以下、本発明をパチンコ装置に適用した実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
A.パチンコ装置の構造
まず、図1〜図3を参照して、本実施の形態のパチンコ装置の構造について説明する。図1は、第1の実施の形態のパチンコ機2の正面側斜視図であり、図2は、第1の実施の形態の遊技盤10の正面図であり、図3は、第1の実施の形態のガラス枠13を開けた状態のパチンコ機2の正面側斜視図である。
本実施の形態のパチンコ装置は、いわゆるCR機(カードリーディング機)と称されるもので、大きく分けてパチンコ機2(遊技機本体)と、カード式球貸機(図示省略)とによって構成され、これらが対をなして設置される。カード式球貸機には、カードリーダライタが内蔵され、前面には磁気カード又はICカードなどのカードが挿入されるカード挿入口等が設けられている。
パチンコ機2は、図1等に示すように、当該パチンコ機2や前記カード式球貸機が設置される島に対して固定される本体枠12(いわゆる機枠)と、この本体枠12にヒンジ部20において回動可能に軸支されることによって、本体枠12に対して開閉自在に取り付けられた前面枠11とを備える。
そして、前面枠11の裏面側には、遊技盤10を収納可能な遊技盤収納部材(いわゆる裏機構盤)を備える。遊技盤10は、遊技盤収納部材9に収納されて、前面枠11の裏面の上側に取り付けられる。
本体枠12は、木材(合板等)よりなる帯板を、その幅方向が前後方向になるようにして四辺(上辺、底辺、左辺及び右辺)に配置し、各辺の帯板を端部位置(四隅位置)で相互に固定して連結してなる枠状の部材である。この本体枠12の底部には、底辺を構成する帯板の上面と、左辺と右辺を構成する各帯板の内面に当接するように、横長の補強材が固定されている。この補強材は、本体枠12の左辺部と右辺部の間に設けられた梁である。
なお、この本体枠12は、上辺の左右両側と、底辺の左右両側の4箇所において、釘打ち、ネジ止め等によって、島側に強固に固定される。また、本体枠12の四辺を構成する帯板や補強材は、合板等の木材よりなるものでもよいし、その他の材質(合成樹脂、アルミ等)であってもよい。
前面枠11には、図1等に示すように、その前面上側を覆うようにガラス枠13が開閉自在に取付けられている。なお、このガラス枠13によって保持されるガラス板14を介して、遊技盤10の後述する遊技領域33が前面から視認可能となっている。なお、ガラス板14は、光を透過する部材であればよく、例えば、透明の合成樹脂板でもよい。
ガラス枠13は、図1等に示すヒンジ部20において前面枠11に開閉可能に軸支されている。
このガラス枠13の下側には、開閉パネル15が配置され、前面枠11に対して開閉自在に取付けられている。さらに、この開閉パネル15の下側には、操作パネル16が前面枠11に対して取り付けられている。
遊技盤10は、板状の基材10a(いわゆるベニア、図2に示す)の前面に障害釘を植設したもので、図2に示すように、その前面の略円形領域がガイドレール32で囲まれることによって遊技領域33が形成される。遊技領域33は、発射された遊技球を上方から落下させつつアウト又はセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、所定数の遊技球が開閉パネル15に設けられた上皿17に排出される(すなわち、賞球として排出される)。
また、前面枠11の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠11及びガラス枠13の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部21が設けられている。
また、ガラス枠13の下部には、カード式球貸機に貸球を排出させるための球貸スイッチ23aと、カード式球貸機にカードを排出させるためのカード返却スイッチ23bとが設けられている。
また、開閉パネル15に設けられた上皿17は、賞球として又は貸球として排出された遊技球を一時的に保持する。上皿17には、上皿17の遊技球を後述する下皿26に移す玉通路を開閉するための上皿球抜きレバー24が設けられている。
また、操作パネル16には、灰皿25と、下皿26と、下皿26に貯留された球を外部下方に抜くための下皿球抜きレバー27と、遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル28とが設けられている。
また、図1に示すように、ガラス枠13の左右両側や上皿17の前面には、効果音を出力するスピーカ29が設けられている。また、図1に示すように、ガラス枠13の上部には装飾ランプ18、各種異常を報知する遊技盤異常ランプ41、排出異常ランプ42及び枠開放報知ランプ43が設けられている。
また、図1に示すように、前面枠11の上部裏側には球貯留タンク19が設けられている。この球貯留タンク19には、パチンコ機2を設置する島設備側から適宜供給される遊技球が貯留され、球貯留タンク19内の遊技球が、賞球又は貸球としてパチンコ機2から排出される。
図2に示すように、遊技盤10の中央部には、ガイドレール32に囲まれた遊技領域33が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)34が設けられる。遊技領域33の上方には副変動入賞装置38が設けられ、遊技領域33の下方には主変動入賞装置36が設けられる。また、遊技領域33には、遊技領域33を流下する遊技球を誘導する釘(一部のみ図示)が植設され、遊技領域33を流下する遊技球の転動方向を変化させる方向転換部材(図示省略)が設けられる。
