JP2008064681A - 受粉蕾の検出方法及び装置 - Google Patents

受粉蕾の検出方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】花の未受粉蕾と受粉蕾を選別する方法及び装置を提供すること。
【解決手段】植物の蕾に、可視光から近赤外線領域の光を照射し、蕾表面の反射特性又は吸光特性の違いに基づいて受粉蕾か未受粉蕾かを検出する方法及び装置。
【選択図】図1

Description

本発明は蕾の成熟度の非破壊的検出方法及び装置に関し、更に詳細には、花の受粉蕾と未受粉蕾を選別する方法及び装置に関する。
従来より、近赤外分光分析計等を用いた植物の選別方法及び装置が開発され実用化されている。例えば、ミカン、リンゴなどの農作物選別機が販売されている。
農作物の選抜方法について更なる開発が進められており、例えば、植物から発せられる微弱生体発光などの生体情報を、分光機能を備えた測定装置で測定する方法がある(特許文献1)。また、植物を放射線等により突然変異させ、それにより生じた内容成分の違い(例えば辛味成分に関係するシニグリン含量)を可視光線、近赤外線、紫外線または蛍光X線を利用した測定法により検出する方法がある(特許文献2)。また、メロンの1本の樹に結実している複数の果実に赤外線を照射し反射光を測定して、将来得られる果実の品質(発酵果になる可能性、将来の網目形成具合、将来の水分量、将来の糖度など)を見極める方法がある(特許文献3)。
しかしながら、花卉の選別、特に花・蕾の選別方法はあまり開発されていない。
本発明者らは以前より、リンドウを材料にして、採花適期を適切に判断する方法の研究開発を進めていた。例えば、リンドウの輪郭情報に基づく未熟蕾の自動検出の可能性について検討しており、頂花部画像における輪郭情報だけでなく、色情報などの様々な情報を補完的に用いて、未熟蕾検出の精度の向上を図っている(非特許文献1)。
リンドウなどの切り花栽培において高収益を得るには、市場で高評価を得る個体を出荷することが肝要で、そのためには、上記のような方法で採花適期を適切に判断するだけでなく、出荷後急速に劣化して美観を損ねる受粉蕾を選別し、出荷前に可能な限り摘花することが望ましい。しかし、一般に受粉して間もない受粉蕾(老花)と未受粉蕾(若花)の間にはほとんど外見上の違いは観察されないにもかかわらず、現状では目視などの主観的観察により受粉蕾の選別をせざるを得ず、その作業精度は不十分と言わざるを得ない。熟練した一部の栽培者は、受粉蕾と未受粉蕾の微妙な差異を目視的に検知することが可能とされているが、熟練者でなくても受粉蕾を検知できる方法及び装置が求められている。
特開2001−99830号公報 特開2003−23890号公報 特開2006−191816号公報 庄野浩資、峠愛美、2006年、農業情報研究、15巻:61−76
本発明の目的は、花の受粉蕾の検出方法及び装置を提供することである。
本発明者らは光学的計測手法を用いて受粉蕾の高精度な検出方法を確立すべく鋭意検討した結果、蕾に可視・近赤外線を照射したときの反射特性、吸光特性において、受粉蕾と未受粉蕾では顕著な違いが認められることを見出した。
本発明の特徴は要約すると以下の通りである。
(1)植物の蕾に、可視光から近赤外線領域の光を照射し、蕾表面の反射特性又は吸光特性の違いに基づいて受粉蕾か未受粉蕾かを検出する方法。
(2)受粉蕾及び未受粉蕾に波長380〜2500nmの光を照射し、それらの反射率を測定し、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率の差が1%以上あった場合に蕾を受粉蕾として検出することを含む、(1)に記載の方法。
(3)未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率の差が2%以上、3%以上または5%以上である、(2)に記載の方法。
(4)波長が2010〜2420nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上高いものを受粉蕾とする、(2)または(3)に記載の方法。
(5)波長が1280〜1880nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上高いものを受粉蕾とする、(2)または(3)に記載の方法。
(6)未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が2%以上または3%以上高いものを受粉蕾とする、(4)または(5)に記載の方法。
