、それは第二の組み合わせ602である。化合物を形成する場合においては、例えば柱状部材がPdSiGeであり、その回りがSiGeである場合は、それは第一の組み合わせ603である。また、柱状部材がSiGeであり、その回りがPdSiGeである場合は、それは第二の組み合わせ602となる。
次に、相分離膜の製造方法に関して説明する。まず、相分離構造体を構成する2種類以上の材料を準備する。このとき、SiGe1−n(0≦n≦1)と、それ以外の元素とを準備する。ただし、SiGe1−n(0≦n≦1)と、それ以外の元素と、に単離している必要はない。つまり、SiGe1−n(0≦n≦1)とある元素(SiとGeを除く)との間の化合物と、ある元素(SiとGeを除く)と、の混合物等の状態でもよい。更に、SiGe1−n(0≦n≦1)とある元素(SiとGeを除く)と間の化合物と、SiGe1−n(0≦n≦1)と、の混合物等の状態でもよい。また更には、ある元素(SiとGeを除く)とSiGe1−n(0≦n≦1)との混合物等の状態でも構わない。これらを原料とし、基体604に対して非平衡状態における原料となる元素の堆積を行い、目的の構造体を得る。このとき、上記記載の透過性領域を形成する細孔のサイズに対応するように、柱状部材の平均直径が1nm以上50nm以下であり、隣接する柱状部材におけるそれぞれの重心間の平均距離が100nm以下である構造体を形成するためには、基体604上で原料となる元素が急速に冷却されることが好ましい。即ち、原料となる元素のエネルギーが急速に失われるような状態が好ましい。それには、原料となる元素の相分離が起こるような時間のスケールで表面拡散を起こすような状況にすることが求められる。そのようにすることで、従来バルクで試みられてきた手法(全体を溶解して、一方向急冷凝固する手法)では達成不可能な微細な組織を、原料となる元素の堆積方向に一様に形成することが可能となる。
更には、以上の非平衡状態における成膜手法としては、スパッタリング法、電子線蒸着法等の気相中・真空中で処理がなされる方法が好ましく、特にスパッタリング法で行うことが好ましい。スパッタリング法は、図10に示されるように、主に原料に対して基体604が対向するような配置でなされる。また、スパッタリングターゲット1001の状態は、目的とする材料構成が均一に混ざった合金でも、焼結したものでも構わない。また、図10に図示されているように一方の材料をターゲットとして配置し、他方を任意の大きさの板としてターゲットの上に配置して使用してもよい。例えば、スパッタリングターゲット1001はSiGe1−n(0≦n≦1)からなり、その中心部分にある元素(SiとGeを除く)の板1002はAlからなる。また、スパッタリングとは、アルゴン等のプロセスガスによりスパッタリングターゲット1001から弾き飛ばされた原料が逐次基体604に堆積するものであり、それは対向するように配置される基体604に対して成膜方向1005になされる。弾き飛ばされた原料は高いエネルギーを有しているが、基体604上で急速にエネルギーを失い、更に基体表面である程度拡散するので、本発明の構造体を得るためには有効な手法である。従って、スパッタリング法における、スパッタリングターゲットと基体との間の距離1004、投入電力、プロセスガスの種類・圧力、基体604の温度、及び基体604に印加するバイアス等により、構造体の形成を高度に制御することが可能である。本発明の構造体は、原料となる元素が基体604上で相互拡散することによる自己組織的な構造形成を基本としており、成膜速度が速くなる状況では相分離が完了する前に逐次原料となる元素が堆積してくるため、分離の程度が弱くなる傾向がある。従って、成膜速度が遅いほうが分離には有効である。スパッタリングターゲットと基体との間の距離1004を離すことによっても成膜速度を遅くすることは可能であるが、基体604までの距離が長くなると堆積する原料となる元素のエネルギーが基体604に飛来する前に低くなる。それによって、基体604上で拡散する時間は有していても、拡散するエネルギーが足りない状況がありえる。そこで、この状況において基体604へバイアスを印加する、又は基板温度を上げることにより、基体604上に飛来した原料の拡散に必要なエネルギーを与えることが可能である。従って上記のことを勘案して、成膜条件を最適に保つことが本発明の構造体の形成には好ましい。
