JP2008058599A - 複合偏光板製品チップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄くて脆弱な層を含む複合偏光板のチップカット時に発生するクラックや波打ちなどの現象を低減することができる複合偏光板製品チップの製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板20及び偏光板10が積層されており、そのコーティング層からなる位相差板20は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層30,30によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする際、そのコーティング層からなる位相差板を基準として、その上下に存在する全ての光学部材のうち、式:F[MPa・mm]=カット辺と垂直な方向の引張り弾性率[MPa]×厚み[mm] で定義されるFの値が最も大きい光学部材を含まない側、具体的には偏光板10を含まない側の面からカット用の刃を入れることにより、複合偏光板製品チップを製造する。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板20及び偏光板10が積層されており、そのコーティング層からなる位相差板20は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層30,30によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする際、そのコーティング層からなる位相差板を基準として、その上下に存在する全ての光学部材のうち、式:F[MPa・mm]=カット辺と垂直な方向の引張り弾性率[MPa]×厚み[mm] で定義されるFの値が最も大きい光学部材を含まない側、具体的には偏光板10を含まない側の面からカット用の刃を入れることにより、複合偏光板製品チップを製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶ディスプレイに組み込まれる複合偏光板チップの製造方法に関するものである。詳しくは、コーティング層からなる脆弱な光学部材を含む複合偏光板において、製品サイズのチップに裁断するとき、当該脆弱な光学部材に生じ得るクラックや波打ちなどの現象を抑えることが可能な複合偏光板製品チップの製造方法を提供しようとするものである。
近年、消費電力が低く、低電圧で動作し、軽量でかつ薄型の液晶ディスプレイが、携帯電話や携帯情報端末(PDA)、コンピュータ用のモニター、テレビなど、情報用表示デバイスとして急速に普及してきている。液晶技術の発展に伴い、さまざまなモードの液晶ディスプレイが提案されて、応答速度やコントラスト、狭視野角といった液晶ディスプレイ特有の問題点が解消されつつある。しかしながら依然として、陰極線管(CRT)に比べて視野角が狭いことが指摘され、視野角拡大のための各種の試みがなされている。
一般に、このような液晶ディスプレイの視野角を広げるために、位相差板と呼ばれる光学部材を用いることが多々ある。位相差板には、さまざまなタイプのものが存在し、例えば、高分子樹脂フィルムを延伸して位相差を発現させた樹脂延伸タイプの位相差板や、光学的に異方性のある化合物を基材フィルムの上にコーティングして配向させたコーティングタイプの位相差板、また、光学的に異方性のある化合物をバインダー樹脂中に分散させて製膜したうえで延伸したコーティング+延伸タイプの位相差板などがある。
最近では、液晶ディスプレイの薄膜化やコストダウンという流れの中で、これらの位相差板においても薄膜化が急速に進んでおり、現在では20μm 以下の位相差板も珍しくない。中でも、15μm 以下という究極の薄さを実現できるコーティング層からなる位相差板が多く採用されるようになってきている。
ここでいうコーティング層からなる位相差板とは、樹脂の溶液や、屈折率異方性を有するフィラーの如き物質を分散させた液、液晶化合物の溶液などからなる塗工液を、基材上に塗布して作製される光学層であって、以下、「コーティング位相差板」と略すことがある。かかるコーティング位相差板は、必要に応じて他の位相差板と組み合わせて複合位相差板としたうえで、偏光板と積層されて用いられることが多い。コーティング層を形成する基材が所望の光学機能を有するものであれば、そのまま複合位相差板として用いられることもあるし、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムなど、剥離性の良い基材の上に一旦コーティング層を形成してから、他の光学部材にそれを転写して用いられることもある。
例えば特開 2005-309290号公報(特許文献1)には、偏光板、粘着剤層、及びコーティング位相差板がこの順に積層された複合偏光板が開示されている。また特開 2005-338215号公報(特許文献2)には、面内に配向している透明樹脂フィルムからなる位相差板に、粘着剤層を介してコーティング位相差板を積層し、さらにそのコーティング位相差板の表面に粘着剤層を設けて複合位相差板とすることが開示されており、その樹脂位相差板側に偏光板を積層することも記載されている。さらに特開 2006-10912 号公報(特許文献3)には、脂肪族ジイソシアネートをベースとするウレタン樹脂をバインダーとし、これと有機修飾粘土複合体とを含む組成物をフィルム状に形成してコーティング位相差板を構成することが開示されており、そのコーティング位相差板を、粘着剤層を介して偏光板に積層し、複合偏光板とすることも記載されている。
しかしながら、このようなコーティング位相差板は、その薄さゆえに衝撃に対する十分な強度が得られないため、加工工程での応力によってクラックが発生したり、波打ったりしてしまう問題点がある。このようなクラックや波打ちが生じた場合、位相差の局所的変化による光漏れや、光の散乱による光漏れが発生し、液晶表示の品質を著しく低下させてしまうことが問題となる。
特に、携帯電話やPDAといった中・小型の液晶ディスプレイにおいては近年、表示部の大型化が進む一方で、ディスプレイの外寸の小型化も進んでおり、結果的に液晶セルに貼合する複合偏光板も、偏光板端部から実際の表示に用いられる部分(表示エリア)までのマージンが非常に狭い「狭額縁」構成が主流となってきている。かかる「狭額縁」構成の場合は特に、複合偏光板の大板から製品チップをカットする際に生じるコーティング層からなる位相差板のクラックや波打ちの飛距離が問題となる可能性が高い。このような理由から、チップカット時のクラックや波打ちの飛距離を低減させることが重要な課題となる。ここでいうクラックや波打ちの飛距離とは、カット辺から発生するクラックや波打ちが製品チップの内側まで伸びている距離を意味する。
