JP2008058198A - 媒体判別装置及びそれを備える画像形成装置と、その制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来方式とは異なる検出方法で様々な種類の媒体を精度良く判別することができる媒体判別装置及びその制御方法を提供する。
【解決手段】 撮像された記録媒体の表面画像から、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して、隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで紙繊維分布の粗密を示す判別パラメータdeg値を算出する。判別パラメータdeg値から記録媒体の種類を判断する。その結果、光普通紙に近い表面性を有するラフ紙と、ラフ紙に近い表面性を有する普通紙の微妙な表面性の差を検出することが可能となる。
【選択図】 図9B
【解決手段】 撮像された記録媒体の表面画像から、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して、隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで紙繊維分布の粗密を示す判別パラメータdeg値を算出する。判別パラメータdeg値から記録媒体の種類を判断する。その結果、光普通紙に近い表面性を有するラフ紙と、ラフ紙に近い表面性を有する普通紙の微妙な表面性の差を検出することが可能となる。
【選択図】 図9B
Description
本発明は、媒体の種類を判別する媒体判別装置及びそれを備える画像形成装置と、その制御方法に関する。特に、記録媒体の表面からの反射光量を検出してその種類を判別する記録媒体判別装置、それを備える複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置、その制御方法に関する。
媒体の種類を判別する媒体判別装置を使用する装置の例としては、記録媒体の判別が必要な複写機やレーザービームプリンタ等の画像形成装置がある。かかる画像形成装置では、感光体上に現像された画像を記録媒体に転写する。そして、画像を転写した記録媒体を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより画像を定着させる定着部を備えている。そのため、適切な記録媒体を用いて画像形成を行わないと、画質の低下や定着部への記録媒体の巻き付き等が発生するため、使用する記録媒体が適切か否かを判別する。
このような媒体判別装置を備える画像形成装置では、給紙・搬送された記録媒体の表面の画像をCCDセンサやCMOSセンサ等のラインセンサやエリアセンサなどで読み取る。そして、読み取り結果から、レーザービームプリンタ用のOHT紙かインクジェット用のOHT紙かを判定する。インクジェット用OHTと判定した場合は、例えば、定着部への記録媒体搬送を停止して画像形成装置の画像形成動作を停止する。又は、定着部への記録媒体搬送を停止せずに、定着部の温度制御を停止したり、もしくは通常の定着温度よりも低い定着温度に変更する。
これにより、万が一ユーザが誤ってレーザービームプリンタで規定されている用紙以外の用紙(例えば、インクジェット用OHT)を通紙した場合にも、定着ローラへのOHT巻き付きを防止することができる。また、記録媒体上に形成される画像の劣化等の不都合な問題を解決することもできる(例えば、特許文献1参照)。
また、OHT紙に限らず、記録媒体の表面画像を読み取った読取結果から、記録媒体表面の凹凸の深さや凹凸間隔を演算してグロス紙、普通紙、ラフ紙、OHT紙といった記録媒体の種類を判別する方法も知られている。そして、判別結果に基づいて、印字濃度、転写バイアスの設定、定着温度、プロセス速度などの画像形成条件を最適に設定する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−228256号公報
特開2003−302208号公報
上記従来の記録媒体の種類の判別では、CCDセンサやCMOSセンサなどのラインセンサやエリアセンサの撮像素子とレンズを用いた構成の画像読取部を備えている。この画像読取部では、撮影対象物より反射する光を結像レンズ等を介してセンサ等の撮像素子に入射させ、撮像素子から出力される信号をA/D変換することで、撮影対象物である記録媒体の画像データを取得している。ただし、このような画像読取部では、取得した画像データの処理方法によって、記録媒体の判別精度に大きな差異が生じることが知られている。
また、上記説明した従来の記録媒体判別装置及びそれを備える画像形成装置では、次のような課題がある。
すなわち、近年では記録媒体の種類が多様になっているにも係わらず、印字品質に対する要求はより高くなっており、多種多様な記録媒体を正確に判別することが要求されている。しかし、予め準備されている設定モードだけでは全紙種を判別することができなくなってきており、その結果、画像形成条件の設定が最適化されない場合がある。
そこで、この問題を解決するために撮像した画像情報から特定画素領域における画素の画像情報を2値化するとともに、2値化画像のエッジの数をカウントし、その結果から記録媒体表面の凹凸間隔を定量的に判断する記録媒体判別装置が知られている。
この記録媒体判別装置では、予め搬送中の記録媒体の画像を搬送及び停止を繰り返しながら複数回撮像する。そして、その平均画像を閾値とすることで静止時における記録媒体表面の画像情報を2値化し、光源やレンズに起因する光量ばらつきによる撮影画像の劣化を避ける方法が採られている。
ところが、上記説明した従来の方式を用いて、例えば、普通紙に近い表面性状を有するラフ紙と、ラフ紙に近い表面性状を有する普通紙を判別した場合に、ラフ紙と普通紙との区別がつきにくい場合があった。そのため、ラフ紙と普通紙の判別を誤る場合もあった。このように、従来の判別方式では、表面性状が近い記録媒体を判別する場合には、必ずしも常に充分な判別精度を得られるわけではなかった。
本発明は、上記説明した従来技術の問題点を解決することを出発点としてなされたものである。その目的は、従来方式とは異なる検出方法で様々な種類の媒体を精度良く判別することができる媒体判別装置及びその制御方法を提供することである。
特に、媒体として、様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる媒体判別装置及びその制御方法を提供する。
又、本発明の別の目的は、様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる媒体判別手段を備え、使用する記録媒体に適した画像形成条件で画像形成することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置は、以下の構成を有する。すなわち、媒体の表面に光を照射し、照射した領域を撮像素子で撮像して得られる画素情報に基づいて前記媒体の種類を判別する媒体判別装置であって、該領域内から得られた画素情報の各画素の変化率の情報に基づいて媒体表面の状態を判定する判定手段と、前記判定した媒体表面の状態に基づいて、前記媒体の種類を判別する判別手段とを有することを特徴とする。
ここで例えば、前記判定手段は、前記各画素の変化率の絶対値を用いて前記媒体表面の粗密度合いを判定することが好ましい。
ここで例えば、記録媒体の表面に光を照射し、照射した領域を撮像素子で撮像して得られる画素情報に基づいて前記記録媒体の種類を判別する記録媒体識別装置であって、前記撮像素子はm×n個で構成され、ある位置(x、y)の記録素子の出力値をd(x、y)、前記ある位置の左位置(x−1、y)と右位置(x+1、y)に隣接する記録素子の出力値をd(x−1、y)、d(x+1、y)、前記左位置の記録素子の出力値と前記ある位置の記録素子の出力値とを結ぶ線分がX軸となす角を第1ベクトル角、前記ある位置の記録素子と前記右位置の記録素子の出力値とを結ぶ線分がX軸となす角を第2ベクトル角とすると、検出される前記ある位置、前記ある位置の左位置及び前記ある位置の右位置の各記録素子の出力値より前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角との差分値を算出する差分算出手段と、前記m×n個の全ての記録素子の配置に対してそれぞれ得られる前記差分値を加算して判別パラメータ値を算出するパラメータ算出手段と、前記算出された判別パラメータ値の数値範囲に基づいて前記撮像された記録媒体の種類を判別する媒体判別手段と、を有することが好ましい。
