JP4580785B2 - 均一化シート及び面光源装置 - Google Patents
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Description
例えば、直下型では、背面より並列の冷陰極管(発光管)を用いて光を導入するようになっており、冷陰極管とLCDパネル等の透過型表示部との距離を適度に空け、その間に拡散板を用い、それに、光を収束させるシートを複数組み合わせて使用していた。
このような従来の方式では、必要とする光学シートの枚数が多い割に収束特性が不十分であり、それを補うためにLCDパネルを改良して、斜め方向からの入射光に対しても画質を落とさない構造としていた。
特に、直下型では、冷陰極管に近接した部分であるか否か(冷陰極管に至近の位置であるか、並列に並んだ冷陰極管の間隙部分に至近の位置であるか)によって光強度(輝度)にムラが発生し易い。これを抑えるために冷陰極管とLDCとの間隔を大きく取ってしまうとディスプレイの厚さが厚くなってしまうという問題があった。また、ムラを抑えるために拡散を強くしたり、透過量を制限したりすると、光の使用量が低減してしまうという問題があった。
また、両面にレンチキュラーレンズを設けたシートを使用する方式も例えば、特許文献3で報告されているが、これは、2方向の拡散制御を行うための構成で、光を収束する機能はない。従って、冷陰極管との位置関係によってLCDの場所毎に光軸がばらつくことにより、画面を観察する位置によって明るさのムラが発生したりするという問題もあった。
請求項2の発明は、直径φの発光管(13)と、前記発光管から距離Dだけ離れた位置に配置され、単位レンズ(141〜146)の形状が略楕円筒の一部である請求項1に記載の均一化シート(14)と、を備えた面光源装置であって、1/2拡散角がΔである光拡散性を有した拡散層、又は、拡散シート(16)が前記均一化シートよりも観察側に設けられており、前記均一化シートに対して入射角度がarctan(φ/D)で入射した後に、前記単位レンズの単位レンズ端部最小角度θ MIN となる位置において全反射した後に前記均一化シートから出射する光の前記均一化シートに対する出射角度をαとしたときに、arcsin(1/n)>α−Δの関係を満たしていることを特徴とする面光源装置(13,14,15,16)である。
(1)arcsin(1/n)>2×θMINの関係を満たしているので、いずれの角度方向から観察したときであっても、均一な照明光とすることができる。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
本実施例における透過型表示装置10は、LCDパネル11,発光管13,均一化シート14,反射型偏光性シート15,拡散シート16等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を発光管13,均一化シート14,反射型偏光性シート15,拡散シート16を備える面光源装置により背面から照明する透過型の液晶表示装置である。
発光管13は、バックライトの光源部を形成する線光源の冷陰極管であり、本実施例では、略75mm間隔で等間隔に6本が並列に並べられている。
発光管13の背面には、不図示の反射板を設けており、その設計により画面各部位への入射光照度を均一に近づけるようにしている。
反射型偏光性シート15は、LCDパネル11と拡散シート16との間に配置され、視野角を狭めることなく輝度を上昇させるシートである。本実施例では、DBEF(住友スリーエム株式会社製)を使用している。
発光管13と拡散シート16との間には、均一化シート14が設けられている。
均一化シート14は、発光管13から出射した光を拡散して均一化するシートであり、出射側には、光を均一に出射するレンズ面140が形成されている。
図3は、図2中のDD断面を拡大して示した図であり、レンズ面140の形状を示す図である。
レンズ面140は、6種類の単位レンズ141〜146が平行に規則的に並べて配置された1つの単位レンズ集合をさらに多数並べて配置することにより形成されている。なお、各単位レンズの並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している(図1参照)。
単位レンズ142は、その頂点と単位レンズ141の頂点との間隔が117.5μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが126μmとなるように形成されている。
単位レンズ143は、その頂点と単位レンズ142の頂点との間隔が122.5μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが90μmとなるように形成されている。
単位レンズ144,145,146は、単位レンズ141,142,143の集合を、均一化シート14のシート面に対して垂直な仮想線Cを対称軸として反転した形状である。なお、単位レンズ143の頂点と単位レンズ144の頂点との間隔は、150μmとなっている。これらの単位レンズ141〜146が並べて配置され、レンズ面140が形成されている。
