JP2008060742A - 無線通信装置およびアクセス制御方法 - Google Patents

無線通信装置およびアクセス制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる無線通信装置およびアクセス制御方法を提供すること。
【解決手段】無線通信装置100に、公衆無線通信網の基地局装置と当該基地局装置のエリア内で通信を行うセルラ送受信処理部110と、前記エリアより狭い限定されたエリア内で当該エリアのアクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報と、当該アクセスポイントのエリア内で通信可能な基地局装置に関する情報とを対応づけて記憶する接続情報記憶部105と、セルラ送受信処理部110にて通信可能な基地局装置に関する情報と一致する、接続情報記憶部105に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行うアクセスポイント検索処理部104およびIF選択部102と、を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクセスポイントとの通信を行う無線通信装置およびアクセスポイントへのアクセス制御方法に関する。
携帯電話などに無線LANクライアント機能を搭載し、宅内では宅内に設置した無線LANアクセスポイントを経由して通信を行い、宅外では公衆無線通信サービスを利用して通信を行う固定・携帯通信融合サービス(Fixed Mobile Convergence:以下、FMCサービスと言う)への期待が高まっている。
従来、無線LANクライアントは、接続先の無線LANアクセスポイントを検索するために、定期的に全通信チャネルを走査して無線LANアクセスポイントからのビーコンを待ち受ける、あるいは、ビーコン要求をそれぞれのチャネルに送信してその応答を待ち受けるという手法をとっている。このため無線LANアクセスポイントが存在しない場所においても定期的に無線LAN通信部に電源が投入されるので、電力消費が大きくなる問題があった。
この問題を解決するものとして、従来、携帯電話と無線LAN機能とを搭載した無線通信装置の電源を制御する装置として、GPSなどの位置情報取得手段と、無線LANアクセスポイントの位置情報記憶手段を有し、自無線通信装置の位置が無線LANアクセスポイントの近傍にある場合に無線LAN通信部に電源を投入するものある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。すなわち、従来の無線通信装置は、自無線通信装置の位置情報と無線LANアクセスポイントの位置情報を比較して、近傍に位置する場合に無線LANアクセスポイントとの接続を行うものである。
特開2005−229399号公報 特開2003−284112号公報
しかしながら、上記従来の無線通信装置においては、無線LANアクセスポイントの位置情報を取得するための機能が必要となる上、無線LANアクセスポイントの近傍に位置する場合にも、全通信チャネルを走査するため、使用している無線チャネルが走査チャネルの前半と後半のチャネルである場合などには、無線LANアクセスポイントとの接続処理の終了時間に差が生じるため、常に最短での切替えを行うことができない問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる無線通信装置およびアクセス制御方法を提供することを目的とする。
本発明の無線通信装置は、アクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信手段と、前記アクセスポイントに関する情報と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報とを対応づけて記憶する記憶手段と、前記アクセス補助情報と一致する、前記記憶手段に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う制御手段と、を具備する構成を採る。
本発明のアクセス制御方法は、アクセスポイントのエリア内で通信を行うローカル無線送受信手段を具備する無線通信装置の前記アクセスポイントへのアクセス制御方法であって、前記アクセスポイントに関する情報と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報とを対応づけて記憶するステップと、前記アクセス補助情報を満たしているか否かを判定するステップと、前記アクセス補助情報と一致する、前記記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行うステップと、を具備するようにした。
本発明によれば、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる無線通信装置およびアクセス制御方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
(実施の形態1)
図1に示すように本実施の形態の無線通信装置100は、無線LANアクセスポイントの検索制御を行うアクセスポイント検索制御部101と、無線通信装置のシステム動作制御を行う端末制御部108と、無線LANなどの限定エリアでの通信を行うためのローカル無線送受信処理部109と、公衆無線通信網を介して通信を行うセルラ送受信処理部110と、操作部111と、ディスプレイ112とを有する。なお、図示はしていないが、無線通信装置100は、コーデック、マイク、スピーカ、カメラ、バイブレータ、プログラム格納や実行のためのメモリなどの機能も有している。
アクセスポイント検索制御部101は、無線LANアクセスポイントを検索する条件(以下、「AP検索処理開始条件」ということがある)になったときに、無線LANアクセスポイントの検索制御を行う。また、アクセスポイント検索制御部101は、予め各アクセスポイントの、「AP検索処理開始条件」を記憶するAP登録制御を行う。このAP登録制御は、操作部111のユーザによる操作により、AP登録要求信号が生成され、この登録要求信号をアクセスポイント検索制御部101が端末制御部108を介して受け取ると、開始される。
具体的には、アクセスポイント検索制御部101は、IF選択部102と、イベント検知部103と、アクセスポイント検索処理部104と、接続情報記憶部105とを有する。
アクセスポイント検索処理部104は、端末制御部108を介してAP登録制御信号を受け取ると、「AP登録処理」の制御を行う。