本発明の構造体はどのような基体604上へも適用出来るものであり、各々の形成条件において基体604の損傷を伴わない状況であればよい。また、構造体の膜としての厚さは、形成時間を長くすることでいくらでも厚くすることが可能であるが、応力等を勘案して基体604、下地層等を選択することが求められる。
以下、相分離構造体の形成に関して説明する。本発明では、2相以上の相分離において、その2相間で共晶型平衡状態図を有していることが好ましい。相の一方の材料をSiGe1−n(0≦n≦1)とすると、他方の選択可能な、材料となる元素としては以下のものがある。即ち、Li、Na、Mg、K、Ca、Sc、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuのうちから一つ以上選択することが好ましい。ただし、本発明の構造体を形成するものであれば、上記以外の元素を用いてもよい。また、上記原料以外の元素が30atomic%以下で添加することでも相分離構造が形成されることから、2元系のみならず、3元系以上の構造体を利用することも好ましい。また、上記記載の原料以外の元素の添加は、主に構造のサイズの微細化や均質化を目的としてなされる。更には、15atomic%以下で添加されていることがより好ましい。だが、共晶型平衡状態図は本発明の必須要件ではなく、この条件に限定するものではない。
また、本発明の構造体は、2相に分離しているが、結晶化している必要はない。特に、非晶質の状態であることも応用上好ましい。例えば、AlとSiGe1−n(0≦n≦1)とからなる系においては、AlとSiGeとの間で相分離膜を形成することが可能であるが、Alは結晶状態で、SiGeはアモルファス状態で形成されていてもよい。
また、本発明で選択可能な元素(SiとGeを除く)において、SiGe1−n(0≦n≦1)と、上記元素(SiとGeを除く)と間の化合物を形成する組成に関しては、材料ごとに様々な状態を取ることが可能である。例えば、図7(a)のような状態図や、図7(b)のような状態図において、図7(c)や(d)の状態図として取り出せるものが2相間に共晶型平衡状態図を有してよい。ここで、図7(c)が示すある元素(SiとGeを除く)が多数を占めるA(SiGe)、又は図7(d)が示すSiGe1−n(0≦n≦1)が多数を占めるA(SiGe)における、x、yの値は材料固有である。一旦、x又はyの値が決まると組成の範囲も決まる。例えば、A(SiGe)の場合には、AとSiGeの全量に対するAの組成範囲は、構造体を構成するためには各相(例えば、AとA(SiGe)のどちらか)の一方が少なくとも10atomic%は必要であるため、(100x+10)/(x+1)以上(100x+90)/(x+1)以下において選択することが好ましい。ただ、この組成範囲においても、それが本発明の構造体を形成するかどうかは作製条件によるため、最低限満たすことを求められる組成範囲を示している。更に、A(SiGe)の場合には、AとSiGeの全量に対するAの組成範囲は、構造体を構成するためには各相(例えば、A(SiGe)とSiGeのどちらか)の一方が少なくとも10atomic%は必要であるため、10y/(y+1)以上90y/(y+1)以下において選択することが好ましい。このA(SiGe)は、SiGe一つあたりX個のAが存在する組成の比を表している。A(SiGe)においても同様である。例えば、前述のPd(SiGe)とSiGeにおける系を考えれば、Pd(SiGe)はA(SiGe)型であり、そのときy=1である。つまり、AとSiGeは、それぞれが1:1の同量のときに形成される化合物である。このときの本発明の組成は、10y/(y+1)以上90y/(y+1)以下において、yに1を代入して得られる、5atomic%以上45atomic%以下ということになる。これは、Pd(SiGe)系においてy=1の場合に成り立つものであり、もしy=2の場合には、6.667atomic%以上60atomic%以下となる。特に、全率共晶型平衡状態図を有する材料系の場合は、A(SiGe)の場合のx=0のときに相当する。従って、AとSiGeの全量に対するAの組成範囲は、(100x+10)/(x+1)以上(100x+90)/(x+1)以下において、xに0を代入した、10atomic%以上90atomic%以下であることが好ましい。
