JP2011028050A - 光学シート、面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents

光学シート、面光源装置、透過型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光の収束性が高く、また、画面を観察する位置によらず輝度ムラ及び色ムラのない均一な照明を行うことができる光学シート、面光源装置、透過型表示装置を提供する。
【解決手段】光制御シート16は、出射側に、一次元方向に複数配列された凸形状の単位光学形状161を有し、単位光学形状161は、この単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が非対称である。単位光学形状161を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、1.53≦n<1.6、30<νという関係を満たすようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置等の照明に用いられる光学シート、面光源装置、透過型表示装置に関するものである。
透過型の液晶ディスプレイ等を背面から照明する面光源として各種方式の面光源装置が提案され、実用化されている。面光源装置には、主として、面光源でない光源を面光源に変換する方式によりエッジライト型と直下型とに分類される。
例えば、直下型では、背面より並列の冷陰極管を用いて光を導入するようになっており、冷陰極管とLCD(Liquid Crystal Display)パネル等の透過型表示部との距離を適度に空け、その間に拡散板を用い、さらに、光を収束させるシートを複数組み合わせて使用していた。
直下型では、冷陰極管に近接した部分であるか否か(冷陰極管に至近の位置であるか、並列に並んだ冷陰極管の間隙部分に至近の位置であるか)によって光強度(輝度)にムラ(以下、輝度ムラ)が発生し易い。これを抑えるために冷陰極管とLCDパネルとの間隔を大きく取ってしまうとディスプレイの厚さが厚くなってしまうという問題があった。また、輝度ムラを抑えるために拡散を強くしたり、透過量を制限したりすると、光の使用量が低減してしまうという問題があった。
この問題に対して、平面と曲面とを有し、断面形状が非対称な形状であって出射側に突出して多数並べて配列された単位レンズを有する光制御シートを面光源装置に使用して、輝度ムラのない均一な照明を行う技術が特許文献1に開示されている。
また、断面形状が略楕円形の一部となっているレンズ柱を有する異方拡散フィルムを用いる面状発光体が特許文献2に開示されている。
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の光制御シート及び異方拡散フィルム(以下、光学シート)では、曲面から照明光を出射して、その屈折作用によって照明光の出射方向を制御している。したがって、照明光が屈折するときに、屈折率の波長分散によって波長毎に異なる方向に出射し、面光源装置を観察する方向によって照明光の色が異なって見える(以下、色ムラ)場合があった。
また、照明光の出射状態を変更して、より収束性を高めたい場合には、出射側に設けられた単位レンズ等の曲面形状を変更することによりある程度は収束性向上を図ることができる。しかし、単位レンズの形状を大きく変更すると、光の出射面で全反射が発生して不必要な方向へ進む光が増える場合もあり、収束性を高めることは容易ではなかった。
特開2007−133367号公報 特開2006−318724号公報
本発明の課題は、光の収束性が高く、また、画面を観察する位置によらず輝度ムラ及び色ムラのない均一な照明を行うことができる光学シート、面光源装置、透過型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、直下型の面光源装置に設けられる光学シートであって、シート面に沿って一次元方向に複数並べて形成された凸状の単位光学形状(161)を有し、前記単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、該単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が非対称な形状であって、前記単位光学形状を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、1.53≦n<1.6、30<νの関係を満たすこと、を特徴とする光学シート(16)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光学シートにおいて、前記単位光学形状(161)は、平面により形成された平面側(161D)と、曲面により形成された曲面側(161U)とを有すること、を特徴とする光学シート(16)である。