具体的には、アクセスポイント検索処理部104は、AP登録制御信号を受け取ると、公衆網側で接続中の基地局に関する「基地局情報」を取得する。アクセスポイント検索処理部104は、基地局から送信された基地局識別情報と、制御信号又はユーザデータ信号のいずれかの送信信号の受信電力とをセルラ送受信処理部110から取得し、この受信電力の平均値である平均受信電力を算出する。この算出された平均受信電力と、基地局識別とが「基地局情報」である。
また、「基地局情報」とともに、アクセスポイント検索処理部104は、ローカル無線送受信処理部109から、現在接続中の無線LANアクセスポイントに関する「AP情報」、すなわち、アクセスポイント名、SSID情報、使用チャネル、ビーコン周期、暗号化の有無、暗号キー、MACアドレスなどを取得する。
そして、アクセスポイント検索処理部104は、取得した「基地局情報」と、「AP情報」とを対応づけて、接続情報記憶部105に記憶するAP登録制御を行う。アクセスポイント検索処理部104は、これらの登録が完了すると、端末制御部108に登録完了通知を行い、ディスプレイ112への表示を可能にする。
また、アクセスポイント検索処理部104は、イベント検知部103からの指示により無線LANアクセスポイント検索の実行制御を行う。具体的には、アクセスポイント検索処理部104は、イベント検知部103からイベント検知の通知を受け、接続情報記憶部105に記憶されているAP情報を用いて無線LANアクセスポイント検索を行うためにIF選択部102にローカル無線送受信処理部109の活性化命令信号を送出する。この活性化命令信号には、ローカル無線送受信処理部109を活性化する命令信号と、検索すべきアクセスポイントのAP情報が含まれる。この活性化命令信号をローカル無線送受信処理部109が受け取ることにより、ローカル無線送受信処理部109が活性化してAP情報に対応するアクセスポイントの検索を行うようになる。
接続情報記憶部105は、基地局情報およびAP情報を関連づけて記憶する。
具体的には、接続情報記憶部105は、セルラ情報登録部106と、アクセスポイント登録部107とを有する。
セルラ情報登録部106は、基地局情報と、これを記憶する記憶領域の識別情報に対応するセルラ情報IDとを対応づけて記憶する。セルラ情報登録部106は、無線LANアクセスポイントを経由して通信を行っている時に、自無線通信装置が収容される公衆無線通信網の基地局情報を記憶する。
アクセスポイント登録部107は、AP情報と、当該AP情報の取得時に取得した基地局情報のセルラ情報IDとを対応づけて記憶する。アクセスポイント登録部107は、アクセスポイント検索処理部104が無線LANアクセスポイントを検索するときに利用する情報を記憶する。本実施の形態では、無線通信装置100が存在する位置で検出できる基地局情報のセルラ情報IDに対応するAP情報がアクセスポイント登録部107に記憶されていることを「AP検索処理開始条件」として、そのAP情報に対応するアクセスポイントの検索処理が実行される。すなわち、基地局情報は、「アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報」ということができる。
イベント検知部103は、ローカル無線送受信処理部109が活性化していないときにセルラ送受信処理部110から定期的に情報を取得し、「AP検索処理開始条件」を満たしているか否かを検知する。具体的には、イベント検知部103は、セルラ送受信処理部110から取得した基地局IDおよび平均受信電力が、セルラ情報登録部106に登録してある情報と類似するか否かを判定し、類似する基地局情報のセルラ情報IDと対応づけられたAP情報があるかを判定する。イベント検知部103は、「AP検索処理開始条件」が満たされているときには、対応するAP情報を含むイベント検知通知をアクセスポイント検索処理部104に送出する。
IF選択部102は、アクセスポイント検索処理部104から活性化命令信号を受け取ると、ローカル無線送受信処理部109への電源供給制御およびAP検索処理の制御を行う。なお、IF選択部102は、電力を供給することによりローカル無線送受信処理部109が活性化すると、アクセスポイント検索処理部104にローカル無線送受信処理部109が利用可能になったことを通知する。
端末制御部108は、無線通信装置100の利用者からの、無線LANアクセスポイント登録を示すキー入力を検知すると、アクセスポイント検索制御部101に登録要求信号を渡す。また、アクセスポイント登録中、登録結果をディスプレイに表示するための処理を行う。その他、発信動作や着信動作などの基本動作を行う処理や、キー入力に応じた無線通信装置の動作を実施する処理や、ディスプレイへの表示処理、セルラ送受信処理部110やローカル無線送受信処理部109から受信したユーザデータの処理、セルラ送受信処理部110やローカル無線送受信処理部109へ送信するユーザデータの処理など、無線通信装置100の動作全体を制御する。
ローカル無線送受信処理部109は、IF選択部102によって電源が供給され、活性化する。活性化直後には、アクセスポイント検索処理部104からの指示により、指定のチャネルにおいて指定の無線LANアクセスポイントを検索し、接続処理を行う。また、無線LAN利用時には、接続中のアクセスポイント情報をアクセスポイント検索制御部101に渡す処理を行う。ローカル無線送受信処理部109は、アンテナ、RF回路、ベースバンド処理回路、データリンク制御部から構成される。送信処理時には、端末制御部108から受け取ったデータに、所定のデータリンク層によって定められたフォーマットでのフレーミングを行い、変調を施して無線信号に変換し、アンテナから送信する処理を行う。このとき、データリンク層によって定められたアクセス方式に従い無線メディアのアクセス権を獲得して送信を行う。受信処理時には、アンテナから受信した無線信号を復調し、デジタル信号をデータリンク層ヘッダ、テイラを取り外して端末制御部108に渡す。
セルラ送受信処理部110は、定期的に接続中の基地局情報をアクセスポイント検索制御部101に通知する。また、セルラ送受信処理部110は、例えば、3GPP、3GPP2などで標準化されている移動通信システム(IMT−2000標準)、PDC方式、GSM方式、PHS方式などにより規定される送受信処理を行い、端末制御部108とのデータの受け渡しを行う。
操作部111は、無線LANアクセスポイント登録動作を本無線通信装置の利用者が起動できるようにする。また、操作部111は、その他、電話番号入力や文字入力、通信端末の各種モードや、オンフック、オフフックなどを設定入力することが可能であり、入力装置として機能する。入力内容は、端末制御部108に渡される。
ディスプレイ112では、アクセスポイント登録動作において、アクセスポイント登録中の旨や、動作完了後に登録結果をディスプレイに表示する処理を行う。
次に、上記構成を有する無線通信装置100の動作について説明する。
