JP2007042540A - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

面光源装置、透過型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画面を観察する位置によらずムラのない均一な照明を行うことができ、モアレ縞の発生も防止することができる面光源装置、透過型表示装置を提供する。
【解決手段】線形レンズ部140と光拡散部151との間に、厚さLが線形レンズ部140の単位レンズ141〜146の集合配列ピッチSPAを5倍した値よりも大きな値である透明層152を設ける。これにより、これにより、線形レンズ部140と光拡散部151との間隔を、集合配列ピッチSPAを5倍した距離よりも離すことができ、モアレ縞の発生を防止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置等の照明に用いられる面光源装置、透過型表示装置に関するものである。
透過型の液晶ディスプレイ(LCDパネル)等を背面から照明する面光源として各種方式の面光源装置が提案、実用化している。面光源装置には、主として、面光源でない光源を面光源に変換する方式によりエッジライト型と直下型とがある。
例えば、直下型では、背面より並列の冷陰極管(発光管)を用いて光を導入するようになっており、冷陰極管とLCDパネル等の透過型表示部との距離を適度に空け、その間に拡散板を用い、それに、光を収束させるシートを複数組み合わせて使用していた。
このような従来の方式では、必要とする光学シートの枚数が多い割に収束特性が不十分であり、それを補うためにLCDパネルを改良して、斜め方向からの入射光に対しても画質を落とさない構造としていた。
しかし、この方式では、光の利用効率が低下する上、LCDパネルの構成も複雑となり、コスト増の要因になるという問題があった。
特に、直下型では、冷陰極管に近接した部分であるか否か(冷陰極管に至近の位置であるか、並列に並んだ冷陰極管の間隙部分に至近の位置であるか)によって光強度(輝度)にムラが発生し易い。これを抑えるために冷陰極管とLDCとの間隔を大きく取ってしまうとディスプレイの厚さが厚くなってしまうという問題があった。また、ムラを抑えるために拡散を強くしたり、透過量を制限したりすると、光の使用量が低減してしまうという問題があった。
例えば、特許文献1及び2に記載の面光源装置では、遮光部分(ライティングカーテン,遮光ドット層)を設けることで均一性を維持しているが、この手法では、上述のように光の使用量が減少してしまっていた。
また、両面にレンチキュラーレンズを設けたシートを使用する方式も例えば、特許文献3で報告されているが、これは、2方向の拡散制御を行うための構成で、光を収束する機能はない。従って、冷陰極管との位置関係によってLCDの場所毎に光軸がばらつくことにより、画面を観察する位置によって明るさのムラが発生したりするという問題もあった。
さらに、特許文献3のようにレンチキュラーレンズ等の微細レンズ形状を形成したレンズシートを用いてムラを抑制する手法はで、レンズシートに形成されている単位レンズによる形状パターンと透過型表示部の画素列とにより発生するモアレ縞が生じやすいという問題があった。
特開平05−119703号公報 特開平11−242219号公報 特開平06−347613号公報
本発明の課題は、画面を観察する位置によらずムラのない均一な照明を行うことができ、モアレ縞の発生も防止することができる面光源装置、透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施例に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、透過型表示部(11)を背面から照明する直下型の面光源装置であって、光源(13)と、前記光源と前記透過型表示部との間に配置され、第1の面内方向に直線状に延在する単位レンズ(141〜146)を前記第1の面内方向と直交する第2の面内方向に並べて配置して形成された線形レンズ部(140)と、前記線形レンズ部と前記透過型表示部との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有した光拡散部(151,161)と、を備え、前記線形レンズ部と前記光拡散部との距離(L)は、前記単位レンズが並べられる配列ピッチ(PA1〜PA4)の寸法の5倍以上あること、を特徴とする面光源装置である。
請求項2の発明は、透過型表示部を背面から照明する直下型の面光源装置であって、光源(13)と、前記光源と前記透過型表示部との間に配置され、第1の面内方向に直線状に延在する複数種類の単位レンズ(141〜146)の集合である単位レンズ集合(141〜143,144〜146)を前記第1の面内方向と直交する方向に並べて配置して形成された線形レンズ部(140)と、前記線形レンズ部と前記透過型表示部との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有した光拡散部(161)と、を備え、前記線形レンズ部と前記光拡散部との距離(L2)は、前記線形レンズ部の前記第2の面内方向における前記単位レンズ集合が並べられる集合配列ピッチ(SPA)の寸法の5倍以上あること、を特徴とする面光源装置である