隣り合う各単位レンズ(141〜146)に挟まれた谷部における単位レンズ(141〜146)のレンズ面に対する接面と均一化シート14の法線との成す角度である単位レンズ端部角度をθとする。
単位レンズ141において、図4中左端側の単位レンズ端部角度をθ141Lとし、図4中右端側の単位レンズ端部角度をθ141Rとする。同様に、単位レンズ142〜146の単位レンズ端部角度を図4中に示すようにして与えると、各角度は、表1に示す値となっている。
表1に示すように、単位レンズ141〜143までの3つの単位レンズの集まりにおいて、各単位レンズに2種類の単位レンズ端部角度が存在していることから、6種類の単位レンズ端部角度を有している。さらに、単位レンズ144〜146は、単位レンズ141〜143を反転させた形状であるので、単位レンズ端部角度の値としては同じ値であっても、その方向が異なる。従って、単位レンズ141〜146からなる単位レンズ集合中には、実質的に12種類の単位レンズ端部角度を備えていることとなる。
本実施例における均一化シート14は、発光管13の真上付近においては、単位レンズ形状により照明光を全反射して発光管13側へ戻す。そして、全反射条件を満たさない光が入射する位置からは、大きな出射角度で照明光を出射し、発光管13の真上付近から離れるに従い、出射角度が徐々に小さくなり、略法線方向に出射する。このようにして均一化シート14は、発光管13の真上が明るくなりすぎることを抑え、照明光を均一にする。
図5は、均一化シート14に対して法線方向から入射して出射する光を説明する図である。
図5中に示した範囲Aに均一化シート14の法線方向から入射する光は、屈折して例えば光線LAのように出射する。一方、範囲Bに法線方向から入射する光は、全反射して例えば光線LBのように出射する。
本発明では特に斜め方向から観察したときの輝度ムラを低減することに重点を置いて、単位レンズ端部角度を設定している。
均一化シート14の出射側にレンズを設けた場合、均一化シート14の屈折率をnとすると、全反射臨界角度であるarcsin(1/n)よりも大きな角度には、均一化シート14へ入射角度0°で入射した光は屈折しない。ここで、屈折して出射する光(例えば、図5における光線LA)は、図6に示した範囲γAの範囲に出射するとする。
一方、全反射して出射する図5における光線LBのような光が出射する範囲が、図6に示した範囲γBの範囲に出射するとする。そうすると、これらに挟まれた範囲γXの方向から観察したとすると、その部分は暗くなってしまうこととなる。本実施例では、この範囲γXを無くす様にしている。
そこで、本実施例では、直下の発光管13からの光を斜め方向へ向けるために、(2)の発光管13から略入射角度0°で入射する光がレンズ溝部で全反射したのち出射する光を有効に利用することができる条件として、以下の2つの条件の少なくとも一方を満たせばよいことを導いた。
単位レンズ141〜146の屈折率をn、単位レンズ端部最小角度をθMINとしたときに、以下の式を満たすことが望ましい。
arcsin(1/n)>2×θMIN・・・式(1)
本実施例では、n=1.5,θMIN=17.2°であり、これを式(1)に代入すると、以下のように式(1)を満足している。
arcsin(1/1.5)>2×17.2°
41.81°>34.4°
図7は、単位レンズ端部最小角度θMINとなる位置に均一化シートの法線方向から入射した光が全反射する場合を示した図である。
単位レンズ端部最小角度θMINとなる位置において全反射した法線方向からの光は、図中の2θMINの角度で進むこととなる。したがって、この光と上記arcsin(1/n)で与えられる屈折光の最大角度とが重なれば、暗部となる範囲γXを無くすことができる。したがって、上記式(1)を満たすと、全反射光と屈折光とが重なることができ、範囲γXを無くすことができる。
図8は、発光管13と均一化シート14との関係を示す図である。
ここで、均一化シート14から距離D離れた位置に直径φの発光管13が配置されており、また、拡散シート16の1/2拡散角(法線方向に出射する光を基準としてその1/2の輝度となる角度)をΔとする。
均一化シート14に対して入射角度がarctan(φ/D)で入射した後に、単位レンズ14の単位レンズ端部最小角度θMINとなる位置において全反射した後に均一化シート14から出射する光の均一化シート14に対する出射角度をαとしたときに、以下の式(2)を満たすことが望ましい。
arcsin(1/n)>α−Δ・・・式(2)
図9は、式(2)を説明する図である。
図6で説明したように、均一化シート14の出射側にレンズを設けると、全反射臨界角度であるarcsin(1/n)よりも大きな角度には、均一化シート14へ入射角度0°で入射した光は屈折しない。ここで、屈折して出射する光は、図6と同様に図9に示した範囲γAの範囲に出射するとする。
