JP2004261496A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正防止を図りつつ、異なる機種間での図柄制御基板の共通化を図ることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】識別情報を表示可能な可変表示装置27と、識別情報が格納されている図柄データ用ROM167と、可変表示装置27の表示制御を行うCPU161を有する図柄制御基板360とを備えた遊技機において、図柄データ用ROM167を図柄制御基板360に対して着脱可能な外部ROM基板361に設け、外部ROM基板361には、CPU161の図柄データ用ROM167に対応しない端子出力を無効にすることができるアドレスデコーダ回路168を設ける。
【選択図】 図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、特にいわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球遊技機や、スロットマシン等のコイン式遊技機などの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、弾球遊技機には、いわゆるセブン機、権利物、あるいはアレンジ等と呼ばれる種々のゲーム内容のものが普及している。このうち、セブン機は、始動口入球により図柄変動する可変表示装置の表示状態が特定のものとなった場合、例えば、大当り時には、まずリーチ表示を行い、そして3つの表示部に表示される図柄の組合わせが「7,7,7」等の特定のゾロ目の組合わせになった場合に、特定入賞口の大入賞口が開放されるように構成されている。大入賞口は、所定個数の遊技球が入賞するか所定時間が経過することにより一旦閉鎖されるが、上記開放中において大入賞口内に形成された特定領域を遊技球が通過していれば再び開放し、この開放及び閉鎖の動作を最大16回繰り返すように構成されている。
【0003】
可変表示装置に表示される図柄を制御する図柄制御基板には、CPU、制御用ROM、図柄用ROM、その他ロジックIC等が搭載されている。制御用ROMには制御用プログラムが格納され、図柄用ROMには図柄データが格納されている。近年、可変表示装置において例えば液晶画面を用いた多彩な演出を行うようになってきており、図柄データ量が増加している。このため、図柄用ROMの大容量化に伴い、図柄用ROMの数を増加させる必要がある。
【0004】
一方、機種によっては必要な図柄データ量が少なく、小容量の図柄用ROMで対応できる場合もある。ところが、不要となるROMの未実装は不正防止の観点から認められておらず、予め用意したROMに実装領域すべてにROMを実装する必要がある。このため、使用されない図柄用ROMまで実装することになる。また、図柄用ROMの数量が異なる機種毎に図柄制御基板を用意することも考えられるが、この場合には在庫管理等の手間が増えてしまう。
【0005】
従来技術において、ROMの交換を容易にするために、画像プログラム及び画像データを記憶した外部ROMを図柄制御基板と分離する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−300010号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1記載の遊技機の構成では、例えばCPUと図柄用ROMとの端子数が一致していない場合に、図柄制御基板とROM基板との接続部に空きアドレス(コネクタの未使用ピン)が発生するという問題がある。このような空きアドレスの存在は、不正防止の観点から認められていない。
【0008】
本発明は、上記点に鑑み、不正防止を図りつつ、異なる機種間での図柄制御基板の共通化を図ることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的は、部材の再利用が可能で、省資源化を図ることが可能な遊技機を提供することにある。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、搭載面積を小さくし、搭載スペースの確保が容易な遊技機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の遊技機は、複数パターンの識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、識別情報が格納されている識別情報記憶手段と、識別情報記憶手段に記憶されている識別情報を読み出すとともに、可変表示装置における識別情報の表示制御を行う識別情報表示制御手段を有する表示制御基板とを備え、識別情報記憶手段は表示制御基板に対して着脱可能な記憶手段用基板に設けられており、記憶手段用基板には、識別情報表示制御手段の識別情報記憶手段に対応しない端子出力を無効にすることが可能な出力無効化手段が設けられていることを特徴としている。
【0012】
このように、識別情報記憶手段を記憶手段用基板に設け、表示制御基板から分離可能な構成とすることで、識別情報のデータ量が異なる機種間で表示制御基板の共通化を図ることができる。また、識別情報記憶手段に対応しない識別情報表示制御手段の端子出力を無効にできる出力無効化手段を記憶手段用基板に設けることで、表示制御基板側の空きアドレスをなくすことができ、不正を防止することができる。
【0013】
また、請求項2に記載の遊技機は、複数パターンの識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、識別情報が格納されている複数の識別情報記憶手段と、複数の識別情報記憶手段に記憶されている識別情報を読み出すとともに、可変表示装置における識別情報の表示制御を行う識別情報表示制御手段を有する表示制御基板とを備え、識別情報記憶手段は、表示制御基板に対して着脱可能な記憶手段用基板に設けられており、記憶手段用基板には、識別情報表示制御手段の識別情報記憶手段に対応しない端子出力を、識別情報表示制御手段が複数の識別情報記憶手段から識別情報を読み出す識別情報記憶手段を選択するために用いる識別情報選択手段が設けられていることを特徴としている。
【0014】
このように、識別情報表示制御手段の識別情報記憶手段に対応しない端子出力を、複数の識別情報記憶手段のいずれかを選択するために用いることで、識別情報表示制御手段の端子出力を有効利用することができる。
【0015】
また、請求項3に記載の遊技機は、識別情報記憶手段は、記憶手段用基板上にソケットを介して着脱可能に装着されていることを特徴としている。これにより、識別情報記憶手段の交換が可能となり、記憶手段用基板の再利用が可能となるため、省資源化を図ることができる。