画像表示装置34は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられている。各変動表示領域には、変動表示ゲームの結果を示す識別情報(特別図柄)や、変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。
遊技領域の下方左右の所定の位置には、複数の始動入賞口37が設けられる。各始動入賞口37の上方には、始動入賞口37への遊技球の流入を調整可能な釘が設けられる。
画像表示装置8の左右には、一般入賞口35が設けられる。各一般入賞口35の上方には、一般入賞口35への遊技球の流入を調整可能な釘が設けられる。
遊技盤10の右下には、変動表示ゲームの進行状態を表示する特別図柄表示器50aが設けられる。特別図柄表示器50aは、例えば、1桁の7セグメントLEDによって構成される。特別図柄表示器50aの近傍には、特別図柄始動記憶の記憶数を表示する特別図柄記憶表示器50bが設けられる。特別図柄記憶表示器50bは、例えば、4個のLEDによって構成される。
B.制御系の構成
次に、図4を参照して、本実施の形態のパチンコ機2の制御系統について説明する。図4は、第1の実施の形態の遊技制御装置を中心とした制御系統の主要な構成を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用マイクロコンピュータ101(いわゆるアミューズチップ用のIC)と、入力インターフェース102と、出力インターフェース103と、双方向インターフェース105と、外部通信端子とを備える。遊技用マイコン101は、CPU、ROM及びRAMを含む。
遊技制御装置100の入力インターフェース102には、特図始動センサ51、カウントセンサ53、入賞口センサ54、流入監視センサ55、流出監視センサ56、特定入賞検出センサ57、内枠開放センサ58及びガラス枠開放センサ59からの信号が入力される。
特図始動センサ51は、遊技領域33に設けられた始動入賞口37に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。なお、特図始動センサ51は、各始動入賞口37毎に設けられてもよい。また、複数の始動入賞口37毎に対して一つの特図始動センサ51が設けられてもよい。カウントセンサ53は、遊技領域33に設けられた主変動入賞装置36の主大入賞口に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
入賞口センサ54は、遊技領域33に設けられた一般入賞口35に入賞した遊技球を検出するセンサである。なお、入賞口センサ54は、各一般入賞口35毎に設けられてもよい。また、複数の一般入賞口35に対して一つの入賞口センサ54が設けられてもよい。
流入監視センサ55は、副大入賞口38に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。流出監視センサ56は、副大入賞口38に入賞した後、振分装置39から排出された遊技球を1個ずつ検出するセンサである。特定入賞検出センサ57は、振分装置39によって振り分けられ、特定入賞口に入賞した遊技球を1個ずつ検出するセンサである。内枠開放センサ58は、前面枠11の開放を検出するセンサである。ガラス枠開放センサ59は、ガラス枠13の開放を検出するセンサである。
一方、遊技制御装置100の出力インターフェース103からは、変動表示ゲームの進行状態を表示する特別図柄表示器50aや、未実行の変動表示ゲーム数を表示する特別図柄記憶表示器50bや、主変動入賞装置36の主大入賞口の開閉扉を駆動する主大入賞口ソレノイド(主大入賞口SOL)72や、副変動入賞装置38に設けられた可動片38aを駆動する副大入賞口ソレノイド(副大入賞口SOL)73や、遊技店の管理装置に対して盤用外部情報(例えば、大当り信号等)を送信するための盤用外部情報端子74に信号が出力される。
また、双方向インターフェース105からは、排出制御装置200に対して、賞球データ等の信号が出力される。すなわち、遊技制御装置100は、遊技盤10の各入賞口に対して設けられた特図始動センサ51、カウントセンサ53、又は入賞口センサ54によって遊技球の入賞が検出されると、入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球数の情報(賞球データ)を、排出制御装置200へ送信する。そして、排出制御装置200では、受信した賞球データに応じた数の賞球を排出する賞球排出制御を行う。
さらに、双方向インターフェース105には、排出制御装置200に入力されれた各種センサ(リセットスイッチ61、半端センサ62、オーバーフローセンサ63、排出球検出センサ64)による検出結果が遊技制御装置100に伝達される。
排出制御装置200は、賞球排出装置250からの遊技球の排出を制御する制御装置であり、遊技制御装置100から送信される賞球指令信号に基づいて賞球排出装置250を制御する。また、カード球貸ユニット(図示省略)からの貸球要求信号に基づいて、賞球排出装置250の動作を制御し貸球を排出させる。
