JP2008064028A - 空気制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 EGRV1の摺動部へのデポジット堆積を抑制し、且つバルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストの侵入を阻止することを課題とする。
【解決手段】 EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22に付着または堆積したデポジットを、EGRV1の内部に導入した外気によって吹き飛ばすことにより、デポジット堆積によってバルブ4の作動不良を起こす不具合を抑えることができる。また、バルブハウジング2とヨークハウジング3との間に形成される外気導入通路10に、EGRV1の内部を、外気に対して連通状態となるようにシールするパッキン7を挟み込むことにより、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5またはブッシング6に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22に付着または堆積したデポジットを、EGRV1の内部に導入した外気によって吹き飛ばすことにより、デポジット堆積によってバルブ4の作動不良を起こす不具合を抑えることができる。また、バルブハウジング2とヨークハウジング3との間に形成される外気導入通路10に、EGRV1の内部を、外気に対して連通状態となるようにシールするパッキン7を挟み込むことにより、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5またはブッシング6に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ハウジングの内部に形成される流体通路を流れる空気を制御するバルブを備えた空気制御弁に関するもので、特に自然吸気式内燃機関の燃焼室より流出した排気ガスを制御するバルブを備えた排気ガス制御弁に係わる。
[従来の技術]
従来より、内燃機関の燃焼室内より流出する排気ガス中に含まれる有害物質(例えば窒素酸化物:NOx)の低減を図るという目的で、排気ガスの一部(EGRガス)を内燃機関の吸気系統に再循環させる排気ガス再循環装置が知られている。
この排気ガス再循環装置においては、排気ガスを内燃機関の吸気通路に再循環させると、内燃機関の出力および運転性の低下を伴うので、内燃機関の排気通路から吸気通路へ排気ガスを再循環させるための排気ガス還流管の途中に、排気ガスの還流量を制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁:以下EGRVと呼ぶ)が設置されている。
従来より、内燃機関の燃焼室内より流出する排気ガス中に含まれる有害物質(例えば窒素酸化物:NOx)の低減を図るという目的で、排気ガスの一部(EGRガス)を内燃機関の吸気系統に再循環させる排気ガス再循環装置が知られている。
この排気ガス再循環装置においては、排気ガスを内燃機関の吸気通路に再循環させると、内燃機関の出力および運転性の低下を伴うので、内燃機関の排気通路から吸気通路へ排気ガスを再循環させるための排気ガス還流管の途中に、排気ガスの還流量を制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁:以下EGRVと呼ぶ)が設置されている。
ここで、EGRVは、内燃機関の燃焼室内より流出した排気ガスの還流量を可変制御するポペットバルブと、内部にポペットバルブを開閉自在に収容するハウジングとを備えている(例えば、特許文献1参照)。
ポペットバルブには、バルブ体を支持するシャフトが設けられている。また、ハウジングの内部には、円筒状の軸受け部材を保持する円筒部(軸受け保持部)が一体的に形成されている。そして、軸受け部材の内部には、シャフトを軸線方向に摺動自在に軸支するための摺動孔が形成されている。そして、シャフトの外周面と軸受け部材の摺動孔の孔壁面との間には、シャフトを軸受け部材の内部で円滑に往復摺動させるために摺動クリアランスが形成されている。
また、ハウジングには、ポペットバルブを駆動するアクチュエータを取り付けるための円筒状のステー部が一体的に形成されている。そして、ハウジングのステー部には、外気をハウジングの内部に通気させることが可能な開口部(貫通孔)が形成されている。
ポペットバルブには、バルブ体を支持するシャフトが設けられている。また、ハウジングの内部には、円筒状の軸受け部材を保持する円筒部(軸受け保持部)が一体的に形成されている。そして、軸受け部材の内部には、シャフトを軸線方向に摺動自在に軸支するための摺動孔が形成されている。そして、シャフトの外周面と軸受け部材の摺動孔の孔壁面との間には、シャフトを軸受け部材の内部で円滑に往復摺動させるために摺動クリアランスが形成されている。
また、ハウジングには、ポペットバルブを駆動するアクチュエータを取り付けるための円筒状のステー部が一体的に形成されている。そして、ハウジングのステー部には、外気をハウジングの内部に通気させることが可能な開口部(貫通孔)が形成されている。
[従来の技術の不具合]
ここで、特許文献1に記載のEGRVにおいて、ハウジング内部を通過する排気ガスに対して完全気密性の要求がある場合には、シャフトとハウジングの軸受け保持部との間に、外気に対して完全密閉状態を保つためのパッキンまたはガスシールを装着することにより、EGRVの内部(EGR通路)を通過する排気ガスが、ハウジングのステー部に形成される開口部を介して外部に漏洩するのを防止することが可能となる。
ここで、特許文献1に記載のEGRVにおいて、ハウジング内部を通過する排気ガスに対して完全気密性の要求がある場合には、シャフトとハウジングの軸受け保持部との間に、外気に対して完全密閉状態を保つためのパッキンまたはガスシールを装着することにより、EGRVの内部(EGR通路)を通過する排気ガスが、ハウジングのステー部に形成される開口部を介して外部に漏洩するのを防止することが可能となる。
また、近年の乗用車用ディーゼルエンジンでは、吸入空気を過給して内燃機関に供給するターボチャージャー等の過給機を搭載するものが普通となっている。このような過給機付き内燃機関にEGRVを搭載した場合には、EGRVの内部(EGR通路)の圧力環境は外気に対して絶えず正圧となる。このため、過給機付き内燃機関より排出された排気ガスを吸気系統に再循環させる排気ガス再循環装置に使用されるEGRVの場合には、外気に対して完全密閉状態を保つシール構造が必要不可欠である。この理由は、EGRVを完全気密構造にしないと、EGRVのEGR通路を通過する排気ガスが、シャフトと軸受け部材との間の摺動部である摺動クリアランスを通り抜けて、EGRVの外部に吹き抜けてしまうからである。
ここで、EGRVのポペットバルブは、燃焼残滓やカーボン等の粒子状物質(煤、煤に付着している炭化水素、黒煙や不完全燃焼物等の粉末状固定微粒子:パティキュレート)が含まれる排気ガスが流れるEGRVの内部、つまりハウジングの内部に開閉自在に収容されている。このため、内燃機関の運転中に、排気ガス中に含まれる粒子状物質等のデポジットが、ハウジングの通路壁面、ポペットバルブのバルブ体の表面、ポペットバルブのシャフトの外径面に付着して堆積する可能性がある。
特に、シャフトと軸受け部材との間にデポジットが堆積すると、軸受け部材に対するシャフトの摺動抵抗が大きくなる。これにより、ポペットバルブの移動が妨げられて作動不良を発生する可能性がある。
特に、シャフトと軸受け部材との間にデポジットが堆積すると、軸受け部材に対するシャフトの摺動抵抗が大きくなる。これにより、ポペットバルブの移動が妨げられて作動不良を発生する可能性がある。
一方、自然吸気式内燃機関、特にガソリンエンジンにEGRVを搭載した場合には、EGRVの内部(EGR通路)の圧力環境は外気に対して負圧となり、外気に対して完全密閉状態を保つシール構造は求められない。この場合、特許文献1に記載のEGRVのように、ハウジングのステー部に開口部が形成されていると、内燃機関の吸気管負圧により外気が、絶えず摺動クリアランスを通り抜ける。
このとき、シャフトと軸受け部材との間に付着または堆積したデポジットを外気(空気流)によって吹き飛ばし、EGRVの内部(EGR通路)に戻すことができる。これにより、シャフトと軸受け部材との間にデポジットが溜まり難くなるので、デポジット付着または堆積によってポペットバルブの作動不良を起こす可能性が低くなる。
このとき、シャフトと軸受け部材との間に付着または堆積したデポジットを外気(空気流)によって吹き飛ばし、EGRVの内部(EGR通路)に戻すことができる。これにより、シャフトと軸受け部材との間にデポジットが溜まり難くなるので、デポジット付着または堆積によってポペットバルブの作動不良を起こす可能性が低くなる。
