JP2008069985A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 除菌物質を発生する放電部を吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路以外に配置し、冷暖房運転時は除菌物質の放出を停止し、内部クリーン時は除菌物質をフィルタの上流側に放出して内部を除菌できるようにした構造でなる空気調和機を提供する。
【解決手段】 吸込口121と吹出口113とを結ぶ空気通路にフィルタ6と熱交換器3とを設け、前記熱交換器3の上流側に前記フィルタ6から取り除いた埃を溜める可動式のダストボックス300を設け、冷暖房運転時に停止した前記ダストボックス300に当接する放電部7を設け、同放電部7に除菌物質を放出する開口部71を備えた空気調和機であって、前記放電部7の開口部71が、前記ダストボックス300の移動または停止により開閉されるように構成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気調和機に係わり、より詳細には、冷暖房運転時には放電部による除菌物質(オゾン)の放出を停止し、内部クリーン時には除菌物質(オゾン)をフィルタの上流側に放出するようにした構造に関する。
従来の空気調和機は、フィルタに付着しているゴミを除菌・消臭処理しながらフィルタ清掃部にて除去することにより、フィルタ清掃部が清潔に保たれるようにするため、空気吸込口の内面側に沿ってフィルタが配置されている室内機筐体を有する空気調和機において、フィルタ清掃部と、フィルタとフィルタ清掃部とを相対的に移動させる清掃時駆動手段と、フィルタに紫外線を照射する紫外線照射ユニットとを含み、清掃時駆動手段にてフィルタとフィルタ清掃部とを相対的に移動させてフィルタ清掃部によりフィルタに付着しているゴミを除去する際、フィルタの未清掃面側に紫外線照射ユニットにより紫外線を照射するものが開示されていた(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、フィルタの未清掃面側に紫外線を照射する際、例えばフィルタの前後端部にまで紫外線を充分に照射できるように紫外線光源を設置することは困難であり、また、フィルタの寸法および形状に対応して紫外線光源を複数設置するとしたらコスト的に不利になり、消費電力が増加してしまうという問題点を有していた。
また、例えば吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路に設けたフィルタの上流側に配置した電気集塵機から発生するオゾンを送風路で循環することによって除菌を行なう場合は、電気集塵機の電極に埃や汚れが付着してしまうことから、メンテナンスを実施する頻度が高くなり使用者にとって負担になってしまうという問題点を有していた。
特開2006−98037号公報
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、除菌物質(オゾン)を発生する放電部を吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路以外に配置し、冷暖房運転時は除菌物質(オゾン)の放出を停止し、内部クリーン時は除菌物質(オゾン)をフィルタの上流側に放出して内部を除菌できるようにした構造でなる空気調和機を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明は以下に示す特徴を備えている。
吸込口と吹出口とを備えた本体内にフィルタと、熱交換器と、可動式のダストボックスと、除菌物質を放出する開口部を備えた放電部とを設け、
前記開口部が前記ダストボックスにより開閉されることを特徴としている。
また、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路にフィルタと熱交換器とを設け、前記熱交換器の上流側に前記フィルタから取り除いた埃を溜める可動式のダストボックスを設け、冷暖房運転時に停止した前記ダストボックスに当接する放電部を設け、同放電部に除菌物質を放出する開口部を備えた空気調和機であって、
前記放電部の開口部が、前記ダストボックスの移動または停止により開閉されることを特徴としている。
また、前記開口部は、冷暖房運転時に前記ダストボックスが当接することによって閉じ、前記ダストボックスが移動して、同ダストボックスが離間することによって開くことを特徴としている。
また、前記放電部は冷暖房運転時に除菌物質の発生を停止し、前記ダストボックスの移動時に除菌物質を発生してなることを特徴としている。