そこで、本発明の目的は、薄くて脆弱な層を含む複合偏光板のチップカット時に発生するクラックや波打ちなどの現象を低減することができる複合偏光板製品チップの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、コーティング位相差板のような非常に薄くて脆弱な層を含む複合偏光板のチップカット時に発生しやすいクラックや波打ちといった現象を抑制するために鋭意研究を行ってきた。その結果、少なくとも、コーティング位相差板と偏光板が積層されており、そのコーティング位相差板は上下が感圧式接着剤層によって挟まれている複合偏光板においては、前記コーティング位相差板の位置を基準にして、偏光板が存在する側と反対側から刃を入れてチップカットすれば、クラックや波打ちの飛距離が小さくなることを見出した。
そして、薄くて脆弱なコーティング位相差板の両側に配置される全ての層について、各層の引張り弾性率と厚みの積を求め、その値が最大となる光学部材に着目し、前記コーティング位相差板の位置を基準として、前記引張り弾性率と厚みの積が最大となる光学部材を含む側から刃を入れて複合偏光板を裁断した場合には、コーティング位相差板に発生するクラックや波打ちの飛距離が大きくなり、逆に前記引張り弾性率と厚みの積が最大となる光学部材を含まない側から刃を入れて裁断すれば、クラックや波打ちの飛距離が十分に低減できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき、さらに種々の検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明によれば、少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板及び偏光板が積層されており、そのコーティング層からなる位相差板は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする方法であって、そのコーティング層からなる位相差板の位置を基準として、その上下に存在する全ての光学部材のうち、下式(1)で定義されるFの値が最も大きい光学部材を含まない側の面からカット用の刃を入れることにより、複合偏光板製品チップを製造する方法が提供される。
F[MPa・mm]=カット辺と垂直な方向の引張り弾性率[MPa]×厚み[mm] (1)
また本発明によれば、少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板及び、偏光子の両側に透明保護層を有する偏光板が積層されており、そのコーティング層からなる位相差板は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする方法であって、そのコーティング層からなる位相差板の位置を基準として、前記偏光板が存在する側とは反対側からカット用の刃を入れることにより、複合偏光板製品チップを製造する方法も提供される。
本発明の方法によれば、少なくとも、コーティング位相差板と偏光板が積層されている複合偏光板について、それをチップカットするときにコーティング位相差板の端面に発生しやすいクラックや波打ちといった現象を大幅に少なくすることができ、製品の歩留まりを高めることができるとともに、それを適用した液晶ディスプレイの表示品位を上げることができる。
以下、添付の図面も適宜参照しながら、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明では、少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング位相差板及び偏光板が積層されており、そのコーティング位相差板は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下が挟まれている複合偏光板を対象とし、この複合偏光板を製品サイズにチップカットする。
本発明で対象とする複合偏光板の層構成の例を図1に断面模式図で示す。この例の複合偏光板は、図の上側から順番に、プロテクトフィルム60/偏光板10/感圧式接着剤層30/延伸樹脂フィルムからなる位相差板40/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70という、合計8層が積層されている。
偏光板10は通常、偏光子の両面に保護層を有するものである。偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、ヨウ素や二色性有機染料などの二色性色素が吸着配向しているもので構成される。その両面に配置される保護層は、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースの如きセルロース系樹脂や、ノルボルネンの如き多環式の環状オレフィンを主要なモノマーとする環状ポリオレフィン系樹脂、エチレンやプロピレンの如き鎖状オレフィンを主要なモノマーとするポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などからなる透明樹脂フィルムで構成することができる。また、これらの透明樹脂で構成され、位相差板としての機能を有するフィルムを保護層とすることもできる。さらにこれらの保護層には、反射防止層やハードコート層などの表面処理層が設けられていてもよい。偏光板10は、偏光子や保護層を含めて、また表面処理層が設けられている場合にはそれらも含めて、全体で1層と考える。
コーティング位相差板20は、先に述べたとおり、樹脂の溶液や、屈折率異方性を有するフィラーの如き物質を分散させた液、液晶化合物の溶液などからなる塗工液を、基材上に塗布して作製される光学部材である。コーティング位相差板20の好適な例として、有機溶媒中に有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂とを含有する塗工液を基材上に塗布し、溶剤を除去して形成されるものを挙げることができる。コーティング位相差板20は、このようにコーティングによって形成される層なので、その厚みは比較的小さく、具体的には30μm 以下であり、さらに15μm 以下とすることもできる。コーティング位相差板20について、厚みの下限に特別な制限はなく、例えば、1μm 程度のこともありうる。
