JP2008055229A - 遊技機 - Google Patents

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大輔 三木
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Abstract

【課題】遊技媒体の受け入れを検出する検出手段を複数設けた遊技機において、遊技媒体の受け入れを素早く行いつつ、各検出手段における遊技媒体の検出を正確に行うことができる遊技機を提供すること。
【解決手段】遊技機は、取込装置303により予め定められた数の遊技球が取り込まれることで遊技の開始が許容される。取込装置303には遊技球の取り込みに際して遊技球が通過する入口通路307及び取込通路315を備えている。また、取込通路315の通過が許容された遊技球を検出するカウントセンサ375,376を備えている。各カウントセンサ375,376は取込装置303のハウジング311,312に形成された透孔377a,377b,378a,378bを介して発光及び受光を行う。この場合に、上流側透孔377a,377bにおける流れ方向の寸法を下流側透孔378a,378bよりも大きくした。
【選択図】 図29

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種であるスロットマシンは、複数のリールを備えており、各リールの外周部に付与された図柄が表示窓を通じて視認可能な構成となっている。当該スロットマシンでは、遊技者がメダルを投入してスタートレバーを操作することで各リールが回転を開始し、その後、ストップボタンを操作したり所定時間が経過したりすることで各リールが停止する。そして、すべてのリールが停止した場合に、予め設定された有効ライン上に所定の図柄が揃うと、遊技者に有利な所定のゲーム(特別遊技状態)の発生などといった特典が付与される。
かかる遊技機において、遊技者によりメダルが投入されたことは、メダルを遊技機内部に案内する案内通路(受入通路)に対して配設された検出センサがメダルの通過を検出することにより確認される。この場合に、不正行為を排除する目的で検出センサを案内通路の通路方向に沿って複数(例えば、2個)連設させた、複数センサ方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この複数センサ方式では、複数の検出センサから出力される検出信号を確認することで各検出センサの検出順序を把握し、その検出順序が規定の順序条件を満たす場合にのみ正規なメダルの検出であると判定する構成となっている。
また近年、メダルの代わりに遊技球を用いてスロットマシンに類似した遊技を行うことのできる球使用回胴遊技機が知られている。本遊技機は取込装置を備えており、当該取込装置により予め定められた数の遊技球が取り込まれた後にスタートレバーが操作されることで遊技が開始される。取込装置には、遊技球を取り込む取込通路(受入通路)と、電動アクチュエータ等により駆動されることで取込通路の遊技球の通過を阻止又は許容するゲートとが設けられている。さらに、取込通路におけるゲートにより遊技球の通過が阻止される位置よりも下流側には検出センサが設けられており、当該検出センサにより取込通路を通過する遊技球が検出される。そして、当該球使用回胴遊技機においても、不正行為を排除すべく複数センサ方式が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−282413号公報 特開2004−166756号公報
以上の各遊技機において、遊技媒体が自重により加速されながら通過するように受入通路を形成することで、遊技媒体の受け入れを素早く行うことができると考えられる。しかしながら、かかる構成においては遊技媒体の通過速度が速くなるため、複数センサ方式における遊技媒体の検出が正確に行えなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技媒体の受け入れを検出する検出手段を複数設けた遊技機において、遊技媒体の受け入れを素早く行いつつ、各検出手段における遊技媒体の検出を正確に行うことができる遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.遊技媒体を受入可能な受入部(入口通路305〜307と案内通路171〜173との境界)と、
その受け入れられた遊技媒体が通過する受入通路(入口通路305〜307、取込通路315)と、
受入通路における遊技媒体の流れ方向に沿って配置され、通過する遊技媒体を検出する複数の検出手段(カウントセンサ375,376)と、
各検出手段から出力される検出信号により検出順序を把握し、少なくともその検出順序が予め定められた順序である場合に前記受入通路を一の遊技媒体が通過したと判定する通過判定手段(主制御装置505の遊技球検出処理におけるステップS401〜ステップS408)とを備えた遊技機において、
前記受入通路を、遊技媒体が自重により加速されながら通過するように形成し、
上流側の検出手段における前記流れ方向の検出幅を、下流側の検出手段よりも小さくしたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、受入通路を通過する遊技媒体は複数の検出手段により検出される。そして、少なくとも各検出手段の検出順序が予め定められた順序である場合に受入通路を一の遊技媒体が通過したと判定される。この場合に、受入通路は遊技媒体が自重により加速されながら通過するように形成されている。これにより、遊技媒体の受け入れを素早く行うことができる。
また、かかる構成においては、下流側ほど遊技媒体の通過速度は速くなる。そうすると、上流側の検出手段と下流側の検出手段とで遊技媒体を検出している時間に差異が生じ、それに伴って検出信号の出力時間に差異が生じるおそれがある。これに対して、上流側の検出手段における流れ方向の検出幅を下流側の検出手段よりも小さくすることで、検出信号の出力時間を均等なものとすることが可能となる。各検出手段から出力される検出信号により検出順序を把握する構成においては、検出信号の取り扱いの観点から、検出信号の態様を均等なものとすることが好ましく、上記のとおり上流側と下流側とで検出信号の出力時間を均等にすることで順序の確認を良好に行うことができる。
なお、本構成においては、上流側と下流側との流れ方向の検出幅を同一とする構成に比べ、上流側の検出手段における検出信号の出力時間が短くなる。したがって、すべての検出手段において一の遊技媒体を検出する際の検出サイクルを短くすることが可能となり、連続して遊技媒体が通過する場合に各検出サイクルが重ならないようにすることが可能となる。
手段2.手段1において、前記各検出手段を、発光部(発光素子375a,376a)と受光部(受光素子375b,376b)とを有する光学式の検出センサとするとともに、
それら各検出センサを、前記受入通路を構成する通路壁における当該受入通路を挟んで各々対向する位置に形成された各光透過部(透孔377a,377b,378a,378b)を介して発光及び受光を行う構成とし、
上流側の各光透過部(上流側透孔377)における前記流れ方向の寸法を下流側の各光透過部(下流側透孔378)よりも大きくしたことを特徴とする遊技機。
発光部と受光部とを有する光学式の検出センサを備え、それら発光部及び受光部が対向する位置に形成された各光透過部を介して発光及び受光を行う構成においては、それら対向する光透過部における流れ方向の寸法を大きくすることで検出幅を小さくすることができる。発光部と受光部とを有する光学式の検出センサにおいては、受光部にて受光した光量が予め設定された閾値未満である場合に検出信号を出力するため、同一速度で通過する遊技媒体で比較した場合に各光透過部の流れ方向の寸法を大きくすると検出信号の出力時間が短くなるからである。かかる事情において、手段2によれば、上流側の各光透過部における流れ方向の寸法を下流側の各光透過部よりも大きくした。これにより、上流側の検出センサにおける検出幅を下流側の検出センサよりも小さくすることができる。
また、本構成によれば、検出センサの構成を変更することなく、各光透過部の大きさを変更するだけでよいので、上記効果を簡易的に得ることができる。
なお、光透過部を、通路壁の厚み方向に貫通するように形成された貫通孔とすることで、その貫通孔における流れ方向の寸法を大小するだけで検出幅を変更することができる。この場合、上記効果をより簡易的に得ることができる。
手段3.遊技機前面部に設けられ遊技球を貯留する球受け皿(上皿151)と、その貯留された遊技球を取り込む取込装置(取込装置301〜303)とを備え、
当該取込装置には、遊技球が通過する取込用球通路(入口通路305〜307、取込通路315)と、取込用球通路の途中位置にて遊技球の通過を阻止又は許容するゲート(取込ゲート部材320)と、前記取込用球通路における前記ゲートにより通過が阻止又は許容される位置よりも下流側にて遊技球の流れ方向に沿って配置され、通過する遊技球を検出する複数の検出手段(カウントセンサ375,376)とを有し、
さらに、前記各検出手段から出力される検出信号により検出順序を把握し、少なくともその検出順序が予め定められた順序である場合に前記取込用球通路を一の遊技球が通過したと判定する通過判定手段(主制御装置505の遊技球検出処理におけるステップS401〜ステップS408)を備えた遊技機において、
前記取込用球通路を、遊技球が自重により加速されながら通過するよう形成し、
上流側の検出手段における前記流れ方向の検出幅を、下流側の検出手段よりも小さくしたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、球受け皿に貯留された遊技球は取込装置により取り込まれる。この場合に、球受け皿から取込装置に導入された遊技球はゲートにより通過が許容されることで取込用球通路を通過する。この通過する遊技球は複数の検出手段により検出され、少なくとも各検出手段の検出順序が予め定められた順序である場合に取込用球通路を一の遊技球が通過したと判定される。この場合に、取込用球通路は遊技球が自重により加速されながら通過するように形成されている。これにより、遊技球の取り込みを素早く行うことができる。
また、かかる構成においては、下流側ほど遊技球の通過速度は速くなる。そうすると、上流側の検出手段と下流側の検出手段とで遊技球を検出している時間に差異が生じ、それに伴って検出信号の出力時間に差異が生じるおそれがある。これに対して、上流側の検出手段における流れ方向の検出幅を下流側の検出手段よりも小さくすることで、検出信号の出力時間を均等なものとすることが可能となる。各検出手段から出力される検出信号により検出順序を把握する構成においては、検出信号の取り扱いの観点から、検出信号の態様を均等なものとすることが好ましく、上記のとおり上流側と下流側とで検出信号の出力時間を均等にすることで順序の確認を良好に行うことができる。
なお、上記構成によれば、上流側と下流側との流れ方向の検出幅を同一とする構成に比べ、上流側の検出手段における検出信号の出力時間が短くなる。したがって、すべての検出手段において一の遊技球を検出する際の検出サイクルを短くすることが可能となり、連続して遊技球が通過する場合に各検出サイクルが重ならないようにすることが可能となる。
手段4.手段3において、前記各検出手段を、発光部(発光素子375a,376a)と受光部(受光素子375b,376b)とを有する光学式の検出センサとするとともに、
それら各検出センサを、前記取込用球通路を構成する通路壁における当該取込用球通路を挟んで各々対向する位置に形成された各光透過部(透孔377a,377b,378a,378b)を介して発光及び受光を行う構成とし、
上流側の各光透過部(上流側透孔377)における前記流れ方向の寸法を下流側の各光透過部(下流側透孔378)よりも大きくしたことを特徴とする遊技機。
発光部と受光部とを有する光学式の検出センサを備え、それら発光部及び受光部が対向する位置に形成された各光透過部を介して発光及び受光を行う構成においては、それら対向する光透過部における流れ方向の寸法を大きくすることで検出幅を小さくすることができる。発光部と受光部とを有する光学式の検出センサにおいては、受光部にて受光した光量が予め設定された閾値未満である場合に検出信号を出力するため、同一速度で通過する遊技球で比較した場合に各光透過部の流れ方向の寸法を大きくすると検出信号の出力時間が短くなるからである。かかる事情において、手段4によれば、上流側の各光透過部における流れ方向の寸法を下流側の各光透過部よりも大きくした。これにより、上流側の検出センサにおける検出幅を下流側の検出センサよりも小さくすることができる。
また、本構成によれば、検出センサの構成を変更することなく、各光透過部の大きさを変更するだけでよいので、上記効果を簡易的に得ることができる。
なお、光透過部を、通路壁の厚み方向に貫通するように形成された貫通孔とすることで、その貫通孔における流れ方向の寸法を大小するだけで検出幅を変更することができる。この場合、上記効果をより簡易的に得ることができる。
手段5.手段4において、前記取込用球通路は、前記ゲートに向けて遊技球を整列させる整列領域(入口通路305〜307)と、当該整列領域から連続して延び、前記各光透過部が形成される検出領域(取込通路315)とを備え、
当該検出領域の通路方向が前記整列領域の通路方向に対して交差し上下方向に延びるように前記取込用球通路を形成し、
さらに、前記整列領域内をその上方部位を介して遊技機前面側から視認可能とするとともに、
遊技球の通過を阻害しない位置にて前記検出領域の上方を覆う遮光壁部(延出壁318)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、取込用球通路には遊技球をゲートに向けて整列させる整列領域が設けられていることにより、遊技球の取り込みが円滑に行われる。また、検出領域の通路方向が上下方向となっているので、取り込みが許容された遊技球を素早く通過させることができる。その一方、整列領域の通路方向は検出領域に対して交差しているため、整列領域にて待機される遊技球の重量負荷の一部を整列領域の底部により受けることが可能となり、これら遊技球のゲートに対する重量負荷が軽減される。よって、ゲートの動作不良の発生を抑制することができる。
かかる構成において、整列領域内がその上方部位を介して遊技機前面側から視認可能となっている。ここで、上方部位を介して整列領域内を視認可能とするのは、本遊技機にて遊技を行う一般的な遊技者の目の高さは球受け皿(取込装置)よりも上方にあるからである。以上の構成により、整列領域に遊技球があるか否かを容易に確認することができる。例えば、整列領域にある遊技球が確認できない構成においては、整列領域に遊技球があるにも関わらず遊技を止めてしまったり、貸球操作を行ってしまったりするおそれがあるが、本手段の構成によれば、かかる不都合の発生を抑制することができる。
但し、整列領域をその上方部位を介して遊技機前面側から視認可能とした構成においては、検出領域に外部からの光が入り込み易くなる。この場合に、検出センサが光学式センサであるため、外部からの光が検出センサの位置まで入り込むと遊技球の検出を正確に行えなくなってしまうおそれがある。特に、上記手段4の構成を備え、上流側の検出センサに対応した光透過部は下流側の検出センサに対応した光透過部に比べ大きく形成されているので、入り込んだ光を受光部が受光し易い。これに対して、遊技球の通過を阻害しない位置にて検出領域の上方を覆う遮光壁部が設けられているので、上記光が光透過部の位置まで入りづらくなる。よって、整列領域にある遊技球を遊技機前面側から視認可能とした構成において、検出センサにて遊技球の検出が正確に行えなくなることを抑制することができる。
なお、「整列領域内を遊技機前面側から視認可能」とする構成としては、整列領域の上方を覆う部位を透明材料で形成する構成、又は整列領域の上方を遊技機外部に開放させる構成が考えられる。
手段6.手段5において、前記取込装置は、前記取込用球通路が形成されるとともに前記ゲートが収容されるハウジング(ハウジング311,312)を備え、
当該ハウジングを前記整列領域が上方に開放されるように形成するとともに、
透明性を有するカバー体(カバー部材152)を、前記整列領域にて遊技球が積み重なるのを防止すべく当該整列領域の上面開放側を覆うようにして設け、
さらに、前記ハウジングの外壁により前記遮光壁部を構成したことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、整列領域が上方に開放されるようにハウジングが形成されており、さらにその上面開放側を覆うカバー体が透明性を有することにより、整列領域にある遊技球が遊技機前面側から視認可能となっている。また、ハウジングの外壁により遮光壁部の機能が果たされる。つまり、ハウジングを成型するのに合わせて遮光壁部を形成することができ、遮光壁部をハウジングとは別に設ける構成に比べ、構成の簡素化を図ることができる。
なお、取込装置では遊技回毎に遊技球が取り込まれるため、遊技が行われる上で整列領域を通過する遊技球数は比較的多くなる。よって、整列領域に埃などが溜まり易い。そして、埃などが溜まると整列領域の遊技球の通過が阻害されてしまうおそれがある。また、埃などがゲート側にまで溜まり、当該ゲートの動作不良を引き起こすおそれがある。したがって、整列領域を定期的に掃除する必要がある。かかる事情において、上記のとおり、ハウジングが上方に開放されていることにより、整列領域がハウジング外部に露出されている。したがって、遊技機から取込装置を取り外すことで容易に整列領域を掃除することができ、整列領域のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。
また、カバー体が設けられているので、上記のように整列領域を上方に開放した構成においてメンテナンス時ではない通常時に整列領域にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、整列領域を遊技球が円滑に流下する。
ちなみに、「遊技球の積み重なりの防止」は、カバー体により整列領域の高さ方向寸法を遊技球2個分未満とすることにより実現可能である。
手段7.手段5又は手段6において、前記各光透過部を、前記検出領域における通路幅方向の中央よりも前記整列領域と前記検出領域とのコーナー内側に偏倚させた位置に形成したことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、整列領域の上方から検出領域に向けて斜めに入り込んだ光に対して、各光透過部は整列領域の通路壁によって陰となる位置にあり、その入り込んだ光が各検出センサにおいて受光されることを抑制することができる。したがって、整列領域にある遊技球を視認可能とした構成において、各検出センサにて遊技球の検出が正確に行えなくなることを抑制することができる。
手段8.手段7において、前記ゲートを、前記取込用球通路の遊技球の通過を阻止する場合には当該取込用球通路の通路壁から通路幅方向の途中位置まで突出し、通過を許容する場合には取込用球通路外に没入する出没片とし、
当該出没片を、前記取込用球通路の通路壁における前記各光透過部が偏倚させて形成された側から出没するように設けたことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、取込用球通路の遊技球の通過が阻止される場合には、出没片が取込用球通路の通路壁から通路幅方向の途中位置まで突出する。つまり、遊技球の通過が阻止される場合には取込用球通路の所定位置における通路幅方向の全体を塞ぐように出没片が突出するのではなく、一部を塞ぐように突出する。これにより、阻止する場合と許容する場合とで切り替わる際の出没片の移動量が抑えられるため、その切り替えが素早く行われ、遊技球の通過及び阻止が円滑に行われる。