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、前記線形レンズ部(140)を前記透過型表示部側に有するレンズシート(14)と、前記光拡散部を有する光拡散シート(161)と、を有することを特徴とする面光源装置である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記線形レンズ部(140)と前記光拡散部(151,161)との間には、略透明な透明層(152,162,172)が配置されていること、を特徴とする面光源装置である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記光拡散部(151,161)よりもさらに前記透過型表示部側に、第2の光拡散部(161B)が配置されていること、を特徴とする面光源装置である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記光拡散部(151,161)、及び/又は、前記第2の光拡散部(161B)は、前記透過型表示部側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散すること、を特徴とする面光源装置である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、前記光拡散部(151,161)、及び/又は、前記第2の光拡散部(161B)のヘイズ値は、50以上であること、を特徴とする面光源装置である。
請求項8の発明は、透過型表示部(11)と、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の面光源装置と、を備える透過型表示装置(10)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)線形レンズ部と光拡散部との距離は、線形レンズ部の第2の面内方向における単位レンズが並べられる配列ピッチの寸法の5倍以上あるので、単位レンズと透過型表示部の画素列とにより発生するモアレ縞、及び、光源の蛍光灯管ピッチによる輝度ムラを防ぐことができる。
(2)線形レンズ部と光拡散部との距離は、線形レンズ部の第2の面内方向における単位レンズ集合が並べられる集合配列ピッチの寸法の5倍以上あるので、単位レンズ集合と透過型表示部の画素列とにより発生するモアレ縞、及び、光源の蛍光灯管ピッチによる輝度ムラを防ぐことができる。
(3)線形レンズ部を透過型表示部側に有するレンズシートと、光拡散部を有する光拡散シートとを有するので、複雑な光学要素を製造することなく簡単な構成により、モアレ縞の発生、及び、光源の蛍光灯管ピッチによる輝度ムラを防止することができる。
(4)線形レンズ部と光拡散部との間には、略透明な透明層が配置されているので、線形レンズ部と光拡散部との間隔を安定して、かつ、確実に保つことができる。
(5)光拡散部よりもさらに透過型表示部側に、第2の光拡散部が配置されているので、モアレ縞発生、及び、光源の蛍光灯管ピッチによる輝度ムラの防止効果をより高めることができる。
(6)光拡散部、及び/又は、第2の光拡散部は、透過型表示部側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散するので、輝度ムラ及びモアレ縞を防止することができる。
(7)光拡散部、及び/又は、第2の光拡散部のヘイズ値は、50以上であるので、確実に輝度ムラ、及び、モアレ縞を防止することができる。
画面を観察する位置によらずムラのない均一な照明を行うことができ、モアレ縞の発生も防止するという目的を、線形レンズ部と光拡散部との距離を最適化することにより実現した。
図1は、本発明による透過型表示装置の実施例1を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
本実施例における透過型表示装置10は、LCDパネル11,反射板12,発光管13,レンズシート14,光拡散シート15等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を発光管13,レンズシート14,光拡散シート15を備える面光源装置により背面から照明する透過型の液晶表示装置である。
LCDパネル11は、所謂透過型の液晶表示素子により形成された透過型表示部であって、30インチサイズ、800×600ドットの表示を行うことができる。発光管13の長手方向に沿った方向が、水平方向として使用され、発光管13が並ぶ方向が、垂直方向として使用される。
発光管13は、バックライトの光源を形成する線光源の冷陰極管であり、本実施例では、略75mm間隔で等間隔に6本が並列に並べられている。
発光管13の背面には、反射板12を設けており、その設計により画面各部位への入射光照度を均一に近づけるようにしている。
発光管13と光拡散シート15との間には、レンズシート14が設けられている。
図2は、レンズシート14を示す斜視図である。
レンズシート14は、発光管13から出射した光を拡散して均一化するシートであり、出射側には、光を均一に出射する線形レンズ部140が形成されている。
図3は、図2中のDD断面を拡大して示した図であり、線形レンズ部140の形状を示す図である。