まず、AP登録処理手順について説明する。図2は、無線通信装置100における、AP登録処理手順を示すフロー図である。また、図3は、セルラ情報登録部106に記憶されるセルラ情報の構成例を示す図であり、図4は、アクセスポイント登録部107に記憶されるAP情報の構成例を示す図である。
ローカル無線送受信処理部109が活性化されているときに、アクセスポイント情報登録を示すキーが入力されると、端末制御部108からAP登録要求信号がアクセスポイント検索制御部101に発行される(ステップ1001)。ここでキー入力とは、例えば図5に示すように、折りたたみ式携帯電話型の本無線通信装置の側面に専用の入力キー201を設け、入力キー201が押された場合を示す。
操作部としての入力キー201から入力が行われた場合の表示画面の例を図6に示す。同図に示す表示画面には、ローカル無線通信状況表示301、セルラ通信状況表示302、アクセスポイント登録処理確認表示303が表示されている。
ローカル無線通信状況表示301は、ローカル無線送受信処理部109が活性化されているときに強調表示され、アンテナ表示の本数で通信回線品質を示している。また、セルラ通信状況表示302は、アンテナ表示の本数で通信回線品質を示している。セルラ通信状況表示302は、ローカル無線送受信処理部109が活性化されている場合には、破線表示され、データ通信用途には主として使用していないことを示している。アクセスポイント登録処理確認表示303は登録処理の確認を行う表示であり、“Yes”を選択した場合に、実際のアクセスポイント登録動作を行う。
ステップ1002では、AP登録要求信号を受け取ると、アクセスポイント検索制御部101のアクセスポイント検索処理部104は、セルラ送受信処理部110から受け取る受信電力情報に基づいて、接続可能な基地局からの平均受信電力の算出を開始する。
一定期間の計測を完了すると(ステップ1003:YES)、アクセスポイント検索処理部104は、基地局の識別子と、計算した平均受信電力値とを、エントリ番号を示すセルラ情報IDと共にセルラ情報登録部106に記録する(ステップ1004)。ここで、接続可能な基地局が複数ある場合には、ステップ1002〜ステップ1004の操作を基地局の数だけ行う。
セルラ情報登録部106に記憶されるセルラ情報は、例えば、図3に示すような構成となる。同図では、接続可能な基地局が2つあり、それぞれのセルラ情報IDで示されるテーブルに、基地局IDと平均受信電力とが格納されている。セルラ情報IDが“1”となるテーブルには、基地局IDが“Cellular−BS1”、平均受信電力が“XXX”dbmであること、セルラ情報IDが“2”となるテーブルには、基地局IDが“Cellular−BS2”、平均受信電力が“YYY”dbmであることが記憶されている。
ステップ1005では、アクセスポイント検索処理部104は、ローカル無線送受信処理部109からAP情報を取得し、アクセスポイント登録部107に記憶する。
アクセスポイント登録部107に記憶されるAP情報は、例えば、図4に示す構成となる。アクセスポイント登録部107は、エントリ番号を示すAP情報ID、AP名、SSID、使用チャネル、ビーコン周期、WEP暗号化の有無、WEP暗号キー、関連セルラ情報エントリ番号を記憶している。同図の例では、エントリ番号を示すAP情報IDが“1”、AP名が“Wlanap1”、SSIDが“Mynetwork”、使用チャネルが“14”、ビーコン周期が“100ms”、WEP暗号化の有無が“On”(有)、WEP暗号キーが“Secret−key123”、関連セルラ情報エントリ番号が“1”および“2”であることが記憶されている。これらの情報は、必要に応じて、図7のようにディスプレイ上に表示できる。AP情報を登録する際には、ディスプレイ上に図8のように表示し、無線通信装置100のユーザにアクセスポイントの登録処理を実施中である旨を示してもよい。また、登録動作が完了すると、図9のようにアクセスポイント登録動作の完了をユーザに明示するため、ディスプレイに表示してもよい。
次に、AP検索処理について説明する。図10は、無線通信装置100における、AP検索処理手順を示すフロー図である。
ステップ2001では、イベント検知部103は、ローカル無線送受信処理部109が活性化していないときに、「AP検索処理開始条件」を満たしているかいないかを判定する。具体的には、イベント検知部103は、セルラ送受信処理部110から、接続中又は接続可能な基地局の基地局情報を取得し、アクセスポイント登録部107に記憶されているセルラ情報と一致するエントリが存在し、且つ、セルラ情報登録部106でそのセルラ情報と対応づけられている平均受信電力と基地局情報から算出した平均受信電力とが類似する、すなわち差が一定範囲内にあるか否かを判定する。
AP検索開始条件が満たされる場合(ステップ2001:YES)には、イベント検知部103は、アクセスポイント検索処理部104にイベント検知を通知する。アクセスポイント検索処理部104は、イベント検知通知を受信すると、IF選択部102にローカル無線送受信処理部109の活性化を指示し、これによりローカル無線送受信処理部109が活性化される(ステップ2002)。
ステップ2003では、アクセスポイント検索処理部104の制御により、アクセスポイント登録部107の情報を元に、接続したいアクセスポイントの使用チャネルにてビーコン周期×Nの期間、該当するアクセスポイントからのビーコンを待ち受ける。ビーコン周期の記載がない場合には、あらかじめ定められた一定期間の間、ビーコンを待ち受ける。なお、ステップ2003においては、ビーコンを待ち受けるだけでなく、無線通信装置100が、該当するチャネルでアクセスポイントへのビーコン要求信号の送信、又はアソシエーション要求などの接続要求信号の送信を行ってもよい。
ステップ2004では、該当するアクセスポイントを発見したか否かをアクセスポイント検索処理部104が判定する。すなわち、アクセスポイント検索処理部104は、ステップ2003で該当するアクセスポイントからビーコンが送信されてきたときに、登録アクセスポイントを発見したと判定する。
登録アクセスポイントを発見した場合(ステップ2004:YES)には、そのアクセスポイントに対して、ローカル無線送受信処理部109がアソシエーション要求を送信し、接続処理を行う(ステップ2005)。
ステップ2006では、セルラ情報の基地局IDが現在接続可能な基地局IDの情報と異なる場合は、セルラ登録情報を更新する。
ステップ2007では、アクセスポイント検索処理部104は、IF選択部102に対してローカル無線送受信処理部109をデフォルトで使用する通信インタフェースとするよう指示する。こうして基本的にローカル無線送受信処理部109にて通信を行うようになる。