この場合に、出没片が取込用球通路の通路壁における各光透過部が偏倚させて形成された側から出没するように設けられている。つまり、各光透過部は取込用球通路内に突出した出没片の真下位置にある。よって、出没片が没入しない限り各検出手段により遊技球が検出されることはない。例えば、出没片が取込用球通路において逆側から出没する場合を想定すると、出没片が突出位置にある状態での遊技球誤検出を防止するには各光透過部の位置を出没片に対してある程度下方にする必要が生じるが、上記構成によれば、各光透過部の位置を出没片の近傍にすることが可能となる。したがって、上記手段7の効果を発揮させつつ出没片の切り替えを素早く行うようにした構成において、出没片が没入することで流下する遊技球をいち早く検出することが可能となる。
手段9.手段5乃至手段8のいずれかにおいて、前記検出領域を、略鉛直方向に形成したことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、検出領域が略鉛直方向に形成されているので、検出領域を通過する遊技球は自由落下する。よって、検出領域を通過する遊技球の加速度が向上され、遊技球の取り込みを素早く行うことができる。この場合に、上記手段5を備えた構成においては、検出領域の上方に遮光壁部を形成することで、各光透過部の位置に光が入り込みづらくなる。また、上記手段7を備えた構成においては、整列領域の上方から検出領域に向けて斜めに入り込んだ光に対して、整列領域の通路壁により陰となる位置に各光透過部を配置することが可能となる。
手段10.手段5乃至手段9のいずれかにおいて、前記整列領域を上方から照らす発光手段(蛍光管554)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、発光手段からの光により整列領域にある遊技球が照らされるため、その視認性の向上を図ることができる。この場合に、上記手段5等の構成を備えていることにより、その光が各検出センサにおいて受光されることが抑制される。よって、整列領域にある遊技球の視認性を向上させつつ、各検出センサにおいて遊技球の検出が正確に行えなくなることを抑制することができる。
手段11.手段3乃至手段10のいずれかにおいて、前記ゲートを前記取込用球通路に対して出没することで前記取り込みの阻止又は許容を行う出没片とするとともに、
前記取り込みを許容した後に規定数の遊技球が取り込まれた場合に前記取り込みを阻止するよう前記出没片を駆動する駆動手段(ソレノイド325、及び主制御装置505における遊技球取込処理)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、出没片が取込用球通路に対して出没することで取り込みが阻止又は許容される。そして、取込用球通路に対して没入した後に規定数の遊技球が取り込まれた場合に当該取込用球通路に対して突出するように出没片が駆動される。また、取込用球通路は遊技球が自重により加速されながら通過するように形成されている。かかる構成とすることにより、規定数の遊技球の取り込みが素早く行われる。
但し、本構成においては、各検出手段の検出位置で見た場合に、規定数の遊技球のうち後で通過する遊技球ほど通過速度が速くなる。したがって、後で通過する遊技球ほど各検出手段からの検出信号の出力時間が短くなる。この場合に、上流側の検出手段と下流側の検出手段とで検出信号の出力時間に差異が生じると、差異に対応する時間の出力時間に対する割合が大きくなり当該差異の影響が大きくなることで、各検出手段の検出順序の確認を良好に行えなくなるおそれがある。これに対して、上記手段3の構成を備え、上流側の検出手段の方が下流側よりも流れ方向の検出幅が大きく確保されているため、上流側と下流側とで検出信号の出力時間を均等にすることが可能となり、規定数の遊技球の取り込みを素早く行うようにした構成において検出順序の確認を良好に行うことができる。
手段12.手段11において、前記取込用球通路における前記ゲートによって遊技球の通過が阻止又は許容される位置の上流側に、通過する遊技球を減速させる減速部(整流部310)を設けたことを特徴とする遊技機。
遊技球が自重により加速されながら通過するように取込用球通路を形成した構成においては、規定数の遊技球のうち後で通過する遊技球ほど長い時間加速されるため、検出手段により検出される位置で比較した場合に後で通過する遊技球ほど通過速度が速くなる。この場合、後で通過する遊技球ほど各検出手段からの検出信号の出力時間が短くなってしまう。そうすると、規定数の各遊技球で検出順序の判定を均等に行うことができなくなってしまう。また、検出信号の出力時間が極端に短くなると、その検出信号の出力が、例えば、遊技球の検出によるものではなく、ノイズなどの他の要因によるものだと判定され、実際に遊技球が取込用球通路を通過したにも関わらず、そのように判定されないおそれがある。これに対して、手段12によれば、減速部が設けられていることにより、その減速部が設けられた位置にて遊技球を減速させることができ、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
手段13.手段12において、前記取込用球通路は、前記ゲートに向けて前記規定数の遊技球を整列させる整列領域(入口通路305〜307)を備え、
前記減速部を、前記整列領域の上流側に形成したことを特徴とする遊技機。
手段13によれば、減速部が整列領域の上流側に形成されているので、規定数の遊技球のうち減速部よりも下流側にある遊技球は減速部で減速されることなく取り込まれる。これにより、検出手段により検出される位置を通過する場合の通過速度が極端に速くなってしまうおそれがある遊技球のみを減速させることができる。
手段14.手段1乃至手段13のいずれかにおいて、前記通過判定手段により確認された前記検出順序が前記予め定められた順序と異なる場合に不正検出処理を実行する不正検出処理実行手段(主制御装置505の遊技球検出処理におけるステップS409〜ステップS414)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、各検出手段からの検出順序が予め定められた順序と異なる場合には不正検出処理が実行される。この場合に、遊技媒体(遊技球)の受け入れ(取り込み)を素早く行うようにしたことで、上流側の検出手段と下流側の検出手段とで検出信号の出力時間に差異が生じると、実際に遊技媒体が受入通路(取込用球通路)を通過したにも関わらず、そのように判定されないおそれがあるだけでなく、不正行為を何ら行っていない遊技者に対して不正検出処理を実行してしまうおそれがある。これに対して、上記手段1や上記手段3等の構成を備えていることにより、かかる不都合の発生を抑制することができる。
手段15.手段1乃至手段14のいずれかにおいて、前記各検出手段は、上流側検出手段(上流側カウントセンサ375)と下流側検出手段(下流側カウントセンサ376)とからなり、
それら上流側検出手段と下流側検出手段とを、一の遊技媒体(手段3を備えた構成においては、遊技球)を同時に検出可能な位置に配置し、
前記通過判定手段は、先ず上流側検出手段が検出信号の出力を開始し、次に下流側検出手段が検出信号の出力を開始し、次に上流側検出手段が検出信号の出力を停止し、最後に下流側検出手段が検出信号の出力を停止した場合に、前記受入通路(手段3を備えた構成においては、取込用球通路)を一の遊技媒体が通過したと判定することを特徴とする遊技機。
手段15によれば、一の遊技媒体が通過したと判定される検出信号の出力順序は、単に上流側検出手段→下流側検出手段ではなく、上流側検出手段→上流側検出手段及び下流側検出手段→下流側検出手段となっている。これにより、複数検出方式とした構成において、不正用冶具を用いて遊技媒体を誤検出させようとする不正行為が行いづらくなる。
但し、上記のように出力順序が設定された構成においては、各検出手段からの検出信号の出力状況が明確に区別される必要がある。この場合に、遊技媒体の受け入れを素早く行うようにすることに伴って上流側の検出手段と下流側の検出手段とで検出信号の出力時間に差異が生じると、上記出力状況を明確に区別しづらくなる。これに対して、上記手段1や上記手段3等の構成を備え、上流側検出手段の検出幅が下流側検出手段の検出幅よりも小さくなっているので、検出信号の出力時間を均等にすることが可能となり、かかる不都合の発生を抑制することができる。
手段16.手段1乃至手段15のいずれかにおいて、絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、前記絵柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー33)と、前記絵柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ35〜38)とを備え、
前記受入通路(手段3を備えた構成においては、前記取込装置)により予め定められた数の遊技媒体(手段3を備えた構成においては、遊技球)が受け入れられ(手段3を備えた構成においては、取り込まれ)、且つ前記始動操作手段が操作された場合に前記絵柄の可変表示を開始し、前記停止操作手段の操作後における停止絵柄に応じて特典を付与することを特徴とする遊技機。
本発明は、遊技者により積極操作される始動操作手段や停止操作手段を備えた遊技機に好適に適用される。
以下に、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う遊技球使用回胴遊技機に関する一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
本実施の形態における遊技機は、遊技に際して所定数の遊技媒体(遊技価値)としての遊技球(例えばパチンコ機と同様の遊技球:パチンコ球)の取込を必要とし、所定条件が成立した場合には複数の遊技球、場合によっては大量の遊技球が払い出されるよう構成されている。本遊技機には、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に本遊技機を設置することが可能となっている。
まず、遊技機1の外観構成及び内部構造の概略を説明する。ここで、図1は遊技機1の全体を示す斜視図、図2は遊技機1の正面図、図3は遊技機1の内部開放状態を示す斜視図、図4は遊技機1の背面図である。なお以下の説明においては、特に注記しない限りは、遊技機1の正面から見た状態を基準として左右上下などの方向を記載することとする。
遊技機1は、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部3とを有する。外枠2は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。本遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付け固定される。外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。
遊技機主部3は、扉体ユニットであるドアブロック4と、絵柄表示ユニットである面替えブロック5と、遊技球の払出ユニットである払出ブロック6とから構成されている。ドアブロック4には上下2カ所にヒンジ金具8が設けられており、このヒンジ金具8と外枠2側の上下2カ所の支持金具9とにより、ドアブロック4(遊技機主部3)が外枠2に対して回動可能に支持されている。この場合、遊技機1を正面から見て左側に回動軸線が設けられる構成となっており、遊技機主部3は正面から見て右側を回動先端部として開放される。外枠2に対して遊技機主部3が閉じた状態では、ドアブロック4の外周縁部の背面が外枠2の前面に当接するようになっている。
面替えブロック5はドアブロック4の背面側に取り付けられ、更に面替えブロック5を背面側から覆うようにして払出ブロック6が取り付けられている。これら面替えブロック5と払出ブロック6はドアブロック4の一部にそれぞれ回動可能に支持されており、外枠2に対してドアブロック4と一体で回動可能となるとともに、ドアブロック4に対して各々個別に回動可能となる構造を有する。
(ドアブロック4の説明)
次に、ドアブロック4を図5等を用いて詳細に説明する。ここで、図5はドアブロック4を後方から見た斜視図、図6はドアブロック4の主要な構成を分解して示す斜視図である。なお以下のドアブロック4の説明では、図5,図6以外にも、前述の図1や図2等を適宜用いることとする。
ドアブロック4において、前扉体11は、前記外枠2とほぼ同等の大きさ(縦寸法及び横寸法)を有し、その背面側に重なるようにして内枠12が取り付けられている。前面扉11及び内枠12はいずれも合成樹脂材料により成形されており、背後より複数箇所でネジ締めすることにより結合されている。ただし、ドアブロック4の剛性を高めるべく、内枠12を金属材料により成形することも可能である(例えばアルミダイキャストにより成形する)。
そして、前面扉11及び内枠12の背面側から透明パネル13やパネル支持部材14が組み付けられている。また、前面扉11及び内枠12の背面側には、上皿ユニット15や取込ユニット16が装着されている。
前扉体11は、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部、上皿部で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿部などを備える。
前扉体11の上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓21が形成されている。この視認窓21には、平坦な透明板よりなりかつ視認窓21とほぼ同形状をなす透明パネル13がはめ込まれるようになっており、この透明パネル13を介してその内方が視認可能となっている。視認窓21は、前扉体11においてその前面部のほぼ上半分の領域で設けられており、こうした比較的大型に構成される視認窓21によれば、大型の液晶表示装置を用いた画像の表示演出によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、本遊技機1の主表示装置たるリール装置の図柄の視認性が良好なものとなっている。透明パネル13は、前扉体11に対して背面側から取り付けられ、パネル支持部材14により固定されるようになっている。
前扉体11の前面側において、視認窓21の左右側方部及び上方部には囲い部23が設けられており、この囲い部23には中央ランプ部24と左右一対の側方ランプ部25とが設けられるとともに、前扉体11の右上隅部及び左上隅部にスピーカ部26が設けられている。遊技に際しては、これらランプ部24,25やスピーカ部26により、その都度の遊技状況に応じたランプ演出や音声演出等が行われる。すなわち、ランプ部24,25による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ部26による音声パターンを適宜変更したりすることで、役の成立等が遊技者に告知される。また、このランプ部24,25やスピーカ部26を用いて、エラー告知等を行うことも可能である。
視認窓21の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配備した操作部30が設けられている。この操作部30は、全体として横長状をなしかつ僅かに弧状をなす前面板部31を有し、その前面板部31には、スタートレバー33が設けられるとともに、3連ボタンからなるストップスイッチ35,36,37が設けられている。また、前面板部31の上端部において、向かって左寄りの位置(概ねスタートレバー33と左側のストップスイッチ35との間)には、前面板部31から後方に出っ張るようにしてベットスイッチ取付板部32が形成されており、その取付板部32にボタン状のベットスイッチ38が取り付けられている。
ベットスイッチ38は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿151に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる。本実施の形態では、ベットスイッチ38として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当(15個分)の遊技球が取り込まれる。ベットスイッチ38は、投資価値としての遊技球の投入を指令する投入指令手段を構成する。なお、MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ38の他に、1ベットスイッチや2ベットスイッチを設ける構成であっても良い。ちなみに、1ベットスイッチは、1回の押し操作により1ベット相当(5個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチであり、2ベットスイッチは、1回の押し操作により2ベット相当(10個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチである。
スタートレバー33は、後述するリール装置503の各リール(回転体)を回転開始させるための操作部材であり、各リールを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。
ストップスイッチ35〜37は、停止対象となるリール(左、中、右の三列のリール)に対応するよう設けられており、回転中の各リールを個別に停止させるために操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ35〜37は、各リールが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、その状態で押し操作される。また、停止操作可能な状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、各リールの回転が停止すると消灯されるようになっている。
操作部30の後方には、前記前面板部31とほぼ同じ長さを有し上方に開口した横長状の開口部41が形成されている。この開口部41は、前扉体11に上皿ユニット15を装着した場合に上皿151を配するための開口領域であり、開口部41の左右方向の幅寸法は上皿151の左右方向の幅寸法に概ね合致し、同開口部41の前後方向の幅寸法は上皿151の前後方向の幅寸法よりも若干短いものとなっている。なお、開口部41の左右方向の幅寸法は、視認窓21の左右方向の幅寸法よりも若干短くなっている。
操作部30の前面板部31には、正面から見て右下部に切欠部42が形成されている。この切欠部42は、後述する排出操作伝達装置154の操作レバー198を設置するための設置スペースとなっている。
前記視認窓21(透明パネル13)と操作部30との間には、左右方向に延びる横長窓部50が設けられている。横長窓部50は、視認窓21(透明パネル13)よりも奥側に位置し、その左右方向の幅寸法は視認窓21の左右方向の幅寸法、及び開口部41の左右方向の幅寸法よりも若干短くなっている。
前扉体11において、操作部30の下方には膨出部70が形成されており、その膨出部70に囲まれるようにして下皿71が形成されている。膨出部70に囲まれた奥壁部73には下皿排出口74とスピーカ穴75とが形成されている。上皿151やその上流通路に遊技球が満タンに貯留されている状態であって更に払出装置から遊技球が払い出される場合、或いは、上皿151内に貯留されている遊技球に対して球抜き操作が行われる場合には、下皿排出口74を介して下皿71に遊技球が排出される。その他、膨出部70において下皿71の左右両側方には下皿ランプ部78が設けられている。
(上皿ユニット15の説明)
次に、上皿ユニット15について説明する。図7は上皿ユニット15の斜視図、図8は上皿ユニット15の平面図((a)は上方から見た平面図、(b)は下方から見た平面図)、図9は上皿ユニット15の分解斜視図である。
上皿ユニット15は、遊技に際し順次取り込まれる遊技球を一時的に貯留する機能を有する上皿151を有しており、その上皿151の上面側には、球出口部付近を覆うカバー部材152が取り付けられ、さらに該上皿151の一部を覆うようにして横長薄板状の上覆い板157が取り付けられている。また、上皿151の下面側には貸球操作装置153と排出操作伝達装置154と球留め装置155とが取り付けられている。