ここで、記載したSiGeは任意の組成比が可能であり、それはSiGe1−n(0≦n≦1)と示される。また、この表記はSiとGeの組成を表現するもので、Si組成は100n[atomic%]、Ge組成は100(1−n)[atomic%]と表される。しかし、それはA(SiGe)におけるAとSiGeの比率のみを表現するものであり、組成に換算するためには、A組成は100x/(x+1)[atomic%]、SiGe組成は100/(x+1)[atomic%]という式により算出する。
また、本発明の構造体が形成される条件は一律ではなく、選択される材料に固有のものとなるが、我々の検討において、その条件に次のような相関を見出したので以下の表1及び表2に記載する。
上記の表1及び表2は、幾つかの主だった材料を選択した場合の状態図における共晶温度[℃]と、我々が基体604の温度を室温として基体604へのバイアス等も無い条件にて作製した構造体の柱状部材の平均直径[nm]とを示したものである。また、表1はSi系の材料に、表2はGe系の材料に関する。原料と基体との間の距離は約80mm、プロセスガスとしてアルゴンを0.1Pa、投入電力は4インチサイズのターゲットに対して、Si系の場合では120W、Ge系の場合では60Wとした。また、組成は柱状部材の上面の形状がほぼ円形になるような状況とした。そのため長軸方向、短軸方向の違いがないので、その平均直径として示している。また、共晶温度は一般的なバルクの平衡状態図を参照したものであるが、この場合にはある程度の誤差を含んでいても、以上の相関関係に支障はない。
表1及び表2からわかるように、柱状部材の直径は共晶温度に反比例して小さくなり、あるところで本発明の構造体を形成しなくなる。大まかに相関を定式化すると、材料の選択に関わらず、所望の柱状部材の直径に対してどのような共晶温度の材料を選択することが可能であるかを判断出来る。以下に、共晶温度と柱状部材の平均直径の関係式を示す。
Si系に関しては表1から、次のように求められた。
[共晶温度℃]=1280℃−75x[柱状部材の平均直径nm] ・・・式1
Ge系に関しては表2から、次のように求められた。
[共晶温度℃]=897℃−37x[柱状部材の平均直径nm] ・・・式2
式1及び式2より、柱状部材の平均直径が0となる場合、つまり共晶温度が、Si系においては約1280℃以上、Ge系においては約897℃以上となると、構造体が形成されないことがわかる。しかし、この相関関係は、構造体の形成条件が前述の様に固定されているために生じているものである。即ち、基体604の温度を更に上昇させたり、基体604へのバイアスの印加等により基体表面における元素の拡散を促進させたりすれば、上記の相関におけるSi系の前記温度やGe系の前記温度は、更に上昇する。また、ここで示した例は、Si系及びGe系に関するものだけであるが、SiGe系においても同様の傾向を見出すことが可能である。また、Si系及びGe系における相関を示す式1及び式2は大きく異なるものとなっているが、それは次のことに由来する。つまり、Geのスパッタリング率(プロセスガス[この場合はArガス]一つに対して弾き飛ばされる確率)がSiのスパッタリング率に対して大幅に高いことから、Ge系の成膜レートはSi系に比べて早いのである。従って、双方の成膜レートを等しくした場合には、Si系、Ge系又はSiGe系の区別なく一つの相関式において表現出来ることを注意する。また、前述のスパッタリングによるRFパワーを、Si系では120W、Ge系では60Wとして、互いの成膜レートが近づくようにしている。しかし、これでもGe系の成膜レートは高い。