また、吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路にフィルタと熱交換器とを設け、前記熱交換器の上流側に前記フィルタから取り除いた埃を溜める可動式のダストボックスを設け、前記ダストボックスに当接する開口部を有する放電部を設けた空気調和機であって、
前記ダストボックスに前記開口部に連通する連通口を設け、同連通口から前記ダストボックスに除菌物質を注入する一方、同ダストボックスが前記開口部から離間することによって前記熱交換器の上流に除菌物質が放出されてなることを特徴としている。
本発明によれば、ダストボックスの下部に、同ダストボックスの底面が接離することによって開閉する開口部を有し、同開口部が開放されることによって除菌物質(オゾン)をフィルタの上流側に放出する放電部を設けることにより、紫外線照射ユニットを用いたり、常時通電される電気集塵機から発生する除菌物質(オゾン)によって除菌する場合に較べ、コストや消費電力の増加を抑えることができてメンテナンスの頻度を低減できるようにした構造でなる空気調和機となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和機の分解斜視図であり、図2は、空気調和機の縦断面図である。
図1および図2に示すように、この空気調和機の本体キャビネット1は、図示しない取付ネジを介して壁面に据え付けられる背板110と、ベース11と、上面パネル12と、前面パネル13と、右側面パネル14と、左側面パネル15を備えており、これらはいずれも合成樹脂の成型品からなる。本体キャビネット1内には送風ファンとしてのクロスフローファン2、熱交換器3およびドレンパン4などが格納されている。
ベース11は、熱交換器3の両側から壁面側に張り出すように形成された図示しない左右一対の側板により背板110に取り付けられており、その側板間にクロスフローファン2および熱交換器3が支持されている。この実施形態において、熱交換器3は、ほぼΛ(ラムダ)型に組み合わせられた3つの熱交換ユニット3a〜3cを含み、クロスフローファン2の上方を覆うように配置されている。
ベース11には、背面側熱交換ユニット3cによって生成される結露水を受け止めるドレンパン111が形成されており、さらに背面下部には、各種配管や電線などを収納する収納部112が形成されている。
ベース11の上端側には、上面パネル12が取り付けられる。上面パネル12は、その後端に突設されている図示しない係止爪を介してベース11に着脱自在に取り付けられ、先端側が熱交換器3を覆うように前面パネル13の先端までアーチ状に架け渡されている。
上面パネル12には、全面にわたって吸込口121が設けられている。図示されていないが、吸込口121には、グリルが桟状に成型されている。なお、桟部分を取り外し可能としてもよく、その形状は任意に選択可能である。
この例において、上面パネル12の内面側には、後述する連通口360を備えたダストボックス300を移動させるための通路が予め設けられている。
ベース11の下端側には、前面パネル13が取り付けられる。前面パネル13は、上端側が上面パネル12の下端側に係止され、後端側が図示しない係止爪を介してベース11に着脱可能に固定される。
ベースパネル11の右側板には、この空気調和機の制御部や電源ユニットなどが収納された図示しない電装品箱を含む駆動ユニット5が組み込まれており、この駆動ユニット5を覆い隠すように右側面パネル14が取り付けられる。同様にして、ベースパネル11の左側板には、左側面パネル15が取り付けられる。
ベース11の下面には、クロスフローファン2からの空気を吹き出す吹出口113が設けられるが、吹出口113には、吹出量および吹出方向を制御するディフューザ114,左右風向板115および上下風向板116が設けられている。
図2に示すように、上面パネル12の吸込口121と熱交換器3との間には、熱交換器3に向かう空気中に含まれる塵埃を除去するフィルタ6を保持するメインフレーム200が設けられている。
この例において、フィルタ6として、熱交換器3の右半分を覆う第1フィルタと、左半分を覆う第2フィルタの2枚のフィルタを備えるが、各フィルタ6,6はともに同一構成のため、一方のみについて説明し、他方についての説明は省略する。
図3に示すように、フィルタ6は所定の幅を持って枠状に形成されたフィルタフレーム61と、同フィルタフレーム61に囲まれ、網目が規則的に形成されたフィルタ部62とを備えている。フィルタフレーム61およびフィルタ部62は、合成樹脂により一体成型することができるが、別体として成型しそれを組み合わせたものであってもよい。
