JP2008066086A - 面光源装置と透過型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 点光源である発光源が2次元方向に多数配列された面状の光源部を光源として用いた、面光源装置であって、前記、面状の光源部に平行にして、楕円筒の一部である単位レンズを出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシートを、複数、配設し、前記複数のレンチキュラーレンズシートの、少なくとも1つには、前記単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられている。
【選択図】 図1
Description
しかし、これまでの方式では、必要とする光学シートの枚数が多い割には収束特性が不十分で、それを補う為に、LCDパネル側で改良して、斜め方向からの入射光に対しても画質を落とさない構造とする方式も採られていた。
しかし、この方式では光利用効率が低下する上、LCDパネルの構成も複雑となり、コスト増の要因となってしまっていた。
特に、背面より光を導入する場合には、陰極線管の間隙部分と直下との光強度や色のムラが発生したり、これを抑えるために陰極線管とLCDとの間隔を大きく取った為に、ディスプレイ装置の厚さが厚くなってしまうという問題があった。
また、ムラを抑えるために拡散を強くしたり、透過量を制限したりすることで、有効な光の使用量が低減してしまうという問題があった。
例えば、特開平05−119703号公報(特許文献1)や特開平11−242219号公報(特許文献2)に記載のものにように、遮光部分を設けることで均一性を維持する方式は各種報告されている。
しかし、発光色の独立したLEDを並べて使用すると、先に示した輝度ムラに加えて色ムラが発生するという問題があった。
また、LEDは、略点光源であるために、冷陰極管の場合に比べて、輝度ムラが2次元方向で発生してしまうという問題があった。
本発明はこれらに対応するもので、具体的には、点光源である発光源が2次元方向に多数配列された面状の光源部に平行に、楕円筒の一部である単位レンズを出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシートを、複数、配設した面光源装置であって、輝度及び色を効率的に均一化して、収束させて、輝度ムラ、色ムラを解消しつつ、ピーク輝度を向上させることができる、面光源装置を提供しようとするものである。
同時に、そのような面光源装置を、表示用パネルのバックライト用として用いていた透過型表示装置を提供しようとするものである。
そして、上記の面光源装置であって、前記複数のレンチキュラーレンズシートのうち、単位レンズの長手方向が互いに直交する2枚のレンチキュラーレンズシートには、前記単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられており、該2枚の一方の、光源側のレンチキュラーレンズシートについて、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n1、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt1mm、拡散材の平均粒径をr1μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n2、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt2mm、拡散材の平均粒径をr2μmとし、該2枚の他方の、光が出射する側である観察者側のレンチキュラーレンズシートについて、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n3、該拡散材の濃度をd3重量部、平均厚さをt3mm、拡散材の平均粒径をr3μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n4、該拡散材の濃度をd4重量部、平均厚さをt4mm、拡散材の平均粒径をr4μmとし、iを1〜4の整数の1つとして
f(i)=(∂ni×di×ti)/ri
としたとき、
f(1)≦f(3)≦f(2) (1)
の関係式と、
f(1)≦f(3)≦f(4) (2)
の関係式とを満足することを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、前記単位レンズの出光側の拡散層の、拡散材とベース基材との屈折率差の平均値∂na は、
∂na ≧0.03 (3)
であることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の面光源装置であって、前記2枚の一方の、光源側のレンチキュラーレンズシートの、拡散層の厚さをt2、拡散材の平均粒径r2は、レンズピッチをP2とし、前記2枚の他方の、光が出射する側である観察者側のレンチキュラーレンズシートの拡散層の厚さをt4、拡散材の平均粒径r4は、レンズピッチをP4とし、前記一方のレンチキュラーレンズシートについては、i=2として、また、前記他方のレンチキュラーレンズシートについては、i=4として、いずれも、
Pi×(1/5)≦ti≦Pi×(2/3) (4)
且つ、
ri≦15μm、かつ、ri≦Pi×(1/10) (5)
の関係であることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、前記光源部の各点光源間の距離をL、前記光源部とレンチキュラーレンズシート間の間隔をD、前記単位レンズの接面とレンチキュラーレンズシートのシート面の法線との成す角の最大値をθ、単位レンズの屈折率をnとしたとき、
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (6)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(L/2D))/n) (7)
の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、光源部が複数の色調の点光源を組み合せて用いたもので、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートは、同色の光源間隔をLcとしたとき、前記光源部とレンチキュラーレンズシート間の間隔をD、前記単位レンズの接面とレンチキュラーレンズシートのシート面の法線との成す角の最大値をθ、単位レンズの屈折率をnとしたとき、