【0016】
また、請求項4に記載の遊技機は、記憶手段用基板は、表示制御基板に対して重なるように配置されていることを特徴としている。これにより、表示制御基板と記憶手段用基板が占めるスペース(搭載面積)を小さくすることができ、省スペース化を図ることができる。すなわち、搭載スペースを確保することが容易となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1実施例)
以下、本発明の実施の形態を示す第1実施例について図1〜図24に基づいて説明する。本第1実施例は、遊技機の一具体例としていわゆるセブン機と呼ばれるタイプの第1種パチンコ機(弾球遊技機)を例示している。
【0018】
まず、パチンコ機本体の構造について図1〜図4を参照して説明する。図1はパチンコ機1の正面図であり、図2は前面枠を開いた状態を示す斜視図である。図1及び図2に示すように、パチンコ機1の前面部は、主として外枠(本体枠)2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。
【0019】
外枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠3は、全体がプラスチック製であり、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。中枠3の右端中央には施錠装置7が設けられ、施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部(図2参照)3aと下側1/3程度を占める下板部とを有している。枠体部3aの前面側には後述の遊技盤10と前面枠4が重なるように設けられ、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。
【0020】
枠体部3aは略長方形の額縁状に形成され、上端部には前面枠4の略三角形状の枠飾りLED用レンズ4c、4eに対応して、左側に賞球表示LED(図示を省略)及び賞球表示LED基板4d(図5参照)が、右側にストップ表示LED(図2では図示略)及びストップ表示LED基板4f(図5参照)が配設されている。
【0021】
下板部は、左端に上皿部5に形成されたスピーカー面5aに対応して、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー400a(図5参照)が配設されている。下板部の略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット(図示略)に対して上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
【0022】
下板部の下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部6が設けられている。下皿部6の略中央には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット(図示略)を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。
【0023】
前面枠4は、図1及び図2に示すように、全体がプラスチック製であり、遊技盤10(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11(図3参照)の形状に対応して略円周状に開設された開口部4aを有している。前面枠4の裏面側には、開口部4aに応じてガラス板4rが嵌められた略長方形状のガラス枠4sが装着されている。なお、本第1実施例では、ガラス枠4sが前面枠4の裏面に装着され、このガラス枠4fによって、ガラス板4rの周縁部が保持されている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤10に形成された遊技領域11は、ガラス板4rの後方に形成されている。なお、前面枠4の前面側にガラス枠4sを装着し、前面枠4の前面側で、ガラス板4rを保持してもよい。また、ガラス板4r以外の透明板(例えば透明な樹脂板)を、前面枠4に装着された透明板枠で保持することもできる。
【0024】
また、この前面枠4は、パチンコ機1の前面全体の約2/3を占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ4bも設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板4g(図5参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。
【0025】
上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に開閉可能に軸着されている。皿外縁部5bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部5には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面5aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板12(図5参照)が設けられている。パチンコ機1の左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
【0026】
次に、本第1実施例の遊技盤10の表面構造について図3を参照して説明する。図3は遊技盤10の正面図である。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に表面側に着脱可能に取り付けられているとともに、後述する裏機構盤102(図4参照)によりその背面側が覆われている。
【0027】
図3に示すように、遊技盤10には、遊技盤10の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成されている。遊技領域11内には、中央装置26、第一種始動口(普通電動役物)17、変動入賞装置18、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22、多数の障害釘23、一対のランプ風車24、25等が配設されている。
【0028】