図8の(a)に示すように、上皿ユニット15の上面側では、上皿151の半分近くの領域が上覆い板157にて覆われ、さらにこの上覆い板157によってカバー部材152の約半分が覆われている。また、図8の(b)に示すように、上皿ユニット15の下面側では、貸球操作装置153と排出操作伝達装置154とが上下に重なるようにして配設されるとともに、これら貸球操作装置153及び排出操作伝達装置154の後方側(図では下側)に球留め装置155が配設されている。
(上皿151の説明)
次に、上皿151の構成について説明する。図10は上皿151の斜視図であり、図11は上皿151の平面図である。また、図12は、上皿151に貸球操作装置153を設置するとともにカバー部材152を分離した状態を示す斜視図である。
上皿151は、島設備の球貸し装置から貸し出された遊技球や、払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留するための受け皿部材を構成するものであり、底板部161とその周縁部を囲む周壁部162とにより横長の樋状に成形されている。これら底板部161と周壁部162とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部162のうち奥側壁部162aは透明パネル13よりも奥側に位置しており、奥側壁部162aには正面から見て左側の位置に排出口163が設けられている。また、底板部161には、正面から見て右側の位置に開口部164が設けられている。本上皿151では、底板部161の傾斜方向が大別して手前側領域R1と奥側領域R2とで異なっており、手前側領域R1は概して奥側領域R2に向けて低位となるよう傾斜し、奥側領域R2は概して排出口163から開口部164に向けて低位となるよう傾斜している。従って、排出口163から遊技球が排出されると、その遊技球は最終的に開口部164に向けて流れる。
周壁部162のうち手前側の壁部には、奥側に凹んだ形状をなす凹部165が形成されており、その凹部165により、本上皿ユニット15を前扉体11に組み付けた際においてベットスイッチ取付板部32と上皿151との干渉が回避されるようになっている。
上皿151の奥側領域R2であってその最下流部には、底板部161より隆起した2つの仕切部167,168が設けられており、この仕切部167,168に仕切られることで三列の案内通路171,172,173が形成されている。これら各案内通路171〜173は、前記開口部164に通ずるように設けられており、遊技球を各一列に整列するための整列通路部を構成する。また、各案内通路171〜173は、それぞれ5個分以上の遊技球が整列可能な通路長を有している。なお、開口部164の下方には取込ユニット16が位置しており、各案内通路171〜173を通過した遊技球は取込ユニット16に導入される。これについては後に説明する。
三列の案内通路171〜173の手前側には、貸球操作装置153等を設置するための貸球操作装置設置部175が設けられている。貸球操作装置設置部175には、左右2つの円形凹部176,177と矩形状の窓部178とが形成されている。
図9に示すように、貸球操作装置153は、操作装置基板181と、その操作装置基板181を設置するための台板182とを備えており、台板182上に操作装置基板181を設置することにより、貸球操作装置153が構成されている。
ここで、貸球操作装置153は、例えば本遊技機1の側方(例えば左方)に配置された縦長のカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、球貸し操作、カード等の返却操作及び有効度数の確認を行うものであり、操作装置基板181上には、球貸しボタン183と返却ボタン184と度数表示部185とが一体的に並設されている。この場合、球貸しボタン183は、カード(記録媒体)等に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン184は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部185にはカードの残額情報や投入金額などが表示される。
貸球操作装置設置部175に貸球操作装置153を設置した状態では、図12に示すように、貸球操作装置設置部175の窓部178から度数表示部185が視認できるようになる。図12では、貸球操作装置設置部175の円形凹部176,177に各々半球状をなす押しボタン部材186,187を取り付けた状態を示しており、押しボタン部材186,187が押し操作されることにより間接的に球貸しボタン183や返却ボタン184が押され、それに伴い遊技球の貸し出しやカード等の返却などが適宜実施されるようになっている。
図9に示すように、カバー部材152は、カバー本体188と、該カバー本体188の下面側に重ねて組み付けられる下カバー体189とにより構成されている。これらカバー本体188及び下カバー体189はいずれもアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。カバー本体188及び下カバー体189にはそれぞれ円形の孔部188a,189aが形成されており、これら両部材を重ね合わせた状態でカバー部材152を上皿151に装着すると、各孔部188a,189aを介して押しボタン部材186,187が露出する。これにより、押しボタン部材186,187の押し操作が可能となっている。また、カバー本体188及び下カバー体189は各々透明体にて構成されているため、度数表示部185上にカバー部材152が被せられてもその度数表示等が視認可能となっている。なお、符号190は、カバー部材152を上皿151に固定するための固定フック部である。
カバー部材152は、開口部164と各案内通路171〜173の一部と貸球操作装置設置部175とを上方から覆うようにして上皿151に取り付けられ、その際、カバー部材152のカバー本体188は、各案内通路171〜173の高さ方向の寸法を概ね遊技球1個分に規制するための通路高さ規制部材としても機能する。すなわち、カバー部材152を上皿151に取り付けることにより、各案内通路171〜173において遊技球が1つずつ取り込まれるようになる。かかる場合に、カバー本体188の底部201は、上流側端部に向けて上り傾斜している。これにより、各案内通路171〜173は、開口部164に向けて狭口となっている。なお、カバー本体188の断面形状については、図18を参照されたい。また、カバー部材152が透明体にて構成されているため、その下方の遊技球(各案内通路171〜173を通過する遊技球)が視認可能となっている。
上述したように上皿151の奥側壁部162aは、透明パネル13よりも奥側に位置している。詳細には、遊技機1の側面図である図13に示すように、上皿151の奥側領域R2の全体が透明パネル13よりも奥側に位置するように上皿151が配置されている。これにより、上皿151の出口通路を構成する各案内通路171〜173が奥まった位置に配置され、各案内通路171〜173を介して取込ユニット16に不正用冶具を挿入しようとする不正行為を行いづらくすることができる。この場合に、透明パネル13と上皿151との間には透明パネル13よりも後退させて横長窓部50が設けられている。そして、この後退した位置は、当該遊技機1において遊技を行う一般的な遊技者の視点PV1,PV2,PV3と、奥側の案内通路173とを結んだ仮想ライン(図13の一点鎖線)よりも奥側となっている。これにより、透明パネル13の前方にある遊技者の視点からであっても、奥まった位置にある各案内通路171〜173等の上皿151の奥側領域R2が視認可能となっている。また、透明パネル13よりも後退させて横長窓部50を設けた構成において、横長窓部50は各案内通路171〜173よりも手前側に位置している。すなわち、各案内通路171〜173は奥まった位置にあり、上記不正行為の抑止効果は消失されない。
上皿151には、上述したように上覆い板157が取り付けられている。上覆い板157は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。上覆い板157により、上皿151の奥側領域R2を含めた部位に上蓋が設けられるようになる(図7等参照)。この上覆い板157による上皿151の被蓋部分は、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態で上皿151がドアブロック4の内部に隠れる部位に相当している。つまり、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態では、ドアブロック4(前扉体11)に設けられた開口部41の前後方向の幅寸法(A)と上皿151の前後方向の幅寸法(B)とがA<Bであるため(A,Bは左右方向の同一箇所での寸法比較)、上皿151の奥側一部がドアブロック4の内側に没入することとなる。そして、上覆い板157は、横長窓部50とその裏面側にて当接し上皿151と遊技機内部の空間(ドアブロック4の内側領域)との間を遮蔽している。仮に、上皿151においてドアブロック4内側に没入した部位が上方に開放されたままであると、上皿151の手前側から奥側に入れた指や不正用冶具等が上皿奥側の上方開放部分を通じて遊技機内部に差し入れられ、その遊技機内部において不正行為などが行われるといった不都合が懸念される。これに対して、上記のとおり上覆い板157が設けられていることにより、指や不正用冶具等を上皿151を通じて遊技機内部に差し入れることによる不正行為が抑制できる。
(排出操作伝達装置154の説明)
次に、排出操作伝達装置154について説明する。この排出操作伝達装置154は、後述する取込ユニット16の排出ゲート部材340を操作して上皿151内の貯留球を下皿71に排出するための球抜き操作装置であり、その詳細な構成を図14に示す。
図14に示すように、排出操作伝達装置154において、ケース体191には2つの軸部192,193が設けられており、その軸部192,193にはそれぞれ第1リンク片194と第2リンク片195とが回動可能に支持されている。これら第1,第2リンク片194,195は各々の一部分が互いに連結されており、第1リンク片194に連動して第2リンク片195が回動する。第1リンク片194には引張バネ196が設けられており、第1リンク片194は引張バネ196のバネ力により常に同方向(図では反時計回り方向)に付勢されている。また、ケース体191の手前側端面には、左右方向に移動可能な操作レバー198が設けられており、この操作レバー198に一体に設けられた支柱部198aが第1リンク片194に設けられた孔部194aに挿通されている。故に、操作レバー198のスライド操作に伴い第1リンク片194が軸部192を中心に回動する。
上記構成の排出操作伝達装置154では、遊技者等により操作レバー198が図示の位置から左方(図14のP1方向)にスライド操作されることにより、第1リンク片194が引張バネ196のバネ力に抗して図の時計回り方向(図14のP2方向)に回動するとともに、第2リンク片195が反時計回り方向に回動(図14のP3方向)する。これにより、第2リンク片195の回動先端部が後方側(図14のP4方向)へと移動する。また、操作レバー198の操作が解除されると、引張バネ196のバネ力により第1リンク片194が図の反時計回り方向に回動するとともに、第2リンク片195が時計回り方向に回動する。これにより、排出操作伝達装置154が元の状態に復帰する。こうした排出操作伝達装置154の動作により、後述する取込ユニット16の排出ゲート部材340が操作され、取込ユニット16を介しての遊技球の排出(実際には遊技球の下皿71への排出)が行われるようになっている。
(球留め装置155の説明)
次に、球留め装置155について説明する。この球留め装置155は、上皿151の下方に設置される取込ユニット16が取り外された際において上皿151から遊技球がこぼれ落ちるのを防止するための遊技球落下防止装置であり、その詳細な構成を以下に説明する。図15は球留め装置155の分解斜視図、図16は球留め装置155の単体構成を示す平面図、図17は取込ユニット16を上皿151下方に装着した状態及び分離させた状態を後方側から示す背面図である。なお、球留め装置155の動作状態として、図16の(a)と図17の(a)とが対応し、図16の(b)と図17の(b)とが対応している。
球留め装置155は、上皿151の下面に固定される本体部211と、該本体部211上に載置され図16の上下方向に往復動可能な可動部212と、可動部212を同上下方向に往復動させるべく回動操作される操作レバー213とを有している。そして、この球留め装置155は、操作レバー213が遊技機後方になるようにして上皿151に組み付けられている。
可動部212には、同一方向に並ぶようにして3つのアーム部214,215,216が形成されている。各アーム部214〜216はそれぞれ二股に分岐されており、その先端には上方(図16では紙面手前側)に折れ曲がるようにして起立する各2個ずつの起立部217,218,219が形成されている。可動部212に形成された各アーム部214〜216の間隔は、前記上皿151に形成した3つの案内通路171〜173に合致しており、各アーム部214〜216の起立部217〜219は、上皿151の各案内通路171〜173に通じる開口部164から現出するようになっている。また、可動部212の下面側には、操作レバー213と同方向に延びる溝部220が形成されている。
操作レバー213は、その軸部221が本体部211に支持されており、概ね90度の角度範囲内で回動操作可能となっている。軸部221には、その軸心から90度の角度で放射状に延びる突起片222a,222bが形成されており、その突起片222a,222bが可動部212に形成された溝部220内に収容されている。溝部220の左右方向の幅は、ほぼ軸部221の直径と突起片222a又は222bの長さとを合わせた寸法となっている。この場合、図16の(a),図17の(a)の状態では一方の突起片222aの先端が溝部220の内壁に当たり、操作レバー213の回動操作によって図16の(b),図17の(b)の状態に移行すると、他方の突起片222bの先端が溝部220の内壁に当たることとなる(便宜上、図16,図17では突起片222a,222bに点ハッチを付している)。これにより、可動部212が左右方向に移動する。図15で言えば、可動部212の左右方向の移動によって、可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が(a),(b)で異なるものとなっている。(a)では先端突出量=L1であるのに対し、(b)では先端突出量=L2となっている(L1<L2)。
操作レバー213には、取込ユニット16がドアブロック4(詳細には内枠12)に装着された状態で保持するためのホールド板片224が設けられている。このホールド板片224は、軸部221の軸心から延びる舌形状をなすものであり、操作レバー213が回動操作されることにより、ホールド板片224が図17の(a),(b)に示す各位置に操作されるようになっている。
ここで、操作レバー213の操作位置と取込ユニット16との相互の関係を説明する。操作レバー213が図17の(a)に示す状態にある場合、操作レバー213に一体的に設けられたホールド板片224の回動先端部が取込ユニット16の背面に当たっている。これが取込ユニット保持位置(ロック位置)である。この状態では、取込ユニット16がドアブロック4(詳細には内枠12)に装着された状態で保持され、取込ユニット16の取り外しができないようになっている。これに対し、操作レバー213が図17の(b)に示す状態に移行すると、ホールド板片224の回動先端部が取込ユニット16の背面に当たる状態が解除される。これが取込ユニット取り外し位置(アンロック位置)である。これにより、取込ユニット16の取り外しが可能となっている(図17の(b)には取込ユニット16を取り外した状態を図示している)。
図18には、球留め装置155の操作状態と遊技球の流れとの関係を示す。図18において、(a)は通常の遊技状態を示しており、当該状態は前記図16の(a)や前記図17の(a)の状態に対応している。また、(b),(c)は取込ユニット16の取り外し可能状態及び取り外し後状態を示しており、当該状態は前記図16の(b)や前記図17の(b)の状態に対応している。
図18の(a)の状態では、前記図16の(a)に示したとおり可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が比較的少なく、それ故に上皿151の案内通路171〜173から供給される遊技球の流れが阻止されることはない。したがって、遊技球が次々と取込ユニット16側に送り込まれる。
これに対し、図18の(b)の状態では、前記図16の(b)に示したとおり可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が比較的大きく、それ故に上皿151の案内通路171〜173から供給される遊技球の流れが各アーム部214〜216の先端部(起立部217〜219)で阻止される。この状態では、遊技球が取込ユニット16側に送り込まれることがないため、(c)に示すように、取込ユニット16を取り外したとしても、上皿151内の遊技球が落下することが防止される。
(取込ユニット16の説明)
取込ユニット16は、遊技者による操作に基づき遊技球を所定個数ずつ取り込むための取込手段を構成するものであり、該取込ユニット16による所定個数分の遊技球の取込により毎回の遊技(ゲーム)の開始条件が成立し、遊技開始の準備が整えられるようになっている。
図19は取込ユニット16を手前側から見た斜視図、図20は同取込ユニット16を後方側から見た斜視図、図21は同取込ユニット16の分解斜視図である。取込ユニット16には3個の取込装置301,302,303が重なるようにして設けられており、取込ユニット16は全体として略立方体形状となっている。以下の説明では、図19において手前側に位置する取込装置301を「第1取込装置」、中央に位置する取込装置302を「第2取込装置」、奥側に位置する取込装置303を「第3取込装置」とも言うこととする。
各取込装置301〜303の上面には、入口通路305,306,307が形成されており、これら入口通路305〜307が取込ユニット16における遊技球入口部を構成する。取込ユニット16は、各入口通路305〜307が上皿151に設けられた各案内通路171〜173と直接連通するように配置されている。従って、上皿151から供給される遊技球は入口通路305〜307に直接案内される。そして、その後一列に並んだ状態で順次取り込まれる。各取込装置301〜303の側面にはこれらを結合させるための結合ケース部材308が取り付けられている。結合ケース部材308内には、本取込ユニット16における電気配線等を一括して集め、主制御装置等に対して電気的に接続可能とする取込ユニット中継基板309が収容されている。
(取込装置301〜303の説明)
次に、各取込装置301〜303の構成を説明する。ただし、各取込装置301〜303は、概ね同様の構成をしているため、ここでは基本的に第3取込装置303を例に挙げて説明する。図22は、取込装置303の内部構造を示す断面図、図23は、取込装置303を分解して示す斜視図、図24は、上皿151に対する取込ユニット16の位置を説明するための図、図25は、取込装置303への遊技球の導入の様子を説明するための図である。なお、以下の説明では便宜上、図22に示す状態で上下左右の各方向を記載する。
