JP2008068444A - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

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紀幸 茅野
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Abstract

【課題】 定電流回路を搭載したヒータチップのヒータのばらつきによる損失で生じる熱の不均一を利用してチップのヘッドへの搭載順を適宜行なうことによりヘッドに生じる熱の勾配を緩和する。
【解決手段】 ヒータの抵抗値等のパラメータを測定しておきヘッドにマウントする順序をこのパラメータに基づいて決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は電気熱変換体の発熱によりインクを吐出するノズルを列状に配する記録ヘッドを用いた記録手段、および該記録手段を出力手段とする記録装置に関する。
また本発明は紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の被記録媒体に対し記録を行うプリンター、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明である。
なお、本発明における、「記録」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を付与することをも意味するものである。
従来、紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともいう)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な形態として提案されている。
これらの方式のなかで、インクジェット方式はインクを吐出して記録紙に直接付着させる低騒音なノンインパクト方式の一つで、インク滴の形成方法および噴射エネルギの発生方法により、コンティニアス方式(電荷粒子制御方式およびスプレー方式が含まれる)とオンデマンド方式(ピエゾ方式、スパーク方式およびバブルジェット(登録商標)方式が含まれる)とに大きく分類される。コンティニアス方式は、インクを連続的に吐出し、必要な液滴だけ電荷を与える。帯電した液滴が記録紙に付着し、残りは無駄になる。これに対して、オンデマンド方式は、印字に必要な時だけインクを吐出するために、インクの無駄がなく装置内部が汚れない。また、オンデマンド方式はインクの吐出を開始したり停止したりするため、コンティニアス方式に比べて応答周波数は低い。このため、ノズル数を増やすことで高速化を実現している。したがって、現在市販されている記録装置の多くはオンデマンド方式のものであり、このようなインクジェット方式の記録ヘッドを具備した記録装置は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークステーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポータブルプリンタとして利用され、かつ商品化されている。この場合、インクジェット記録装置は、これら装置固有の機能、使用形態等に対応した構成をとる。
一般にインクジェット記録装置は、記録手段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを具備する。
この記録方法は、記録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて記録を行うものであり、ランニングコストが安く、静かな記録方式として広く用いられている。また、インクを吐出する多数のノズルが直線上に配置された記録ヘッドを用いることにより、記録ヘッドが記録用紙上を一回走査することでノズル数に対応した幅の記録がなされる。そのため、記録動作の高速化を達成することが可能である。
さらに、カラー対応のインクジェット記録装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるインク液滴の重ね合わせることによりカラー画像を形成する。一般に、カラー記録を行う場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の3原色またはこれら3原色にブラック(B)を含めた4色に対応する4種類のノズルおよびインクタンクが必要とされる。昨今ではこのような3〜4色の記録ヘッドを搭載し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実用化されている。