最後に、図8及び図9を参照しながら、本発明のポーラス構造体及びその作製方法について説明する。本発明の構造体から柱状部材のみを取り除くことにより形成可能であるポーラス構造体は、微細孔800と、第一の部材又は第二の部材801からなるマトリックス部分とからなる(図8)。また、微細孔は基体604に対してほぼ垂直であり直線性に優れている。本発明の構造体から柱状部材以外の部分を取り除くことにより形成可能な針状構造体は、第一の部材又は第二の部材801からなる針状部分と、針状部分間の空隙部分901とからなる(図9)。また、針状部分は基体604に対してほぼ垂直であり直線性に優れている。以上の二つの構造体において、柱状部材、又は柱状部材以外のみを除去する方法としては、ケミカルウェットエッチング、気相エッチング、プラズマアシストエッチング等の選択性のあるエッチング方法が好ましい。出発点となる本発明の構造体、例えばAl−SiGe系におけるケミカルエッチングにおいては、リン酸やアンモニア水によってAlのみのエッチングが可能である。そして、エッチング時にSiGe部分が自然酸化することにより、構造を透過性を有するように変質させることが出来る。変質方法としては、自然酸化又は電気的に陽極酸化等で酸化させることも可能である。更に、オゾンによる酸化も適用可能である。また、NiSi−Si系であった場合には、KOHの加熱溶液にてSi相のみをエッチングすることも可能であり、気相エッチングではXeF等でSiのみをエッチングするのも有効である。特に、XeFによるエッチングでは、本発明の構造体における柱状部材の直径又は部材間の間隔がナノメートルサイズであるにも関わらず、高い選択性を活かしてアスペクト比の高いエッチングをすることが可能である。そうすることで、プラズマ等のアシストも不要であり、被エッチング部分以外へのダメージが少ないことや、レジスト等へのダメージも無いことから、自己組織化膜とフォトリソグラフィとの組み合わせによるプロセスがスムーズに行える。更に、残留したNiSi系部材も前記手段により酸化させ、透過性を付与することが可能である。また、Ge組成高い場合、例えばNiGe−Ge系では、過酸化水素やアンモニア水によりGe相のみをエッチングすることも好ましい。以上のポーラス化等に際して、通常のフォトリソグラフィ、電子線描画法又はインプリント法等により何らかのパターンを形成しておくことで、好みの領域を上記手段でポーラス化することが可能である。
これより本発明に従った実施例について説明する。尚、本発明は以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
本実施例は、本発明の露光マスクの第一の形態に関する。まず、基体としてSiO基板を準備し、遮光層としてクロムをスパッタリング法により100nm、更にカーボン層を5nm成膜する。そして、電子線露光により電子線レジストに100nm幅のラインパターンを形成し、ドライエッチングによりクロムの膜をパターニングする。次に、4インチサイズのAl56Si44のスパッタリングターゲットからAlSi相分離膜を、RFパワー100W、ターゲットと基板との間の距離80mm、アルゴンガス圧0.1Paという条件で、基板バイアスとしてDC60Vを印加して、成膜する。これでクロムの膜のない凹部のSiOが露出した領域のみに、AlSiを堆積させることが可能となる。その後、上記製作物を2.8%アンモニア水に浸漬し、AlSiのAl部分のみをエッチングし、Si部分を自然酸化させる。そうすることで、クロムからなる遮光性領域と、自然酸化した酸化シリコンのポーラス構造からなる透過性領域を有する遮光層とが形成される(図1)。
(実施例2)
本実施例は、本発明の露光マスクの第二の形態に関する。まず、基体としてSiO基板を準備し、実施例1の条件にてAlSi膜をスパッタリング法で100nm成膜する。更にカーボン層を5nm成膜する。続いて、電子線露光により電子線レジストに100nm幅のラインパターンを形成し、低エネルギーの酸素プラズマを用いたドライエッチングによりカーボン層までをパターニングする。次に、前記製作物を2.8%アンモニア水に浸漬し、カーボン層の除去された部分のAlSiのAl部分のみをエッチングし、Si部分を自然酸化させる。そうすることで、AlSi相分離膜からなる遮光性領域と、自然酸化した酸化シリコンのポーラス構造からなる透過性領域を有する遮光層とが形成される(図3)。
(実施例3)