排出制御装置200は、図4に示すように、CPU、ROM及びRAMを含むワンチップマイクロコンピュータ201、入力インターフェース202、双方向インターフェース203及び出力インターフェース205から構成される。入力インターフェース202には、リセットスイッチ61、半端センサ62、オーバーフローセンサ63、排出球検出センサ64からの信号が入力される。
リセットスイッチ61は、CPUの動作を停止し、初期化を実行させるための信号を生成するスイッチである。半端センサ62は、球貯留タンク19への遊技球の供給が不十分であることを検出するセンサである。オーバーフローセンサ63は、賞球排出装置250によって上皿17に排出された遊技球が貯留過多となったことを検出するセンサである。排出球検出センサ64は、賞球排出装置250から排出された遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
また、出力インターフェース103からは、画像表示装置34等を制御する演出制御装置110に対して、制御情報(表示制御コマンド)が送信される。
演出制御装置110は、遊技領域33の略中央に表示部(画面)が配置される画像表示装置34の制御装置であり、CPU111を含むマイクロコンピュータよりなり、遊技制御装置100から送信される制御情報に基づいて画像表示装置34などを制御する。画像表示装置34は、特別図柄と呼ばれる識別情報(数字や図柄など)を複数の変動表示領域毎に変動表示したり、演出用画像を表示したりする。画像表示装置34は、カラーで静止画及び動画が表示可能な、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、CRTであってもよい。
例えば、変動表示ゲームを実行する際には、遊技制御装置100から停止図柄の組み合わせ(結果態様)のデータと、変動時間のデータとを含む表示制御信号が送信される。演出制御装置110は、この停止態様と変動時間を満足する変動態様を選択して、画像表示装置34に特別図柄(識別情報)を変動表示させて最終的に特定の図柄の組み合わせ(結果態様)を導出表示する変動表示ゲームを行う。
なお、演出制御装置110の制御で実際に実施される特別図柄の変動表示の態様(変動態様)は、遊技制御装置100からの表示制御信号によって一義的に決定されてもよいが、上記表示制御信号で与えられた条件の範囲で、演出制御装置110が乱数抽出などによって変動態様を最終的に選択してもよい。
演出制御装置110は、図4に示すように、CPU111、制御ROM112、CPU111の作業領域を提供したり遊技制御装置100から送信される制御情報を記憶するRAM113、通信インターフェース115、画像表示装置34の表示内容を制御するGDP(グラフィックディスプレイプロセッサ)116、画像ROM117、入力インターフェース118から構成される。
制御ROM112は、図5に示すように、アドレスバス及ぶデータバスによってCPU111に接続され、表示制御用プログラムや表示制御用のパラメータ等の不変のデータを記憶する。画像ROM(画像データ記憶手段)117は、図5に示すように、アドレスバス及ぶデータバスによってGDP116に接続され、画像表示装置34に表示される画像や文字等の表示データを格納する。
CPU111、RAM113、通信インターフェース115、GDP116及び入力インターフェース118は、演算制御部として例示する演算制御基板110A(図5参照)に実装されることにより、画像信号生成手段を構成する。制御ROM112及び画像ROM117は、データ記憶部として例示するROM基板119に実装される。ROM基板119は、演出制御基板にコネクタ等の接続手段によって、演算制御部基板110Aに対して着脱可能に接続される。なお、ROM基板119は、コネクタを用いずに接続線によって接続してもよい。この場合は、演出制御基板110A又はROM基板119上に設けられた端子(接続パターン)が接続手段となる。
なお、ROM基板119は、いわゆるプリント配線基板を用いることなく、一定の形状をしたROMカートリッジとなっており、演出制御基板110Aと別体に設けられていればよい。
演出制御装置110の入力インターフェース118には、磁気検出センサ46、電波検出センサ47及び振動検出センサ83からの信号が入力される。
磁気検出センサ46は、パチンコ機2に加えられる磁力を検出する。例えば、遊技者が遊技球を不正に動かす意図を持って磁石をパチンコ機2に近づけると、磁気検出センサ46から、磁気検出信号が出力される。電波検出センサ47は、パチンコ機2に加えられる電磁波を検出する。例えば、遊技者が遊技球を誤動作させる意図を持って電磁波発生装置をパチンコ機2に近づけると、電波検出センサ47から、電波検出信号が出力される。
振動検出センサ83は、遊技盤10に取り付けられた振動センサユニット80に備えられ、パチンコ機2に加えられた振動を検出するセンサである。演出制御装置110は、振動センサ83から出力される信号に基づいてパチンコ機2に加えられた振動を判定し、パチンコ機2に対する不正の有無を判定する。
