JP2008066410A - 固体撮像素子及びその製造方法、並びに半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及びその製造方法、並びに半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】p型不純物領域の活性化を低温で行うことを可能にする固体撮像素子の製造方法を提供する。
【解決手段】光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、この半導体基体の表面側に配線層又は電極層が形成され、半導体基体に、表面側とは反対の裏面側から光を入射させる裏面照射型構造を有する固体撮像素子を製造する際に、半導体基体の裏面側の部分をアモルファス化してアモルファス半導体層62を形成する工程と、半導体基体の裏面側へp型不純物をイオン注入63する工程とを、それぞれ行い、その後に、レーザーアニール65によってp型不純物を活性化させることにより、半導体基体の裏面側にp型半導体領域31を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、裏面照射型の固体撮像素子及びその製造方法、並びにp型のMOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)を有して成る半導体装置及びその製造方法に係わる。
従来、固体撮像素子は、基板表面上に電極や配線を形成し、その上方から光を照射させる、表面照射型構造が一般的である。
しかしながら、固体撮像素子の微細化が進むにつれて、各画素が縮小化されて、電極や配線のピッチが狭くなる。
これにより、受光センサ部のフォトダイオード上の開口率が小さくなり、斜めに入射した光の一部が電極や配線に遮られて、フォトダイオードに届かなくなってくることから、シェーディング等の悪い現象も発生してしまう。
この改善案として、電極や配線が形成された、半導体基体の表面とは反対側から光を照射する、いわゆる裏面照射型の固体撮像素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
上記特許文献1に記載された裏面照射型の固体撮像素子は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、シリコン基板上に形成された多孔質シリコン層上に、シリコン層をエピタキシャル成長させてシリコンエピタキシャル層を形成する。
続いて、このシリコンエピタキシャル層に、画素構造(受光センサや転送チャネル)を作製する。
その後、シリコンエピタキシャル層上に、薄い絶縁膜を介して、多結晶シリコンから成る電荷転送電極(垂直転送電極、水平転送電極)を形成する。
さらに、電荷転送電極を覆って接着層を形成し、この接着層によって、シリコンエピタキシャル層の表面側に支持基板を接着する。
その後、多孔質シリコン層でシリコン基板を剥離し、さらに、剥離して残った多孔質シリコン層を研摩等により除去する。
次に、裏面側の電極を接続するために、シリコンエピタキシャル層の裏面側に、p半導体領域もしくはn半導体領域を形成する。
その後、p半導体領域もしくはn半導体領域に接続して、ITO等の透明電極材を成膜して、裏面側の電極を形成する。
シリコンエピタキシャル層の裏面側に、p半導体領域もしくはn半導体領域を形成する際には、p型の不純物もしくはn型の不純物をイオン注入した後、注入した不純物の活性化を行う必要がある。この活性化は、接着層等に影響を与えないように、低温で行う必要があり、張り合わせ技術の内容によるが、例えば300℃以下で行うことが求められている。
このような低温での活性化方法としては、例えば、パルスレーザーによるレーザーアニール法が考えられる。
パルスレーザーによるアニールは、照射時間がナノ秒オーダーであり、かつレーザー照射の影響が、最大で深さ100nm程度にしか及ばないために、基板温度を室温にしていても、不純物の活性化を行うことができる。
また、上述の不純物の活性化は、MOSトランジスタを有する半導体装置を製造する際にも行われる。
MOSトランジスタを作製する際には、ゲート電極を形成した後に、半導体基体に不純物をイオン注入して、この不純物を活性化させて、ソース・ドレイン領域を形成している。
そして、不純物のチャネル領域への拡散を防ぐために、できるだけ低温、かつ少ない熱履歴(熱量)で、活性化を行うことが求められている。
低温の活性化方法としては、例えば水素注入と低温炉アニールを組み合わせたもの、もしくはレーザーアニール法が取り入れられている。
なかでもレーザーによる活性化は、ゲートの下の不純物プロファイルにほとんど影響を与えることなく活性化を行うことができるので、特に熱的に優れたプロセスである。
特開2001−257337号公報
ところで、p型不純物領域をレーザーアニール法によって活性化する場合には、n型不純物領域を活性化する場合に比べて、活性化効率が悪く、シート抵抗値が大きくなるという問題点がある。シート抵抗値で比較すると、n型不純物領域を活性化する場合の3倍以上になる。
n型不純物の代表である、P(リン)やAs(砒素)は、質量が重いために、結晶シリコン層(シリコン基板やシリコンエピタキシャル層)に注入すると、結晶シリコンのアモルファス化が起こる。
レーザー、特にエキシマレーザーは、結晶シリコンよりもアモルファスシリコンの方が、吸収効率が良くなり、活性化効率が高くなる。
また、固相成長時のように、完全に結晶が壊れた状態で熱活性化を行った場合には、下の単結晶シリコン層の情報を継承して、より良い結晶性、ひいては高い活性化効率を得ることができる。
しかしながら、p型不純物の代表であるB(ボロン)は、質量が軽いために、イオン注入しても注入ダメージが小さく、結晶シリコンがアモルファス化することはない。
そのため、レーザー照射で活性化しようとしても、活性化効率が悪く、充分な活性化ができずに、シート抵抗値が大きくなってしまうことになる。
この問題点に対応して、レーザー照射のエネルギーを上げてレーザーアニールを行うことにより、シート抵抗値をn型と同程度まで下げることが可能になる。
しかし、レーザー照射のエネルギーを上げることによって、不純物が不必要に拡散してしまう上に、結晶表面もしくは結晶内部に回復困難なダメージを生じることがある。
