JP2008070589A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いて安定した書込み放電を行い、画像表示品質の高いプラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】データ電極駆動回路52に、データ電極のそれぞれに対して印加すべき書込みパルスを出力する書込みパルス出力部120と、書込みパルス出力部120に電力を供給するとともにデータ電極の電極容量と共振インダクタL151とを共振させてデータ電極に供給された電力を回収コンデンサC151に回収する電力回収部150と、書込みパルス出力部120と電力回収部150との間に配置されかつ互いに並列に接続されたインダクタL161とダイオードD161の並列回路を有する電圧安定部160とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルを用いて画像を表示するプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)を用いたプラズマディスプレイ装置は高速の表示が可能であり、加えて視野角が広いこと、大型化が容易であること、自発光型であるため表示品質が高いこと等の理由から画像表示装置の主流となりつつある。プラズマディスプレイ装置に用いられるパネルは、走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極対を備えた前面板と、表示電極対と交差する方向に配列されたデータ電極を備えた背面板とを対向配置し、それらの基板間の空間を隔壁によって区画し多数の放電セルを形成した構成である。そして、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で放電セル内部に塗布された蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
このようなパネルを駆動するには、まずデータ電極と走査電極との間に書込みパルスを印加して選択的に書込み放電を行う。その後、走査電極と維持電極との間に交互に維持パルスを印加すると、書込み放電を行った放電セルの走査電極と維持電極との間で維持放電が発生し、画像表示を行うことができる。
しかしながら、パネルの大画面化、高精細度化が進むにつれて、書込み動作のための電力が無視できないほど大きくなり、データ電極駆動回路の消費電力がプラズマディスプレイ装置全体の消費電力を大きく増大させてしまうという課題が発生してきた。
そのため、データ電極駆動回路の消費電力を削減する様々な方法が提案されてきた。例えば、駆動回路側から見たときデータ電極が容量性の負荷であることに注目し、負荷容量とインダクタとを共振させてデータ電極を駆動する、いわゆる電力回収部を備えたデータ電極駆動回路が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−212699号公報
このように電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いることで消費電力を削減することができる。しかし、電力回収部を備えることによりデータ電極を駆動するための回路に供給する電圧が不安定となって書込み放電が不安定になり、画像表示品質が低下するという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いて安定した書込み放電を行い、画像表示品質の高いプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極と維持電極とデータ電極とを有するパネルと、データ電極を駆動するためのデータ電極駆動回路とを備え、データ電極駆動回路に、データ電極のそれぞれに対して印加すべき書込みパルスを出力する書込みパルス出力部と、書込みパルス出力部に電力を供給するとともにデータ電極の電極容量と共振インダクタとを共振させてデータ電極に供給された電力を回収コンデンサに回収する電力回収部と、書込みパルス出力部と電力回収部との間に配置されかつ互いに並列に接続されたインダクタとダイオードの並列回路を有する電圧安定部とを備えたことを特徴とする。この構成により、電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いて安定した書込み放電を行い、画像表示品質の高いプラズマディスプレイ装置を提供することができる。
また本発明のプラズマディスプレイ装置の電圧安定部のインダクタはビーズタイプのインダクタであってもよい。この構成により、わずかな面積に実装でき、筐体の薄型化などのデザイン性も損なうことなくかつ部品のコストダウンを図ることができる。