ここで例えば、ある位置(x、y)にある第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素の左(x−1、y)に隣接する第2画素の出力値をd(x−1、y)、前記第1画素の右(x+1、y)に隣接する第3画素の出力値をd(x+1、y)とし、前記d(x−1、y)と前記d(x、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第1ベクトル角、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第2ベクトル角とすると、前記逆正接算出手段は、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の逆正接を算出し、前記ベクトル角算出手段は、前記算出された逆正接から前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角を算出し、前記差分値算出手段は、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の差分値を算出することが好ましい。
ここで例えば、前記差分算出手段は、tanθと角度θとの対応を記憶する第1記憶手段を有し、前記第1記録手段を用いて前記ベクトル角を算出することが好ましい。
ここで例えば、前記画素情報を補正する補正手段を更に有し、前記第1画素の出力値及び前記第2画素の出力値は、前記補正手段によってそれぞれ補正された出力値であることが好ましい。
ここで例えば、前記判別手段は、媒体の種類と前記算出された判別パラメータ値の数値範囲とを対応付けて記憶する第2記憶手段を有し、前記算出された判別パラメータ値の数値範囲に基づいて前記第2記憶手段を用いて、前記撮像された記録媒体の種類を判別することが好ましい。
また、本発明の媒体識別装置の制御方法は、媒体の表面に光を照射し、照射した領域を撮像素子で撮像して得られる画素情報に基づいて前記媒体の種類を判別する媒体判別装置の制御方法であって、該領域内から得られた撮像素子の画素情報の変化率の情報に基づいて媒体表面の状態を判定する判定工程と、前記判定した媒体表面の状態に基づいて、前記媒体の種類を判別する判別工程とを有することを特徴とする。
ここで例えば、前記判定工程は、前記各画素の変化率の絶対値を用いて前記媒体表面の粗密度合いを判定する工程を含むことが好ましい。
ここで例えば、前記判定工程は、前記撮像素子はm×n個の画素で構成され、第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素に隣接する第2画素の出力値をd(x+1、y)とすると、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分のベクトルが前記記録素子のX軸方向となす角をベクトル角とすると該ベクトル角の逆正接を算出する逆正接算出工程と、前記算出された逆正接から前記ベクトル角を算出するベクトル角算出工程と、前記ベクトル角算出工程で算出されるベクトル角を用いて、隣接する画素間の出力値に対する2つのベクトル角の差分値を算出する差分値算出工程と、前記差分算出工程で算出される差分値を加算して前記媒体の種類を判別するための判別パラメータ値を算出する加算工程と、を有することが好ましい。
ここで例えば、ある位置(x、y)にある第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素の左(x−1、y)に隣接する第2画素の出力値をd(x−1、y)、前記第1画素の右(x+1、y)に隣接する第3画素の出力値をd(x+1、y)とし、前記d(x−1、y)と前記d(x、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第1ベクトル角、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第2ベクトル角とすると、前記逆正接算出工程では、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の逆正接を算出し、前記ベクトル角算出工程では、前記算出された逆正接から前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角を算出し、前記差分値算出工程では、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の差分値を算出することが好ましい。
また、本発明の画像形成装置は、上記媒体判別装置を有し、該媒体判別装置の判別結果に従って前記記録媒体の表面に画像を形成することを特徴とする。
本発明によれば、従来方式とは異なる検出方法で様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる記録媒体判別装置及びその制御方法を提供することができる。そのため、記録媒体ごとに異なる記録媒体表面の繊維分布の粗密を判別することができるので、例えば、従来用いられている記録媒体の表面平滑度からでは判別の難しかった普通紙とラフ紙とを精度良く判別することができる。
また、本発明によれば、様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる記録媒体判別手段を備え、使用する記録媒体に適した画像形成条件で画像形成することができる画像形成装置及びその制御方法を提供することができる。そのため、判別された記録媒体に適した画像形成条件で記録媒体上に画像を形成することができる。
以下、本発明を、実施形態の記録媒体判別装置を有する画像形成装置を例に詳細に説明する。尚、かかる記録媒体判別装置を有する画像形成装置は、本発明を適用する一例であって、本発明の要旨は媒体判別装置とその制御方法にある。
<第1の実施形態>
[特徴]
本実施形態の画像形成装置は、従来方式とは異なる紙の物理量、即ち、記録媒体の表面画像から紙繊維分布の粗密度を検出することで、従来よりも高精度で記録媒体を判別することができる記録媒体判別装置を備えている。すなわち、本実施形態の記録媒体判別装置は、撮像された記録媒体表面の画像から記録媒体表面の輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで繊維分布の粗密を判断する。この繊維分布の粗密量から記録媒体の種類を精度良く判断することができる。そのため従来の記録素子1ライン分の出力値の最大値と最小値の差分から表面平滑度を求める方法では判別しにくい普通紙とラフ紙の判別が可能である。そのため本実施形態の画像形成装置は、判別された記録媒体に適した画像形成条件で画像を形成することができる。
[特徴]
本実施形態の画像形成装置は、従来方式とは異なる紙の物理量、即ち、記録媒体の表面画像から紙繊維分布の粗密度を検出することで、従来よりも高精度で記録媒体を判別することができる記録媒体判別装置を備えている。すなわち、本実施形態の記録媒体判別装置は、撮像された記録媒体表面の画像から記録媒体表面の輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで繊維分布の粗密を判断する。この繊維分布の粗密量から記録媒体の種類を精度良く判断することができる。そのため従来の記録素子1ライン分の出力値の最大値と最小値の差分から表面平滑度を求める方法では判別しにくい普通紙とラフ紙の判別が可能である。そのため本実施形態の画像形成装置は、判別された記録媒体に適した画像形成条件で画像を形成することができる。
本記録媒体識別装置の判別方法の一例を説明すると、まず記録媒体の表面をm×n個で構成される記録素子で撮像し、記録素子の中から隣接する3個の記録素子の出力値を用いて記録媒体表面の輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量を算出する。ここで、ある位置(x、y)の記録素子の出力値をd(x、y)、ある位置の左位置と右位置に隣接する記録素子の出力値をd(x−1、y)、d(x+1、y)とする。また、左位置の記録素子の出力値d(x−1、y)とある位置の記録素子の出力値d(x、y)とを結ぶ線分(第1ベクトル)がX軸となす角を第1ベクトル角とする。また、ある位置の記録素子の出力値d(x、y)と右位置の記録素子の出力値d(x+1、y)とを結ぶ線分(第2ベクトル)がX軸となす角を第2ベクトル角とする。まず、ある位置とその左位置と右位置に隣接する3個の記録素子の出力値より、第1ベクトルの第1ベクトル角θn+1と第2ベクトルの第2ベクトル角θnとの角度変化量である差分値deg(x,y)を算出する。同様にして、m×n個の全ての記録素子に対して算出される上記差分値deg(x,y)を加算してすることにより判別パラメータ値deg=ΣΣdeg(x,y)を算出する。次に、算出された判別パラメータ値を予め各記録媒体に対して測定されている判別パラメータ値と比較し、適合するものを抽出することにより撮像された記録媒体の種類を判別する。