ローカル無線送受信処理部109がデフォルトのインタフェースと設定されている時に、アクセスポイントからの受信が不能になった場合、すなわち、該当アクセスポイントからのビーコンが受信できなくなった場合(ステップ2008:YES)には、IF選択部102は、ローカル無線送受信処理部109の電源供給を停止するように指示する(ステップ2009)。
ステップ2004の判定においてアクセスポイントが発見できなかった場合には、アクセスポイント検索処理部104は、IF選択部102にローカル無線送受信処理部109の電源供給を停止するよう指示する(ステップ2010)。その後、同条件にて頻繁に検索を行わないために、一定時間だけ、発生するイベントを無視する(ステップ2011)。
以上により、接続するアクセスポイント情報と、アクセスポイントと接続している場合のセルラ情報とをリンク付けて登録管理することができ、これらの情報を元に、自動的にアクセスポイントを検索する地域を限定して、特定の無線チャネルにてアクセスポイントを検索することができる。このため、消費電力を削減し、高速なアクセスポイント検索が可能となる。
なお、上記説明においては、ローカル無線送受信処理部109が活性化していない場合においてイベント検知部103がイベント検知を行うこととしたが、接続する無線LANアクセスポイントを随時切替えて通信を継続するような場合には、ローカル無線送受信処理部109が活性化している場合にイベントを検知するようにしてもよい。この場合、図10に示すステップ2002の処理を行う必要はない。
また、ローカル無線送受信処理部109は、例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11n、IEEE802.11e、BLUETOOTH(登録商標)、UWB、WiMAXなどの通信方式により規定される。この場合、無線LANアクセスポイントとは、それぞれのシステムにおいて基幹ネットワークと接続するためのアクセスポイントに一致し、SSIDなどのアクセスポイントに特有の情報は、ネットワークIDなどが該当することになる。また、アクセスポイント登録部の情報は、少なくともAP情報ID、SSID、チャネル、セルラ情報を記憶すれば本無線通信装置におけるアクセスポイント検索方法(アクセスポイントへのアクセス制御方法)の実施を行うことが可能である。
また、ローカル無線送受信処理部109が活性化している間、セルラ情報登録部106に記憶されるセルラ情報の更新を、例えば30分毎に定期的に行ってもよく、本処理を行うことによって、公衆無線網の構成が変更された場合にも柔軟に対応することができる。
また、例えば、アソシエーション応答信号などの信号を受信するなどして、アクセスポイントとの接続が完了した時に、ローカル無線送受信処理部109からアクセスポイント情報を再度取得し、アクセスポイント登録部107に記憶されているアクセスポイント情報を更新してもよく、本処理を行うことによって、アクセスポイントを利用する際に、ユーザが登録処理を明示的に行うことなく、自動的にアクセスポイント情報を最新の情報に保つことができる。
また、IF選択部102、イベント検知部103、アクセスポイント検索処理部104、セルラ情報登録部106、アクセスポイント登録部107、端末制御部108、ローカル無線送受信処理部109、セルラ送受信処理部110の各機能ブロックは、集積回路であるLSIとして典型的には実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部、または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
このように本実施の形態によれば、無線通信装置100に、アクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報(AP情報)と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報(実施の形態1では、アクセスポイントのエリア内で通信可能な基地局装置に関する情報(セルラ情報))とを記憶する接続情報記憶部105と、前記アクセス補助情報と一致する、接続情報記憶部105に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部104およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、アクセス補助情報を満たすときのみに、そのアクセス補助情報と対応づけられた特定のアクセスポイントにだけアクセスを試みるとともに、アクセスポイントとの通信に利用するローカル無線送受信処理部109の起動制御を行うので、無線通信装置の消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。
また、無線通信装置100に、公衆無線通信網の基地局装置と当該基地局装置のエリア内で通信を行うセルラ送受信処理部110と、前記エリアより狭い限定されたエリア内で当該エリアのアクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報(AP情報)と、当該アクセスポイントのエリア内で通信可能な基地局装置に関する情報(セルラ情報)とを対応づけて記憶する接続情報記憶部105と、セルラ送受信処理部110にて通信可能な基地局装置に関する情報と一致する、接続情報記憶部105に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部104およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、アクセスポイントの接続情報と、このアクセスポイントとの接続時に接続することができる公衆無線基地局の情報とを関連づけて管理することで、アクセスポイントや公衆無線基地局の位置情報を管理および取得することなく、アクセスポイントの近傍でのみローカル無線送受信処理部を活性化してアクセスポイント検索を行うことができる。よって、GPS機能などの位置検出機能を新たに設けることなく、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。すなわち、無線LANアクセスポイントの位置座標情報を取得する手段を新たに設けることなく、接続する無線LANアクセスポイントの近傍でのみ無線LAN通信部の電源を投入し、特定の無線チャネルにて無線アクセスポイントを検索することができるので、無線通信装置の消費電力を低減できる。また、無線LAN検索所要時間を一意に定め、かつ迅速に行うことができるため、使用する無線通信インタフェースの所要切替え時間の見積もりが一意に定まるため、サービス品質を低下させること無く切替えを行うことが可能となる。