請求項3の発明は、直下型の面光源装置に設けられる光学シートであって、シート面に沿って一次元方向に複数並べて形成された凸状の単位光学形状を有し、前記単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、該単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が対称な形状であって、前記単位光学形状を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、1.53≦n<1.6、30<νの関係を満たすこと、を特徴とする光学シートである。
請求項4の発明は、請求項3に記載の光学シートにおいて、前記単位光学形状の断面形状は、楕円形状の一部形状であること、を特徴とする光学シートである。
請求項5の発明は、請求項1又は請求項3に記載の光学シートにおいて、前記単位光学形状の断面形状は、3つ以上の円弧で近似され、少なくとも前記単位光学形状の頂点を含む領域を形成する第1の面部と、前記単位光学形状の側面を形成する第2の面部と、前記頂点を挟んで前記第2の面部に対向する側面を形成する第3の面部とを有すること、を特徴とする光学シートである。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、屈折率の異なる材料により形成された層が複数設けられており、入射側に設けられている層(161)は、出射側に設けられている層よりも屈折率が小さいこと、を特徴とする光学シート(16)である。
請求項7の発明は、透過型表示部(11)を背面から照明する面光源装置であって、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学シート(16)と、前記光学シートの前記単位光学形状が形成されている面とは反対側に対向して配置され、照明光を発光する光源部(12,13,14)と、を備える面光源装置(12,13,14,15,16)である。
請求項8の発明は、透過型表示部(11)と、請求項7に記載の面光源装置(12,13,14,15,16)と、を備える透過型表示装置(10)である。
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明による光学シートは、出射側に単位光学形状が複数配列されており、シート面に直交し、かつ、単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での単位光学形状の断面形状が非対称な形状であって、単位光学形状を形成する材料が、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとするとき、1.53≦n<1.6、30<νの関係を満たす。したがって、光学シートは、光の収束性が高く、色ムラのない均一な照明を行える。
(2)光学シートの単位光学形状は、平面により形成された平面側と、曲面により形成された曲面側とを有するので、正面方向の輝度を高める効果と、輝度変化を緩やかにする効果とを得ることができる。
(3)光学シートの単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が対称な形状であって、単位光学形状を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、1.53≦n<1.6、30<νの関係を満たすので、光の収束性が高く、色ムラのない均一な照明を行える。
(4)光学シートの単位光学形状の断面形状は、楕円形状の一部形状であるので、観察角度による輝度変化を低減できる。
(5)光学シートの単位光学形状の断面形状は、3つ以上の円弧で近似され、少なくとも単位光学形状の頂点を含む領域を形成する第1の面部と、単位光学形状の側面を形成する第2の面部と、頂点を挟んで第2の面部に対向する側面を形成する第3の面部とを有するので、シート面に対する輝度変化を緩やかにしながら、正面方向の輝度向上を図ることができる。
(6)光学シートは、屈折率の異なる材料により形成された層が複数設けられており、入射側に設けられている層は、出射側に設けられている層よりも屈折率が小さいので、単位光学形状に達する照明光を増加させることができ、より明るい照明を行える。
(7)本発明による光学シートを備える面光源装置及び透過型表示装置であるので、面光源装置は、画面を観察する位置によらず輝度ムラ及び色ムラのない均一な照明を行うことができ、透過型表示装置は、輝度ムラや色ムラのない良好な映像を表示できる。