以下、図面を参照して本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置について詳しく説明する。
[画像形成装置:図1]
図1は、本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置の一例であるカラー画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
図1は、本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置の一例であるカラー画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
画像形成装置101は、用紙カセット102、給紙ローラ103、転写ベルト駆動ローラ104、転写ベルト105、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各感光ドラム106〜109、各色用の転写ローラ110〜113を備えている。また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各カートリッジ114〜117、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各光学ユニット118〜121、及び定着ユニット122を備えている。
画像形成装置101は、一般に電子写真プロセスを用い記録媒体上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を重ねて転写し、その転写されたトナー画像を定着ローラを含む定着ユニット122によって熱定着させる。また、各色の光学ユニット118〜121は、各感光ドラム106〜109の表面をレーザビームによって露光走査して潜像を形成するよう構成されている。そして、これら一連の画像形成動作は搬送される記録媒体上のあらかじめ決まった位置から画像が転写されるよう同期がとられている。
さらに、画像形成装置101は記録媒体であるところの記録紙を給紙、搬送する給紙モータを備え、給紙された記録紙は、転写ベルト、定着ローラへと搬送されながらその表面上に所望の像を形成する。画像読み取りセンサ123は記録紙が転写ベルトまで搬送される前に配置され、搬送されてきた記録媒体の表面に光を照射させて、その反射光を集光し結像させて、記録媒体表面の特定エリアの画像を読み出す。
[画像形成装置の制御方法:図2]
次に、図2を用いて、本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置の制御構成について説明する。
次に、図2を用いて、本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置の制御構成について説明する。
図2は、CPU210が制御する各ユニットの構成を示す図である。図2において、CPU210は、画像読み取りセンサ123の一部であるCMOSセンサ211にASIC223を介して接続されている。また、CPU210はASIC223を介してポリゴンミラー回転モータ及びレーザを含む各色用の光学ユニット212〜215に接続され、感光ドラム面上にレーザを走査し、所望の潜像を描くための光学ユニットを制御する。
また、CPU210は、記録媒体を搬送するための給紙モータ216、記録媒体を給紙するための給紙ローラの駆動開始に使用する給紙ソレノイド217、記録媒体が所定位置にセットされているか否かを検知する紙有無センサ218を制御する。また、CPU210は、電子写真プロセスに必要な1次帯電、現像、転写バイアスを制御する高圧電源219、感光ドラム及び転写ローラを駆動するドラム駆動モータ220、転写ベルト105を制御する。また、CPU210は、定着ユニット122のローラを駆動するためのベルト駆動モータ221、定着ユニット122及び低圧電源ユニット222を制御し、サーミスタ(図示せず)により温度をモニタし、定着温度を一定に保つように制御する。
また、CPU210は、バス等(図示せず)によりROM224及びRAM225に接続されている。ROM224には、上記説明した制御及び本明細書に記載される各実施形態においてCPU210が行う処理のすべてまたは一部を実行するためのプログラム及び記録媒体の種類とdeg値のテーブルなど各種データが格納される。そこで、CPU210はROM224に格納された制御プログラムに基づいて各部を制御しながらRAM225を作業領域に使用しながら以下詳細に説明する記録媒体の種類判別処理などを実行する。
ASIC223は、CPU210の指示に基づき、CMOSセンサ211及び光学ユニット212〜215内部のモータ速度制御、給紙モータの速度制御を行う。モータの速度制御は、モータ(図示せず)からのタック信号を検出して、タック信号の間隔が所定の時間となるようモータに対して加速または減速信号を出力して速度制御を行う。このため、制御回路は、ASIC223のハードウエアによる回路で構成したほうが、CPU210の制御負荷低減が図れるメリットがある。
CPU210は、ホストコンピュータ(図示せず)からの指示のプリントコマンドを受信すると、紙有無センサ218によって記録媒体の有無を判断する。そして、紙有りの場合は、給紙モータ216、ドラム駆動モータ220、ベルト駆動モータ221を駆動するとともに、給紙ソレノイド217を駆動して記録媒体を所定位置まで搬送する。
記録媒体がCMOSセンサ211の位置まで搬送されると、制御CPU210はASIC223に対してCMOSセンサ211撮像指示を行い、CMOSセンサ211は記録媒体の表面画像を撮像する。このときASIC223は、Sl_selectをアクティブとした後、所定のタイミング、所定パルスのSYSCLKを出力させて、CMOSセンサ211からSl_outを経由して出力される撮像データを取り込む。
一方、CMOSセンサ211のゲイン設定では、あらかじめ制御CPU210が取り決めた値をASIC223内部のレジスタにセットする。すると、ASIC223がSl_selectをアクティブとした後、所定のタイミング、所定パルスのSYSCLKを出力させて、CMOSセンサ211に対し、Sl_inを経由してゲインを設定する。
ASIC223は、以下に説明する本実施形態の記録媒体判別装置を備える画像形成装置において記録媒体判別処理を実現するため、後述する紙の表面輪郭線をベクトル化して紙の水平方向軸との成す角の変化量を演算する回路702を備えている。そして、それぞれの演算結果は、ASIC223内部のレジスタに格納される。そして、CPU210は、ASIC223内部のレジスタを読み込み、給紙された記録媒体の種類を判別し、その結果に応じて高圧電源219の現像バイアス条件を変更するよう制御する。
例えば、記録媒体の表面繊維が粗い、いわゆるラフ紙の場合は、普通紙よりも現像バイアスを下げ、記録媒体の表面に付着するトナー量を抑えてトナーの飛び散りを防止する制御を行う。これは、特にラフ紙の場合、記録媒体の表面に付着するトナー量が多いために、紙繊維によるトナーが飛び散って画質が悪化する問題を解消するためである。
また、CPU210は、給紙された記録媒体の種類を判別し、その結果に応じて定着ユニット122の温度条件を変更するよう制御する。例えば前記ラフ紙の場合は表面繊維が粗いことからトナーの融着性が悪く、定着温度などを変えて適正化を図る。また、OHTの場合、記録媒体の表面に付着するトナーの定着性が悪いとOHTの透過性が悪化するといった問題に対して効果がある。
さらに、CPU210は、給紙された記録媒体の種類を判別し、その結果に応じて記録媒体の搬送速度を変更するように制御する。搬送速度の制御は、速度を実際に制御しているASIC223の速度制御レジスタ値をCPU210によって設定しなおすことによって実現する。坪量が異なる記録媒体に対し定着温度条件を変え、例えば、比較的厚みのある記録媒体では、熱容量が大きいので定着温度を高めに制御し、一方、比較的厚みが少ない、つまり熱容量が小さい記録媒体は、定着温度を低めにして定着する。または、記録媒体の坪量によって記録媒体搬送速度を変えて制御することもできる。