(7)波長が690〜800nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上低いものを受粉蕾とする、(2)に記載の方法。
(8)波長が700〜750nmである、(7)に記載の方法。
(9)波長が720〜740nmである、(7)に記載の方法。
(10)未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が3%以上または5%以上低いものを受粉蕾とする、(7)〜(9)のいずれかに記載の方法。
(11)受粉蕾及び未受粉蕾の反射率を波長に対してグラフ化することを更に含む、(1)〜(10)のいずれかに記載の方法。
(12)受粉蕾及び未受粉蕾を、赤外透過フィルタを用いて画像化し、花弁表面の微小な凹凸を画像の輝度の差として比較することを更に含む、(1)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)受粉蕾及び未受粉蕾を、バンドパスフィルタを用いて画像化し、画像の輝度の差を比較することを更に含む、(1)〜(12)のいずれかに記載の方法。
(14)蕾の表面に光を照射するための光源、蕾の表面からの反射光を受光・検出するための分光分析部、検出された反射光に基づいて反射率を計算するための演算処理部、既知の未受粉蕾の反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む、受粉蕾の検出装置。
(15)蕾の表面に光を照射するための光源、光照射された蕾の画像を撮影するための赤外線透過フィルタ又はバンドパスフィルタ及びカメラを有する画像取得装置、得られた蕾の画像から反射率を取得するための計測部、既知の未受粉蕾反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む、受粉蕾の検出装置。
本発明によれば、熟練者でなくても高精度に迅速に受粉蕾を検出することができる。それにより、収穫後に品質低下を起こし商品価値を低下させる過熟な蕾を、出荷前に事前除去することが可能となる。
本発明は、植物の蕾に、可視光から近赤外線領域の光を照射し、蕾表面の反射特性又は吸光特性の違いに基づいて受粉蕾か未受粉蕾かを検出する方法である。検出の好ましい指標は、蕾表面の反射特性、特に反射率を用いることができる。以下、代表して反射率を比較指標として用いるものとする。
本発明の方法は、例えば、受粉蕾及び未受粉蕾に可視光線から近赤外線領域である波長380〜2500nmの光を照射し、それらの反射率を測定し、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、1%以上の差があった場合に受粉蕾を検出することを含む。
未受粉蕾及び受粉蕾の花弁部について、380〜2500nmまでの計測波長範囲を持つ分光分析器(例えばGER社、GER−3700)を用いて分光反射率を調べたところ、受粉蕾と未受粉蕾の反射率の差が観察された。従って、予め未受粉蕾の反射率をいくつか測定して平均値を算出し、これを基準とし、この基準値と測定した蕾の反射率を比較して、その差が1%以上、2%以上、3%以上、あるいは5%以上あった場合に、その蕾を受粉蕾として検出できる。
また、受粉蕾を検出するには、例えば2010〜2420nm、1280〜1880nmの波長域が好ましい。これらの波長域では、受粉蕾の反射率は未受粉蕾の反射率と比べて1%以上高いので、受粉蕾と未受粉蕾を選別することができる。好ましくは既知の未受粉蕾の反射率に比べて2%以上、より好ましくは3%以上高い蕾を受粉蕾とする。
また、受粉蕾を検出するには、690〜800nmの波長域が更に好ましい。この波長域での受粉蕾の反射率は未受粉蕾に比べて低く、既知の未受粉蕾の反射率と比べて1%以上低ければ受粉蕾とする。より好ましくは波長700〜750nm、さらに好ましくは波長720〜740nmであり、受粉蕾の反射率が既知の未受粉蕾の反射率と比べて、好ましくは3%以上、より好ましくは5%以上低い。