線形レンズ部140は、水平方向(第1の面内方向)に直線状に延在する6種類の単位レンズ141〜146が垂直方向(第2の面内方向)に平行に規則的に並べて配置された1つの単位レンズ集合をさらに多数垂直方向に並べて配置することにより形成されている。なお、各単位レンズの並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している(図1参照)。
本実施例におけるレンズシート14の線形レンズ部140に形成された6種類の単位レンズ141〜146は、長軸がレンズシート14のシート面に対して直交する連続する楕円筒の一部の形状であり、所謂レンチキュラーレンズ形状に近い形状を有している。そして、6種類の単位レンズ141〜146のレンズ面を形成する楕円筒の楕円形状は、いずれも同一形状の楕円の一部である。この6種類の単位レンズ141〜146のレンズ面を形成する楕円筒の楕円は、長半径=270μm、短半径=100μmである。
単位レンズ141は、図中の左端部分を通る仮想基準線Oから頂点までの高さが91μmとなっている。
単位レンズ142は、その頂点と単位レンズ141の頂点との間隔である配列ピッチPA1=117.5μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが126μmとなるように形成されている。
単位レンズ143は、その頂点と単位レンズ142の頂点との間隔である配列ピッチPA2=122.5μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが90μmとなるように形成されている。
単位レンズ144,145,146は、単位レンズ141,142,143の集合を、レンズシート14のシート面に対して垂直な仮想線Cを対称軸として反転した形状である。なお、単位レンズ143の頂点と単位レンズ144の頂点との間隔である配列ピッチPA3=150μmとなっている。これらの単位レンズ141〜146が並べて配置され、線形レンズ部140が形成されている。
上述のように形成された線形レンズ部140の各単位レンズ1つの幅である幅ピッチは、PB1=125.5μm,PB2=137.58μm,PB3=127.5μmとなっている。また、単位レンズ141〜146の集合として単位レンズ集合が形成されるが、この単位レンズ集合が並べられる集合配列ピッチSPAは、以下の計算により780μmとなっている。
SPA=PA1+PA2+PA3+PA2+PA1+PA3=780μm
本実施例におけるレンズシート14は、発光管13の真上付近においては、単位レンズ形状により照明光を全反射して発光管13側へ戻す(例えば、図4の光線X3)。そして、全反射条件を満たさない光が入射する位置からは、大きな出射角度で照明光を出射し(例えば、図4の光線X4)、発光管13の真上付近から離れるに従い、出射角度が徐々に小さくなり(例えば、図4の光線X5)、略法線方向(例えば、図4の光線X1:出射角度0°)に出射する。このようにしてレンズシート14は、発光管13の真上が明るくなりすぎることを抑え、照明光を均一にする。
光拡散シート15は、LCDパネル11とレンズシート14との間に配置されたシート部材である。
図4は、実施例1におけるレンズシート14と光拡散シート15との関係を示す図である。
光拡散シート15は、光拡散部151と、透明層152とを有している。
光拡散部151は、線形レンズ部140とLCDパネル11との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有している部分である。本実施例では、光拡散部151は、LCDパネル11側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散するようになっており、ヘイズ値は、90である。
光拡散部151のヘイズ値は、50以上であることが、発光管13による輝度ムラの低減、及び、後述するモアレ縞の低減のためには望ましい。
透明層152は、線形レンズ部140と光拡散部151との間に配置されている透明な層であり、光拡散部151と一体となっている。この透明層152の厚さLは、5mmとなっている。
ここで、線形レンズ部140と光拡散部151との間隔は、集合配列ピッチSPA=630μmの5倍以上となっている。これにより、輝度ムラ、及び、線形レンズ部140に形成された単位レンズによる直線状の模様とLCDパネル11の画素列とにより発生するモアレ縞を防ぐことができる。
なお、線形レンズ部140から光拡散部151までの距離(間隔)は、線形レンズ部140の中で最も突出量の大きい単位レンズの頂点を基準とすればよく、本実施例では、単位レンズ142,145の頂点から光拡散部151までの距離である(以下の実施例においても同様)。
本実施例における透過型表示装置では、実質的に問題となるようなモアレ縞の発生がなかった。また、発光管13の配列に対応する輝度ムラもなく、均一な照明光を得ることができた。
実施例2は、実施例1における光拡散シート15に代わり、光拡散シート161,透明シート162を配置した形態である。よって、前述した実施例1と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図5は、実施例2におけるレンズシート14と光拡散シート161,透明シート162との関係を示す図である。