インクジェット記録ヘッドにおいてインクを吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生手段としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体を加熱させるものなどがある。
その中でも熱エネルギーを利用(膜沸騰現象を利用)して液体を吐出させる方式(いわゆるバブルジェット(登録商標)方式)の記録ヘッドは、上記液体吐出口を高密度に配列することができるために高解像度の記録をすることが可能である。
このようにインクジェット記録装置は、優れた記録手段として幅広い産業分野で需要が高まっている。
さて、インクジェット記録方式の中にもいくつか手法があり、そのひとつに発熱体をノズル内に実装し、熱によりインク内にバブルを発生させ、その発泡エネルギーをインク吐出に用いるバブルジェット(登録商標)記録方式がある。ここでインクを吐出するための熱エネルギーを発生させる記録素子は、半導体製造プロセスを用いて製造することができる。そのため、バブルジェット(登録商標)技術を利用した記録ヘッドとして、(1)シリコン基板を基材として記録素子を形成して記録素子基板とし、その上に、インク流路を形成するための溝を形成した、ポリサルフォン等の樹脂やガラス等からなる天板を接合した構成のものや、(2)素子基板上に直接ノズルをフォトリソグラフィ工程により形成し、接合部をなくした高精度タイプのものが製品化されている。
また、素子基板がシリコン基板からなることを利用し、記録素子を素子基板上に構成するだけでなく、記録素子を駆動するためのドライバや、記録素子を記録ヘッドの温度に応じて制御する際に用いられる温度センサ及びその駆動制御部等を素子基板上に構成したものもある。
図9は従来のインクジェット記録ヘッド用の素子基板の構成の代表的な例を示すブロック図である(特許文献1参照)。図9に示されているように、素子基板900には、インクに吐出用の熱エネルギーを与える、並列に配列された複数の発熱体(記録素子)901と各発熱体901を駆動するためのパワートランジスタ(ドライバ)902と、外部からシリアルに入力される画像データ及びこれに同期するシリアルクロックが入力され、1ライン毎に画像データを入力するシフトレジスタ904と、ラッチ用のクロックに同期してシフトレジスタ904から出力された1ライン分の画像データをラッチし、パワートランジスタ902にパラレルに転送するラッチ回路903と、パワートランジスタ902に対応してそれぞれ設けられ、ラッチ回路903の出力信号を外部からのイネーブル信号に応じてパワートランジスタ902に印加する複数のANDゲート915と、画像データや各種信号等を外部から入力するための入力端子905〜912が形成されている。また、素子基板900には、素子基板900の温度を測定するための温度センサ、あるいは各発熱体901の抵抗値を測定するための抵抗モニタといったセンサモニタ914が形成される。このようなドライバや温度センサ及びその駆動制御部等を素子基板上に構成した記録ヘッドは実用化されており、記録ヘッドの信頼性の向上及び装置の小型化に寄与している。このような構成において、シリアル信号として入力された画像データは、シフトレジスタ904によってパラレル信号に変換され、ラッチ用のクロックに同期してラッチ回路903で出力保持される。この状態で入力端子を介して発熱体901の駆動パルス信号(ANDゲート915に対するイネーブル信号)が入力されることにより、画像データに応じてパワートランジスタ902がオンされ、対応する発熱体901に電流が流れて、その液流路(ノズル)のインクが熱せられ、ノズル先端の吐出口よりインクが液滴として吐出される。