ところが、特許文献1に記載のEGRVのように、ハウジングのステー部に開口部を形成する場合、開口部の開口断面積をシャフトと軸受け部材との間の摺動クリアランス(例えばφ1mm)よりも小さく設定することが困難であった。
このため、ハウジングのステー部に開口部を形成したEGRVを、ダスト(砂埃、砂塵等)の多い環境(砂漠等)で使用した場合に、外気と共にダストが摺動クリアランスに侵入し、シャフトと軸受け部材との間に噛み込む可能性が高まる。この場合には、シャフトと軸受け部材との間に噛み込んだダストによりポペットバルブのシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合が懸念される。
特開2003−185049号公報(第4−5頁、図4−図5)
このため、ハウジングのステー部に開口部を形成したEGRVを、ダスト(砂埃、砂塵等)の多い環境(砂漠等)で使用した場合に、外気と共にダストが摺動クリアランスに侵入し、シャフトと軸受け部材との間に噛み込む可能性が高まる。この場合には、シャフトと軸受け部材との間に噛み込んだダストによりポペットバルブのシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合が懸念される。
本発明の目的は、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部へのデポジット堆積を抑制することのできる空気制御弁を提供することにある。また、ハウジングの軸受け部またはシャフトに悪影響を与える大きさのダストの侵入を阻止することのできる空気制御弁を提供することにある。また、シャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストの侵入を阻止することのできる空気制御弁を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、内部に流体通路が形成されたハウジングに、バルブを支持(固定)するシャフトを摺動自在に支持する軸受け部を配設している。また、ハウジングに、シャフトと軸受け部との間に設けられる摺動部(空気制御弁の摺動部)を介して、ハウジングの内部(流体通路)に外気を導入する外気導入通路を設けている。
これによって、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、摺動部に付着または堆積したデポジットが外気によって吹き飛ばされて、デポジットがハウジングの内部(流体通路)に戻される。したがって、摺動部にデポジットが溜まり難くなるので、デポジット堆積によってバルブの作動不良(摺動不良)またはバルブの固着故障(スティック)を起こす不具合を抑えることができる。
これによって、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、摺動部に付着または堆積したデポジットが外気によって吹き飛ばされて、デポジットがハウジングの内部(流体通路)に戻される。したがって、摺動部にデポジットが溜まり難くなるので、デポジット堆積によってバルブの作動不良(摺動不良)またはバルブの固着故障(スティック)を起こす不具合を抑えることができる。
また、ハウジングに、少なくとも摺動部および外気導入通路を、外気に対して連通状態(不完全気密状態)となるようにシールするダストシールを配設している。
これによって、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にハウジングの軸受け部またはシャフトに悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、ハウジングの軸受け部またはシャフトに悪影響を与える大きさのダストが、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってハウジングの軸受け部またはシャフトに異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
これによって、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にハウジングの軸受け部またはシャフトに悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、ハウジングの軸受け部またはシャフトに悪影響を与える大きさのダストが、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってハウジングの軸受け部またはシャフトに異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、外気導入通路を隔てて対向して配置される2つのハウジング(例えばバルブハウジングとアクチュエータのケース(ヨークハウジング))によってハウジングが構成されている。そして、ダストシールは、2つのハウジング間に挟み込まれて保持されている。
請求項3に記載の発明によれば、ダストシールを、金属あるいは樹脂材料によって形成している。ここで、外気に対してハウジングの内部(流体通路、摺動部)が不完全気密構造の空気制御弁の場合には、2つのハウジング間にダストシールを挟み込んだ場合でも、ダストシールの弾性変形が抑えられて、ダストシールが2つのハウジングのうちの少なくとも一方のハウジングに完全密着せず、ダストシールと一方のハウジングとの間に隙間を持つ不完全気密構造となる。また、硬度の高いダストシールを使用することにより、ダストシールと一方のハウジングとの密着性を低下させて、2つのハウジングの表面粗さにより、ダストシールと一方のハウジングとの間を通過するダストの粒径を選択できる構造となる。
請求項3に記載の発明によれば、ダストシールを、金属あるいは樹脂材料によって形成している。ここで、外気に対してハウジングの内部(流体通路、摺動部)が不完全気密構造の空気制御弁の場合には、2つのハウジング間にダストシールを挟み込んだ場合でも、ダストシールの弾性変形が抑えられて、ダストシールが2つのハウジングのうちの少なくとも一方のハウジングに完全密着せず、ダストシールと一方のハウジングとの間に隙間を持つ不完全気密構造となる。また、硬度の高いダストシールを使用することにより、ダストシールと一方のハウジングとの密着性を低下させて、2つのハウジングの表面粗さにより、ダストシールと一方のハウジングとの間を通過するダストの粒径を選択できる構造となる。
請求項4に記載の発明によれば、ダストシールを多孔質材料によって形成している。ここで、外気に対してハウジングの内部(流体通路、摺動部)が不完全気密構造の空気制御弁の場合には、2つのハウジング間にダストシールを挟み込んだ場合でも、ダストシールの弾性変形が抑えられて、ダストシールを構成する多孔質隔壁に形成される細孔(貫通孔)が潰れて閉鎖されることのない不完全気密構造となる。
請求項5に記載の発明によれば、ダストシールは、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に挟み込まれて保持されている。
請求項6に記載の発明によれば、ダストシールに、シャフトに摺接するシールリップ部を設けている。
請求項6に記載の発明によれば、ダストシールに、シャフトに摺接するシールリップ部を設けている。
請求項7に記載の発明によれば、ダストシールのシールリップ部を、金属あるいは樹脂材料によって形成している。ここで、外気に対してハウジングの内部(流体通路、摺動部)が不完全気密構造の空気制御弁の場合には、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間にダストシールを挟み込んだ場合でも、ダストシールのシールリップ部の弾性変形が抑えられて、ダストシールのシールリップ部がシャフトに完全密着せず、ダストシールのシールリップ部とシャフトとの間に隙間を持つ不完全気密構造となる。また、硬度の高いシールリップ部を有するダストシールを使用することにより、ダストシールのシールリップ部とシャフトとの密着性を低下させて、シャフトの表面粗さにより、ダストシールのシールリップ部とシャフトとの間を通過するダストの粒径を選択できる構造となる。
請求項8に記載の発明によれば、ダストシールのシールリップ部とシャフトとの間に、ダストシールよりも外気の流れ方向の上流側と下流側とを連通する連通路を設けている。 請求項9に記載の発明によれば、ダストシールを多孔質材料によって形成している。ここで、外気に対してハウジングの内部(流体通路、摺動部)が不完全気密構造の空気制御弁の場合には、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間にダストシールを挟み込んだ場合でも、ダストシールの弾性変形が抑えられて、ダストシールを構成する多孔質隔壁に形成される細孔(貫通孔)が潰れて閉鎖されることのない不完全気密構造となる。
