JP2008064370A - 木質ペレット焚き蒸気ボイラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 内方に燃焼室S2を形成するの内側の水冷壁2と、内側の水冷壁2の外方位置に配置された外側の水冷壁3と、両水冷壁2,3間に形成され、燃焼室S2及び煙道9に夫々連通する燃焼ガス通路4と、両水冷壁2,3の各水管2a,3aの上下端部に夫々連通状に接続された上部ヘッダー5及び下部ヘッダー6と、燃焼室S2の下部に配設され、木質ペレットFを燃料とする燃焼装置7と、燃焼ガス通路4の底部にパージ空気Pを供給するパージ空気供給機構8とから成り、燃焼室S2上部の木質ペレット供給口30aから燃焼室S内に木質ペレットFを投入して燃焼装置7により燃焼させ、発生した燃焼ガスG及び焼却灰を燃焼室S2から燃焼ガス通路4を通して煙道9へ排出する。
【選択図】 図4
Description
バイオマス燃料の中でも、木質ペレットは、おが屑や木屑等の製材廃材や林地残材等を粉砕して圧縮成型した固形燃料であり、カーボンニュートラルと云う特性(燃焼時に発生する二酸化炭素は成長過程で光合成により吸収した二酸化炭素を発生しているものと考えられ、ライフサイクルで見ると大気中の二酸化炭素の増減に影響を与えない性質)を持つバイオマス燃料である。又、木質ペレットは、他のバイオマス燃料に比較して取り扱い易く、形状や含水率等の品質が安定している上質の燃料である。更に、木質ペレットは、石油等の燃料の大部分を海外に依存している日本では新エネルギーの一つとして利用できるものであり、実際に給湯・暖房機器等の燃料として使用されている。
しかし、木質ペレットを燃料とした温水ボイラは、利用できる温水が100℃以下でエネルギーレベルも低く、給湯や暖房等に用途が限られているため、あまり普及していないのが現状である。
一方、蒸気ボイラ(貫流ボイラ)は、使用できるエネルギーレベルが高く、吸収式冷温水機の再生器や乾燥機の熱源等に用いられてその用途も広いが、小型で効率も良く、特級ボイラ技士免許が不要な木質ペレットを燃料とする小型の蒸気ボイラ(小型貫流ボイラや伝熱面積が30m2 以下の貫流ボイラ)は未だ開発されておらず、その開発が強く要望されている。
(1)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、内側の水冷壁及び外側の水冷壁の各水管の上端部及び下端部を上部ヘッダー及び下部ヘッダーに夫々連通状に接続し、内側の水冷壁で囲まれた空間を燃焼室とすると共に、内側の水冷壁と外側の水冷壁との間の空間を接触熱伝達を行う燃焼ガス通路とする貫流ボイラの構造に構成されているため、ボイラ技士免許等の取扱免許が不要になると共に、相当蒸発量が300kg/h〜2000kg/hの缶体がコンパクトな蒸気ボイラとすることができる。然も、蒸気ボイラは、貫流ボイラの構造を呈しているため、保有水量が少なくて耐火物の使用量が少ないために負荷追従性も良い。
(2)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、燃焼室内の燃焼火炎による放射伝熱によって内側の水冷壁へ熱を与えると共に、燃焼ガス通路内を流れる燃焼ガスによる接触伝熱によって内側の水冷壁と外側の水冷壁の両方に熱を与えるため、水冷壁への熱吸収率が大幅に向上し、高効率で且つ効率低下が少ない蒸気ボイラとすることができる。
(3)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、燃焼室内に木質ペレットを投入して燃焼装置により燃焼させ、発生した燃焼ガス及び焼却灰を燃焼室から燃焼ガス通路を通して煙道へ排出するようにしているため、クリンカの生成もなく、又、未燃分もなく、灰の分離取出しが可能となる。
(4)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、環状の燃焼ガス通路の間隔を燃焼ガス通過口付近から燃焼ガス出口付近に行くに従って漸次狭くし、或いは、直線状の燃焼ガス通路の間隔を上流側から下流側に行くに従って漸次狭くし、燃焼ガス通路内を流れる燃焼ガスの流速が焼却灰及び未燃ペレットによる両水冷壁の摩耗を防止する流速となるように前記燃焼ガスの流速を一定に保つようにしているため、焼却灰及び未燃ペレットによる両水冷壁の水管等の摩耗を防止することができる。