本発明によれば、電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いて安定した書込み放電を行い、画像表示品質の高いプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの構造を示す分解斜視図である。パネル10は、ガラス製の前面基板21と背面基板31とを対向配置して、その間に放電空間を形成するように構成されている。前面基板21上には表示電極対28を構成する走査電極22と維持電極23とが互いに平行に対をなして複数形成されている。そして、走査電極22および維持電極23を覆うように誘電体層24が形成され、誘電体層24上には保護層25が形成されている。また、背面基板31上には複数のデータ電極32が形成され、そのデータ電極32を覆うように誘電体層33が形成されている。誘電体層33上には井桁状の隔壁34が設けられている。また、誘電体層33の表面および隔壁34の側面に蛍光体層35が設けられている。そして、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが交差する方向に前面基板21と背面基板31とを対向配置しており、その間に形成される放電空間には、放電ガスとして、例えばネオンとキセノンの混合ガスが封入されている。なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。
図2は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネル10の電極配列を示す図である。行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCiおよび維持電極SUi(i=1〜n)と1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。ここでデータ電極Djと走査電極SC1〜SCnとの間、データ電極Djと維持電極SU1〜SUnとの間、および隣接するデータ電極Dj−1、Dj+1との間には静電容量が存在する。そのためデータ電極を駆動する場合、データ電極は容量性の負荷となる。以下、この負荷の容量をCpで示す。
次に、プラズマディスプレイ装置の動作について説明する。本実施の形態においては、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドで各放電セルを発光または非発光として画像表示を行うサブフィールド法を用いてパネルを駆動する。各サブフィールドは、書込み放電の準備を行う初期化期間と、画像信号に応じて放電セルで選択的に書込み放電を発生させるための書込み期間と、書込み放電を発生させた放電セルを発光させるための維持期間とを有する。
図3は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置のパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形を示す図であり、1フィールドを構成する複数のサブフィールドのうち、最初のサブフィールド(第1SF)と2番目のサブフィールド(第2SF)との駆動電圧波形について示している。
初期化期間では、まずその前半部において、データ電極D1〜Dmおよび維持電極SU1〜SUnを0(V)に保持する。そして走査電極SC1〜SCnには、データ電極D1〜Dmおよび維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi1から放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn上、維持電極SU1〜SUn上およびデータ電極D1〜Dm上に壁電圧が蓄積される。ここで、電極上の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上や蛍光体層上等に蓄積した壁電荷により生じる電圧を指す。
続いて初期化期間の後半部において、維持電極SU1〜SUnを電圧Ve1に保ち、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3から電圧Vi4に向かって緩やかに下降するランプ電圧を印加する。すると、すべての放電セルにおいて再び微弱な初期化放電を起こし、走査電極SC1〜SCn上、維持電極SU1〜SUn上およびデータ電極D1〜Dm上の壁電圧が書込み動作に適した値に調整される。
なお、1フィールドを構成するサブフィールドのうちいくつかのサブフィールドでは初期化期間の前半部を省略してもよく、その場合には、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化動作が行われる。図3には、第1SFの初期化期間では前半部および後半部を有する初期化動作、第2SF以降のサブフィールドの初期化期間では後半部のみを有する初期化動作を行う駆動電圧波形を示した。