透過型表示装置の実施形態を示す図である。 光制御シート16を図1中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。 光の収束性に対する単位光学形状の屈折率の影響を示す演算結果のグラフである。
光の収束性が高く、また、画面を観察する位置によらず輝度ムラ及び色ムラのない均一な照明を行うという目的を、光学シートを形成する材料の屈折率及びアッベ数を最適化することにより実現した。
(実施形態)
図1は、透過型表示装置の実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
さらに、本実施形態で説明する光制御シート16等のようにシート形状をした物については、板、シート、フィルム等の言葉が一般的な使い方として使用されているが、これらは通常、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、この使い分けには、技術的な意味が無いので、特許請求の範囲の記載は、シートという記載で統一して使用した。したがって、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。例えば、光学シートは、光学板としてもよいし、光学フィルムとしてもよい。
本実施形態における透過型表示装置10は、LCDパネル11,反射板12,発光管13,乳白板14,拡散シート15,光制御シート16等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を背面から照明して表示する透過型液晶表示装置である。本実施形態の透過型表示装置では、反射板12,発光管13が発光部を形成しており、この発光部に乳白板14を加えることで、完全拡散光を発する光源部となり、LCDパネル11を背面から照明する面光源装置としては、反射板12,発光管13,乳白板14,拡散シート15,光制御シート16が該当している。
なお、完全拡散光とは、出射面の法線方向(正面方向)の輝度を100%とした場合に、出射面の法線方向から30度傾いた方向の輝度が80%以上であり、かつ、出射面の法線方向から60度傾いた方向の輝度が60%以上ある拡散光を指すものとする。
LCDパネル11は、透過型の液晶表示素子により形成されており、その大きさは、対角32インチ(740mm×420mm)で、解像度1280×768ドットの表示を行うことができる。発光管13の長手方向に沿った方向が、水平方向として使用され、発光管13が並ぶ方向が、垂直方向として使用される。
発光管13は、面光源装置の光源部を形成する線光源の冷陰極管であり、本実施形態では、略20mm間隔で等間隔に18本が並列に並べられている。なお、図1では、発光管13は、6本のみ示している。発光管13の背面には、反射板12が設けられている。
反射板12は、発光管13の光制御シート16とは反対側(背面側)の全面にわたって設けられており、背面側へ進む照明光を拡散反射して光制御シート16方向(出射方向)へ向かわせ、入射光照度を均一に近付ける働きを持つ。
乳白板14は、無指向性の光拡散特性を有し、透過する光を略完全拡散光として出射する完全拡散シートであり、発光管13と光制御シート16との間に配置されている。乳白板14の両面には、マット処理が行われており、また、基材中に拡散剤が分散混入されており、これらによって拡散効果を発生する。
乳白板の基材の材料としては、PC(Polycarbonate)樹脂、MS(methacryl styrene:アクリル樹脂とスチレン樹脂との共重合体)樹脂、及び、MS樹脂にゴム成分を混入させたMBS(methyl methacrylate butadiene styrene)樹脂等が使用される。乳白板14の厚みは、1mm〜3mm程度である。
本実施形態の乳白板14の基材は、MBS樹脂を用いて厚さ2mmに形成され、全光線透過率が60%であり、出射面の法線方向から30度傾いた方向の輝度が正面方向の輝度を100%としたときに95%であり、かつ、出射面の法線方向から60度傾いた方向の輝度が正面方向の輝度を100%としたときに82%である。
また、乳白板14は、耐湿度性を向上させるために、多層構造とすることもできる。例えばMS樹脂やMBS樹脂では、スチレンリッチな材料で挟み込むこと等が考えられる。さらに、光源から発生する紫外線を除去するために基材中にUV吸収剤を混ぜたり、光源側の表面にUV吸収剤をコーティングしたりすることもできる。
拡散シート15は、乳白板14と光制御シート16との間に配置され、出射側に微細凸形状が形成された光拡散作用を有したシートである。