(5)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、多孔板上に多数の耐熱性のセラミック粒子を点接触状態で積層して成るセラミック粒子層を設け、当該セラミック粒子層に木質ペレットを供給してこれを多孔板から供給した燃焼用空気により流動させながら燃焼させ、燃焼後に残った焼却灰をセラミック層外へ飛散させるようにしているため、木質ペレットの燃焼時に燃焼用空気が熱伝導性に優れたセラミック粒子間に形成された多数の微小空間内を流れてセラミック粒子を冷却することになり、セラミック粒子層が過度に加熱されると云うことがなく、クリンカの生成をより抑制できると共に、木質ペレットを継続的に安定して燃焼させることができる。
(6)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、セラミック粒子層外で焼却灰及び燃焼ガス中の未燃分を二次燃焼用空気供給部からの二次燃焼用空気によりおき燃焼させると共に、燃焼室の底部に落下した焼却灰を二次燃焼用空気により移送するようにしているため、未燃分の発生が極めて少ない燃焼を行えると共に、クリンカの生成をより抑制することができる。
(7)本発明の木質ペレット炊き蒸気ボイラは、燃焼用空気供給部の多孔板の空気噴出孔が、木質ペレットが散布されるセラミック粒子層の上流となる一端部側に一次燃焼空気を多く供給すると共に、セラミック粒子層の下流となる他端部側に行くに従い一次燃焼空気を漸次少なく供給し、木質ペレット層に対して一次燃焼空気を均一に供給するように、燃焼用空気供給部の上部に配列形成されているため、局部的な高温燃焼部が生じず、クリンカの生成をより抑制できると共に、木質ペレットをより安定した状態で燃焼させることができる。
図1乃至図7は本発明の第1の実施形態に係る木質ペレット焚き蒸気ボイラ1を示し、当該木質ペレット焚き蒸気ボイラ1は、内方に円形の燃焼室S2(この実施形態では二次燃焼室S2)を形成する環状の内側の水冷壁2と、内側の水冷壁2の外方位置に同心円状又は略同心円状に配置され、内側の水冷壁2との間に環状の燃焼ガス通路4を形成する環状の外側の水冷壁3と、両水冷壁2,3の各水管2a,3aの上端部及び下端部に夫々連通状に接続された上部ヘッダー5及び下部ヘッダー6と、燃焼室S2の下部に配設され、木質ペレットFを燃料として燃焼させる燃焼装置7と、燃焼ガス通路4の底部にパージ空気Pを供給して焼却灰や未燃物が堆積するのを防止するパージ空気供給機構8等から構成されており、燃焼室S2の上部に設けた木質ペレット供給口30aから燃焼室S2内に木質ペレットFを投入して燃焼装置7により燃焼させ、発生した燃焼ガスG及び焼却灰を燃焼室S2から燃焼ガス通路4を通して煙道へ排出するようにしたものである。
又、内側の水冷壁2の上部には、複数のヒレ2bの上端部を切り欠くことにより二次燃焼室S2内の燃焼ガスGを環状の燃焼ガス通路4内へ流入させる複数の燃焼ガス通過口2cが形成されている。この燃焼ガス通過口2cの開口面積は、飛散灰及び一部未燃物による水管2a等の摩耗を防ぐため、所定の値に設定されている。この実施形態に於いては、燃焼ガス通過口2cの開口面積は、燃焼ガス通過口2cを通過する燃焼ガスGの流速が所定の流速以下(飛散灰及び一部未燃物による水管2a等の摩耗を防止できる流速以下)になるように設定されている。又、燃焼ガス通過口2cでの燃焼ガスG温度が850℃以下となるように内側の水冷壁2の面積が設定されている。
又、外側の水冷壁3には、内側の水冷壁2に形成した燃焼ガス通過口2cの位置から円周方向に少しずれた個所の水管3a及びヒレ3bを取り除くことにより燃焼ガス通路4内の燃焼ガスGを流出させるための燃焼ガス出口3cが形成されており、燃焼ガス通路4内を流れて来た燃焼ガスGが燃焼ガス出口3cから煙道9へ排出されるようになっている。