上述した問題の解決のために、本発明においては、p型不純物領域の活性化を低温で行うことを可能にする固体撮像素子の製造方法及び半導体装置の製造方法、並びにこの製造方法により得られる固体撮像素子及び半導体装置を提供するものである。
本発明の固体撮像素子は、光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、この半導体基体の表面側に配線層又は電極層が形成され、半導体基体に、表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有し、半導体基体の裏面側にp型半導体領域が形成され、このp型半導体領域は、多結晶の部分と単結晶の部分とを有するものである。
本発明の固体撮像素子の製造方法は、光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、この半導体基体の表面側に配線層又は電極層が形成され、半導体基体に、表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有する固体撮像素子を製造する際に、半導体基体の裏面側の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、半導体基体の裏面側へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行い、その後に、レーザーアニールによってp型不純物を活性化させることにより、半導体基体の裏面側にp型半導体領域を形成するものである。
本発明の半導体装置は、p型MOSトランジスタを有して成り、このp型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域は、多結晶の部分と単結晶の部分とを有するものである。
本発明の半導体装置の製造方法は、p型MOSトランジスタを有する半導体装置を製造する際に、半導体基体の表面の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、半導体基体の表面へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行い、その後に、レーザーアニールによってp型不純物を活性化させることにより、p型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域を形成するものである。
上述の本発明の固体撮像素子によれば、光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、この半導体基体の表面側に配線層又は電極層が形成され、半導体基体に、表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有するので、前述した裏面照射型構造を有している。
そして、半導体基体の裏面側にp型半導体領域が形成され、このp型半導体領域が多結晶の部分と単結晶の部分とを有するので、このp型半導体領域の多結晶の部分は、単結晶半導体をアモルファス化してから、アモルファス化したp型半導体層を再結晶化させて形成することが可能であり、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げて、レーザーアニールによるp型不純物の活性化を効率良く行うことが可能になる。
上述の本発明の固体撮像素子の製造方法は、光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、この半導体基体の表面側に配線層又は電極層が形成され、半導体基体に、表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有する固体撮像素子、即ち前述した裏面照射型構造の固体撮像素子を製造するものである。
そして、上述の本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、半導体基体の裏面側の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、半導体基体の裏面側へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行うので、半導体基体の裏面側の部分にアモルファス半導体層が形成されると共に、このアモルファス半導体層を含む半導体基体の裏面側にp型不純物が注入される。アモルファス半導体層は、単結晶の半導体層よりもレーザーエネルギーの吸収率が高いので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げることができる。
さらに、その後に、レーザーアニールによってp型不純物を活性化させることにより、半導体基体の裏面側にp型半導体領域を形成するので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率が上げられており、効率良くp型不純物を活性化することができる。
上述の本発明の半導体装置によれば、p型MOSトランジスタを有して成り、このp型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域は、多結晶の部分と単結晶の部分とを有するので、このp型半導体領域の多結晶の部分は、単結晶半導体をアモルファス化してから、アモルファス化したp型半導体層を再結晶化させて形成することが可能であり、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げて、レーザーアニールによるp型不純物の活性化を効率良く行うことが可能になる。
上述の本発明の半導体装置の製造方法によれば、半導体基体の表面の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、半導体基体の表面へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行うので、半導体基体の表面の部分にアモルファス半導体層が形成されると共に、このアモルファス半導体層を含む半導体基体の表面にp型不純物が注入される。アモルファス半導体層は、単結晶の半導体層よりもレーザーエネルギーの吸収率が高いので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げることができる。