本発明で対象とする複合偏光板は、このようなコーティング位相差板20の上下両面が感圧式接着剤層30,30によって挟まれたものである。このため、このコーティング位相差板20とその周辺の部材は、例えば、次のような方法で積層することができる。すなわち、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムなど、剥離性の良い転写基材の上に一旦コーティング層を形成してから、そのコーティング層の露出面に一方の感圧式接着剤層30を形成し、転写基材を剥離除去した後、その剥離面にもう一つの感圧式接着剤層30を、所望により他の光学部材とともに設ける。図1に例示する構成は、転写基材(図示せず)の表面に予めコーティング位相差板20を形成し、その露出面に、セパレートフィルム60上に設けられた感圧式接着剤層30又は、位相差板40の片面に設けられた感圧式接着剤層30を貼着し、転写基材を剥離除去した後、その剥離面に、もう一方の位相差板40付き感圧式接着剤層30又はセパレートフィルム60付き感圧式接着剤層30を貼り合わせる方法により、製造できる。
コーティング位相差板20を有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂とで構成する場合、そこに用いる有機修飾粘土複合体は、有機物と粘土鉱物との複合体であって、具体的には例えば、層状構造を有する粘土鉱物と有機化合物を複合化したものであることができ、有機溶媒に分散可能なものである。層状構造を有する粘土鉱物としては、スメクタイト族や膨潤性雲母などが挙げられ、その陽イオン交換能により有機化合物との複合化が可能となる。なかでもスメクタイト族は、透明性にも優れることから、好ましく用いられる。スメクタイト族に属するものとしては、ヘクトライト、モンモリロナイト、ベントナイトなどが例示できる。これらのなかでも化学合成されたものは、不純物が少なく、透明性に優れるなどの点で好ましい。特に、粒径を小さく制御した合成ヘクトライトは、可視光線の散乱が抑制されるために好ましく用いられる。
粘土鉱物と複合化される有機化合物としては、粘土鉱物の酸素原子や水酸基と反応しうる化合物、また交換性陽イオンと交換可能なイオン性の化合物などが挙げられ、有機修飾粘土複合体が有機溶媒に膨潤又は分散できるようになるものであれば特に制限はないが、具体的には含窒素化合物などを挙げることができる。含窒素化合物としては、例えば、1級、2級又は3級のアミン、4級アンモニウム化合物などが挙げられる。中でも、陽イオン交換が容易であることなどから、4級アンモニウム化合物が好ましく用いられる。4級アンモニウム化合物としては、例えば、長鎖アルキル基を有するもの、アルキルエーテル鎖を有するものなどが挙げられる。中でも、炭素数1〜30のアルキル基、n=1〜50の −(CH2CH(CH3)O)nH基、又は−(CH2CH2CH2O)nH基を有する4級アンモニウム化合物が好ましい。さらに好ましくは、炭素数6〜10のアルキル基を有するものである。
有機修飾粘土複合体を、有機化合物とスメクタイト族に属する粘土鉱物とで構成する場合、そのスメクタイト族に属する粘土鉱物は、有機化合物との複合体とした状態で有機溶媒に膨潤又は分散できるようになるものであれば、特に制限されないが、交換性陽イオンがイオン性有機化合物で交換されにくい粘土鉱物は、有機溶剤への分散が難しくなる。スメクタイト族に属する粘土鉱物の合成品においては、その表面に水酸化マグネシウムなどのマグネシウム化合物が付着していることが多く、そのようなマグネシウム化合物の量が多いと、交換性陽イオンサイトを妨害することになる。そこで、表面に存在するマグネシウム化合物を酸洗浄などで除去して、マグネシウムの存在比を少なくしたもの、具体的には、ケイ素4原子に対するマグネシウムの原子比(Mg/Si4)が2.73未満であるものが、有機溶媒中で分散しやすいため、好ましい。例えば、スメクタイト族に属するヘクトライトは、化学大辞典編集委員会編「化学大辞典」(共立出版株式会社,昭和37年2月28日初版発行)にあるように、典型的には Na0.66(Mg5.34Li0.66)Si8O20(OH)4・nH2O又は Na1/3(Mg8/3Li1/3)Si4O10(OH)2・mH2Oの組成式で表され、その状態でのMg/Si4原子比は 2.67であるが、合成ヘクトライトでは、上記のような表面に存在するマグネシウム化合物により、Mg/Si4原子比は2.67よりもやや大きくなっている。
かかる表面に存在するマグネシウム化合物を酸洗浄などにより除去して、Mg/Si4 原子比をできるだけ 2.67に近づけたものが、好ましく用いられる。ヘクトライトや合成ヘクトライトを含むスメクタイト族粘土鉱物においては、ナトリウムが交換性陽イオンとなり、それが、有機化合物、例えば4級アンモニウム基と交換して、有機修飾粘土複合体となるので、修飾前後でMg/Si4 原子比が変わることはない。そこで、有機修飾粘土複合体のMg/Si4原子比を2.73未満とするには、有機物で修飾する前の粘土鉱物を酸で洗浄するのが有効である。
有機修飾粘土複合体には、その製造の際に用いられる原料に起因して、塩素を含む化合物が不純物として混入することが多い。そのような塩素化合物の量が多いと、コーティング位相差板とした後にフィルムからブリードアウトする可能性がある。その場合には、感圧式接着剤を介してそのコーティング位相差板を液晶セルガラスに貼合したときに、粘着力が経時で大幅に低下してしまう。そこで、有機修飾粘土複合体からは、洗浄により塩素化合物を除去しておくのが好ましく、その中に含まれる塩素の量を2,000ppm以下とした状態で有機溶媒中に含有させれば、かかる粘着力の低下を抑えることができる。塩素化合物の除去は、有機修飾粘土複合体を水洗する方法により行うことができる。
有機修飾粘土複合体は、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。適当な有機修飾粘土複合体の市販品には、それぞれコープケミカル(株)から“ルーセンタイト STN”や“ルーセンタイト SPN”の商品名で販売されている合成ヘクトライトと4級アンモニウム化合物との複合体などがある。
このような有機溶媒に分散可能な有機修飾粘土複合体は、コーティングのしやすさや光学特性の発現性、力学的特性などの点から、バインダー樹脂と組み合わせて用いられる。有機修飾粘土複合体と併用するバインダー樹脂は、トルエン、キシレン、アセトン、酢酸エチルなどの有機溶媒に溶解するもの、とりわけ、ガラス転移温度が室温以下(約20℃以下)であるものが、好ましく用いられる。また、液晶ディスプレイに適用する場合に必要とされる良好な耐湿熱性及びハンドリング性を得るためには、疎水性を有するものが望ましい。このような好ましいバインダー樹脂としては、ポリビニルブチラールやポリビニルホルマールの如きポリビニルアセタール樹脂、セルロースアセテートブチレートの如きセルロース系樹脂、ブチルアクリレートの如きアクリル系樹脂、ウレタン樹脂、メタアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