更に、環状の燃焼ガス通路4は、図5に示す如く、外側の水冷壁3の燃焼ガス出口3c近傍の水管3aと内側の水冷壁2の燃焼ガス通過口2c近傍の水管2aとを上下方向へ延びる帯板状のヒレ3b′で連結することによりその一箇所が閉塞されており、燃焼ガス通過口2cを出た燃焼ガスGが環状の燃焼ガス通路4内を一方向へ流れ、当該燃焼ガス通路4を略一周してから燃焼ガス出口3cから煙道9へ排出されるようになっている。この環状の燃焼ガス通路4の上部空間及び下部空間には、上部ヘッダー5及び下部ヘッダー6等を高温の燃焼ガスGから保護するための耐火物27が充填されている。
加えて、外側の水冷壁3には、一部の水管3a及びヒレ3bを取り外すことにより点検口3dが形成されており、当該点検口3dには、耐火物27を内張りした点検扉28が開閉可能に取り付けられている。
又、上部ヘッダー5には、二次燃焼室S2の上面側を閉塞する耐火物製の天井壁29が設けられており、当該天井壁29の中心部には、二次燃焼室S2内に木質ペレットFを投入するための木質ペレット供給口30aを形成するペレット供給ダクト30が貫通状に設けられている。
更に、上部ヘッダー5には、蒸気を気水分離器31へ導く連絡管32が接続されていると共に、下部ヘッダー6には、給水管33、缶水ブロー取出し管34及び気水分離器31からの戻り配管35等が夫々接続されている(図1参照)。又、上部ヘッダー5及び下部ヘッダー6間には、水位制御筒36が取り付けられている。
又、多孔板38は、燃焼筒37内の下部位置に水平姿勢で取り付けられており、燃焼用空気Aを上方へ向けて噴出する多数の空気噴出孔が面に対して均等に分配され、一次燃焼室S1の横断面に燃焼用空気Aを均一に分配供給するようになっている。
更に、セラミック粒子層39は、耐熱性を有する熱伝導性に優れた多数のセラミック粒子を多孔板38上に点接触状態で適宜の厚さに積層することにより形成されており、セラミック粒子層39のセラミック粒子間には、燃焼用空気Aが通過する微細通路が形成されている。このセラミック粒子層39の厚さやセラミック粒子の径は、燃焼条件等に応じて適宜に設定されており、木質ペレットFの流動燃焼を良好且つ確実に行えるようになっている。
そして、燃焼用空気供給部40は、燃焼筒37の外周位置に燃焼筒37を囲繞するように配置された風箱40aと、燃焼筒37の下端面に設けられ、風箱40a内の燃焼用空気Aを旋回させて燃焼筒37内の多孔板38の下端部空間へ供給する旋回羽根40bとから成り、風箱40aに接続した燃焼用送風機41からの燃焼用空気Aを風箱40a内にその接線方向へ吹き込んで燃焼筒37を冷却すると共に、風箱40a内の燃焼用空気Aを旋回羽40bにより旋回させて多孔板38の下部空間へ供給するようになっている。この燃焼用空気供給部40は、セラミック粒子層39上の木質ペレットF又は木質ペレットFとセラミック粒子の両方が二次燃焼室S2側へ飛散しない程度に緩く流動するように多孔板38からセラミック粒子層39へ燃焼用空気Aを供給するようにしている。
着火信号により点火用バーナ42の送風機が作動すると同時に誘引通風機15、燃焼用送風機41、押込み送風機13、パージ用送風機44が作動して炉内及び燃焼ガス系統をパージする。このとき、誘引通風機15と燃焼用送風機41は、インバータ制御されており、運転開始と共に回転を徐々に増加させるようになっている。
尚、パージ工程中に燃焼信号が入れば、パージを停止して燃焼工程に入る。
更に、内側の両水冷壁2,2の下流側には、複数のヒレ2bの上端部を切り欠くことにより二次燃焼室S2内の燃焼ガスGを直線状の燃焼ガス通路4内へ流入させる複数の燃焼ガス通過口2cが形成されている。この燃焼ガス通過口2cの開口面積は、飛散灰及び一部未燃物による水管2a等の摩耗を防ぐため、所定の値に設定されている。この実施形態では、燃焼ガス通過口2cの開口面積は、燃焼ガス通過口2cを通過する燃焼ガスGの流速が所定の流速以下(飛散灰及び一部未燃物による水管2a等の摩耗を防止できる流速以下)になるように設定されている。
更に、上部ヘッダー5には、蒸気を気水分離器31へ導く連絡管32が接続されていると共に、下部ヘッダー6には、給水管(図示省略)、缶水ブロー取出し管(図示省略)及び気水分離器31からの戻り配管35等が夫々接続されている。又、上部ヘッダー5及び下部ヘッダー6間には、水位制御筒36が取り付けられている。
又、風箱49には、風箱49内に燃焼用空気Aを供給する燃焼用送風機41と、二次燃焼用空気供給部52へ二次燃焼用空気A2を供給する二次燃焼用送風機(図示省略)とが夫々設けられている。
