JP2008055182A - 再生スポンジ清掃部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】スポンジ製品を製造する場合に発生する端材や不要になったスポンジ製品等の廃材を再利用し、清掃能力の勝れた再生スポンジ製の清掃部材を形成する。
【解決手段】メラミンスポンジ1を粉砕して得られたチップ1aを、該チップ1aの重量と同等以上、好ましくは重量比で100〜150%のウレタン系バインダー3で結合することにより、再生スポンジ製の清掃部材を形成する。
【選択図】図5
【解決手段】メラミンスポンジ1を粉砕して得られたチップ1aを、該チップ1aの重量と同等以上、好ましくは重量比で100〜150%のウレタン系バインダー3で結合することにより、再生スポンジ製の清掃部材を形成する。
【選択図】図5
Description
本発明は、食器、食材、床、壁、ガラス、浴槽、身体といったような各種の清掃対象物の汚れを落とすのに好適な再生スポンジ製清掃部材とその製造方法とに関するものである。
スポンジ製清掃部材の一例として、従来より、ウレタン樹脂やメラミン樹脂等を海綿状に発泡させてスポンジ体を形成し、このスポンジ体を直方体やその他の必要な形状に切断して形成したスポンジたわしが良く知られている。このうちウレタンスポンジ製のたわしは、吸水性及び保水性に優れていて、清掃対象物に付着している水分を除去したり、清掃対象物に洗浄液を供給したりする場合には非常に有効であるが、柔軟性が大きいため、清掃対象物に固着している汚れの除去には不向きである。これに対してメラミンスポンジ製のたわしは、発泡密度が高く硬質であるため、脆弱で耐久性に劣るという欠点はあるが、清掃対象物に固着している汚れを落とすのには非常に有効である。
一方で、上述したようなスポンジたわしやその他のスポンジ製品を製造する場合、その切断工程などで多くの端材が発生し、これが産業廃棄物として処理されている。あるいは、使用により破損あるいは消耗したり、不要になった各種スポンジ製品なども、廃材として廃棄処理されているが、省資源や環境問題等を考慮すると、これらの廃材を有効に再利用することが望ましい。
本発明の技術的課題は、スポンジ製品を製造する場合に発生する端材や不要になったスポンジ製品等の廃材を再利用し、清掃能力の勝れた清掃部材を得ることにある。
前記課題を解決するため、本発明によれば、メラミンスポンジを粉砕して得られたチップを、重量比で該チップと同等以上のウレタン系バインダーで結合してなることを特徴とする再生スポンジ清掃部材が提供される。
また、前記清掃部材を得るため、本発明によれば、メラミンスポンジを粉砕してチップにする粉砕工程と、前記メラミンスポンジのチップを、該チップの重量と同等以上のウレタン系バインダーとともに型に入れ、圧縮しながら蒸気で加熱することにより再生スポンジ体を成形する成形工程と、成形された再生スポンジ体を製品形状に切断する仕上げ工程とを有することを特徴とする再生スポンジ清掃部材の製造方法が提供される。
本発明において好ましくは、前記ウレタン系バインダーのチップの重量に対する割合が100〜150%であることである。
前記構成を有する本発明の清掃部材は、メラミンスポンジのチップを含んでいるので、適度の硬さを保持し、清掃対象物に固着している汚れを落とすのに非常に有効である。しかも、前記チップをバインダーで結合することにより清掃部材が形成されているので、チップ化されていないメラミンスポンジ体で形成した清掃部材よりも強度が大きく、耐久性に優れる。更に、スポンジ製品を製造する場合に発生する端材や、不要になったスポンジ製品等の廃材を利用して形成することができるため、資源を有効に再利用することができる。
図1は本発明に係る清掃部材の第1実施例を示すもので、この清掃部材Aは、図2からも分かるように、メラミンスポンジのチップ1aとウレタンスポンジのチップ2aとを所要の割合に混合し、それらをバインダー3で結合して形成したもので、直方体状をしたスポンジたわしの形に形成されている。
前記清掃部材Aは、図3に示す方法により製造される。先ず、同図(A)に示すように、メラミン樹脂を海綿状に発泡させて形成したメラミンスポンジ1と、ウレタン樹脂を海綿状に発泡させて形成したウレタンスポンジ2とを、図示しない粉砕機で別々に粉砕することにより、それぞれのチップ1a,2aを形成する(粉砕工程)。
前記メラミンスポンジ1及びウレタンスポンジ2は、それぞれの素材から製品を製造する場合に発生する端材であっても、製品にする前の新品の素材であっても、あるいは、不要になったり破損や消耗等によって廃棄されるべき製品であっても良く、それらのスポンジ1,2がチップ1a,2aに粉砕される。この場合のチップの形状及び大きさは必ずしも一定かつ規則的である必要はなく、角形のものや丸形のものあるいはその他の不定形のものなど、不規則で様々な形状及び寸法を有するものが混在していても良いが、好ましいチップ1a,2aの大きさは、その最長部分の寸法Lが0.1〜5mmの範囲内、できれば1〜2mmの範囲内にあることである。