図3に示すように、中央表示装置26は遊技領域11の略中央部に配置されると共に、本体部700と、本体部700の前面に配置される表示装置27とを備えている。本第1実施例では、表示装置27として液晶表示装置を用いている。ここで、この液晶表示装置27は、「可変表示装置」の一具体例を示すものである。この液晶表示装置27の表示部(表示面)271には、1又は複数の特別図柄(識別情報)を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する特別図柄表示領域(識別情報表示領域)が形成されている(図示を省略)。
【0029】
具体的には、左特別図柄を表示する左特別図柄表示領域、中特別図柄を表示する中特別図柄表示領域、及び右特別図柄を表示する右特別図柄表示領域が、略横一列に設定された配置方向においてこの順序で並んで形成されている(図示略)。各特別図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向に図柄変動方向が設定され、その向きで変動しているように識別情報としての複数の図柄(特別図柄)が順次表示されていく。
【0030】
この液晶表示装置27は、遊技球が第一種始動口17に入球することにより、表示部(表示面)271の表示領域(図示略)に表示される各特別図柄をそれぞれ変動表示させた後に停止表示させる。そして、図柄が例えば「7、7、7」の3桁同一図柄で揃った状態で停止表示(確定表示)すると、遊技者に有利な特別遊技が実行される特別遊技状態(大当り遊技状態)となる。特別遊技状態においては、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311が開放される。即ち、本実施例のパチンコ機1は、「遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球する。」という「所定条件の成立」によって、各特別図柄がそれぞれ変動され(即ち、複数の識別情報を可変表示され)、「図柄が3桁同一図柄で揃う。」という、特定条件の停止態様が達成されると、「大当たり」という、「特定の価値」を付与する。
【0031】
本体部700の前面上方側の部位は、中飾部材720と、左飾部材730と、右飾部材740とからなる庇状の部位として構成されている。中飾部材720には、左右一対の天入球口(図示を省略)が上面左右に開口している。この天入球口に入球した遊技球は、ワープ通路(図示を省略)を介して中央装置26内に設けられたステージ(図示を省略)上に落下する。ステージ上に落下した遊技球は、ステージの前方に落下する。ステージの下方には、第一種始動口17が配置されているので、ステージから落下する遊技球は第一種始動口17に入賞する可能性が高くなる。
【0032】
また、中飾部材720には、普通図柄表示装置32と特別図柄保留表示LED16aとが設けられている。普通図柄表示装置32は、7セグメント表示器32aと普通図柄保留表示LED32bとを有している。7セグメント表示器32aは1〜9の奇数数字を変動表示させるもので、後述する左右の普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより変動開始し、所定時間経過後に1種類の奇数数字が停止表示される。そして、例えば「7」で停止表示すると、第一種始動口17が所定時間(例えば0.5秒)開放される。
【0033】
中央装置26の左右斜め下方には、普通図柄作動ゲート36、37がそれぞれ設けられている。これらの普通図柄作動ゲート36、37内には、それぞれ左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図5参照)が配設されている。そして、普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかが遊技球の通過を検知すると、普通図柄表示装置32における7セグメント表示器32aが変動表示する。
【0034】
普通図柄保留表示LED32bは、4個の丸形の赤色LEDで構成され、7セグメント表示器32aの左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留可能とし、通過毎に順次点灯してシフト表示するものである。次回の7セグメント表示器32aの変動表示が開始するたびに未始動回数(保留数)が消化され、普通図柄保留表示LED32bが1個ずつ消灯される。
【0035】
特別図柄保留表示LED16aは、中央装置26の上部であって、普通図柄表示装置32の左右両側に2個ずつに分けて並列状に配置され、4個の赤色LEDで構成されている。これは、第一種始動口17に入球した遊技球の数を4個まで保留可能とし、入球毎に順次点灯しシフト表示するものである。次回の特別図柄の変動が開始するたびに未始動回数が消化され、特別図柄保留表示LED16aが1個ずつ消灯される。
【0036】
第一種始動口17は、後述する変動入賞装置18と一体化されたもので、特別図柄表示装置16における中央装置26の中央位置の下方に離れて配設されている。第一種始動口17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するように形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。第一種始動口17の内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図5参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図5参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
【0037】
変動入賞装置18は、上記第一種始動口17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖する開閉板312と、この開閉板312を開閉するための大入賞口ソレノイド313(図5参照)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図5参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する図示しない特定領域(V入賞口及び一般入賞口)と、連動杆(図示略)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。なお、本第1実施例の「可変入賞手段」は、大入賞口311を開放させることで「遊技者に有利な状態」を発生させるものであり、主制御部140、開閉板312、大入賞口ソレノイド313を含んで構成される。
【0038】