適当なバインダー樹脂の市販品としては、電気化学工業(株)から“デンカブチラール #3000-K”の商品名で販売されているポリビニルアルコールのアルデヒド変性樹脂、東亞合成(株)から“アロン S1601”の商品名で販売されているアクリル系樹脂、住化バイエルウレタン(株)から“SBU ラッカー 0866” の商品名で販売されているイソホロンジイソシアネートベースのウレタン樹脂などがある。中でもバインダー樹脂としては、イソホロンジイソシアネートをベースとするウレタン樹脂が好適に用いられる。
有機溶媒に分散可能な有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂の割合は、前者:後者の重量比で1:2〜10:1の範囲、とりわけ1:1〜2:1の範囲にあることが、有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂からなる層の割れ防止などの力学的特性向上のために好ましい。
有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂は、有機溶媒に含有させて塗工液とし、例えば転写基材上に塗布される。この際一般には、バインダー樹脂は有機溶媒に溶解され、そして有機修飾粘土複合体は有機溶媒中に分散される。この分散液の固形分濃度は、調製後の分散液が実用上問題ない範囲でゲル化したり白濁したりしなければ制限はないが、通常、有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂の合計固形分濃度が3〜15重量%程度となる範囲で使用される。最適な固形分濃度は、有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂それぞれの種類や両者の組成比により異なるため、組成毎に設定される。また、製膜する際の塗布性を向上させるための粘度調整剤や、疎水性及び/又は耐久性をさらに向上させるための架橋剤など、各種の添加剤を加えてもよい。
コーティング位相差板20を形成するのに使用する塗工方式も特に制限されるものでなく、ダイレクト・グラビア法、リバース・グラビア法、ダイコート法、カンマコート法、バーコート法など、公知の各種コーティング法を用いることができる。
コーティング位相差板の厚み方向の屈折率異方性は、面内遅相軸方向の屈折率をnx 、面内でそれと直交する方向(進相軸方向)の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、そしてフィルムの厚みをdとして、下記式(2)により定義される厚み方向の位相差値Rthで表される。この値は、面内の遅相軸を傾斜軸として40度傾斜させて測定される位相差値R40と面内の位相差値R0 とから算出できる。すなわち、式(2)による厚み方向の位相差値Rthは、面内の位相差値R0 、遅相軸を傾斜軸として40度傾斜させて測定した位相差値R40、フィルムの厚みd、及びフィルムの平均屈折率n0 を用い、以下の式(3)〜(5)から数値計算によりnx、ny及びnz を求め、これらを式(2)に代入して、算出することができる。なお、式(3)は、面内の位相差値を表す定義式である。
Rth=〔(nx+ny)/2−nz〕×d (2)
R0 =(nx−ny)×d (3)
R40=(nx−ny')×d/cos(φ) (4)
(nx+ny+nz)/3=n0 (5)
ここで、
φ=sin-1〔sin(40°)/n0〕
ny'=ny×nz/〔ny 2×sin2(φ)+nz 2×cos2(φ)〕1/2
R0 =(nx−ny)×d (3)
R40=(nx−ny')×d/cos(φ) (4)
(nx+ny+nz)/3=n0 (5)
ここで、
φ=sin-1〔sin(40°)/n0〕
ny'=ny×nz/〔ny 2×sin2(φ)+nz 2×cos2(φ)〕1/2
コーティング位相差板の厚み方向位相差値Rthは、40〜300nm程度の範囲から、その用途、特に液晶セルの特性に合わせて、適宜選択するのが好ましい。その厚み方向位相差値Rthは、有利には50nm以上、また有利には200nm以下である。
感圧式接着剤層30は、粘着剤とも呼ばれるもので、アクリル系ポリマーや、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとするもので構成することができる。中でもアクリル系の感圧式接着剤のように、光学的な透明性に優れ、適度の濡れ性や凝集力を保持し、基材との接着性にも優れ、さらには耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないものを選択して用いることが好ましい。アクリル系の感圧式接着剤においては、メチル基やエチル基、ブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有するアクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどからなる官能基含有アクリル系モノマーとを、ガラス転移温度が好ましくは25℃以下、さらには0℃以下となるように配合した、重量平均分子量10万以上のアクリル系共重合体が、ベースポリマーとして有用である。
感圧式接着剤層30は、上記の如く柔らかいベースポリマーで構成され、その引張り弾性率は100MPa 以下であり、通常はさらに小さい、例えば10MPa 以下であることもできる。感圧式接着剤層30において、その引張り弾性率の下限に特別な限定はなく、例えば、0.01MPa程度のこともありうる。
必要に応じて設けられる位相差板40は、透明な熱可塑性樹脂の延伸フィルムで構成することができる。熱可塑性樹脂として具体的には例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セルロース系樹脂、プロピレンやエチレンの如きオレフィンを主要なモノマーとするポリオレフィン系樹脂、ノルボルネンの如き多環式の環状オレフィンを主要なモノマーとする環状ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。位相差板40の面内位相差値は、複合偏光板の用途により、30〜300nm程度の範囲から適宜選択すればよい。例えば、携帯電話や携帯情報端末の如き比較的小型の液晶ディスプレイに複合偏光板を適用する場合、位相差板40は、1/4波長板であるのが有利である。位相差板40は、必要に応じて2枚以上積層して用いられることもあり、その場合の接着には通常、感圧式接着剤が用いられる。