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (8)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(Lc/2D))/n) (9)
の関係を満たすことを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、点光源がLED(発光ダイオード)であることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、光源部は、その発光源の並ぶ間隔部に拡散作用を持つ反射層が形成されていることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートの垂直入射光に対しての反射率が40%以上であることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートに反射効果をもつ粒子が添加されている、あるいは、単位レンズの表面が反射効果をもつ粒子に覆われていることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、レンチキュラーレンズシートの光源側にスペーサーが配置されていることを特徴とするものである。
また、上記いずれか1項に記載の面光源装置であって、光が出射する側である観察者側に、偏光分離シートが配置されていることを特徴とするものである。
尚、ここで、楕円筒は、筒の長手方向に直交する断面が楕円で、その長軸がレンチキュラーレンズシート面に対して直交するもので、レンチキュラーレンズシート面に対して平行に沿わせた状態で、レンチキュラーレンズシート面から突出した表面凸形状の部分が単位レンズとなる。
また、レンチキュラーレンズシートに配設される単位レンズとしては、1種類に限らず、複数種類でも良い。
また、ここで、点光源と呼んでいるのは、完全な点光源ではなく、点光源として扱ってもよい光源で、LED(発光ダイオード)等がこれに当たる。
本発明の面光源装置は、このような構成にすることにより、点光源である発光源が2次元方向に多数配列された面状の光源部に平行に、楕円筒の一部である単位レンズを、ベースシートの出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシートを、複数、配設した面光源装置で、輝度及び色を効率的に均一化して、収束させて、輝度ムラ、色ムラを解消しつつ、ピーク輝度を向上させることができる、面光源装置の提供を可能としている。
これにより、そのような面光源装置を、表示用パネルのバックライト用として用いている透過型表示装置の提供を可能としている。
具体的には、面状の光源部に平行にして、楕円筒の一部である単位レンズを出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシートを、複数、配設し、前記複数のレンチキュラーレンズシートの、少なくとも1つには、前記単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられていることにより、これを達成している。
詳しくは、単位レンズと、単位レンズの出光側に拡散層を備えていることにより、大きな出射角度で出光する光を散乱させることができ、LCDパネル等の表示パネルのバックライトとして用いられた場合、画面を観察する位置によらずムラのない均一な照明を行うことができる。
即ち、拡散層を配設置しているので集光効果を損なうことなく輝度や色のムラを解消し易いものとしている。
拡散層を単位レンズの表面形状に沿って設けることの意味を簡単に説明しておく。
大きな出射角度でレンチキュラーレンズシートから出射する光の多くは、単位レンズの表面形状に沿って進み、一方、小さな出射角度でレンチキュラーレンズシートから出射する光については、単位レンズの表面形状に沿って進む光は少ないが、拡散層を単位レンズの表面形状に沿って設けることにより、大きな出射角度で出射する光については、拡散層を通過する距離が長くなり、多く散乱させられる。
したがって、拡散層がない場合に大きな出射角度で出射していた光の一部は、小さな出射角度に修正されて出射し、また他の光の一部は、光源側に戻されて再利用され、大きな出射角度で出射してしまう光は、ごくわずかとすることができる。
一方、拡散層がない場合に小さな出射角度で出射する光については、拡散層を通過する距離が短いので、散乱させられる割合が少なく、その大部分が小さい出射角度で出射する。
拡散層を設けたことにより、拡散層がない場合に斜め方向から観察されていた色ムラを低減できる。
尚、先にも述べたように、楕円筒は、筒の長手方向に直交する断面が楕円で、その長軸がレンチキュラーレンズシート面に対して直交するもので、レンチキュラーレンズシート面に対して平行に沿わせた状態で、レンチキュラーレンズシート面から突出した表面凸形状の部分が単位レンズとなる。
そして、レンチキュラーレンズシートに配設される単位レンズとしては、1種類に限らず、複数種類でも良い。
f(i)=(∂ni×di×ti)/ri
としたとき、
f(1)≦f(3)≦f(2) (1)
の関係式と、
f(1)≦f(3)≦f(4) (2)
の関係式とを満足する、請求項2の発明の形態とすることにより、2枚の単位レンズを設けたレンチキュラーレンズシートを互いに単位レンズの長手方向が直交するように配し、直交する2方向の好適な視野角を実現でき、輝度の向上も図れ、更に、該単位レンズの長手方向が互いに直交する2枚のレンチキュラーレンズシートには、単位レンズの出光側に、拡散層が設けられ、且つ、(1)式の関係と(2)式の関係とを満足することにより、輝度及び色を効率的に均一化して、収束させて、集光効果を損なうことなく輝度ムラ、色ムラを解消しつつ、ピーク輝度を向上させることができるものとしている。
尚、f(i)は拡散の度合いを示すものです。
拡散度は、近似的に、基材と拡散材の屈折率差、拡散層の拡散材の濃度、拡散層の厚み、拡散材の粒径に反比例する。
特に、2枚のレンチキュラーレンズシートは、それぞれ、出光側に突出して単位レンズの配列(レンズアレイとも言う)を設けており、その単位レンズ間の間隙に略平坦部もしくは低い楕円筒を設けていることで効率的に光を収束させることができる。