また、左下入賞口21は、第一種始動口17の左側に配設され、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図5参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223〜225が左下入賞口LED基板21f(図5参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口17の右側に配設され、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図5参照)が設けられている。
【0039】
変動入賞装置18の左右斜め上方には、左入賞口19及び右入賞口20がそれぞれ配設されている。これらの内部には、それぞれ左入賞口通過検知スイッチ19s(図5参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図5参照)が設けられている。また、特別図柄表示装置16の左右斜め上方には、一対のランプ風車24、25がそれぞれ配設されている。さらに、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイドランプ38、39がそれぞれ縦円弧状で相対称状に配設されている。
【0040】
遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、ファール球防止部材59が内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60がファール球防止部材59の位置とは略正反対側の遊技盤10の右半分側の位置において、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
【0041】
なお、多数の障害釘23は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
【0042】
次に、本第1実施例のパチンコ機1の裏面構造について図4を参照して説明する。図4は遊技機の裏面を示す背面図である。図1、図2で示した前面枠4は、上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により中枠3に開閉可能に支持されている。
【0043】
図4に示すように、裏機構盤102は中枠3にあって裏機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。上端側にあるヒンジ101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ(図示を省略)が設けられ、さらにその下流側には、裏側遊技装置としての賞球払出装置109が設けられている。
【0044】
続いて、遊技球の振り分け部(図示略)が賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、液晶表示装置27を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられ、この裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図5参照)として、裏側遊技装置としての主制御基板340(図6(a)参照)を格納した格納容器としての主制御基板ケース112が配設されている。主制御基板ケース112の背面下側には、発射制御部193(図5参照)として発射装置制御基板を格納した発射装置制御基板ケース113、及び発射制御集合中継基板(図示略)が設けられている。裏機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット(図示略)が設けられている。裏機構盤102の右下方部には、払出制御部150(図5参照)として、払出制御基板350(図6(b)参照)を格納した格納容器としての払出制御基板ケース118が設けられている。
【0045】
主制御基板ケース112の右側上方には、裏側遊技装置としての中継基板190が装着されている。本第1実施例においては、主制御基板ケース112、中継基板190及び払出制御基板ケース118は、金属板(図示を省略)に着脱自在に装着され、この金属板は裏機構盤102に対して回動自在に懸架されている。
【0046】
裏機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の上側に配設されている。払出制御基板350(図6(b)参照)を格納した払出制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。なお、電源ターミナル基板121には、「RAMクリア信号」を発生させるための図示しないRAMクリアスイッチが接続されている。
【0047】
次に、本第1実施例のパチンコ機1の電子制御装置130について、図5〜図16を参照して説明する。図5は電子制御装置130のブロック図である。図6〜図13は各制御部140〜170の構成を示しており、図6は主制御部140と枠制御部150、図7〜図12は特別図柄制御部160、図13は音声・ランプ制御部170を示している。
【0048】
図5に示すように、電子制御装置130は、主制御部140、払出制御部(主として賞球の払出制御を行う賞球払出制御部)150、特別図柄制御部160、音声・ランプ制御部170を含んで構成されている。主制御部140は主制御基板(メイン基板)340を備え、各副制御部150、160、170はそれぞれ副制御基板(サブ基板)350、360、370を備えている。主制御部140と払出制御部150および特別図柄制御部160は信号伝送経路500aにより接続され、特別図柄制御部160と音声・ランプ制御部170は信号伝送経路500bにより接続されている。
【0049】
主制御部140から信号伝送経路500a、500bを介して各副制御部150〜170に処理内容を指示する指令信号たるコマンドデータが送信される。主制御部140から各副制御部150〜170には、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部140〜170には、電源受電基板410から電源ユニット420、さらには分電基板430を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が全制御基板に送信される。
【0050】
図6(a)に示すように、主制御部140は主制御基板340を備えている。主制御基板340は、CPU401を含む主回路部400と、入出力回路部500とを備えている。主制御基板340は、通常、不正行為者にとっては開閉困難なケース(即ち、主制御基板ケース112)に収納されている。従って、この不正行為者は不正にアクセス(ぶら下げ基板の取り付け)することが困難である。