フィルタ6は、例えばポリプロピレンなどのベース樹脂からなるが、このベース樹脂に例えば導電性樹脂などの帯電防止材を添加することが好ましい。すなわち、フィルタ6は、後述するダストボックス300のナイロン製の清掃ブラシ330との摩擦によって帯電しやすいため、帯電による埃の吸着を防止するためである。なお、これ以外に防かび材や抗菌材をさらに添加してもよい。
フィルタフレーム61のうち、ダストボックス300の移動方向に沿って平行なフィルタフレーム61a,61bには、ダストボックス300のブラシを所定位置に移動させるための一方のガイド手段としての第1ガイド凸部63,63が設けられている。第1ガイド凸部63,63は、ダストボックス300に設けられた清掃ブラシ330を回転させるためのカムフォロアーであり、後述するカムを回転させるため傾斜面63aが設けられている。
図4および図5を参照して、メインフレーム200は、熱交換器3の表面に沿って弓状に形成されたガイドフレーム210を有し、各ガイドフレーム210の上端間および下端間は水平な梁部材201によって連結されている。
図6の拡大図に示すように、各ガイドフレーム210には、フィルタ6を着脱可能に支持するフィルタ支持溝211が設けられている。フィルタ支持溝211は、各ガイドフレーム211の側面側に形成されており、一端側にはフィルタ6を差し込むための差込口211aが設けられている。
図7は、ガイドフレーム210の内部構造を模式的に示した断面図で、ガイドフレーム210には、後述するダストボックス300を駆動するための移動手段が内蔵されている。
移動手段は、図示しない駆動手段により制御される駆動モータ230と、駆動モータ230の回転駆動力を、熱交換器3の上流側に設けられてフィルタ6から取り除いた埃を溜めるダストボックス300に伝達する駆動ベルト240と、駆動ベルト240に接続され、ダストボックス300を支持するボックスマウンタ250とを備えている。この例において、駆動ベルト240は3カ所のガイドフレーム210のうち、両側2カ所に設けられており、中央のガイドフレーム210には、後述する移動通路212に沿ってフリーに移動するボックスマウンタ250のみが設けられている。
次に、図2および図12に基づいて、クリーン運転により空気調和機の内部を除菌するための除菌物質としてオゾン(以下除菌物質はオゾンとして説明する)を発生する放電部7について説明する。
なお、クリーン運転とは、後述する清掃ブラシ330などからなる自動清掃装置によって、フィルタ6の表面に付着した埃を除去するフィルタ6の自動清掃時に、このフィルタ6の上流側に放電部7で発生したオゾンを放出することにより、空気調和機の内部を除菌するために行なわれる運転をいう。
放電部7は、図2に示すように、オゾンを放出する開口部71を上部に備えるとともに、この開口部71はフィルタ6の上流側であって、空気調和機の冷暖房運転時に停止した位置にあるダストボックス300の底面が当接することによって閉塞されるように設置されており、図12(A)に示すように開口部71が閉塞されている時は、放電部7の通電をなくしてオゾンの発生および放出を停止する一方、図12(B)に示す矢印Aのように、フィルタ6の清掃時にダストボックス300が移動し底面が離間して開口部71が開放された時は、放電部7に通電してオゾンを発生し放出する構成になっている。
これにより、空気調和機の冷暖房運転時にはオゾンの発生および放出がなく、したがって、放電部7に通電していないために電力の消費量を節減できることになる。
また、放電部7の開口部71は、移動可能なダストボックス300の底面が接離することによって開閉されることから、同開口部71を開閉するための専用の開閉装置を設ける必要がない。
放電部7で発生したオゾンは、放電部7での放電の際に生じる熱によって起きる上昇気流によって開口部71から放出され、フィルタ6の風上側に移動して行くことになる、その後、クロスフローファン2を低速回転させることにより、一定の濃度で空気調和機の内部に供給されて除菌を行なえるようになる。
なお、ダストボックス300が移動して開口部71から離間した際、このダストボックス300が図15(A)に示す位置に到達する以前であって、例えば図14(A)に示す位置に移動するまでに放電部7に通電してオゾンを発生させた後、クロスフローファン2を低速回転させることにより、一定の濃度で空気調和機の内部に供給して除菌を行なえるようにすることで、空気調和機の内部を清浄化するクリーン運転の開始を早めることができる。
これにより、オゾン発生時に、放電部7に直に風を流通させない構成になることから、電極への汚れの付着を防止できるようになってメンテナンスの頻度を低減できるようになる。