請求項10に記載の発明によれば、空気制御弁は、内燃機関の燃焼室に連通する流体通路を形成するハウジングと、このハウジングの内部(流体通路)を流れる空気を制御するバルブと、このバルブを支持するシャフトと、このシャフトの軸線方向に延びる摺動孔を形成する筒状の軸受け部材とを備えている。そして、シャフトは、軸受け部材の摺動孔の内部に摺動自在に支持されている。
この場合には、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にシャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、シャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
この場合には、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部を通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にシャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、シャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
請求項11に記載の発明によれば、ハウジングの軸受け部に、軸受け部材を支持する軸受け保持部を設けている。
請求項12に記載の発明によれば、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部とは、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスのことである。そして、外気導入通路の通路断面積を、摺動クリアランスよりも大きく設定している。
この場合には、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスを通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にシャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、シャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスに入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
請求項12に記載の発明によれば、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部とは、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスのことである。そして、外気導入通路の通路断面積を、摺動クリアランスよりも大きく設定している。
この場合には、内燃機関の運転時にハウジングの内部(流体通路)が大気圧よりも低い負圧となると、外気が外気導入通路に吸い込まれて、ダストシールを通過した後、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過した後、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスを通り抜ける。このとき、ダストシールによる連通状態に応じて、ダストシールを通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)、あるいはダストシールと相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの大きさ(粒径、サイズ)を選択することが可能となる。したがって、外気と共にシャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路に入り込んだ場合であっても、シャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストが、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスに入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってシャフトまたは軸受け部材に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
請求項13に記載の発明によれば、ダストシールを通過するダストの粒径を、外気導入通路の通路断面積よりも小さく設定している。
請求項14に記載の発明によれば、ダストシールと相手部材との間の隙間を通過するダストの粒径を、外気導入通路の通路断面積よりも小さく設定している。
ここで、本発明の空気制御弁を、自然吸気式内燃機関の燃焼室より流出して吸気系統に再循環する排気ガスの還流量を制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁、EGRV)に適用しても良い。また、本発明の空気制御弁を、自然吸気式内燃機関の燃焼室より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁に適用しても良い。
請求項14に記載の発明によれば、ダストシールと相手部材との間の隙間を通過するダストの粒径を、外気導入通路の通路断面積よりも小さく設定している。
ここで、本発明の空気制御弁を、自然吸気式内燃機関の燃焼室より流出して吸気系統に再循環する排気ガスの還流量を制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁、EGRV)に適用しても良い。また、本発明の空気制御弁を、自然吸気式内燃機関の燃焼室より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁に適用しても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、ハウジングの軸受け部とシャフトとの間に設けられる摺動部(空気制御弁の摺動部)、すなわち、シャフトの外周と軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスへのデポジット堆積を抑制するという目的を、ハウジングの内部(流体通路、摺動部)および外気導入通路を、外気に対して連通状態となるようにシールするダストシールを配設することで実現した。また、ハウジングの軸受け部またはシャフト、あるいはシャフトまたは軸受け部材に悪影響を与える大きさのダストの侵入を阻止するという目的を、ハウジングの内部(流体通路、摺動部)および外気導入通路を、外気に対して連通状態となるようにシールするダストシールを配設することで実現した。
[実施例1の構成]
図1は本発明の実施例1を示したもので、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGR制御バルブ(EGRV)の不完全気密構造を示した図である。
図1は本発明の実施例1を示したもので、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGR制御バルブ(EGRV)の不完全気密構造を示した図である。
本実施例の排気ガス再循環装置は、例えば自動車等の車両に搭載される自然吸気式内燃機関に使用されるもので、自然吸気式内燃機関の各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガス(排気再循環ガス)等の高温流体を、自然吸気式内燃機関の吸気系統に導いて再循環させるEGR装置である。
ここで、自然吸気式内燃機関とは、過給機付き内燃機関ではなく、スロットルボディ内に開閉自在に収容されたスロットルバルブにより吸入空気量が可変制御されるガソリンエンジンのことである。この自然吸気式内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)は、各気筒毎の燃焼室内に吸入空気を供給するためのエンジン吸気管、および各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するためのエンジン排気管を有している。
また、排気ガス再循環装置は、エンジン排気管からエンジン吸気管にEGRガスを導入する排気ガス還流管と、この排気ガス還流管の途中に配設された排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁:以下EGRVと呼ぶ)1と、このEGRV1のバルブ開度に相当するリフト量を電子制御するエンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)とを備えている。
ここで、排気ガス還流管のEGRガス流方向の上流端は、エンジン排気管、特にエキゾーストマニホールドに気密的に接続されている。また、排気ガス還流管のEGRガス流方向の下流端は、エンジン吸気管、特にスロットルボディよりも吸気流方向の下流側に配設されるインテークマニホールドに気密的に接続されている。