間隙部から出射する光のうちの斜め方向への成分は隣接する単位レンズに当り、光源側へリサイクルされるので光の収束効果を得られ、正面輝度の向上に寄与する。
∂na ≧0.03 (3)
である、請求項3の発明の形態とすることにより、単位レンズの出光側の拡散層における拡散性を効果的なものとし、効果的に必要な範囲のみに光を収束でき、輝度を高く、且つ、輝度ムラのない照明とすることができる。
∂na は、拡散層に金属系の粒子を混入することにより大きくでき、例えば、金属酸化物として酸化チタンを混入した場合には、1.0以上とすることができるが、樹脂系の粒子を混入した場合、例えば、アクリルにスチレン粒子を混入した場合には、大きくできず、0.1程度が上限になる。
∂na は、基本的には大きい程良いが、0.03以上であることが好ましい。
Pi×(1/5)≦ti≦Pi×(2/3) (4)
且つ、
ri≦15μm、かつ、ri≦Pi×(1/10) (5)
の関係である、請求項4の発明の形態とすることにより、レンチキュラーレンズシートの、拡散材の平均粒径が、レンズピッチPの1/10以下として、拡散層の効果を十分得ながら、屈折して抜ける光の光路中に拡散層を確実に形成することができる。
レンズの拡散層の厚さはピッチの1/5〜2/3程度を想定しており、勿論、拡散材の粒径より厚い。
有機系の拡散材の場合、粒径は1μm程度であるが、無機系の拡散材の場合は、これ以下のものもあるが、粒径は、上記範囲で大きいことが好ましい。
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (6)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(L/2D))/n) (7)
の関係を満たす、請求項5の発明の形態とすることにより、発光源が点光源であっても、輝度ムラを防止できるものとしている。
特に、単位レンズの長手方向が互いに直交する2枚のレンチキュラーレンズシートを設けた、請求項2の発明の形態である場合には、互いに直交する2つの方向で輝度ムラを防止できる。
前記単位レンズの接面とレンチキュラーレンズシートのシート面の法線との成す角の最大値をθ、単位レンズの屈折率をnとしたとき、
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (8)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(Lc/2D))/n) (9)
の関係を満たす、請求項6の発明の形態とすることにより、発光する色がそれぞれ異なる複数種類の発光源を用いても、輝度ムラに加えて色ムラを防止できる。
したがって、発色を任意に調整可能であって、輝度ムラ及び色ムラのない高品位な面光源装置とすることを可能としている。
複数の色調の光源を組み合わせて使用する必要のあるLEDバックライトでは、色ムラを効率的に低減することができる。
従来の発明では、主に1 方向での視野角の制御とムラの低減を目的に開発を行ってきたが、ムラを低減する為に観察側に拡散を更に追加していた為、輝度の向上が十分に向上できなかった。
例えば、金属酸化物等の粒子を混在させることにより反射効果を上げることができ、このような粒子を、ここでは、反射効果をもつ粒子と言う。
反射型偏光性シートは、所謂、DBEF(住友スリーエム株式会社製)で、これによって片方の偏光成分が反射するのでムラの低減を効果的とする。
勿論、輝度上昇効果もある。
図1は本発明の面光源装置の実施の形態の第1の例の構成と、該第1の例の面光源装置を用いた透過型表示装置の構成を示した概略図で、図2は本発明の面光源装置の実施の形態の第2の例の構成と、該第2の例の面光源装置を用いた透過型表示装置の構成を示した概略図で、図3はレンチキュラーレンズシートを示した斜視図で、図4は図3のS1−S2における断面の一部を拡大して示した断面図で、図5は光源部の各色LEDの配置を示した図で、図6は図1に示すレンチキュラーレンズシート11に入射する光の進み方を説明するための図である。
図1〜図5中、10は面光源装置、11は第1のレンチキュラーレンズシート(単にレンチキュラーレンズシートとも言う)、11aはベース基材(シート部とも言う)、11bはレンズ部、11b1はレンズ基材部、11b2は拡散層、11cは拡散材、11dは平坦部(谷部とも言う)、11eは楕円、12は第2のレンチキュラーレンズシート(単にレンチキュラーレンズシートとも言う)、12aはベース基材(シート部とも言う)、12bはレンズ部、13は(面状の)光源部、13aはLED(発光ダイオード)、13bは反射板、13Rは赤色LED、13Gは緑色LED、13Bは青色LED、13R−AはレッドのLEDAで、13R−BはレッドのLEDB、14は反射型偏光シート、17はLCDパネル、18は出射光、20は透過型表示装置、30は面光源装置、31は第1のレンチキュラーレンズシート、31aはベース基材(シート部とも言う)、31bはレンズ部、32は第2のレンチキュラーレンズシート、32aはベース基材(シート部とも言う)、32bはレンズ部、33は面光源、33aはLED(発光ダイオード)、33bは反射板、34は透明シート、35は拡散シート、36は反射型偏光シート、37はLCDパネル、38は出射光、40は透過型表示装置、L1Rは第1の方向のレッド(R)のLEDのピッチ、L1Gは第1の方向のグリーン(G)のLEDのピッチ、L1Bは第1の方向のブルー(B)のLEDのピッチ、L2Rは第2の方向のレッド(R)のLEDのピッチ、L2Gは第2の方向のグリーン(G)のLEDのピッチ、L2Bは第2の方向のブルー(B)のLEDのピッチ、51、52は光線である。
第1例の面光源装置10においては、特に、前記2枚のレンチキュラーレンズシート11、12には、それぞれ、その単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられている。
第1例の面光源装置10の各部は、簡単には、以下のようなものである。
第1のレンチキュラーレンズシート11、第2のレンチキュラーレンズシート12は、いずれも、光制御シートとして機能するもので、光透過性があるアクリル樹脂に限らず他の光透過性がある熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂、電離放射線硬化樹脂等からなる。
その作製は、例えば、屈折率1.49の透明なアクリル樹脂を用いた押し出し成型により一体成型されている。