また、図12(A)および図12(B)に示すように、前記ダストボックス300に前記開口部71に連通する連通口360を設け、同連通口360が冷暖房運転時に前記開口部71に連通することによって前記ダストボックス300にオゾンを注入する一方、同ダストボックス300が前記開口部71から離間することによって前記熱交換器3の上流にオゾンが放出されてなる構成にしてもよい。
これにより、前記ダストボックス300内部の除菌を行なえるようになるとともに、前記熱交換器3を含む空気通路の除菌を行なえるようになる。
駆動モータ(ギアードモータ)230は、3つのガイドフレーム210のうちいずれか1カ所、この例では(図5の右側)に設けられており、専用のギアケース231内に格納されている。駆動モータ230は、シャフトケース232で保護された図示しない駆動シャフトを介して各ガイドフレーム210のギアケース231に接続されている。
ギアケース231内には、駆動モータ230の駆動ギア233に接続された2つの巻き取りリール234,235が収納されている。この例において、各巻き取りリール234,235は、所定の中間ギアを介して互いに同一方向に回転するようになっている。
図7に示すように、ガイドフレーム210の内部には、フィルタ支持溝211とは別に駆動ベルト240の移動通路212が設けられている。移動通路212内は、仕切壁213を挟んで環状に形成されており、その移動通路212内に駆動ベルト240が配置されている。
駆動ベルト240の端部は、それぞれ各巻き取りリール234,235にそれぞれ固定されており、各巻き取りリール234,235を回転させることにより、例えば一方の巻き取りリール234から他方の巻き取りリール235に駆動ベルト240が巻回されるようになっている。
この例において、駆動ベルト240は、安価で静穏性がよく、しかもメンテナンス性を考慮して、2つの巻き取りリール234,235にその両端が固定するベルト駆動方式が採用されているが、例えばチェーン駆動であっても良いし、ラック&ピニオンで駆動しても良く、駆動方式は仕様に応じて任意に選択できる。
これによれば、メインフレーム200が本体キャビネット1のパネルの一部を構成することにより、従来のような一体型パネルと比較して、各パネル部材を個別に成型することができ、金型の小型化が可能となり、生産コストを抑えることができる。
図8および図9を併せて参照し、ボックスマウンタ250は、扁平な板状体からなり、基端側が駆動ベルト240に一体的に固定されている。ボックスマウンタ250は、各ガイドフレーム210にそれぞれ1つずつ設けられているが、特に中央のガイドフレーム210に設置されているボックスマウンタ250(図8)は、1つで2個のダストボックス300を支持するため、板厚が他のボックスマウンタ250よりも厚く形成されている。
ボックスマウンタ250の上端側(反熱交換器3側)には、ダストボックス300の両端に形成されたボス311が案内されるガイド溝251が設けられている。ガイド溝251はボックスマウンタ250の上端から内側に向けて切り欠かれた切欠溝からなり、ここに案内されたボス311が抜け落ちないように、逆L字状に形成されている。
ボックスマウンタ250にはさらに、ダストボックス300に設けられたロック手段の係止爪327,327が差し込まれる係止孔252が形成されている。係止孔252は、ボックスマウンタ250の側面に形成された貫通孔からなり、そこに係止爪327,327が挿入されることにより、ダストボックス300が固定される。
図6を併せて参照して、ボックスマウンタ250の基端側(熱交換器3側)の側面には、後述するフィルタ受け板400が係止される係止部253が設けられている。係止部253は、フィルタ受け板400の側面に設けられた2カ所の係止爪430,430が差し込まれる係止孔254,254を含み、そこにフィルタ受け板400が取り付けられることにより、フィルタ受け板400はダストボックス300と同期して移動することができる。
この例において、図8に示す中央のボックスマウンタ250には、左右2つのダストボックス300,300が支持されるため、左右にそれぞれ係止部253が設けられている。なお、係止孔254の数および形状は仕様に応じて任意に変更可能である。
なお、上述した左右2つのダストボックス300,300に対応して、図4に破線で示すように左右2つの放電部7が設けられた構成になっており、これによって、フィルタ6の左右全幅にわたってオゾンを均一に分布できるようになる。