ここで、排気ガス還流管のEGRガス流方向の上流端は、エンジン排気管、特にエキゾーストマニホールドに気密的に接続されている。また、排気ガス還流管のEGRガス流方向の下流端は、エンジン吸気管、特にスロットルボディよりも吸気流方向の下流側に配設されるインテークマニホールドに気密的に接続されている。
本実施例のEGRV1は、本発明の空気制御弁(空気流量制御弁、排気ガス制御弁)に相当するもので、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスを吸入空気中に混入させるEGR量(新規吸入空気量に対するEGR率)を可変制御する電磁式流量制御弁(電磁弁)である。このEGRV1は、2つのハウジング(バルブハウジング2、ヨークハウジング3)と、エンジンの吸気系統に再循環される排気ガスの流量(EGRガスの還流量)を可変制御する円環板状のバルブ(EGRV1の弁体)4と、このバルブ4を支持固定するバルブシャフト(EGRV1の弁軸)5と、内部に摺動孔が形成された円筒状のブッシング(軸受け部材)6とを備え、バルブシャフト5を介して、バルブ4を開弁駆動または閉弁駆動するアクチュエータを一体化したものである。
ここで、ハウジングは、所定の通路断面積を有する外気導入通路10を隔てて対向して配置される2つのハウジングによって構成されている。2つのハウジングのうちの一方の第1ハウジングは、内部に排気ガス通路(EGR通路)が形成されたバルブハウジング2であって、排気ガス還流管の途中に結合されている。
また、2つのハウジングのうちの他方の第2ハウジングは、アクチュエータのケーシング(アクチュエータケース)の一部を構成するヨークハウジング3であって、バルブハウジング2の図示上端部(結合部)に組み付けられている。
そして、バルブハウジング2とヨークハウジング3との間に形成される外気導入通路10の内部には、バルブハウジング2の外部より内部に導入する外気中に含まれるダスト(砂埃、砂塵等)の侵入を防止するためのパッキン(ガスケット、ダストシール)7が配設されている。
また、2つのハウジングのうちの他方の第2ハウジングは、アクチュエータのケーシング(アクチュエータケース)の一部を構成するヨークハウジング3であって、バルブハウジング2の図示上端部(結合部)に組み付けられている。
そして、バルブハウジング2とヨークハウジング3との間に形成される外気導入通路10の内部には、バルブハウジング2の外部より内部に導入する外気中に含まれるダスト(砂埃、砂塵等)の侵入を防止するためのパッキン(ガスケット、ダストシール)7が配設されている。
バルブハウジング2は、アルミニウムを主体とするアルミニウム合金よりなるダイカスト製品(アルミニウムダイカスト製品)またはアルミニウム鋳物(アルミニウム鋳造成形品)であって、アルミニウム合金によって所定の形状に形成されている。このバルブハウジング2は、内部にバルブ4およびバルブシャフト5を軸線方向に移動自在に保持する装置であって、車両のエンジンルーム内の走行風を受け易い場所、あるいは冷却ファン等により吹き付けられる外気が通過し易い場所に設置されている。また、バルブハウジング2は、排気ガス還流管(またはエンジン排気管またはエキゾーストマニホールド)および排気ガス還流管(またはインテークマニホールド)にボルト等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。
また、バルブハウジング2には、内部に流路孔が形成された円環状のバルブシート11、および内部にシャフト貫通孔が形成された円筒状の軸受け部12等が一体的に形成されている。また、バルブハウジング2の内部には、エンジン排気管に接続する排気ガス還流管の下流端から、エンジン吸気管(インテークマニホールド)に接続する排気ガス還流管の上流端に向けてEGRガスが流れる排気ガス経路(流体通路)が形成されている。この排気ガス経路は、インレットポート(入口部)13から導入されたEGRガスを、排気ガス通路14、バルブシート11の内部に形成された流路孔(EGRV1の弁孔)15、排気ガス通路16を経由してアウトレットポート(出口部)17より排出する経路である。
バルブシート11の内部には、流路孔15が形成されている。この流路孔15の開口周縁部には、バルブ4が着座する円環状の弁座部が設けられている。この弁座部は、バルブ4の軸線方向の移動範囲を規制する規制部として利用されている。これにより、バルブ4がバルブシート11の弁座部に着座した際に、バルブ4のそれ以上の軸線方向の一方側(流路孔15を閉じる側、閉弁作動方向)への動作が規制される。ここで、バルブシート11をバルブハウジング2とは別部品で構成しても良い。
バルブハウジング2の軸受け部12の内部には、バルブシャフト5が軸線方向に貫通するシャフト貫通孔19が形成されている。そして、軸受け部12は、圧入嵌合等によってブッシング6を嵌合保持する軸受け保持部としての機能を有している。
また、バルブハウジング2の図示上端部には、ヨークハウジング3の図示下端面(結合端面)との間に外気導入通路10を隔てて対向して配置されるハウジング上壁部(対向壁部)21を有している。
また、バルブハウジング2の図示上端部には、ヨークハウジング3の図示下端面(結合端面)との間に外気導入通路10を隔てて対向して配置されるハウジング上壁部(対向壁部)21を有している。
外気導入通路10は、バルブハウジング2とヨークハウジング3との間に形成されており、バルブシャフト5とブッシング6との間の摺動部(EGRV1の摺動部)である摺動クリアランス(例えば1mm程度)22を介して、バルブハウジング2の内部(排気ガス通路14、16等)に外気を導入するための通気路である。そして、外気導入通路10は、摺動クリアランス22の開口断面積よりも通路断面積が大きくなっている。
この外気導入通路10の内部には、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態(不完全気密状態)とするパッキン7が配設されている。
この外気導入通路10の内部には、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態(不完全気密状態)とするパッキン7が配設されている。
バルブ4は、ステンレス鋼によって形成されており、バルブハウジング2に一体的に形成されるバルブシート11に対して着座、離脱して流路孔15を閉鎖、開放する弁体を構成している。このバルブ4は、バルブシャフト5の軸線方向の一端部にバルブシャフト5よりも外径が大きくなるように鍔状に設けられている。
バルブシャフト5は、円形状の断面を有し、一方側(図示上方側)から他方側(図示下方側)に向けて軸線方向に真っ直ぐに延びるように形成された円柱状の金属部材である。このバルブシャフト5は、ブッシング6の摺動孔の内部に摺動自在に支持されるシャフト外径部を有している。このシャフト外径部の外周面には、ブッシング6の摺動孔を摺動する摺動面が形成されている。そして、バルブシャフト5は、バルブハウジング2の内部(バルブシート11および軸受け部12等)を、バルブシャフト5の軸線方向(バルブ軸方向)に貫通するように配設されている。
本実施例では、バルブ4とバルブシャフト5とによってポペットバルブが構成されている。このポペットバルブは、バルブ4自体がフランジ状の弁頭(バルブ体、バルブヘッド)を構成し、バルブシャフト5自体がバルブ4を支持固定する弁軸(バルブ軸)を構成している。これらのバルブ4およびバルブシャフト5は、軸線方向に往復動作するように構成されている。
ブッシング6は、例えば銅や鉄等の金属材料を焼結した焼結部品(軸受部品)または焼結含油軸受(軸受部品)であって、バルブハウジング2の軸受け部12の内周に圧入固定されている。このブッシング6の内部には、バルブシャフト5の摺動面を軸線方向に摺動自在に軸支する摺動孔が形成されている。ここで、バルブハウジング2の軸受け部12とバルブシャフト5との間に設けられる摺動部(EGRV1の摺動部)とは、バルブシャフト5の摺動面(外周面、外径面)とブッシング6の摺動面(摺動孔の孔壁面、内周面)との間に形成される摺動クリアランス22(図4参照)のことである。
アクチュエータは、バルブ4を開弁駆動または閉弁駆動するバルブ駆動装置であって、バルブ4を閉弁作動方向に付勢するスプリング(図示せず)と、通電されると磁力を発生するコイルを有する電磁石(図示せず)と、この電磁石の電磁力によって電磁石の磁極面側に吸引されるムービングコア(図示せず)と、内部に電磁石およびムービングコアを収容するケーシング(ヨークハウジング3)とを備えている。
電磁石は、通電されると周囲に磁束を発生するコイル、およびこのコイルに励磁電流が流れると磁化されるステータ等によって構成されている。