本実施例は、本発明の露光マスクにおける遮光性領域の側面の垂直性に関する。まず、クロムを材料とする遮光層の透過性領域が、基体に対して垂直な細孔を有するポーラス構造となっており、パターニング幅100nm、50nm、20nmでパターニングされている露光マスクを準備する。また、AlSi相分離膜を遮光層としている同等のパターニング幅を有する露光マスクを準備する。ここで、各パターニング幅に関して比較すると、クロムを遮光層とする場合には、幅によらず厚さ100nmをエッチングすることが求められる。そして、50nm幅で既に遮光性領域の側面の垂直性が失われてきており、20nm幅では、図11に示されるように、基体まで均一にエッチングすることが難しい。しかしながら、AlSi相分離膜を遮光層とする場合には、2.8%のアンモニア水によるエッチングにより、パターンニング幅によらず完全に基体までAl部分の除去することが可能である。また、Si部分が自然酸化により酸化シリコンとなっていることが確認される。また、遮光性領域となるAlSi相分離膜の側面の垂直性は、元々の構造に起因して20nm幅においても垂直性が完全に保たれている。
以上から、本発明のように遮光層として相分離膜を利用し、遮光性領域が相分離構造を、透過性領域がポーラス構造を有する露光マスクは、パターン幅の狭い場合において有効であることが確認出来る。
(実施例4)
本実施例は、本発明の近接場露光用マスクに関する。基板としてSiO基板を準備し、その上にスパッタリング法によりAl40Si60膜を100nm成膜する。このときのAlSi相分離膜におけるAlシリンダー径は4nmで、配列の間隔は6nmである。更に、表面にカーボンを5nmの厚さに成膜し、電子線描画により電子線レジストのパターンを形成する。このとき、ラインパターン幅を20nm、10nm、5nmとして描画し、低エネルギーの酸素プラズマにてカーボン層までエッチングする。更に、2.8%アンモニア水によるエッチングを行うが、パターンニング幅によらず完全に基体までAl部分が除去されており、かつSi部分が自然酸化により酸化シリコンとなっていることが確認される。特に、5nm幅の場合はAlシリンダーが一個含まれる幅であるため、若干のAlシリンダー位置の揺らぎによるぶれはあるものの、図2のような透過性領域が形成されていることが確認出来る。
また、AlSi相分離膜を利用する場合には、カーボンの薄い層がパターニングできていればそのままAlSi層に転写出来るため、AlSi相分離膜のAlシリンダー径に相当するサイズまでの微細化パターンに対応出来ることも確認される。
(実施例5)
本実施例においては、露光マスクを本発明の構成にすることにより、効率良く露光を行うことが可能であることを示す。SiO基板上にクロムを100nm成膜したものと、SiO基板上にAl40Si60相分離膜100nmを成膜したものを準備し、それぞれ透過性領域幅が100nmとなるように露光マスクを形成する。そのとき、クロムの方は開口部が大気であり、AlSiの方は開口部が酸化シリコンのポーラス構造である。これらに、同じ光源にて同じ露光量で、レジスト塗布した基板に対して露光を行う。結果として、本発明の開口部に酸化シリコンのポーラス構造を有する露光マスクは、他方の従来の露光マスクに比べて、露光量が10%程度少なくても露光可能であることがわかった。
従って、本発明の基体と透過性領域のポーラス構造の組み合わせにより、光のロスを低減することが可能であることが確認された。
(実施例6)
本実施例においては、露光マスクを本発明の構成にすることにより、近接場露光が可能となることを示す。SiO基板上にAl40Si60相分離膜を50nm成膜し、続いてカーボン層を5nm成膜する。更に、電子線描画により薄く塗布したレジストパターンとして、透過性領域の幅が20nmと5nmのラインとなるように形成する。それらから、遮光層厚さが50nmで、透過性領域となる開口部が20nmと5nmの露光マスクを形成する。上記の露光マスクをレジスト塗布した基板に密着させ、レジストに対応させた紫外光を一括照射し、露光を行う。結果として、開口幅と同等までは行かないが、15%程度広がったパターンを転写することが可能であることがわかった。
以上から、本発明の露光マスクによって、通常の露光以外にも光源波長より狭い開口幅を有する状態にて近接場露光を行うことが可能であることが確認された。