図8および図9に示すように、各ガイドフレーム210の上端側には、他方のガイド手段としての第2ガイド凸部260が設けられている。第2ガイド凸部260は先に示したフィルタ6に形成された第1ガイド凸部63,63とともに、ダストボックス300の移動をガイドするガイド面を構成し、中に収納された清掃ブラシ330を所定方向に移動させるために用いられる。
次に、図10および図12を参照して、フィルタ受け板400の構成について説明する。この例において、フィルタ受け板400は、ボックスマウンタ250を介して各ガイドフレーム210,210の間に支持され、フィルタ6毎にこの例では2カ所設けられてているが、いずれも同一構成であるため、以下においては一方のみを説明し、他方についての説明は省略する。
フィルタ受け板400は、各ガイドフレーム210,210間に架け渡される矩形状のベース板410と、同ベース板410に一体的に取り付けられ、フィルタ6の裏面を受け止める受け板本体420とを備えている。
ベース板410は、その表面側が凹まされて、長さ方向に延びる3つの収納部410a〜410cに区画されており、中央の収納部410cに受け板本体420が取り付けられている。収納部410a,410bには、フィルタ受け板410をボックスマウンタ250に取り付けるための係止爪430が設けられている。
係止爪430は、この例では、左右に2カ所ずつ、合計4カ所設けられており、先端にボックスマウンタ250の係止孔254に差し込まれる係止凸部431が設けられている。ベース板410の側面には、係止爪430の先端431をベース板410の側方へと導き出すための開口部412が設けられている。
受け板本体420は、フィルタ6の裏面に沿って接触する受け面421を有し、各受け面421の間には、フィルタフレーム61の逃がすための逃げ溝422が設けられている。図12に示すように、受け面421は、ダストボックス300に設けられた清掃ブラシ330に対向的に配置されており、清掃ブラシ330によって押圧されたフィルタ6を受け止める円滑面である。
この例において、受け板本体420はフィルタ6を挟んで清掃ブラシ330に対向的に配置されているが、これ以外に、清掃ブラシ330の移動方向の上流側および/または下流側を押さえるように配置しても良く、清掃ブラシ330の押圧力を受け止めることができれば、その配置については任意に設定できる。さらには、フィルタ受け板420側にもブラシを配置して、フィルタ6の裏面側に付着したゴミを除去するようにしてもよい。
次に、図11(A),(B)および図12を参照して、ダストボックス300について説明する。ダストボックス300は、各ガイドフレーム210,210の間に設置される2枚のフィルタ6,6ごとにそれぞれ1つずつ設置されるが、ダストボックス300はともに同じ構成であるため、以下においては、一方のダストボックス300についてのみを説明する。
ダストボックス300は、上下両面が開放されたボックス本体310と、上記ボックス本体310の上面開口を覆い隠すトップパネル320と、フィルタ6の表面に接触可能に配置された清掃ブラシ330とを備え、全体が各ガイドフレーム210,210に架け渡される矩形状に形成されている。
ボックス本体310は、上下両端が開口された筒状体からなり、一方の内側面には、清掃ブラシ330に付着したゴミを掻き取るためのゴミ回収ブラシ340が設けられている。ゴミ回収ブラシ340は、所定の水平回転軸343を中心に回転可能に支持されるブラシ台341を有し、ブラシ台341には、ブラシ本体342が一体的に設けられている。
図12に示すように、ブラシ台341は断面台形状に形成されており、清掃ブラシ330の回転軌跡に沿って円弧面に形成されたブラシ面345が設けられている。ブラシ本体342は、図示しないブラシ毛が斜めに植設された傾斜ブラシからなり、図12では、右斜め上を向くように設けられている。
この例において、ブラシ台341の水平回転軸343にはバネ部材344が取り付けられており、ゴミ回収ブラシ340が常に清掃ブラシ330に向かって均等な力で接触するようにバネ付勢されている。
これによれば、清掃ブラシ330がゴミ回収ブラシ340に向かって回転してくると、清掃ブラシ330に対してゴミ回収ブラシ340が斜め方向から接触するため、清掃ブラシ330に付着したゴミをゴミ回収ブラシ340で確実に回収することができる。また、ブラシ台341は内側に向かってバネ付勢されているため、一定以上の力が加わると、ブラシ台341からゴミ回収ブラシ340がバネ力に抗して逃げることで、清掃ブラシ330がスムーズに元の位置まで戻ることができる。
図9を併せて参照して、ボックス本体310の長手方向の側面には、ボックスマウンタ250に設けられたガイド溝251に沿って案内されるボス311が突設されている。この例において、ボス311は、円柱状の凸部からなる。