具体的には、拡散層11b2以外の部分を形成するアクリル樹脂と、また、拡散層11b2となる部分を形成する樹脂として、拡散層11b2以外の部分を形成する樹脂と同じアクリル樹脂に白色ビーズを所定の割合で添加した樹脂とを用いて、2層押し出し成型により形成する。
図示していないスペーサは、光源部13と第1のレンチキュラーレンズシート11との間に設けられ、両者の間隙を制御するもので、例えば、無色透明のシートないしフィルムが挙げられる。
反射型偏光性シート14は、LCDパネル17とレンチキュラーレンズシート12との間に配置され、視野角を狭めることなく輝度を上昇させる偏光分離シートである。
このような偏光分離シートとしては、例えば、DBEF(住友スリーエム株式会社製)が挙げられる。
LCDパネル20は、透過型の液晶表示素子により形成されており、例えば、30インチサイズで、800×600ドットの表示を行う。
LED13aは、バックライトとしての光源部13を形成する点光源である。
点光源であるLED13aの背面には、反射板13bが設けられている。
反射板13bは、LED13aのレンチキュラーレンズシート11とは反対側(背面側)の全面にわたって設けられており、背面側へ進む照明光を拡散反射してレンチキュラーレンズシート11方向(出射方向)へ向かわせ、入射光照度を均一に近付ける働きを持つ反射層である。
図3は、第1のレンチキュラーレンズシート11を示す斜視図である。
第1のレンチキュラーレンズシート11は、光源部13の発光源であるLED13aから出射した光の輝度ムラ及び色ムラを低減させて均一化するレンチキュラーレンズシートであり、その出光側に光を収束して出射する単位レンズ11bが形成されている。
単位レンズ11bは、連続する楕円筒の一部の形状となっており、第1のレンチキュラーレンズシート11の出光側表面は、この単位レンズ11bを平行に多数並べて配置されてレンチキュラーレンズ面となっている。
ここでは、第1のレンチキュラーレンズシート11の単位レンズ11bの長手方向は、LCDパネル(スクリーンとも言う)の第2の方向(Y方向)となっている。
図4は、図3に示す第1のレンチキュラーレンズシート11を、矢印で示したS1−S2断面で切断した拡大断面図であるが、以下に、各部のサイズの1例を挙げる。
例えば、単位レンズ11bの断面形状は、図4に示した断面において、長半径が0.21mm、短半径が0.07mmの楕円11eの一部となっており、その長軸がレンチキュラーレンズシート14−1のシート面に対して直交し、ピッチ0.1mmとなるように配置されており、また、第1のレンチキュラーレンズシート11の厚さは1mmであり、単位レンズ11bの間には、平坦部11dが設けられており、平坦部11dから単位レンズ11bの頂点までの高さ(単位レンズの高さ)は、0.08mmとする。
尚、上述の寸法で単位レンズ11bを配置したことにより、隣り合う単位レンズ11bに挟まれた谷部における単位レンズ11bのレンズ面に対する接面とレンチキュラーレンズシート11の法線との成す角度である単位レンズ端部角度θは、15°となる。
ここで、単位レンズ11bの表面凸形状を形成する楕円形状の長半径の長さは、短半径の長さの2.5倍以上、5倍以下であることが、輝度ムラを低減するため望ましい。
これは、長半径の長さを短半径の長さの略2.5倍とすることにより、光制御シート14に異なる入射角度かつ同じ光強度で入射する入射光が入射した場合であっても、それぞれの入射光が正面方向(出射角度0度方向)へ出射する成分を略同量とできるからである。
上述の寸法の場合、単位レンズ11bの表面凸形状は、長半径A=0.21mm、短半径B=0.07mmの楕円筒となっており、この条件を満たしている。
単位レンズ11bの表面凸形状を形成する楕円形状の長半径の長さは、短半径の長さの2.5倍よりも小さいと、発光源13に近い位置の輝度が高くなり、色ムラが低減できないが、2.5倍以上とすることにより、色ムラを低減できる。
図4に示すように、第1のレンチキュラーレンズシート11の単位レンズ11bの観察側の表層内側部分(出光側)には、拡散材11cを含む拡散層11b2が単位レンズ11bの凸形状に沿って設けられているが、本例では、前記2枚の一方の、光源側の第1のレンチキュラーレンズシート11の、レンズ11bの拡散層11b2の厚さをt2、拡散材の平均粒径r2は、レンズピッチをP2とし、第1のレンチキュラーレンズシート11ついては、i=2として、
Pi×(1/5)≦ti≦Pi×(2/3) (4)
且つ、
ri≦15μm、かつ、ri≦Pi×(1/10) (5)
の関係である。
このようにすることにより、拡散層の効果を十分得ながら、屈折して抜ける光の光路中に拡散層を確実に形成することができる。
例えば、拡散層11b2として、ベースとなるアクリル樹脂100重量部に対して平均粒径Φ=0.01mmの白色ビーズが光拡散粒子、即ち拡散材として20重量部添加されているものを用い、各部が先に述べた寸法のレンチキュラーレンズシート11において、拡散層11b2の単位レンズ11bの頂部付近の厚さt=0.025mmとなるように形成する。
尚、拡散層層11b2の厚さtは、単位レンズ11bの並ぶピッチPとの関係で、
P/10≦t2≦P/3 (10)
を満たしていることが、単位レンズ11bの斜面で全反射する光を効率的に拡散及び散乱させ、減衰させるために望ましい。
上記においては、P=0.1mm、t=0.025mmであるから、式(10)を満たしている。
これは、発光源13の真上が明るくなりすぎることを防ぐとともに、反射して戻った光を反射板13bにより拡散反射して発光源13から離れた位置に再入射させ、輝度ムラ及び色ムラを防止する作用を得るためである。
尚、第1のレンチキュラーレンズシート11に対して垂直に光が入射する場合に、その反射率は、40%以上とすることが、輝度ムラ及び色ムラ防止の効果を得るためには望ましい。