ところで、セラミック粒子層39上に形成される木質ペレットFの層は、木質ペレットFが散布されるセラミック粒子層39の上流側(図10の右側)で厚くなり、セラミック粒子層39の下流側(図10の左側)に行くに従って薄くなる。そのため、多孔板38の各空気噴出孔は、木質ペレットFが散布されるセラミック粒子層39の上流側に燃焼用空気Aを多く供給すると共に、セラミック粒子層39の下流側に行くに従って燃焼用空気Aを漸次少なく供給し、木質ペレットFの層に対して燃焼用空気Aを均一に供給するように配列形成されている。この例では、多孔板38の空気噴出孔は、その形成数が上流側から下流側に向うに従って漸次少なくなるようにしている。
又、燃焼用空気供給部50は、セラミック粒子層39上の木質ペレットF又は木質ペレットFとセラミック粒子の両方が二次燃焼室S2側へ飛散しない程度に緩く流動するように、多孔板38からセラミック粒子層39へ燃焼用空気Aを供給するようにしている。
尚、セラミック粒子層39の厚さやセラミック粒子の径は、燃焼条件等に応じて適宜に設定されており、木質ペレットFの流動燃焼を良好且つ確実に行えるようになっている。
着火信号により点火用バーナ42の送風機が作動すると、第1の実施形態に係る蒸気ボイラ1と同様に誘引通風機(図示省略)、燃焼用送風機41、押込み送風機(図示省略)、パージ用送風機44が同時に作動して炉内及び燃焼ガス系統をパージする。このとき、誘引通風機と燃焼用送風機41は、インバータ制御されており、運転開始と共に回転を徐々に増加させるようになっている。
尚、パージ工程中に燃焼信号が入れば、パージを停止して燃焼工程に入る。
このとき、燃焼用空気Aは、セラミック粒子層39上で木質ペット又は木質ペレットFとセラミック粒子の両方が緩く流動するようにセラミック粒子層39へ供給し、然も、木質ペレットFが散布されるセラミック粒子層39の上流側に多く供給すると共に、セラミック粒子層39の下流側に行くに従って漸次少なく供給し、木質ペットの層に対して均一に供給するようにしている。
又、上記の実施形態に於いては、木質ペレットFを燃焼装置7により燃焼させるようにしたが、他の実施形態に於いては、木質ペレットFの他に含有成分を低減した鶏糞やチップも燃料として燃焼装置7により燃焼させるようにしても良い。
Claims (9)
- 内方に円形の燃焼室を形成する環状の内側の水冷壁と、内側の水冷壁の外方位置に同心円状又は略同心円状に配置された環状の外側の水冷壁と、内側の水冷壁と外側の水冷壁との間に形成され、燃焼室及び煙道に夫々連通する環状の燃焼ガス通路と、両水冷壁の各水管の上端部及び下端部に夫々連通状に接続された上部ヘッダー及び下部ヘッダーと、燃焼室の下部に配設され、木質ペレットを燃料として燃焼させる燃焼装置と、燃焼ガス通路の底部にパージ空気を供給するパージ空気供給機構とから構成されており、燃焼室の上部に設けた木質ペレット供給口から燃焼室内に木質ペレットを投入して燃焼装置により燃焼させ、発生した燃焼ガス及び焼却灰を燃焼室から燃焼ガス通路を通して煙道へ排出するようにしたことを特徴とする木質ペレット焚き蒸気ボイラ。
- 環状の燃焼ガス通路の一箇所を閉塞し、前記燃焼ガス通路の一端部を内側の水冷壁に形成した燃焼ガス通過口を介して燃焼室に連通させると共に、燃焼ガス通路の他端部を外側の水冷壁に形成した燃焼ガス出口を介して煙道に連通させ、燃焼室から燃焼ガス通過口を通って燃焼ガス通路内に流入した燃焼ガス及び焼却灰を燃焼ガス通路内で略一周させてから燃焼ガス出口を通して煙道へ排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 内側の水冷壁に燃焼室と燃焼ガス通路を連通させる燃焼ガス通過口を形成すると共に、前記燃焼ガス通過口と180度反対側の位置で且つ外側の水冷壁に燃焼ガス通路と煙道を連通させる燃焼ガス出口を形成し、燃焼室から燃焼ガス通過口を通って燃焼ガス通路内に流入した燃焼ガス及び焼却灰を燃焼ガス通路内で左右方向へ流し、燃焼ガス通路を略半周させてから燃焼ガス出口を通して煙道へ排出するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 