前記制御手段としてのアクセスポイント検索処理部104は、前記アクセスポイントとの通信中に、当該アクセスポイントに関する情報と、当該アクセスポイントのエリア内において前記セルラ送受信手段で通信可能な基地局装置に関する情報とを対応づけた記憶制御を行う。
前記制御手段は、アクセス制御が失敗したときに、ローカル無線送受信処理部109への電力供給を停止する。
こうすることにより、通信が不可能になった場合などアクセスポイントへのアクセス制御が失敗したときに、即座にローカル無線送受信処理部109への電力供給を停止することができるので、電力消費を低減できる。
接続情報記憶部105に記憶されるアクセスポイントに関する情報は、当該アクセスポイントとの通信に利用されるチャネル情報を含む。
こうすることにより、アクセス制御(アクセスポイント検索)時に、全ての無線チャネルを使用することなく、特定の無線チャネルのみを利用することができる。
接続情報記憶部105に記憶される基地局装置に関する情報は、当該基地局装置の識別情報と、当該基地局装置から送信される信号の受信電力情報とを含む。
こうすることにより、アクセスポイント、あるいは基地局の位置座標情報を取得することなく、自装置が接続するアクセスポイントの近傍に位置することを推定することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、無線通信装置が現時点で接続可能な基地局の識別情報及びその基地局から送信された送信信号の平均受信電力と、アクセスポイント接続時に記憶しておいた、接続可能な基地局の識別情報と平均受信電力とが一致することを、そのアクセスポイントを検索する「AP検索処理開始条件」として利用した。これに対して、実施の形態2においては、アクセスポイントの利用頻度が高い時間帯を記憶しておき、その時間を「AP検索処理開始条件」として利用する。これは、例えば、実施の形態2の無線通信装置の、無線通信装置100と同じセルラ機能がセルフモードにより強制的に圏外にされている場合などに、利用することが可能である。
図11に示すように実施の形態2の無線通信装置400は、イベント検知部403と、アクセスポイント検索処理部404と、接続情報記憶部405とを有する。この接続情報記憶部405は、アクセスポイント利用状況登録部406を有する。
アクセスポイント検索処理部404は、「AP登録処理」の制御を行う。具体的には、アクセスポイント検索処理部404は、ローカル無線送受信処理部109からアクセスポイントの接続処理を完了したことを通知されると、接続情報記憶部405内のアクセスポイント利用状況登録部406に、ローカル無線送受信処理部109の利用開始時刻を記憶するように指示する。また、アクセスポイント検索処理部404は、IF選択部102からローカル無線送受信処理部109への電源供給を停止した旨を通知されると、アクセスポイント利用状況登録部406に、ローカル無線送受信処理部109の利用終了時刻を記憶するように指示する。また、アクセスポイント検索処理部404は、イベント検知部403からの指示(イベント検知の通知)により無線LANアクセスポイント検索の実行制御を行う。
アクセスポイント利用状況登録部406は、ローカル無線送受信処理部109の使用開始時刻と、利用終了時刻とを記憶する。IF選択部102によりローカル無線送受信処理部109が活性化され、接続処理が完了すると、その時刻がローカル無線送受信処理部利用開始時刻として記憶される。また、アクセスポイントからのビーコン受信ができなくなるなど、アクセスポイントと接続することができなくなると、IF選択部102がローカル無線送受信処理部109への電源供給を停止するよう指示し、その時刻がローカル無線送受信処理部利用終了時刻として記憶される。アクセスポイント利用状況登録部406は、これらの情報を統計的に処理し、利用頻度の高い時間帯を算出する。
図12は、アクセスポイント利用状況登録部406に記憶されるAP利用状況情報を視覚的に示したものである。同図に示すように、アクセスポイント登録部107内に記録されているアクセスポイント情報のうち、AP情報IDが“1”に該当するアクセスポイントの利用状況を示している。この場合、日曜日には19時20分に利用を開始し、月曜日の7時20分には利用を終了したことが示されている。
イベント検知部403は、「AP検索処理開始条件」を満たしているかいないかを判定する。すなわち、イベント検知部403は、AP利用状況情報に基づいて、現時点が利用頻度の高い時間であるアクセスポイントがあるか否かを判定する。「AP検索処理開始条件」を満たしている場合、すなわち利用頻度の高いアクセスポイントがある場合には、イベント検知通知をアクセスポイント検索処理部404に送出する。すなわち、アクセスポイントの利用頻度の高い時間帯は、「アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報」ということができる。
次に、上記構成を有する無線通信装置400の動作について説明する。
まず、AP利用状況情報登録処理手順について説明する。図13は、無線通信装置400における、AP利用状況情報登録処理手順を示すフロー図である。
アクセスポイント検索処理部404は、ローカル無線送受信処理部109からアクセスポイントの接続処理を完了したことを通知されたか否かを判定する(ステップ3001)。例えば、アソシエーション応答信号をローカル無線送受信処理部109にて受信し、アソシエーション応答信号を解析した結果、アソシエーションが成功したと判定できる場合には、ローカル無線送受信処理部109からアクセスポイント検索処理部404にアソシエーション成功信号が通知され、アクセスポイントの接続処理を完了したことが通知されたことになる。
アクセスポイントの接続処理が完了すると(ステップ3001:YES)、アクセスポイント検索処理部404は、アクセスポイント利用状況登録部406に、ローカル無線送受信処理部利用開始時刻をそのアクセスポイントのAP情報と対応づけて記憶する制御を行う(ステップ3002)。
ステップ3003でアクセスポイント検索処理部404は、ローカル無線送受信処理部109の利用を終了したことを通知されたか否かを判定する。例えば、IF選択部102がローカル無線送受信処理部109への電源供給を停止するよう指示した信号をアクセスポイント検索処理部404が受信することにより、ローカル無線送受信処理部109の利用を終了したことが通知されたことになる。
ローカル無線送受信処理部109の利用を終了したことを通知されたと判定されると(ステップ3003:YES)、アクセスポイント検索処理部404は、アクセスポイント利用状況登録部406に、現在の時刻をローカル無線送受信処理部109の利用終了時刻として記憶する制御を行う(ステップ3004)。