本例においては、特に、該2枚の一方の、光源部13側の第1のレンチキュラーレンズシート11について、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n1、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt1mm、拡散材の平均粒径をr1μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n2、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt2mm、拡散材の平均粒径をr2μmとし、該2枚の他方の、光が出射する側である観察者側の第2のレンチキュラーレンズシート12について、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n3、該拡散材の濃度をd3重量部、平均厚さをt3mm、拡散材の平均粒径をr3μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n4、該拡散材の濃度をd4重量部、平均厚さをt4mm、拡散材の平均粒径をr4μmとし、iを1〜4の整数の1つとして
f(i)=(∂ni×di×ti)/ri
としたとき、
f(1)≦f(3)≦f(2) (1)
の関係式と、
f(1)≦f(3)≦f(4) (2)
の関係式とを満足している。
これにより、2枚の単位レンズを設けたレンチキュラーレンズシートを互いに単位レンズの長手方向が直交するように配し、直交する2方向の好適な視野角を実現でき、輝度の向上も図れ、更に、該単位レンズの長手方向が互いに直交する2枚のレンチキュラーレンズシートには、単位レンズの出光側に、拡散層が設けられ、且つ、(1)式の関係を満足することにより、輝度及び色を効率的に均一化して、収束させて、集光硬化を損なうことなく輝度ムラ、色ムラを解消しつつ、ピーク輝度を向上させることができるものとしている。
また、本例においては、レンチキュラーレンズシート11、12の単位のレンズ部11bの出光側の拡散層11b2(図4参照)の、拡散材11cとベース基材部11b1(図4参照)との屈折率差の平均値∂na は、
∂na ≧0.03 (3)
である。
このようにすることにより、各単位のレンズ部11bの出光側の拡散層11b2(図4参照)における拡散性を効果的なものにできる。
図5は、発光源であるLED13aを観察側から見た配列状態を示した図である。
本例の光源部13には、発光波長分布が異なる3種類の発光源、すなわち赤色の発光を行う赤色LED13R、緑色の発光を行う緑色LED13G、青色の発光を行う青色LED13Bが規則正しく2次元方向に格子状に配列されている。
その配列順序は、第1の方向(X方向)において、図5の左側最上端から赤色LED13R、緑色LED13G、赤色LED13R、緑色LED13G、・・・と並んでいる。 そして、第2の方向(Y方向)に一段下がった位置では、赤色LED13Rの下(図4中における下方、以下同じ)に緑色LED13Gが配置され、図5の最上端の緑色LED13Gの下に青色LED13Bが配置されるように、緑色LED13G、青色LED13B、緑色LED13G、青色LED13B、・・・と並んでいる。
なお、第1の方向(X方向)及び第2の方向(Y方向)において各LEDが並んでいる間隔L0 は、いずれも等しい間隔である。
例えば、間隔L0 が12.5mmの場合、第1の方向(X方向)において、同一色の赤色LED13Rが並ぶ間隔(赤色の波長別LED間隔)L1R=2×L0 =25mmであり、同じく緑色LED13Gが並ぶ間隔(緑色の波長別LED間隔)L1G=2×L0 =25mm、青色LED13Bが並ぶ間隔(青色の波長別LED間隔)L1B=2×L0 =25mmである。
同様に、第2の方向(Y方向)において、同一色の赤色LED13Rが並ぶ間隔L2R =2×L0 =25mmであり、同じく緑色LED13Gが並ぶ間隔L2G=2×L0 =2 5mm、青色LED13Bが並ぶ間隔L2B=2×L0 =25mmである。
このように、本例の光源部13に設けられた3種類(3色)のLED13R、13G、13Bは、第1の方向(X方向)、第2の方向(Y方向)の両方向で各色の波長別LED間隔がいずれもL=25mmで一定となっており、LEDの発光波長分布によらず等しい。
なお、上述したLEDの配列は、一例に過ぎず、複数種類のLEDのうちで発光波長分布が略等しいLEDが単位レンズの並ぶ方向で並ぶ間隔である波長別LED間隔を略一定とし、この波長別LED間隔が、LEDの発光波長分布によらず略等しいようにすれば、上述の例以外の配列順序であってもよい。
尚、図6では、説明を簡単にするため、散乱層11b2を省略して示している。
面光源装置における輝度ムラは、発光源であるLED13a(13R、13G、13B)の真上付近が明るく、発光源であるLED13aから最も遠い位置、すなわち隣り合うLED13aの中間位置の真上付近が暗くなることが多い。
第1のレンチキュラーレンズシート11の単位レンズ11bは、LED13aの真上付近では、略垂直に入射する光を全反射して光源側に戻す作用を有しており(図6中の光線52参照)、LED13aの真上付近が明るくなることを抑えている。
しかし、それだけでは、輝度ムラを完全に無くすことは困難である。
より輝度ムラを無くすためには、LED13a同士の中間位置付近に到達する光を効率よく正面方向(出射角度0度方向)に近い方向で出射させ、LED13aの中間位置の真上付近から出射して観察者へ到達する光を増加させることが必要である。
ここで、単位レンズ間に形成された谷部分の直近に到達した照明光が、略法線方向に出射すれば、補正効果(均一化効果)が理想的に働いていることになる。
しかし、この部分への入射角度が大きくなると、ある角度から突然出射光が大幅に減少してしまい、その部分が暗く観察されてしまう(これを、暗部と呼ぶ)。
この暗部が発生するか否かは、上記単位レンズ端部角度と照明光の入射角度との関係で決まるが、入射光の角度は、LED13aと第1のレンチキュラーレンズシート11との位置関係により決まる。
そして、LED13aから直接第1のレンチキュラーレンズシート11へ到達する光の入射角度が最も大きくなるのは、LED13aの中間位置の真上付近である。
また、本例のLED13aは、発光波長分布の異なる3種類(3色)の赤色LED13R、緑色LED13G、青色KED13Bを有していることから、仮に各色のLEDが発光する光毎に輝度ムラが生じてしまうと、面光源装置として得られる照明光には、輝度ムラに加えて色ムラが生じてしまう。
したがって、赤色LED13R、緑色LED13G、青色LED13Bのそれぞれを独立して発光させた場合に、それぞれの発光源からの光を、輝度ムラなく均一に出射させる必要がある。
すなわち、赤色LED13Rからの赤い光が全体に輝度ムラなく均一に出射し、緑色LED13Gからの緑の光が全体に輝度ムラなく均一に出射し、さらに、青色LED13Bからの青い光が全体に輝度ムラなく均一に出射する必要がある。