また、OHTあるいはグロス紙などの場合において、これらを判別して記録媒体の表面に付着するトナーの定着性を上げ、グロスを高めて画質の向上を図ることもできる。
このように本画像形成装置では、CMOSエリアセンサ211によって撮像した記録媒体304の表面画像からASIC223によるハード回路によって、後述する紙の表面輪郭線をベクトル化して紙の水平方向軸との成す角の変化量に対して所定の演算を行う。そして、その結果からCPU210は、高圧電源219の現像条件、あるいは定着ユニット122の制御温度条件、あるいは記録媒体の搬送速度を変更するように制御することができる。
<記録媒体判別装置>
次に、本実施形態の記録媒体判別装置について図3〜図10Dを用いて説明する。本記録媒体判別装置は、本画像形成装置に一体化されており、画像形成装置のCPU210の一部、画像読み取りセンサ123、ASIC223の一部であるセンサの制御回路702、各記録媒体ごとの判別パラメータ値を記憶するROM等により構成されている。以下、画像読み取りセンサ123、CMOSエリアセンサ211の回路、CMOSエリアセンサの制御回路702、記録媒体表面の紙繊維分布の粗密判断処理方法、判別パラメータdeg算出のロジック回路702について順次説明する。
次に、本実施形態の記録媒体判別装置について図3〜図10Dを用いて説明する。本記録媒体判別装置は、本画像形成装置に一体化されており、画像形成装置のCPU210の一部、画像読み取りセンサ123、ASIC223の一部であるセンサの制御回路702、各記録媒体ごとの判別パラメータ値を記憶するROM等により構成されている。以下、画像読み取りセンサ123、CMOSエリアセンサ211の回路、CMOSエリアセンサの制御回路702、記録媒体表面の紙繊維分布の粗密判断処理方法、判別パラメータdeg算出のロジック回路702について順次説明する。
[画像読み取りセンサ:図3]
図3を用いて、まず画像読み取りセンサ123の構成について説明する。
図3を用いて、まず画像読み取りセンサ123の構成について説明する。
画像読取センサ211は、図3に示すように、照射手段である反射用LED301、読取手段であるCMOSエリアセンサ211、及び結像レンズ303を備える。ここでセンサ211はCCDセンサとすることもできる。
反射用LED301を光源とする光は、記録媒体304の表面に向けて照射される。本実施形態では光源をLEDとしたが、例えばキセノン管やハロゲンランプ等を用いることもできる。記録媒体304からの反射光は、レンズ303を介し集光されてCMOSエリアセンサ211に結像する。これによって記録媒体304の表面の画像を読み取ることができる。本実施形態では、LED301は、LED光が記録媒体304表面に対し、図3に示すように予め決められた角度をもって斜めより光を照射させるよう配置されている。
[センサ回路:図4]
次に、図4を用いてセンサ回路ブロック図について説明する。
次に、図4を用いてセンサ回路ブロック図について説明する。
図4は、CMOSエリアセンサ211の回路ブロック図を示す図である。
図4において、CMOSエリアセンサ211は、CMOSセンサ部分801を含み、例えば64×64画素分のセンサがエリア状に配置される。CMOSエリアセンサ211は、さらに垂直方向シフトレジスタ802及び803、出力バッファ804、水平方向シフトレジスタ805、システムクロック806、及びタイミングジェネレータ807を含む。
次に動作について説明する。Sl_select信号813をアクディブとすると、CMOSセンサ部801は受光した光に基づく電荷の蓄積を開始する。次に、システムクロック806を与えると、タイミングジェネレータ807によって、垂直方向シフトレジスタ802及び803は読みだす画素の列を順次選択され、出力バッファ804にデータを順次格納される。
出力バッファ804に格納されたデータは、水平方向シフトレジスタ805によって、A/Dコンバータ808ヘと転送される。A/Dコンバータ808で8ビットのピクセルデータにディジタル変換された画素データは、出力インターフェース回路809によって所定のタイミングで制御され、Sl_select信号813がアクティブの期間、Sl_out信号810に出力される。
一方、811の制御回路によって、Sl_in信号812よりA/D変換ゲインを変更するよう制御することができる。例えば、撮像した画像のコントラストが得られない場合は、CPUはゲインを変更して常に最良なコントラストで撮像することができる。
[各種記録媒体における表面画像の違い:図5]
図5は、画像読取センサ123のCMOSエリアセンサ211によって読み取られた、異なる種類の記録媒体304の表面画像を、8ビットのピクセルデータにアナログ/ディジタル変換(以下A/D変換)した結果を示す表面の拡大画像である。
図5は、画像読取センサ123のCMOSエリアセンサ211によって読み取られた、異なる種類の記録媒体304の表面画像を、8ビットのピクセルデータにアナログ/ディジタル変換(以下A/D変換)した結果を示す表面の拡大画像である。
図5において、画像40の記録媒体Aは表面の紙の繊維が比較的がさついている所謂ラフ紙、画像41の記録媒体Bは一般に使用される所謂普通紙であり、画像42の記録媒体Cは紙の繊維の圧縮が十分になされているグロス紙である。このようにCMOSセンサ211に読み込まれた画像40〜42は、記録媒体表面の状態によって異なることがわかる。これは、主に紙の表面における紙繊維の粗密の状態、すなわち紙繊維分布が異なるために起こる現象である。このように、拡大された画像で記録媒体の表面を観察すると、表面の紙繊維分布が異なる記録材の種類をラフ紙、普通紙、グロス紙として判別することができる。
そこで、本実施形態では、図5のように記録媒体の表面の拡大された画像によって区別できる紙繊維分布を判別パラメータ(deg値)を用いて定量的に表現し、判別パラメータによって記録媒体の紙繊維分布の差を判別することとした。すなわち、CMOSエリアセンサ211によって撮像された記録媒体の表面画像から後述する紙の表面輪郭線をベクトル化して紙の水平方向軸との成す角の変化量を積分した判別パラメータ(deg値)により、記録媒体の紙繊維の表面状態を識別する。そのため、記録媒体を簡単かつ高精度に判別が可能となる。
[CMOSエリアセンサの制御回路:図6]
次に、上記撮像された記録媒体の記録媒体の表面の拡大された画像で区別できる繊維分布を判別パラメータを用いて表現しその記録媒体の繊維分布の差を定量的に判別する処理について説明する。この処理は、CMOSエリアセンサ211の制御回路を用いて行う。 図6は、CMOSエリアセンサ211の制御回路の機能構成を示すブロック図である。
次に、上記撮像された記録媒体の記録媒体の表面の拡大された画像で区別できる繊維分布を判別パラメータを用いて表現しその記録媒体の繊維分布の差を定量的に判別する処理について説明する。この処理は、CMOSエリアセンサ211の制御回路を用いて行う。 図6は、CMOSエリアセンサ211の制御回路の機能構成を示すブロック図である。
CMOSエリアセンサ211の制御回路は、判断部であるCPU210とCPU210に接続された制御回路702と制御回路702に接続されるCMOSエリアセンサ211とから構成されている。また、制御回路702は、インターフェース制御回路704、演算回路705、記録媒体表面の輪郭線角度変化量の演算結果が格納されるレジスタA706、及び制御レジスタ708より構成されている。
次に、CMOSエリアセンサの制御回路動作について説明する。CPU210は制御レジスタ708に対して、CMOSエリアセンサ211の動作指示を与えると、CMOSエリアセンサ211によって記録媒体表面画像の撮像が開始される。つまり、CMOSエリアセンサ211に電荷の蓄積が開始される。すると、インターフェース制御回路704から、Sl_selectによってCMOSエリアセンサ211を選択し、予め決められたタイミングにてSYSCLKを生成する。すると、CMOSエリアセンサ211からSl_out信号を経由して、撮像されたディジタル画像データが制御回路702に送信される。すると、制御回路702の演算回路705ではインターフェース制御回路704を経由して受信した撮像データに基づいて、後述する紙の表面輪郭線をベクトル化して紙の水平方向軸との成す角の変化量を積分したデータを算出する。そして、その結果がレジスタA706に格納される。CPU210は、上記のレジスタの値から、記録媒体の繊維の状態を判定する。なお制御回路702の詳細について図9A、9Bで詳しく説明するのでここでの説明は省略する。
