JP2008059394A - スライドレール機構、及び金銭取扱い装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定ベース2に対して第1のレール4によって進退自在にガイドされた第1の可動ベース3と、第1の可動ベースに対して第2のレール12によって進退自在にガイドされた第2の可動ベース11と、固定ベースには係止部41を備え、第1の可動ベースには係止部と係止可能な位置関係にある被係止部42が設けられ、係止部と被係止部とを着脱自在に係着させる係着部材43を備え、係止部と被係止部は、第1可動ベース及び第2の可動ベースが収納位置にある時と、第2の可動ベースが引出し位置へ単独で移動すべき過程中においては、共に係着部材を介して係着し続けることにより第1の可動ベースの引出し方向への移動を阻止し続ける。
【選択図】図2
Description
ユニット類を筐体内外に引出し式に出入れ自在に構成する場合には、通常、筐体側とユニット側(ユニット設置棚)に夫々スライドレールを設け、各スライドレール同士を係合させる機構を採用することが多い。
スライドレール機構1は、例えば各種機器の筐体20内に収納されたユニット30を筐体の前面、或いは背面に設けた開放部から内外へ出入れ自在に支持するための手段である。
筐体20は、例えば食券販売機を構成しており、前面と背面に夫々開放部を備えた筐体本体21と、前面開放部を開閉するために筐体本体に軸支された前面扉22と、背面開放部を開閉するために筐体本体に軸支された背面扉23と、を備えている。
ユニット30は、例えば紙幣ユニットであり、前面扉22に設けた紙幣挿入口、及び紙幣払出口に夫々装着される紙幣挿入部31及び紙幣払出部32を有している。紙幣ユニット30は多段式のスライドレール機構1によって後方へ向けて進退自在に支持されており、破線で示すように背面側開放部から引き出すことができるように構成されている。金庫が満杯になった場合、その他のメンテナンスが必要となった場合には、操作者は背面扉23を開放し、紙幣ユニット30を引き出して紙幣の回収等の必要な作業を行う。
第2の可動ベース11の奥部には両側方へ突出した被係合部15が設けられている。また、第1の可動ベース3の中間位置には被係合部15と係合可能な位置関係にある係合部5が両側方へ突設されている。なお、被係合部15及び係合部5は、必ずしも両側方に設けなくとも良く、ベースの大きさや搭載重量に応じて片側方のみで足りる場合もある。
係合部5と被係合部15は、第1可動ベース3及び第2の可動ベース11が図6(a)に示した収納位置にある時には離間した位置関係にあり、第2の可動ベース11が(b)のように引出し位置へ単独で移動する過程で被係合部15が係合部5に係合することにより停止状態にあった第1の可動ベース3を連動して(c)に示した引出し位置に移動させるように構成されている。
特に、紙幣ユニット30が小型であり、筐体20の奥行き寸法が大きい場合には操作者が身体を前傾させて筐体内に入り込んで操作するのでこのような危険性が高まる。
請求項4の発明は、請求項1、2又は3において、前記係着部材は、永久磁石と、該永久磁石と着脱可能な磁性体から構成されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1、2又は3において、前記係着部材は、ベルベットクロスにより構成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1、2又は3において、前記係着部材は、突状部と、該突状部を弾性的に挟圧保持するボールキャッチであることを特徴とする。
請求項7の発明に係る金銭取扱い装置は、請求項1乃至6の何れか一項に記載のスライドレール機構を備えたことを特徴とする。
図1(a)及び(b)は本発明のスライドレール機構を備えた金銭取扱い装置の外観図、スライドレール機構の構成及び引出し動作を示す説明図であり、図2(a)(b)及び(c)はスライドレール機構の収納状態、中間状態、及び引出し状態を夫々示す斜視図である。なお、図6の構成を併せて参照しつつ、同一部分には同一符号を付して説明する。
食券販売機の筐体20は、前面側と背面側に夫々開放部を備えた筐体本体21と、前面側開放部の一端縁に設けたヒンジ部21aによって開閉自在に軸支された前面扉22と、背面側開放部の一端縁に設けたヒンジ21bによって開閉自在に軸支された背面扉23と、筐体20内部に収容される各種ユニットと、を備えている。
前面扉22には、メニュー選択スイッチ22a、紙幣挿入口22b、紙幣払出口22c、硬貨投入口22d、硬貨払出口22e等が配置されている。