次に、前記メラミンスポンジ1のチップ1aとウレタンスポンジ2のチップ2aを、清掃部材の使用目的に応じてそれに適した割合で配合する(配合工程)。例えば、床や壁、ガラスや浴槽等に固着した汚れを落とすのに適した清掃部材を製造する場合には、前記メラミンスポンジのチップ1aとウレタンスポンジのチップ2aとを重量比で6:4〜8:2の割合に配合することが好ましく、より好ましくは7:3の割合である。このようにメラミンスポンジのチップ1aの割合をウレタンスポンジのチップ2aより多くすることにより、清掃部材Aに、メラミンスポンジが持つ汚れの除去性と、ウレタンスポンジが持つ吸水性及び保水性の両方の性質を、調和の取れた形で兼備させることができる。
続いて、図3(B)に示すように、配合した前記チップ1a,2aをバインダ−3とともに金型4に入れ、同図(C)に示すように、ピストン5で加圧、圧縮しながら、加圧室6内に高温の蒸気7を供給することによって所定時間加熱し、再生スポンジ体8を成形する(成形工程)。
この成形工程において、前記バインダー3としてはウレタン系の接着剤が適しており、この接着剤と前記配合チップ1a,2aとが適度の割合で配合される。その好ましい配合割合は清掃部材の用途によって異なるが、一般的には重量比で8:2〜5:5程度であり、清掃部材が床や壁、ガラスや浴槽等の清掃を行うものである場合には、7:3程度の割合が好ましい。また、前記チップ1a,2aとバインダ−3とを加熱する際の好ましい蒸気温度は80〜130℃、より好ましくは110℃であり、この温度で5〜30分程度、好ましくは10分程度の時間をかけて加熱が行われる。更に、前記ピストン5によるチップ1a,2aの加圧は、その容積が最終的に3/4〜1/4程度、好ましくは1/2程度となるような圧縮率で行われることが望ましい。
かくして得られた再生スポンジ体8を乾燥させ、図3(D)に示すように、このスポンジ体8を製品形状に切断する仕上げ工程を施すことにより、前記清掃部材Aが得られる。
このようにして得られた清掃部材Aは、直接手に持って食器、食材、床、壁、ガラス、浴槽、身体といったような各種の清掃対象物の汚れを落とすのに使用されるが、メラミンスポンジのチップ1aを含んでいるので、適度の硬さを有し、清掃対象物に固着している汚れを落とすのに非常に有効である。しかも、前記チップ1aをバインダーで結合することにより形成されているので、チップ化されていないメラミンスポンジで形成した清掃部材よりも強度が大きく、実験によると約1.5倍程度の強度があり、耐久性に優れることが分かった。また、チップ1a,2a同士の継目も目立たないため、見栄えも良い。
更に、メラミンスポンジのチップ1aとウレタンスポンジのチップ2aとを両方含んでいるため、メラミンスポンジが持つ汚れの除去性と、ウレタンスポンジが持つ吸水性及び保水性との、両方の性質を合わせ持つこととなり、清掃能力に優れる。また、スポンジ製品を製造する場合に発生する端材や、不要になったスポンジ製品といったような、従来は産業廃棄物として処理されていた廃材を利用して製造することができるため、資源を有効に再利用することができるだけでなく、産業廃棄物処理に伴う環境汚染の問題も解決することができる。
なお、前記実施例では、メラミンスポンジのチップ1aとウレタンスポンジのチップ2aとを使用しているが、前記ウレタンスポンジのチップ2aに代えて、あるいはこのウレタンスポンジのチップ2aに加えて、その他の合成樹脂素材、例えばポリエチレンやポリプロピレン等からなるスポンジのチップや、ゴム製スポンジのチップ等を、一種又は複数種使用しても良い。
図4は本発明に係る清掃部材の第2実施例を示すもので、この第2実施例の清掃部材Bが前記第1実施例の清掃部材Aと異なる点は、図5から分かるように、メラミンスポンジのチップ1aのみを使用し、このチップ1aをバインダー3で結合して形成している点である。
また、その製造方法についても、図3に示す第1実施例の清掃部材Aの製造工程中の、ウレタンスポンジ2をチップ2aにする工程と、メラミンスポンジのチップ1aとウレタンスポンジのチップ2aとを混合する工程とが省略されるだけで、その他の工程は実質的に同じである。即ち、メラミンスポンジを粉砕してチップにする粉砕工程を行ったあと、このチップをバインダ−とともに型に入れ、圧縮しながら所定温度の蒸気で所定時間加熱して再生スポンジ体を成形する成形工程を行い、得られた再生スポンジ体を製品形状に切断する仕上げ工程を経ることにより、前記清掃部材Bが得られる。