コイルは、コイルボビンの外周に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装したもので、励磁電流が供給されると磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルである。また、コイルは、電磁弁駆動回路を介して、ECUによって通電制御されるように構成されている。ステータは、ムービングコアとの間に所定の隙間を隔てて対向して配置される磁極面(または吸引部)を有している。
コイルは、コイルボビンの外周に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装したもので、励磁電流が供給されると磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルである。また、コイルは、電磁弁駆動回路を介して、ECUによって通電制御されるように構成されている。ステータは、ムービングコアとの間に所定の隙間を隔てて対向して配置される磁極面(または吸引部)を有している。
ヨークハウジング3は、バルブハウジング2の図示上端面(結合端面)との間に所定の隙間(外気導入通路10)を隔てて対向して配置される鍔状の対向壁部(フランジ部、マグネチックプレート:以下ハウジング下壁部と言う)23を有している。このハウジング下壁部23は、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面との間にパッキン7を挟み込んだ状態で、ボルト等のスクリュー24を用いてバルブハウジング2のハウジング上壁部21に締め付け固定されている。なお、外気導入通路10と外部とを連通する開口部25は、バルブシャフト5の周囲を周方向に取り囲むように円形状に形成されている。
パッキン7は、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間、特に外気導入通路10の開口部側に挟み込まれた状態で、ボルト等のスクリュー24の締結軸力によって保持固定されている。このパッキン7は、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態となるようにシールするダストシールである。
そして、パッキン7は、ボルト等のスクリュー24が貫通する複数の挿通孔(図示せず)を有し、例えばゴム系弾性体(例えばニトリルゴム等)よりも硬度の高い材料(金属材料または樹脂材料)によって形成されている。これにより、パッキン7の板厚方向の一端面または両端面は、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面またはヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面のいずれか一方に対して完全密着せず、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面またはヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に隙間(例えば1mm以下の微少隙間)を持つ構造となる。
本実施例のEGRV1は、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面またはヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面の表面粗さにより、相手部材(バルブハウジング2またはヨークハウジング3)とパッキン7の一端面(または両端面)との間の隙間を通過するダストの粒径(大きさ、ダストサイズ)を選択できる不完全気密構造のEGRVとなる。ここで、相手部材(バルブハウジング2またはヨークハウジング3)とパッキン7の一端面(または両端面)との間の隙間を通過するダストサイズを、外気導入通路10の通路断面積よりも小さく設定したり、また、摺動クリアランス22の開口断面積よりも小さく設定したりしても良い。あるいは相手部材(バルブハウジング2またはヨークハウジング3)とパッキン7の一端面(または両端面)との間の隙間を通過するダストサイズを、1mm以下のように小さく設定しても良い。
[実施例1の作用]
次に、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRV1の作用を図1に基づいて簡単に説明する。
次に、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRV1の作用を図1に基づいて簡単に説明する。
アクチュエータのコイルが通電されると、コイルに起磁力が発生し、ステータおよびムービングコアが磁化される。これにより、ムービングコアがステータの磁極面(または吸引部)に吸引される。このとき、EGRV1のコイルへの供給電流量(単位時間当たりの電力量)が大きい程、コイルに発生する起磁力が大きくなるので、デフォルト位置からのムービングコアのストローク量も大きくなる。
これに伴って、ムービングコアの移動によってバルブシャフト5が軸線方向に押し出されるため、バルブシャフト5の外周に固定されたバルブ4が、バルブハウジング2のバルブシート11の弁座部より離脱(離座)し、流路孔15が開放される。このとき、エンジンの運転状態に対応して設定される目標リフト量に対応したリフト量(バルブ開度)分だけ、流路孔15が開放される。
これに伴って、ムービングコアの移動によってバルブシャフト5が軸線方向に押し出されるため、バルブシャフト5の外周に固定されたバルブ4が、バルブハウジング2のバルブシート11の弁座部より離脱(離座)し、流路孔15が開放される。このとき、エンジンの運転状態に対応して設定される目標リフト量に対応したリフト量(バルブ開度)分だけ、流路孔15が開放される。
これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスが、エンジン排気管内に形成される排気通路から、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路(またはEGRクーラの排気ガス冷却通路)、EGRV1内に形成される排気ガス経路、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路を経てエンジン吸気管内に形成される吸気通路に再循環される。すなわち、EGRガスがエンジンの各気筒毎の燃焼室に供給される吸入空気に混入される。
ここで、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路からEGRV1内の排気ガス経路に導入されたEGRガスは、インレットポート13→排気ガス通路14→流路孔15→排気ガス通路16を経由してアウトレットポート17よりエンジン吸気管(インテークマニホールド)内に形成される吸気通路に排出される。
ここで、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路からEGRV1内の排気ガス経路に導入されたEGRガスは、インレットポート13→排気ガス通路14→流路孔15→排気ガス通路16を経由してアウトレットポート17よりエンジン吸気管(インテークマニホールド)内に形成される吸気通路に排出される。
一方、EGRV1のバルブ4を全閉作動させる場合には、EGRV1のコイルへの通電を停止する、あるいはEGRV1のコイルへの供給電流量を制限する。このため、EGRV1のバルブ4が、スプリングの付勢力によってバルブ全閉位置に戻される。
これによって、バルブ4がバルブシート11の弁座部に密着(着座)し、流路孔15が閉鎖される。これにより、バルブ4の全閉時に、EGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスが吸入空気に混入しなくなる。
これによって、バルブ4がバルブシート11の弁座部に密着(着座)し、流路孔15が閉鎖される。これにより、バルブ4の全閉時に、EGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスが吸入空気に混入しなくなる。
[実施例1の特徴]
以上のように、自然吸気式内燃機関(エンジン)の燃焼室より流出した排気ガスを、エンジンの吸気系統に導いて再循環させる排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRV1において、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に、バルブシャフト5の周囲を周方向に取り囲むように円環状に外気導入通路10を設けている。
以上のように、自然吸気式内燃機関(エンジン)の燃焼室より流出した排気ガスを、エンジンの吸気系統に導いて再循環させる排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRV1において、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に、バルブシャフト5の周囲を周方向に取り囲むように円環状に外気導入通路10を設けている。