【0051】
図6(a)に示すように、入出力回路部500には外部端子部145が接続されている。この外部端子部145には、パチンコホールの「ホールコンピューター」が接続される。そして、主制御基板340は、RAMクリア処理の実行後に、RAMクリア信号をONし、一定時間経過後にOFFするが、このRAMクリア信号をパチンコ機1の外部に出力し、パチンコホールのシステム等に報知できる。このため、不正行為者が判らない間に、パチンコホールの管理者側が不正行為を知ることができる。
【0052】
主制御部140の入出力回路部500には、図5に示す中継基板190の出力端子が接続されている。中継基板190は、図5に示すように入賞球検知スイッチ318、19s〜22s等と主制御部140とを中継するための基板である。さらに、主制御部140の入出力回路部500には、第一種始動口入賞検知スイッチ17s、普通図柄表示装置基板32f、各種ソレノイド17c、313、右普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ37s、左普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36sが接続されている。
【0053】
図14は、主制御基板340の主回路部400および入出力回路部500の構成を示している。図14に示すように、主回路部400は、CPU401、発振部410、データバス安定化部411、I/Oデコード回路部420、第1外部入力回路部430、リセット回路部450を有している。入出力回路部500は、賞球コマンド出力回路部510、ランプコマンド出力回路部520、表示コマンド出力回路部530、音声コマンド出力回路部540、ソレノイド駆動回路部550、LED駆動・情報出力回路部560、第2外部入力回路部570を有している。
【0054】
図15は主回路部400のCPU401の構成を示し、図16は内蔵RAMに格納されているメモリのうち代表的なものを示している。図15に示すように、CPU401は、CPUコア480、内蔵RAM481、内蔵ROM482、メモリ制御回路483、クロック発生器484、アドレスデコーダ485、ウオッチドッグタイマ486、カウンタ/タイマ487、パラレル入出力ポート488、リセット/割り込みコントローラ489、外部バスインターフェース490、出力制御回路491を備えている。内蔵RAM481には、図16に示す各種メモリ481a・・・481wが格納されている。
【0055】
CPU401は、ROM482に格納された制御プログラムにより、RAM481をワークエリアとしてパチンコ機1全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU401が主体となって当否判断制御を行う(当否判定手段)。
【0056】
図6(b)に示すように、払出制御部150は払出制御基板350を備えている。払出制御基板350は、主制御基板340と同様の主回路部600及び入出力回路部700を含んで構成され、入出力回路部700において図5に示す信号伝送経路500aに接続されている。また、入出力回路部700には、図5に示す賞球払出装置109、発射装置制御部193等が接続されている。また、入出力回路部700には、払出用端子基板191の出力端子が接続されている。払出用端子基板191には、タッチスイッチ9a、発射停止スイッチ9b、ヴォリュームスイッチ192、タンク球切れ検知スイッチ104及び補給球切れ検知スイッチ108等が接続されている。
【0057】
図7に示すように、特別図柄制御部160は特別図柄制御基板360を備えている。特別図柄制御基板360は、演算回路構成要素としてCPU161、RAM162、制御用ROM163、入出力ポート164、駆動回路166を含んでいる。これらの演算回路構成要素はバス165により相互に接続して構成され、入出力ポート164において信号伝送経路500aに接続されている。入出力ポート164には、液晶表示装置27が接続されている。CPU161は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)としての機能を有しており、制御用ROM163に格納された制御プログラムにより、RAM162をワークエリアとして中央装置16(液晶表示装置27等)の作動制御を行う。また、CPU161は駆動回路166を用いて、液晶表示装置27の駆動を制御している。なお、特別図柄制御基板360は本発明の表示制御基板の一具体例を示すものであり、CPU161は本発明の識別情報表示制御手段の一具体例を示すものである。
【0058】
本第1実施例の特別図柄制御部160は、特別図柄制御基板360とは別に、外部ROM基板361を備えている。外部ROM基板361は、図柄データ用ROM167、アドレスデコーダ回路168を含んでいる。図柄データ用ROM167には、液晶表示装置27に表示される図柄データが格納されている。図柄データ用ROM167は、アドレスデコーダ回路168を介して特別図柄制御基板360のCPU161とバスにより接続されている。なお、図柄データ用ROM167の種類は特に限定されず、例えばマスクROM、ワンタイムROM、EPROM、フラッシュメモリ、不揮発性ROM、EEPROM、その他バックアップ用電源を要しないメモリ素子等を用いることができる。
【0059】
なお、外部ROM基板361は本発明の記憶手段用基板の一具体例を示すものであり、図柄データ用ROM167は本発明の識別情報記憶手段の一具体例を示すものであり、アドレスデコーダ回路168は本発明の出力無効化手段の一具体例を示すものである。
【0060】
図8は、CPU161と図柄データ用ROM167の配置関係を示している。図8に示すように、本第1実施例の遊技機1では、図柄データ用ROM167が4個のROM167a〜167dを備えている。本第1実施例の図柄データ用ROM167は、ROM1個当たりの容量が128Mビットであり、合計512Mビットの容量を有している。
【0061】
また、特別図柄制御基板360および外部ROM基板361には、互いに接続するためのコネクタ362、363が設けられている。このような構成により、外部ROM基板361は特別図柄制御基板360から分離可能となり、外部ROM基板361のみを交換することができる。例えば図柄データ用ROM167の容量の異なる複数の外部ROM基板361を用意して、外部ROM基板361を交換することで、必要な図柄データ量が異なり図柄データ用ROM167の容量が異なる機種間であっても、特別図柄制御基板360を共通化することができる。