取込装置303は、合成樹脂成型品よりなる表裏一対のハウジング部材311,312を備えている。これら両ハウジング311,312がネジ等により結合されることにより略四角箱状の筐体が形成され、その内部空間に、後述する遊技球通路が形成されるとともに該通路を開閉するための開閉ゲート機構などが収容されるようになっている。各ハウジング311,312は、遮光性を有するように、カーボン入りの黒色の樹脂材料により成型されている。以下説明の便宜上、ハウジング部材311を「第1ハウジング」、ハウジング部材312を「第2ハウジング」ともいう。
第1ハウジング311及び第2ハウジング312の上面部には、それぞれ遊技球1個分よりも若干低い通路壁313,314が形成されており、両ハウジング311,312を結合させることで、相対向する通路壁313,314の間に前記入口通路307が形成されている。すなわち、入口通路307は、上壁が除去されている。かかる構成であることにより、入口通路307は、上方に開放されてハウジング外部に露出した状態となっている。
取込ユニット16は、図24に示すように、入口通路305〜307が上皿151に形成された開口部164の下方に位置するようにして配置されている。そして、上述したとおり、開口部164はカバー部材152により覆われている。したがって、各入口通路305〜307の上面開放側は、図25等に示すように、カバー部材152により覆われている。この場合に、図25に示すように、入口通路305〜307の底面とカバー部材152との間の間隔が概ね遊技球1個分となる。これにより、各入口通路305〜307の高さ方向の寸法が概ね遊技球1個分に規制され、各入口通路305〜307において遊技球が1つずつ流下するようになっている。また、上述したとおり、カバー部材152は透明性を有し、さらに図13に示したように、開口部164を含めた上皿151の奥側領域R2が視認可能なように横長窓部50が後退させて設けられていることにより、入口通路305〜307内が視認可能となっている。
入口通路307は、その通路長が遊技球5個分(1ベット相当分)となっており、その底面307aは図22の左側に向けて下り傾斜となっている。この傾斜角度は、入口通路307を遊技球が自重により加速されながら通過するように設定されている。なお、入口通路307(入口通路305〜307)は、図25に示すように、上皿151に形成された案内通路171〜173に対して低位となっている。詳細には、球留め装置155の可動部212に形成された起立部219の先端面が段差部Dとなって、入口通路305〜307と案内通路171〜173とは鉛直方向に段差状となっている。
入口通路307には、遊技球の流れを整えるための整流部310が設けられている。整流部310について詳細に説明する。図26は整流部310の上下方向の中央部を水平方向に切断した横断面図であり、図の上側は第1ハウジング311の壁部を示し、下側は第2ハウジング312の壁部を示す。また、図26(a)は、入口通路307に5個の遊技球が待機されている状態を示し、図26(b)は、下流側から見て4個目の遊技球B4の挙動を示し、図26(c)は、下流側から見て5個目の遊技球B5の挙動を示す。なお、以下の説明では、図26(a)の状態で入口通路307に待機されている遊技球を、下流側から見て第1遊技球B1,第2遊技球B2,第3遊技球B3,第4遊技球B4,第5遊技球B5とも言う。
図26(a)に示すように、整流部310において、第1ハウジング311には三角形山状の突起310aが形成されており、第2ハウジング312には突起310aに対向して通路壁内側に円弧状に凹んだ凹部310bが形成されている。かかる整流部310が設けられた位置は、入口通路307に遊技球が待機された場合に第4遊技球B4が待機する位置に対応している。したがって、入口通路307に待機された遊技球が下流側へ流れる場合には、第1〜第3遊技球B1〜B3は整流部310にて整流されることなく下流側へ流れ、第4遊技球B4及び第5遊技球B5は整流部310にて整流された後に下流側へ流れる。なお、第1〜第3遊技球B1〜B3も、上流側から対応する待機位置まで流れる際には整流部310にて整流される。
第4遊技球B4及び第5遊技球B5の整流部310における整流に関して詳細には、第4遊技球B4は図26(b)に示すように、整流部310の形状に沿って若干蛇行して下流側へ流れる。この場合、整流部310を構成する突起310aや凹部310bとの摩擦により第4遊技球B4の加速度は、入口通路305〜307の傾斜角度から想定される加速度よりも抑えられる。
第5遊技球B5は、図26(c)に示すように、整流部310において突起310aや凹部310bに衝突することで減速される。つまり、第5遊技球B5は、整流部310において先ず突起310aに衝突することで突起310aにて下流側に向けた勢いが軽減されるとともに、凹部310b側へ流れる。その後、凹部310bに衝突することで凹部310bにて下流側に向けた勢いが軽減される。
以上のように整流部310が設けられていることにより、後述する遊技球検出の際の検出ミスが低減される。これについては後に説明する。なお、整流部310は前後方向(厚み方向)に迂回させるものであるため、取込装置303をコンパクトにしつつも十分な整流効果を遊技球に付与できる。
なお、入口通路307の底部に金属板を配設する構成としてもよい。これにより、入口通路307の底部と遊技球との間の摩擦係数が低減され、入口通路307を流下する遊技球の加速度を向上させることができる。特に、金属板を配設した構成においては、金属板にオイルなどの潤滑剤を塗布することで上記摩擦係数がより低減され、上記加速度をより向上させることができる。樹脂材料に潤滑剤を塗布すると割れなどが発生するおそれがあるが、金属板においてはこのような不都合が生じないため、潤滑剤を塗布することによる上記効果を得ることができる。また、入口通路305〜307の底部上は遊技回ごとに遊技球が流下するためハウジング311,312が樹脂材料により形成された構成においては、入口通路305〜307の底部が劣化し易い。これに対して、金属板を配設することで劣化を防止することができる。
取込装置303には、前記入口通路307の下流側において、第1ハウジング311と第2ハウジング312とにより囲まれるようにして取込通路315と排出通路316とが設けられている。これら取込通路315及び排出通路316は、入口通路307と同様に、遊技球を一列で通過させるに足りる通路幅を有する。
取込通路315は、入口通路307に連続して設けられ、その途中にて鉛直方向に折れ曲がるようにして形成されている。遊技者により所定の遊技開始操作が行われた際、毎回の遊技の開始条件とされる所定個数の遊技球がこの取込通路315を通じて取り込まれる。この場合に、上記のとおり取込通路315が鉛直方向に形成されているので、取込通路315を通過する遊技球は自由落下し自重により加速される。
排出通路316は、取込通路315の折れ曲がり部分(コーナー部分)から当該取込通路315より分岐して設けられている。遊技終了に伴う精算時などにおいては、本取込装置303や上皿151に残留している遊技球がこの排出通路316を通じて遊技者に返還される(すなわち、上皿151等の球抜きが行われる)。
なお、第1ハウジング311と第2ハウジング312は、厚さ方向の寸法が異なるものとなっており、入口通路307、取込通路315及び排出通路316は、大部分が第1ハウジング311側に形成されるようになっている。これにより、遊技球が実際に接触する経路は、両ハウジング311,312の境界部分(接合部分)から外れた部位となり、境界部分に溜まったゴミやほこり等により遊技球の流れが阻害されるといった不都合が回避されるようになっている。
第1,第2ハウジング311,312には、入口通路307及び取込通路315に沿って一筋の突条部317が設けられている。この突条部317は、入口通路307及び取込通路315を通過する遊技球の外周面に接触するようにして通路の中央部(入口通路307にあっては上下幅方向の中央部、取込通路315にあっては左右幅方向の中央部)に設けられている。突条部317の高さ(通路内部への突出寸法)は0.5mm程度であり、これにより入口通路307及び取込通路315の通路幅が狭められるようになっている。つまり、入口通路307及び取込通路315は基本的に通路幅が12mm程度であるが、突条部317を設けることにより、実質的な通路幅が11.5mm程度に狭められている。これにより、入口通路307及び取込通路315の内壁と遊技球との隙間間隔(遊び)を減らすことができ、安定した状態で遊技球が流下することとなる。特に、取込通路315においては、後述する遊技球検出が行われるため、その検出ミスを低減させることができる。ただし、突条部317は、第1,第2ハウジング311,312のいずれか一方にのみ設けられる構成であっても良い。
ハウジング内部空間において取込通路315の側方には、当該取込通路315の鉛直方向部分に沿うようにして取込ゲート部材320が設けられている。取込ゲート部材320は、支軸321により回動可能に支持されており、その支軸321を支点とする回動により、該取込ゲート部材320の先端部に設けた爪部320aが取込通路315に対して出没する。このとき、取込通路315の通路壁には通路切欠部322が形成されており、その通路切欠部322を介して取込ゲート部材320の爪部320aが出没する。取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが突出した状態である場合、取込通路315の遊技球の通過が阻止される。一方、取込通路315に対して爪部320aが没入した状態である場合、取込通路315の遊技球の通過が許容される。
かかる構成において、爪部320aが取込通路315に対して突出する場合、爪部320aは通路切欠部322から取込通路315における通路幅方向の途中位置まで突出する。つまり、取込通路315の所定位置において通路幅方向の全体を塞ぐのではなく、通路幅方向の一部を塞ぐように爪部320aが突出する。これにより、爪部320aが出没する場合の取込ゲート部材320の回動量が抑えられ、爪部320aの出没を素早く行うことができる。
また、取込ゲート部材320の爪部320aの出没位置が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置である。換言すれば、通路切欠部322が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置に形成されている。したがって、取込ゲート部材320の爪部320aが通路内に突出した状態(通過阻止状態)において、取込通路315のコーナー部まで流れてきた遊技球が該取込通路315の鉛直部分に流れ込むことがない構成となっている。
ハウジング内部空間には、取込ゲート部材320の駆動源としてソレノイド325が配設されている。ソレノイド325は、通電により伸縮方向に移動する出力軸325aを有しており、当該ソレノイド325は、取込ゲート部材320の右方において出力軸325aが下方へと突き出るように配設されている。また、ソレノイド325の出力軸325aには、当該出力軸325aを伸長状態で保持するためのコイルバネ326が設けられている。ソレノイド325は、ソレノイドカバー327によって第1ハウジング311に固定されている。
ソレノイド出力軸325aの先端部にはガイド331が取り付けられている。ガイド331には回動片332の一部が係合されており、同回動片332の他部が取込ゲート部材320の後端部に駆動連結されている。符号333は、回動片332のほぼ中央部に設けられ該回動片332を回動可能に支持する支軸である。
本構成によれば、ソレノイド325への通電がない場合には、図示の如くコイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長した状態で保持され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態とされる。これにより、取込通路315が閉鎖される。一方、ソレノイド325が通電されると、コイルバネ326の付勢力に抗して出力軸325aが縮み方向に移動する。よって、ガイド331及び回動片332を介して取込ゲート部材320が回動し(図22では時計回り方向に回動し)、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315外に引っ込んだ状態とされる。これにより、取込通路315が開放される。また、ソレノイド325への通電を中止すると、コイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長状態となり、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態に戻る。
一方、第1,第2ハウジング311,312において排出通路316の入口位置には、それぞれ貫通孔337,338が設けられており、その貫通孔337,338を前後方向に貫通するようにして排出ゲート部材340が設けられている。排出ゲート部材340は、取込装置301〜303に個別に設けられるのではなく、全取込装置301〜303に共通に設けられるものとなっており、該排出ゲート部材340の作動状態によって、各取込装置301〜303において同時に遊技球の排出(球抜き)が許容又は阻止されるようになっている。
ここで、排出ゲート部材340の詳細を図27に基づいて説明する。排出ゲート部材340は、全体として略長方形状をなしており、3カ所に略正方形状の開口部341,342,343が形成されている。これら開口部341〜343は各取込装置301〜303に設けられた排出通路316にそれぞれ対応するものであり、一定間隔を隔ててそれぞれ設けられている。なお、開口部341〜343は排出通路316の一部を構成する。この場合、排出ゲート部材340がその長手方向(取込ユニット153の前後方向)に移動することにより、排出通路316が閉鎖又は開放の状態とされる。すなわち、排出ゲート部材340が初期位置にある場合、排出ゲート部材340の壁板部により各取込装置301〜303の排出通路316が閉鎖され、当該通路316を通じての遊技球の排出が阻止される。また、排出ゲート部材340がその長手方向に移動すると、排出ゲート部材340の開口部341〜343により各取込装置301〜303の排出通路316が一斉に開放され、当該通路316を通じての遊技球の排出が許容される。
開口部341〜343の下方には、それぞれ球案内突部344,345,346が形成されている。この球案内突部344〜346の上面は、各開口部341〜343の底部上面に連続して同一角度で設けられており、その角度は排出通路316の入口部の傾斜角度に合致している。これにより、遊技球が開口部341〜343を介して排出通路316に流入する際には、球案内突部344〜346上を転がりながら遊技球が通過し、排出通路316への遊技球の流入がスムーズに行われることとなる。
排出ゲート部材340の一方の端部にはバネ受け部347が形成され、他方の端部にはロッド部348が形成されている。かかる場合、図21等に示すように、第3取込装置303の外側にカバー部材351が設けられ、そのカバー部材351と排出ゲート部材340のバネ受け部347との間にコイルバネ352が組み込まれる。なお、符号353はコイルバネ352を収容するためのバネ収容部である。
排出ゲート部材340は、コイルバネ352の付勢力によって一方向に常に付勢される。このとき、排出ゲート部材340は、コイルバネ352の付勢力により初期位置(排出通路316を閉鎖する位置)に保持され、ロッド部348から力が加わると、コイルバネ352の付勢力に抗して排出通路316の開放位置に移行する。
図19等に示すように、取込ユニット16において第1取込装置301側にはロッド部348が突出しており、このロッド部348が、前述した排出操作伝達装置154により押し込み操作されるようになっている。また、図27等に示すように、排出ゲート部材340の一方の端部において、前記バネ受け部347の下方には、排出ゲート部材340の長手方向に延びる突起部355が形成されている。一方、排出ゲート部材340の一端側に設けられるカバー部材351には排出ゲート検出センサ356が設けられている。かかる構成において、排出操作伝達装置154の操作に伴い排出ゲート部材340が動作すると、その動作状態が排出ゲート検出センサ356により逐次検出されるようになっている。その詳細を図28により説明する。図28において、(a)はロッド部348(排出ゲート部材340)を押し込み操作する前の初期状態を示し、(b)はロッド部348(排出ゲート部材340)を押し込み操作した状態を示す。
図28に示すように、取込ユニット16の側方(本遊技機1では前側)に排出操作伝達装置154が設けられており、ロッド部348の先端部が排出操作伝達装置154の第2リンク片195の回動先端部に相対向している。この場合、図28の(a)では、排出ゲート部材340が初期位置にあるため、排出通路316の入口が閉鎖されており、遊技球の排出通路316への流れ込みが阻止されている。この状態では、排出ゲート部材340の突起部355が取込装置303の外方に突出しておらず、該突起部355が排出ゲート検出センサ356により検出されない。
これに対し、図28の(b)では、排出操作伝達装置154において操作レバー198の操作により各リンク片194,195が回動動作し、その動作がロッド部348に伝達される。これにより、排出ゲート部材340が排出通路316を開放する位置に移動し、遊技球の排出通路316への流れ込みが許容される。この状態では、排出ゲート部材340の突起部355が取込装置303の外方に突出し、それに伴い該突起部355が排出ゲート検出センサ356により検出される。排出ゲート検出センサ356は、排出ゲート部材340の操作状態(操作位置)を検出するための排出操作検出手段を構成するものとなっている。
排出ゲート検出センサ356による検出信号は、後述する主制御装置505に対して出力される。この場合、主制御装置505は、排出ゲート検出センサ356の検出信号に基づいて排出通路316の開閉の状態を検知し、排出通路316が開放状態にある場合には遊技球の取込動作(取込ゲート部材320の動作)を禁止するなどの処理を実行する。排出通路316の開放時に遊技球の取込動作を禁止することにより、遊技球の取込状態が不安定になったり、取り込まれる遊技球の検知精度が低下したりするなどの不都合が解消される。
取込装置303には、図22,図23に示すように、取込通路315における遊技球の通過を検出するセンサユニット370が設けられている。このセンサユニット370は、取込通路315を通過する遊技球数をカウントするための遊技球カウント手段を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサを備える。
かかるセンサユニット370について詳細に説明する。図29はセンサユニット370及びそれに関連する構成を説明するための説明図である。なお、以下の説明では、必要に応じて図22や図23等を適宜使用する。
センサユニット370は、図23等に示すように略コ字形状をなしており、第1,第2ハウジング311,312に跨るようにして組み付けられている。詳細には、センサユニット370は、取込装置303の厚さ方向に延びるセンサ本体部371と、該センサ本体部371の両端から各ハウジング311,312の外壁面に沿って取込通路315側に延びるアーム部372,373とを有している。センサ本体部371にはセンサ回路基板(図示略)が収容されており、そのセンサ本体部371の背面部にはセンサ回路基板上に設けたコネクタ端子374を外部に露出させるためのコネクタ穴371aが形成されている。
アーム部372,373のうち、発光側アーム部372の先端には発光素子375a,376aが上下に所定間隔を開けて設けられており、受光側アーム部373の先端には受光素子375b,376bが上下に前記所定間隔を開けて設けられている。両発光素子375a,376aは、発光側アーム部372における受光側アーム部373を向く面側に配置されており、さらに同一の大きさ及び同一の性能を有している。両受光素子375b,376bは、受光側アーム部373における発光側アーム部372を向く面側に配置されており、さらに同一の大きさ及び同一の性能を有している。また、発光素子375a,376aと受光素子375b,376bとは同一の大きさを有している。そして、上側の発光素子375aと上側の受光素子375bとが対向し、下側の発光素子376aと下側の受光素子376bとが対向している。つまり、センサユニット370は、上下一対のカウントセンサ375,376を備えており、上側の発光素子375aと上側の受光素子375bとから上流側カウントセンサ375が構成され、下側の発光素子376aと下側の受光素子376bとから下流側カウントセンサ376が構成されている。