トップパネル320は、ボックス本体310の上面に沿って矩形状な断面コ字状に形成されており、一端側に設けられた水平回転軸321を中心にボックス本体310に開閉可能に取り付けられる。
トップパネル320の自由端側には、トップパネル320をボックス本体310に固定しておくための、フック部329が設けられている。フック部329は板体の一端に、ボックス本体310に係止されるフック爪328が設けられており、このフック爪328をボックス本体310に係止することで、トップパネル320の開閉が規制される。
トップパネル320の中央にはさらに、ボックス本体310内に連通する連通窓322が設けられている。連通窓322は、ボックス本体310内に溜まったゴミをトップパネル320を開けることなく、回収するために設けられた開口窓であり、そこから、掃除機などの吸引口を差込入れることで、内部に溜まったゴミを容易に回収することができる。トップパネル320には、また、内部のゴミの状態を見るための確認窓323,323が設けられている。各確認窓323は透明な蓋部材324によって閉口されている。
トップパネル320には、ダストボックス300をボックスマウンタ250に固定するためのロック部325,325が左右にそれぞれ設けられている。ロック部325は、トップパネル320の一部を凹ませてなる収納部326にスライド可能に取り付けられており、図9に示すように、その先端の係止爪327がボックスマウンタ250の挿通孔260に差し込まれるようになっている。
図12を併せて参照し、トップパネル320にはフィルタ6の表面に付着したゴミを掻き取る清掃ブラシ330が取り付けられている。清掃ブラシ330は、所定の水平回転軸333を中心に回転可能に軸支されるブラシ台331を有し、同ブラシ台331のブラシ面334にはブラシ本体332が設けられている。
ブラシ台331は、トップパネル320の内側に設けられた支持台328に回転可能に軸支される半円筒状に形成されており、フィルタ6に対向する側の面(ブラシ面334)が円弧面に形成されている。ブラシ台331の長手方向の側面には、後述するロック部350によって係止される係止面336が設けられている。ブラシ台331の水平回転軸333には、ブラシ台331を強制的に回転させるためのカム335が設けられている。
この例において、ブラシ本体332は、シート状の基材に図示しないブラシ毛がほぼ垂直に植設された直毛ブラシからなり、粘着材などを介してブラシ面334に一体的に貼り付けられている。
図11(B)を併せて参照して、清掃ブラシ330には、ダストボックス300の移動中に清掃ブラシ330が回転するのを規制するためのロック部350が設けられている。ロック部350は、ブラシ台331の側面に隣接して配置され、ブラシ台331の係止面336に沿って係止される係止凸部351を備えている。
ロック部350は、所定の水平回転軸352を中心に回転可能に設けられており、同水平回転軸352には、ロック部350を回転させて規制を解除するカム353が一体的に
設けられている。水平回転軸352にはさらに、ロック部350を常に反時計回り方向にバネ付勢するためのバネ353が取り付けられている。
次に、ダストボックス300,フィルタ受け板400の取付手順について説明する。まず最初に、フィルタ受け板400を各ガイドフレーム210,210の間に配置し、各係止爪430を係止孔254内に差し込む。次に、フィルタ受け板400に設けられた各係止爪430をスライドさせて、その先端を係止孔254内に差し込む。これにより、フィルタ受け板400がボックスマウンタ250に一体的に固定される。
次に、各ガイドフレーム210,210にフィルタ6を設置する。フィルタ6の先端をガイドフレーム210の差込口211aから差し込み、そのままフィルタ支持溝211に沿って突き当たるまで差し込む。これにより、フィルタ6がガイドフレーム210,210間に架け渡され、熱交換器3の前面がフィルタ6で覆い隠される。
次に、ダストボックス300を取り付ける。図5に示すように、予め組み立てられた状態のダストボックス300を、その両側面に設けられたボス311をボックスマウンタ250のガイド溝251に沿って差し込んでいき、ダストボックス300をボックスマウンタ250に仮固定する。
そして、図10に示すように、トップパネル320に設けられたロック部325をスライドさせて、係止爪327をボックスマウンタ250の挿通孔252に差し込む。これにより、ダストボックス300の両端がボックスマウンタ250,250に架け渡された状態で固定される。