【0062】
図9はCPU161の拡大図であり、図10は図柄データ用ROM167a〜167dの拡大図である。図9、図10では、CPU161と図柄データ用ROM167とを互いに接続しているアドレスバス用端子CADとデータバス用端子CDTのみを示している。図9、図10に示すように、CPU161および図柄データ用ROM167のデータバス用端子CDTの数は一致しているが、アドレスバス用の端子CADの数は一致していない。すなわち、CPU161ではアドレスバス用端子がCAD0〜CAD24まで存在するのに対し、図柄データ用ROM167ではアドレスバス用端子がCAD0〜CAD21までしか存在していない。このため、CPU161側のCAD22〜CAD24は、図柄データ用ROM167に対応する端子が存在しないため、空きアドレスとなっている。
【0063】
図11はアドレスデコーダ回路168の具体例を示している。図11に示すように、アドレスデコーダ回路168はEXORゲートとANDゲートを備えている。CAD22〜CAD24の各出力はEXORゲートにより常に1となって出力される。このため、CAD22とCAD19とが入力するANDゲートからはCAD19のみが出力され、CAD23とCAD20とが入力するANDゲートからはCAD20のみが出力され、CAD24とCAD21とが入力するANDゲートからはCAD21のみが出力される。このような構成のアドレスデコーダ回路168により、CPU161の空きアドレスであるCAD22〜CAD24からの出力を無効にすることができる。このため、特別図柄制御基板360側のコネクタ362のピン数と外部ROM基板361側のコネクタ363のピン数を一致させることができ、特別図柄制御基板360側のコネクタ362の未使用ピン(空きアドレス)をなくすことができる。
【0064】
図12は、特別図柄制御基板360と外部ROM基板361の実際の配置関係を示している。図12に示すように、特別図柄制御基板360と外部ROM基板361には、それぞれ対応する位置にコネクタ362、363が設けられている。特別図柄制御基板360には、CPU161、制御用ROM163の他に、周辺ロジックIC169が搭載されている。外部ROM基板361に設けられたコネクタ363と特別図柄制御基板360に設けられたコネクタ362とが接続され、外部ROM基板361が特別図柄制御基板360の上に積み重なるように配置される。
【0065】
また、本第1実施例の図柄データ用ROM167a〜167dは、SOPソケットを用いて外部ROM基板361に実装されている。これにより、図柄データ用ROM167a〜167dは外部ROM基板361から所定回数(10回程度)着脱可能となっている。
【0066】
図13に示すように、音声・ランプ制御部170はランプ制御基板370および音声制御基板380を備えている。ランプ制御基板370は、演算回路構成要素としてCPU171、RAM172、ROM173、入出力ポート174を含んで構成されている。これらの構成要素171〜174はバス175により相互に接続して構成され、入出力ポート174において信号伝送経路500bに接続されている。入出力ポート174には、図5に示す枠飾りランプ基板4gと、各種ランプ基板261f、262fと、各種LED基板4d、4f、21f、22f等が接続されている。これら各基板にランプあるいはLEDが1又は複数個接続される。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯または点滅する。更に、ランプ制御基板370は、可動部分等を構成するソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。
【0067】
音声制御基板380は、ランプ制御基板370と同様の演算回路構成要素181〜185、サウンドジェネレーター188を含んで構成され、入出力ポート184において信号伝送経路500bに接続されている。サウンドジェネレーター188は、格納された音声データと音声出力モジュールとに基づいて、音量スイッチ基板12を介して接続されたスピーカー400aより、ゲームの進行に対応した各種の音声出力を行う。入出力ポート184に接続された音量スイッチ基板12は、音量スイッチ(図示略)の操作に伴い、出力音量の設定を行うものである。
【0068】
また、枠飾りランプ基板4g等の各種ランプやサウンドジェネレーター188の態様は、特別図柄制御部160の制御による特別図柄の変動・停止表示態様、リーチ発生の有無、後述するリーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード(確率変動、時短など)等に応じて制御される。その制御指令の指令信号は、音声・ランプ制御部170を作動指令対象とする指令信号として、信号伝送経路500bを介して送信される。
【0069】
なお、上述した特別図柄制御部160および音声・ランプ制御部170は、主制御部140や払出制御部150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、主回路部と入出力回路部とから構成されるものとし、内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0070】
次に、賞球動作は以下の順序で実行される。
【0071】
主制御部140は、所定個数の賞球個数データを、払出制御部150を作動指令対象とする指令信号として、払出制御部150に対してその検知順に信号伝送経路500aを介して送信する。固有賞球数は 本第1実施例では6個、10個あるいは15個である。具体的には、遊技球が入賞球検知スイッチ318を通過した場合には15個、第一種始動口入賞検知スイッチ17sを通過した場合には6個、それ以外の場合(例えば、左右下入賞口21、22の通過検知スイッチ21s、22sの通過を検知した場合等)には10個としている。払出制御部150は、主制御部140からの賞球個数データを受け取り、賞球払出信号の送信により賞球払出装置109を作動させる。
【0072】