さらに、その後に、レーザーアニールによってp型不純物を活性化させることにより、p型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域を形成するので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率が上げられており、効率良くp型不純物を活性化することができる。
上述の本発明の固体撮像素子の製造方法によれば、効率良くp型不純物を活性化することができるので、低温で活性化を行うことや、小さいレーザーエネルギーで活性化を行うことが可能になり、半導体基体の結晶に与える影響を抑制することができる。
また、効率良くp型不純物を活性化することができるので、裏面側のp型半導体領域のシート抵抗値を充分に低減することが可能になる。
上述の本発明の半導体装置の製造方法によれば、効率良くp型不純物を活性化することができるので、低温で活性化を行うことや、小さいレーザーエネルギーで活性化を行うことが可能になり、半導体基体の結晶に与える影響を抑制することができる。
また、効率良くp型不純物を活性化することができるので、ソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域のシート抵抗値を充分に低減することが可能になる。
本発明に係る固体撮像素子の一実施の形態を、図1及び図2に示す。
本実施の形態に係る固体撮像素子1は、フレーム転送(FT)方式の固体撮像素子に適用した場合である。
この固体撮像素子1は、図1に示すように、画素となる複数の受光センサ部が二次元的に配列されて成る撮像領域2と、撮像領域2の信号電荷を一旦蓄積する蓄積領域3と、蓄積領域3に接続された水平転送レジスタ4と、水平転送レジスタ4の終端に接続された出力回路5とを有して成る。
撮像領域2では、受光センサを兼ねる転送チャネルとなる半導体領域6が、チャネルストップ領域7によって水平方向Hにおいて画素数に応じて複数に分割されている。そして、この半導体領域6上に、図示しない絶縁膜を介して水平方向Hに延びる帯状の垂直転送電極8が、垂直方向Vに複数配列されている。9は、受光センサを兼ねる各垂直転送レジスタを示す。
蓄積領域3では、撮像領域2と同様に、転送チャネルとなる半導体領域6が、チャネルストップ領域7によって水平方向Hにおいて画素数に応じて複数に分割されており、半導体領域6上に絶縁膜を介して水平方向Hに延びる帯状の垂直転送電極10が垂直方向Vに複数配列されている。11は、各垂直転送レジスタを示す。
水平転送レジスタ4は、転送チャネルとなる半導体領域上に絶縁膜を介して水平転送電極(図示せず)が複数配列されて構成される。
蓄積領域3及び水平転送レジスタ4は、図示しない遮光材によって、遮光されている。
垂直転送電極8には、例えば4相駆動の転送クロックパルスφV〜φVが印加される。転送クロックパルスφV〜φVが印加される領域のうち、電極2枚分又は4枚分でかつチャネルストップ領域7で区画された領域、本実施の形態では電極4枚分の領域が、1画素(いわゆる受光センサ部)12となる。
即ち、フィールド読み出しのときは、垂直転送電極8の2枚分で1画素に相当し、この場合、垂直方向Vに隣り合う2画素の信号電荷を加算する。全画素読み出しのときは、垂直転送電極8の4枚分で1画素に相当する。
蓄積領域3の垂直転送電極10には、例えば4相駆動の転送クロックパルスφM〜φMが印加される。
水平転送レジスタ4には、例えば2相駆動の転送クロックパルスφH及びφHが印加される。
図2は、図1のA−A線上の固体撮像素子1の断面構造を示している。
本実施の形態の固体撮像素子1は、シリコンエピタキシャル層から成るp半導体層21の一方の面、即ち表面に、n型半導体領域(光電変換が行われる受光センサ部を兼ねる埋め込み転送チャネル領域)6が形成され、このn型半導体領域6上に絶縁膜22を介して、例えば多結晶シリコンよりなる2層膜構造の垂直転送電極8が形成されている。
また、p半導体層(p型不純物の濃度が低いp型半導体層)21の他の面、即ち裏面に、p半導体領域(p型不純物の濃度が高いp型半導体領域)31が形成され、さらに、その上に例えばITO(インジウム錫酸化物)、ZnO等からなる透明電極25が形成されて成る。
半導体層21は、比抵抗が100Ωcm以上、例えば500Ωcm程度とすることができる。
本実施の形態の固体撮像素子1は、半導体基体(チャネル領域のn型半導体領域6が形成されたp半導体層21からp半導体領域31まで)26の表面側に、垂直転送電極8や水平転送電極等の電極層が形成され、この電極層が形成された表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造、即ち裏面照射型構造となっている。
半導体基体26は、裏面からの入射光が受光センサ部となるn型半導体領域6に入射されるように、薄膜に形成される。例えば、半導体基体26の厚さtは、20μm以下に設定することができる。そして、撮像素子側に薄膜の半導体基体26を支持するための支持基板27が接着剤28を介して接着されている。
なお、図示しないが、さらに、裏面の透明電極25に対向するように、メカニカルシャッタを配置してもよい。
このように、裏面照射型の固体撮像素子1の入射光側の裏面に対向してメカニカルシャッタを配置することにより、スミアの問題を発生しないようにして、高感度で多画素の静止画カメラを実現することができる。
本実施の形態の固体撮像素子1では、特に、裏面側のp半導体領域31が、下層のエピタキシャル層(単結晶)の部分23と、上層の多結晶の部分24とから構成されている。
半導体領域31のエピタキシャル層の部分23は、シリコンにp型不純物が注入されている。
一方、p半導体領域31の多結晶の部分24は、シリコンにp型不純物元素だけでなく、さらに他の不純物元素を含有している。
上述の他の不純物元素は、Ge(ゲルマニウム),Sn(スズ)から選ばれるIV族元素、又はNe(ネオン),Ar(アルゴン),Kr(クリプトン),Xe(キセノン)から選ばれる不活性元素である。
これらの不純物元素は、シリコンに元素のイオンをイオン注入することによって、含有させることが可能である。