環状の燃焼ガス通路の間隔を燃焼ガス通過口付近から燃焼ガス出口付近に行くに従って漸次狭くし、燃焼ガス通路内を流れる燃焼ガスの流速を一定に保つようにしたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 燃焼装置は、内側の水冷壁の内方に形成された燃焼室に連通する一次燃焼室を形成する円筒状の燃焼筒と、燃焼筒内の下部位置に設けられ、一次燃焼室の横断面に燃焼用空気を均一に分配する多数の空気噴出孔を形成した多孔板と、多孔板の上に形成され、多数の耐熱性のセラミック粒子を点接触状態で積層して成るセラミック粒子層と、燃焼筒を外方から冷却すると共に、多孔板に燃焼用空気を旋回状態で供給する燃焼用空気供給部と、燃焼用空気供給部へ燃焼用空気を供給する燃焼用送風機と、燃焼筒に挿通状に設けられ、セラミック粒子層の上方に位置する点火用バーナとから構成されており、木質ペレット供給口からセラミック粒子層に供給した木質ペレットを燃焼用空気供給部から多孔板を経た燃焼用空気により流動させながら燃焼させると共に、燃焼後に残る焼却灰を燃焼ガスと一緒に燃焼室側へ飛散させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 対向状に配置されて長方形状の燃焼室を形成する一対の直線状の内側の水冷壁と、内側の両水冷壁の外方位置に水冷壁と平行又は略平行に配置された一対の直線状の外側の水冷壁と、内側の両水冷壁と外側の両水冷壁との間に夫々形成され、燃焼室及び煙道に夫々連通する直線状の燃焼ガス通路と、両水冷壁の各水管の上端部及び下端部に夫々連通状に接続された上部ヘッダー及び下部ヘッダーと、燃焼室の上流側に配設され、木質ペレットを燃料として燃焼させる燃焼装置と、燃焼ガス通路の底部及び煙道の底部にパージ空気を供給するパージ空気供給機構とから構成されており、燃焼室の上流側に設けた木質ペレット供給口から燃焼室内に木質ペレットを投入して燃焼装置により燃焼させ、発生した燃焼ガス及び焼却灰を燃焼室から燃焼ガス通路を通して煙道へ排出するようにしたことを特徴とする木質ペレット焚き蒸気ボイラ。
- 直線状の燃焼ガス通路の間隔を上流側から下流側に行くに従って漸次狭くし、燃焼ガス通路内を流れる燃焼ガスの流速を一定に保つようにしたことを特徴とする請求項6に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 燃焼装置は、点火用バーナ、ペレット供給口、燃焼用送風機及び二次燃焼用送風機を備えた風箱と、風箱に隣接する状態で燃焼室内の上流側に設けた燃焼部とから構成されており、前記燃焼部は、燃焼室の上流側底部に風箱に連通する状態で設けられ、上面側が一次燃焼用空気を上方へ向けて噴出する多数の空気噴出孔を備えた多孔板に形成された燃焼用空気供給部と、燃焼用空気供給部の多孔板上に形成され、一端部側がペレット供給口の下方に位置する多数の耐熱性のセラミック粒子を点接触状態で積層して成るセラミック粒子層と、セラミック粒子層の両側及び下流側端に起立姿勢で設けられ、木質ペレット及びセラミック粒子の流出を阻止し且つ焼却灰がセラミック層に残留しない高さの耐火物壁と、燃焼用空気供給部内に設けられ、燃焼室の下流側領域へ二次燃焼用空気を供給する二次燃焼用空気供給部とから成り、ペレット供給口からセラミック粒子層に供給した木質ペレットを燃焼空気用供給部からの一次燃焼用空気により流動させながら燃焼させると共に、燃焼後に残る焼却灰を燃焼ガスと一緒にセラミック粒子層外へ飛散させ、又、セラミック粒子層外で焼却灰及び燃焼ガス中の未燃分を二次燃焼用空気供給部からの二次燃焼用空気によりおき燃焼させると共に、燃焼室の底部に落下した焼却灰を二次燃焼用空気により移送するようにしたことを特徴とする請求項6に記載の木質ペレット焚き燃焼装置。
- 燃焼用空気供給部の多孔板の空気噴出孔は、木質ペレットが供給されるセラミック粒子層の上流となる一端部側に一次燃焼空気を多く供給すると共に、セラミック粒子層の下流となる他端部側に行くに従って一次燃焼空気を漸次少なく供給し、木質ペレット層に対して一次燃焼空気を均一に供給するように、燃焼用空気供給部の上部に配列形成されていることを特徴とする請求項8に記載の木質ペレット焚き蒸気ボイラ。
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