アクセスポイント利用状況登録部406は、開始時刻、終了時刻の登録処理が完了すると、これらの情報を統計的に処理し、何曜日のいつの時間帯にローカル無線送受信処理部109を利用開始した頻度が高いかを示すアクセスポイント利用状況情報を作成(更新)する(ステップ3005)。
次に、AP検索処理について説明する。図14は、無線通信装置400における、AP検索処理手順を示すフロー図である。基本的な処理フローは、図10のものと同様であるが、ローカル無線送受信処理部109の活性化タイミングがAP利用状況情報を元に決定される点(ステップ4001)、接続処理(ステップ2005)の後にローカル無線送受信処理部109の利用開始時刻の登録処理を有する点(ステップ4002)、およびアクセスポイントからの受信が不可になった場合にローカル無線送受信処理部109の利用終了時刻の登録処理を有する点(ステップ4003)が異なる。
例えば無線通信装置400の無線通信装置100と同じセルラ機能がセルフモードにより強制的に圏外にされている場合などに、ステップ4001では、イベント検知部403が、「AP検索処理開始条件」を満たしているかいないか、すなわちAP利用状況情報に基づいて、ローカル無線送受信処理部109の利用頻度が高い時刻であるかを判定する。
ステップ4002では、アクセスポイント検索処理部404は、ローカル無線送受信処理部109からアクセスポイントの接続処理を完了したことを通知されると、接続情報記憶部405内のアクセスポイント利用状況登録部406に、ローカル無線送受信処理部109の利用開始時刻を記憶するように指示する。
ステップ4003では、アクセスポイント検索処理部404は、IF選択部102からローカル無線送受信処理部109への電源供給を停止した旨を通知されると、アクセスポイント利用状況登録部406に、ローカル無線送受信処理部109の利用終了時刻を記憶するように指示する。
以上により、接続するアクセスポイント情報と、アクセスポイントの利用状況情報とをリンク付けて登録管理することができ、これらの情報を元に、自動的にアクセスポイントを検索する時間を限定して、特定の無線チャネルにてアクセスポイントを検索することができる。このため、セルラ情報を取得せずとも、その利用パターンから、アクセスポイント検索の時間帯を限定し、消費電力を削減することができる。
なお、IF選択部102、イベント検知部403、アクセスポイント検索処理部404、アクセスポイント利用状況登録部406、アクセスポイント登録部107、端末制御部108、ローカル無線送受信処理部109、セルラ送受信処理部110の各機能ブロックは、集積回路であるLSIとして典型的には実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部、または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
このように本実施の形態によれば、無線通信装置400に、アクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報(AP情報)と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報(実施の形態2では、アクセスポイントの利用頻度の高い時間帯)とを記憶する接続情報記憶部405と、前記アクセス補助情報と一致する、接続情報記憶部405に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部404およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、アクセス補助情報を満たすときのみに、そのアクセス補助情報と対応づけられた特定のアクセスポイントにだけアクセスを試みるとともに、アクセスポイントとの通信に利用するローカル無線送受信処理部109の起動制御を行うので、無線通信装置の消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。
また、無線通信装置400に、公衆無線通信網の基地局装置と当該基地局装置のエリア内で通信を行うセルラ送受信処理部110と、前記エリアより狭い限定されたエリア内で当該エリアのアクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報(AP情報)と、当該アクセスポイントの利用頻度の高い時間帯とを対応づけて記憶する接続情報記憶部405と、現時点が接続情報記憶部405に記憶された利用頻度の高い時間帯に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、利用者の過去の利用パターンに応じてローカル無線送受信処理部109を活性化してアクセスポイント検索を行うタイミングを決定することができるので、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、自宅などの特定エリアと、そのエリアのAP情報とを対応づけて記憶しておき、そのエリアの入出門時のドアの開錠などを「AP検索処理開始条件」として利用する。
図15に示すように実施の形態3の無線通信装置500は、電子錠処理部501と、イベント検知部503と、アクセスポイント登録部507とを有する。
電子錠処理部501は、自宅などの特定エリアの入出門時に認証装置との認証通信を行いドアの開錠・施錠を行う機能を有しており、例えば、非接触式ICカードや、接触式ICカード、RFIDなどにより、その入門時にドアを開錠し、出門時にドアを施錠することが可能となる。
アクセスポイント登録部507は、接続するアクセスポイントと、そのアクセスポイントが設置されているエリアに入門するための開錠をおこなう電子錠情報とを関連づけて記憶する。
イベント検知部503は、「AP検索処理開始条件」を満たしているかいないかを判定する。すなわち、イベント検知部503は、電子錠の開錠処理があると、その開錠処理にかかる電子錠情報と対応するAP情報がアクセスポイント登録部507にあるかを判定する。「AP検索処理開始条件」を満たしている場合、すなわち開錠処理にかかる電子錠情報と対応するAP情報がアクセスポイント登録部507にある場合には、イベント検知通知をアクセスポイント検索処理部104に送出する。すなわち、認証装置との認証に関する情報(ここでは、電子錠情報)は、「アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報」ということができる。