なお、これらの不純物元素を注入する代わりに、シリコンをイオン注入することも可能であり、その場合は、p半導体領域31の多結晶の部分24が、p型不純物元素を有する多結晶シリコンとなる。
次に、本実施の形態の裏面照射型固体撮像素子1の動作を説明する。
画像光は、透明電極25が形成された裏面側から入射する。
受光時には、透明電極25に所定の電圧、例えば5Vが印加されて、n型半導体領域6及び高抵抗のp半導体層21は完全空乏化され、光電変換により各画素に一方の電荷(電子)が信号電荷として蓄積される。
強い画像光を受光したとき、余剰の電荷(電子)は、オーバーフローバリア層となるp半導体領域31を通して、透明電極25へ掃き捨てられる。
所定の受光期間の後、撮像領域2の垂直転送電極8に印加される4相の転送クロックパルスφV〜φV(例えば、0Vと−9Vのクロックパルス)と、蓄積領域3の垂直転送電極10に印加される4相の転送クロックパルスφM〜φM(例えば、0Vと−9Vのクロックパルス)とによって、各画素の信号電荷は、撮像領域2から蓄積領域3へ高速転送(いわゆるフレームシフト)されて一旦蓄積される。
その後、蓄積領域3の信号電荷は、1ライン毎に水平転送レジスタ4へ転送される。
そして、信号電荷は、水平転送レジスタ4内を転送し、電荷電圧変換されて出力回路5を通じて出力される。
一方、受光期間に透明電極25に所定のシャッタパルス、例えば30V程度のシャッタパルスを印加すると、それまで蓄積されていた電荷は透明電極25へ掃き捨てられ、いわゆる電子シャッタ動作がなされる。
これによって、露光時間が高精度に制御される。
本実施の形態の固体撮像素子1は、以下のようにして製造することができる。
まず、図3Aに示すように、半導体基板41の上面に多孔質半導体層42を形成する。
例えば、半導体基板41として、B(ボロン)等のp型不純物を導入した0.01〜0.02Ω・cm程度の比抵抗を有するp型単結晶シリコン基板を用いて、多孔質半導体層42として、多孔質シリコン層を形成する。
多孔質半導体層42は、例えば陽極化成法によって形成することができる。即ち、多孔質半導体層、例えば多孔質シリコン層42上に、結晶性に優れたエピタキシャル層が形成されるように、例えば0.5〜3.0mA/cmの電流密度で、2〜10分間、例えば8分間にわたって第1の陽極化成処理を施して、多孔率の小さい第1の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。続いて、例えば3〜20mA/cmの電流密度で、2〜10分間、例えば8分間にわたって第2の陽極化成処理を施して、多孔率が中程度の第2の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。次に、例えば40〜300mA/cmの電流密度で、数秒間にわたって第3の陽極化成処理を施して、多孔率が大きい第3の多孔質シリコン層(図示せず)を形成する。
多孔質半導体層42の厚さdは、2〜10μm、好ましくは約8μmとする。
ここで、陽極化成法は、半導体基板41を陽極としてフッ化水素酸溶液中で通電を行う方法であり、陽極化成法としては、例えば伊東等による「表面技術Vol.46、No.5、p8〜13、1995『多孔質シリコンの陽極化成』」に記載された二重セル法が知られている。
この方法は、2つの電解溶液槽の間に、多孔質半導体層42を形成すべき半導体基板41を配置し、2つの電解溶液槽に直流電源と接続された白金電極を設け、2つの電解溶液槽に電解溶液を入れて、半導体基板41を陽極とし、白金電極を陰極として、直流電圧を印加することにより、半導体基板41の一方の面を浸食させて、多孔質化するものである。電解溶液としては、例えば、フッ化水素酸とエチルアルコールの容積比が3:1〜1:1の電解溶液が好ましく使用される。
次に、多孔質半導体層42の表面に、1050℃〜1200℃、例えば1100℃で、5〜30分間にわたって水素アニール処理を施して、多孔質半導体層42の表面に形成された多数の孔を塞ぐ。
次に、図3Bに示すように、多孔質半導体層42上に、エピタキシャル成長によりp半導体層43を形成する。例えば、SiH,SiCl,SiCl,SiHCl,SiHCl等のガスを用いて、1000℃〜1150℃、例えば1070℃で、多孔質シリコン層上にp型シリコン層を0.1μm〜1.0μmの厚さにエピタキシャル成長させる。
ここで、上述した水素アニール処理やエピタキシャル成長の過程において、多孔質半導体層42は、引張強度が著しく弱くなって、剥離層に転化する。45はその剥離面を示す。この剥離層は、p半導体層43が半導体基板41から剥離することがない程度の引張強度を有している。
次に、図4Cに示すように、p半導体層43の表面に、n型不純物をイオン注入して、転送チャネルとなるn型半導体領域6、例えばn型シリコン領域を形成する。
また、n型半導体領域6に、水平方向の画素を区分するためや、垂直転送レジスタを区分するための、p型チャネルストップ領域(図1のチャネルストップ領域7等)を形成する。
続いて、n型半導体領域6上に、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等からなる絶縁膜22を介して、例えば2層膜構造の多結晶シリコンからなる垂直転送電極8を形成し、前述した撮像領域2、蓄積領域3を形成する。さらに、図示しないが、図1の水平転送レジスタ4及び出力回路5も形成して、撮像素子49を形成する。
次に、図4Dに示すように、撮像素子49側に接着剤28を用いて支持基板27を接着する。支持基板27としては、例えば、不透明なプラスチックフィルムを使用することが可能である。
その後、半導体基板41を、水又はエチルアルコール等の溶液中に浸して、例えば25kHz・600Wの超音波を半導体基板41に照射する。その結果、超音波のエネルギーによって、多孔質半導体層42による剥離層の剥離強度が弱められ、その剥離面45より半導体基板41が剥離される。
さらに、支持基板27側が下になるように、上下を反転させる。この状態を、図5Eに示す。
次に、図5Fに示すように、p半導体層43の裏面に残っている多孔質半導体層42を除去し、p半導体層43を露出させる。
残余の多孔質半導体層42の除去は、例えば、CMP(化学的機械的研磨)法を用いた研摩や、フッ化水素酸と硝酸の混合液等を用いた回転シリコンエッチング等によって、行うことができる。