プロテクトフィルム60は、偏光板10の表面を保護するために用いられる樹脂製のフィルムであり、その貼着面に粘着力の弱い感圧式接着剤が設けられている。またセパレートフィルム70は、一番外側の感圧式接着剤層30を保護するために用いられる、やはり樹脂製のフィルムであり、感圧式接着剤層30への貼着面には通常、離型処理が施されている。これらのプロテクトフィルム60やセパレートフィルム70は、ポリエチレンテレフタレートなどの透明な樹脂で構成することができる。
図1に示した各光学部材に加え、その他の光学部材が積層されていてもよい。その他の光学部材として、例えば、輝度向上フィルムを挙げることができる。輝度向上フィルムとは、液晶ディスプレイにおけるバックライト光の利用効率を高めることのできる光学フィルムであって、例えば、ある種の偏光光を透過し、それと反対の性質を有する偏光光を反射することで偏光分離するものなどがある。具体的には、少なくとも2種の高分子フィルムが積層され、屈折率異方性による反射率の異方性を利用して上記のような偏光分離を行うものがある。輝度向上フィルムとしては、例えば、3M Company〔日本では住友スリーエム(株)〕から販売されている反射型偏光分離フィルムである“DBEF”などを挙げることができる。
本発明では、偏光板10及びコーティング位相差板20を必須とし、そのコーティング位相差板20の上下両面が引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層30,30によって挟まれている複合偏光板を対象とする。そして、各層の引張り弾性率を考えるにあたっては前述したとおり、偏光板10は、偏光子や保護層を含めて、また表面処理層が設けられている場合にはそれらも含めて、全体で1層とみなすが、その他の光学部材は、それぞれ1層ずつとして引張り弾性率を決定する。図1に示した例では、コーティング位相差板20、感圧式接着剤層30、位相差板40、プロテクトフィルム60及びセパレートフィルム70が、その他の光学部材に該当する。感圧式接着剤層30は、コーティング位相差板20を挟む形で少なくとも2層存在し、図1の例では3層存在するが、それぞれ1層ずつとして引張り弾性率を決定する。また、上で説明したような輝度向上フィルムなどを設ける場合も、それぞれ1層ずつとして考える。
そして本発明においては、コーティング位相差板20を基準として、その上下に存在する全ての光学部材のうち、前記式(1)で定義されるFの値が最も大きい光学部材を含まない側の面からカット用の刃を入れて、複合偏光板製品チップに裁断する。各光学部材のカット辺と垂直な方向の引張り弾性率をα、厚みをdとして、式(1)は次式(1a)のように表すこともできる。
F[MPa・mm]=α[MPa]×d[mm] (1a)
ここでいう引張り弾性率αは、万能引っ張り試験機などを用い、対象とする光学部材を室温条件下において引っ張ったときに、弾性変形領域内で下式(6)により与えられる値であり、一般にヤング率などと呼ばれているものである。
α[MPa]=印加圧力[MPa]/歪み (6)
この引張り弾性率αは、等方的な材料であれば一義的に決まる値であるが、異方性を有する材料の場合には、引っ張る方向に依存して値が変わるため、カットする辺に対して垂直方向の引張り弾性率を用いる。製品チップに裁断するときの長辺の引張り弾性率(すなわち、製品チップの短辺方向の引張り弾性率)をα1 、短辺の引張り弾性率(すなわち、製品チップの長辺方向の引張り弾性率)をα2 とする。上記のF値の計算には、α1 及びα2 のうち大きい方をαとして用いるものとする。理由は、引張り弾性率が大きければ、カット時のクラックや波打ちの飛距離もこれに比例して大きくなるため、実際の系において、最も大きい弾性率のケースを避けることで、クラックなどの飛距離を低減できるためである。
なお、引張り弾性率α1及びα2は、実際に裁断する角度をもとに測定してもよいが、最大弾性率を発現する方向の引張り弾性率の測定値とそれに垂直な方向の引張り弾性率があれば、全ての方向の引っ張り弾性率を下式(7)に基づいて計算することができる。すなわち、最大弾性率を発現する方向に引っ張ったときの引張り弾性率をα//、面内でこれと垂直な方向に引っ張ったときの引張り弾性率をα⊥として、最大弾性率を発現する方向からθだけ半時計回りに回転した方向に引っ張ったときの引張り弾性率αθは、次式(7)で表すことができる。
ただし、Q及びGは、それぞれ次の値である。
Q=ν×α⊥
G=1/(1/α//+1/α⊥+2×ν/α//)
G=1/(1/α//+1/α⊥+2×ν/α//)
ここで、νはポアソン比と呼ばれる値であり、本来は、一定方向に引っ張ったときの引張り方向の歪み量と、これに垂直な方向の歪み量の比で定義される物性値であるが、ここでは、一般的な材料の値である0.3を全ての計算に用いることとする。
なお、一般的な高分子延伸フィルムであれば、延伸軸に平行な方向が最大引張り弾性率となることが多い。
また、厚みdは、各光学部材について、例えば、接触式の膜厚計などを用いて、簡単に測定することができる。
以上説明した基準に基づき、図1に示した複合偏光板を光学部材毎に分割すると、プロテクトフィルム60/偏光板10/感圧式接着剤層30/位相差板40/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70の8層となる。この場合、コーティング位相差板20の片側(図1の上方)に存在する光学部材は、プロテクトフィルム60/偏光板10/感圧式接着剤層30/位相差板40/感圧式接着剤層30の5層であり、コーティング位相差板20のもう一方の側(図1の下方)に存在する光学部材は、感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70の2層である。これら7層の中で、F値が最大となる光学部材は通常、偏光板10である。
本発明では、こうして、コーティング位相差板20の位置を基準に、偏光板10を含まない側、すなわち図1に示す例では下方側からチップカットの刃を入れることで、クラックや波打ちの飛距離を低減することができる。