そこで、本例では、第1の方向(X方向)断面での輝度ムラの防止効果に影響の大きい単位レンズ端部角度θと、LED13a及び第1のレンチキュラーレンズシート11の配置関係に着目し、輝度ムラ及び色ムラを防ぐために必要なこれらの間の関係を規定している。
第2のレンチキュラーレンズシート12の第2の方向(Y方向)断面での、入射する光の進み方と輝度ムラについても、同様で、輝度ムラの防止効果に影響の大きい単位レンズ端部角度θと、LED13a及び第2のレンチキュラーレンズシート12の配置関係に着目し、輝度ムラ及び色ムラを防ぐために必要なこれらの間の関係を規定している。
本例では、このようにすることにより、単位レンズの長手方向が互いに直交する第1のレンチキュラーレンズシート11、第2のレンチキュラーレンズシート12にて、発光源であるLED13Rからの照明光の、第1の方向(X方向)、第2の方向(Y方向)の2方向における輝度ムラ、色ムラを防止している。
ここでは、発光源である赤色LED13Rについて述べたが、緑色LED13G、青色LED13Bについても基本的には同じで、本例では、赤色LED13R、緑色LED13G、青色LED13Bから出射する3色の光全てについて、輝度ムラをなくして、その結果色ムラもないようにしている。
3種類のLEDをまとめて説明すると複雑になるので、最初に、赤色LED13Rから出射する赤い光の輝度ムラを防止する構成について説明する。
3種類のLED13aのうちで発光波長分布が略等しいLEDが単位レンズ11の並ぶ方向で並ぶ間隔を、波長別LED間隔Lとする。
赤色LED13Rについてみると、第1の方向(X方向)における赤色LED13Rの波長別LED間隔L=L1Rである(図5参照)。
また、LED13aと第1のレンチキュラーレンズシート11との距離をDとする。
図6中に示すようにLED13R−AからLED13R−Bに近寄るような方向へ進んで直接第1のレンチキュラーレンズシート11へ入射する光線51を考える。
この光線51の入射する位置がLED13R−AからLED13R−Bまでの距離の50%の位置、すなわち、中間位置である場合であって、その光が単位レンズ11の端部に到達したとしても略法線方向に出射させるようにすると、補正効果としては十分な効果を得ることができる。
そこでその関係を数式化すると、以下の式(6)、(7)となる。
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (6)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(L/2D))/n) (7)
ここで、nは、単位レンズ11を形成する素材の屈折率であり、Φは、光線51がレンチキュラーレンズシート11に入射するときの屈折角である。
このように規定して、赤色LED13Rが発光する照明光の、第1レンチキュラーレンズシート11の第1の方向(X方向)断面で輝度ムラ及び色ムラを低減できる。
ここで、L=L1R=25mm、D=20mm、n=1.49とした場合、Φ=21° となり、また、θ=15°である。
よって、その部分よりも傾斜の少ないレンズ面では、レンチキュラーレンズシート14−1の法線方向に近い角度で出射することとなり、輝度ムラ及び色ムラの防止効果を得ることができ、式(6)及び式(7)を満足することと同等の効果を得られる。
よって、式(6)で計算不能となる場合であっても、以下の式(11)及び式(12)を満たせば、式(6)及び式(7)を満足する場合と同様に、輝度ムラ及び色ムラを低減できる。
n*COS(Φ+θ)>1 (11)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(L/2D)) /n) (12)
図1に戻って、第2レンチキュラーレンズシート12は、出射面に形成された単位レンズ12bの形状が第1のレンチキュラーレンズシート11と単位レンズ11bと同一形状のシートであり、第1のレンチキュラーレンズシート11の単位レンズ11bの並ぶ方向に対して単位レンズ12bの並ぶ方向が直交するように配置されているシートである。
第2レンチキュラーレンズシート12の第2の方向(Y方向)断面で光の進み方と輝度ムラについても、第1レンチキュラーレンズシート11の第1の方向(X方向)断面で光の進み方と輝度ムラと同様に考えることができる。
第2のレンチキュラーレンズシート12においても、第1のレンチキュラーレンズシート11と同様、(6)、(7)式を満たすように設定することにより、LED13Rが発光する照明光の、第2レンチキュラーレンズシート12の第2の方向(Y方向)断面で輝度ムラ及び色ムラを低減できる。
尚、本例では、第2のレンチキュラーレンズシート12として第1のレンチキュラーレンズシート11と同一形状のシートを配置したが、これに限らず、第1のレンチキュラーレンズシート11とは形状、材質等が全く異なるシートを配置してもよい。
第2の方向(Y方向)においても、第1の方向(X方向)の場合と同様に考えることができる。
第2の方向(Y方向)における赤色LED13Rの波長別LED間隔L=L2Rであるが、 ここでは、L=L1R=L2Rとなっており、第1の方向(X方向)と等しくなっている。
第2のレンチキュラーレンズシート12は、第1のレンチキュラーレンズシート11と同一形状のシートであるから、第2の方向(Y方向)において赤色LED13Rから進む照明光は、基本的には、第1の方向(X方向)と同様な光の進み方をすることになる。
尚、第2のレンチキュラーレンズシート12は、第1のレンチキュラーレンズシート11よりもLED13aからの距離が離れている。
赤色LED13Rが発光する照明光は、第2の方向(Y方向)においても、輝度ムラなく均一に出射する。
上述した赤色LED13Rの場合と同様に、緑色LED13G及び青色LED13Bについても、先に示した式(6)及び式(7)、又は、式(11)及び式(12)を満足すれば、緑色LED13G及び青色LED13Bが発光する照明光は、第1の方向(X方向)及び第2の方向(Y方向)の両方向において、輝度ムラなく出射できる。
尚、ここで、図5に戻って、緑色LED13G及び青色LED13Bの配列されている間隔は、赤色LED13Rの場合と等しくなっている。