次に、図5Gに示すように、p半導体層43の裏面に、前述した不純物元素(Ge,Sn,Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる元素)又はSi(シリコン)をイオン注入61して、p半導体層43の一部をアモルファス化して、アモルファス半導体層62、例えばアモルファスシリコン層を形成する。このイオン注入61は、例えば、20keVのエネルギーで、1×1015/cmのドーズ量とする。
次に、図6Hに示すように、アモルファス半導体層62が形成されているp半導体層43の裏面側に、p型不純物としてB(ボロン)を、BもしくはBF により、イオン注入63する。このとき、イオン注入される深さは、アモルファス半導体層62よりも深くする。
これにより、アモルファス半導体層62にp型不純物が導入されてp層となると共に、p型不純物が導入されたp半導体層(エピタキシャル層)43の一部(上部)がp半導体領域64となる。
このイオン注入63は、例えば、10keVのエネルギーで、1×1015/cmのドーズ量とする。このドーズ量とした場合、イオン注入63によって、深さ30nm程度のアモルファス半導体層62が形成される。
次に、図6Iに示すように、エキシマレーザー等を使用してレーザーアニール65を裏面側から行い、裏面側に導入したp型不純物を活性化させる。この際、レーザー照射チャンバー内で、一度真空に引いた後に窒素で置換して、レーザーを照射する。基板温度は室温で構わない。
このレーザーアニール65により、p型不純物が活性化されると共に、p層となっているアモルファス半導体層62が結晶化されて、pの多結晶半導体層に変化し、図2に示したp半導体領域31の多結晶の部分24が形成される。
また、p半導体領域64は、p型不純物が活性化され、図2に示したp半導体領域31の単結晶の部分23が形成される。
半導体層43のうち、p型不純物が導入されていない部分は、p層のまま残り、図2に示したp半導体層21となる。
アモルファス半導体層62が形成されている状態でレーザーアニール65を行うことにより、レーザーのエネルギーの吸収率が高くなっており、効率的に不純物の活性化を行うことができる。
次に、図6Jに示すように、p半導体領域31の上に、例えばITO,ZnO等の透明電極25を形成して、図1及び図2に示した、目的とする裏面照射型の固体撮像素子を製造することができる。
なお、図5Gに示したアモルファス化のためのイオン注入61と、図6Hに示したp型不純物のイオン注入63とを、順序を逆にすることも可能である。
p型不純物(B)のイオン注入63のドーズ量は、1×1014〜1×1016/cmの範囲とすることが好ましい。
また、アモルファス化のためのイオン注入61のドーズ量も、1×1014〜1×1016/cmの範囲とすることが好ましい。少なくとも、アモルファス化が起こる臨界ドーズ量以上で、再結晶化が可能なドーズ量の範囲内とする必要がある。
シリコン層をアモルファス化するには、注入する元素の質量にも依存するが、少なくとも1×1014/cm以上のドーズ量が必要である。一方、ドーズ量が1×1017/cmを超えると、再結晶化しにくくなる。
なお、Ar等の不活性元素を注入してアモルファス化を行う場合は、注入量が多いと、その後のレーザー照射時にアブレーションが起こる可能性が高くなる。
そのため、レーザー照射前に200℃〜300℃程度のアニールを行って過剰な不活性元素をパージする必要がある。
エキシマレーザーによるレーザーアニール65は、例えば、パルス信号により間欠的に形成される短冊状のレーザースポットを、幅方向に重なりを有するように移動させていくことにより、実行する。
レーザーのエネルギーは、100〜500mJの範囲内、例えば300mJ程度とする。
短冊状のレーザースポットは、例えば、長さ10cm・幅0.1mm程度とする。
レーザースポットの重ね率は、例えば96%(即ち幅方向に4%ずつずらしていく)とする。
エキシマレーザーで結晶性を回復できる深さは、最大でも約100nm程度である。
そのため、アモルファス化する深さは、レーザーで結晶性が回復する100nmよりも浅くする。
レーザーエネルギーを、上述のように例えば300mJ程度とした場合には、結晶性回復する深さは70nm程度であるため、アモルファス化する深さを例えば50nm程度とする。
なお、結晶性を回復させるために必要となるレーザーエネルギーは、導熱体であるエピタキシャル層の厚さと、アモルファス化したアモルファス半導体層の厚さとに影響を受ける。
フォトダイオードやウェル構造と、レーザーアニールにより不純物を活性化させるp型不純物領域とを、100nm以上離しておくと、レーザーの影響がほとんど及ぶことがない。このため、不純物プロファイルのボケや結晶層へのダメージが少なくなり、暗電流やノイズの発生を少なくすることができる。
なお、n型半導体領域では、注入するn型不純物元素がP(リン)もしくはAs(砒素)であり、比較的重い元素であるため、注入した時点で不純物注入領域がアモルファス化されることから、新たにアモルファス化のための元素を注入する必要はない。
上述の本実施の形態に係る固体撮像素子1によれば、裏面照射型構造であるので、受光開口率を100%、或いは100%近くにすることができ、高感度の固体撮像素子を実現することができる。
そして、p半導体層21の裏面にp半導体領域31及び透明電極25を順次形成していることにより、裏面側に電荷を掃き捨てるようにした電子シャッタ機能を持たせることができる。
また、本実施の形態の固体撮像素子1は、半導体基体26の裏面側に形成されたp半導体領域31が、単結晶の部分23と多結晶の部分24とを有しており、このうち、多結晶の部分24に、アモルファス化のために注入したIV族元素(Si,Ge,Sn)又は不活性元素(Ne,Ar,Kr,Xe)を含有している。
さらに、本実施の形態の固体撮像素子1は、レーザーアニール65によるレーザー痕や、単結晶の部分23と多結晶の部分24との界面により、他の製造方法により製造した固体撮像素子と判別することが可能である。
半導体基体26の裏面側に形成されたp半導体領域31の多結晶の部分24は、前述した製造方法に示したように、単結晶半導体をアモルファス化してから、アモルファス化したp型半導体層を再結晶化させて形成することが可能であり、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げて、レーザーアニールによるp型不純物の活性化を効率良く行うことが可能になる。