書込み期間では、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。そしてデータ電極D1〜Dmのうち1行目に発光すべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に電圧Vdの書込みパルスを印加するとともに、1行目の走査電極SC1に電圧Vaの走査パルスを印加する。すると、データ電極Dkと走査電極SC1との間および維持電極SU1と走査電極SC1との間に書込み放電が起こり、この放電セルの走査電極SC1上に正の壁電圧、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積される。このようにして、1行目に発光すべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルスを印加しなかったデータ電極Dh(h≠k)と走査電極SC1との交差部では書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで順次行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、維持電極SU1〜SUnを0(V)に戻し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vsの維持パルスを印加する。このとき書込み放電を起こした放電セルにおいては、走査電極SCi上と維持電極SUi上との間の電圧は電圧Vsに走査電極SCi上および維持電極SUi上の壁電圧が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり発光する。このとき走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。続いて走査電極SC1〜SCnを0(V)に戻し、維持電極SU1〜SUnに電圧Vsの維持パルスを印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との間の電圧が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに、輝度重みに応じた数の維持パルスを印加することにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルでは維持放電が継続して行われる。なお、書込み期間において書込み放電を起こさなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保持される。こうして維持期間における維持動作が終了する。
続くサブフィールドにおいても、初期化期間および書込み期間は第1SFと同様であり、維持期間は維持パルス数を除いて第1SFの維持期間と同様の維持動作を行う。このようにして、画像表示時には、放電セルのそれぞれをサブフィールド毎に発光または非発光となるように制御して、各サブフィールドの輝度重みを組み合わせて画像表示を行っている。
図4は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図の一例である。プラズマディスプレイ装置50は、パネル10と、画像信号処理回路51と、データ電極駆動回路52と、走査電極駆動回路53と、維持電極駆動回路54と、制御回路55と、電源回路59とを備えている。
画像信号処理回路51は、入力された画像信号をサブフィールド毎の放電セルの発光または非発光を示す画像データに変換する。制御回路55は、水平同期信号、垂直同期信号をもとにして各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。また制御回路55は、プラズマディスプレイ装置50の動作の異常を示す信号を受け取って画像表示動作を停止する、または電源回路を停止させる緊急停止動作も行う。
データ電極駆動回路52は、制御回路55からのタイミング信号にもとづいてサブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜Dmに対応する書込みパルスに変換し各データ電極D1〜Dmを駆動する。また、走査電極駆動回路53は、制御回路55からのタイミング信号にもとづいて駆動電圧波形を各走査電極SC1〜SCnにそれぞれ印加し、また維持電極駆動回路54は、制御回路55からのタイミング信号にもとづいて駆動電圧波形を維持電極SU1〜SUnに印加する。
電源回路59は、商用電源、例えばAC100(V)をもとにして、プラズマディスプレイ装置50の各回路ブロックに電力を供給する。なお、図示していないが、電源回路59から上記の各回路ブロックに駆動電圧が供給されるように構成されている。
次に、データ電極駆動回路52の詳細について説明する。図5は、本発明の実施の形態におけるデータ電極駆動回路52の回路図の一例である。データ電極駆動回路52には、書込み信号変換部110と、データ電極のそれぞれに対して印加すべき書込みパルスを出力する書込みパルス出力部120と、前記書込みパルス出力部120に電力を供給するとともに前記データ電極の電極容量と共振インダクタとを共振させて前記データ電極に供給された電力を回収コンデンサに回収する電力回収部150と、前記書込みパルス出力部120と電力回収部150との間に配置されかつ互いに並列に接続されたインダクタL161とダイオードD161の並列回路を有する電圧安定部160と、前記電力回収部150の回収コンデンサの電圧が所定の電圧範囲から外れたときに電圧異常信号を出力する電圧異常検出部170とが設けられている。