光拡散シート161は、線形レンズ部140とLCDパネル11との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有している光拡散部である。本実施例では、光拡散シート161は、LCDパネル11側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散するようになっており、ヘイズ値は、90である。
光拡散シート161のヘイズ値は、実施例1における光拡散部151の場合と同様な理由により、50以上であることが望ましい。
透明シート162は、線形レンズ部140と光拡散シート161との間に配置されている透明層であり、その厚さLは、5mmとなっている。なお、実施例1と同じレンズシート14を用いているので、線形レンズ部140の配列ピッチPA1〜3,幅ピッチPB1〜3は、実施例1と同じである。
本実施例では、透明シート162が配置されていることにより、線形レンズ部140と光拡散シート161との間隔は、L=5mm以上必ず離すことができる。この値Lは、集合配列ピッチSPA=780μmを5倍した値よりも大きな値となっている。
本実施例における透過型表示装置では、実質的に問題となるようなモアレ縞の発生がなかった。また、発光管13の配列に対応する輝度ムラもなく、均一な照明光を得ることができた。
また、光拡散シート161,透明シート162の2枚のシートとしたことにより、いずれも汎用品を利用することができ、より安価に製造することができる。
実施例3は、実施例2における光拡散シート161よりもさらにLCDパネル11側に、光拡散シート161Bを追加した形態である。よって、前述した実施例2と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図6は、実施例3におけるレンズシート14と光拡散シート161,161B,透明シート162との関係を示す図である。
本実施例における光拡散シート161Bは、第2の光拡散部であり、光拡散シート161と全く同じものを用いている。
ここで、比較例として、実施例3の透過型表示装置から透明シート162を取り外してレンズシート14と光拡散シート161,161Bとの間隔を空けずに配置したものを用意した。
図7は、実施例3と比較例の面内輝度部分布を測定した結果を合わせて示す図である。
図8は、実施例3の面内輝度部分布を測定した結果を示す図である。
図9は、比較例の面内輝度部分布を測定した結果を示す図である。
図7〜図9において、横軸は位置を示し、単位はmであり、縦軸は輝度を示し、単位はcd/m2である。
なお、図8,9のデータは、図7に示したものと同じであるが、線図が重なっているので、分けて示したものである。
図7〜9の測定は、シート面の法線に対して20度傾いた方向から測定した輝度分布である。
比較例のデータでは、線図が大きく波打っており、輝度ムラが発生していることが確認できる。
これに対して、本実施例のデータでは、比較例に見られた線図の波打ちがなく、また、僅かながら輝度が全体に上昇している。
本実施例では、光拡散シート161を追加したことにより、実施例1及び2において実質的に問題とならないものの僅かに残っていたモアレ縞の発生を完全に防止することができた。また、輝度ムラについても解消することができた。
図10は、実施例4におけるレンズシート24と光拡散シート25とを示す断面図である。
実施例4の透過型表示装置は、実施例1のレンズシート14及び光拡散シート15をレンズシート24及び光拡散シート25に替えた他は、実施例1と同様な形態をしている。よって、前述した実施例1と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図11は、レンズシート24の線形レンズ部240の形状を示す図である。
レンズシート24は、発光管13から出射した光を拡散して均一化するシートであり、出射側には、光を均一に出射する線形レンズ部240が形成されている。
線形レンズ部240は、水平方向(第1の面内方向)に直線状に延在する4種類の単位レンズ241〜244が垂直方向(第2の面内方向)に平行に規則的に並べて配置された1つの単位レンズ集合をさらに多数垂直方向に並べて配置することにより形成されている。なお、各単位レンズの並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している(実施例1の図1参照)。
本実施例におけるレンズシート24の線形レンズ部240に形成された4種類の単位レンズ241〜244は、長軸がレンズシート24のシート面に対して直交する連続する楕円筒の一部の形状であり、所謂レンチキュラーレンズ形状に近い形状を有している。そして、4種類の単位レンズ241〜244のレンズ面を形成する楕円筒の楕円形状は、いずれも同一形状の楕円の一部である。この4種類の単位レンズ241〜244のレンズ面を形成する楕円筒の楕円は、長半径=150μm、短半径=45μmである。
単位レンズ241は、図中の左端部分を通る仮想基準線Oから頂点までの高さが48μmとなっている。
単位レンズ242は、その頂点と単位レンズ241の頂点との間隔である配列ピッチPA1=45μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが65μmとなるように形成されている。