本実施の形態の固体撮像素子1の製造方法では、(IV族元素又は不活性元素をイオン注入61することにより)p半導体層43の一部をアモルファス化してアモルファス半導体層62を形成する工程と、p半導体層43へp型不純物をイオン注入63する工程とをそれぞれ行うので、アモルファス半導体層62のレーザーの吸収率が元のp半導体層(単結晶半導体)43のレーザーの吸収率より高いことから、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げることができる。
さらに、その後に、レーザーアニール65によってp型不純物を活性化させることにより裏面側にp半導体領域31を形成するので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率が上げられており、効率良くp型不純物を活性化することができる。
これにより、より低温で活性化を行うことや、より小さいレーザーエネルギーで活性化を行うことが可能になり、結晶に与える影響を抑制することができる。
また、効率良くp型不純物を活性化することができるので、裏面側のp半導体領域31のシート抵抗値を充分に低減することが可能になる。
上述の実施の形態では、フレーム転送(FT)方式のCCD固体撮像素子に本発明を適用した場合であったが、その他の構成の固体撮像素子にも本発明を適用することができる。
インターライン転送(IT)方式やフレーム−インターライン転送(FIT)方式のCCD固体撮像素子、CMOS型固体撮像素子のいずれであっても、裏面照射型構造であれば、同様に本発明を適用することができる。CCD固体撮像素子では、半導体基体の表面側に垂直転送電極や水平転送電極等の電極層が形成されているが、CMOS型固体撮像素子では、半導体基体の表面側にMOSトランジスタのゲート電極や配線層が形成されている。
続いて、本発明の半導体装置及びその製造方法の一実施の形態として、p型MOSトランジスタを有する半導体装置をその製造方法と共に示す。
本実施の形態の半導体装置は、p型MOSトランジスタ(PMOSトランジスタ)を有して成り、特にp型MOSトランジスタのp半導体領域から成るソース・ドレイン領域の構成及び形成方法に特徴を有している。
以下、図面を参照して、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明する。各図面において、p型MOSトランジスタの部分のみ示しており、それ以外の部品を形成する部分は従来と同様であるため図示を省略している。
まず、例えばシリコンから成る半導体基体(半導体基板又は半導体エピタキシャル層)71に、LOCOS(局所酸化法)又はSTI(トレンチ素子分離法)によって素子分離層を形成する。
その後、半導体基体71にn型半導体ウェル領域を形成し、ゲート絶縁膜72として酸化膜を熱酸化等の方法で形成する。その上に、多結晶シリコン層を形成して、この多結晶シリコン層をパターニングすることにより、ゲート電極73を形成する。
続いて、ゲート電極73の両側の半導体基体71表面に、p型不純物、例えばB(ボロン)をイオン注入して、LDD(Lightly Doped Drain )領域となるp半導体領域74(p型不純物の濃度が低いp型半導体領域)を形成する。このp半導体領域74を形成した状態を、図7Aに示す。
次に、ゲート電極71を覆って、CVD法等により例えばSiO層を形成した後、エッチバックを行う。これにより、図7Bに示すように、エッチバック後に残ったSiO層で、ゲート電極73の側壁にサイドウォール絶縁層75を形成する。
次に、図7Cに示すように、ゲート電極73及びサイドウォール絶縁層75をマスクとして利用して、前述した固体撮像素子1の製造方法の実施の形態と同様に、不純物元素(Ge,Sn,Ne,Ar,Krから選ばれる元素)又はSi(シリコン)をイオン注入81する。これにより、半導体基体71の表面、即ちp半導体領域74の表面をアモルファス化して、アモルファス半導体層76、例えばアモルファスシリコン層を形成する。このイオン注入81は、例えば、20keVのエネルギーで、1×1015/cmのドーズ量とする。
次に、図8Dに示すように、ゲート電極73及びサイドウォール絶縁層75をマスクとして利用して、p型不純物としてB(ボロン)を、イオン注入82して、半導体基体71の表面から、アモルファス半導体層76よりも深いある程度の深さまで、p半導体領域(p型不純物の濃度が高いp型半導体領域)77を形成する。p半導体領域74は、内側だけに残り、前述したLDD領域74が形成される。
このイオン注入82は、例えば、10keVのエネルギーで、1×1015/cmのドーズ量とする。このドーズ量とした場合、イオン注入82によって、深さ30nm程度のアモルファス半導体層76が形成される。
次に、図8Eに示すように、エキシマレーザー等を使用してレーザーアニール83を行うことにより、イオン注入したp型不純物を活性化させる。この際、レーザー照射チャンバー内で、一度真空に引いた後に窒素で置換して、レーザーを照射する。基板温度は室温で構わない。
このレーザーアニール83により、アモルファス半導体層76は、p型不純物が活性化されると共に、結晶化されて多結晶半導体層78となる。
また、このレーザーアニール83により、p半導体領域77は、p型不純物が活性化される。
これらp半導体領域77及び多結晶半導体層78によって、p型半導体領域から成るMOSトランジスタのソース・ドレイン領域79が形成される。
このとき、レーザーのエネルギーがサイドウォール絶縁層75のSiOを透過するので、サイドウォール絶縁層75の下のLDD領域74のp型不純物を、同時に活性化させることができる。
アモルファス半導体層76が形成されている状態でレーザーアニール83を行うことにより、レーザーのエネルギーの吸収率が高くなっており、効率的に不純物の活性化を行うことができる。
このようにして、図8Fに示すように、ゲート電極73と、ソース・ドレイン領域79とを有して成るp型MOSトランジスタ80を形成することができる。
その後は、必要に応じて、層間絶縁層、層間絶縁層を貫通するコンタクトホール、電極層、配線層等を形成して、p型MOSトランジスタ80を有する半導体装置を製造することができる。