[記録媒体表面の紙繊維分布の粗密判断処理:図7A〜図8B]
次に、上記説明した紙の表面輪郭線をベクトル化して、隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで紙繊維分布の粗密を判断する演算処理の内容について図7〜図8Bを用いて説明する。ここで、図7はエリアセンサの受光素子の配列構成を示す概念図である。図8Aは、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して記録媒体の水平方向軸(X軸)との成す角(ベクトル角)の概念を説明した図である。図8Bは、記録媒体の種類とそのdeg値を示す記録媒体判別テーブルである。
次に、上記説明した紙の表面輪郭線をベクトル化して、隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分して、その値を解析することで紙繊維分布の粗密を判断する演算処理の内容について図7〜図8Bを用いて説明する。ここで、図7はエリアセンサの受光素子の配列構成を示す概念図である。図8Aは、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して記録媒体の水平方向軸(X軸)との成す角(ベクトル角)の概念を説明した図である。図8Bは、記録媒体の種類とそのdeg値を示す記録媒体判別テーブルである。
図7に示すように、エリアセンサはm×n素子(m、nは正の整数)で構成されており、本実施形態ではその一例として64×64素子が使用される。ある位置(x,y)に配置された素子の出力値をd[x,y]と表現すると、図7に示すように各位置(m,n)の出力値は配列表現で示される。
次に図8Aに示すように、このd[x,y]に対し、y行目のデータを用いて横軸をx(Δx=1)、縦軸をd[x,y]で表現される2次元のグラフを作成する。図8Aにおいて、d[x-1,y]とd[x,y]からなる線分をベクトルVn、d[x,y]とd[x+1,y]からなる線分をベクトルVn+1と規定する。それぞれのベクトルとx軸がなす角度をθn、θn+1とする。この角度θをベクトル角と呼ぶ。すると、式(1)に示すように(θn+1−θn)を算出することで、d[x,y]上でのベクトルの向きの変化量deg(x,y)が算出される。
deg(x,y)=|arctan(d[x+1,y]−d[x,y])−arctan(d[x,y]−d[x-1,y])|
=|θn+1−θn| …式(1)
同様にして、図8Aに示すように、ベクトルVn+2、Vn+3、Vn+4、Vn+5・・・、ベクトル角θn+2、θn+3、θn+4、θn+5・・・が得られる。
=|θn+1−θn| …式(1)
同様にして、図8Aに示すように、ベクトルVn+2、Vn+3、Vn+4、Vn+5・・・、ベクトル角θn+2、θn+3、θn+4、θn+5・・・が得られる。
そこで、式(1)から得られる各点ごとのベクトル角の変化量deg(x,y)を式(2)を用いて蓄積することで、最終的な記録媒体の判別パラメータdeg値を算出することができる。
ここで、本画像形成装置のROMには、図8Bに一例を示すように記録媒体の種類と判別パラメータdeg値との対応を示す記録媒体判別テーブルが記憶されている。図8Bの判別パラメータdeg値は予め撮像された記録媒体の表面画像から上記説明した式(1)、式(2)を用いて判別パラメータdeg値を算出して記憶したものである。
図8Bより、グロス紙のdeg値は171〜189、普通紙のdeg値は233〜257、ラフ紙のdeg値は204〜226、OHT紙のdeg値は95〜105である。
このように、各記録媒体のdeg値はそれぞれ異なっているため上記説明した判別パラメータdeg値を用いることにより記録媒体の種類を容易かつ精度良く判別することができる。
そこで本記録媒体判別装置では、記録媒体を判別する場合、まずその表面画像を測定し、次に、紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値を算出し、算出したdeg値に適合する記録媒体を記録媒体判別テーブルを用いて判別することができる。そのため、従来方式とは異なる紙の物理量である紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値を用いることにより、表面性状が近いため従来の判別方法では判別が難しかった普通紙とラフ紙を判別することができる。
[判別パラメータdegを算出するロジック回路:図9A、9B]
次に、上記説明した判別パラメータdeg値を算出する制御回路702をロジック回路で構成した一例を図9Aに示す。図9Bは図9Aの処理の内容を説明する図である。
次に、上記説明した判別パラメータdeg値を算出する制御回路702をロジック回路で構成した一例を図9Aに示す。図9Bは図9Aの処理の内容を説明する図である。
図9Aの901、902、903は、8bitのシフトレジスターであり、904、905はALUであり、906は減算器であり、907は加算機であり、908は8bitのレジスターである。図9Aは、図7A〜図8Bで説明した処理を実現する回路であり、3画素分のデータをバッファリングする記憶領域があれば演算可能な構成となっている。
すなわち、図9Bに示すように、8bitのシフトレジスター901、902、903のに、d[x-1,y]、d[x,y]、d[x+1,y]がそれぞれ格納される。すると、ALU904は、d[x-1,y]、d[x,y]を用いてθn(arctan(d[x,y]−d[x-1,y]))を算出する。また、ALU905は、d[x,y]、d[x+1,y]を用いてθn+1(arctan(d[x+1,y]−d[x,y]))を算出する。すると、減算器906はdeg(x,y)(=lθn+1−θnl)を算出し、最後に、加算機907が記録媒体の判別パラメータdeg値を算出して、その結果を8bitのレジスター908に格納する。図9Aに示すロジック回路で構成した制御回路702は、周波数変換を行うことで紙繊維の状態を判別する手法と比較して、データバッファリングサイズは小さなものとなっており、低コストなハードウェア構成で実現可能である。
[記録媒体の表面画像の輪郭線とdeg値:図10A、10B]
次に、上記説明した本記録媒体判別装置を用いて行った記録媒体の判別結果の一例を図10A、10Bに示す。
次に、上記説明した本記録媒体判別装置を用いて行った記録媒体の判別結果の一例を図10A、10Bに示す。
図10Aはエリアセンサによって撮像された普通紙の表面画像(図5参照)に基づいて上記説明した方法で得られる普通紙の代表的な表面画像の輪郭線モデル及び紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値(=245)を示す図である。普通紙は、繊維が細かい為、表面の凸凹が細かく、鋭角の多い輪郭線となっている。このように普通紙では、鋭角は角度の変化量が大きく、また輪郭線内の頂点数も多くなるので、自然deg値は大きな値(245)を取ることになる。
一方、図10Bはエリアセンサによって撮像されたラフ紙の表面画像(図5参照)に基づいて上記説明した方法で得られるラフ紙の代表的な輪郭線モデル及び紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値(=215)を示す図である。ラフ紙は、繊維が太い為、表面の凸凹が粗くなり、輪郭線の変化がなだらかで鈍角の多い輪郭線となっている。このようにラフ紙では、輪郭線の変化がなだらかで頂点数も少ないためdeg値(215)は普通紙(245)に比べて小さくなる。
このように、繊維が細かく表面の凸凹が細かい普通紙と繊維が太く表面の凸凹が粗いラフ紙は、紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値で比較するとその違いを明瞭に表すことができる。そのため、従来から用いられている1ライン分のデータd[x,y]の最大値と最小値の差分から記録媒体の種類を判別する手法では判別がしにくかった普通紙とラフ紙の判別を容易かつ高精度に行うことができる。
また、同様にして、図8Bに示すように普通紙、ラフ紙以外の用紙もそれぞれ異なる紙繊維分布の粗密度を示す判別パラメータdeg値を有する。そのため、このdeg値を用いることにより簡単にかつ精度良く記録媒体の種類を判別することができる。
なお、本実施形態では、画像読み取りセンサとして受光素子を2次元に配列したエリアセンサを用いて説明したが、一次元に配列したラインセンサを用いて複数回撮影することで2次元画像を作成しても良い。
[記録媒体の判別処理:図10C]
