JP2008057469A - 作業機械のエンジン制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】作業機械の駆動源であるエンジン10を再始動させるためにON・OFF操作される再始動スイッチ61と、再始動スイッチ61を無効にするために無効位置に操作されるロックスイッチ51と、作業機械を操作するための操作レバー14と、エンジン10の回転数を設定するためのアクセルダイヤル53と、エンジン10を制御するエンジン制御手段30とを備え、エンジン制御手段30は、ロックスイッチ51が無効位置に操作されていない場合に再始動スイッチ61がON操作されたときにエンジン10をローアイドル状態で再始動し、さらに、エンジン10がローアイドル状態で稼働中の場合に操作レバー14が操作されたらエンジン10の回転数をアクセルダイヤル53で事前に設定された回転数に復帰させる。
【選択図】図1
Description
そこで、省エネルギー化や環境保護の観点から、容易に無駄なアイドリング運転を可能な限り減らすことを目的としたエンジン制御装置が開発されている。
また、特許文献2には、建設機械(作業機械)が操作されず、且つ、オペレータが運転席に居ないことを検出してから予め設定された時間が経過した後、エンジンを停止させる技術が記載されている。
これに対し、例えば特許文献1には、操作レバーのレバー操作や、操作レバーに設けられたワンタッチ操作ボタン式スイッチの操作により、キースイッチを操作することなく容易にエンジンを再始動できる技術が開示されている。
また、ローアイドルで稼働中にオペレータが操作レバーを操作すると、作業要求があるものとして、エンジンをアクセルダイヤルで設定された回転数に復帰させるので、作業の再開を速やかに行なうことができる。また、作業要求がない際には、ローアイドル状態として省エネルギー化を図ることができる。
[一実施形態]
図1〜図5は本発明の一実施形態に係る作業機械のエンジン制御装置を示すもので、図1はその概略的なブロック図、図2はそのエンジン制御装置を搭載した油圧ショベルの斜視図、図3〜図5はそれぞれ、そのエンジン制御装置が行なうフローチャートである。
図2に示すように、作業機械の代表例である油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2上に旋回自在に結合された上部旋回体3と、上部旋回体3から前方へ延出するように取り付けられたブーム4,アーム5及びバケット6からなる作業装置7と、上部旋回体3の左前部に設置されたキャブ8とを備えて構成されている。
操作レバー14は、キャブ8内に配設され、パイロット圧を制御する複数のリモコン弁14aを有し、操作レバー14の操作状態に対応して、何れかのリモコン弁14aが作動するようになっている。複数のリモコン弁14aは何れも、パイロットポンプ12とコントロールバルブユニット13との間の、図1に破線で示すパイロット回路上に介装されている。なお、図1では、簡略化して、一つのリモコン弁14aのみを示している。そして、ある一つのリモコン弁14aが作動すると、対応する一つのコントロールバルブ(例えば13a)にパイロット圧が作用し、そのコントロールバルブ13aの弁開度やスプール位置が制御され、そのコントロールバルブ13aに対応するアクチュエータ(例えば走行用モータ21)に作動油が供給されるようになっている。つまり、操作レバー14の操作状態に対応して、リモコン弁14a及びコントロールバルブ13a〜13eの作動を介して、所定のアクチュエータ21〜25が作動するようになっている。さらに、操作レバー14には、その操作状態を検出するとともに、操作レバー14が操作状態にあることが検出されたらコントローラ30へレバー信号を送信するレバーセンサ43が付設されている。
また、コントローラ30は、様々なパラメータの予め設定された所定値を記憶する記憶部31と、油圧ショベル1の様々な状態を判定する判定部32と、エンジン10を制御する制御部33と、モニタ54に文字を表示する表示部34とを有している。
また、判定部32は、エンジン回転数センサ44で検出されたエンジン回転数Neに基づき、エンジン10が稼動中であるか、又は、エンジン10が稼動中且つローアイドル状態であるか否かを判定するようになっている。ここでは、エンジン回転数Neが0rpmであればエンジン10は停止(一時停止)状態であると判定し、そうでなければ、エンジン10は稼動中であると判定するようになっている。そして、エンジン回転数Neが記憶部31に記憶されているローアイドル回転数Nela以下であれば、エンジン10はローアイドル状態にあると判定するようになっている。
さらに、判定部32は、キースイッチ52から入力されたキーST信号及び再始動スイッチ61から入力された再始動信号に基づき、始動要求又は再始動要求があるか否かを判定するようになっている。
このように構成されたコントローラ30は、以下のエンジン10の一時停止や再始動に係るフローを所定の周期で繰り返し行なうようになっている。
ステップA40では、続くフローをエンジン休止モードタスクに移行する。
エンジン稼動モードタスクは、図4に示すように、ステップB10で、判定部32により、油圧ロックスイッチ51がロック状態にあるか否か、即ち、読み込んだ油圧ロック信号がONであるか否かが判定される。油圧ロック信号がONであると判定されればステップB20に進み、油圧ロック信号がOFFであると判定されればステップB80に進む。
ステップB30では、判定部32により、読み込んだ冷却水温Twが規定範囲内にあるか否かが判定される。冷却水温Twが規定範囲内にあると判定されればステップB50に進み、そうでなければステップB40に進む。