ここで、図9に示されているパワートランジスタ902(ここでは、バイポーラトランジスタであるがMOSトランジスタでも良い)や複数の記録素子を駆動するための共通の電源配線やGND配線上には、記録装置本体による一定の電源電圧印加時に記録素子にエネルギーを投入する際の損失につながる寄生抵抗(或いは定電圧)成分が存在するだけでなく、発熱体901の同時駆動数によって寄生抵抗で発生する電圧が異なるため、結果的に発熱体901に印加されるエネルギーが変動する。 実際のところ、記録素子である発熱体901は基板製造工程において膜厚の違いやその分布により量産時を考慮すると絶対抵抗値が±20%〜30%ばらつくことが避けられない状況である。 したがって、これまでの実用化されているインクジェット記録ヘッドの記録素子駆動用のドライバは、主になるべく低抵抗とする観点でパワートランジスタを使用してきた。ここでのパワートランジスタ902は一定の素子駆動電源と逆バイアスの一定電源、あるいはオン抵抗としてふるまう。この場合、記録素子の抵抗バラツキによって、記録素子901を流れる電流が変化するので、一定時間に投入される記録素子でのエネルギー(消費電力)は、記録素子の製造時の抵抗値によって大きく異なる。従って、インクジェット記録ヘッドを駆動して安定したインク吐出を行うとともにその記録ヘッドの長寿命化を達成するために記録素子での消費電力を一定とするように、従来は記録素子を駆動するために印加するパルス幅を記録素子の抵抗により変化させて対応してきた。
さて、近年になって、記録のスピードアップのために必要な記録素子数がかなり増加してきている。また同時に、記録の高精細化により記録素子に印加するエネルギーの均一化は従来以上に求められるようになってきていて、上述したように、記録素子の同時駆動数の差が大きければ大きい程、各記録素子に印加されるエネルギーの変動幅も大きくなり、記録ヘッドの寿命も短くなる。これは、エネルギー変動により記録品質が低下する等の障害の発生につながることになる。ここで、上記エネルギーを一定にするという観点で効果がある構成として各発熱体に一定の電流が流れるようにドライバ部分を制御することが考えられる。このような構成にすることで、各発熱体には常に一定の電流が流れるため、抵抗値が使用中に変動しない限り、記録素子の同時駆動数に影響なく発熱体の抵抗値×一定電流値の2乗のエネルギーが供給され、上記課題は解決できる。また、ヒータに流れる電流を一定に保つ構成についても提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図8に定電流回路を用いたドライバを有するチップの一例の簡略なイメージ図を示す。モニタ抵抗により印刷に用いるヒータの抵抗値を知ることができる。読み取った抵抗値により適正な電流を算出し定電流駆動ドライバに設定する。吐出用ヒータはヒータを選択する信号により適宜ヒートされる。このようにしてチップ毎の抵抗値にばらつきが合っても適正な電流で駆動されるため所定の電力を印加できる。また電源の変動や寄生抵抗(配線抵抗、ドライバのon抵抗等)による電圧ドロップの影響を受けず常に一定の電力でヒートがなされ安定な吐出が可能となる。
ここで、上述高精細記録チップの一例を示す。
特に、電気熱変換体を発熱させ、インクを沸騰させてその圧力でインク吐出を行うバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の場合、半導体プロセスにより高密度に作成できるため複数のノズル列は同一基板上に形成される。
図4はノズル周辺の詳細図である。
図5は高密度を実現するため千鳥配列のノズル列を搭載したチップの一例である。
図中、2は電気熱変換体であるヒータを形成しその上にノズルを形成するための基板を含むチップである。
図6は前述チップの詳細を示す図である。チップ2は基板9上にヒータ6と図示しない制御回路及び駆動回路が形成され、さらにオリフィスプレート3が形成されており、オリフィスプレートにはノズル列5が形成されている。インクは、インク供給口4からノズル列に供給される。ノズル列5a〜5bに供給されたインクはヒータ6a〜6bに印加されるパルス加熱信号によって膜沸騰による気泡が発生し、インク滴が吐出口から押し出される。
ノズル列5aと5bは半ピッチずらして配置されいわゆる千鳥配置になっている。それぞれeven列、odd列としたとき、例えば600dpiで形成されていればeven,odd合わせて1200dpiの解像度を持つノズルとなる。
さらに図5に示すように、チップ2は記録ヘッドを構成するためにチップの保持プレート1に接着等により貼り付けられる。保持プレート1には前述インク供給口4の位置に合わせてインク流路7が形成されており図示しないインクタンクからインクが導かれチップ2に供給される。
高速で印字を行なうとチップ2は大きく発熱しチップの昇温が問題となる。チップからの放熱を良くする必要があるため、チップの保持プレート1は熱伝導の良いセラミック材料が用いられることが多い。また、前記チップを構成する基板9の材料は通常シリコン(Si)が用いられるので、熱膨張の観点からも保持プレート1には熱膨張率の近いセラミック材料が選ばれる。