なお、図7Cに示したアモルファス化のためのイオン注入81と、図8Dに示したp型不純物のイオン注入82とを、順序を逆にすることも可能である。
p型不純物(B)のイオン注入82のドーズ量は、1×1014〜1×1016/cmの範囲とすることが好ましい。
また、アモルファス化のためのイオン注入81のドーズ量も、1×1014〜1×1016/cmの範囲とすることが好ましい。少なくとも、アモルファス化が起こる臨界ドーズ量以上で、再結晶化が可能なドーズ量の範囲内とする必要がある。
シリコン層をアモルファス化するには、注入する元素の質量にも依存するが、少なくとも1×1014/cm以上のドーズ量が必要である。一方、ドーズ量が1×1017/cmを超えると、再結晶化しにくくなる。
なお、Ar等の不活性元素を注入してアモルファス化を行う場合は、注入量が多いと、その後のレーザー照射時にアブレーションが起こる可能性が高くなる。
そのため、レーザー照射前に200℃〜300℃程度のアニールを行って過剰な不活性元素をパージする必要がある。
エキシマレーザーによるレーザーアニール83は、例えば、パルス信号により間欠的に形成される短冊状のレーザースポットを、幅方向に重なりを有するように移動させていくことにより、実行する。
レーザーのエネルギーは、100〜500mJの範囲内、例えば300mJ程度とする。
短冊状のレーザースポットは、例えば、長さ10cm・幅0.1mm程度とする。
レーザースポットの重ね率は、例えば96%(即ち幅方向に4%ずつずらしていく)とする。
エキシマレーザーで結晶性を回復できる深さは、最大でも約100nm程度である。
そのため、アモルファス化する深さは、レーザーで結晶性が回復する100nmよりも浅くする。
レーザーエネルギーを、上述のように例えば300mJ程度とした場合には、結晶性回復する深さは70nm程度であるため、アモルファス化する深さを例えば50nm程度とする。
なお、結晶性を回復させるために必要となるレーザーエネルギーは、導熱体である単結晶半導体層の厚さと、アモルファス化したアモルファス半導体層の厚さとに影響を受ける。
上述した製造方法により製造した半導体装置では、p型MOSトランジスタ80のソース・ドレイン領域79の多結晶の部分(多結晶半導体層78)に、アモルファス化のために注入した元素(Si,Ge,Sn,Ne,Ar,Krから選ばれる元素)を含有している。
さらに、レーザーアニール83によるレーザー痕や、単結晶の部分(p半導体領域77)と多結晶の部分(多結晶半導体層78)との界面が残っているので、他の製造方法により製造した半導体装置と判別することが可能である。
本実施の形態の半導体装置の製造方法では、(IV族元素又は不活性元素をイオン注入81することにより)半導体基体71の一部をアモルファス化してアモルファス半導体層76を形成する工程と、半導体基体71へp型不純物をイオン注入82する工程とをそれぞれ行うので、アモルファス半導体層76のレーザーの吸収率が元の半導体基体(単結晶半導体)71のレーザーの吸収率より高いことから、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率を上げることができる。
さらに、その後に、レーザーアニール83によってp型不純物を活性化させることによりp型MOSトランジスタ80のソース・ドレイン領域79のp型半導体領域を形成するので、アモルファス化によりレーザーエネルギーの吸収率が上げられており、効率良くp型不純物を活性化することができる。
これにより、より低温で活性化を行うことや、より小さいレーザーエネルギーで活性化を行うことが可能になり、結晶に与える影響を抑制することができる。
また、効率良くp型不純物を活性化することができるので、p型MOSトランジスタ80のソース・ドレイン領域79のシート抵抗値を充分に低減することが可能になる。
ところで、n型半導体領域、例えばn型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域では、注入するn型不純物元素がP(リン)もしくはAs(砒素)であり、比較的重い元素であるため、注入した時点で不純物注入領域がアモルファス化されることから、新たにアモルファス化のための元素を注入する必要はない。
上述の実施の形態では、ソース・ドレイン領域79の内側にLDD領域74を形成した構成に、本発明を適用したが、ソース・ドレイン領域の内側にLDD領域の代わりにエクステンション領域を形成した構成にも、同様に本発明を適用することができる。
なお、上述した各実施の形態の説明では、アモルファス半導体層62,76に対してレーザーアニール65,83を行うことにより、アモルファス半導体層62,76を結晶化させて多結晶の半導体層を形成している。
これに対して、アモルファス化のイオン注入の条件やレーザーアニールの条件によっては、完全に100%再結晶化せずに、一部がアモルファス状態で残ることも有りうる。
本発明は、このように一部がアモルファス状態で残る場合も、含むものである。
固体撮像素子又はp型MOSトランジスタの特性や、p半導体領域と電極とのコンタクト抵抗等に、特に問題を生じない限りは、一部がアモルファス状態で残っていても構わない。
また、上述した各実施の形態の説明では、半導体基体等の半導体を、例えばシリコンとしているが、シリコン以外の半導体(化合物半導体等)を使用した場合でも、本発明を適用することが可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の固体撮像素子の一実施の形態の概略構成図(平面図)である。 図1のA−Aにおける断面図である。 A、B 図1及び図2の固体撮像素子の製造方法を示す製造工程図である。 C、D 図1及び図2の固体撮像素子の製造方法を示す製造工程図である。 E〜G 図1及び図2の固体撮像素子の製造方法を示す製造工程図である。 H〜J 図1及び図2の固体撮像素子の製造方法を示す製造工程図である。 A〜C 本発明の半導体装置の一実施の形態の製造方法を示す製造工程図である。 D〜F 本発明の半導体装置の一実施の形態の製造方法を示す製造工程図である。
符号の説明