次に、図13〜図16を参照して、このフィルタ清掃の手順の一例について説明する。まず、例えば使用者がリモコンなどの操作パネルに設けられた手動清掃ボタンを操作することにより、図示しない制御手段は、その指令を受け、清掃工程の初期化を行う。
初期化指令を受けると、まず、図示しないセンサ手段を介して、ダストボックス300が下端位置まで移動しているかどうかを検知し、初期位置に無い場合は、駆動モータ230が駆動され、駆動ベルト240を介してダストボックス300が下端位置まで移動させる。下端位置の位置検出方法としては、対物センサのほか、駆動モータ230の突き当たりを感知する方法などがある。
初期化が完了すると、次に、駆動モータ230は逆回転する。これにより、駆動ベルト240を介してダストボックス300とフィルタ受け板400がガイドフレーム210に沿って移動を開始する。
このとき、図13(B)に示すように、ダストボックス300の下面から突出した清掃ブラシ330がフィルタ6の表面に接触しながら移動し、フィルタ6に付着したゴミを掻き取る。また、フィルタ6に裏面には、清掃ブラシ330に対向して、フィルタ受け板400が配置されているため、清掃ブラシ330によってフィルタ6が抑えられて逃げるの防止することができる。
図14(A)および(B)に示すように、ダストボックス300が上端付近に移動すると、ガイドフレーム210の上端に設けられた第2ガイド凸部260にロック部350のカム353が接触し、そのまま解錠方向に回転することで、清掃ブラシ330は回転フリーな状態となる。
次に、解錠状態のままダストボックス300がさらに移動すると、図15(B)に示すように、清掃ブラシ330の水平回転軸334に設けられたカム335が第2ガイド凸部260に沿って持ち上げられる。これに伴い、清掃ブラシ330が強制的にゴミ回収ブラシ340に向かって移動する。
そして、図15(C)に示すように、ダストボックス300が上端位置まで移動すると、カム335を介して清掃ブラシ330はゴミ回収ブラシ340に接触しながら持ち上げられる。このとき、清掃ブラシ330の毛先に付着したゴミがゴミ回収ブラシ340によって掻き取られる。
ダストボックス300がガイドフレーム210の上端に達すると、次に駆動モータ230は反転し、これに伴い、ダストボックス300はガイドフレーム210に沿って初期位置(下端位置)まで戻される。
このとき、ダストボックス300内の清掃ブラシ330は、図16(B)に示すように、上に持ち上げられた状態、すなわちフィルタ6とは非接触で引き戻されるため、清掃ブラシ330によって回収されたゴミが再びフィルタ6に付着することを確実に防止することができる。なお、ダストボックス300内には、ロック部350のカム353が当接する図示しないカム規制面が設けられており、図16(B)に示すカム位置よりもさらに反時計周りに回転しないように規制されている。
ダストボックス300がガイドフレーム210の下端付近まで到来すると、図16(C)に示すように、清掃ブラシ330のカム335がフィルタフレーム61の第1ガイド凸部63に沿って反時計方向に回転するに伴い、清掃ブラシ330が反時計方向に回転して、そのブラシ本体332がフィルタ6に向かって移動する。
ダストボックス300がさらに移動すると、図16(D)に示すように、清掃ブラシ330はフィルタ6に対してほぼ垂直に接触する位置まで戻される。これと同時に、清掃ブラシ330の回転に伴って、ロック部350が持ち上げられ、バネ付勢によって、再び清掃ブラシ330の係止面336によって係止され、清掃ブラシ330の回転をロックする。
以上の一連の動作が連続的に行われることにより、フィルタ6に付着したゴミはダストボックス300内に収納され、フィルタ清掃は完了する。これによれば、清掃ブラシ330に付着したゴミは、ダストボックス300が1往復する度にゴミ回収ブラシ340で回収されるため、清掃ブラシを常に清潔に維持できるばかりでなく、清掃ブラシを小型化できるため生産コストも抑えることができる。
なお、この例においてフィルタ清掃はダストボックス300を1往復させる場合について例示したが、必要に応じて2度3度と往復する運転するように設定してもよいことは言うまでもない。
さらには、このフィルタ清掃は、フィルタ6の表面側をダストボックス300で、フィルタ6の裏面側をフィルタ抑え板400で支持しているため、ゴミがフィルタ6を通して熱交換器3側に持ち運ばれないため、空気調和機の運転中であっても、フィルタ清掃を実施することができる。
ダストボックス300内に溜まったゴミを回収するにあたっては、トップパネル320に設けられた連通窓323に掃除機などの吸引口を差し込むことで、内部に溜まったゴミを安全かつ清潔に取り出すことができる。また、トップパネル320のフック部322を解除して、トップパネル320を開けてダストボックス300内を拭き掃除などすることもできる。