ここで、前記書込み信号変換部110は、シリアルに転送されてくるサブフィールド毎の画像データを並び替えて各データ電極に対する書込み信号に変換する。書込みパルス出力部120は、書込み信号のそれぞれを増幅して、データ電極のそれぞれに対して印加すべき電圧Vdの書込みパルスを出力し、それらを各データ電極のそれぞれに印加する。
前記電力回収部150は、回収コンデンサC151、スイッチング素子Q151〜Q154、逆流防止用のダイオードD151およびダイオードD152、共振インダクタL151を有する。電力回収部150は、書込みパルス出力部120に電力を供給するとともに、データ電極の電極容量である負荷容量Cpと共振インダクタL151とを共振させて書込みパルス出力部120に供給する電圧の立ち上りおよび立ち下りを行う。立ち上り時には回収コンデンサC151に蓄えられている電力をスイッチング素子Q151、ダイオードD151および共振インダクタL151を介し、さらに電圧安定部160、書込みパルス出力部120を介して負荷容量Cpに移動する。立ち下り時には、負荷容量Cpに供給された電力を、書込みパルス出力部120、電圧安定部160、共振インダクタL151、ダイオードD152、スイッチング素子Q152を介して回収コンデンサC151に回収する。スイッチング素子Q153は書込みパルス出力部120に供給する電圧を電圧Vdにクランプし、スイッチング素子Q154は書込みパルス出力部120に供給する電圧を0(V)にクランプする。
前記電圧安定部160は、互いに並列に接続されたインダクタL161およびダイオードD161と、それらに直列に接続された抵抗R161とを有する。詳細は後述するが、インダクタL161は書込みパルス出力部120に供給する電圧波形を安定化させ、書込み放電を継続させる。また、ダイオードD161は書込みパルス出力部120に供給する電圧波形の立ち上り時に電流をバイパスさせる。抵抗R161は必ずしも必要ではないが、本実施の形態においては、回路の破損等により過大な電流が流れた場合、電流を遮断するためのヒューズ用の抵抗として設けている。そして電力回収部150は電圧安定部160を介して書込みパルス出力部120に電力を供給する。
前記電圧異常検出部170は、回収コンデンサC151の電圧を所定の電圧と比較し電圧異常信号を出力する電圧比較部171と、電圧比較部171から出力される電圧異常信号をその状態で所定の時間だけ保持して電圧異常信号を出力する保持部176とを有する。電圧比較部171は、本実施の形態においては抵抗R171とツェナーダイオードD171と論理否定回路G171とを用いて構成している。本実施の形態においては所定の電圧として論理否定回路G171のしきい値のおよそ2(V)としている。そして比較的簡単な回路構成で電圧比較部171を構成するために、回収コンデンサC151に抵抗R171を介して5(V)のツェナーダイオードD171を接続し、ツェナーダイオードD171のカソード側に論理否定回路G171の入力端子を接続している。保持部176は、本実施の形態においては電圧保持用のコンデンサC176と、コンデンサC176を充電するための抵抗R176およびダイオードD176と、コンデンサC176をゆっくり放電させるための抵抗R177とを備えている。
この回路構成により、回収コンデンサC151の電圧が論理否定回路G171のしきい値電圧より高いときには論理否定回路G171の出力は「L」、すなわち0(V)であるが、回収コンデンサC151の電圧が論理否定回路G171のしきい値電圧より低くなると論理否定回路G171の出力は「H」、すなわち5(V)となる。論理否定回路G171の出力が5(V)になると、電圧保持用のコンデンサC176はそのコンデンサC176と抵抗R176との時定数で充電され、電圧異常検出部170の出力である電圧異常信号の電圧が5(V)まで上昇する。一方、回収コンデンサC151の電圧が論理否定回路G171のしきい値電圧より高くなると論理否定回路G171の出力が0(V)となるので、電圧保持用のコンデンサC176はそのコンデンサC176と抵抗R177で決まる時定数で放電され、電圧異常信号の電圧は低下する。ここで、電圧保持用のコンデンサC176の充電の時定数は200μsec〜10msecの範囲で設定することが望ましく、また電圧保持用のコンデンサC176の放電の時定数は充電の時定数の5倍以上に設定することが望ましい。本実施の形態においては電圧保持用のコンデンサC176の充電の時定数をおよそ4msecに設定してあり、回収コンデンサC151の電圧異常を検出すると比較的速やかに電圧異常信号の電圧が上昇する。一方、電圧保持用のコンデンサC176の放電の時定数をおよそ1secと、充電の時定数に比較して十分に大きな値に設定しているため、いったん電圧異常信号の電圧が上昇すると、この電圧を保持することができる。