特開平7−256883号公報 特開2001−277516号公報 米国特許第4723129号明細書 米国特許第4740796号明細書 米国特許第4463359号明細書 米国特許第4345262号明細書 米国特許第4313124号明細書 米国特許第4558333号明細書 米国特許第4459600号明細書 特開昭59−123670号公報 特開昭59−138461号公報 特開昭59−138461号公報 特開昭60−71260号公報
インクジェット記録装置の更なる高速化、また高精細化が進むに連れて、記録ヘッドのノズル数を増大した長尺ヘッドが必要とされるようになった。例えばフルマルチ印刷をおこなうには記録媒体の幅と同じ幅が必要であり、通常、記録チップを複数個繋いで長尺化がなされる。
複数の記録チップを搭載するため、ヒータの抵抗値のばらつきによりチップ毎にヒータへの印加電力が異なると、吐出にばらつきがでて記録品位が低下する。記録品位の向上を図るために記録素子への印加電力の安定化が必要であるが、例えば定電流駆動のできる記録チップを用いて長尺ヘッドを作成する場合、各記録チップのヒータの抵抗のばらつきにより、各チップのエネルギ損失がばらつく問題がある。
図8をもちいて説明する。図中の定電流駆動ドライバはヒータの抵抗値により所定の電力になるように適正な電流値計算され設定される。
Figure 2008068444
であるので
Figure 2008068444
印加電力Wを一定にするとヒータ抵抗が高い方が電流値は小さくなる。
一方、ヒータに印加される電圧はヒータ抵抗が高い方が高くなる。
電源電圧Vhは一定なのでヒータ抵抗が小さい方が定電流駆動ドライバでドロップさせる電圧が高くなり、損失は大きくなる。
ヒータに印加される電力は一定になってもヒータの駆動ドライバの損失は抵抗値のばらつきを反映する。損失が大きい方がチップの発熱が大きくなる。
複数チップを繋いだヘッドでは各チップのヒータ抵抗のばらつきにより各チップの発熱がばらつきヘッドの温度が不均一になる。
インクの吐出量は温度が高い方が増えることが解っているので、チップ間の温度差により記録濃度に差が生じ記録品位が低下する。
本発明の目的は、上述の点に鑑み、ヒータに印加する電力を一定にする駆動ドライバを有するチップを複数繋いだヘッドで、チップ毎の発熱がヒータ抵抗のばらつきを反映していても、発熱のばらつきの問題のおきにくい記録ヘッドを供給し、安定な記録画像を得られる画像形成装置を提供することにある。
上述した目的を達成するため、
電気熱変換体の発熱によりインクを吐出する複数の記録素子を列状に配する記録チップであって該記録素子を駆動する手段と該記録素子に印加する電力を一定に制御する手段と該電力値を所望の値に設定する手段とを同一基板上に搭載した記録チップを複数有する記録ヘッドであり、該記録ヘッドに前記記録チップを搭載する過程において、前記記録チップの前記記録素子のあらかじめ測定しておいた物理量に基づいて、前記記録チップの前記記録ヘッドへの搭載位置を決定することを特徴とする。
好ましくは、前記あらかじめ測定しておいた物理量は前記記録素子の電気熱変換体の抵抗値であることである。
好ましくは、複数の前記記録チップを列状に配置し、該列の中央部から外辺方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に小さくなるように前記記録チップを配置したことである。
好ましくは、複数の前記記録チップを列状に配置し搭載する支持体の該搭載面と反対側に該記録チップへインクを供給する共通のインクタンクを設け、該インクタンクの片側からインクを供給する記録ヘッドにおいて、インク供給側から反対方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に大きくなるように前記記録チップを配置したことである。
好ましくは,複数の前記記録チップを列状に配置し搭載する支持体の該搭載面と反対側に該記録チップへインクを供給する共通のインクタンクを設け、該インクタンクの片側からインクを供給する記録ヘッドにおいて、該列状にのインク供給側から反対方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に大きくなるように前記記録チップを配置しかつ該列の中央部を過ぎた所定の位置からは前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に小さくなるように前記記録チップを配置したことである。