演出制御装置110には、遊技制御装置100から入力インターフェース118を介して表示制御信号が入力されると、演出制御装置110は以下のように表示制御を行う。まず、入力インターフェース118からCPU111に対して受信割込がかかり、これに応じてCPU(演算処理装置)111は表示制御信号を受信して、受信した表示制御信号をRAM113に格納する。そして、CPU111は、受信した表示制御信号を解析する。例えば、特別図柄の変動表示の場合であれば、受信した表示制御信号に含まれる結果態様や変動時間の情報に基づいて、変動表示の内容を決定し、その変動表示を実現する表示データ(表示する図柄のコードや表示位置データやスクロールなどのコマンド等よりなるデータ)を生成してRAM113に格納する。
次いでGDP(画像処理装置)116は、RAM113に格納された表示データを読み出す。すなわち、表示される特別図柄や演出図柄やキャラクタのコードに対応して画像ROM117に格納されているキャラクタフォントデータを読み出し、表示位置データ等に従って表示すべき画像データ(背景画像含む)を生成してGDP内のビデオRAMの表示画像格納領域に格納する。
その後、GDP116は、前記表示画像格納領域から画像データを読み出して画像表示装置34の表示駆動信号(画像信号)を生成し、画像表示装置34へ出力する。これによって、画像表示装置34の画面上に所定の表示が行われる。
また、演出制御装置110は、スピーカ29から所定の効果音が発せられるように、所定の音響信号をスピーカ29に出力する。さらに、演出制御装置110は、各種ランプ類(例えば、装飾ランプ18、遊技盤異常ランプ41、排出異常ランプ42、枠開放報知ランプ43)の点灯も制御する。
C.遊技の進行
次に、本実施の形態のパチンコ機2における遊技の進行について説明する。
本実施の形態のパチンコ機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に設けられた風車等の方向転換部材(図示省略)によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、副変動入賞装置38、一般入賞口35、始動入賞口37又は主変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。
一般入賞口35へ入賞した遊技球は、入賞口センサ54によって検出される。始動入賞口37へ入賞した遊技球は、特別図柄始動センサ51によって検出される。主変動入賞装置36へ入賞した遊技球は、カウントセンサ53によって検出される。副変動入賞装置38へ入賞した遊技球は、流入監視センサ55によって検出される。
一般入賞口35、主変動入賞装置36、始動入賞口37に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が賞球排出装置250から、遊技盤6の下方に設けられた下皿26に排出される。
遊技球が始動入賞口37へ入賞すると、入賞した遊技球は特別図柄始動センサ51によって検出される。そして、特別図柄始動センサ51が遊技球の入賞を検出すると、遊技球の検出タイミングで特別図柄乱数カウンタ値が抽出される。抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄始動記憶領域)に、入賞検出順に、所定数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。
この特別図柄始動記憶の記憶数は、遊技盤10の左下に設けられた特別図柄記憶表示器50bに表示される。
その後、変動表示ゲームの始動条件が成立すると、遊技制御装置100は、特別図柄始動記憶に基づいて、特別図柄表示器50a及び画像表示装置34にて変動表示ゲームを行う。
ここで、特別図柄表示器50aは変動表示ゲームの進行状態を正確に報知する表示器であり、画像表示装置34は遊技者の興趣を向上するために、変動表示ゲームの演出を表示する表示器である。従って、画像表示装置34に表示される変動表示ゲームの変動表示は、特別図柄表示器50aに表示される図柄と対応している。
具体的には、特別図柄表示器50a及び画像表示装置34では、図柄(識別情報)が変動表示する変動表示ゲームが始まり、画像表示装置34には変動表示ゲームに関する演出画像が表示される。
始動入賞口37への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、変動表示ゲームは、所定の図柄の組み合わせ(例えば、画像表示装置34に表示される三つの図柄が揃った状態、すなわち、大当たり図柄)で停止する。
このとき、副大入賞口ソレノイド73を駆動することによって、副変動入賞装置38の可動片38aを所定の時間(例えば、30秒)だけ拡開し、遊技球が副大入賞口38に入賞可能な状態になる大当たりゲームが開始する。副大入賞口38へ入賞した遊技球は、流入監視センサ55によって検出され、ワープ通路(図示省略)を経由して、振分装置39に導かれる。
振分装置39に導かれた遊技球は、流入口39bから振分装置39に入る。そして、誘導樋39cを流下して、振分テーブル39a上に落下する。振分テーブル39a上には一つの特定入賞口及び二つの一般入賞口が設けられている。特定入賞口に流入した遊技球は、特定入賞検出センサ57によって検出される。また、一般入賞口に流入した遊技球及び特定入賞口に流入した遊技球は、流出監視センサ56によって検出される。すなわち、特定入賞口に流入した遊技球は、特定入賞検出センサ57及び流出監視センサ56の両方によって検出される。