本発明の第一の形態を示す模式図 本発明の第一の形態の別様態を示す模式図 本発明の第二の形態を示す模式図 本発明の第一の形態の製造過程を示す模式図 本発明の第二の形態の製造過程を示す模式図 本発明に利用可能な相分離膜の一例を示す模式図 相分離膜として用いることが好ましい材料が有する平衡状態図の例 本発明に利用可能なポーラス構造体の一例を示す模式図 本発明に利用可能な針状構造体の一例を示す模式図 スパッタリング法を説明する概念図 露光マスクの問題点を示す一例の模式図
符号の説明
100 基体
101 遮光層
102 遮光性領域
103 透過性領域
104 細孔
105 マトリックス
106 レジストパターン
300 遮光性シリンダー
301 遮光性マトリックス
600 第一の部材
601 第二の部材
602 第二の組み合わせ
603 第一の組み合わせ
604 基体
800 微細孔
801 第一の部材又は第二の部材
901 空隙部分
1001 スパッタリングターゲット
1002 SiGe1−n又は選択された元素の板
1004 タリングターゲットと基体との距離
1005 成膜方向

Claims (10)

  1. 露光光に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクであって、
    該遮光層の透過性領域は、該基体に対して垂直な複数の細孔を有するポーラス構造であることを特徴とする露光マスク。
  2. 前記細孔の直径は、1nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の露光マスク。
  3. 前記遮光層の遮光性領域は、相分離構造からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の露光マスク。
  4. 前記相分離構造は、AlSi相分離膜からなることを特徴とする請求項3に記載の露光マスク。
  5. 前記ポーラス構造からなる遮光層の透過性領域は、シリコン酸化物を含有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の露光マスク。
  6. 前記遮光層の透過性領域の幅は、露光光源波長より狭いことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の露光マスク。
  7. 露光光に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクの製造方法であって、
    基体上に遮光性領域となる膜を一様に形成する第1工程と、
    該膜上にレジストパターンを形成する第2工程と、
    エッチングにより、該レジストパターンを該遮光層に転写し、該基体を露出させる第3工程と、
    該基体の露出部上にポーラス構造を形成する第4工程と、
    を有することを特徴とする露光マスクの製造方法。
  8. 露光光に対して透過性を有する基体と、該基体上に接して配置された遮光性領域と透過性領域とを備える遮光層と、を有する露光マスクの製造方法であって、
    基体上に相分離膜を一様に形成する第1工程と、
    該相分離膜上にレジストパターンを形成する第2工程と、
    エッチングにより、該レジストパターンに覆われていない該相分離膜の一相のみを除去する第3工程と、
    該相分離膜の他の相を自然酸化させる第4工程と、
    を有することを特徴とする露光マスクの製造方法。
  9. 前記第1工程において、基体上に遮光性領域となる膜を形成した後に、該膜上にカーボンを成膜することを特徴とする請求項7に記載の露光マスクの製造方法。
  10. 前記第1工程において、基体上に相分離膜を形成した後に、該相分離膜上にカーボンを成膜することを特徴とする請求項8に記載の露光マスクの製造方法。
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JP2009145539A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Shin Etsu Chem Co Ltd フォトマスクおよび露光方法
JP2013088541A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Hoya Corp 転写用マスクの製造方法

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