上述した本発明によれば、ヒータに印加する電力を一定にする駆動ドライバを有するチップを複数繋いだヘッドで、チップ毎の発熱がヒータ抵抗のばらつきを反映していても、チップのヘッドへの搭載位置を各チップのヒータの抵抗値に基づき適宜配置することで、各チップの発熱のばらつきの問題のおきにくい記録ヘッドを供給し、安定な記録画像を得られる画像形成装置を提供できる。
さらに、記録ヘッドの熱特性と逆な発熱特性となる順序でチップの配置を行なうことで、より平坦な発熱特性を持ったヘッドを提供でき、記録品位の向上に大いに貢献する。
(実施例1)
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げ説明する。
本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
図7は本発明の実施形態としてのインクジェット記録ヘッドの構成例を示す図である。2は記録チップであり、1は保持プレートである。
チップ2は複数チップにより画像を形成するため千鳥配置に置かれて保持プレート1に搭載されている。10はインクタンクであり各チップの共通液室20を形成する。30はインクの供給を行なう供給口である。保持プレート1には各チップごとにインク供給路7があけられており、共通液室20から各チップにインクを供給する。
図10はこのヘッドの素の温度特性を示している。各チップにばらつきが無いとき、チップに均一に記録を行なうとヘッドの中央部が最も蓄熱するので、図示するように中央が盛り上がった特性となる。
ヘッドの製造はチップをウェハから切り出し、マウントする。このときマウントに先立ち各チップのヒータの抵抗値をあらかじめ測定しておく。
ヘッドの支持プレートにマウントするに際し、ヘッドにマウントすべきチップの中から、ヒータの抵抗値の最も高いものを中央に配置し外辺部に向かって順に抵抗値が低くなるように配置マウントする。
この様子を図1示す。図1(a)は前述のように配置したチップの温度特性を示す。右の軸は各チップの抵抗値を表すが、温度特性とあわせるため便宜上軸を下向きにしている。
中央部に抵抗値の高いチップを配置したので中央部の発熱が相対的に小さくなり、中央が窪んだ特性となる。
図1(b)は図1(a)の温度特性と先に述べたヘッドの素の温度特性と合わせた温度特性を表している。
互いに逆な特性であるので素の温度特性の温度勾配を緩和しよりフラットな特性となる。
(実施例2)
印刷に伴いインクが供給口30から流入し共通インクタンク20の中を流れて各チップに到達する。よって共通タンク内のインクの温度は流入口がある側が低く反対側にいくにつれて温度がしだいに上昇する。この影響によりヘッド温度分布もインクの温度と同様の温度勾配を持つことがある。
これに対応して、ヘッドの支持プレートにマウントするに際し、ヘッドにマウントすべきチップの中から、ヒータの抵抗値の最も低いものをインク流入口の側に配置し反対側に向かって順に抵抗値が高くなるように配置マウントする。
この様子を図2示す。図2(a)は前述のように配置したチップの温度特性を示す。右の軸は各チップの抵抗値を表すが、温度特性とあわせるため便宜上軸を下向きにしている。
インク流入口側に抵抗値の低いチップを配置し順に抵抗値の高いチップを配置したのでインク流入口側の発熱が相対的に大きくさくなり、右下がりの温度特性となる。
図2(b)は図2(a)の温度特性と前述インクの流れのあるヘッドの温度特性と合わせた温度特性を表している。
互いに逆な特性であるのでインクの流れによる温度勾配を緩和しよりフラットな特性となる。
(実施例3)
実施例2においても外辺部は温度が低くなる傾向になる。よってヘッドの温度分布はインクの温度と同様の温度勾配を持つと共に外辺部の温度は下がった特性となる。
これに対応して、ヘッドの支持プレートにマウントするに際し、ヘッドにマウントすべきチップの中から、ヒータの抵抗値の最も低いチップをインク流入口の側に配置し反対側に向かって順に抵抗値が高くなるように配置していき中央部とインク流入口の反対側の外辺との間に最も抵抗値の高いチップを配置しそこを過ぎたあとは順に抵抗値が低くなるように配置マウントする。
この様子を図3示す。図3(a)は前述のように配置したチップの温度特性を示す。右の軸は各チップの抵抗値を表すが、温度特性とあわせるため便宜上軸を下向きにしている。