拡散シートとして使用されるものには、透明基材フィルムの表面に拡散材をコーティングしたタイプ、拡散材を基材に練り込んだタイプ、表面を粗面にしたタイプ、及びこれらの組み合わせが存在する。
本実施形態の拡散シート15は、これらの内で、透明基材フィルムの表面に拡散材をコーティングしたタイプである。具体的には、PET(PolyEthylene Terephthalate)樹脂製の厚さ188μmの透明基材層(フィルム)上に、バインダ中に微小ビーズを混練した拡散層をコートして形成している。この拡散層は、微小ビーズをバインダよりも突出させることにより、表面に微細凸形状が形成されている。本実施形態で使用した拡散シート15は、恵和(株)製の光拡散フィルムBS−702であり、ヘイズ値は、89.2%(メーカーカタログ値)、総厚は、220μmである。
表面に拡散材(微小ビーズ)をコーティングした拡散シートは、微小ビーズのトップの丸い部分が突出するため、レンズ効果を発揮する。そのため、視野角の広い拡散光が入射した場合には、集光効果を発揮し、視野角の狭い拡散光が入射した場合には、拡散効果を発揮するという、他のタイプの拡散シートとは異なる特徴的な作用を持っている。
また、表面にコーティングする拡散材の量を変えることにより、レンズ効果(集光及び拡散効果)を調整することが可能となる。拡散材の量が少ないと拡散材の密度が小さいため、レンズ効果よりも粗面による散乱効果が大きくなり、視野角の広い拡散光に対する集光効果が小さくなる。
なお、練り込みタイプや表面が粗面タイプの拡散シートは、レンズ効果ではなく、散乱効果や屈折効果により、拡散効果のみを発揮する点で、本実施形態の拡散シート15とは異なる。
本実施形態において、拡散シート15を光制御シート16の入射側に配置する主な目的は、輝度向上を図ることである。ある程度、光を集光して光制御シート16に入射した方が、輝度向上効果が高くなるからである。
光制御シート16は、発光管13から出射した光の輝度ムラを低減させて均一化するとともに集光効果を有した光学シートであり、一方の面には、光を収束して出射する単位光学形状161が複数配列されている。
単位光学形状161は、シート面に垂直であって配列方向に平行な断面での断面形状が、図1に示すように平面と曲面とを組み合わせた非対称な形状となっている。単位光学形状161は、光制御シート16の出射側表面に一次元方向に、平行に複数並べて配置されている。単位光学形状161の並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している。
ここで、シート面とは、光制御シート16全体として見たときにおける、光制御シート16の平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。
本実施形態の単位光学形状161は、フラウンホーファー線のd線の屈折率n=1.5455、アッベ数ν=40.0の透明なMBS樹脂を、押し出し成型することにより作製される。なお、単位光学形状161は、MBS樹脂に限らず、PC樹脂、MS樹脂、PMMA(polymethylmethacrylate:アクリル樹脂)、スチレン等の光透過性の有る他の熱可塑性樹脂を適宜選択して使用してもよいし、熱硬化性樹脂を用いてもよい。
ただし、単位光学形状161を形成する材料のフラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとするとき、
1.53≦n<1.6 ・・・式(1)
30<ν ・・・式(2)
という関係を満たすことが、光の収束性を高めて正面輝度を向上し、色ムラのない均一な照明を行うために望ましい。よって、本実施形態では、上記式を満たすような材料として、上述したMBS樹脂を用いている。この点については、後に説明する。
図2は、光制御シート16を図1中に矢印で示したS1−S2断面で切断した断面図である。なお、図2は、使用状態を切断した場合と同様な配置として示しており、図中の上下方向が垂直(上下)方向となり、図中の左方が出射側となるように示している。
単位光学形状161の形状については、頂点Tを基準として上側の上側形状161Uと、下側の下側形状161Dとに分けて説明する。
下側形状161Dは、位置Aから頂点Tまでのシート面に平行な方向の幅、すなわち図2に示した断面において上下方向の幅WD=0.0786mmの平面(平面側)であり、シート面に対してθ=45度の角度を持って形成されている。