受粉蕾の検出方法は、対象となる蕾にタングステン電球などの測定光を照射し、その反射光を分光センサーで分光測定する。例えば720〜740nmの分光反射率を観察することで、受粉蕾を検出できる。また、未受粉蕾と受粉蕾の反射率を波長に対してグラフ化すれば、反射率の差を図示することができ、上記波長域での反射率の変化も見ることができる。グラフは未受粉蕾と受粉蕾の反射率の差が見やすいものであれば特に限定されないが、2次元散布図などが好ましい。例えば、X軸を波長、Y軸を反射率とし、比較したい2つの蕾に380〜2500nmの光を照射したときの反射率を1つのグラフにプロットし、グラフを作成する。2010〜2420nm及び1280〜1880nmの波長域では、未受粉蕾より受粉蕾の方が反射率が高いので、受粉蕾のグラフは未受粉蕾のグラフよりも上にある。また、690〜800nmの波長域では、未受粉蕾より受粉蕾の方が反射率が低いので、受粉蕾のグラフは未受粉蕾のグラフよりも下にある。反射率の差が380〜2500nmの波長域で1%以上、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上、最も好ましくは5%以上あれば受粉蕾である可能性が示され、上記各波長域の反射率またはグラフを参照して受粉蕾を検出することが可能となる。
また、例えば、あらかじめ花の種類ごとに未受粉蕾または受粉蕾の上記各波長域における反射率を多数測定して、その平均値を基準値として記録しておき、その基準値と、未受粉蕾か受粉蕾かを判断したい蕾の反射率を測定、比較して、差が1%以上、2%以上、3%以上あるいは5%以上あるかどうかをみてもよい。
本発明の受粉蕾の検出装置は、蕾の表面に光を照射するための光源、蕾の表面からの反射光を受光・検出するための分光分析部、検出された反射光に基づいて反射率を計算するための演算処理部、既知の未受粉蕾の反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む。検出装置の実施形態の概略を図4に、検出装置の実施形態のフローを図5に示す。
光源は、タングステン電球、発光ダイオードなどが使用され、分光分析部にて蕾表面の凹凸が判別できる程度を最低照度とし、それ以上の照度を有するもので、波長域が少なくとも380〜2500nmの帯域を含むものが望ましい。
分光分析部は、当該波長域を計測可能な一般に市販されているものを用いることができる。
演算処理部は、分光分析部からのデータから各波長毎の反射率を逐次求め、データ記憶部のデータと比較を行う。また、光源部の電源のON/OFFや分光分析部の制御、出力部の制御等をも司る。
データ記憶部は、あらかじめ未受粉蕾の花弁表面の照射波長毎の反射率を計測しておいた既知のデータを記憶するための部分である。
解析部は、演算処理部での比較結果から各波長毎の未受粉蕾と受粉蕾の反射率の多寡による判別アルゴリズムにより受粉蕾か否かを判断する。
出力部は、解析部の処理結果や、演算処理部でのデータ処理状況並びに各部の制御状況等について画面表示、プリントアウト又は他の装置へのデータ転送を行う。
また、本発明の受粉蕾検出装置は、蕾の表面に光を照射するための光源、光照射された蕾の画像を撮影するための赤外線透過フィルタ又はバンドパスフィルタ及びカメラを有する画像取得装置、得られた蕾の画像から反射率を取得するための計測部、既知の未受粉蕾反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む。検出装置の実施形態の概略を図6に、検出装置の実施形態のフローを図7に示す。
画像取得装置は、カメラ(モノクロ用、カラー用)を含み、CCD又はCMOSセンサー等を有するデジタルカメラ又はアナログ式カメラ、デジタルビデオカメラ又はアナログビデオカメラ等が使用され、当該カメラには、赤外線又は近赤外線のみを透過させる光学式のフィルタ、又は任意の波長域のみを透過させるためのバンドパスフィルタを装着させる。ただし、当該フィルタは、光学式であってもよく、カメラ内部の画像処理部でのDSPのようなデジタル処理によるフィルタリングであってもよい。
計測部は、当該カメラの取得画像の輝度から反射率を求める。
本発明の受粉蕾の検出装置は、受粉蕾と未受粉蕾の花弁部表面の微小凸凹性状を比較すると、受粉蕾の方が荒いという特徴を有することを見いだしたことに基づいており、花弁部表面の凹凸の差を赤外画像の濃淡の差、すなわち輝度の差として検出することで、未受粉蕾か受粉蕾かを選別することを可能としたものである。
したがって、受粉蕾及び未受粉蕾の花弁を分光分析器を用いずとも、画像取得装置として市販のデジタルカメラやデジタルビデオのレンズ部分に光学式の赤外透過フィルタを用いて画像化して比較することを更に含んでもよく、更に高精度に視覚的に受粉蕾を検出することができる。
赤外透過フィルタは、例えば700nm以上の波長光を透過するものを用いることができ、赤外透過フィルタSCシリーズ(富士フィルム社、日本)が好適である。なお、赤外透過フィルタは光学式のほか、デジタルカメラ等内部の画像処理部でのDSPのようなデジタル処理によるフィルタリングであってもよい。例えば、市販のデジタルカメラと赤外透過フィルタを用いて蕾の花弁部表面のクローズアップ撮影を行い、花弁表面の微小な凹凸を反射光の濃淡として比較することができる。受粉蕾と未受粉蕾の花弁部表面の微小凸凹性状を比較すると、受粉蕾の方が荒いので、表面の凹凸の差を赤外画像の濃淡の差、すなわち輝度の差として検出することが可能である。