本画像形成装置において実施される上記説明した記録媒体の判別処理について図10Cのフローチャートを用いて説明する。なお図10Dは、図10CのステップS300の詳細を示すフローチャートである。
本画像形成装置において実施される上記説明した記録媒体の判別処理について図10Cのフローチャートを用いて説明する。なお図10Dは、図10CのステップS300の詳細を示すフローチャートである。
図10Cの処理はCPU210がROM224に格納された制御プログラムに基づいて各部を制御しながらRAM225を作業領域に使用しながら実行するものである。なお図10Cと図10Dの処理の詳細は図3〜図10Bで既に説明したので、以下簡単に説明する。
図10Cにおいて、まず記録媒体の判別処理を開始するとステップS100に進み記録媒体を搬送する。
次に、ステップS200では、CPU210は、記録媒体を予め決められた位置に搬送してその表面画像(図3〜図5)を撮像するように制御する。
次に、ステップS300では、CPU210は、撮像された記録媒体の表面画像に基づいて記録媒体の繊維分布の粗密状態を示す判別パラメータdeg値(図9A〜図10B)を算出するように制御する。
次にステップS400に進み、算出された判別パラメータ値degを予め測定されている各記録媒体deg値(図8B)と比較して、搬送されてきた記録媒体の種類を判別した後、一連の作業を終了する。
ここで、図10Dを用いてステップS300に示した記録媒体の繊維分布の粗密状態の算出処理の詳細(図9A〜図9B)を説明する。
まず、記録媒体の繊維分布の粗密状態の算出処理を開始すると、ステップS301に進み、M×N個の素子を有するエリアセンサの素子数(M、N)を設定する。次に、ステップS301でm=1を設定し、ステップS303でn=1を設定する。
次に、ステップS304に進み、図7Bに示した隣接する3画素の取り込みを行い、次に、ステップS305においてθn,θn+1を算出する。
次に、ステップS306に進み、deg(x,y)を算出し、続いて、ステップS307に進み算出したdeg(x,y)を加算する。
次に、ステップS308に進み、1ラインの算出が終了していない場合にはステップS309に進みn=n+1としてからステップS304に戻り、上記説明した処理を継続して行う。
一方、ステップS309で1ラインの算出が終了した場合にはステップS310に進み次のラインがあるか否かを判別する。ステップS310では、次のラインがある場合にはステップS311でdegを算出してからステップS312に進みm=m+1としてからステップS303に戻り、上記説明した処理を継続して行う。またステップS310において、次のラインがない場合には、一連の作業を終了する。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について説明する。なお第2の実施形態の画像形成装置は第1の実施形態の画像形成装置とロジック回路構成以外の基本的な構成は同様である。そこで、第2の実施形態の画像形成装置の説明は、第1の実施形態の画像形成装置と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分の説明は、重複するので省略する。
以下、第2の実施形態について説明する。なお第2の実施形態の画像形成装置は第1の実施形態の画像形成装置とロジック回路構成以外の基本的な構成は同様である。そこで、第2の実施形態の画像形成装置の説明は、第1の実施形態の画像形成装置と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分の説明は、重複するので省略する。
[特徴]
第2の実施形態の画像形成装置が第1の実施形態の画像形成装置と異なる点は、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量を予め算出した値を記憶した記憶素子を搭載した点である。この記憶素子を搭載することで回路構成を簡素化し低コスト化を図りつつ、記録媒体表面の画像情報に対して紙の表面輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分した量(判別パラメータdeg)を算出することができる。そのため、判別パラメータdegを用いて記録媒体表面の繊維分布の粗密量を判断することにより記録媒体の種類が判断できる。その結果、従来判別が難しかった光普通紙に近い表面性を有するラフ紙と、ラフ紙に近い表面性を有する普通紙の微妙な表面性の差を検出することが可能となる。同様に、様々な種類の記録媒体を精度良く自動判別することができる。
第2の実施形態の画像形成装置が第1の実施形態の画像形成装置と異なる点は、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量を予め算出した値を記憶した記憶素子を搭載した点である。この記憶素子を搭載することで回路構成を簡素化し低コスト化を図りつつ、記録媒体表面の画像情報に対して紙の表面輪郭線をベクトル化して隣接するベクトルの角度変化量をライン単位で積分した量(判別パラメータdeg)を算出することができる。そのため、判別パラメータdegを用いて記録媒体表面の繊維分布の粗密量を判断することにより記録媒体の種類が判断できる。その結果、従来判別が難しかった光普通紙に近い表面性を有するラフ紙と、ラフ紙に近い表面性を有する普通紙の微妙な表面性の差を検出することが可能となる。同様に、様々な種類の記録媒体を精度良く自動判別することができる。
[判別パラメータdegを算出するロジック回:図11A]
図11Aは本実施形態における判別パラメータdeg値を算出する制御回路702をロジック回路で構成した一例を図11Aに示す。図11Cは図11Aの処理の内容を説明する図である。
図11Aは本実施形態における判別パラメータdeg値を算出する制御回路702をロジック回路で構成した一例を図11Aに示す。図11Cは図11Aの処理の内容を説明する図である。
図11Aの1101、1102、1103は、8bitのシフトレジスターであり、1104、1105は減算器であり、1106,1107はROMであり、1108は減算器であり、1109は加算機であり、1110は8bitのレジスターである。図11Aは、図7A〜図8Bで説明した処理を実現する回路であり、3画素分のデータをバッファリングする記憶領域があれば演算可能な構成となっている。
本実施形態では第1実施形態で説明したベクトルの向きの変化量deg(x,y)を算出するときに、図11Bに示すtanθとθとの対応を示すデータテーブルを用いてベクトル角(θn、θn+1)を算出することを特徴としている。このデータテーブルは、ROM1106,1107としてASIC内に用意しておく。従って、第1の実施形態のロジック回路でθを算出するときに用いられるALUの役割を実施形態では減算器1104+ROM1106(データテーブル)または減算器1105+ROM1107が行っている点である。このように、取りうるθnの範囲は実際には限られているので、予想される範囲において予め演算を行い、その結果をROM化してASIC内に搭載することで、回路規模の大きなALUを搭載するよりもトータルとして安価な構成とすることが可能である。
すなわち、図11Cに示すように、8bitのシフトレジスター901、902、903のに、d[x-1,y]、d[x,y]、d[x+1,y]がそれぞれ格納される。すると、減算器1104は、d[x-1,y]、d[x,y]を用いてd[x,y]−d[x-1,y]を算出する。ROM1106は、算出されたd[x,y]−d[x-1,y]をアドレスとしてθn(arctan(d[x,y]−d[x-1,y]))を算出する。同様に、減算器1105は、d[x,y]、d[x+1,y]を用いてd[x+1,y]−d[x,y]を算出する。ROM1107は、算出されたd[x+1,y]−d[x,y]をアドレスとしてθn+1(arctan(d[x+1,y]−d[x,y]))を算出する。すると、減算器1108はdeg(x,y)(=lθn+1−θnl)を算出し、最後に、加算機1109が記録媒体の判別パラメータdeg値を算出して、その結果を8bitのレジスター1110に格納する。図11Cに示すロジック回路で構成した制御回路702は、周波数変換を行うことで紙繊維の状態を判別する手法と比較して、データバッファリングサイズは小さなものとなっており、低コストなハードウェア構成で実現可能である。