これによって、エンジンの運転時に、EGRV1のバルブハウジング2の内部(排気ガス通路14、16)が大気圧よりも低い負圧環境となると、外気が開口部25から外気導入通路10の内部およびシャフト貫通孔19の内部に吸い込まれて、摺動クリアランス22を通り抜ける。このとき、バルブシャフト5の摺動面とブッシング6の摺動面との間の摺動部(EGRV1の摺動部)に付着または堆積したデポジットが外気によって吹き飛ばされて、デポジットがバルブハウジング2の内部(排気ガス通路14、16)に戻される。
したがって、EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22にデポジットが溜まり難くなる。すなわち、EGRV1の摺動クリアランス22へのデポジット堆積を抑制できるので、デポジット堆積によってバルブ4の作動不良(摺動不良)またはバルブ4の固着故障(スティック)を起こす不具合を抑えることができる。
したがって、EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22にデポジットが溜まり難くなる。すなわち、EGRV1の摺動クリアランス22へのデポジット堆積を抑制できるので、デポジット堆積によってバルブ4の作動不良(摺動不良)またはバルブ4の固着故障(スティック)を起こす不具合を抑えることができる。
また、本実施例のEGRV1においては、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態(不完全気密状態)となるようにシールするパッキン7が挟み込まれて保持されている。
これによって、エンジンの運転時に、EGRV1のバルブハウジング2の内部(排気ガス通路14、16)が大気圧よりも低い負圧環境となると、外気が開口部25から外気導入通路10の内部に吸い込まれて、パッキン7の板厚方向の一端面(または両端面)と相手部材(バルブハウジング2のハウジング上壁部21またはヨークハウジング3のハウジング下壁部23)の結合端面との間に形成される隙間を通過した後、シャフト貫通孔19の内部、特に摺動クリアランス22を通り抜ける。
このとき、外気と共にバルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路10に入り込んだ場合であっても、パッキン7による連通状態(不完全気密状態)に応じて、パッキン7と相手部材(バルブハウジング2またはヨークハウジング3)との間に形成される隙間を通過するダストの粒径(ダストサイズ)を選択することが可能となる。
したがって、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5の摺動面またはブッシング6の摺動面に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
したがって、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5の摺動面またはブッシング6の摺動面に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
特に、例えばゴム系弾性体(ニトリルゴム等)よりも硬度の高いパッキン7を使用する。すなわち、硬度が高く、弾性変形し難い材料(高剛性の材質)よりなるパッキン7を使用することにより、パッキン7の板厚方向の一端面(または両端面)と相手部材(バルブハウジング2のハウジング上壁部21またはヨークハウジング3のハウジング下壁部23)の結合端面との間の密着性を低下させて、相手部材の結合端面の表面粗さにより、パッキン7と相手部材との間に形成される隙間を通過するダストの粒径を選択できる構造となる。
ここで、パッキン7と相手部材との間に形成される隙間の開口断面積を、外気導入通路10の通路断面積よりも極めて小さく設定し、更に、その隙間の開口断面積を、摺動クリアランス22の開口断面積よりも小さく設定することにより、パッキン7を外気が通過する際に、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストの通過を確実に阻止することができる。
図2は本発明の実施例2を示したもので、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRVの不完全気密構造を示した図である。
本実施例のEGRV1は、ダストシール自体を多孔質材料(例えばフェルト、不織布、スポンジ、軽石等)によって形成して通気性パッキン8とし、通気性パッキン8を通過するダストの大きさを選択できる構造としている。ここで、本実施例の通気性パッキン8は、外気導入通路10の通路断面を塞ぐように配設された多孔質隔壁、およびこの多孔質隔壁を貫通する多数の細孔を有している。
そして、多数の細孔の各孔径を、外気導入通路10の通路断面積よりも極めて小さく設定し、更に、その細孔の各孔径を、摺動クリアランス22の開口断面積よりも小さくすることにより、通気性パッキン8を外気が通過する際に、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストの通過を阻止することができる。
この場合も、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に通気性パッキン8を挟み込んだ際に多数の細孔が潰れてしまわないように、通気性パッキン8の材質を、例えばゴム系弾性体(ニトリルゴム等)よりも硬度の高い材料(金属材料または樹脂材料)とすることが望ましい。
この場合も、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に通気性パッキン8を挟み込んだ際に多数の細孔が潰れてしまわないように、通気性パッキン8の材質を、例えばゴム系弾性体(ニトリルゴム等)よりも硬度の高い材料(金属材料または樹脂材料)とすることが望ましい。
図3は本発明の実施例3を示したもので、排気ガス再循環装置に組み込まれるEGRVの不完全気密構造を示した図である。
本実施例のEGRV1のバルブハウジング2の内部には、バルブシャフト5をその軸線方向に摺動自在に軸支するための軸受け部12が設けられている。そして、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周とバルブハウジング2の軸受け部12の内周との間には、圧入嵌合等によってハウジング内蔵部品(ブッシング6、ガスシール9等)が嵌合保持されている。
ガスシール9は、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態とするダストシール(例えばゴムシール)であって、ゴム系弾性体(ニトリルゴム等)によって円環形状に形成されている。このガスシール9は、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周とバルブハウジング2の軸受け部12の内周との間に挟み込まれると、バルブシャフト5の軸線方向に対して垂直な半径方向に弾性変形してバルブシャフト5のシャフト外径部の外周面に摺接する円環状のシールリップ部31を有している。
また、バルブシャフト5のシャフト外径部のアクチュエータ側端部の外周面には、ガスシール9のシールリップ部31との間に隙間を形成する凹部(溝部)32が形成されている。この凹部32は、ガスシール9のシールリップ部31よりも外気の流れ方向の上流側と下流側とを連通する連通路であって、EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22またはブッシング6の図示上方側の環状端面33よりも外気の流れ方向の上流側に設けられている。そして、凹部32は、バルブシャフト5のシャフト外径部の途中からアクチュエータ側端面に向けて真っ直ぐに一文字状に延びている。なお、凹部32の代わりに、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周の表面粗さによりガスシール9のシールリップ部31との間に隙間を形成しても良い。
本実施例のEGRV1においては、バルブハウジング2のハウジング上壁部21の結合端面とヨークハウジング3のハウジング下壁部23の結合端面との間に、バルブシャフト5の周囲を周方向に取り囲むように円環状に外気導入通路10を設けている。これによって、実施例1と同様に、EGRV1の摺動部である摺動クリアランス22にデポジットが溜まり難くなる。すなわち、EGRV1の摺動クリアランス22へのデポジット堆積を抑制できるので、デポジット堆積によってバルブ4の作動不良(摺動不良)またはバルブ4の固着故障(スティック)を起こす不具合を抑えることができる。