筐体20は、例えば食券販売機を構成しており、前面と背面に夫々開放部を備えた筐体本体21と、前面開放部を開閉するために筐体本体に軸支された前面扉22と、背面開放部を開閉するために筐体本体に軸支された背面扉23と、を備えている。
ユニット30は、例えば紙幣ユニットであり、前面扉22に設けた紙幣挿入口22b、及び紙幣払出口22cに夫々装着される紙幣挿入部31と紙幣払出部32を有している。紙幣ユニット30は、紙幣挿入部31から挿入された紙幣の金種、真贋の判別を行う識別装置と、紙幣を収納する金庫と、金庫内の紙幣を釣銭として紙幣払出部32から払出すための払出機構等を備えている。紙幣ユニット30は多段式のスライドレール機構1によって後方へ向けて進退自在に支持されており、破線で示すように背面側開放部から引き出すことができるように構成されている。金庫が満杯になった場合、その他のメンテナンスが必要となった場合には、操作者は背面扉23を開放し、紙幣ユニット30を引き出して紙幣の回収等の必要な作業を行う。
第2の可動ベース11の奥部には両側方へ突出した被係合部15が設けられている。また、第1の可動ベース3の中間位置には被係合部15と係合可能な位置関係にある係合部5が両側方へ突設されている。
なお、上記実施形態では、固定ベース2、可動ベース3、11は何れも水平な底板と、底板の幅方向両端部から夫々立設した側板とから構成されているが、この構成は一例に過ぎず、レール4、12によって可動ベース3、11をスライド自在に支持できる構造であればどのような構成であってもよい。
係止機構40は、固定ベース2の側面適所に設けた係止部41と、係止部41と係止可能な位置関係となるように第1の可動ベース3の側面適所に設けられた被係止部42と、係止部41と被係止部42とを着脱自在に係着させる係着部材43と、を備えている。
係止部41と被係止部42は、第1の可動ベース3及び第2の可動ベース11が収納位置にある時(図1(b)、図2(a))と、紙幣ユニット30を搭載した第2の可動ベース11が引出し位置へ単独で移動すべき過程中(図2(b))においては、共に係着部材43を介して係着し続けることにより第1の可動ベース3の引出し方向への移動を阻止し続けるように構成されている。従って、第2のレール12のスライド抵抗が第1のレール4のスライド抵抗よりも大きくなっている場合であっても、係着部材43が第1の可動ベース3を係着し続ける力を所定値に設定しておくことにより、紙幣ユニット30を搭載した第2の可動ベース11だけを単独で引き出すことが可能となる。従って、第2の可動ベース11を引き出したときに、第1の可動ベース3が先行して突出することにより、背面側に位置する操作者に衝突することがなくなる。
まず、図3(a)に示した係止機構40は、鉄等の磁性体から成る係止部41と、この係止部41と吸着するマグネットキャッチから成る係着部材43と、係着部材43を支持する被係止部42と、から構成されている。磁性体から成る係止部41とマグネットキャッチから成る係着部材43とが当接することによって係止部41と被係止部42とが連結状態となる一方、両者を剥離させる方向へ磁力による吸着力以上の力が加わることにより両者は剥離する。
次に、図3(b)の係止機構40にあっては、係着部材43は、突状部としての被係止部43aと、この被係止部43aを弾性的に挟圧保持するボールキャッチ43bとから構成される。この逆であってもよい。ボールキャッチ43bは接近する方向へ弾性的に付勢された2つのボールの間に突状部43aを圧入することによって突状部を所定の挟圧力により保持する手段であり、この挟圧力を超える離脱力が加わった場合に突状部はボール間から離脱する。
以上の構成において、図1(b)、図2(a)の収納状態にある紙幣ユニット30を図2(b)の中間状態を経由した後で図2(c)の引出し状態に移行させる場合には、背面側に位置する操作者が第2の可動ベース11の取手11aを把持して背面側に引き出す。
なお、上記実施形態にかかるスライドレール機構においては、固定ベース2に対して2個の可動ベース3、11をスライド自在に支持したが、これは一例に過ぎず、固定ベース2と第2の可動ベース3との間に、少なくとも1個の他の可動ベースを収納・引出し方向に進退自在に配置した同様の構成としてもよい。