振分テーブル39aは所定の速度で回転しているので、振分装置39に入った遊技球は誘導樋39cから落下するタイミングによって、どの入賞口に入賞するか(特定入賞口に入賞するか、一般入賞口に入賞するか)が決まる。
一般入賞口に入賞した遊技球が流出監視センサ56によって検出されると、賞球排出装置250から所定数の遊技球が上皿17に排出される。
特定入賞口に入賞した遊技球が特定入賞検出センサ57によって検出されると、主大入賞口ソレノイド72を駆動することによって、主変動入賞装置36の主大入賞口の開閉扉を所定の時間(例えば、30秒)だけ開放し、遊技球が主大入賞口36に入賞可能な状態になる。すなわち、遊技球が特定入賞口に入賞することによって、主変動入賞装置36が、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変化する。
主変動入賞装置36へ入賞した遊技球は、カウントセンサ54によって検出され、賞球排出装置250から所定数の遊技球が上皿17に排出される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が遊技者に付与される。
D.メモリの構成
次に、第1の実施の形態の演出制御装置110のメモリの構成について、図5を参照して説明する。第1の実施の形態では、GDP116が16ビットのデータを処理する場合を示す。
制御ROM112は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(CS、OE)によってCPU111に接続される。例えば、CPU111が16ビットCPUである場合、16本のデータ線(D0〜D15)によるデータバスと、CPU111が管理可能なアドレス空間によって定められる数のアドレス線とによって、CPU111と接続される。
CPU111からの制御信号(CS、OE)は、制御ROM112に直接入力される。CPU111は、これらの制御信号によって、制御ROM112からデータを読み出す。CSは、CPU111に接続されたデバイスのうち、制御ROM112が選択されていることを示すチップセレクト信号である。OEは、CPU111がデータを制御ROM112から読み込むことができる状態であることを示すアウトプットイネーブル信号である。
画像ROM117は、4個の16ビットのチップ(117A〜117D)で構成される
。なお、4個の16ビットのチップによる画像ROM117の構成に限らず、CS信号によってセグメントが選択でき、選択されたセグメントから16ビットのデータを読み書きできるように分割されていれば、複数のセグメントが一つのチップに含まれる構成でもよい。
画像ROM117は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(RD、CS1〜CS4)によってGDP116と接続される。アドレスバスは、GDP116が管理可能なアドレス空間によって定められる数のアドレス線によって構成される。データバスは、ROM基板119上では、各画像ROMチップのデータビット数に対応した数(16本)のデータ線(D0〜D15)によって構成される。
すなわち、ROM基板119からは、各画像ROMチップ117A〜117Dに個別に接続された4組の16ビットのデータバスが出力され、各画像ROMチップ117A〜117Dに共通に接続されたn+1本のアドレスバスが出力される。各画像ROMチップ117A〜117Dから個別に出力されたデータバス(4×16本のデータ線)は、演出制御装置110のメイン基板110A上(ROM基板119の外部)で、四つの画像ROMチップのデータ線が同じビット毎に接続され、一つの16ビットのデータバスに集約されてGDP116に入力される。
GDP116は、制御信号(RD、CS1〜CS4)によって、画像ROM117からデータを読み出す。
CS1〜CS4は、画像ROMチップ117A〜117Dにそれぞれ入力されており、GDP116がデータを読み出す領域として選択された画像ROMチップに対応するCS信号が出力される。
RDは、GDP116がデータを画像ROM117から読み込むことができる状態であることを示すアウトプットイネーブル信号であり、全ての画像ROMチップ117A〜117Dに直接入力される。
以上説明したように第1の実施の形態では、画像ROM117のデータ線及び制御信号線がGDP116に接続されることによって、GDP116がCS1を選択すれば、画像ROMチップ117Aから、16ビットのデータを読み出すことができる。また、GDP116がCS2を選択すれば、画像ROMチップ117Bから、16ビットのデータを読み出すことができる。また、GDP116がCS3を選択すれば、画像ROMチップ117Cから、16ビットのデータを読み出すことができる。また、GDP116がCS4を選択すれば、画像ROMチップ117Dから、16ビットのデータを読み出すことができる。
図6は、第1の実施の形態の画像データの記憶形態を示す説明図である。
第1の実施の形態のパチンコ機の電源投入時に表示される初期画面には、予め定められた4つの識別情報が横に並んでいる画像が表示される。例えば、図2の画像表示装置34には「2468」という初期画面が表示される。これらの識別情報の一つ一つが個別に変動することによって、前述した変動表示ゲームが実行される。なお、変動表示ゲームに用いる識別情報を初期画面に表示させないで、別のキャラクタ等を表示してもよい。