すなわち、横軸を蕾中央部の座標、縦軸を各点の濃淡とする折れ線グラフを作成すれば、表面の性状差が明確となる。ここで輝度の平均値、標準偏差を算出すれば、変動係数(標準偏差/平均値)などの統計値を受粉蕾と未受粉蕾の弁別指標として利用可能となる。
さらに、本発明の受粉蕾の検出装置は、画像取得装置として市販のデジタルカメラやデジタルビデオのレンズ部分に光学式のバンドパスフィルタを用いて画像化して比較することを更に含んでもよく、更に高精度に視覚的に受粉蕾を検出することができる。
バンドパスフィルタは、ある波長範囲の光だけを通過させ、それ以外の波長域の光を減衰させるフィルタである。本発明で用いるバンドパスフィルタは、例えば700〜800nmの波長域に対応するフィルタを用いることができ、例えば、バンドパスフィルタ(超狭帯)、朝日分光(株)を用いることができる。なお、バンドパスフィルタは光学式のほか、デジタルカメラ等内部の画像処理部でのDSPのようなデジタル処理によるフィルタリングであってもよい。
未受粉蕾及び受粉蕾をバンドパスフィルタを用いて撮影した画像上で、両蕾の波長域の反射率の違いを画像輝度の違いとして認識することができる。例えば、上記700〜800nmの波長域では未受粉蕾の方が反射率が高いので、両蕾の画像を比較して、全体的に暗いものを受粉蕾とする。また、この際、既に記した、650nmなどの成熟度に関連の低い分光反射率を基準とした相対指標を“画像”としても算出することが可能であり、より精度の高い視覚的判断が可能となる。
本発明は、上記各受粉蕾の検出方法で得られたデータ、上記検出装置で得られたデータと更に別のデータを組み合わせることも可能である。例えば、未受粉蕾及び受粉蕾間で含水量に有意な差が存在することが明らかになっており、外部からの熱負荷に対する熱的挙動の違いとして例えば熱赤外画像撮影装置で検出することが可能であると考えられる。また、紫外線域も受粉蕾を検出するのに使用できると考えられる。このような検出方法、データを組合わせて、花卉の成熟度を対象とする多バンド型分光画像計測を実現することも可能である。
本発明を実際に花の選別現場に適用する場合、例えば、対象となる花卉の分光画像をビデオカメラを通じて撮像し、種々の画像処理(例えばコントラスト強調処理、輪郭検出、テクスチャ解析、輝度プロファイル算出、特定パターンの検出、画像間演算など)の後、その蕾の成熟度の計測結果をリアルタイムに作業者に提示する。作業者はその計測画面を参照しながら過熟な蕾を除去する、などの形態が考えられる。将来的には、除去の作業を含めた完全自動化装置の開発も可能であろう。
例えば本発明を花の圃場に適用する場合、上記検出装置で圃場の花を上から撮影して出力部に表示すれば、圃場の位置による花の成熟度の違いをみることができる。概略を図8に示す。
また、例えば花卉の選別場に本発明を適用する場合、鉢植えなどの花卉を上記検出装置を備えたベルトコンベヤーに載せ、ベルトコンベヤーで花卉を運搬しながら検出装置で未熟な花卉、成熟した花卉を検出し、選別することが考えられる。
受粉蕾の検出の対象となる花は特に限定されないが、例えばリンドウ、パンジー、カーネーション、キキョウ、ロベリア、ハナショウブ、アヤメなどが挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
可視・近赤外分光特性によるリンドウの未受粉蕾及び受粉蕾の選別
受粉蕾及び未受粉蕾の花弁部における可視・近赤外分光特性を確認し、両者に選別可能な差異が存在するか否かを確認した。
試料として、八幡平花卉開発センターの実験圃場にて育成されたリンドウ「安代の秋」を使用した。
分光計測には、計測波長範囲が380nmから2500nmまでの分光分析器GER−3700(GER社、米国)を用いた。
計測の際は、対象となる蕾に、熱赤外光を遮断した測定光(タングステン電球)を照射し、その反射光を分光センサーで受光することで上記波長域の分光反射率を計測した。
受粉蕾及び未受粉蕾の花弁部分光反射特性の計測結果を図1に示す。図1における各計測値は、未受粉蕾24個、受粉蕾19個の平均値である。
波長2010〜2420nm、1280〜1880nmの波長域で、受粉蕾は未受粉蕾よりも1%以上反射率が高く、690〜800nmの波長域では1%以上反射率が低いことが示され、反射率から受粉蕾を簡単に検出できることがわかった。