なお、求められる記録媒体の種類の判別精度が高精度である必要がない場合には、図11Bに示すデータテーブルのデータを間引くことも可能である。その結果、ROMデータサイズを縮小してさらなる低コスト化を図ることができる。なお、判別対象となる紙種によっては、データテーブルを省いて、減算結果をそのままarctanの近似値として用いても良い。この場合には、判別精度は若干低下するが、大幅なコスト削減をすることができる。
以上説明したように、エリアセンサによって静止時における記録媒体表面を撮像した結果から、記録媒体の表面輪郭線をベクトル化して記録媒体の水平方向軸との成す角の変化量を算出する際に、必要なハードウェア構成を簡素化することが可能である。その結果、目的に応じた柔軟なハードウェア設計が可能となる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について説明する。なお第3の実施形態の画像形成装置は第1の実施形態または第2の実施形態の画像形成装置にシェーディング補正処理をする構成が追加されたものである。そこで、第2の実施形態の画像形成装置の説明は、第1の実施形態の画像形成装置と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分の説明は、重複するので省略する。
以下、第3の実施形態について説明する。なお第3の実施形態の画像形成装置は第1の実施形態または第2の実施形態の画像形成装置にシェーディング補正処理をする構成が追加されたものである。そこで、第2の実施形態の画像形成装置の説明は、第1の実施形態の画像形成装置と異なる部分についてのみ説明し、共通する部分の説明は、重複するので省略する。
[特徴]
低コストな光源や光学系を使用した場合に、照明ムラが発生して、撮影画像の劣化を招くことがある。また、レンズや撮像素子に汚れが付着する本体構成においては、それらの校正手段が必要となる。そこで、本実施形態の画像形成装置では、エリアセンサによって静止時における記録媒体表面を撮像した結果にシェーディング補正処理を実施することができる。そのため、センサ、レンズの汚れ、受光素子の感度ばらつき、照明系のむら、レンズによる光量むらなどの影響による画像の不要部分をすべて同じアルゴリズムで低減することができ、その結果として様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる。
低コストな光源や光学系を使用した場合に、照明ムラが発生して、撮影画像の劣化を招くことがある。また、レンズや撮像素子に汚れが付着する本体構成においては、それらの校正手段が必要となる。そこで、本実施形態の画像形成装置では、エリアセンサによって静止時における記録媒体表面を撮像した結果にシェーディング補正処理を実施することができる。そのため、センサ、レンズの汚れ、受光素子の感度ばらつき、照明系のむら、レンズによる光量むらなどの影響による画像の不要部分をすべて同じアルゴリズムで低減することができ、その結果として様々な種類の記録媒体を精度良く判別することができる。
[シェーディング補正処理:図12]
図12は、本実施形態におけるシェーディング補正処理を示すフローチャートである。図12は、第1の実施形態で説明したステップS200の一部として行われる処理である。
図12は、本実施形態におけるシェーディング補正処理を示すフローチャートである。図12は、第1の実施形態で説明したステップS200の一部として行われる処理である。
まず、ステップS1201において、不図示の搬送モータにより搬送ローラ103を駆動し、被写体である記録媒体102を搬送させる。そして、ステップS1202において、記録媒体102が検出位置まで搬送されたのをトップセンサ(不図示)により検出する。次に、ステップS1203へ進み、まずCMOSエリアセンサ211が、搬送されて移動中の記録媒体102を複数回撮影し、シェーディング量を測定する。
尚、位置の検出はトップセンサで無くても良く、その場合、画像認識において記録媒体102が到着したことを検出するか、動いている状態であることを認識するか、搬送タイミングから計算により求めるなど別の検出手段によってタイミングを検出すれば良い。
次に、ステップS1204において、CMOSエリアセンサ211によって複数回測定されたシェーディング量は演算部(不図示)に入力され、複数のシェーディング量を平均化するなどシェーディング量を正確なものとするための補正を行う。具体的には、シェーディング測定結果を測定回数で平均化する。
そして、ステップS1205において、平均化された情報を記憶部203のメモリに蓄える。このとき、平均化された画像を更に、隣り合う画素とで平均化し、全体の画素数を落として蓄えることにより、メモリ容量を削減することができる。
次に、ステップS1206において、本測定を行う。そして、ステップS1207において、本測定した画像をシェーディング測定の平均値の結果で補正することにより、シェーディング成分や画素感度ばらつきなどに影響されない鮮明な画像を得ることができる。
本実施形態によれば、センサ、レンズの汚れ、受光素子の感度ばらつき、照明系のむら、レンズによる光量むらなどの影響による画像の不要部分をすべて同じアルゴリズムで、低減することができる。
<他の実施形態>
上記実施の形態では、画像形成装置の印刷方式を電子写真方式とした場合を例に挙げたが、本発明は、電子写真方式に限定されるものではなく、インクジェット方式、熱転写方式、感熱方式、静電方式、放電破壊方式など各種印刷方式に適用することができる。
上記実施の形態では、画像形成装置の印刷方式を電子写真方式とした場合を例に挙げたが、本発明は、電子写真方式に限定されるものではなく、インクジェット方式、熱転写方式、感熱方式、静電方式、放電破壊方式など各種印刷方式に適用することができる。
101 画像形成装置
102 用紙カセット
103 給紙ローラ
104 転写ベルト駆動ローラ
105 転写ベルト
106〜109 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各感光ドラム
110〜113 各色用の転写ローラ
114〜117 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各カートリッジ
118〜121 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各光学ユニット
122 定着ユニット
123 画像読取センサ
210 制御CPU
211 CMOSセンサ
212〜215 ポリゴンミラー、モータ及びレーザ
216 給紙モータ
217 給紙ソレノイド
218 紙有無センサ
219 高圧電源
220 ドラム駆動モータ
221 ベルト駆動モータ
222 低圧電源
223 ASIC
224 メモリ
301 反射用LED
303 レンズ
304 記録媒体
702 制御回路
704 インターフェース制御回路
705 演算回路
706 レジスタA
708 制御レジスタ
801 CMOSセンサ部分
802、803 垂直方向シフトレジスタ
804 出力バッファ
805 水平方向シフトレジスタ
806 システムクロック
807 タイミングジェネレータ
808 A/Dコンバータ
809 出力インターフェース回路
810 Sl_out 信号
811 制御回路
812 Sl_in信号
813 Sl_select信号
901〜903 シフトレジスタ
904〜905 ALU
906 減算器
907 加算機
908 16bitレジスタ
1101〜1103 シフトレジスタ
1104〜1105 減算器
1106〜1107 ROM
1108 減算器
1109 加算機
1110 16bitレジスタ
102 用紙カセット
103 給紙ローラ
104 転写ベルト駆動ローラ
105 転写ベルト
106〜109 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各感光ドラム
110〜113 各色用の転写ローラ
114〜117 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各カートリッジ
118〜121 イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各光学ユニット
122 定着ユニット
123 画像読取センサ
210 制御CPU
211 CMOSセンサ
212〜215 ポリゴンミラー、モータ及びレーザ
216 給紙モータ
217 給紙ソレノイド
218 紙有無センサ
219 高圧電源
220 ドラム駆動モータ
221 ベルト駆動モータ
222 低圧電源
223 ASIC
224 メモリ
301 反射用LED
303 レンズ
304 記録媒体
702 制御回路
704 インターフェース制御回路