また、主制御部140は、上述の各種検知スイッチの出力に基づいて遊技状態を判断する。さらに主制御部140は、その遊技状態に基づいて当否判定を行うとともに、判定内容に応じた図柄表示態様で画像表示制御を行うためのデータを読み込む。例えば、主制御部140は、第一種始動口入賞検知スイッチ17s、入賞球検知スイッチ318等の検知結果や、特別図柄当否判定乱数の取得値などを使用して、遊技が行われていない客待ちの状態、遊技は行われているが始動入賞がない状態(変動準備状態)、始動入賞があった状態、及び特別遊技状態なども判断する。また、始動入賞が検知されると後述する乱数値に基づいて当否判定が行われ、その判定結果に基づいて特別図柄の変動(リーチ表示態様を含む)、または確定などの表示態様制御のためのデータが読み込まれる。このデータは、特別図柄制御部160を作動指令対象とする指令信号として、した信号伝送経路500aを介して送信される。
【0073】
次に、主制御部140により実行されるジョブについて図17〜図24を参照して説明する。図17は、主制御部140のCPU401がROM482に格納されたプログラムに基づいて実行するメインジョブの一例を示している。
【0074】
まず、スタックポインタをRAM481の所定のアドレスに設定し(S10)、RAMクリアスイッチ144が操作(押下)されているか否かを判定する(S12)。この結果、RAMクリアスイッチ144が操作されている場合には、RAM481の初期化処理を行う(S800)。一方、RAMクリアスイッチ144が操作されていない場合には、バックアップフラグが設定されているか否かを判定する(S15)。この結果、バックアップフラグが設定されている場合には、図19に示す「電源断に対する復電処理」を行う。
【0075】
なお、本第1実施例のパチンコ機1は、停電等によって電源断が発生した場合に、図18のフローチャートで示す電源断発生時の処理を行う。まず、使用レジスタをRAM481に退避し(S630)、スタックポインタの値をRAM481に保存する(S632)。そして、大入賞口ソレノイド313、第一種始動口ソレノイド17cをOFFにし(S634)、賞球センサのポーリング処理時間(例えば約85m秒)を設定し(S636)、賞球計数前センサ及び賞球計数後センサで遊技球の通過を監視する(S638)。次いで、ポーリング処理時間が経過すると(S640)、使用しているRAM481のチェックサム(チェックサム、バックアップフラグ、スタック領域は除く)を作成し(S642)、保存し、バックアップフラグをRAM481に設定する(S646)。そして、RAM481のアクセスを禁止し(S648)、無限ループ処理にて電源ダウンに備える。なお、上記無制限ループ処理に代えてHALT処理やSTOP処理を実行することも可能である。
【0076】
図19に示す「復電処理」においては、チェックサムを算出し(S664)、電源断時に保存していたチェックサムと一致するか否かを判定する(S666)。この結果、チェックサムが一致しない場合には、RAM481の初期化処理を行う(S800)。一方、チェックサムが一致した場合には、電源断前のスタックポインタを復帰し(S668)、バックアップフラグをクリアし(S670)、サブ基板を電源断前の状態に復帰させるためのコマンドを送信する(S672)。そして、各レジスタを電源断前の状態に復帰し(S674)、割込みの許可/不許可を電源断前の状態に復帰等し(S676、S678)、電源断前の番地に戻る(S680)。本第1実施例では、パチンコ機1に対し、電源断対策用のバックアップ電源を付加しているため、パチンコホールの停電時等においても、停電前に生じていた「遊技者にとって有利な情報」を保存できる。
【0077】
図17に戻り、ステップS15でバックアップフラグが設定されていないと判定された場合には、初期化終了の判定を行う(S20)。この結果、初期化が終了していない場合には、初期化ジョブ(S190)を実行した後に、再びS20の初期化終了判定を行う。なお、RAM481の初期化処理は、パチンコ機1が出荷状態から最初の電源投入時の場合、RAMクリアスイッチ144が操作(押下)された場合、バックアップフラグに異常があった場合、チェックサムが一致しなかった場合に行われる。
【0078】
一方、初期化が終了している場合には、LEDジョブ(S30)からスイッチジョブ(S70)までの各ジョブが実行される。LEDジョブ(S30)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データや、特別図柄未始動回数の表示態様データなどが出力される。等速乱数ジョブ(S40)では、後述するRAM481の特別図柄当否判定乱数メモリや汎用カウントメモリなどが更新される。非等速乱数ジョブ(S50)では、初期値カウンタ、外れ普通図柄乱数メモリ(図示略)が更新される。なお、汎用カウントメモリ(図示略)は、例えば割り込み毎の「0」〜「255」の値の作成や、コマンドジョブ、飾りジョブの実行などに使用される。
【0079】
また、音声ジョブ(S60)では、音楽や音声に関するデータの読み込みが行わ、スイッチジョブ(S70)では、各種検知スイッチの読み込みが行われる。すなわち、左右入賞口通過検知信号などの各種信号が中継基板190を介して主制御部140に取り込まれ、発射停止検知信号、タッチ検知信号、ヴォリューム検知信号などの各種信号が払出用端子基板191を介して枠制御部150に取り込まれる。また、主制御部140には、第一種始動口入賞検知スイッチ17sから第一種始動口入賞検知信号が取り込まれ、大入賞装置31から入賞球検知信号、及び普通図柄作動ゲート通過検知信号が取り込まれる。
【0080】
次に、カウント検知スイッチ、カウント検知及び特定領域通過検知スイッチ等の各種スイッチに異常があるか否かを判定する(S80)。この結果、異常(球詰まりや断線など)がある場合には、エラージョブ(S130)が実行される。
【0081】
一方、異常がない場合には、特別図柄メインジョブ(S90)および普通図柄ジョブ(S100)が実行される。特別図柄メインジョブ(S90)では、主制御部140と特別図柄制御部160とが協調して動作するために必要なデータに関するジョブが実行される。また、普通図柄メインジョブ(S100)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データの読み込みが行われる。
【0082】
この後、各フラグの状態がバックアップメモリにセットされ(S140)、賞球信号ジョブ(S150)、情報信号ジョブ(S160)、コマンドジョブ(S170)、及び残余時間ジョブ(S180)が実行される。賞球信号ジョブ(S150)では、賞球払出しに関するデータの読み込みや出力が行われ、情報信号ジョブ(S160)では、他の制御部への情報出力に必要なデータの読み込みが行われる。さらに、コマンドジョブ(S170)では、特別図柄管理等のためのコマンドの出力が行われ、残余時間ジョブ(S180)では、非等速乱数の呼出しが行われる。なお、S180の残余時間ジョブにおいても、初期値乱数の更新が行われる。