第1の実施の形態では、変動表示ゲームで用いられる全ての識別情報の画像データは、画像ROMチップに記憶される。この場合、図中の付号300で示すように、1個の識別情報を表示するための全ての画像データ(「7」という画像全体)が、1個の画像ROMチップ(例えば、画像ROMチップ117A)に格納される。
そして、電源投入後の初期状態では、GDP116は、ROMチップ117Aから、初期画面用の識別情報の画像データを読み出して、初期画面を表示する。
なお、初期画面に複数(例えば、三つ)の識別情報を表示して、遊技制御装置100及び演出制御装置110等の各種制御装置が初期設定を行う初期状態の終了後、初期画面に表示された識別情報を用いて、デモ表示を行ってもよい。また、初期画面に表示された識別情報を用いて、変動表示ゲームを行ってもよい。
(第2実施形態)
次に、第2の実施の形態の演出制御装置110のメモリの構成について、図7を参照して説明する。第2の実施の形態は、GDP116が32ビットのデータを処理する場合を示す。
第2の実施の形態では、ROM基板119の構成は前述した第1の実施の形態と同じで、GDP116の処理ビット数が異なることに伴い、演出制御装置110のメイン基板110Aの構成が異なる。
第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同様に、制御ROM112は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(CS、OE)によってCPU111に接続される。
画像ROM117は、第1の実施の形態と同様に、4個の16ビットのチップ(117A〜117D)で構成される。なお、4個の16ビットのチップによる画像ROM117の構成に限らず、CS信号によってセグメントが選択でき、選択されたセグメントから32ビットのデータを読み書きできるように分割されていれば、複数のセグメントが一つのチップに含まれる構成でもよい。
画像ROM117は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(RD、CS1、CS2)によってGDP116と接続される。アドレスバスは、GDP116が管理可能なアドレス空間によって定められる数のアドレス線によって構成される。データバスは、ROM基板119上では、各画像ROMチップのデータビット数に対応した数(16本)のデータ線(D0〜D15)によって構成される。
すなわち、ROM基板119からは、各画像ROMチップ117A〜117Dに個別に接続された4組の16ビットのデータバスが出力され、各画像ROMチップ117A〜117Dに共通に接続されたn+1本のアドレスバスが出力される。各画像ROMチップ117A〜117Dから個別に出力されたデータバス(4×16本のデータ線)は、演出制御装置110のメイン基板110A上(ROM基板119の外部)で、二つの画像ROMチップのデータ線が同じビット毎に接続され、一つの32ビットのデータバスに集約されてGDP116に入力される。
具体的には、画像ROMチップ117A及び117Cが上位ビット(D16〜D31)を構成するように、画像ROMチップ117Aからのデータ線と画像ROMチップ117Cからのデータ線とが、同じビットについて接続される。同様に、画像ROMチップ117B及び117Dが下位ビット(D0〜D15)を構成するように、画像ROMチップ117Bからのデータ線と画像ROMチップ117Dからのデータ線とが、同じビットについて接続される。
GDP116は、制御信号(RD、CS1、CS2)によって、画像ROM117からデータを読み出す。
CS1は、画像ROMチップ117A及び117Bにそれぞれ入力されており、CS2は、画像ROMチップ117C及び117Dにそれぞれ入力されている。CS1、CS2は、GDP116がデータを読み出す領域として選択された画像ROMチップに対応するCS信号が出力される。
従って、GDP116は、CS1を出力することによって、画像ROMチップ117Aからのデータと画像ROMチップ117Bからのデータとを、32ビットのデータとして同時に読み込み、CS2を出力することによって、画像ROMチップ117Cからのデータと画像ROMチップ117Dからのデータとを、32ビットのデータとして同時に読み込む。
RDは、GDP116がデータを画像ROM117から読み込むことができる状態であることを示すアウトプットイネーブル信号であり、全ての画像ROMチップ117A〜117Dに直接入力される。
以上説明したように第2の実施の形態では、画像ROM117のデータ線及び制御信号線がGDP116に接続されることによって、GDP116がCS1を選択すれば、画像ROMチップ117A及び117Bから、32ビットのデータを読み出すことができる。また、GDP116がCS2を選択すれば、画像ROMチップ117C及び画像ROMチップ117Dから、32ビットのデータを読み出すことができる。
次に、第2の実施の形態の画像データの記憶形態を、図6を参照して説明する。
第2の実施の形態でも、パチンコ機は電源投入時に初期画面を表示する。初期画面には、第1の実施の形態と同様に「2468」の画像が表示される。なお、変動表示ゲームに用いる識別情報を初期画面に表示させないで、別のキャラクタ等を表示してもよい。