705 演算回路
706 レジスタA
708 制御レジスタ
801 CMOSセンサ部分
802、803 垂直方向シフトレジスタ
804 出力バッファ
805 水平方向シフトレジスタ
806 システムクロック
807 タイミングジェネレータ
808 A/Dコンバータ
809 出力インターフェース回路
810 Sl_out 信号
811 制御回路
812 Sl_in信号
813 Sl_select信号
901〜903 シフトレジスタ
904〜905 ALU
906 減算器
907 加算機
908 16bitレジスタ
1101〜1103 シフトレジスタ
1104〜1105 減算器
1106〜1107 ROM
1108 減算器
1109 加算機
1110 16bitレジスタ
Claims (13)
- 媒体の表面に光を照射し、照射した領域を撮像素子で撮像して得られる画素情報に基づいて前記媒体の種類を判別する媒体判別装置であって、
該領域内から得られた画素情報の各画素の変化率の情報に基づいて媒体表面の状態を判定する判定手段と、
前記判定した媒体表面の状態に基づいて、前記媒体の種類を判別する判別手段とを有することを特徴とする媒体判別装置。 - 前記判定手段は、前記各画素の変化率の絶対値を用いて前記媒体表面の粗密度合いを判定することを特徴とする請求項1に記載の媒体判別装置。
- 前記判定手段は、
前記撮像素子はm×n個の画素で構成され、第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素に隣接する第2画素の出力値をd(x+1、y)とすると、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分のベクトルが前記記録素子のX軸方向となす角をベクトル角とすると該ベクトル角の逆正接を算出する逆正接算出手段と、
前記算出された逆正接から前記ベクトル角を算出するベクトル角算出手段と、
前記ベクトル角算出手段によって算出されるベクトル角を用いて、隣接する画素間の出力値に対する2つのベクトル角の差分値を算出する差分値算出手段と、
前記差分算出手段により算出される差分値を加算して前記媒体の種類を判別するための判別パラメータ値を算出する加算手段と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の媒体判別装置。 - ある位置(x、y)にある第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素の左(x−1、y)に隣接する第2画素の出力値をd(x−1、y)、前記第1画素の右(x+1、y)に隣接する第3画素の出力値をd(x+1、y)とし、前記d(x−1、y)と前記d(x、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第1ベクトル角、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第2ベクトル角とすると、
前記逆正接算出手段は、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の逆正接を算出し、
前記ベクトル角算出手段は、前記算出された逆正接から前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角を算出し、
前記差分値算出手段は、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の差分値を算出することを特徴とする請求項3に記載の媒体判別装置。 - 前記差分算出手段は、tanθと角度θとの対応を記憶する第1記憶手段を有し、前記第1記録手段を用いて前記ベクトル角を算出することを特徴とする請求項3に記載の媒体判別装置。
- 前記画素情報を補正する補正手段を更に有し、
前記第1画素の出力値及び前記第2画素の出力値は、前記補正手段によってそれぞれ補正された出力値であることを特徴とする請求項3に記載の媒体判別装置。 - 前記判別手段は、媒体の種類と前記算出された判別パラメータ値の数値範囲とを対応付けて記憶する第2記憶手段を有し、
前記算出された判別パラメータ値の数値範囲に基づいて前記第2記憶手段を用いて、前記撮像された記録媒体の種類を判別することを特徴とする請求項3に記載の媒体判別装置。 - 前記媒体は表面に画像を記録する記録媒体であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の媒体判別装置。
- 請求項8に記載の媒体判別装置を有し、該媒体判別装置の判別結果に従って前記記録媒体の表面に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
- 媒体の表面に光を照射し、照射した領域を撮像素子で撮像して得られる画素情報に基づいて前記媒体の種類を判別する媒体判別装置の制御方法であって、
該領域内から得られた撮像素子の画素情報の変化率の情報に基づいて媒体表面の状態を判定する判定工程と、
前記判定した媒体表面の状態に基づいて、前記媒体の種類を判別する判別工程とを有することを特徴とする媒体判別装置の制御方法。 - 前記判定工程は、前記各画素の変化率の絶対値を用いて前記媒体表面の粗密度合いを判定する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載の媒体判別装置の制御方法
- 前記判定工程は、
前記撮像素子はm×n個の画素で構成され、第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素に隣接する第2画素の出力値をd(x+1、y)とすると、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分のベクトルが前記記録素子のX軸方向となす角をベクトル角とすると該ベクトル角の逆正接を算出する逆正接算出工程と、
前記算出された逆正接から前記ベクトル角を算出するベクトル角算出工程と、
前記ベクトル角算出工程で算出されるベクトル角を用いて、隣接する画素間の出力値に対する2つのベクトル角の差分値を算出する差分値算出工程と、
前記差分算出工程で算出される差分値を加算して前記媒体の種類を判別するための判別パラメータ値を算出する加算工程と、
を有することを特徴とする請求項10に記載の媒体判別装置の制御方法。 - ある位置(x、y)にある第1画素の出力値をd(x、y)、前記第1画素の左(x−1、y)に隣接する第2画素の出力値をd(x−1、y)、前記第1画素の右(x+1、y)に隣接する第3画素の出力値をd(x+1、y)とし、前記d(x−1、y)と前記d(x、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第1ベクトル角、前記d(x、y)と前記d(x+1、y)とを結ぶ線分がX軸となす角を第2ベクトル角とすると、
前記逆正接算出工程では、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の逆正接を算出し、
前記ベクトル角算出工程では、前記算出された逆正接から前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角を算出し、
前記差分値算出工程では、前記第1ベクトル角と前記第2ベクトル角の差分値を算出することを特徴とする請求項12に記載の媒体判別装置の制御方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006236756A JP2008058198A (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | 媒体判別装置及びそれを備える画像形成装置と、その制御方法 |
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ID=39241095
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JP (1) | JP2008058198A (ja) |
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2006
- 2006-08-31 JP JP2006236756A patent/JP2008058198A/ja not_active Withdrawn
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