このように電圧異常検出部170は、電力回収部150の回収コンデンサC151の電圧が所定の電圧範囲から外れ論理否定回路G171のしきい値電圧より低くなった場合に電圧異常信号を出力し、そして回収コンデンサC151の電圧が所定の電圧範囲に戻ってもその値を保持する。
なお、電圧異常検出部170は上述の回路構成に限られるものではなく、例えば電圧比較部171はコンパレータを用いて、保持部176はピークホールド回路やタイマ回路等を用いてそれぞれ構成することができる。
制御回路55は、電圧異常信号の電圧が所定の時間連続して所定のしきい値電圧を超えた場合に異常が発生したと判断し、電源回路59を停止させる等により画像表示動作を停止させる緊急停止動作を行う。ここで、電圧異常信号の電圧が所定のしきい値電圧を超えると同時に緊急停止動作を行うのではなく、所定の時間連続して所定のしきい値電圧を超えたときに緊急停止動作を行う理由は、ノイズ等による誤動作を避けるためである。本実施の形態においては、所定の時間は、例えば0.4sec、所定のしきい値電圧は、例えば3.3(V)に設定されている。
次に、データ電極駆動回路52の動作の詳細について説明する。図6は、本発明の実施の形態におけるデータ電極駆動回路52の動作を示すタイミングチャートである。図6には、初期化期間、書込み期間、維持期間において、書込みパルス出力部120に供給する電圧波形および電流波形、スイッチング素子Q151〜Q154の制御、1つのデータ電極Djに印加する駆動電圧波形を示している。書込み期間においては、走査電極2本分に対応する2つの書込み周期を示しており、書込み周期1ではデータ電極Djに書込みパルスを印加し、書込み周期2ではデータ電極Djに書込みパルスを印加しない場合を例に説明する。
まず、初期化期間ではスイッチング素子Q151〜Q153をオフ、スイッチング素子Q154をオンにして書込みパルス出力部120に供給する電圧を0(V)として、各データ電極に印加する電圧を強制的に0(V)とする。
次に、書込み期間について説明する。
時刻t1において、スイッチング素子Q151をオンにする。すると回収コンデンサC151からスイッチング素子Q151、ダイオードD151、共振インダクタL151、電圧安定部160、書込みパルス出力部120を通して書込み放電を行うデータ電極へ電流が流れ始め、書込みパルス出力部120に供給する電圧が上がり始める。このときデータ電極Djに対する書込み信号が「H」であるので書込みパルス出力部120のスイッチング素子Q121jがオンであり、データ電極Djに印加する電圧が上がり始める。なお、電圧の上昇にともない電圧安定部160には大きな電流が流れるが、この電流は主にダイオードD161を流れる。したがって、インダクタL161に大きな電流が流れて発熱することもないので、比較的電力の小さいビーズインダクタ等の部品をインダクタL161として用いることができ、わずかな面積に実装でき高さも低いので、筐体の薄型化などのデザイン性も損なうことなく、かつ部品のコストダウンを図ることができる。
時刻t2において、スイッチング素子Q153をオンにする。すると書込みパルス出力部120に供給する電圧が電圧Vdにクランプされる。そして書込みパルス出力部120のスイッチング素子Q121jがオンであるので、データ電極Djには電圧Vdが印加される。書込み放電を行うデータ電極に電圧が印加されると放電電流が流れ始める。このとき書込み放電を始めるまでの時間には統計的なばらつきがあるため、多くの放電セルで書込み放電を行う場合には、図6に示したように放電電流が継続して流れるように見える。
時刻t3においてスイッチング素子Q151、Q153をオフにする。すると電源との接続が断たれる。しかし本実施の形態においては電圧安定部160を備えているため、放電電流が流れ続けている場合にはインダクタL161の働きにより、スイッチング素子Q154の寄生ダイオードを通して電流が供給されるので、書込みパルス出力部120に供給する電圧が低下することなく、継続して書込み放電が行われる。
時刻t4において、スイッチング素子Q152をオンにする。すると書込み放電を行ったデータ電極から書込みパルス出力部120、電圧安定部160、共振インダクタL151、ダイオードD152、スイッチング素子Q152を通して回収コンデンサC151へ電流が流れ始め、書込みパルス出力部120に供給する電圧およびデータ電極Djに印加する電圧が下がり始める。そして時刻t5においてスイッチング素子Q152をオフにする。
書込み周期2においても書込みパルス出力部120には書込み周期1と同様の電圧が供給される。しかしこのときのデータ電極Djに対する書込み信号が「L」であるので、書込みパルス出力部120のスイッチング素子Q121jがオフでありスイッチング素子Q122jがオンとなるので、出力電圧は0(V)となり、データ電極Djに書込みパルスは印加されない。