また、本実施例のEGRV1においては、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周とバルブハウジング2の軸受け部12の内周との間に、EGRV1の内部(排気ガス通路14、16、シャフト貫通孔19、外気導入通路10および摺動クリアランス22)を、外気に対して連通状態(不完全気密状態)となるようにシールするガスシール9が挟み込まれて保持されている。
これによって、エンジンの運転時に、EGRV1のバルブハウジング2の内部(排気ガス通路14、16)が大気圧よりも低い負圧環境となると、外気が開口部25から外気導入通路10の内部およびシャフト貫通孔19の内部に吸い込まれて、ガスシール9のシールリップ部31とバルブシャフト5のシャフト外径部に形成された凹部32との間に形成される隙間を通過した後、摺動クリアランス22を通り抜ける。
このとき、外気と共にバルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが外気導入通路10に入り込んだ場合であっても、ガスシール9のシールリップ部31とバルブシャフト5の凹部32との間に形成される隙間による連通状態(不完全気密状態)に応じて、ガスシール9のシールリップ部31とバルブシャフト5の凹部32との間に形成される隙間を通過するダストの粒径(ダストサイズ)を選択することが可能となる。
したがって、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5の摺動面またはブッシング6の摺動面に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
したがって、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストが摺動クリアランス22に入り込み難くなるため、ダストの噛み込みによってバルブシャフト5の摺動面またはブッシング6の摺動面に異常摩耗が発生するという不具合を抑えることができる。
なお、EGRVの不完全気密構造として、凹部32を廃止して、ガスシール9のシールリップ部31の材質を多孔質材料(例えば多孔質ゴム)としても良い。この場合、ガスシール9には、シャフト貫通孔19の通路断面を塞ぐように配設された多孔質隔壁、およびこの多孔質隔壁を貫通する多数の細孔が設けられる。そして、多数の細孔の各孔径を、外気導入通路10およびシャフト貫通孔19の通路断面積よりも極めて小さく設定し、更に、その細孔の各孔径を、摺動クリアランス22の開口断面積よりも小さくすることにより、ガスシール9を外気が通過する際に、バルブシャフト5またはブッシング6に悪影響を与える大きさのダストの通過を阻止することができる。
この場合も、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周とバルブハウジング2の軸受け部12の内周との間に、多孔質材料よりなるガスシール9を挟み込んだ際に多数の細孔が潰れてしまわないように、ガスシール9の材質、特にガスシール9のシールリップ部31の材質を、例えばゴム系弾性体(ニトリルゴム等)よりも硬度の高い材料(金属材料または樹脂材料)とすることが望ましい。
この場合も、バルブシャフト5のシャフト外径部の外周とバルブハウジング2の軸受け部12の内周との間に、多孔質材料よりなるガスシール9を挟み込んだ際に多数の細孔が潰れてしまわないように、ガスシール9の材質、特にガスシール9のシールリップ部31の材質を、例えばゴム系弾性体(ニトリルゴム等)よりも硬度の高い材料(金属材料または樹脂材料)とすることが望ましい。
[変形例]
本実施例では、エンジン排気管とエンジン吸気管とを連通する排気ガス還流管の途中にEGRV1を設置したが、排気ガス還流管とエンジン排気管またはエキゾーストマニホールドとの結合部にEGRV1を設置しても良い。また、排気ガス還流管とエンジン吸気管またはインテークマニホールドとの結合部にEGRV1を設置しても良い。さらに、本実施例では、弁体として1個のバルブ4を有するポペットバルブを使用しているが、弁体として2個以上のバルブを有するポペットバルブを使用しても良い。この場合には、バルブシートの個数も、2個以上となる。
本実施例では、エンジン排気管とエンジン吸気管とを連通する排気ガス還流管の途中にEGRV1を設置したが、排気ガス還流管とエンジン排気管またはエキゾーストマニホールドとの結合部にEGRV1を設置しても良い。また、排気ガス還流管とエンジン吸気管またはインテークマニホールドとの結合部にEGRV1を設置しても良い。さらに、本実施例では、弁体として1個のバルブ4を有するポペットバルブを使用しているが、弁体として2個以上のバルブを有するポペットバルブを使用しても良い。この場合には、バルブシートの個数も、2個以上となる。
本実施例では、EGRV1のバルブ4を開弁駆動または閉弁駆動するバルブ駆動装置を、電磁式アクチュエータ(電磁駆動部)によって構成したが、EGRV1のバルブを開弁駆動または閉弁駆動するバルブ駆動装置を、負圧制御弁を介し電動式バキュームポンプからの負圧により駆動される負圧作動式アクチュエータによって構成しても良い。また、バルブ駆動装置を、電動モータ、歯車減速機構、運動方向変換機構等の動力伝達機構とを備えた電動式アクチュエータによって構成しても良い。また、コイルへの電圧値または電流値等の供給電力が増加する程、バルブのリフト量が大きく、または小さくなるようにしても良い。
本実施例では、本発明の空気制御弁を、自然吸気式内燃機関(エンジン)の燃焼室より排気系統に流出した流体(排気ガス)中に含まれる粒子状物質(デポジット)が、摺動クリアランス22に堆積するのを防止する不完全気密構造のEGRV1に適用しているが、自然吸気式内燃機関(エンジン)の燃焼室より吸気系統に逆流した流体(未燃焼ガス)中に含まれる粒子状物質(デポジット)が、ハウジングの軸受け部とシャフト(バルブ軸)との間に設けられる摺動部、特にベアリング等の軸受け部材とシャフトとの間の摺動部に堆積するのを防止する不完全気密構造の吸気制御弁に適用しても良い。
また、ハウジング、バルブおよびシャフト等を備えた空気流量制御弁として、EGRV1の代わりに、エンジンの燃焼室内に吸入される吸入空気量を制御するスロットルバルブ等の吸気制御弁、エンジンの燃焼室内より排出される排気ガス量を制御する排気制御弁、スロットルバルブをバイパスする吸入空気量を制御するアイドル回転速度制御弁等の吸気制御弁を用いても良い。
本実施例では、本発明の空気制御弁を、EGRガス等の流体の流量を制御する空気流量制御弁に適用しているが、このような空気流量制御弁に限定する必要はない。すなわち、ハウジング、バルブおよびシャフト等を備えた空気制御弁として、本実施例の空気流量制御弁の代わりに、流体通路開閉弁(排気通路開閉弁または吸気通路開閉弁)、流体圧力弁、流体通路切替弁に適用しても良い。なお、流体通路切替弁として、EGRクーラの出口側に連通する低温排気ガス通路とEGRガスをEGRクーラより迂回させるバイパス通路(高温排気ガス通路)とを切り替える排気ガス通路切替弁に適用しても良い。
また、本発明の空気制御弁を、タンブル流制御弁やスワール流制御弁等の空気流制御弁(吸気流制御弁)、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。
また、本発明の空気制御弁を、タンブル流制御弁やスワール流制御弁等の空気流制御弁(吸気流制御弁)、吸気通路の通路長や通路断面積を変更する吸気可変弁等に適用しても良い。
本実施例では、バルブハウジング2の内部に、ブッシング6等の軸受け部材を介して、バルブ4のシャフトであるバルブシャフト5を軸線方向に摺動自在に軸支(支持)する軸受け部12を設けているが、バルブシャフト5をバルブハウジング2の軸受け部12によって直接摺動自在に軸支(支持)しても良い。また、バルブ4のシャフトであるバルブシャフト5が回転運動を行うものの場合には、ハウジングの軸受け部または軸受け部材によって、バルブシャフト5を回転方向に摺動自在に軸支(支持)しても良い。
本実施例では、軸受け部材としてブッシング6を採用しているが、軸受け部材としてころがり軸受け(ころ軸受け、玉軸受け)またはその他のすべり軸受け(ジャーナル軸受け、スラスト軸受け)等のベアリングを用いても良い。また、パッキン7、通気性パッキン8およびガスシール9等のダストシールに加えて、外気導入通路10の開口部25に、外気中に含まれるダスト等の異物を捕捉するフィルターを設置しても良い。
本実施例では、軸受け部材としてブッシング6を採用しているが、軸受け部材としてころがり軸受け(ころ軸受け、玉軸受け)またはその他のすべり軸受け(ジャーナル軸受け、スラスト軸受け)等のベアリングを用いても良い。また、パッキン7、通気性パッキン8およびガスシール9等のダストシールに加えて、外気導入通路10の開口部25に、外気中に含まれるダスト等の異物を捕捉するフィルターを設置しても良い。
1 EGRV(空気制御弁、排気ガス制御弁、EGR制御弁)
2 バルブハウジング(ハウジング)
3 ヨークハウジング(ハウジング)
4 バルブ(バルブ体、EGRVの弁体)
5 バルブシャフト(シャフト、EGRVの弁軸)