第2の実施の形態では、図中の付号310で示すように、1個の識別情報を表示するための全ての画像データを複数の画像ROMチップ117A及び117B(又は、画像ROMチップ117C及び117D)に分けて記憶する。具体的には、変動表示ゲームで表示される一つの特別図柄を二つに分割し、左側の部分を画像ROMチップ117Aに、右側の部分を画像ROMチップ117Bに、それぞれ記憶する。この変動表示ゲームで表示される特別図柄は、複数の画像に分割したときに、異なる画像データになるように特別図柄及び特別図柄の分け方を選択する。
そして、電源投入後の初期状態では、GDP116は、各画像ROMチップ117A及び117Bから、初期画面用の特別図柄を読み出して、初期画面を表示する。このように、初期画面用の画像データを複数の画像ROMチップに分割して記憶し、複数の画像ROMチップから読み出した画像データを合成して初期画面を表示することによって、画像ROMチップ117A、117Bが誤った方法で接続された場合には、誤った形状の識別情報が表示される。よって、画像ROMチップ117A、117Bが正しく接続されているかを知ることができる。
なお、初期画面に複数(例えば、三つ)の識別情報を表示して、遊技制御装置100及び演出制御装置110等の各種制御装置が初期設定を行う初期状態の終了後、初期画面に表示された識別情報を用いて、デモ表示を行ってもよい。また、初期画面に表示された識別情報を用いて、変動表示ゲームを行ってもよい。
さらに、、各画像ROMチップ117A及び117Bから、1桁ずつの初期画面用の異なる特別図柄を読み出して、選択可能なROMチップの組み合わせ数と同じ数(第2の実施の形態では2桁)の識別情報を初期画面に表示してもよい。
(第3実施形態)
次に、第3の実施の形態の演出制御装置110のメモリの構成について、図8を参照して説明する。第3の実施の形態は、GDP116が64ビットのデータを処理する場合を示す。
第3の実施の形態では、ROM基板119の構成は前述した第1及び第2の実施の形態と同じで、GDP116の処理ビット数が異なることに伴い、演出制御装置110のメイン基板110Aの構成が異なる。
第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同様に、制御ROM112は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(CS、OE)によってCPU111に接続される。
画像ROM117は、第1の実施の形態と同様に、4個の16ビットのチップ(117A〜117D)で構成される。なお、4個の16ビットのチップによる画像ROM117の構成に限らず、CS信号によってセグメントが選択でき、選択されたセグメントから64ビットのデータを読み書きできるように分割されていれば、複数のセグメントが一つのチップに含まれる構成でもよい。
画像ROM117は、アドレスバス、データバス及び制御信号線(RD、CS)によってGDP116と接続される。アドレスバスは、GDP116が管理可能なアドレス空間によって定められる数のアドレス線によって構成される。データバスは、データバスは、ROM基板119上では、各画像ROMチップのデータビット数に対応した数(16本)のデータ線(D0〜D15)によって構成される。
すなわち、ROM基板119からは、各画像ROMチップ117A〜117Dに個別に接続された4組の16ビットのデータバスが出力され、各画像ROMチップ117A〜117Dに共通に接続されたn+1本のアドレスバスが出力される。各画像ROMチップ117A〜117Dから個別に出力されたデータバス(4×16本のデータ線)は、演出制御装置110のメイン基板110A上(ROM基板119の外部)でも集約されることなく、そのまま、64ビットのデータバスとしてGDP116に入力される。
具体的には、画像ROMチップ117Aが最上位ビット(D48〜D63)を構成し、画像ROMチップ117Bが次の上位ビット(D32〜D47)を構成し、画像ROMチップ117Cが次の上位ビット(D16〜D31)を構成し、画像ROMチップ117Dが最下位ビット(D0〜D15)を構成しする。
GDP116は、制御信号(RD、CS)によって、画像ROM117からデータを読み出す。
CSは、GDP116がデータを読み出す画像ROMチップを選択するときに出力される。具体的には、GDP116からのCSは、全ての画像ROMチップ117A〜117Dに入力される。従って、GDP116は、全ての画像ROMチップ117A〜117Dからのデータを、32ビットのデータとして同時に読み込む。
RDは、GDP116がデータを画像ROM117から読み込むことができる状態であることを示すアウトプットイネーブル信号であり、全ての画像ROMチップ117A〜117Dに直接入力される。
以上説明したように第3の実施の形態では、画像ROM117のデータ線及び制御信号線がGDP116に接続されることによって、GDP116がCSを選択すれば、全ての画像ROMチップ117A〜117Dから、64ビットのデータを読み出すことができる。
次に、第3の実施の形態の画像データの記憶形態を、図6を参照して説明する。
第3の実施の形態でも、パチンコ機は電源投入時に初期画面を表示する。初期画面には、第1の実施の形態と同様に「2468」の画像が表示される。なお、変動表示ゲームに用いる識別情報を初期画面に表示させないで、別のキャラクタ等を表示してもよい。