そこで、複合偏光板を構成する各光学部材の引張り弾性率αを求めることなく、少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング位相差板20と偏光子の両側に透明保護層を有する偏光板10とが積層されており、そのコーティング位相差板が引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下から挟まれている複合偏光板について、そのコーティング位相差板20の位置を基準として、偏光板10が存在する側とは反対側からカット用の刃を入れて、製品チップに裁断するようにしてもよい。
コーティング位相差板20の位置を基準に、前記式(1)又は(1a)で定義されるF値が最も大きい光学部材を含まない側の面からカット用の刃を入れて裁断することで、クラックや波打ちの飛距離が低減される原理は、以下のように説明できる。
複合偏光板を裁断するとき、刃を入れる側の一番上にある部材から順番にカットされていくことになる。この際、各部材を順次カットしていくにつれて、コーティング位相差板20にかかる応力分布は、カットしている部材の弾性率に依存するため、層を切っていくごとに変化していく。コーティング位相差板20の前に大きなF値を有する部材、すなわち堅い部材が存在すると、カット時に生じた応力が比較的広範囲に分散してしまうため、複合偏光板のカット面(製品の端面)からより遠い位置にまで応力がかかり、コーティング位相差板20に生じるクラックの飛距離が大きくなってしまう。堅い部材ほど、応力が広範囲に及ぶのは、部材の変形が起こりにくいため、図2に示すように、力が広い範囲に及んでしまうためである。図2は、堅い部材側から刃を入れた場合の変形挙動をイメージ的に表したものであり、カット用の刃を入れることで生じる応力Pにより、そこを中心に変形が広い範囲に及んでいることを表している。
逆に、カット用の刃を入れる側で、コーティング位相差板20の前に大きな弾性率の部材、すなわち堅い部材が存在しない場合には、図3に示すように、部材が変形しやすいために、カット時に生じる応力Pの影響が局所的にとどまり、クラックや波打ちの飛距離も広範囲に広がらない。図3は、柔らかい部材側から刃を入れた場合の変形挙動をイメージ的に表したものであり、カット用の刃を入れることで生じる応力Pによる変形が局所的にとどまっていることを表している。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
図4に示すような構成の複合偏光板について、有限要素モデルを作成し、有限要素法による破壊進展シミュレーションを行い、発生する応力及び歪みを解析した。図4の(A)は層構成を模式的に示す断面図、同(B)は各層の軸関係を模式的に示す斜視図である。図4に示す複合偏光板は、図の上から順に、プロテクトフィルム60/偏光板10/感圧式接着剤層30/第一位相差板41/感圧式接着剤層30/第二位相差板42/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30の合計9層で構成されている。これらのうち、プロテクトフィルム60、四つの感圧式接着剤層30及びコーティング位相差板20は、面内で光学的に等方性のものとする。また、図4の(B)に示すカット後の短辺方向を0°として、偏光板10、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向が、それぞれ同図に示す角度となるように配置されるものとする。ここでいう流れ方向とは、ロール状で供給される各フィルムの流れ方向(ロールの長尺方向)である。偏光板10の流れ方向は延伸方向であって吸収軸に相当し、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向はいずれも延伸方向であって遅相軸に相当する。このような条件で、複合偏光板の短辺方向をカット辺とする場合のシミュレーションを行った。
図4に示すような構成の複合偏光板について、有限要素モデルを作成し、有限要素法による破壊進展シミュレーションを行い、発生する応力及び歪みを解析した。図4の(A)は層構成を模式的に示す断面図、同(B)は各層の軸関係を模式的に示す斜視図である。図4に示す複合偏光板は、図の上から順に、プロテクトフィルム60/偏光板10/感圧式接着剤層30/第一位相差板41/感圧式接着剤層30/第二位相差板42/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30の合計9層で構成されている。これらのうち、プロテクトフィルム60、四つの感圧式接着剤層30及びコーティング位相差板20は、面内で光学的に等方性のものとする。また、図4の(B)に示すカット後の短辺方向を0°として、偏光板10、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向が、それぞれ同図に示す角度となるように配置されるものとする。ここでいう流れ方向とは、ロール状で供給される各フィルムの流れ方向(ロールの長尺方向)である。偏光板10の流れ方向は延伸方向であって吸収軸に相当し、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向はいずれも延伸方向であって遅相軸に相当する。このような条件で、複合偏光板の短辺方向をカット辺とする場合のシミュレーションを行った。
各光学部材の引張り弾性率α及び厚みdは表1のように設定し、これらから求められるF値を表1に示した。表1には、F値が最も大きいものに下線を付した。これによると、F値が最も大きい光学部材は偏光板20であるため、これを含まない側(図4の下方側)からカットした場合について、コーティング位相差板にかかる応力及び歪みを解析した。なお、カットする辺は、図4の(B)にも示すとおり短辺側としたため、α=α2 (すなわち、カット後のチップの長辺方向引張り弾性率)とした。
応力・歪み解析の結果を図5に示した。この図は、z軸を複合偏光板の厚み方向、y軸(紙面を垂直に突き切る軸)をカット辺の方向、x軸をカット辺に垂直な方向として、z軸方向に(図の上から下へ)一定の変位を加えた場合の複合偏光板全体の変形挙動を表したものである。格子状の白線は、変位を加える前は完全格子状に分割されているセルが、変位を加えることによってどのように変形するかを表している。上下白線の間の距離が、複合偏光板の厚みに相当する。また、左端が変位を加えた位置に相当する。この位置を中心として左右対称に変位が現れることから、変位を加えた点(辺)の右側だけ表示している。この図からわかるように、応力(歪み)がカット辺近傍にのみ発生しており、その影響範囲は小さくなっている。