すなわち、波長別LED間隔L=L2R=L1R=L2G=L1G=L2B=L1Bで、例えば、25mmとなっており、3種類のLED13aのいずれも第1の方向(X方向)及び第2の方向(Y方向)について等しくなっているから、赤色LED13Rについて、式(6)及び式(7)、又は、式(11)及び式(12)を満足していれば、緑色LED13G及び青色LED13Bについても、同様に、式(6)及び式(7)、又は、式(11)及び式(12)を満足していることになる。
したがって、3種類のLED13R、緑色LED13G、青色LED13Bのそれぞれが発光する照明光について、輝度ムラのない均一な照明光としながらも、不要な方向への出射を抑えて観察方向へ照明光を向けることができる。
よって、発光源であるLEDの種類によって輝度が部分的に異なる等、色ムラが生じることもない。
また、第1のレンチキュラーレンズシート11と第2のレンチキュラーレンズシート12とを直交させて配置したので、第1の方向(X方向)及び第2の方向(Y方向)ともに光を制御することができ、輝度ムラ及び色ムラを抑える効果をさらに高め、かつ、正面輝度を高めることができる。
さらに、本例によれば、発光色の異なる発光ダイオードを光源部に並べて配置したので、発色を詳細に調整することが可能である。
そして、そのような配置の光源部であっても、輝度ムラ及び色ムラのない面光源とすることができる。
第2の例の面光源装置30は、点光源の発光源であるLED(発光ダイオード)33aが、第1の例と同様の配列で、図5に示すように、互いに直交する第1の方向(X方向とも言う)、第2の方向(Y方向とも言う))に、2次元的に、多数配列された面状の光源部33を光源として用いた、面光源装置で、前記、面状の光源部33に平行にして、楕円筒の一部である単位のレンズ部31b(これを単位レンズとも言う)をその出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシート31、32の2つを、単位レンズの長手方向が互いに直交するように配設したものであり、本例では、面状の光源部33側から順に、スペーサ(図示していない)、透明シート34、第1のレンチキュラーレンズシート31、第2のレンチキュラーレンズシート32、拡散シート35、反射型偏光シート36を積層している。
第1のレンチキュラーレンズシート31、第2のレンチキュラーレンズシート32、反射型偏光シート36については、第1の例と、同じものを用いた。
透明シート34は、LED33aと第1のレンチキュラーレンズシート31との間に設けられた略無色透明なシートである。
この透明シート34は、レンチキュラーレンズシート31、32、拡散シート35、反射型偏光性シート36の剛性を補うために設けられている。
尚、透明シート34と反射板33bとの間には、透明シート34よりも出射側に設けられた各種光学シートと発光源13との間隔を一定に保つための図示していない透明なスペーサが設けられている。
拡散シート35は、出射側に微細な凹凸が形成され、出射側の表面形状がいわゆるマット面となっていることにより、光を拡散出射するシートである。
本例の拡散シート35のヘイズ値は、略80である。
ここで、拡散シート35のヘイズ値は、50以上とすることが、輝度ムラを低減するとともに正面輝度を向上するために望ましい。
特に、本例の拡散シート35のように表面の形状によりヘイズ値が高くなる場合には、レンズ効果によって正面輝度を向上する効果が高く、また、ヘイズ値が大きいほど、輝度ムラを低減できる。
反射型偏光性シート36は、LCDパネル37と第2のレンチキュラーレンズシート32との間に配置され、視野角を狭めることなく輝度を上昇させる偏光分離シートである。 第2の面光源装置30においても、第1の例と同じ、第1のレンチキュラーレンズシート31、第2のレンチキュラーレンズシート32とを備えており、第1の例と同様の硬化を得ることができる。
上記第1の例において、以下の、レンチキュラーレンズシート11、12を用い、更に、各レンチキュラーレンズシートの光源側に、厚さ1.5mmの透明な樹脂シートを配し、且つ、光源部13と第1のレンチキュラーレンズシート11との間隔Dを20mm、同色のLED間隔Lを50mmとした面光源装置を用い、LCD表示装置20について、色ムラを目視により検査したが、色ムラは観察できなかった。
各レンチキュラーレンズシートは、上記第1の例と同じ構造のもので、いずれも、その厚さを1mmで、単位レンズ11bは、図4に示した断面の長半径が0.21mm、短半径が0.07mmの楕円の楕円筒の一部で、単位レンズ11bのピッチはP=0.1mmで、平坦部11dから単位レンズ11bの頂点までの高さ(単位レンズの高さ)は0.08mmで、拡散層11b2の、単位レンズ11bの頂部付近の厚さt=0.025mmで、且つ、その光源部13側の平面側はクリアとし、そのレンズ側は、na が0.04(ベースの屈折率1.53、拡散材の屈折率1.49)、dが20重両部、rが5μmである。
尚、光源部の間隔L0(図5参照)を25mmとした。
11 第1のレンチキュラーレンズシート(単にレンチキュラーレンズシートとも言う)
11a ベース基材(シート部とも言う)
11b レンズ部
11b1 レンズ基材部
11b2 拡散層
11c 拡散材
11d 平坦部(谷部とも言う)
11e 楕円
12 第2のレンチキュラーレンズシート(単にレンチキュラーレンズシートとも言う)
12a ベース基材(シート部とも言う)
12b レンズ部
13 (面状の)光源部
13a LED(発光ダイオード)
13b 反射板
13R 赤色LED
13G 緑色LED
13B 青色LED
13R−A レッドのLEDA
13R−B レッドのLEDB
14 反射型偏光シート
17 LCDパネル
18 出射光
20 透過型表示装置
30 面光源装置
31 第1のレンチキュラーレンズシート
31a ベース基材(シート部とも言う)
31b レンズ部
32 第2のレンチキュラーレンズシート
32a ベース基材(シート部とも言う)
32b レンズ部
33 面光源
33a LED(発光ダイオード)
33b 反射板
34 透明シート
35 拡散シート
36 反射型偏光シート
37 LCDパネル
38 出射光
40 透過型表示装置
L1R 第1の方向のレッド(R)のLEDのピッチ
L1G 第1の方向のグリーン(G)のLEDのピッチ
L1B 第1の方向のブルー(B)のLEDのピッチ
L2R 第2の方向のレッド(R)のLEDのピッチ
L2G 第2の方向のグリーン(G)のLEDのピッチ
L2B 第2の方向のブルー(B)のLEDのピッチ
51、52 光線
Claims (13)