1 固体撮像素子、2 撮像領域、3 蓄積領域、4 水平転送レジスタ、5 出力回路、6 n型半導体領域(転送チャネル領域)、7 チャネルストップ領域、8,10 垂直転送電極、11 垂直転送レジスタ、21 p半導体層、23 エピタキシャル層(単結晶)の部分、24 多結晶の部分、25 透明電極、26,71 半導体基体、27 支持基板、31 p半導体領域、41 半導体基板、42 多孔質半導体層、43 p半導体層、61,63,81,82 イオン注入、62,76 アモルファス半導体層、65,83 レーザーアニール、73 ゲート電極、74 p半導体領域(LDD領域)、75 サイドウォール絶縁層、77 p半導体領域、78 多結晶半導体層、79 ソース・ドレイン領域、80 p型MOSトランジスタ

Claims (14)

  1. 光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、
    前記半導体基体の表面側に、配線層又は電極層が形成され、
    前記半導体基体に、前記表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有し、
    前記半導体基体の前記裏面側に、p型半導体領域が形成され、
    前記p型半導体領域は、多結晶の部分と単結晶の部分とを有する
    ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 前記p型半導体領域の前記多結晶の部分に、Si,Ge,Snから選ばれるIV族元素、又は、Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる不活性元素を、含有していることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 光電変換が行われる受光センサ部が半導体基体内に形成され、
    前記半導体基体の表面側に、配線層又は電極層が形成され、
    前記半導体基体に、前記表面側とは反対の裏面側から光を入射させる構造を有する固体撮像素子を製造する方法であって、
    前記半導体基体の前記裏面側の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、前記半導体基体の前記裏面側へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行い、
    その後に、レーザーアニールによって前記p型不純物を活性化させることにより、前記半導体基体の裏面側にp型半導体領域を形成する
    ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  4. 前記アモルファス化する工程において、Si,Ge,Snから選ばれるIV族元素、又は、Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる不活性元素を、前記半導体基体の前記裏面側の部分に注入することを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子の製造方法。
  5. 前記アモルファス化する工程において、前記半導体基体に注入する元素の注入量を、1×1014/cm〜1×1016/cmの範囲内とすることを特徴とする請求項4に記載の固体撮像素子の製造方法。
  6. 前記レーザーアニールによってp型不純物を活性化させる際に、前記半導体基体のアモルファス化した部分を再結晶化させることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像素子の製造方法。
  7. 前記半導体基体をアモルファス化する深さを、前記レーザーによって再結晶化される深さよりも、浅くすることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子の製造方法。
  8. p型MOSトランジスタを有して成り、
    前記p型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域は、多結晶の部分と単結晶の部分とを有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 前記p型半導体領域の前記多結晶の部分に、Si,Ge,Snから選ばれるIV族元素、又は、Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる不活性元素を、含有していることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. p型MOSトランジスタを有する半導体装置を製造する方法であって、
    半導体基体の表面の部分を単結晶からアモルファス化する工程と、前記半導体基体の表面へp型不純物をイオン注入する工程とを、それぞれ行い、
    その後に、レーザーアニールによって前記p型不純物を活性化させることにより、前記p型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域を構成するp型半導体領域を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 前記アモルファス化する工程において、Si,Ge,Snから選ばれるIV族元素、又は、Ne,Ar,Kr,Xeから選ばれる不活性元素を、前記半導体基体の前記裏面側の部分に注入することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記アモルファス化する工程において、前記半導体基体に注入する元素の注入量を、1×1014/cm〜1×1016/cmの範囲内とすることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記レーザーアニールによってp型不純物を活性化させる際に、前記半導体基体のアモルファス化した部分を再結晶化させることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記半導体基体をアモルファス化する深さを、前記レーザーによって再結晶化される深さよりも、浅くすることを特徴とする請求項13に記載の半導体装置の製造方法。
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