図示するようにこの実施形態に係るスライドレール機構1では、第2の可動ベース11を省略して第2のレール12に紙幣ユニット30を直接固定することにより第1の可動ベース3に対して紙幣ユニット30をスライド自在に支持し、更に筐体本体21と第1の可動ベース3に対して係止機構40を設けている。この実施形態では、格別の固定ベースを設けることなく筐体本体21の内壁に直接第1のレール4を取り付けることにより(或いは、筐体本体の内壁を固定ベースとして第1のレール4を取り付けることにより)、筐体本体により第1の可動ベース3をスライド自在に支持するようにしている。なお、この実施形態においては紙幣ユニット30の後端部に取手30aを設けることとなる。
なお、図1(b)に示すように紙幣ユニット30が収納位置にある場合は、図示しないストッパ機構によりロックした状態で装置を運用するのが一般的であるが、ユニット30又は第2可動ベース11の何れかに係止部を、前面扉22に前記係止部に対応する被係止部をそれぞれ設けて、マグネットキャッチやボールキャッチ等の係着部材を備えることにより、複雑なストッパ機構を省略するようにしてもよい。
また、上記例ではユニットを筐体本体の背面側へ引き出す例を示したが、引出し方向は前面側、側面側、その他の任意の方向であってもよい。
更に具体的には、本発明のスライドレール機構は、自動券売機その他の自動販売機、両替機、自動入出金機等々の各種金銭取扱い装置に適用することができる。
42…被係止部、43…係着部材、43a…突状部、43a…被係止部、43b…ボールキャッチ、43c…シート、43d…シート。
Claims (7)
- 固定ベースと、該固定ベースに対して第1のレールによって収納・引出し方向へ進退自在にガイドされた第1の可動ベースと、該第1の可動ベースに対して第2のレールによって収納・引出し方向へ進退自在にガイドされた第2の可動ベースと、を備え、該第2の可動ベースを収納位置と引出し位置との間で進退自在に支持するスライドレール機構であって、
前記固定ベースには係止部を備え、
前記第1の可動ベースには前記係止部と係止可能な位置関係にある被係止部が設けられ、
前記係止部と前記被係止部とを着脱自在に係着させる係着部材を備え、
前記係止部と前記被係止部は、前記第1可動ベース及び第2の可動ベースが収納位置にある時と、前記第2の可動ベースが第1の可動ベースに対する最大移動位置に達するまでは、共に前記係着部材を介して係着し続けることにより前記第1の可動ベースの引出し方向への移動を阻止し続けることを特徴とするスライドレール機構。 - 固定ベースと、前記固定ベースに対して第1のレールによって収納・引出し方向へ進退自在にガイドされた第1の可動ベースと、該第1の可動ベースに対して第2のレールによって収納・引出し方向へ進退自在にガイドされる第2の可動ベースと、該第2の可動ベース上に搭載されたユニットと、を備え、前記ユニットを収納位置と引出し位置との間で進退自在に支持するスライドレール機構であって、
前記固定ベースには係止部を備え、
前記第1の可動ベースには前記係止部と係止可能な位置関係にある被係止部が設けられ、
前記係止部と前記被係止部とを着脱自在に係着させる係着部材を備え、
前記係止部と前記被係止部は、前記第1可動ベース及び第2の可動ベースが収納位置にある時と、前記第2の可動ベースが引出し位置へ単独で移動すべき過程中においては、共に前記係着部材を介して係着し続けることにより前記第1の可動ベースの引出し方向への移動を阻止し続けることを特徴とするスライドレール機構。 - 前記固定ベースは、前記スライドレール機構を収容する装置筐体の一部を構成していることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライドレール機構。
- 前記係着部材は、永久磁石と、該永久磁石と着脱可能な磁性体から構成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のスライドレール機構。
- 前記係着部材は、ベルベットクロスにより構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のスライドレール機構。
- 前記係着部材は、突状部と、該突状部を弾性的に挟圧保持するボールキャッチであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のスライドレール機構。
- 請求項1乃至6の何れか一項に記載のスライドレール機構を備えたことを特徴とする金銭取扱い装置。
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- 2006-08-31 JP JP2006236961A patent/JP2008059394A/ja active Pending
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