上記構成を有する無線通信装置500の動作について説明する。図16は、無線通信装置500における、AP検索処理手順を示すフロー図である。基本的な処理フローは、図10のものと同様であるが、ローカル無線送受信処理部109の活性化タイミングが、電子錠の開錠処理を行ったか否か、および、その電子錠情報と対応するAP情報が登録されているかにより決定される点(ステップ5001)、並びに、施錠処理がなされたかが判定される点(ステップ5002)が異なる。
ステップ5001では、イベント検知部503が、電子錠が利用されるエリアが1つで、そのエリアに対応するAP情報が登録されている場合には、電子錠の開錠処理を行ったか否かが判定される。なお、電子錠が利用されるエリアが複数ある場合などには、電子錠の開錠処理を行ったか否か、および、その電子錠情報と対応するAP情報が登録されているかが判定される。例えば、電子錠処理部501から、電子錠を開錠したイベントを取得すると、電子錠の開錠処理を行ったと判定する。
図17は、アクセスポイント登録部507に格納されているAP情報の一例を示している。同図に示すようにアクセスポイント登録部507は、エントリ番号を示すAP情報ID、AP名、SSID、使用チャネル、ビーコン周期、WEP暗号化の有無、WEP暗号キー、関連電子錠情報エントリ番号を記憶している。同図では、エントリ番号を示すAP情報IDが“1”、AP名が“Wlanap1”、SSIDが“Mynetwork”、使用チャネルが“14”、ビーコン周期が“100ms”、WEP暗号化の有無が“On”(有)、WEP暗号キーが“Secret−key123”、関連電子錠情報エントリ番号が“1”であることが記憶されている。すなわち、同図に示すAP情報を所有している場合、電子錠情報1に記載の電子錠が開錠された場合に、無線チャネル14において、SSIDが“Mynetwork”であるアクセスポイント“Wlanap1”の検索を行うことになる。
図16に戻り、ステップ5002では、イベント検知部503は、電子錠の施錠処理を行ったか否かを判定する。例えば、電子錠処理部501から、電子錠を施錠したイベントを取得すると、電子錠の施錠処理を行ったと判定する。
ステップ5002の判定において施錠処理を行ったと判定すると、ローカル無線送受信処理部109への電源供給を停止する(ステップ2009)。
以上により、接続するアクセスポイント情報と、アクセスポイントと接続することが可能なエリアに入出門する場合の開錠・施錠情報とをリンク付けて登録管理することができ、これらの情報を元に、自動的にアクセスポイントを検索する地域を限定して、特定の無線チャネルにてアクセスポイントを検索することができる。このため、消費電力を削減し、高速なアクセスポイント検索が可能となる。
なお、IF選択部102、イベント検知部503、アクセスポイント検索処理部104、アクセスポイント登録部507、端末制御部108、ローカル無線送受信処理部109、セルラ送受信処理部110、電子錠処理部501の各機能ブロックは、集積回路であるLSIとして典型的には実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部、または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
このように本実施の形態によれば、無線通信装置500に、アクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記アクセスポイントに関する情報(AP情報)と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報(実施の形態3では、認証装置との認証に関する情報)とを記憶する接続情報記憶部105と、前記アクセス補助情報と一致する、接続情報記憶部105に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部104およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、アクセス補助情報を満たすときのみに、そのアクセス補助情報と対応づけられた特定のアクセスポイントにだけアクセスを試みるとともに、アクセスポイントとの通信に利用するローカル無線送受信処理部109の起動制御を行うので、無線通信装置の消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。
また、無線通信装置500に、特定エリアへの進入のための認証を行う認証装置と通信を行う電子錠処理部501と、アクセスポイントと当該アクセスポイントのエリア内で通信を行うローカル無線送受信処理部109と、前記認証装置との認証に関する情報と、その認証装置の特定エリア内で通信可能なアクセスポイントに関する情報とを対応づけて記憶する接続情報記憶部105と、前記認証が成功した前記認証装置との認証に関する情報と一致する、接続情報記憶部105に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、ローカル無線送受信処理部109の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部104およびIF選択部102と、を設けた。
こうすることにより、例えば、アクセスポイントが設置されている建造物への入門時にのみローカル無線送受信処理部109を活性化してアクセスポイント検索を行うことができるので、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができる。
前記制御手段は、特定エリアからの退出の認証を行うときに、ローカル無線送受信処理部109への電力供給を停止する。
こうすることにより、例えば、アクセスポイントが設置されている建造物以外の場所において、ローカル無線送受信処理部109の電力消費を低減することができる。
(他の実施の形態)
実施の形態2においては、アクセスポイントの利用頻度が高い時間帯のみを「AP検索処理開始条件」として利用したが、本発明はこれに限定されることはなく、実施の形態1実施の形態2の両「AP検索処理開始条件」を満たしたときに、AP検索処理を行うようにしてもよい。
すなわち、無線通信装置に、公衆無線通信網の基地局装置と当該基地局装置のエリア内で通信を行うセルラ送受信部と、前記エリアより狭い限定されたエリア内で当該エリアのアクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信部と、前記アクセスポイントに関する情報と、当該アクセスポイントのエリア内で通信可能な基地局装置に関する情報とを対応づけて記憶し、且つ、前記アクセスポイントに関する情報と、当該アクセスポイントの利用頻度の高い時間帯とを対応づけて記憶する接続情報記憶部と、現時点が前記記憶手段に記憶された利用頻度の高い時間帯に対応するアクセスポイントであり、且つ、前記セルラ送受信手段にて通信可能な基地局装置に関する情報と一致する前記記憶手段に記憶された情報に対応するアクセスポイントへの、アクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う制御手段としてのアクセスポイント検索処理部およびIF選択部と、を設けてもよい。