単位レンズ243は、その頂点と単位レンズ242の頂点との間隔である配列ピッチPA2=45μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが48μmとなるように形成されている。
単位レンズ244は、その頂点と単位レンズ243の頂点との間隔である配列ピッチPA3=39μmとなる位置に、仮想基準線Oから頂点までの高さが2μmとなるように形成されている。
なお、単位レンズ244の頂点と単位レンズ241の頂点との間隔である配列ピッチはPA4=39μmとなっている。これらの単位レンズ241〜244が並べて配置され、線形レンズ部240が形成されている。
上述のように形成された線形レンズ部240の各単位レンズ1つの幅である幅ピッチは、PB1=51μm,PB2=54μm,PB3=51μm,PB4=12μmとなっている。また、単位レンズ241〜244の集合として単位レンズ集合が形成されるが、この単位レンズ集合が並べられる集合配列ピッチSPAは、PA1〜PA4を合計したSPA=168μmとなっている。
本実施例におけるレンズシート24は、発光管13の真上付近においては、単位レンズ形状により照明光を全反射して発光管13側へ戻す。そして、全反射条件を満たさない光が入射する位置からは、大きな出射角度で照明光を出射し、発光管13の真上付近から離れるに従い、出射角度が徐々に小さくなり、略法線方向に出射する。このようにしてレンズシート24は、発光管13の真上が明るくなりすぎることを抑え、照明光を均一にする。
図10に戻って、光拡散シート25は、光拡散部251と、透明層252とを有している。
光拡散シート25は、LCDパネル11とレンズシート24との間に配置されたシート部材である。
光拡散部251は、線形レンズ部240とLCDパネル11との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有している部分である。本実施例では、光拡散部251は、LCDパネル11側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散するようになっており、ヘイズ値は、90である。
透明層252は、線形レンズ部240と光拡散部251との間に配置されている透明な層であり、光拡散部251と一体となっている。この透明層252の厚さL2は、2mmとなっている。
ここで、線形レンズ部240と光拡散部251との間隔は、集合配列ピッチSPA=168μmの5倍以上となっている。これにより、輝度ムラ、及び、線形レンズ部240に形成された単位レンズによる直線状の模様とLCDパネル11の画素列とにより発生するモアレ縞を防ぐことができるという結果が、以下の表1に示すように実験的に得られた。
Figure 2007042540
この実験は、線形レンズ部240と光拡散部251との間隔Lを変えて、集合配列ピッチSPA=PA1+PA2+PA3+PA4との比を変化させ、また、光拡散部251のヘイズ値を変化させてこれらの関係を調べたものである。
本実施例では、透明層252が配置されていることにより、線形レンズ部240と光拡散部251との間隔は、L=2mm以上必ず離すことができる。この値Lは、集合配列ピッチSPAを5倍した値よりも大きな値となっている。
本実施例における透過型表示装置では、実質的に問題となるようなモアレ縞の発生がなかった。また、発光管13の配列に対応する輝度ムラもなく、均一な照明光を得ることができた。
図12は、実施例5におけるレンズシート34と光拡散シート35とを示す断面図である。
実施例5の透過型表示装置は、実施例1のレンズシート14及び光拡散シート15をレンズシート34及び光拡散シート35に替えた他は、実施例1と同様な形態をしている。よって、前述した実施例1と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
レンズシート34は、発光管13から出射した光を拡散して均一化するシートであり、出射側には、光を均一に出射するために、1種類の単位レンズ341を並べた線形レンズ部が形成されている。
本実施例におけるレンズシート34の単位レンズ341は、長軸がレンズシート34のシート面に対して直交する連続する楕円筒の一部の形状である。そして、単位レンズ341のレンズ面を形成する楕円筒の楕円形状は、いずれも同一形状の楕円の一部である。この単位レンズ341のレンズ面を形成する楕円筒の楕円は、長半径=240μm、短半径=120μmであり、配列ピッチPA=113μmである。
光拡散シート35は、LCDパネル11とレンズシート34との間に配置されたシート部材である。
光拡散部351は、線形レンズ部340とLCDパネル11との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有している部分である。本実施例では、光拡散部351は、LCDパネル11側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散するようになっており、ヘイズ値は、90である。
透明層352は、線形レンズ部340と光拡散部351との間に配置されている透明な層であり、光拡散部351と一体となっている。この透明層252の厚さL3は、2mmとなっている。
ここで、線形レンズ部340と光拡散部351との間隔は、配列ピッチPA=113μmの5倍以上となっている。これにより、輝度ムラ、及び、単位レンズ341による直線状の模様とLCDパネル11の画素列とにより発生するモアレ縞を防ぐことができる。