上側形状161Uは、図2に示した断面において、位置Aからシート面に平行に上方へP=0.150mmにある位置Bを置き、この位置Bと頂点Tとを通る半径R=0.150mmの円筒面(曲面側)である。したがって、この上側形状161Uの上下方向の幅WU=0.0714mmである。
また、光制御シート16の厚さ方向(シート面の法線方向)において、位置A及び位置Bから光制御シート16の入射側面までの寸法tは、t=0.4mmであり、位置A及び位置Bから単位光学形状の頂点Tまでの寸法(単位光学形状161のレンズ高さ)Hは、H=0.0786mmである。
先に述べたように、単位光学形状161を形成する材料としては、上記式(1)と式(2)の関係を満たすことが、光の収束性を高めて正面輝度を向上し、色ムラのない均一な照明を行うために望ましい。以下、比較実験結果を示して、屈折率とアッベ数として望ましい範囲について説明する。
まず、単位光学形状161の屈折率が光の収束性に与える影響を見るために、屈折率nを1.49と1.5455(本実施形態)と1.56と1.60の4種類に設定し、光の収束性を比較した。この比較は、LCDパネル11を設けていない状態で、数値演算シミュレーションにより、透過型表示装置10の使用状態における垂直方向について行った。
図3は、光の収束性に対する単位光学形状の屈折率の影響を示す演算結果のグラフである。図3は、横軸に垂直方向の出射角度(出射光が光制御シート16のシート面の法線とのなす角度)をとり、縦軸に相対輝度(輝度のピーク値が最も高かったL4のピーク輝度を1として示した輝度の相対値)を示している。
また、図3中のL1は、屈折率n=1.49のPMMAの演算結果である。L2は、屈折率n=1.5455のMS樹脂の演算結果であり、上述した本実施形態のものである。L3は、屈折率n=1.56のMS樹脂の演算結果である。L4は、屈折率n=1.60のポリカーボネート樹脂の演算結果である。
図3を見てわかるように、屈折率nが大きくなるほど、正面輝度が向上する。
ここで、正面輝度を向上させるために、単純に屈折率nを大きくしてしまうと、観察角度によっては、照明光が白色に観察されず、例えば黄色味がかった照明光として観察されてしまう。これは、屈折率nが大きくなることによってアッベ数が小さくなることに原因がある。
アッベ数とは、レンズ等の光学系に用いられる材料を評価する指標であり、波長ごとの屈折率の度合い(屈折率の波長分散)を示す数値である。フラウンホーファー線のF線(波長:486.1nm)、d線(波長:587.6nm)、C線(波長:656.3nm)の光に対するその材料の屈折率を、それぞれn、n、nとしたとき、アッベ数νは、
ν=(n−1)/(n−n
という式で定義される。このアッベ数νは、その値が大きい材料ほど、その屈折率の波長分散が小さく、波長ごとの光の出射角度のばらつきが小さくなり、その値が小さい材料ほど、その屈折率の波長分散が大きく、波長ごとの光の出射角度のばらつきが大きくなる。
光制御シート等の形成に用いられる樹脂材料では、アッベ数の値が大きくなると、フラウンホーファー線のd線に対する屈折率が小さくなる傾向を持つ。逆にいうと、屈折率nが大きくなると、アッベ数の値が小さくなり、波長ごとの光の出射角度のばらつきが大きくなる。このアッベ数の影響を調べるために、本実施形態の光制御シート16と、本実施形態の光制御シート16と同様の形態であるが、アッベ数の値が異なる不図示の比較例の光制御シートを4種類作製し、LCDパネル11を設けない状態で正面から観察したときに白色に見えるか否かを比較した。この比較結果を以下の表1に示す。
なお、比較例の光制御シートは、各種熱可塑性樹脂を材料として作製されている。また、これらの比較例の光制御シートのアッベ数の測定には、多波長アッベ法を用いており、測定器として、多波長アッベ屈折計(DR−M2 株式会社アタゴ製)を用いた。
Figure 2011028050
表1に示すように、アッベ数νが、ν=22である比較例の光制御シートや、ν=26である比較例の光制御シートでは、照明光が黄色く観察された。
また、ν=30である比較例の光制御シートでは、使用するに当たって許容範囲内ではあるが、照明光が僅かに黄色味を帯びて観察された。
そして、ν≧40である、ν=40である比較例の光制御シート(本実施形態の光制御シート16に相当)や、ν=57である比較例の光制御シートでは、照明光は白色に観察された。
よって、色ムラのない均一な照明を行うためにアッベ数の値は、30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましい。したがって、先に示した式(2)を満たすことが望ましいといえる。
次に、式(1)では、屈折率nが1.6より小さい(n<1.6)ことを規定している。この理由は、一般的に、屈折率nが1.6以上の材料では、アッベ数の値を30より大きくすることが困難だからである。よって、式(1)では、屈折率nが1.6より小さいことと規定した。