6 ブッシング(軸受け部材)
7 パッキン(ダストシール)
8 通気性パッキン(ダストシール)
9 ガスシール(ダストシール)
10 外気導入通路
11 バルブシート(弁座)
12 軸受け部(軸受け保持部)
14 排気ガス通路(流体通路)
15 流路孔(流体通路)
16 排気ガス通路(流体通路)
19 シャフト貫通孔
21 ハウジング上壁部(対向壁部)
22 摺動クリアランス(EGRVの摺動部)
23 ハウジング下壁部(対向壁部)
31 シールリップ部
32 凹部(連通路)
2 バルブハウジング(ハウジング)
3 ヨークハウジング(ハウジング)
4 バルブ(バルブ体、EGRVの弁体)
5 バルブシャフト(シャフト、EGRVの弁軸)
6 ブッシング(軸受け部材)
7 パッキン(ダストシール)
8 通気性パッキン(ダストシール)
9 ガスシール(ダストシール)
10 外気導入通路
11 バルブシート(弁座)
12 軸受け部(軸受け保持部)
14 排気ガス通路(流体通路)
15 流路孔(流体通路)
16 排気ガス通路(流体通路)
19 シャフト貫通孔
21 ハウジング上壁部(対向壁部)
22 摺動クリアランス(EGRVの摺動部)
23 ハウジング下壁部(対向壁部)
31 シールリップ部
32 凹部(連通路)
Claims (14)
- (a)内燃機関の燃焼室に連通する流体通路を形成するハウジングと、
(b)前記流体通路を流れる空気を制御するバルブと、
(c)このバルブを支持するシャフトと
を備えた空気制御弁において、
前記ハウジングは、前記シャフトを摺動自在に支持する軸受け部、
前記シャフトと前記軸受け部との間に設けられる摺動部、
この摺動部を介して、前記流体通路に外気を導入する外気導入通路、
並びに少なくとも前記摺動部および前記外気導入通路を、外気に対して連通状態となるようにシールするダストシール
を有していることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項1に記載の空気制御弁において、
前記ハウジングは、前記外気導入通路を隔てて対向して配置される2つのハウジングを有し、
前記ダストシールは、前記2つのハウジング間に挟み込まれて保持されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項2に記載の空気制御弁において、
前記ダストシールは、金属あるいは樹脂材料によって形成されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項2または請求項3に記載の空気制御弁において、
前記ダストシールは、多孔質材料によって形成されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項1に記載の空気制御弁において、
前記ダストシールは、前記軸受け部と前記シャフトとの間に挟み込まれて保持されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項5に記載の空気制御弁において、
前記ダストシールは、前記シャフトに摺接するシールリップ部を有していることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項6に記載の空気制御弁において、
前記シールリップ部は、金属あるいは樹脂材料によって形成されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項6または請求項7に記載の空気制御弁において、
前記シャフトは、前記シールリップ部との間に、前記ダストシールよりも外気の流れ方向の上流側と下流側とを連通する連通路を有していることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項5ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載の空気制御弁において、
前記ダストシールは、多孔質材料によって形成されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の空気制御弁において、
前記シャフトの軸線方向に延びる摺動孔を形成する筒状の軸受け部材を備え、
前記シャフトは、前記摺動孔の内部に摺動自在に支持されていることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項10に記載の空気制御弁において、
前記軸受け部は、前記軸受け部材を支持する軸受け保持部を有していることを特徴とする空気制御弁。 - 請求項10または請求項11に記載の空気制御弁において、
前記摺動部は、前記シャフトの外周と前記軸受け部材の内周との間に形成される摺動クリアランスであって、
前記外気導入通路の通路断面積を、前記摺動クリアランスよりも大きく設定したことを特徴とする空気制御弁。 - 請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の空気制御弁において、
前記ダストシールを通過するダストの粒径を、前記外気導入通路の通路断面積よりも小さく設定したことを特徴とする空気制御弁。 - 請求項1ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の空気制御弁において、
前記ダストシールと相手部材との間の隙間を通過するダストの粒径を、前記外気導入通路の通路断面積よりも小さく設定したことを特徴とする空気制御弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006242781A JP2008064028A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 空気制御弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006242781A JP2008064028A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 空気制御弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008064028A true JP2008064028A (ja) | 2008-03-21 |
Family
ID=39286953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006242781A Pending JP2008064028A (ja) | 2006-09-07 | 2006-09-07 | 空気制御弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008064028A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011256942A (ja) * | 2010-06-09 | 2011-12-22 | Aisan Industry Co Ltd | 排気流路バルブ |
JP2015010591A (ja) * | 2013-07-02 | 2015-01-19 | 愛三工業株式会社 | 過給機付きエンジンの排気還流装置における新気導入装置 |
WO2016067463A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-06 | 三菱電機株式会社 | 流体制御バルブ |
WO2021085077A1 (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | 愛三工業株式会社 | Egrバルブシステム |
-
2006
- 2006-09-07 JP JP2006242781A patent/JP2008064028A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2016067463A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2017-04-27 | 三菱電機株式会社 | 流体制御バルブ |
WO2021085077A1 (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | 愛三工業株式会社 | Egrバルブシステム |
JP2021071102A (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | 愛三工業株式会社 | Egrバルブシステム |
CN114599873A (zh) * | 2019-11-01 | 2022-06-07 | 爱三工业株式会社 | Egr阀系统 |
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