(変形例)
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)各実施例において、光拡散部と線形レンズ部との距離を離すために、これらの間に透明層を配置した例を示したが、これに限らず、透明層を配置することなく、光拡散部と線形レンズ部との距離を離してもよい。
(2)各実施例において、レンズシートの出射側に単位レンズが形成された例を示したが、これに限らず、例えば、レンズシートの入射側(光源側)に単位レンズが形成されているレンズシートであってもよい。この場合、線形レンズ部と光拡散部との距離としては、レンズの谷部分の内で最も深い位置(図3の仮想基準線Oに相当する位置)を基準として、必要な距離を離すとよい。
本発明による透過型表示装置の実施例1を示す図である。 レンズシート14を示す斜視図である。 図2中のDD断面を拡大して示した図であり、線形レンズ部140の形状を示す図である。 実施例1におけるレンズシート14と光拡散シート15との関係を示す図である。 実施例2におけるレンズシート14と光拡散シート161,透明シート162との関係を示す図である。 実施例3におけるレンズシート14と光拡散シート161,161B,透明シート162との関係を示す図である。 実施例3と比較例の面内輝度部分布を測定した結果を合わせて示す図である。 実施例3の面内輝度部分布を測定した結果を示す図である。 比較例の面内輝度部分布を測定した結果を示す図である。 実施例4におけるレンズシート24と光拡散シート25とを示す断面図である。 レンズシート24の線形レンズ部240の形状を示す図である。 実施例5におけるレンズシート34と光拡散シート35とを示す断面図である。
符号の説明
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14,24 レンズシート
141〜146,241〜244 単位レンズ
15,25 光拡散シート
151,251 光拡散部
152,252 透明層
161,161B 光拡散シート
162 透明シート

Claims (8)

  1. 透過型表示部を背面から照明する直下型の面光源装置であって、
    光源と、
    前記光源と前記透過型表示部との間に配置され、第1の面内方向に直線状に延在する単位レンズを前記第1の面内方向と直交する第2の面内方向に並べて配置して形成された線形レンズ部と、
    前記線形レンズ部と前記透過型表示部との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有した光拡散部と、
    を備え、
    前記線形レンズ部と前記光拡散部との距離は、前記線形レンズ部の前記第2の面内方向における前記単位レンズが並べられる配列ピッチの寸法の5倍以上あること、
    を特徴とする面光源装置。
  2. 透過型表示部を背面から照明する直下型の面光源装置であって、
    光源と、
    前記光源と前記透過型表示部との間に配置され、第1の面内方向に直線状に延在する複数種類の単位レンズの集合である単位レンズ集合を前記第1の面内方向と直交する方向に並べて配置して形成された線形レンズ部と、
    前記線形レンズ部と前記透過型表示部との間に配置され、無指向性の光拡散作用を有した光拡散部と、
    を備え、
    前記線形レンズ部と前記光拡散部との距離は、前記線形レンズ部の前記第2の面内方向における前記単位レンズ集合が並べられる集合配列ピッチの寸法の5倍以上あること、
    を特徴とする面光源装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、
    前記線形レンズ部を前記透過型表示部側に有するレンズシートと、
    前記光拡散部を有する光拡散シートと、
    を有することを特徴とする面光源装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記線形レンズ部と前記光拡散部との間には、略透明な透明層が配置されていること、
    を特徴とする面光源装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記光拡散部よりもさらに前記透過型表示部側に、第2の光拡散部が配置されていること、
    を特徴とする面光源装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記光拡散部、及び/又は、前記第2の光拡散部は、前記透過型表示部側に形成された微細凹凸形状であるマット形状により光を拡散すること、
    を特徴とする面光源装置。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
    前記光拡散部、及び/又は、前記第2の光拡散部のヘイズ値は、50以上であること、
    を特徴とする面光源装置。
  8. 透過型表示部と、
    請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
    を備える透過型表示装置。
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