この実施形態において、本体キャビネット1はシーリングウォールタイプの空気調和機を用いて説明したが、例えば、通常の壁面取付タイプの空気調和機に本発明のダストボックスを適用してもよく、本体キャビネットの構成は仕様に応じて適宜選択できる。
本発明は、空気調和機のフィルタ清掃のほかに除湿器や空気清浄機などにも適用可能であり、吸込口と吹出口との間に形成された通風路内にゴミを捕らえるためのフィルタが設けられているものであれば適用可能である。
本発明の一実施形態に係る空気調和機の分解斜視図。 上記空気調和機の内部構造を模式的に示した断面図。 フィルタの斜視図。 前面パネルおよび上面パネルを取り外した状態の斜視図。 メインフレームとダストボックスの分解斜視図。 メインフレームの一部を拡大した斜視図。 ガイドフレームの内部構造を模式的に示した断面図。 ボックスマウンタとフィルタ受け板の取付態様を示す斜視図。 ボックスマウンタとダストボックスの取付態様を示す斜視図。 フィルタ受け板の分解斜視図。 (A)ダストボックスの分解斜視図。(B)ブラシとロック部の係止状態を示す参考斜視図。 ダストボックスの内部構造を模式的に示した断面図。 (A)フィルタ清掃の手順を説明する説明図。(B)フィルタ清掃時におけるブラシの動きを示す模式図。 (A)フィルタ清掃の手順を説明する説明図。(B)フィルタ清掃時におけるブラシの動きを示す模式図。 (A)フィルタ清掃の手順を説明する説明図。(B),(C)フィルタ清掃時におけるブラシの動きを示す模式図。 (A)フィルタ清掃の手順を説明する説明図。(B)〜(D)フィルタ清掃時におけるブラシの動きを示す模式図。
符号の説明
1 本体キャビネット
2 送風ファン(クロスフローファン)
3 熱交換器
4 ドレンパン
5 駆動ユニット
6 フィルタ
61 フィルタフレーム
62 フィルタ部
63 第1ガイド凸部
7 放電部
71 開口部
11 ベース
12 上面パネル
13 前面パネル
117,118 導入口
200 メインフレーム
210 ガイドフレーム
211 フィルタ支持溝
220 駆動部
230 駆動モータ
240 駆動ベルト
250 ボックスマウンタ
260 第2ガイド凸部
300 ダストボックス
310 ボックス本体
320 トップパネル
330 清掃ブラシ
340 ゴミ回収ブラシ
350 ロック部
360 連通口
361 (埃の漏れを防止する)部材
400 フィルタ受け板

Claims (5)

  1. 吸込口と吹出口とを備えた本体内にフィルタと、熱交換器と、可動式のダストボックスと、除菌物質を放出する開口部を備えた放電部とを設け、
    前記開口部が前記ダストボックスにより開閉されることを特徴とする空気調和機。
  2. 吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路にフィルタと熱交換器とを設け、前記熱交換器の上流側に前記フィルタから取り除いた埃を溜める可動式のダストボックスを設け、冷暖房運転時に停止した前記ダストボックスに当接する放電部を設け、同放電部に除菌物質を放出する開口部を備えた空気調和機であって、
    前記放電部の開口部が、前記ダストボックスの移動または停止により開閉されることを特徴とする空気調和機。
  3. 前記開口部は、冷暖房運転時に前記ダストボックスが当接することによって閉じ、前記ダストボックスが移動して、同ダストボックスが離間することによって開くことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記放電部は冷暖房運転時に除菌物質の発生を停止し、前記ダストボックスの移動時に除菌物質を発生してなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空気調和機。
  5. 吸込口と吹出口とを結ぶ空気通路にフィルタと熱交換器とを設け、前記熱交換器の上流側に前記フィルタから取り除いた埃を溜める可動式のダストボックスを設け、前記ダストボックスに当接する開口部を有する放電部を設けた空気調和機であって、
    前記ダストボックスに前記開口部に連通する連通口を設け、同連通口から前記ダストボックスに除菌物質を注入する一方、同ダストボックスが前記開口部から離間することによって前記熱交換器の上流に除菌物質が放出されてなることを特徴とする空気調和機。
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