なお、表1における感圧式接着剤層の引張り弾性率490MPa は、他の光学部材の引張り弾性率よりもはるかに小さいことが経験的に確認されていることから、仮に設定した値である。感圧式接着剤層の引張り弾性率は、後掲の実施例2に示す如く、これよりはるかに小さいが、本発明では、F値が最大となる光学部材を決定することから、このシミュレーション結果でも十分と判断した。
[比較例1]
実施例1と同じ複合偏光板の構成について、有限要素モデルを作成し、有限要素法による破壊進展シミュレーションを行い、発生する応力及び歪みを解析した。実施例1とは反対側、すなわち、最大のF値を示す光学部材である偏光板10を含む側であって、図4の上方側からカットする場合について解析した。なお、カットする辺は、図4の(B)にも示すとおり短辺側としたため、α=α2 とした。応力・歪み解析の結果を図6に示した。図6における表示のし方は、図5と同じである。コーティング位相差板20の位置を基準に、最大のF値を示す偏光板10を含む側からカット用の刃を入れた場合、応力(歪み)がカット辺近傍から複合偏光板の内側の広い範囲に及んでおり、その影響範囲が大きいことがわかる。
実施例1と同じ複合偏光板の構成について、有限要素モデルを作成し、有限要素法による破壊進展シミュレーションを行い、発生する応力及び歪みを解析した。実施例1とは反対側、すなわち、最大のF値を示す光学部材である偏光板10を含む側であって、図4の上方側からカットする場合について解析した。なお、カットする辺は、図4の(B)にも示すとおり短辺側としたため、α=α2 とした。応力・歪み解析の結果を図6に示した。図6における表示のし方は、図5と同じである。コーティング位相差板20の位置を基準に、最大のF値を示す偏光板10を含む側からカット用の刃を入れた場合、応力(歪み)がカット辺近傍から複合偏光板の内側の広い範囲に及んでおり、その影響範囲が大きいことがわかる。
[実施例2]
図7に示す構成で大板の複合偏光板を作製した。図7の(A)は層構成を模式的に示す断面図、同(B)は各層の軸関係を模式的に示す斜視図である。この例で作製した複合偏光板は、図7の上から順に、プロテクトフィルム60/輝度向上フィルム50/感圧式接着剤層30/偏光板10/感圧式接着剤層30/第一位相差板41/感圧式接着剤層30/第二位相差板42/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70の合計12層で構成されている。これらのうち五つの感圧式接着剤層30及びコーティング位相差板20は、面内で光学的に等方性のものである。また、図7の(B)に示すカット後の短辺方向を0°として、輝度向上フィルム50とその上に設けられたプロテクトフィルム60、偏光板10、第一位相差板41、第二位相差板42、及び感圧式接着剤層30上のセパレートフィルム70の流れ方向が、それぞれ同図に示す角度となるように配置した。ここでいう流れ方向とは、ロール状で供給される各フィルムの流れ方向(ロールの長尺方向)である。輝度向上フィルム50の流れ方向は透過軸に相当し、偏光板10の流れ方向は延伸方向であって吸収軸に相当し、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向はいずれも延伸方向であって遅相軸に相当する。
図7に示す構成で大板の複合偏光板を作製した。図7の(A)は層構成を模式的に示す断面図、同(B)は各層の軸関係を模式的に示す斜視図である。この例で作製した複合偏光板は、図7の上から順に、プロテクトフィルム60/輝度向上フィルム50/感圧式接着剤層30/偏光板10/感圧式接着剤層30/第一位相差板41/感圧式接着剤層30/第二位相差板42/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70の合計12層で構成されている。これらのうち五つの感圧式接着剤層30及びコーティング位相差板20は、面内で光学的に等方性のものである。また、図7の(B)に示すカット後の短辺方向を0°として、輝度向上フィルム50とその上に設けられたプロテクトフィルム60、偏光板10、第一位相差板41、第二位相差板42、及び感圧式接着剤層30上のセパレートフィルム70の流れ方向が、それぞれ同図に示す角度となるように配置した。ここでいう流れ方向とは、ロール状で供給される各フィルムの流れ方向(ロールの長尺方向)である。輝度向上フィルム50の流れ方向は透過軸に相当し、偏光板10の流れ方向は延伸方向であって吸収軸に相当し、第一位相差板41及び第二位相差板42の流れ方向はいずれも延伸方向であって遅相軸に相当する。
この例で用いた光学部材は、コーティング位相差板20を除き、市販品であって、それぞれ次のとおりのものである。
輝度向上フィルム50:住友スリーエム(株)から販売されている2種の高分子フィルムが交互に多数積層されている“DBEF”(商品名)。その両面にポリエチレンテレフタレートからなるプロテクトフィルムが貼り合わされた状態で入手できる。
感圧式接着剤層30(5層とも同じ):リンテック(株)から販売されているアクリル系の感圧式接着剤“P-3132”(商品名)。その両面に、ポリエチレンテレフタレートからなるセパレートフィルムが貼り合わされた状態で入手できる。なお、配置する個所によって厚みの異なるものを用いた。
偏光板10:住友化学(株)から販売されているポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の両面にトリアセチルセルロースフィルムが保護層として貼合されている“SRW062A”(商品名)。
第一位相差板41:住友化学(株)から販売されているノルボルネン系樹脂の延伸フィルムで面内位相差240nmの“SES430240Z”(商品名)。
第二位相差板42:住友化学(株)から販売されているノルボルネン系樹脂の延伸フィルムで面内位相差120nmの“SES430120Z”(商品名)。
感圧式接着剤層30(5層とも同じ):リンテック(株)から販売されているアクリル系の感圧式接着剤“P-3132”(商品名)。その両面に、ポリエチレンテレフタレートからなるセパレートフィルムが貼り合わされた状態で入手できる。なお、配置する個所によって厚みの異なるものを用いた。
偏光板10:住友化学(株)から販売されているポリビニルアルコール−ヨウ素系偏光子の両面にトリアセチルセルロースフィルムが保護層として貼合されている“SRW062A”(商品名)。
第一位相差板41:住友化学(株)から販売されているノルボルネン系樹脂の延伸フィルムで面内位相差240nmの“SES430240Z”(商品名)。
第二位相差板42:住友化学(株)から販売されているノルボルネン系樹脂の延伸フィルムで面内位相差120nmの“SES430120Z”(商品名)。