- 点光源である発光源が2次元方向に多数配列された面状の光源部を光源として用いた、面光源装置であって、前記、面状の光源部に平行にして、楕円筒の一部である単位レンズを出光側に突出して、多数、配列したレンチキュラーレンズシートを、複数、配設し、前記複数のレンチキュラーレンズシートの、少なくとも1つには、前記単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられていることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1に記載の面光源装置であって、前記複数のレンチキュラーレンズシートのうち、単位レンズの長手方向が互いに直交する2枚のレンチキュラーレンズシートには、前記単位レンズの出光側に、その表面形状に沿い拡散層が設けられており、該2枚の一方の、光源側のレンチキュラーレンズシートについて、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n1、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt1mm、拡散材の平均粒径をr1μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n2、該拡散材の濃度をd1重量部、平均厚さをt2mm、拡散材の平均粒径をr2μmとし、該2枚の他方の、光が出射する側である観察者側のレンチキュラーレンズシートについて、その光源側層の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n3、該拡散材の濃度をd3重量部、平均厚さをt3mm、拡散材の平均粒径をr3μmとし、そのレンズの出光側の拡散材とベース基材との屈折率差の平均を∂n4、該拡散材の濃度をd4重量部、平均厚さをt4mm、拡散材の平均粒径をr4μmとし、iを1〜4の整数の1つとして
f(i)=(∂ni×di×ti)/ri
としたとき、
f(1)≦f(3)≦f(2) (1)
の関係式と、
f(1)≦f(3)≦f(4) (2)
の関係式とを満足することを特徴とする面光源装置。 - 請求項1ないし2のいずれか1項に記載の面光源装置であって、
前記単位レンズの出光側の拡散層の、拡散材とベース基材との屈折率差の平均値∂na は、
∂na ≧0.03 (3)
であることを特徴とする面光源装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の面光源装置であって、前記2枚の一方の、光源側のレンチキュラーレンズシートの、拡散層の厚さをt2、拡散材の平均粒径r2は、レンズピッチをP2とし、前記2枚の他方の、光が出射する側である観察者側のレンチキュラーレンズシートの拡散層の厚さをt4、拡散材の平均粒径r4は、レンズピッチをP4とし、前記一方のレンチキュラーレンズシートについては、i=2として、また、前記他方のレンチキュラーレンズシートについては、i=4として、いずれも、
Pi×(1/5)≦ti≦Pi×(2/3) (4)
且つ、
ri≦15μm、かつ、ri≦Pi×(1/10) (5)
の関係であることを特徴とする面光源装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の面光源装置であって、前記光源部の各点光源間の距離をL、前記光源部とレンチキュラーレンズシート間の間隔をD、前記単位レンズの接面とレンチキュラーレンズシートのシート面の法線との成す角の最大値をθ、単位レンズの屈折率をnとしたとき、
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (6)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(L/2D))/n) (7)
の関係を満たすことを特徴とする面光源装置。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の面光源装置であって、光源部が複数の色調の点光源を組み合せて用いたもので、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートは、同色の光源間隔をLcとしたとき、前記光源部とレンチキュラーレンズシート間の間隔をD、前記単位レンズの接面とレンチキュラーレンズシートのシート面の法線との成す角の最大値をθ、単位レンズの屈折率をnとしたとき、
COS-1(n*COS(Φ+θ))≦θ (8)
Φ=SIN-1(SIN(TAN-1(Lc/2D))/n) (9)
の関係を満たすことを特徴とする面光源装置。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の面光源装置であって、点光源がLED(発光ダイオード)であることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の面光源装置であって、光源部は、その発光源の並ぶ間隔部に拡散作用を持つ反射層が形成されていることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の面光源装置であって、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートの垂直入射光に対しての反射率が40%以上であることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の面光源装置であって、少なくとも1枚のレンチキュラーレンズシートに反射効果をもつ粒子が添加されている、あるいは、単位レンズの表面が反射効果をもつ粒子に覆われていることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の面光源装置であって、レンチキュラーレンズシートの光源側にスペーサーが配置されていることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の面光源装置であって、光が出射する側である観察者側に、偏光分離シートが配置されていることを特徴とする面光源装置。
- 請求項1ないし12のいずれか1項に記載の面光源装置を、表示用パネルのバックライト用として用いていることを特徴とする透過型表示装置。
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