この場合に、前記メラミンスポンジのチップ1aにバインダーであるウレタン系接着剤を配合する割合は、チップ重量の100〜150%の範囲が好ましく、より好ましくは125%程度である。
かくして得られた前記清掃部材Bは、メラミンスポンジのチップ1aによって適度の固さが付与されるので、清掃対象物の表面に付着した汚れを確実に落とすことができる。しかも、このメラミンスポンジのチップ1aはバインダーで結合されているので、チップ化されていないメラミンスポンジで形成した清掃部材よりも強度が大きく、実験によると約1.5倍以上の強度があり、耐久性にも優れる。また、チップ1a,1a同士の継目も目立たないため、見栄えも良い。
図6及び図7は本発明に係る清掃部材の第3実施例を示すもので、前記第1及び第2実施例の清掃部材A,Bが直接手に持って使用するように形成されているのに対し、この第3実施例の清掃部材Cは、ワイパー本体10に取り付けて使用するように形成されている点で相違している。即ち、この清掃部材Cは、前記第1実施例又は第2実施例の清掃部材A又はBと同じ構成を有する部材主体C’の一部に、ワイパー本体10に取り付けるための平らな取付面を形成し、この取付面に止着用部材としてフェルト11を貼着したものである。一方の前記ワイパー本体10は、柄12と、この柄12の先端に取り付けられた基板13とからなっていて、この基板13の前面に、先端が鈎形に折れ曲がった多数の繊維製の鈎形突子14aを有する係止部材14が取り付けられている。そして、前記清掃部材Cのフェルト11を前記鈎形突子14aに係止させることにより、この清掃部材Cがワイパー本体10に取り付けられ、柄付きのワイパーが形成される。
なお、前記柄12は、基板13に対して傾動自在であっても良い。また、前記係止部材14としては、公知の面ファスナーを構成する一対の噛合帯のうち、鈎形突子を有する方の噛合帯をそのまま使用することができる。
なお、前記柄12は、基板13に対して傾動自在であっても良い。また、前記係止部材14としては、公知の面ファスナーを構成する一対の噛合帯のうち、鈎形突子を有する方の噛合帯をそのまま使用することができる。
このように構成された清掃具は、前記清掃部材Cが破損したり消耗したりして使用できなくなった場合には、この清掃部材Cをワイパー本体10から取り外して新しいものと交換することができる。
なお、この第3実施例において、前記ワイパー本体10の形態や清掃部材Cの形態、あるいはワイパー本体10と清掃部材Cとの着脱のための形態等も、このようなものに限定されないことは当然である。
また、前記各実施例では、直方体状をした清掃部材が例示されているが、清掃部材の形態はこのようなものに限るものではなく、円柱状、半円柱状、角柱状、球状、楕円体状、平板状、棒状、縄状など、任意の形態とすることができる。
さらに、メラミンスポンジのチップとその他のスポンジのチップとの色彩は、同色であっても異色であっても良い。
さらに、メラミンスポンジのチップとその他のスポンジのチップとの色彩は、同色であっても異色であっても良い。
A,B,C 清掃部材
1 メラミンスポンジ
1a チップ
3 バインダ−
4 型
7 蒸気
8 再生スポンジ体
10 ワイパー本体
11 止着用部材
1 メラミンスポンジ
1a チップ
3 バインダ−
4 型
7 蒸気
8 再生スポンジ体
10 ワイパー本体
11 止着用部材
Claims (4)
- メラミンスポンジを粉砕して得られたチップを、重量比で該チップと同等以上のウレタン系バインダーで結合してなることを特徴とする再生スポンジ清掃部材。
- 前記ウレタン系バインダーのチップの重量に対する割合が100〜150%であることを特徴とする請求項1に記載の再生スポンジ清掃部材。
- メラミンスポンジを粉砕してチップにする粉砕工程と、
前記メラミンスポンジのチップを、該チップの重量と同等以上のウレタン系バインダーとともに型に入れ、圧縮しながら蒸気で加熱することにより再生スポンジ体を成形する成形工程と、
成形された再生スポンジ体を製品形状に切断する仕上げ工程と、
を有することを特徴とする再生スポンジ清掃部材の製造方法。 - 前記ウレタン系バインダーのチップの重量に対する割合が100〜150%であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
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JP2007247582A JP2008055182A (ja) | 2007-09-25 | 2007-09-25 | 再生スポンジ清掃部材 |
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2007
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