また、コーティング位相差板20は、図でその上側にある第二位相差板42及び感圧式接着剤層30、並びにその下側にあるセパレートフィルム70及び感圧式接着剤層30との組合せで、以下のようにして作製したものである。
離型処理が施された厚さ38μm のポリエチレンテレフタレートフィルム(「離型フィルム」とする)の離型処理面に、下記組成のコーティング位相差板用塗工液を塗布し、その後90℃で3分間乾燥して、コーティング位相差板20を形成する。そのコーティング層側に、感圧式接着剤層30が付いた上記第二位相差板42(“SES430120Z”)を、その感圧式接着剤層側で貼り合わせる。次に、上記離型フィルムをコーティング位相差板20から剥がした後、そのコーティング位相差板20の離型フィルム剥離面に、上記セパレートフィルム70上に設けられた感圧式接着剤層30(“P-3132”)を貼り合わせて、第二位相差板42/感圧式接着剤層30/コーティング位相差板20/感圧式接着剤層30/セパレートフィルム70の構成とする。
図7に示す各層について、万能引張り試験機〔(株)島津製作所から販売されている精密万能試験機“オートグラフ AG-1” 〕を用いて最大引張り弾性率αを測定し、また接触式膜厚計を用いて厚みdを測定し、これらを表2に示すとともに、これらの積として計算されるF値を併せて表2に示した。表2には、F値が最も大きいものに下線を付した。これによると、F値が最も大きい光学部材は偏光板20である。
そこで、図7における下方側(コーティング位相差板20の位置を基準に偏光板10を含まない側)から、押し切りの1枚刃を入れて、対角が約2インチサイズ(41.4mm ×31.3mm )の製品チップにカットした。カット後の製品チップについて、コーティング位相差板20に発生したクラックや波打ちなどの欠陥飛距離を顕微鏡で調べた。ここで、欠陥飛距離の定義は、1枚のチップの中に存在する複数の欠陥のうち、カット面(製品チップの端部)から最も内側(製品チップの中央)に入り込んでいる欠陥〔すなわち、最も大きい(長い)欠陥〕を対象とし、その欠陥の内側端部からその点に最も近い製品チップ端部までの距離とした。こうして約2000枚の製品チップについて欠陥飛距離を調べ、その分布をヒストグラムにしたものを図8に示した。
[比較例2]
実施例2と同じ大判の複合偏光板を作製した。コーティング位相差板20の位置を基準に、F値が最も大きい光学部材である偏光板20を含む側(図7における上方側)から、押し切りの1枚刃を入れ、実施例2と同じ寸法の製品チップにカットした。実施例1と同じ方法で、カット後の製品チップについて、コーティング位相差板20に発生したクラックや波打ちなどの欠陥飛距離を顕微鏡で調べた。約500枚の製品チップについて欠陥飛距離を調べ、その分布をヒストグラムにしたものを図9に示した。
実施例2と同じ大判の複合偏光板を作製した。コーティング位相差板20の位置を基準に、F値が最も大きい光学部材である偏光板20を含む側(図7における上方側)から、押し切りの1枚刃を入れ、実施例2と同じ寸法の製品チップにカットした。実施例1と同じ方法で、カット後の製品チップについて、コーティング位相差板20に発生したクラックや波打ちなどの欠陥飛距離を顕微鏡で調べた。約500枚の製品チップについて欠陥飛距離を調べ、その分布をヒストグラムにしたものを図9に示した。
図8と図9の対比からわかるように、比較例2(図9)では、欠陥が複合偏光板の内部に広がって発生しているのに対し、実施例2(図8)では、欠陥飛距離は、複合偏光板の端部近傍に集中しており、欠陥飛距離を小さくすることができた。
10……偏光板、
20……コーティング位相差板、
30……感圧式接着剤層、
40,41,42……延伸樹脂フィルムからなる位相差板、
50……輝度向上フィルム、
60……プロテクトフィルム、
70……セパレートフィルム。
20……コーティング位相差板、
30……感圧式接着剤層、
40,41,42……延伸樹脂フィルムからなる位相差板、
50……輝度向上フィルム、
60……プロテクトフィルム、
70……セパレートフィルム。
Claims (9)
- 少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板及び偏光板が積層されており、該コーティング層からなる位相差板は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする方法であって、該コーティング層からなる位相差板の位置を基準として、その上下に存在する全ての光学部材のうち、下式:
F(MPa・mm)=カット辺と垂直な方向の引張り弾性率(MPa)×厚み(mm)
で定義されるFの値が最も大きい光学部材を含まない側の面からカット用の刃を入れることを特徴とする、複合偏光板製品チップの製造方法。 - 偏光板は、偏光子の両側に透明保護層を有するものであり、Fの値が最も大きい光学部材が該偏光板である請求項1に記載の方法。
- コーティング層からなる位相差板は、有機溶媒中に有機修飾粘土複合体とバインダー樹脂とを含有する塗工液を基材上に塗布し、溶剤を除去して形成される請求項1又は2に記載の方法。
- 有機修飾粘土複合体は、炭素数1〜30のアルキル基を有する4級アンモニウム化合物とスメクタイト族に属する粘土鉱物との複合体である請求項3に記載の方法。
- スメクタイト族に属する粘土鉱物が合成ヘクトライトである請求項4に記載の方法。
- 有機修飾粘土複合体は、ケイ素4原子に対するマグネシウムの原子比 (Mg/Si4)が 2.73未満である請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
- 有機修飾粘土複合体は、その中に含まれる塩素の量が2,000ppm以下とした状態で有機溶媒中に含有させる請求項3〜6のいずれかに記載の方法。
- バインダー樹脂は、イソホロンジイソシアネートをベースとするウレタン樹脂である請求項3〜7のいずれかに記載の方法。
- 少なくとも、厚み30μm 以下のコーティング層からなる位相差板及び、偏光子の両側に透明保護層を有する偏光板が積層されており、該コーティング層からなる位相差板は、引張り弾性率100MPa 以下の感圧式接着剤層によって上下が挟まれている複合偏光板を製品サイズにチップカットする方法であって、該コーティング層からなる位相差板の位置を基準として、前記偏光板が存在する側とは反対側からカット用の刃を入れることを特徴とする、複合偏光板製品チップの製造方法。
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