一方、全反射して出射する光は範囲γBの範囲で出射する。この範囲γBで出射する光の中で、図6に示したγXを消すために有効に作用するほど明るい光は、出射位置に最も近い位置にある発光管から直接入射する光である。そこで、上記角度αで出射する光が、範囲γBの範囲で出射する光の中で有効、かつ、最も出射角度が小さいものであるから、この光と、上述のarcsin(1/n)で出射する光とが重なれば、図6に示したγXを無くすことができる。
したがって、式(2)を満たすことにより、どのような方向から観察しても均一な光源とすることができる。
本実施例では、発光管13の直径φ=3mm,均一化シート14と発光管13との距離D=15mmであり、このときに図8における出射角度α=60°である。また、拡散シート16の1/2拡散角Δ=25°であり、均一化シート14の屈折率n=1.5であり、これらを式(2)に代入すると、以下のように式(2)を満足している。
arcsin(1/1.5)>60°−25°
41.81°>35°
高さの低い単位レンズから斜めに大きな出射角度で出射してしまう光を再利用するためには、各単位レンズの単位レンズ端部角度の内の角度が大きい側で隣接する単位レンズの高さは、各単位レンズの単位レンズ端部角度の内の角度が小さい側で隣接する単位レンズの高さよりも高い、又は、高さが等しいようにすることが望ましい。
本実施例についてみると、例えば、単位レンズ143に着目すると、単位レンズ端部角度が大きい(θ143L)側で隣接する単位レンズ142の高さは、単位レンズ端部角度の内の角度が小さい(θ143R)側で隣接する単位レンズ144の高さよりも高くなっている。また、他の単位レンズについて着目しても同様にこの関係を満たしている。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、各実施例において、均一化シートは、出射側の面に、レンチキュラーレンズ形状に近い形状が形成されている例を示したが、これに限らず、例えば、微少な単位レンズ形状が2次元方向に配列された所謂レンズアレイ形状(蝿の目レンズ形状)としてもよい。
11 LCDパネル
13 発光管
14 均一化シート
141〜146 単位レンズ
15 反射型偏光性シート
16 拡散シート
Claims (3)
- 直下型の面光源装置に設けられ、光源から出射した光を均一化する均一化シートであって、
長軸がシート面に対して直交する連続した略楕円筒の一部、又は、長軸がシート面に対して直交する略回転楕円体の一部である単位レンズが1種類以上突出して配置されたレンズ面が少なくとも出射側に形成されており、
前記単位レンズの屈折率をn、
隣り合う前記単位レンズに挟まれた谷部における前記単位レンズのレンズ面に対する接面と均一化シートの法線との成す角度である単位レンズ端部角度のうち最も値の小さい単位レンズ端部最小角度をθ MIN としたときに、
arcsin(1/n)>2×θ MIN
の関係を満たしており、
前記単位レンズ端部最小角度θMINとなる端部を有した単位レンズの反対側の端部における単位レンズ端部角度は、θMINよりも大きく、この端部において隣接する単位レンズは、単位レンズ端部最小角度θMINとなる端部を有した単位レンズよりも均一化シートの法線方向における高さが高いこと、
を特徴とする均一化シート。 - 直径φの発光管と、
前記発光管から距離Dだけ離れた位置に配置され、単位レンズの形状が略楕円筒の一部である請求項1に記載の均一化シートと、
を備えた面光源装置であって、
1/2拡散角がΔである光拡散性を有した拡散層、又は、拡散シートが前記均一化シートよりも観察側に設けられており、
前記均一化シートに対して入射角度がarctan(φ/D)で入射した後に、前記単位レンズの単位レンズ端部最小角度θ MIN となる位置において全反射した後に前記均一化シートから出射する光の前記均一化シートに対する出射角度をαとしたときに、
arcsin(1/n)>α−Δ
の関係を満たしていることを特徴とする面光源装置。 - 直径φの発光管と、
前記発光管から距離Dだけ離れた位置に配置され、単位レンズの形状が略楕円筒の一部である均一化シートと、
を備えた面光源装置であって、
前記均一化シートは、
長軸がシート面に対して直交する連続した略楕円筒の一部である単位レンズが1種類以上突出して配置されたレンズ面が少なくとも出射側に形成されており、
前記単位レンズの屈折率をn、
隣り合う前記単位レンズに挟まれた谷部における前記単位レンズのレンズ面に対する接面と均一化シートの法線との成す角度である単位レンズ端部角度のうち最も値の小さい単位レンズ端部最小角度をθ MIN としたときに、
arcsin(1/n)>2×θ MIN
の関係を満たし、光源から出射した光を均一化するものであり、
1/2拡散角がΔである光拡散性を有した拡散層、又は、拡散シートが前記均一化シートよりも観察側に設けられており、
前記均一化シートに対して入射角度がarctan(φ/D)で入射した後に、前記単位レンズの単位レンズ端部最小角度θMINとなる位置において全反射した後に前記均一化シートから出射する光の前記均一化シートに対する出射角度をαとしたときに、
arcsin(1/n)>α−Δ
の関係を満たしていることを特徴とする面光源装置。
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