図2に、図1に示した測定結果から500nmから1000nmまでを抜粋した測定結果、図3に、1000nmから2500nmまでを抜粋した測定結果を示す。また、表1に685nm〜820nmの反射率のデータを示す。
Figure 2008064681
Figure 2008064681
特に、690nm〜800nmの区間で両者の反射率に顕著な違いが認められた。特に、730nm付近では、両者間の反射率に有意水準1%以下の高い有意差が認められた。
本発明は、花卉における花の成熟度を測定することにも応用でき、花卉の選別自動化装置の開発に利用可能である。
380〜2500nmにおける受粉蕾及び未受粉蕾の花弁部分光反射率を示す。 500〜1000nmにおける受粉蕾及び未受粉蕾の花弁部分光反射率を示す。 1000〜2500nmにおける受粉蕾及び未受粉蕾の花弁部分光反射率を示す。 受粉蕾の検出装置の概略を示す。 受粉蕾の検出装置のフローを示す。 受粉蕾の検出装置の概略を示す。 受粉蕾の検出装置のフローを示す。 受粉蕾の検出装置の適用例を示す。

Claims (15)

  1. 植物の蕾に、可視光から近赤外線領域の光を照射し、蕾表面の反射特性又は吸光特性の違いに基づいて受粉蕾か未受粉蕾かを検出する方法。
  2. 受粉蕾及び未受粉蕾に波長380〜2500nmの光を照射し、それらの反射率を測定し、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率の差が1%以上あった場合に蕾を受粉蕾として検出することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率の差が2%以上、3%以上または5%以上である、請求項2に記載の方法。
  4. 波長が2010〜2420nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上高いものを受粉蕾とする、請求項2または3に記載の方法。
  5. 波長が1280〜1880nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上高いものを受粉蕾とする、請求項2または3に記載の方法。
  6. 未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が2%以上または3%以上高いものを受粉蕾とする、請求項4または5に記載の方法。
  7. 波長が690〜800nmであり、未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が1%以上低いものを受粉蕾とする、請求項2に記載の方法。
  8. 波長が700〜750nmである、請求項7に記載の方法。
  9. 波長が720〜740nmである、請求項7に記載の方法。
  10. 未受粉蕾の既知の反射率と比較して、反射率が3%以上または5%以上低いものを受粉蕾とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 受粉蕾及び未受粉蕾の反射率を波長に対してグラフ化することを更に含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 受粉蕾及び未受粉蕾を、赤外透過フィルタを用いて画像化し、花弁表面の微小な凹凸を画像の輝度の差として比較することを更に含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 受粉蕾及び未受粉蕾を、バンドパスフィルタを用いて画像化し、画像の輝度の差を比較することを更に含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 蕾の表面に光を照射するための光源、蕾の表面からの反射光を受光・検出するための分光分析部、検出された反射光に基づいて反射率を計算するための演算処理部、既知の未受粉蕾の反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む、受粉蕾の検出装置。
  15. 蕾の表面に光を照射するための光源、光照射された蕾の画像を撮影するための赤外線透過フィルタ又はバンドパスフィルタ及びカメラを有する画像取得装置、得られた蕾の画像から反射率を取得するための計測部、既知の未受粉蕾反射率を記憶するためのデータ記憶部、測定された反射率と既知の反射率データとを比較して受粉蕾か未受粉蕾かを判定するための解析部、解析結果を出力する出力部を含む、受粉蕾の検出装置。
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