ステップB50では、上記タイマがカウントを行なう。そして、ステップB60に進む。
ステップB60では、タイマによりカウントされた時間が規定時間に達したら、ステップB70に進む。そうでなければ、エンジン稼動モードタスクのフローを終了する。
ステップB100では、制御部33により、エンジン回転数Neを読み込まれたアクセルダイヤル54の設定値に応じたエンジン回転数Neに復帰する制御が行なわれる。そして、エンジン稼動モードタスクのフローを終了する。つまり、ステップB80〜B100では、ローアイドル状態を作業要求がある場合に通常の状態に復帰する復帰制御が実施されるようになっている。
ステップC20では、判定部32により、再始動スイッチ61から再始動信号が入力されたか、即ち、再始動スイッチ61がON操作されたか否かが判定される。再始動スイッチ61がON操作されていればステップC40に進み、そうでなければステップC30に進む。
ステップC40では、制御部32により、エンジン10を再始動しローアイドル状態にする制御が行なわれる。そして、ステップC50に進む。
ステップC50では、表示部34により、モニタ54に「ローアイドル」との文字が表示される。そして、エンジン休止モードタスクのフローを終了する。
本発明の一実施形態にかかる作業機械のエンジン制御装置は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
まず、エンジン10停止時に、油圧ロックスイッチ51がON位置にある状態で、オペレータがキーシリンダにイグニッションキーを差し込みキースイッチ52をON位置に回すと、電源からコントローラ30や電装品に電力が供給され、例えば、照明用ランプ等が点灯可能となる。
これにより、エンジン10は稼動状態となり、エンジン10によりメイン油圧ポンプ11及びパイロットポンプ12が駆動され、油圧ショベル1は操作レバー14を操作することで所望の動作を行うことができる。なお、キースイッチ52の位置は、ST位置からON位置へと自動的に復帰する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上述の実施形態では、コントローラ30の判定部32は、油圧ロックスイッチ51がON状態にあるときに、油圧ショベル1が作業していない状態であると判定したが、油圧ショベル1が作業していない状態であると判定する基準はこれに限らず、例えば、操作レバー14が何ら操作されてない状態、つまり、レバーセンサ43からレバー信号が出力されない状態にあるときに、油圧ショベル1が作業していない状態であると判定するようにしても良い。もしくは、油圧ショベル1にかかる負荷を検出するとともに負荷がある場合にはコントローラ30に負荷信号を出力する負荷センサを備え、判定部32は、負荷センサから負荷信号が出力されない状態にあるときに、油圧ショベル1が作業していない状態であると判定するようにしても良い。なお、こうしたレバーセンサ43や負荷センサ等で油圧ショベル1が作業していない状態を判定する場合にも、油圧ロックスイッチ51がON状態であることを作業していない状態の条件判定の一つとすることが好ましい。ただし、油圧ロックスイッチ51がON状態のときにしか通常はエンジン10は停止・始動しないが、アイドリングストップ制御の場合に限り、油圧ロックスイッチ51がOFF状態であってもエンジン10を一時停止するようにしても良い。これによれば、アイドリングストップの場合には、オペレータの油圧ロックスイッチ51の操作が不要となるので、オペレータの手間を省き、アイドリングストップを頻繁に自動的に行なうことが可能となる。
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 作業装置
8 キャブ
10 エンジン(内燃機関)
11 メイン油圧ポンプ(油圧ポンプ)
12 パイロットポンプ
13 コントロールバルブ
14 操作レバー
14a リモコン弁
15 ラジエータ
16 オイルクーラ
17 冷却ファン
18 作動油タンク
19 燃料噴射装置
21 走行用モータ(アクチュエータ)
22 旋回用モータ(アクチュエータ)
23 ブームシリンダ(アクチュエータ)
24 アームシリンダ(アクチュエータ)
25 バケットシリンダ(アクチュエータ)
30 コントローラ(エンジン制御手段)
31 記憶部
32 判定部
33 制御部
34 表示部
41 冷却水温センサ
42 油温センサ
43 レバーセンサ
44 エンジン回転数センサ
51 油圧ロックスイッチ(ロックスイッチ)
52 キースイッチ
53 アクセルダイヤル
54 モニタ
55 バイパス弁
61 再始動スイッチ
Claims (1)
- 作業機械の駆動源であるエンジンと、
該エンジンを再始動させるためにON・OFF操作される再始動スイッチと、
該再始動スイッチを無効にするために無効位置に操作されるロックスイッチと、
該作業機械を操作するための操作レバーと、
該エンジンの回転数を設定するためのアクセルダイヤルと、
該エンジンを制御するエンジン制御手段とを備え、
該エンジン制御手段は、該ロックスイッチが該無効位置に操作されていない場合に該再始動スイッチがON操作されたときに該エンジンをローアイドル状態で再始動し、さらに、該エンジンが該ローアイドル状態で稼働中の場合に該操作レバーが操作されたら該エンジンの回転数を該アクセルダイヤルで事前に設定された回転数に復帰させる
ことを特徴とする、作業機械のエンジン制御装置。
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