また、式(1)では、屈折率nは、1.53以上である(1.53≦n)ことを規定している。
仮に、屈折率nが1.53よりも小さい場合には、空気との屈折率差が小さくなるので、空気と単位レンズとの界面での屈折作用が小さくなり、光の集光性が低下する傾向を有する。
そこで、屈折率n=1.49であるPMMA樹脂、n=1.54であるMBS樹脂、n=1.57であるAS樹脂、屈折率n=1.6であるPC樹脂を用いて、それぞれ本実施形態の光制御シート16と同様の形態を有する不図示の比較例の光制御シートを作製し、その比較例の光制御シートをそれぞれ面光源装置に用いて輝度上昇率を測定した。なお、輝度上昇率は、各光制御シートを備えていない場合の面光源装置(反射板12,発光管13,乳白板14,拡散シート15)の正面輝度を基準として、各比較例の光制御シートを配置した場合の正面輝度を測定し、基準値に対する比を求めた。
その結果、輝度上昇率はそれぞれ、PMMA樹脂(n=1.49)の光制御シートが147%、MBS樹脂(n=1.54)の光制御シートが151%、AS樹脂(n=1.57)の光制御シートが153%、PC樹脂(n=1.6)の光制御シートが157%であった。したがって、輝度上昇率、すなわち、集光性を高める観点から、屈折率nは、1.53以上であることとした。
本実施形態によれば、式(1)及び式(2)を満足するので、光の収束性が高く、色ムラのない均一な照明を行うことができる。
また、単位光学形状161を曲面と平面とを組み合わせた非対称な形状としたので、正面方向の輝度を高める効果と、輝度変化を緩やかにする効果とを得ることができる。しかも、光制御シート16は、単位光学形状161が発光管13の配列方向に沿って複数配列されているので、輝度ムラを低減する効果を得ることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、光制御シート16は、断面形状が非対称の単位光学形状161を有している例を示したが、これに限らず、例えば、単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、この単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が楕円形状の一部形状となるようにしてもよい。断面形状を楕円形状の一部形状とすることにより、観察角度を変えたときの輝度変化をより少なくでき、均一な照明光を得られる。
また、単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、この単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が、少なくとも単位光学形状の頂点を含む領域を形成する第1の面部と、単位光学形状の側面を形成する第2の面部と、頂点を挟んで前記第2の面部に対向する側面を形成する第3の面部とを有し、3つ以上の円弧で近似される形状としてもよい。このような単位光学形状とすることにより、観察角度を変えたときの輝度変化をより少なくしながら、正面輝度を向上させる効果や、輝度ムラを低減する効果が得られる。
(2)本実施形態において、光制御シート16は、1種類の単位光学形状が出射側に並べられている例を示したが、これに限らず、例えば、複数種類の単位光学形状を組み合わせて出射側に配置してもよい。
(3)本実施形態において、発光部には、線光源が並べられている例を示したが、これに限らず、例えば、LED等の点光源を多数並べた発光部であってもよいし、有機EL(electroluminescence)、無機EL等の面発光をする発光部であってもよい。
(4)本実施形態において、光制御シート16は、単層である例を示したが、これに限らず、例えば、単位光学形状161と、単位光学形状161の入射側に設けられた光制御シートの基材となるベース層とを2層押し出し成型により形成する等、2層以上からなるものとしてもよい。このとき、単位光学形状161は、上述した熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いた押し出し成型以外にも、紫外線硬化樹脂等の光硬化樹脂を用いた紫外線成型と呼ばれる方法により作製してもよい。
また、上述のように、光制御シートをベース層と単位光学形状161とからなる2層とする場合には、ベース層を、例えば、屈折率が1.49であるアクリル樹脂製とし、単位光学形状161の屈折率n=1.5455とし、光の入射側となるベース層の屈折率を単位光学形状161の屈折率より小さくすることが好ましい。