こうすることにより、アクセスポイント情報(AP情報)とこのアクセスポイントとの接続時に接続することができる公衆無線基地局の情報と、更にはアクセスポイント情報(AP情報)とアクセスポイントの利用状況情報とをリンク付けて登録管理することができ、これらの情報を元に、自動的にアクセスポイントを検索する地域および時間を限定して、特定の無線チャネルにてアクセスポイントを検索することができる。
本発明無線通信装置およびアクセス制御方法は、消費電力を低く抑えつつ、迅速にアクセスポイントを検索することができるものとして有用である。
本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 図1の無線通信装置のAP登録処理手順を示すフロー図 図1のセルラ情報登録部に記憶されるセルラ情報の構成例を示す図 図1のアクセスポイント登録部に記憶されるAP情報の構成例を示す図 図1の無線通信装置の一構造例を示す図 図1の無線通信装置のAP登録処理手順に対応するディスプレイ表示例を示す図 図1の無線通信装置のAP登録処理手順に対応するディスプレイ表示例を示す図 図1の無線通信装置のAP登録処理手順に対応するディスプレイ表示例を示す図 図1の無線通信装置のAP登録処理手順に対応するディスプレイ表示例を示す図 図1の無線通信装置のAP検索処理手順を示すフロー図 実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 図11のアクセスポイント利用状況登録部に記憶されるAP利用状況情報を視覚的に示す図 図11の無線通信装置における、AP利用状況情報登録処理手順を示すフロー図 図11の無線通信装置における、AP検索処理手順を示すフロー図 実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 図15の無線通信装置における、AP検索処理手順を示すフロー図 図15のアクセスポイント登録部に格納されているAP情報の一例を示す図
符号の説明
100、400、500 無線通信装置
101 アクセスポイント検索制御部
102 IF選択部
103、403、503 イベント検知部
104、404 アクセスポイント検索処理部
105、405 接続情報記憶部
106 セルラ情報登録部
107、507 アクセスポイント登録部
108 端末制御部
109 ローカル無線送受信処理部
110 セルラ送受信処理部
111 操作部
112 ディスプレイ
406 アクセスポイント利用状況登録部
501 電子錠処理部

Claims (11)

  1. アクセスポイントと通信を行うローカル無線送受信手段と、
    前記アクセスポイントに関する情報と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報とを対応づけて記憶する記憶手段と、
    前記アクセス補助情報と一致する、前記記憶手段に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う制御手段と、
    を具備する無線通信装置。
  2. 公衆無線通信網の基地局装置と前記基地局装置のエリア内で通信を行うセルラ送受信手段を具備し、
    前記記憶手段は、前記アクセス補助情報として前記アクセスポイントのエリア内で通信可能な基地局装置に関する情報を記憶し、
    前記制御手段は、前記セルラ送受信手段にて通信可能な基地局装置に関する情報と一致する、前記記憶手段に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う請求項1記載の無線通信装置。
  3. 特定エリアへの進入のための認証を行う認証装置と通信を行う認証処理手段を具備し、
    前記記憶手段は、前記アクセス補助情報として前記認証装置との認証に関する情報を記憶し、
    前記制御手段は、前記認証が成功した前記認証装置との認証に関する情報と一致する、前記記憶手段に記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う請求項1記載の無線通信装置。
  4. 前記制御手段は、前記アクセスポイントとの通信中に、前記アクセスポイントに関する情報と、前記アクセスポイントのエリア内において前記セルラ送受信手段で通信可能な基地局装置に関する情報とを対応づけた記憶制御を行う請求項2記載の無線通信装置。
  5. 前記制御手段は、前記アクセス制御が失敗したときに、前記ローカル無線送受信手段への電力供給を停止する請求項2記載の無線通信装置。
  6. 前記記憶手段に記憶されるアクセスポイントに関する情報は、当該アクセスポイントとの通信に利用されるチャネル情報を含む請求項2記載の無線通信装置。
  7. 前記記憶手段に記憶される基地局装置に関する情報は、当該基地局装置の識別情報と、当該基地局装置から送信される信号の受信電力情報とを含む請求項2記載の無線通信装置。
  8. 前記記憶手段は、前記アクセス補助情報として前記アクセスポイントの利用頻度の高い時間帯を記憶し、
    前記制御手段は、現時点が前記記憶手段に記憶された利用頻度の高い時間帯に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行う請求項1記載の無線通信装置。
  9. 前記制御手段は、前記特定エリアからの退出の認証を行うときに、前記ローカル無線送受信手段への電力供給を停止する請求項3記載の無線通信装置。
  10. アクセスポイントのエリア内で通信を行うローカル無線送受信手段を具備する無線通信装置の前記アクセスポイントへのアクセス制御方法であって、
    前記アクセスポイントに関する情報と、前記アクセスポイントへのアクセス開始を制御するためのアクセス補助情報とを対応づけて記憶するステップと、
    前記アクセス補助情報を満たしているか否かを判定するステップと、
    前記アクセス補助情報と一致する、前記記憶された情報に対応するアクセスポイントへのアクセス制御を行うとともに、前記ローカル無線送受信手段の起動制御を行うステップと、
    を具備するアクセス制御方法。
  11. 前記アクセスポイントへのアクセスは、前記アクセスポイントに関する情報に含まれる前記アクセスポイントのチャネルのみを利用する請求項10記載のアクセス制御方法。
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