維持期間では、初期化期間と同様に、スイッチング素子Q151〜Q153をオフ、スイッチング素子Q154をオンにして書込みパルス出力部120に供給する電圧を0(V)として、各データ電極に印加する電圧を強制的に0(V)とする。
このように本実施の形態においては、書込み期間において、共振インダクタL151と書込み放電を行うデータ電極の電極容量Cpとを共振させて書込みパルス出力部120に電圧を供給するので、書込みパルス出力部120の消費電力を抑制することができ、データ電極駆動回路52全体の電力を削減することができる。
次に、電圧異常検出部170の動作について説明する。正常動作時には、電力回収部150の回収コンデンサC151の電圧は書込みパルスの電圧Vdのおよそ1/4〜3/4の電圧に充電されている。したがって上述したように電圧異常検出部170の出力する電圧異常信号は0(V)である。
しかしながら、何らかの理由により回収コンデンサC151の電圧が低下すると電力回収部150が正常に動作しなくなる。そして電圧異常検出部170は、回収コンデンサC151の電圧の低下を検出し電圧異常検出信号を上昇させる。回収コンデンサC151の電圧が低下する原因はいくつか考えられるが、例えばスイッチング素子Q151が短絡した場合について以下に説明する。
図7は、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の電圧異常検出部170の動作の説明図であり、5フィールドにわたって回収コンデンサC151の電圧および電圧異常信号の変化を模式的に示した図である。なお、通常は1フィールド期間を10〜12程度の数のサブフィールドに分割して駆動するが、図面が煩雑になるのを避けるために、図7には1フィールド期間を3つのサブフィールドに分割した図を示した。
時刻t10においてスイッチング素子Q151が短絡したとする。すると初期化期間または維持期間等、スイッチング素子Q154がオンになった期間に、回収コンデンサC151はスイッチング素子Q151、ダイオードD151、共振インダクタL151、スイッチング素子Q154を介して接地される。そのため論理否定回路G171の出力は「H」となり、電圧異常信号が時定数4msecで上昇を始める。
一方、書込み期間においては、書込み放電を行ったデータ電極から書込みパルス出力部120、電圧安定部160、共振インダクタL151、ダイオードD152、スイッチング素子Q152を通して回収コンデンサC151へ電流が流れ始め、回収コンデンサC151の電圧が上昇し始める。そして回収動作を数回繰り返すと回収コンデンサC151の電圧は論理否定回路G171のしきい値以上となり、論理否定回路G171の出力は「L」となる。しかし電圧保持用のコンデンサC176の放電の時定数が1secと非常に長く設定されているため、電圧異常信号の電圧はほとんど低下することはない。
そのため電圧異常信号の電圧は上昇を続け、5フィールド期間後には、ほぼ5(V)まで上昇する。そして、0.4sec以上連続して電圧異常信号の電圧が所定のしきい値電圧を超えると、制御回路55は電源回路59を停止させる等により画像表示動作を停止させる緊急停止動作を行う。
このようにスイッチング素子Q151が短絡する等により回収コンデンサC151の電圧が低下と上昇とを繰り返す場合であっても、本実施の形態においては、保持部176の動作により回収コンデンサC151の異常を示す電圧異常信号を保持する。そのため、制御回路55は緊急停止動作を確実に行うことができる。
次に、電圧安定部160の動作について説明する。電力回収部150を動作させる場合、通常は図6に示したように、スイッチング素子Q151またはスイッチング素子Q153とスイッチング素子Q152とが同時にオンとなるタイミングが生じないように制御する。具体的には、スイッチング素子Q151、Q153をともにオフにした後、ある程度の時間をおいてスイッチング素子Q152をオンとする。これは電圧Vdから回収コンデンサC151に過大な電流が流れてスイッチング素子等が発熱するのを避けるためである。このようにスイッチング素子Q151、Q152、Q153をすべてオフにすると、書込みパルス出力部120に供給する電圧が急激に低下して書込み放電が停止する等、書込み不良を生じるおそれがあった。
しかしながら本実施の形態においては、電圧安定部160のインダクタL161を介して書込みパルス出力部120に電流を流している。そのため、スイッチング素子Q151、Q152、Q153をすべてオフにしても、インダクタL161がスイッチング素子Q154に並列に入っている寄生ダイオードを介して電流をくみ上げて電流を流し続けることができる。そのため書込みパルス出力部120に供給する電圧が低下することなく、書込み不良を防ぐことができる。このように電圧安定部160を設けることで、電力回収部150を備えたデータ電極駆動回路52であっても書込み不良を抑制し、画像表示品質を向上させることができる。