一般的に、屈折率差が大きな界面では反射成分が大きくなり、屈折率差が小さな界面では反射成分が小さくなり、その傾向は線形に変化せずに指数関数的に変化する。したがって、複数の層を経て段階的に屈折率の大きな層に光が入射した方が、屈折率の大きな層に光が直接入射する場合よりも反射して損失する光を減らすことができる。
よって、上述のように、単位光学形状より入射側に単位光学形状より屈折率の小さいベース層等を備える形態とすれば、照明光が単位光学形状161に対して直接入射する場合に比べて単位光学形状161に到達する照明光の量を増加させることができ、照明光の入射界面での反射損失を低減でき、全体的に輝度を向上することができる。
(5)本実施形態において、面光源装置は、発光管13側から順に乳白板14と拡散シート15と光制御シート16とを備える例を示したが、これに限らず、各種光学シートの配置順を変えたり、異なる種類の拡散シート等組み合わせて用いたりしてもよいし、例えば、拡散シート15を備えない形態としてもよいし、所望する光学性能に合わせて適宜変更してもよい。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
10 透過型表示装置
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14 乳白板
15 拡散シート
16 光制御シート
161 単位光学形状
161U 上側形状
161D 下側形状

Claims (8)

  1. 直下型の面光源装置に設けられる光学シートであって、
    シート面に沿って一次元方向に複数並べて形成された凸状の単位光学形状を有し、
    前記単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、該単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が非対称な形状であって、
    前記単位光学形状を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、
    1.53≦n<1.6
    30<ν
    の関係を満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  2. 請求項1に記載の光学シートにおいて、
    前記単位光学形状は、平面により形成された平面側と、曲面により形成された曲面側とを有すること、
    を特徴とする光学シート。
  3. 直下型の面光源装置に設けられる光学シートであって、
    シート面に沿って一次元方向に複数並べて形成された凸状の単位光学形状を有し、
    前記単位光学形状は、シート面に直交し、かつ、該単位光学形状が並ぶ方向に平行な断面での断面形状が対称な形状であって、
    前記単位光学形状を形成する材料は、フラウンホーファー線のd線の屈折率をn、アッベ数をνとすると、
    1.53≦n<1.6
    30<ν
    の関係を満たすこと、
    を特徴とする光学シート。
  4. 請求項3に記載の光学シートにおいて、
    前記単位光学形状の断面形状は、楕円形状の一部形状であること、
    を特徴とする光学シート。
  5. 請求項1又は請求項3に記載の光学シートにおいて、
    前記単位光学形状の断面形状は、3つ以上の円弧で近似され、少なくとも前記単位光学形状の頂点を含む領域を形成する第1の面部と、前記単位光学形状の側面を形成する第2の面部と、前記頂点を挟んで前記第2の面部に対向する側面を形成する第3の面部とを有すること、
    を特徴とする光学シート。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光学シートにおいて、
    屈折率の異なる材料により形成された層が複数設けられており、
    入射側に設けられている層は、出射側に設けられている層よりも屈折率が小さいこと、
    を特徴とする光学シート。
  7. 透過型表示部を背面から照明する面光源装置であって、
    請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学シートと、
    前記光学シートの前記単位光学形状が形成されている面とは反対側に対向して配置され、照明光を発光する光源部と、
    を備える面光源装置。
  8. 透過型表示部と、
    請求項7に記載の面光源装置と、
    を備える透過型表示装置。
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