第3の実施の形態では、1個の識別情報を表示するための全ての画像データを、図中の付号320で示すように、複数の画像ROMチップ117A〜117Dに分けて記憶する。具体的には、変動表示ゲームで表示される一つの特別図柄を四つに分割し、最左側の部分を画像ROMチップ117Aに、左から2番目の部分を画像ROMチップ117Bに、左から3番目の部分を画像ROMチップ117Cに、最右側の部分を画像ROMチップ117Dに、それぞれ記憶する。この変動表示ゲームで表示される特別図柄は、複数の画像に分割したときに、異なる画像データになるように特別図柄及び特別図柄の分け方を選択する。
そして、電源投入後の初期状態では、GDP116は、ROMチップ117Aから、初期画面用の特別図柄を読み出して、初期画面を表示する。このように、変動表示ゲーム用の画像データを複数の画像ROMチップに分割して記憶し、複数の画像ROMチップから読み出した画像データを合成して初期画面を表示することによって、画像ROMチップ117A〜117Dの接続が誤っていた場合には、誤った形状の識別情報が表示される。このため、初期画面を確認することによって、画像ROMチップ117A〜117Dが正しく接続されているかを知ることができる。
なお、初期画面に複数(例えば、三つ)の識別情報を表示して、遊技制御装置100及び演出制御装置110等の各種制御装置が初期設定を行う初期状態の終了後、初期画面に表示された識別情報を用いて、デモ表示を行ってもよい。また、初期画面に表示された識別情報を用いて、変動表示ゲームを行ってもよい。
なお、初期画面の全域を4つに分割する形態で、初期画面の画像データを各画像ROMチップ117A〜117Dにそれぞれ記憶させておき、電源投入時にこれらの画像データを読み出して初期画面を表示することも可能である。その例を図9を用いて説明する。
図9(a)は、初期画面の全域400を4つに分割して、それぞれの画像データ400a〜400dを、各画像ROMチップ117A〜117Dに記憶している状態を示した図である。この場合、各画像ROMチップ117A〜117Dには、「2」、「4」、「6」、「8」の各画像データが格納される。このような構成であれば、演出制御装置110の製造時に、誤って画像ROMチップ117A〜117Dを装着して遊技機を起動すると初期画面で表示される数字の並びが異なるので、遊技機を起動した際に発見することができる。
つまり、初期画面を表示するための画像データが、初期画面の全域を4つの領域に分割する形態で、各画像ROMチップ117A〜117D毎に、異なる画像データとなるように分割して記憶することで、画像ROMチップの装着ミスを発見しやすくすることができる。
これに対して、初期画面の表示を「2222」にした場合を、図9(b)に示す。この場合、初期画面の全域410を4つに分割して、それぞれの画像データ410a〜410dを、各画像ROMチップ117A〜117Dに記憶することになるので、各画像ROMチップ117A〜117Dには、すべて「2」の画像データが格納される。このような構成では、演出制御装置110の製造時に、誤って画像ROMチップ117A〜117Dを装着しても、遊技機を起動した際に発見することができない。
以上説明したように、本発明の実施の形態によると、複数の画像ROMチップ117A〜117Dを備えるROM基板(ROMカートリッジ)119と、画像信号生成手段(CPU111及びGDP116)を備える演出制御基板(コントロールブロックの基板)110Aとを、アドレスバス及びデータバスを接続するコネクタによって着脱可能に接続する。コネクタ上では、画像ROMチップのアドレスバスが共通化されているが、画像ROMチップのデータバスはそれぞれ独立している。このため、複数の画像ROMチップから画像データを同時に取り出すような回路も構成でき、前記複数の画像ROMチップから画像データを個別に取り出すような回路も構成することができる。よって、演算制御部に配置されたGDPの処理ビット数に対応して、大幅な変更を伴わないで、容易に適切な回路構成とすることができ、GDPの処理ビット数によらず、ROM基板を共通にすることができる。
また、ROM基板は、CPUで実行されるプログラムを記憶した制御用ROM112を備えるので、ROM基板を着脱交換するだけで、画像データと制御プログラムとを
同時に変更することができ、作業を効率化することができる。
また、初期画面を表示するための画像データを複数の画像ROMチップに分割して、各画像ROMチップに異なる画像データを記憶する。よって、ROM基板上で画像ROMチップの装着場所を誤った場合には、初期状態において誤った初期画面が表示されるので、画像ROMチップの装着誤りを早期に発見することができる。
また、GDPが32ビット又は64ビットの場合は、GDPは複数の画像ROMチップから画像データを同時に取り出す。これに対応して、識別情報を表示するための画像データを複数の画像ROMチップに分割して記憶する。よって、GDPの処理ビット数に対応して、識別情報の画像データを効率よく画像ROMチップに記憶させることができる。
また、初期画面では、画像ROMチップの組み合わせ数に応じた桁数の、異なる形状の識別情報を表示する。よって、ROM基板上で画像ROMチップの装着場所を誤った場合には、初期状態において誤った初期画面が表示されるので、画像ROMチップの装着誤りを早期に発見することができる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。