また、単にインダクタL161だけを介して書込みパルス出力部120に電圧を印加すると、電圧の立ち上りおよび電圧の立ち下り時に流れる電流によりインダクタL161の端子間に大きな電圧が発生し、インダクタL161自体の消費電力が増大する。加えてインダクタL161の温度が上昇するため、許容電力の大きい部品を選択しなければならない等の問題がある。
しかしながら本実施の形態においては、インダクタL161に並列に電流バイパス用のダイオードD161が接続されているため、電圧の立ち上り時における電流のほとんどはこのダイオードD161を流れ、その結果インダクタL161の消費電力を半減することができる。さらにインダクタL161の発熱も抑えられるので、インダクタL161として許容電力の小さい部品、例えばビーズコア等を用いることができる。
なお、本実施の形態においては、データ電極駆動回路52の動作の説明の中で、書込み期間においてはスイッチング素子Q154はオフのままであるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば時刻t5でオンにし、時刻t6でオフにして、書込みパルス出力部120に供給する電圧を0(V)にクランプしてもよい。
また、本実施の形態においては、第1SFの初期化期間では前半部および後半部を有する初期化動作、第2SF以降のサブフィールドの初期化期間では後半部のみを有する初期化動作を行うものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、それぞれのサブフィールドにおいて前半部および後半部を有する初期化動作、後半部のみを有する初期化動作を任意に行ってもよい。
また、本実施の形態においては、初期化期間に各データ電極に印加する電圧を強制的に0(V)とするものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば初期化期間の前半部に各データ電極に印加する電圧を強制的に電圧Vdとしてもよい。
また、電圧安定部160と電圧異常検出部170とは独立した機能であるため、電圧異常検出部170を設けなくともよい。
なお、本実施の形態において用いた具体的な各数値、例えば、電圧異常検出部170の充電の時定数、放電の時定数、制御回路55が電圧異常検出部170からの出力を受けて電圧異常と判断する時間等は、単に一例を挙げたに過ぎず、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて、適宜最適な値に設定することが望ましい。
本発明は、電力回収部を備えたデータ電極駆動回路を用いて安定した書込み放電を行い品質の高い画像表示が可能であり、プラズマディスプレイ装置として有用である。
本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置に用いるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列を示す図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形を示す図 本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 同プラズマディスプレイ装置のデータ電極駆動回路の回路図 同プラズマディスプレイ装置のデータ電極駆動回路の動作を示すタイミングチャート 同プラズマディスプレイ装置の電圧異常検出部の動作の説明図
符号の説明
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
28 表示電極対
32 データ電極
50 プラズマディスプレイ装置
51 画像信号処理回路
52 データ電極駆動回路
53 走査電極駆動回路
54 維持電極駆動回路
55 制御回路
59 電源回路
110 書込み信号変換部
120 書込みパルス出力部
150 電力回収部
160 電圧安定部
170 電圧異常検出部
171 電圧比較部
176 保持部

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とデータ電極とを有するプラズマディスプレイパネルと、前記データ電極を駆動するためのデータ電極駆動回路とを備え、
    前記データ電極駆動回路に、前記データ電極のそれぞれに対して印加すべき書込みパルスを出力する書込みパルス出力部と、前記書込みパルス出力部に電力を供給するとともに前記データ電極の電極容量と共振インダクタとを共振させて前記データ電極に供給された電力を回収コンデンサに回収する電力回収部と、前記書込みパルス出力部と電力回収部との間に配置されかつ互いに並列に接続されたインダクタとダイオードの並列回路を有する電圧安定部とを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記電圧安定部のインダクタはビーズタイプのインダクタであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
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