第1,第2ハウジング311,312には、取込ゲート部材320の爪部320aが突出する位置の真下位置にて取込通路315を挟んで対向するように、一対の上流側透孔377と同じく一対の下流側透孔378とが形成されている。そして、上流側透孔377a,377bには上流側カウントセンサ375の発光素子375aと受光素子375bとがそれぞれ配置され、下流側透孔378a,378bには下流側カウントセンサ376の発光素子376aと受光素子376bとがそれぞれ配置されている。つまり、上流側カウントセンサ375は上流側透孔377を介して発光及び受光を行い、下流側カウントセンサ376は下流側透孔378を介して発光及び受光を行う。この場合に、各カウントセンサ375,376の発光及び受光の方向が入口通路307の通路幅方向の中央線と取込通路315の通路幅方向の中央線とを含む面に対して略直交する方向となるように、各透孔377,378が形成されている。
各アーム部372,373における内側を向く面はハウジング311,312の外壁に当接している。また、両ハウジング311,312における取込通路315が形成された箇所の通路壁は略同一の厚みを有する。したがって、上下の発光素子375a,376aの取込通路315に対する距離は略同一となっており、さらに上下の受光素子375b,376bの取込通路315に対する距離も略同一となっている。
取込ゲート部材320が開放され遊技球が取り込まれる際、センサユニット370において上下の各カウントセンサ375,376では、先に上流側カウントセンサ375で遊技球が検出され、その後、下流側カウントセンサ376で遊技球が検出される。この場合に、各カウントセンサ375,376からの検出信号は後述する主制御装置505に出力される。
遊技球の検出に関して図30を用いて詳細に説明する。図30(a)は各透孔377,378に対する遊技球の通過位置を示し、図中、Ba,Bb,Bc,Bdの各通過過程での遊技球を示す。また、図30(b)は遊技球通過に伴う各センサ375,376の出力波形(波形整形後の矩形波形)を示し、便宜上遊技球の通過時にON出力となる論理を示す。
各カウントセンサ375,376は上記のとおり発光素子375a,376aと受光素子375b,376bとからなり、基本的に受光素子375b,376bにおいて発光素子375a,376aからの光が受光されている。発光素子375a,376aと受光素子375b,376bとの間を遊技球が通過する場合には、受光素子375b,376bにおいて発光素子375a,376aからの光が受光できなくなることで、各カウントセンサ375,376からON信号が出力される。この場合に、各カウントセンサ375,376には受光量について略同一の閾値が設定されており、遊技球が通過するのに伴って受光量が閾値を下回ることでON信号の出力が開始され、その後、受光量が閾値を再度上回ることでON信号の出力が停止される。
以上の検出態様であることにより、取込通路315を通過する遊技球が図30(a)のBaの位置に達すると、上流側カウントセンサ375の出力がONとなり(t1のタイミング)、続いてBbの位置に達すると、下流側カウントセンサ376の出力がONとなる(t2のタイミング)。その後、Bcの位置に達すると、上流側カウントセンサ375の出力がOFFとなり(t3のタイミング)、さらにBdの位置に達すると下流側カウントセンサ376の出力がOFFとなる(t4のタイミング)。この場合、所定の時間条件の下、上流側カウントセンサ375→上流側カウントセンサ375及び下流側カウントセンサ376→下流側カウントセンサ376の順でONした時にのみ遊技球が正規に取り込まれたと判断される。すなわち、上流側カウントセンサ375がONしてから下流側カウントセンサ376がONするまでに所定時間が経過した場合や、通常時とは逆に下流側カウントセンサ376→上流側カウントセンサ375の順でONした場合には、エラーとなって、その旨が報知等されるとともに遊技が禁止されるようになっている。故に、例えば、遊技球にひも等を付けてあたかも遊技球が取り込まれたようにするなどの不正行為を抑制できるようになっている。
ところで、上記の如く上下一対のカウントセンサ375,376により遊技球を検知する場合、遊技球は自由落下中に加速されるため、上流側カウントセンサ375前の通過速度と下流側カウントセンサ376前の通過速度とが相違する。故に、上流側カウントセンサ375と下流側カウントセンサ376とで遊技球を検出している時間に差異が生じ、それに伴って検出信号の出力時間に差異が生じるおそれがある。このように検出信号の出力時間に差異が生じると、主制御装置505における検出信号の取り扱いの観点から好ましくない。すなわち、検出信号の出力時間に差異が生じると、各カウントセンサ375,376毎に正規の(ノイズや不正に起因しない)検出信号であると判定するための基準を設定する必要が生じる。また、上記のとおり、所定の時間条件の下、上流側カウントセンサ375→上流側カウントセンサ375及び下流側カウントセンサ376→下流側カウントセンサ376の順でONした時にのみ遊技球が正規に取り込まれたと判断されるため、各カウントセンサ375,376の検出状況を明確に区別する必要があり、検出信号の出力時間に差異が生じると、かかる区別を明確に行えなくなるおそれがある。これに対して、本実施の形態では、検出信号の出力時間を均等なものとするための工夫がなされている。そこで、以下にかかる工夫について説明する。
各カウントセンサ375,376の発光素子375a,376a及び受光素子375b,376bは、上述したとおり、ハウジング311,312に形成された各透孔377a,377b,378a,378bを介して発光及び受光を行う。この場合に、本実施の形態では、上流側透孔377における遊技球流下方向の寸法が下流側透孔378よりも大きくなっている。これにより、上流側カウントセンサ375の発光及び受光領域が下流側カウントセンサ376に比べ広くなり、それに応じて上流側カウントセンサ375の検出幅が下流側カウントセンサ376よりも小さくなっている。
この透孔377,378の遊技球流下方向の寸法と検出幅との関係について図31を用いて詳細に説明する。図31(a)は上流側カウントセンサ375における遊技球の検出概要を示し、図31(b)は下流側カウントセンサ376における遊技球の検出概要を示す。なお、図31においては、遊技球Bが各カウントセンサ375,376前を同一の速度で通過した状態を示す。また、各透孔377,378は互いに上縁の位置を揃えて示す。
図31(a―1)と図31(b−1)とを比較すると、上流側透孔377の遊技球流下方向の寸法が下流側透孔378よりも大きくなっており、さらに各透孔377,378の上縁の位置を揃えて配置しているため、遊技球の検出基準である光量の閾値を下回るのが上流側カウントセンサ375の方が遅くなる。よって、図31(a―2)及び図31(b−2)に示すように、上流側カウントセンサ375の方がON信号(検出信号)の立ち上がりが遅くなる。
一方、上記のとおり、各透孔377,378の上縁の位置を揃えて比較しているため、前記閾値を上回るのは上流側カウントセンサ375と下流側カウントセンサ376とで略同一である。つまり、上流側カウントセンサ375の検出幅が下流側カウントセンサ376よりも小さくなっており、図31(a―2)及び図31(b−2)に示すように、上流側カウントセンサ375のON出力時間が時間T分、下流側カウントセンサ376よりも短くなっている。
以上のように、上流側カウントセンサ375の検出幅が下流側カウントセンサ376よりも小さく確保されていることにより、遊技球が加速されたとしても、図30(b)に示すように各センサ375,376のON出力時間を均等にすることが可能となる(T1≒T2)。これにより、主制御装置505における検出信号の取り扱いを良好なものとすることができ、遊技球の検出順序の確認を良好に行うことができる。
ここで、上述したように、入口通路307は上壁が除去されていることでハウジング311,312外部に露出されており、さらに入口通路307の上方を覆うカバー部材152は透明性を有する。但し、図25等に示すように、排出通路316側の通路壁が入口通路307側に若干延出しており、その延出壁318により各透孔377,378(取込通路315)の上方は覆われている。これにより、上記のような入口通路307の構成において、遊技機1が多数設置される遊技場の場内照明や後述する蛍光管554等からの光が取込通路315内に入り込むことが抑制されている。取込通路315内に光が入り込むと、その光を各カウントセンサ375,376の受光素子375b,376bが検出し、遊技球の検出が正確に行われなくなるおそれがある。特に、上記のように、光が入り込み易い上流側透孔377が下流側透孔378よりも大きく形成されているため、上流側カウントセンサ375において遊技球の検出が正確に行われなくなるおそれがある。これに対して、延出壁318が設けられ光の入り込みが抑制されているため、上記不都合の発生を抑制することができる。なお、当該延出壁318とカバー部材152の底部201との境界は、カバー部材152の上部202により覆われている。これにより、かかる境界を利用した取込装置301〜303内への不正用治具の挿入が困難なものとなり、当該治具を用いた不正行為を抑制することができる。
上記のとおり、延出壁318によりカウントセンサ375,376への光の入り込みが抑制されているが、延出壁318以外の構成によってもかかる光の入り込みが抑制されている。詳細には、図29(a)に示すように、ハウジング311,312内部において、各透孔377,378は取込通路315内で左右方向の中央Cよりも取込ゲート部材320側に(入口通路307と取込通路315とのコーナー部分内側に向けて)偏倚させた位置に設けられている。これにより、延出壁318よりも入口通路307の上流側から斜めに光が入り込んできたとしても、各カウントセンサ375,376は入口通路307の底部によって陰となる位置にあり、光の入り込みが抑制されている。よって、取込装置303内に外部から入り込んだ光により遊技球の検出が正確に行えなくなるといった不都合の発生を抑制することができる。
また、カウントセンサ375,376が取込ゲート部材320側に偏倚させた位置に配置されていることにより、カウントセンサ375,376は取込ゲート部材320の先端部に形成した爪部320aの真下位置にある。よって、取込ゲート部材320の爪部320aが没入側に移動しない限りカウントセンサ375,376により遊技球が検出されることはないようになっている。仮に、カウントセンサ375,376が取込通路315において逆側に設けられた場合を想定すると、取込ゲート部材320の爪部320aが突出位置にある状態での遊技球誤検出を防止するにはカウントセンサ375,376の位置を図示の位置よりも下方にする必要が生じるが、本遊技機1の上記構成によれば、カウントセンサ375,376を取込ゲート部材320の爪部320aの近傍に配置することが可能となる。したがって、取込ゲート部材320の開放により流下する遊技球をいち早く検出することが可能となる。
上記のように、センサユニット370では各アーム部372,373のうち一方が発光部、他方が受光部となっており、それら発光部と受光部とが一体で設けられている。これにより、発光素子と受光素子との位置合わせ精度を高めることができ、遊技球の検出精度を良好なものとすることができる。また、図23や図29(b)に示すように、各ハウジング311,312には、センサユニット370の各アーム部372,373が嵌る嵌合溝379a,379bが形成されている。これにより、各ハウジング311,312にセンサユニット370を組み付けることで、各透孔377a,377b,378a,378bの位置に各発光素子375a,376a及び各受光素子375b,376bが自ずと配置される。
取込通路315の最下流部には、取込ゲート部材320を通過した遊技球をセンサユニット370で検出した後、同遊技球を再度検出するための下流側取込センサ380が設けられている。この下流側取込センサ380は磁気検出タイプの近接センサにて構成されており、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。すなわち、板状のセンサ本体部381には貫通孔381aが設けられており、センサ本体部381では貫通孔381aを遊技球が通過する際の磁界の変化が検出されて電気信号として出力される。貫通孔381aは略真円状をなしており、その直径は取込通路315の幅寸法に概ね一致している。センサ本体部381にはコネクタ端子382が設けられている。
下流側取込センサ380による検出信号は、前記センサユニット370の検出信号と同様、後述する主制御装置505に対して出力される。この場合、主制御装置505では、前記センサユニット370の検出信号と下流側取込センサ380の検出信号とに基づいて今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規なものかどうか、すなわち不正なものでないかどうかが判定される。具体的には、センサユニット370による球技球カウント数(例えば、一方のセンサ素子の検出結果による遊技球カウント数)と、下流側取込センサ380による遊技球カウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規であると判定する。これに対し、各カウント数が不一致となる場合に、今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規なものでなく、不正行為によるものであると判定する。
取込ユニット16に対する不正行為として、センサユニット370に、遊技球の通過を誤検出させるように発光動作する不正装置を取り付けることが考えられる。例えば、実際の遊技球取込に関係なく点滅動作するような2つの発光体を備えてなる不正装置を本取込ユニット16に取り付け、それら各発光体を所定順序で点滅させることで遊技球の通過を誤検出させるようにする。かかる不正行為がなされた場合、センサユニット370による遊技球検出だけでは不正行為による遊技球の誤検出を回避することが困難であった。この点、上記のように下流側取込センサ380の検出信号による不正確認によって、不正行為による遊技球の誤検出を回避することができる。
取込通路315に、互いに検出方式の異なる2つのセンサ装置(センサユニット370、下流側取込センサ380)を設けたため、各センサ装置のいずれにおいても遊技球を誤検出させるようにすることは困難なものとなる。故に、取込ユニット16における不正対策が望ましいものとなっている。
上述した取込装置303の各構成部材(排出ゲート部材340を除く、取込ゲート部材320、ソレノイド325を含むゲート駆動機構、センサユニット370等)は、入口通路307と取込通路315とのコーナー部分の内側領域に集約して配設されている。これにより、各構成部材を限られた領域内で効率良く配置することができ、結果として取込装置303の小型化(薄型化も含む)が実現できるようになっている。
以上の構成の取込装置303について遊技球の取込動作を、図32を用いて説明する。取込装置303の初期状態では、ソレノイド325が非通電となっており、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出している。また、排出ゲート部材340が非操作の状態にあるため、当該排出ゲート部材340によって排出通路316の入口が閉鎖されている。この場合、取込装置303内に入ってきた遊技球のうち、先頭の遊技球は取込ゲート部材320と排出ゲート部材340との両方に当たった状態で保持される。
取込装置303の取込状態では、ソレノイド325の通電により取込ゲート部材320の爪部320aが引っ込んだ状態となる。これにより、取込通路315の遊技球の通過が許容され、遊技球の取り込みが順次行われる。遊技球の取り込みが行われる際、入口通路307から取込通路315に入ってきた遊技球は通路閉鎖状態にある排出ゲート部材340に衝突し、その衝突により流れの勢いが減じられ、その後取込通路315の下流側へと流れる。そして、センサユニット370によって1ベット相当(5個)の遊技球の通過が検出されることでソレノイド325の通電が中止され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態となり取込通路315の遊技球の通過が阻止される。つまり、遊技球の取り込みが以上の構成で行われることにより、所定個数の遊技球の取り込みに要する時間(取込時間)は遊技球の落下速度に応じたものとなり、取込時間の短縮化を図ることができる。
この場合に、上記のとおり整流部310が設けられていることにより、1ベット相当の遊技球が取込通路315を通過する場合に、待機状態において上流側(下流側から見て4個目、5個目)にあった遊技球は減速される。入口通路307内を通過する遊技球が自重により加速される構成においては、入口通路307での待機状態で上流側にある遊技球ほど加速される期間が長くなる。したがって、整流部310が設けられていない構成においては、透孔377,378の位置を後から通過する遊技球ほど通過速度が速くなり、各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力時間に1ベット相当の遊技球間で差異が生じるおそれがある。また、後で通過する遊技球の検出信号の出力時間が極端に短くなるおそれがある。これらの場合、各カウントセンサ375,376の検出順序が設定された順序となっているか否かを判定しづらくなってしまう。これに対して、上記のとおり整流部310により待機状態において上流側にある遊技球が減速されるため、上記不都合の発生が抑制されている。
また、上記のとおり、各カウントセンサ375,376の検出幅は下流側ほど大きく確保されている。これにより、遊技球が加速されながら取込通路315を通過する構成において、各カウントセンサ375,376の検出信号の出力時間が均等となっている。
以上の各構成を備えることにより、1ベット相当分の遊技球を取り込む場合における各カウントセンサ375,376の検出信号の出力時間は、図33に示すように、ほぼ等間隔でほぼ均等の出力時間となり、取込通路315を遊技球が通過したか否かの判定を正確に行うことができる。
一方、取込装置303の排出状態では、遊技者による排出操作によって排出ゲート部材340が動作して通路開放状態とされる。これにより、排出通路316内における遊技球の通過が許容され、遊技球の排出が行われる。
上記構成の取込装置301〜303が3連で設けられた本取込ユニット16では、上皿151の案内通路171〜173から各取込装置301〜303にそれぞれ遊技球が供給され、遊技機前面のベットスイッチ37の操作に伴い各取込装置301〜303では各々で遊技球が取り込まれる。具体的には、例えば15個(マックスベット分)の遊技球が取り込まれる場合、全ての取込装置301〜303において同時に取込ゲート部材320が開放位置に操作され、遊技球の取込が一斉に開始される。このとき、各取込装置301〜303では遊技球が5個ずつ取り込まれる。
ただし、3個の取込装置301〜303のうちいずれかの取込装置に遊技球が充填されていない場合、又はソレノイド325の故障などでいずれかの取込装置が正常に作動しない場合には、正常な取込動作を行うことができる残りの取込装置により遊技球の取込が行われる。例えば、第1取込装置301に遊技球が充填されていないとき又は同取込装置301のソレノイド325などが故障しているときには、第1取込装置301以外の取込装置(第2,第3取込装置302,303)によって15個の遊技球が取り込まれることとなる。