インク流入口側に抵抗値の低いチップを配置し順に抵抗値の高いチップを配置し、中央部と過ぎたところに抵抗値の最も高いチップを配置しそれから外辺に向かって順に抵抗値の低いチップを配置マウントしたのでインク流入口側の発熱が相対的に大きくさくなり、右下がりの温度特性となると共にインク流入口と反対側の外辺部はすこし持ち上がった特性とる。
図3(b)は図3(a)の温度特性と前述インクの流れのあるヘッドの温度特性と合わせた温度特性を表している。
インクによる温度勾配を緩和すると共に外辺部の落ち込みも緩和されよりフラットな特性となる。
本実施例においては定電流駆動ドライバの場合で説明したが、基準電圧を設定して電圧を制御しヒータに印化する電力を一定にする方式であっても同様に適用できる。またヒータの抵抗値はモニタの抵抗を測定するようにしたが、ヒートに用いるヒータ抵抗を測定しても良い。抵抗値は測定はその場で行なってもよいし、事前に測定して記憶しているものを用いても良い。
なお、本実施例のチップはノズル列を1列としたが、1列以外の列数でも本発明は適用でき、列数を増やしても本発明の主旨を逸脱するものではない。
(その他)
なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
さらに、シリアルタイプの記録ヘッドに対して適用できるのはもちろんのこと、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
本発明の実施形態の一例を示す。 本発明の実施形態の一例を示す。 本発明の実施形態の一例を示す。 ノズル周辺の詳細図である。 記録チップの一例である。 図5のチップの詳細図である。 本発明記録ヘッドの一例の概略図である。 定電流駆動の一例の概略図である。 記録チップの一例ある。 素の温度特性を表す図である。
符号の説明
1 保持プレート
2 チップ
3 オリフィスプレート
4 インク供給口(チップ)
5 ノズル
6 ヒータ
7 インク流路
8 配線
9 基板
10 インクタンク
20 共通インクタンク
30 インク供給口(ヘッド)

Claims (5)

  1. 電気熱変換体の発熱によりインクを吐出する複数の記録素子を列状に配する記録チップであって該記録素子を駆動する手段と該記録素子に印加する電力を一定に制御する手段と該電力値を設定する手段とを同一基板上に搭載した記録チップを複数有する記録ヘッドであり、該記録ヘッドに前記記録チップを搭載する過程において、前記記録チップの前記記録素子のあらかじめ測定しておいた物理量に基づいて、前記記録チップの前記記録ヘッドへの搭載位置を決定することを特徴とするインクジェットプリントヘッド。
  2. 前記あらかじめ測定しておいた物理量は前記記録素子の電気熱変換体の抵抗値であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。
  3. 複数の前記記録チップを列状に配置し、該列の中央部から外辺方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に小さくなるように前記記録チップを配置したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリントヘッド。
  4. 複数の前記記録チップを列状に配置し搭載する支持体の該搭載面と反対側に該記録チップへインクを供給する共通のインクタンクを設け、該インクタンクの片側からインクを供給する記録ヘッドにおいて、インク供給側から反対方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に大きくなるように前記記録チップを配置したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリントヘッド。
  5. 複数の前記記録チップを列状に配置し搭載する支持体の該搭載面と反対側に該記録チップへインクを供給する共通のインクタンクを設け、該インクタンクの片側からインクを供給する記録ヘッドにおいて、該列状にのインク供給側から反対方向に向かって前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に大きくなるように前記記録チップを配置しかつ該列の中央部を過ぎた所定の位置からは前記記録チップの記録素子の電気熱変換体の抵抗値が順に小さくなるように前記記録チップを配置したことを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリントヘッド。
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