一方、取込装置301〜303や上皿151に残っている遊技球を下皿71へ排出する場合には、遊技機前面の操作レバー198の操作に伴い排出ゲート部材340が操作されて各取込装置301〜303で一斉に遊技球の排出が行われる。
(面替えブロック5の説明)
次に、面替えブロック5について説明する。図34は面替えブロック5を斜め前方より見た斜視図、図35は同面替えブロック5を斜め後方から見た斜視図である。
面替えブロック5は主要な構成として、合成樹脂製の前面枠501と、図柄表示装置としてのリール装置503と、補助演出装置としての液晶表示装置504と、遊技に関わる主たる各種制御を実施する主制御装置505と、主制御装置505からの指令に基づく従たる表示制御等を実施する表示制御装置506と、主制御装置505を装着するための主制御装置用台座ベース507と、表示制御装置506を装着するための表示制御装置用台座ベース508とを備えている。本実施の形態では、面替えブロック5は、本遊技機1の遊技内容を決定する主要部品を全て備える構成となっており、仮に遊技ホール等において機種入替を行う場合には、この面替えブロック5を現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで機種入替を行うことができるようになっている。すなわち、面替えブロック5は機種入替時などにおける交換ユニットとなっている。
(前面枠501の説明)
前面枠501は有色(例えば、黒色)の遮光性材料により形成されており、正面から見てほぼ正方形状をなしている。前面枠501の前面部において略台形状に縁取られた部位が、前扉体11の視認窓21にほぼ一致する形状及び大きさとなっている。この場合、面替えブロック5をドアブロック4に取り付けた状態では、前面枠501のほぼ全面が前扉体11の視認窓21から視認可能となっている。
前面枠501の前面部には、横長の矩形状をなす表示窓511が設けられるとともに、その表示窓511の上方に同じく横長の矩形状をなす表示窓512が設けられている。なお以下の記載では、下側の表示窓511を「下側表示窓511」、上側の表示窓512を「上側表示窓512」と表記する。下側表示窓511は、リール装置503の外周に付されたリール図柄を表示するためのリール図柄表示部に相当し、上側表示窓512は、液晶表示装置504による表示画像を表示するための液晶画像表示部に相当する。前面枠501の前面部において、各表示窓511,512の周囲部分は概ね平坦面にて構成されている。
本遊技機1では、ドアブロック4の視認窓21(透明パネル13)を通じて前面枠501を見た場合、各表示窓511,512を含む広範囲領域が視認可能となる。故に、前面枠501の前面領域に本遊技機1に関わる各種情報(機種情報や配当表など)や装飾等を付与すれば、その各種情報や装飾等を視認窓21(透明パネル13)を通じて遊技機前方から視認することができる。この場合、前述のとおり前面枠501の前面部において各表示窓511,512以外の部分は概ね平坦面であるため、この前面領域に各種情報などを付与したシール等を貼付することも可能である。
前面枠501の前面側において下側表示窓511の下方には、横長の下パネル部516が設けられている。下パネル部516は前扉体11に設けた横長窓部50を通じて遊技機前方より視認可能となる部位である。ここで、下パネル部516の構成について、図36,図37を用いて説明する。図36は、図13における破断部分周辺を拡大して示す図、図37は、下パネル部516と、上皿151及び取込ユニット16との位置関係を説明するための図である。
下パネル部516は、前方に開放され内部が空洞のベース部550と、当該ベース部550の開口部551を覆うパネル559とを備えている。ベース部550には、図36に示すように、その開口部551側に上下一対のレール部552,553が一体形成されている。これらレール部552,553のレール溝幅はパネル559の厚み寸法と略同一であり、パネル559の上下両端がレール部552,553に嵌合されることにより当該パネル559がベース部550に支持されている。
パネル559はアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の透明性を有する合成樹脂材料にて成形されている。パネル559の背面側には、本遊技機1に関わる遊技情報が付与されている。詳細には、図38に示すように、賞球の払い出しに関する配当表が付与されている。なお、パネル559の背面側に付与されるものは配当表に限定されることはなく、例えば、遊技機種に対応したキャラクタなどといった装飾を付与してもよい。
ベース部550には、パネル559をその背面側から照らす蛍光管554が配設されている。詳細には、蛍光管554はその長手方向の寸法がベース部550の左右方向の長さ寸法よりも若干短くなっており、ベース部550の左右両端側にそれぞれ形成された支持部555に支持されている。この場合に、蛍光管554は、ベース部550における下壁部557寄りの位置にある。蛍光管554には遊技機1の電源がオンとなっている間は表示制御装置506を介して常に駆動電力が供給されており、白色光を照射している。この蛍光管554からの白色光は上記配当表に対してバックライトとしての機能を果たし、パネル559及び横長窓部50を透過して遊技者によって視認される。これにより、配当表が奥側から明るく照らされ、その視認性が向上されている。さらには、配当表に対して装飾効果を付与することができる。
この蛍光管554は、図36に示すように、上皿151の奥側領域R2の上方に位置している。また、ベース部550の下壁部557には、蛍光管554の下方の位置に蛍光管554の長手方向に沿って延びる横長貫通孔558が形成されている。さらに、上述したとおり、上皿151の奥側領域R2の上方を覆う上覆い板157は透明性を有する。よって、蛍光管554からの光は、上覆い板157を透過し上皿151の奥側領域R2を照らす。これにより、上皿151の奥側領域R2が明るく照らされるようになり、当該領域に存在する遊技球の確認を容易に行うことができる。この場合に、蛍光管554はその両端が各案内通路171〜173の左右両端よりも外側に位置しており、蛍光管554からの光により各案内通路171〜173の全体が照らされる。
また、図37に示すように、蛍光管554の下方領域X内には、上皿151だけでなく取込ユニット16の上皿端部側が含まれている。そして、当該上皿端部側には上述したように入口通路305〜307が形成されている。よって、蛍光管554からの光により上皿151の奥側領域R2だけでなく、取込ユニット16の入口通路305〜307が明るく照らされ、当該入口通路305〜307に存在する遊技球の確認を容易に行うことができる。
(リール装置503の説明)
図39は、リール装置503の構成を示す斜視図である。リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ該リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。
ケース部材540の上部には、リール装置503と主制御装置505などの制御系との電気的な接続を行うためのリール中継基板548が設置されている。
各リール541〜543の構成については周知であるため、ここでは詳細な図示を省略し、その構成を簡単に説明する。各リール541〜543は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール541〜543の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、該ステッピングモータの駆動により各リール541〜543が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。リール装置503には、その他の構成として、各リール541〜543の回転位置を検出するためのリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)が設置されている。また、各リール541〜543の内周側には、蛍光ランプ等よりなるバックライト(後方発光手段)が設けられており、このバックライトにより、リール外周面に付された各図柄が後方より明るく照らされるようになっている。バックライトの発光によって、リール外周面に付された各図柄の視認性の向上や、遊技に際し補助的な演出の多様化を図ることができる。
(払出ブロック6の説明)
次に、払出ブロック6について説明する。図40及び図41は払出ブロック6の斜視図である。
払出ブロック6は、合成樹脂材料にて一体成形された裏カバー部材601と、遊技球を払い出すための払出機構602と、払出制御を司る払出制御装置603と、外部電源から生成した電源電圧を各種制御装置やアクチュエータ類などに供給する電源装置604とを有しており、これらを一体化することにより構成されている。
裏カバー部材601は、略平坦状をなすベース部611と、後方(遊技機1の後方)に突出し略直方体形状をなす保護カバー部612とを有する。保護カバー部612は左右及び上下の各面と背面とが閉鎖された形状をなし、少なくとも前記面替えブロック5のリール装置503、主制御装置505及び表示制御装置506を収容するのに十分な大きさを有する。なお図示は省略するが、保護カバー部604の背面には多数の通気孔を設けることも可能である。ベース部611と保護カバー部612とは上記のとおり一体成形される他、各々別体にて成形されてネジ等により一体化されるものであっても良い。
払出機構602は、保護カバー部612を迂回するようにして裏カバー部材601のベース部611に取り付けられている。すなわち、払出機構602として、裏カバー部材601の最上部には上方に開口したタンク615が設けられており、タンク615には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク615の下方には、例えば前後方向4列(4条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール616が連結され、タンクレール616の下流側には上下方向に延びるケースレール617が連結されている。
ケースレール617の最下流部には、遊技球の払出を行うための払出装置618が設けられている。払出装置618は、払出モータと、該払出モータにより駆動される払出ゲート部材とを有しており、払出制御装置603からの制御信号により払出モータが駆動され、その払出モータの駆動に伴い払出ゲート部材が通路開放位置に移動する。そしてこれにより、必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。ケースレール617は、前記タンクレール616と同様、前後方向に4列分設けられ、それに合わせて払出装置618も4列分設けられている。
払出装置618の下流側には、やはり4列分の遊技球通路を形成するための通路形成部材630が設けられている。この通路形成部材630は、その内部に払出通路と排出通路とを有するものであり、遊技球が払出通路を通過することにより前記上皿151等への払出が行われる。また、遊技球が排出通路を通過することにより遊技球の外部排出が行われる。通路形成部材630には、払出制御装置603から払出装置618への払出指令の信号を中継する払出中継基板635が設置されている。
また、本払出ブロック6をドアブロック4に装着した場合には、ドアブロック4に設けられる取込ユニット16の背後及びその周辺が払出ブロック6により囲まれることとなる。この場合特に、裏カバー部材601のベース部611には、球留め装置155の操作レバー213の形状に合わせたレバー挿通孔657が設けられており、そのレバー挿通孔657に球留め装置155の操作レバー213が挿通されるようになっている。レバー挿通孔657は、操作レバー213が取込ユニット保持位置(ホールド板片224が取込ユニット16の背面に当接した状態)にある場合にのみ、操作レバー213が挿通可能となる形状及び大きさで設けられており、仮に操作レバー213が取込ユニット取り外し位置(ホールド板片224が取込ユニット16の背面に当接していない状態)にある場合には、ドアブロック4に対して払出ブロック6を装着しようとしても、操作レバー213がレバー挿通孔657に挿通できないために該装着ができないようになっている。
したがって、ドアブロック4に対して取込ユニット16を装着した後、球留め装置155の操作レバー213を取込ユニット保持位置に操作することが忘れられてしまうといった作業上のミステークを回避することができる。またこのとき、操作レバー213が確実に取込ユニット保持位置に操作されることにより、遊技に際し、上皿151から取込ユニット16への遊技球の流れが意に反して阻害されるといった不都合も回避できる。
(電気的構成の説明)
次に、本遊技機1の電気的構成について、図42のブロック図に基づいて説明する。図42では、電気的な各構成要素を、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6に区分けして示している。また、電源装置604から供給される電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
図42において、主制御装置505、表示制御装置506及び払出制御装置603は、何れもCPU、ROM、RAM等を有してなる論理演算装置にて構成されており、各制御装置のCPUはROM内に予め記憶されている演算プログラムに基づいて遊技に関する各種制御を実行する。これら各制御装置は、信号ラインや中継基板等を介して接続されており、遊技に際しては制御装置間におけるコマンド等の授受によって遊技の進行が行われる。
詳しくは、面替えブロック5において、主制御装置505には、リール中継基板548を介してリール装置503が接続されるとともに、サブ中継基板701を介して表示制御装置506が接続されている。リール装置503では、主制御装置505からの指令に基づいて各リール541〜543の回転が制御される。表示制御装置506は、主制御装置505から毎遊技の補助演出に関する各種コマンドを入力し、そのコマンドに応じて液晶表示装置504による補助演出を実施するとともに、ドアブロック4に設けたドア上部中継基板703(前記音声ランプ中継基板108に相当)を介してスピーカ類やランプ類の駆動を制御する。また、表示制御装置506は、遊技機1の電源がオンとなっている間は面替えブロック5に設けられた蛍光管554に対して電力を供給する。
図示等による説明は省略したが、本遊技機1には、外枠2に対して遊技機主部3(ドアブロック4)が開放されたことを検知するためのドアスイッチが設けられており、このドアスイッチの検出信号はリール中継基板548を介して主制御装置505に入力されるようになっている。
また、払出ブロック6には払出ブロック中継基板702が設けられており、この払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、本払出ブロック6の払出制御装置603や取込ユニット16とが接続されている。加えて、払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、ドアブロック4のドアブロック中継基板704とが接続されている。
この場合、ドアブロック4の各種操作部材(ベットスイッチ38、スタートレバー33、ストップスイッチ35〜37)が遊技者により操作されると、これら操作部材に内蔵された操作検出部によって当該操作が検出され、都度の操作検出信号がドアブロック中継基板704及び払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。例えば、ベットスイッチ38の操作に伴う操作検出信号が主制御装置505に入力された場合、主制御装置505は、払出ブロック中継基板702を介して取込ユニット16に取込制御信号を出力する。この取込制御信号によって取込ユニット16の各取込装置301〜303におけるソレノイド325が駆動され、遊技球の取込が順次行われる。遊技球取込時におけるカウントセンサ375,376の検出信号は、やはり払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。
また、リール装置503の各リールの停止図柄(ドアブロック4の視認窓21から視認できる上下3個分の図柄、及び各図柄の組み合わせ)が所定の遊技球払出役(小役図柄、ボーナス図柄)に合致する場合には、主制御装置505は、都度の成立役に応じて遊技球の払出個数を設定し、その払出個数に対応する払出制御信号を払出ブロック中継基板702を介して払出制御装置603に出力する。これにより、払出制御装置603によって払出装置618(払出モータ619)が駆動され、遊技球の払出が行われる。
電源装置604は外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置505や払出制御装置603等に対して供給する。
次に、主制御装置505内のCPUにより実行される各制御処理を図43等のフローチャートを参照しながら説明する。かかる処理としては大別して、通常処理と、タイマ割込み処理とがある。
先ず、主制御装置505のCPUで定期的に実行されるタイマ割込み処理について図43のフローチャートを用いて説明する。タイマ割込み処理は、所定周期(本実施の形態では、2msec周期)で実行される。
ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU内の全レジスタの値をRAMのバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電が発生したことを表す停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電時処理を実行する。ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU自身に対して割込み許可を出す割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール541,542,543を回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポートに接続された各種センサの状態を監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、取込装置301〜303による遊技球の取り込みを制御する遊技球取込処理を行う。なお、当該遊技球取込処理については後に詳細に説明する。ステップS109では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。
ステップS110では、表示制御装置506や払出制御装置603へコマンドなどを送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、入出力ポートからI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS112では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS113にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図44のフローチャートを用いて説明する。
ステップS201では、主制御装置505のRAM内に設けられたベットフラグ格納エリアにベットフラグがセットされている否か、すなわち遊技球がベットされているか否かを判定する。ベットフラグは、上述したタイマ割込み処理における遊技球取込処理にてセットされる。そこで、遊技球取込処理について、図45のフローチャートを用いて説明する。
遊技球取込処理では、先ずステップS301で、ベット操作フラグがセットされているか否かを判定する。ベット操作フラグは、スベットスイッチ38が遊技者により操作されることにより、RAM内に設けられたベット操作フラグ格納エリアにセットされるフラグである。但し、リール541〜543が回転している間や遊技球の払い出し等が行われている間(すなわち、取込不許可状態中)にベットスイッチ38が操作されたとしても、ベット操作フラグはセットされない。リール541〜543が回転している間などに遊技球の取り込みが行われないようにするためである。
ベット操作フラグがセットされていなかった場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ベット操作フラグがセットされていた場合には、ステップS302においてすべての取込装置301〜303の取込ソレノイド325をON(取込ソレノイド325を励磁)する。これにより、取込ゲート部材320が駆動されることで取込通路315の遊技球の通過が許容され、すべての取込装置301〜303による遊技球の取り込みが開始される。なお、上述したとおり、遊技球取込処理は2msec周期で行われるタイマ割込み処理内において行われるため、1回の遊技球取込処理では所定数の遊技球の取り込みが完了しない。よって、既に取込ソレノイド325がONされているにも拘わらずステップS302にて取込ソレノイド325が再度ONされるが、この場合、取込ソレノイド325の駆動状態が継続されるだけである。
その後、ステップS303にて、ベットカウンタの値が15か否かを判定する。ここで、ベットカウンタは、取込装置301〜303により取り込まれた遊技球の数を記憶するカウンタであり、タイマ割込み処理におけるセンサ監視処理(ステップS107,図43参照)において遊技球の取り込みが確認されることによりカウントアップされる。このセンサ監視処理における遊技球検出処理については後ほど詳細に説明する。
ベットカウンタの値が15となっていた場合には、ステップS304にてベットフラグ格納エリアにベットフラグをセットし、さらにベットカウンタの値を0とした後に、ステップS305に進む。ステップS305では、すべての取込装置301〜303の取込ソレノイド325をOFF(取込ソレノイド325の励磁を終了)する。これにより、取込ゲート部材320の駆動が停止されることで取込通路315の遊技球の通過が阻止され、すべての取込装置301〜303による遊技球の取り込みが終了する。また、ステップS305においてはベット操作フラグ格納エリアに格納されているベット操作フラグを消去する。
一方、ステップS303にてベットカウンタの値が15となっていなかった場合には、ステップS306にて、ステップS302で最初に取込ソレノイド325をONしてから取込許容時間が経過したか否かを判定する。取込許容時間が経過していなかった場合にはそのまま本処理を終了し、取込許容時間が経過していた場合には上述したステップS305の処理を行った後に本処理を終了する。このように、取込許容時間が経過したか否かを判定することにより、上皿151に遊技球が貯留されていないにも拘わらず取込ソレノイド325が励磁され続けてしまうことを防止することができる。
通常処理の説明に戻り、ベットフラグがセットされているときにはステップS202に進み、ベットフラグがセットされていないときには再度ステップS201の処理を行う。ステップS202では、取込不許可処理を実行する。かかる取込不許可処理では、マックスベットスイッチ38が操作されたとしても当該操作が無効化される取込不許可状態とする。その後、ステップS203にてスタートレバー33が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー33が操作されていた場合には、ステップS204にてその遊技回における役の抽選を行う抽選処理、ステップS205にてリール541〜543の回転・停止制御を行うリール制御処理、ステップS206にて払出制御装置603において行われる遊技球払出処理を監視する払出監視処理、ステップS207にてビッグボーナスゲームなどの特別遊技状態の制御を行う特別遊技状態処理を順に実行し、ステップS208では取込許可処理を実行する。かかる取込許可処理では、マックスベットスイッチ38が操作された場合にはベット操作フラグがセットされる取込許可状態とする。そして、以上の処理を行った後、ステップS201に戻る。一方、ステップS203にてスタートレバー101が操作されていなかった場合には、当該ステップS203にて待機する。
次に、タイマ割込み処理のセンサ監視処理にてなされる遊技球検出処理について図46のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施の形態では、取込装置301〜303が3個設けられているので、それぞれの取込装置301〜303に対応させて遊技球検出処理が設定されている。なお、後述する通過フラグは各遊技球検出処理に対応させて設定されているが、ベットカウンタ並びに後述する検出カウンタ及び不正検知タイマは共有化されている。また、以下の説明では、カウントセンサ375,376のうち、上流側カウントセンサ375を「第1センサ」、下流側カウントセンサ376を「第2センサ」ともいう。
先ずステップS401では、リール制御処理や遊技球払出処理が実行されていない取込許可状態か否かを確認する。取込許可状態である場合には、ステップS402〜ステップS405に示す検出順序確認処理を行う。即ち、ステップS402における第1判定処理で第1センサ375がONとなったか否かを、ステップS403における第2判定処理で第1,第2センサ375,376が共にONとなったか否かを、ステップS404における第3判定処理で第2センサ376のみONとなったか否かを、ステップS405における第4判定処理で第1,第2センサ375,376が共にOFFとなった否かを判定する。これら各判定処理を上記順番で行うことで遊技球の検知が適式に行われたか否かを確認する。
そこで、各判定処理について説明すると、第1判定処理では、図47に示すように、先ずステップS501にて主制御装置505のRAM内に設けられた通過フラグ格納エリアに第1通過フラグがセットされているか否かを判定する。第1通過フラグがセットされていない場合にはステップS502にて第1センサ375がONとなったか否かを確認し、肯定判定をした場合にはステップS503において通過フラグ格納エリアに第1通過フラグをセットし、本処理を終了する。即ち、第1通過フラグは、1個の遊技球が取り込まれる場合に、当該遊技球が既に第1センサ375の検出位置を通過したことを示すフラグである。ここで、ステップS502においては第1センサ375がONとなったと予め定められた複数回数(例えば、5回)判定された場合に肯定判定をする。これにより、ノイズなどの要因で第1センサ375がONとなった際に第1通過フラグがセットされることが防止されている。なお、かかる判定の構成は、後述するステップS504やステップS602においても適用されている。
一方、ステップS502において否定判定をした場合には、ステップS504にて第2センサ376がONとなったか否かを確認する。否定判定をした場合には、そのまま本処理を終了する。肯定判定をした場合には、図46におけるステップS409及びステップS410の処理を実行する。これらの処理については後述する。
ここで、第1判定処理では第1通過フラグがセットされているとステップS501にて肯定判定をし、そのまま本第1判定処理を終了する。このような処理形式としているのは、2msecごとに行われるタイマ割込み処理の中で遊技球検出処理を行う構成としていることに起因している。即ち、遊技球が第1センサ375の検出位置を通過し始めてから第2センサ376の検出位置を通過し終わるまでに要する時間は、2msecより長いため、上述した順序どおりに検出信号を受信したか否かを1回の遊技球検出処理で確認することができないからである。
次に、第2判定処理では、図48に示すように、先ずステップS601にて上述した通過フラグ格納エリアに第2通過フラグがセットされているか否かを判定する。第2通過フラグがセットされていない場合にはステップS602にて第1,第2センサ375,376が共にONとなったか否かを確認し、肯定判定をした場合にはステップS603に進む。ステップS603では、通過フラグ格納エリアに第1通過フラグがセットされているか否かが判定され、第1通過フラグがセットされている場合にはステップS604において通過フラグ格納エリアに第2通過フラグをセットした後に本処理を終了する。即ち、第2通過フラグは、1個の遊技球が取り込まれる場合に、当該遊技球が既に第1,第2センサ375,376の両検出位置を同時に通過したことを示すフラグである。従って、第2通過フラグがセットされているとステップS601にて肯定判定をし、そのまま本第2判定処理を終了する。
一方、ステップS602において否定判定をした場合には、ステップS605にて第1判定処理において第1通過フラグをセットしてから所定時間が経過したか否かを判定する。この場合に、本実施の形態では、所定時間が経過したか否かの判定を、ステップS605にてチェックした回数によって判定している。即ち、第1センサ375がONとなってから第1,第2センサ375,376が共にONとなるまでに1回の遊技球検出処理を行う時間以上の時間を要するため、通過フラグ格納エリアに第1通過フラグがセットされている状況下においては第2通過フラグがセットされるまで2msec周期でステップS605の処理が繰り返し行われることとなるからである。そして、ステップS605にてチェックした回数が許容される回数の範囲内であった場合にはそのまま本処理を終了する。一方、ステップS605にチェックした回数が許容される回数の範囲内でなかった場合には、図46におけるステップS409及びステップS410の処理を実行する。これらの処理については後述する。また、ステップS603にて第1通過フラグがセットされていなかった場合にも図46におけるステップS409及びステップS410の処理を実行する。
次に、第3判定処理では、第2判定処理と類似した処理を実行する。具体的には、ステップS601に相当する処理においては、第3通過フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS602に相当する処理においては、第2センサ376のみONとなったか否かを判定する。また、ステップS603に相当する処理においては、第1通過フラグ及び第2通過フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS604に相当する処理においては、1個の遊技球が取り込まれる場合に当該遊技球が既に第2センサ376の検出位置のみを通過したことを示す第3通過フラグをセットする。また、ステップS605に相当する処理においては、第2通過フラグがセットされてから所定時間が経過したか否かを判定するが、当該所定時間(ステップS605に相当する処理におけるチェック回数)は第2判定処理における所定時間とは異なっている。
同様に、第4判定処理においても第2判定処理と類似した処理を実行し、ステップS601に相当する処理においては第4通過フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS602に相当する処理においては第1,第2センサ375,376が共にOFFとなったか否かが判定される。また、ステップS603に相当する処理においては、第1〜第3通過フラグがセットされているか否かを判定し、ステップS604に相当する処理においては、1個の遊技球が取り込まれる場合に当該遊技球が既に第2センサ376の検出位置を通過し終えたことを示す第4通過フラグをセットする。また、ステップS605に相当する処理においては、第3通過フラグがセットされてから所定時間が経過したか否かを判定するが、当該所定時間(ステップS605に相当する処理におけるチェック回数)は第2判定処理及び第3判定処理における所定時間とは異なっている。
ステップS402〜ステップS405の第1〜第4判定処理を終了すると、ステップS406にて通過フラグ格納エリアに第1〜第4の全通過フラグがセットされているか否かを判定する。全通過フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。全通過フラグがセットされていた場合には、ステップS407にて第1通過フラグがセットされてから(第1センサ375がONとなってから)第4通過フラグがセットされる(第1,第2センサ375,376が共にOFFとなる)までに要した時間が許容される時間内であったか否かを確認する。そしてステップS407にて肯定判定した場合には、ステップS408にてベットカウンタの値を1インクリメントすると共に全通過フラグをリセット(消去)して本処理を終了する。
一方、全通過フラグがセットされるまでに要した時間が許容される時間内でなかった場合には、不正行為が行われたと判断する。また、上述したとおり、第1判定処理において第1センサ375がONとなることなく第2センサ376がONとなった場合(図47のステップS504で肯定判定した場合)、第2〜第4判定処理において所定時間が経過したと判定された場合(図48のステップS605、及びステップS605に相当する処理において肯定判定した場合)においても同様に、不正行為が行われたと判断する。かかる場合にはステップS409に進み、ホール管理装置等にエラー情報を送信すると共に、ランプ部24,25を所定の態様で点滅させる外部報知処理を行う。続くステップS410では、その後の遊技を禁止する遊技禁止処理(遊技進行停止処理)を行う。遊技禁止処理では、先ず割込み処理を禁止し、入出力ポート内の全ての出力ポートをクリアすることにより、入出力ポートに接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御して遊技が不可能な状態とする。そして、電源装置604などに設けられたリセットスイッチがオン操作されるまでかかる状態を維持する。このようにするのは、遊技球をカウントセンサ375,376付近で往復動させて遊技球取り込みと誤認させる不正行為を抑制するためである。
また、リール制御処理や遊技球払出処理が行われている取込不許可状態である場合(ステップS401で否定判定される場合)には、ステップS411及びステップS412に示す検出結果確認処理を行う。ステップS411では第1センサ375がONとなっているか否かを確認し、ステップS412では第2センサ376がONとなっているか否かを確認する。第1,第2センサ375,376が共にOFFである場合(ステップS411及びステップS412の両方で否定判定される場合)には、そのまま本処理を終了する。一方、第1,第2センサ375,376のうち少なくとも一方がONである場合(ステップS411又はステップS412のいずれかで肯定判定される場合)、不正行為が行われたと判断する。かかる場合にはステップS413にて外部報知処理を実行し、続くステップS414にてエラー発生を記憶保持するためのエラーフラグをRAM153内に設けられたエラーフラグ格納エリアにセットし、本処理を終了する。
このようにエラーフラグがセットされた場合には、そのエラーフラグがセットされたタイミングに応じて、上述したリール制御処理又は払出監視処理にて遊技禁止処理を実行する。具体的には、エラーフラグがセットされたタイミングが遊技球の払い出しが行われていないときであった場合にはリール制御処理にて遊技禁止処理を実行する。一方、エラーフラグがセットされたタイミングが遊技球の払い出しが行われているときであった場合には払出監視処理にて遊技禁止処理を実行する。遊技禁止処理では、割込み処理を禁止し、また入出力ポート内の全ての出力ポートをクリアすることにより入出力ポートに接続された全てのアクチュエータをOFF状態に制御して遊技が不可能な状態とする。そして、電源装置604などに設けられたリセットスイッチがオン操作されるまでかかる状態を維持する。
なお、本実施の形態では、センサ監視処理において遊技球検出処理と並行して、下流側取込センサ380の検出結果に基づいて不正の有無の判定を行う不正検出処理を行う。ただし、ここではかかる処理の説明は省略する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技球を取り込む取込装置301〜303の入口通路305〜307を取込通路315(取込ゲート部材320)に向けて下り傾斜させ、さらに取込通路315を略鉛直方向に設けた。これにより、取込装置301〜303における入口通路305〜307と取込通路315とからなる取込用球通路を通過する遊技球は自重により加速されながら通過するため、遊技球の取り込みを素早く行うことができる。なお、入口通路305〜307を取込通路315に向けて下り傾斜させることで、入口通路305〜307にて待機される遊技球の重量負荷の一部を入口通路305〜307の底部により受けることが可能となり、これら遊技球の取込ゲート部材320に対する重量負荷が軽減される。
但し、以上の構成においては、取込用球通路の下流側へ流れるほど遊技球の通過速度は速くなるため、複数センサ方式のセンサユニット370において上流側カウントセンサ375と下流側カウントセンサ376とで遊技球を検出している時間に差異が生じ、それに伴って検出信号の出力時間に差異が生じるおそれがある。これに体して、上流側カウントセンサ375における流れ方向の検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくした。これにより、検出信号の出力時間を均等なものとすることが可能となる。各カウントセンサ375,376から出力される検出信号により検出順序を把握する構成においては、検出信号の取り扱いの観点から、検出信号の態様を均等なものとすることが好ましく、上記のとおり上流側と下流側とで検出信号の出力時間を均等にすることで順序の確認を良好に行うことができる。
特に、一の遊技球が通過したと判定される検出信号の出力順序は、上流側カウントセンサ375→上流側カウントセンサ375及び下流側カウントセンサ376→下流側カウントセンサ376となっている。したがって、各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力状況が明確に区別される必要がある。この場合に、遊技球の取り込みを素早く行うようにすることに伴って上流側カウントセンサ375と下流側カウントセンサ376とで検出信号の出力時間に差異が生じると、上記出力状況を明確に区別しづらくなる。これに対して、上記のとおり上流側カウントセンサ375の検出幅が下流側カウントセンサ376の検出幅よりも小さくなっているので、検出信号の出力時間を均等にすることが可能となり、かかる不都合の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力順序が予め定められた順序と異なる場合には遊技禁止処理や外部報知処理が実行される。この場合に、遊技球の取り込みを素早く行うようにしたことで、上流側カウントセンサ375と下流側カウントセンサ376とで検出信号の出力時間に差異が生じると、実際に遊技球が取込通路315を通過したにも関わらず、そのように判定されないおそれがあるだけでなく、不正行為を何ら行っていない遊技者に対して遊技禁止処理などを実行してしまうおそれがある。これに対して、上記のとおりであるので、かかる不都合の発生を抑制することができる。
両カウントセンサ375,376の検出幅を下流側カウントセンサ376の検出幅に合わせて同一とする構成に比べ、上流側カウントセンサ375の検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくすることで、上流側カウントセンサ375における検出信号の出力時間が短くなる。したがって、上流側カウントセンサ375及び下流側カウントセンサ376において一の遊技球を検出する際の検出サイクルを短くすることが可能となり、連続して遊技球が通過する場合に各検出サイクルが重ならないようにすることが可能となる。
各カウントセンサ375,376は、発光素子375a,376aと受光素子375b,376bとを備えた光学式センサであり、それら発光素子375a,376a及び受光素子375b,376bが対向する位置に形成された各透孔377a,377b,378a,378bを介して発光及び受光を行う。かかる構成においては、対向する透孔377a,377b,378a,378bにおける流れ方向の寸法を大きくすることで検出幅を小さくすることができる。上記構成のセンサにおいては、受光素子375b,376bにて受光した光量が予め設定された閾値未満である場合に検出信号を出力するため、同一速度で通過する遊技球で比較した場合に各透孔377a,377b,378a,378bの流れ方向の寸法を大きくすると検出信号の出力時間が短くなるからである。かかる事情において、上流側透孔377a,377bにおける流れ方向の寸法を下流側透孔378a,378bよりも小さくした。これにより、上流側カウントセンサ375における検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくすることができる。また、本構成によれば、センサユニット370の構成を変更することなく、各透孔377a,377b,378a,378bの大きさを変更するだけでよいので、上記効果を簡易的に得ることができる。
入口通路305〜307の底面がハウジング311,312外部に露出されるようにハウジング311,312を上方に開放するとともに、その上面開放側を覆うカバー部材152を透明材料で形成した。これにより、遊技機1の前面側から入口通路305〜307にある遊技球を視認することができる。例えば、入口通路305〜307にある遊技球が視認できない構成においては、入口通路305〜307に遊技球が待機されているにも関わらず遊技を止めてしまったり、貸球操作を行ってしまったりするおそれがあるが、本構成によれば、かかる不都合の発生を抑制することができる。特に、入口通路305〜307は、当該入口通路305〜307の上方に設けられた蛍光管554からの光により照らされる。よって、入口通路305〜307にある遊技球の視認性の向上が図られている。
但し、上記のとおり、各カウントセンサ375,376が光学式のセンサであるため、外部からの光が入り込むと遊技球の検出を正確に行えなくなってしまうおそれがある。特に、上記のとおり上流側カウントセンサ375に対応した透孔377a,377bは下流側カウントセンサ376に対応した透孔378a,378bに比べ大きく形成されているので、入り込んだ光を受光素子375bが受光し易い構成となっている。これに対して、取込装置301〜303のハウジング311,312における各透孔377a,377b,378a,378bの上方には遮光性を有する延出壁318を形成した。これにより、外部からの光が透孔377a,377b,378a,378bの位置まで入りづらくなる。よって、入口通路305〜307に待機された遊技球を視認可能とした構成において、各カウントセンサ375,376にて遊技球の検出が正確に行えなくなることを抑制することができる。
また、各透孔377a,377b,378a,378bは、取込通路315における通路幅方向の中央よりも入口通路305〜307と取込通路315とのコーナー内側に偏倚させた位置に形成されている。これにより、入口通路305〜307の上方から取込通路315に向けて斜めに入り込んだ光に対して、各透孔377a,377b,378a,378bは入口通路305〜307の底部により陰となる位置にあり、その入り込んだ光が各カウントセンサ375,376において受光されることを抑制することができる。つまり、延出壁318により各透孔377a,377b,378a,378bの鉛直上方からの光の入り込みが抑制され、入口通路305〜307の通路壁により取込通路315に対して斜めに入り込んだ光が各カウントセンサ375,376において受光されることが抑制される。したがって、入口通路305〜307にある遊技球を視認可能とした構成において、各カウントセンサ375,376において遊技球の検出が正確に行えなくなることを抑制することができる。
取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315の通路壁から通路幅方向の途中位置まで突出することで当該取込通路315の遊技球の通過を阻止するようにした。これにより、通過を阻止する場合と許容する場合とで切り替わる際の取込ゲート部材320の移動量(回動量)が抑えられるため、その切り替えが素早く行われ、遊技球の通過及び阻止が円滑に行われる。かかる構成において、取込ゲート部材320をその爪部320aが取込通路315の通路壁における各透孔377a,377b,378a,378bが形成された側から出没するように設けた。つまり、各透孔377a,377b,378a,378bは取込通路315に突出した爪部320aの真下位置にある。よって、爪部320aが没入しない限り各カウントセンサ375,376により遊技球が検出されることはない。例えば、爪部320aが取込通路315において逆側から出没する場合を想定すると、爪部320aが突出位置にある状態での遊技球誤検出を防止するには各透孔377a,377b,378a,378bの位置を爪部320aに対してある程度下方にする必要が生じるが、上記構成によれば各透孔377a,377b,378a,378bの位置を爪部320aの近傍にすることが可能となる。したがって、取込通路315に対して斜めに入り込んだ光が各カウントセンサ375,376において受光されることを抑制しつつ、爪部320aが没入することで流下する遊技球をいち早く検出することが可能となる。
上記のとおりハウジング311,312が上方に開放された構成であることにより、遊技機1から取込ユニット16を取り外すことで容易に入口通路305〜307の底面を掃除することができ、入口通路305〜307のメンテナンスの作業性向上を図ることができる。また、入口通路305〜307の底面がハウジング311,312外部に露出された構成において、カバー部材152が設けられているのでメンテナンス時ではない通常時に入口通路305〜307にて遊技球が積み重なるのが防止される。これにより、入口通路305〜307を遊技球が円滑に流下する。
入口通路305〜307に整流部310を設けたことにより、その整流部310が設けられた位置にて遊技球を減速させることができる。入口通路305〜307及び取込通路315を遊技球が自重により加速されながら通過するように形成した構成においては、1ベット相当の遊技球のうち後で通過する遊技球ほど長い時間加速されるため、透孔377,378の位置で比較した場合に後で通過する遊技球ほど通過速度が速くなる。この場合、後で通過する遊技球ほど各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力時間が短くなってしまう。そうすると、1ベット相当の各遊技球で検出順序の判定を均等に行うことができなくなってしまう。また、検出信号の出力時間が極端に短くなると、その検出信号の出力が、例えば、遊技球の検出によるものではなく、ノイズなどの他の要因によるものだと判定され、実際に遊技球が取込通路315を通過したにも関わらず、そのように判定されないおそれがある。これに対して、上記のとおり整流部310が設けられていることにより、その整流部310が設けられた位置にて遊技球を減速させることができ、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
また、整流部310を入口通路305〜307の上流側に形成した。したがって、1ベット相当の遊技球のうち整流部310よりも下流側にある遊技球は整流部310に衝突することなく取り込まれる。これにより、透孔377,378の位置を通過する場合の通過速度が極端に速くなってしまうおそれがある遊技球のみを減速させることができる。
なお、以上説明した実施の形態の他、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態における構成を、上記実施の形態とは異なるタイプの遊技機に適用してもよい。例えば、スロットマシンにおいて適用してもよい。当該スロットマシンでは、基本的に遊技者が投入口(受入部)にメダルを投入してスタートレバーを操作することで各リールが回転を開始し、その後、ストップボタンを操作したり所定時間が経過したりすることで各リールが停止する。この場合に、遊技者によりメダルが投入されたことは、投入口に投入されたメダルをスロットマシン内部に案内する受入通路に沿って配置された検出センサがメダルを検出することにより確認される。
この具体的な構成を、図49に示す。スロットマシンにおいては、遊技者により投入されたメダルは、セレクタ750により貯留用通路か排出用通路のいずれかへ導かれる。すなわち、セレクタ750には、図の上端部から右下部にかけて弧を描くような曲線状に受入通路751が形成されており、また受入通路751内に出没可能にメダル通路切替部材752が設けられている。そして、セレクタ750内に入り受入通路751を流下するメダルは、メダル通路切替部材752の状態に応じて通路方向が排出用通路側か、貯留用通路側かで切り替えられるようになっている。貯留用通路に導かれたメダルは、スロットマシンの内部に格納されたホッパ装置へと導かれる。一方、排出用通路に導かれたメダルは、スロットマシンの前面下部に設けられたメダル受け皿へと導かれ、遊技者に返還される。
貯留用通路側にメダルが導かれる場合には、受入通路751におけるメダル通路切替部材752よりも下流側を通過することとなる。この受入通路751の下流側は、メダルが一列で通過可能な構成となっている。また、当該下流側には、メダルの通過を検出するカウントセンサ753,754が受入通路751の流れ方向に沿って配置されており、これらカウントセンサ753,754からの検出信号の出力順序が予め設定された順序である場合に、一のメダルが通過したと判定される。
かかる構成において、受入通路751の通路壁を低摩擦係数の材料で形成することにより、受入通路751を通過するメダルは自重により加速され、メダルの受け入れを素早く行うことができる。また、このように受け入れを素早く行うようにした構成においては、各カウントセンサ753,754で検出信号の出力時間に差異が生じてしまうおそれがある。これに対して、上記実施の形態と同様に、上流側カウントセンサ753における流れ方向の検出幅を下流側カウントセンサ754よりも小さくすることで、各カウントセンサ753,754の検出信号の出力時間を均等なものとすることができる。
(2)上記実施の形態では、カウントセンサ375,376として光学式センサを用いたが、当該光学式センサが可視光を照射するか紫外線などの非可視光を照射するかは任意である。
また、発光部と受光部とが対向配置されるのではなく、発光と受光とを同じ位置で行うセンサを用いてもよい。この場合、照射されている光の遊技球による反射光が受光され、受光された光の光量が予め設定された閾値以上となった場合に検出信号を出力することとなる。したがって、上流側カウントセンサ375における流れ方向の検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくするためには、上流側透孔377a,377bの流れ方向の寸法を下流側透孔378a,378bよりも小さくする必要がある。
また、光学式センサではなく、超音波を用いる超音波センサや、磁界の変化を検出する近接センサを用いてもよい。この場合に、上流側カウントセンサ375における流れ方向の検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくするためには、上流側カウントセンサ375における流れ方向の検出範囲を下流側カウントセンサ376よりも小さくする必要がある。
(3)上記実施の形態では、カウントセンサ375,376を2個設けることで複数検出方式としたが、3個以上設けることで複数検出方式としてもよい。
(4)上記実施の形態では、入口通路305〜307に待機された遊技球を遊技機1の前面側から視認可能としたが、視認不可な構成としてもよい。すなわち、取込装置301〜303のハウジング311,312を上方に開放しない構成としてもよい。この場合、取込装置301〜303の外部から光が入り込むおそれがないので、カウントセンサ375,376を取込通路315における通路幅方向の中央に対して入口通路305〜307と取込通路315とのコーナー内側に偏倚させるか否かは任意である。
(5)上記実施の形態では、ハウジング311,312に延出壁318を設けることで透孔377a,377b,378a,378bの位置に蛍光管554から照射された光が入り込みづらくなるようにしたが、これを変更してもよい。例えば、延出壁318を設けずにかかる位置もカバー部材152により覆う構成とする。そして、カバー部材152における透孔377a,377b,378a,378bの鉛直上方に位置する部位に、遮光テープの貼り付けなどにより遮光性を付与する。これにより、延出壁318を設けることなく、蛍光管554からの光を透孔377a,377b,378a,378bの位置に入りづらくすることができる。
(6)上記実施の形態では、カバー部材152を上皿151に対して着脱可能に設けたが、カバー部材152を上皿151と一体形成してもよい。また、取込装置301〜303のハウジング311,312を上方に開放するのではなく、ハウジング311,312における入口通路305〜307の底面の上方にある部位を透明性材料により形成し、その他の部位を遮光性材料により形成する構成としてもよい。以上の各構成においては、上皿151全体、又はハウジング311,312全体を、透明性材料により形成し、遮光すべき箇所については遮光テープを貼り付けたり、遮光インクを塗布する構成とすることで、透明性部分と遮光性部分との区分けをすることができる。
(7)上記実施の形態における遊技球取込処理(図45)や遊技球検出処理(図46)は、一処理パターンを示すものであり、かかるパターンに限定されることはなく他の処理パターンを用いてもよい。
(8)上記実施の形態では、ゲートとして取込通路315に対して出没する取込ゲート部材320を設けたが、ゲートの構成を変更してもよい。例えば、ゲートとして回転体を設ける構成としてもよい。回転体は遊技球が入り込み可能な球誘導部を備え、遊技球の通過を許容する場合には球誘導部に入り込んだ遊技球を回転体の回転に伴って下流側へ誘導する。一方、遊技球の通過を阻止する場合には回転体の回転を停止することで下流側へ誘導されなくなる。本構成であっても、取込用球通路における回転体よりも下流側を遊技球が自重で加速するように形成することで、各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力時間に差異が生じるおそれがある。これに対して、上記実施の形態と同様に、上流側カウントセンサ375における流れ方向の検出幅を下流側カウントセンサ376よりも小さくすることで、各カウントセンサ375,376からの検出信号の出力時間を均等なものとすることができる。
(9)整流部310の配置位置は、上記実施の形態における位置に限定されることはなく、入口通路305〜307の傾斜角度や当該入口通路305〜307を構成する通路壁の摩擦係数に応じて上流側や下流側に変更される。
(10)上記実施の形態では、取込通路315を略鉛直方向に設けたが、取込通路315を下り傾斜となるように設けてもよい。但し、取込通路315の遊技球の通過を素早く行うべく、入口通路305〜307に対して下方に曲げて形成するのが好ましい。
(11)上記実施の形態では、取込ユニット16として取込装置301〜303を3個設ける構成としたが、取込装置を1個のみ設ける構成としてもよい。また、取込装置を2個、4個、5個又は6個以上設ける構成としてもよい。
(12)上記実施の形態における遊技球の、1ベット当りの投入数(所定数)、最大投入数、払出個数等はあくまでも例示であって、上記数値に特に限定されるものではない。
一実施の形態における遊技機の全体を示す斜視図である。 遊技機の正面図である。 遊技機の内部開放状態を示す斜視図である。 遊技機の背面図である。 ドアブロックを後方から見た斜視図である。 ドアブロックの主要な構成を分解して示す斜視図である。 上皿ユニットの斜視図である。 (a)は上皿ユニットの平面図、(b)は上皿ユニットの底面図である。 上皿ユニットの分解斜視図である。 上皿の斜視図である。 上皿の平面図である。 上皿と該上皿に設けられるカバー部材とを示す斜視図である。 一部破断面を含む遊技機の側面図である。 排出操作伝達装置の構成を示す平面図である。 球留め装置の分解斜視図である。 球留め装置の構成を示す平面図である。 取込ユニットを上皿下方に装着した状態及び分離させた状態を後方側から示す背面図である。 球留め装置の操作状態と遊技球の流れとの関係を示す図である。 取込ユニットの斜視図である。 取込ユニットの斜視図である。 取込ユニットの分解斜視図である。 取込装置の内部構造を示す断面図である。 取込装置の分解斜視図である。 上皿に対する取込ユニットの位置を示す図である。 取込装置への遊技球の導入の様子を説明するための説明図である。 整流部の構成を示す断面図である。 排出ゲート部材の構成を示す斜視図である。 排出ゲート部材の動作を説明するための説明図である。 カウントセンサの構成を説明するための説明図である。 カウントセンサによる遊技球検出の概要を示す説明図である。 カウントセンサによる遊技球検出の概要を示す説明図である。 取込装置の動作を説明するための説明図である。 カウントセンサによる遊技球検出の概要を示す説明図である。 面替えブロックの斜視図である。 面替えブロックの斜視図である。 図13の部分拡大図である。 面替えブロックの正面図である。 パネルに付与された遊技情報を説明するための説明図である。 リール装置の構成を示す斜視図である。 払出ブロックの斜視図である。 払出ブロックの斜視図である。 遊技機の電気的構成を説明するためのブロック図である。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 遊技球取込処理を示すフローチャートである。 遊技球検出処理を示すフローチャートである。 第1判定処理を示すフローチャートである。 第2判定処理を示すフローチャートである。 スロットマシンにおいて本発明を適用した場合の説明図である。
符号の説明
1…遊技機、2…外枠、4…ドアブロック、5…面替えブロック、6…払出ブロック、15…上皿ユニット、16…取込ユニット、33…始動操作手段としてのスタートレバー、35〜38…停止操作手段としてのストップスイッチ、151…球受け皿としての上皿、152…カバー部材、301〜303…取込装置、305〜307…整列領域としての入口通路、310…減速部としての整流部、310a…突起、310b…凹部、311,312…ハウジング、315…検出領域としての取込通路、318…遮光壁部としての延出壁、320…取込ゲート部材、325…駆動手段を構成するソレノイド、375…上流側カウントセンサ、376…下流側カウントセンサ、375a,376a…発光素子、375b,376b…受光素子、377…上流側透孔、378…下流側透孔、377a,377b,378a,378b…透孔、503…絵柄表示装置としてのリール装置、505…主制御装置、554…発光手段としての蛍光管。

Claims (1)

  1. 遊技媒体を受入可能な受入部と、
    その受け入れられた遊技媒体が通過する受入通路と、
    受入通路における遊技媒体の流れ方向に沿って配置され、通過する遊技媒体を検出する複数の検出手段と、
    各検出手段から出力される検出信号により検出順序を把握し、少なくともその検出順序が予め定められた順序である場合に前記受入通路を一の遊技媒体が通過したと判定する通過判定手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
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