【0083】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される当否判定ジョブを図20〜図22のフローチャートを参照して説明する。図20は当否判定ジョブのフローチャート、図21は大当たり処理のフローチャート、図22は外れ処理のフローチャートである。当否判定ジョブは、始動入賞、すなわち第一種始動口17への入賞時に実行される。これらのジョブでは、上記図16で示した主制御部140の内蔵RAM481に格納された各種メモリ等が用いられる。
【0084】
まず、図20に示すように、始動入賞があったか否かを判定する(S200)。この結果、始動入賞が無い場合はS250にスキップし、保留の有無を確認する(S250)。この結果、保留が無い場合(保留数が零の場合)にはS200に戻り、保留が有る場合(保留数が1〜4の場合)にはS255に進む。
【0085】
一方、始動入賞がある場合は、保留数(未始動回数)が一定値(本第1実施例では「4」)を超えているか否かを判定する(S210)。保留数(未始動回数)が一定値を超えている場合には、その始動入賞は無効となってS255にスキップする。また、保留数(未始動回数)が一定値を超えていない場合には、特別図柄保留数メモリ481bに記憶されている保留数を1増加させる(S220)。
【0086】
次に、特別図柄当否判定乱数(以下、当否用乱数または判定乱数ともいう)を発生させるとともに(当否用乱数発生手段)、読み込みを行う(S230)。当否用乱数発生手段は、ソフトウェアを用いても、ハードウェアを用いてもよい。そして、読み込んだ判定乱数値を特別図柄当否判定乱数メモリ481a(以下、判定乱数メモリともいう)に記憶する(S240)。このメモリは、読み込んだ判定乱数値を始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶している。
【0087】
次に、判定乱数メモリ481aから記憶している最も古い先頭の判定乱数値を読み出し(S255)、ROM482内の大当り番号メモリ482aから大当り番号(当り用判定値)を読み出す(S260)。そして、判定乱数値と大当たり番号が一致しているか否かを判定する(S265)。この結果、両者が一致していれば大当り判定となり、大当り処理を行い(S270)、一致していなければ外れ判定となり、外れ処理を行う(S310)。
【0088】
次に、大当たり処理(S270)を図21に基づいて説明する。まず、大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させるとともに読み込みを行う(S280)。そして、読み込んだ決定乱数値を大当り図柄決定乱数メモリ481dに記憶する(S290)。なお、大当り図柄決定乱数の読み込みは、始動入賞時に当否用乱数と同時に行っているが、当り判定決定と同時に、あるいは当り判定決定後所定の時間後に読み込むものとしてもよい。
【0089】
次に、大当り図柄決定乱数と同時にリーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値をリーチ態様決定乱数メモリ481kに記憶する(S295)。また、「大当り」という判定結果(本第1実施例では「1」)を判定結果メモリ481jに記憶する(S300)。
【0090】
この大当り図柄決定乱数値で指定される特別図柄は、特別図柄制御部160のROM163に格納されている特別図柄画像データに基づいて、液晶表示装置27に変動表示状態を経た後、定められた配列態様で表示される(例えば、「7、7、7」の3桁同一図柄の配列態様)。なお、上記特別図柄画像データを大当り図柄決定乱数値と対応付けて識別情報決定用値として主制御部140のRAM481に記憶しておき、読み込んだ大当り図柄決定乱数値と識別情報決定用値とを比較することで停止表示する図柄を決定するものとしてもよい。
【0091】
さらに、リーチ態様決定乱数値で指定されるリーチ表示態様は、特別図柄制御部160のROM163に格納されたリーチ表示態様画像データに基づいて、液晶表示装置27に、変動表示状態を経た後、定められたリーチ態様で表示される。なお、この場合も、上記リーチ表示態様画像データをリーチ態様決定乱数値と対応付けてリーチ態様決定用値として、主制御部140のRAM481のリーチ態様決定用値メモリ481lに記憶しておき、読み込んだリーチ態様決定乱数値とリーチ態様決定用値とを比較することで表示するリーチ態様を決定するものとしてもよい。
【0092】
次に、外れ処理(S310)について図22に基づいて説明する。まず、外れリーチジョブを行うかどうかを乱数により決定する。具体的には、リーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込み(S315)、リーチ番号メモリ481iに記憶されているリーチ番号を読み出す(S320)。リーチ態様決定乱数とリーチ番号とが一致していれば外れリーチジョブに、一致していなければ通常外れジョブとなる(S330)。
【0093】
外れリーチジョブの場合は、揃えるべき少なくとも2つの特別図柄(例えば、3種類の特別図柄のうち、左図柄と右図柄)を、外れリーチ図柄決定乱数を使用して決定する(S340)。あるいは、左図柄の乱数を参照し、それに右図柄を一致させるようにしてもよい。決定した図柄を外れリーチ図柄番号メモリ481mに記憶する(S350)。また、外れ中図柄を乱数により同様に決定し(S360)、決定した乱数値を外れ中図柄番号メモリ481gに記憶する(S370)。そして、「外れリーチ」という判定結果(本第1実施例では「2」)を判定結果メモリ481jに記憶する(S380)。
【0094】
一方、通常外れジョブの場合は、各特別図柄(例えば左図柄、右図柄、中図柄)をそれぞれ乱数により決定し、決定した各乱数値をそれぞれ対応する外れ図柄番号メモリ481e、481f、481gに記憶する(S390〜S440)。また、「通常外れ」という判定結果(本第1実施例では「3」)を判定結果メモリ481jに記憶する(S450)。
【0095】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、特別図柄メインジョブの概略の流れを図23のフローチャートに基づいて説明する。
【0096】
まず、第一種始動口17への遊技球の入賞に基づき、特別図柄表示装置16における液晶表示装置27上で各特別図柄の変動表示を開始させる(S500)。例えば、左右及び中図柄を上から下、下から上へスクロール変動させる。
【0097】
次に、判定結果メモリ481jから図20〜図22に示した当否判定ジョブで得られた各入賞に対する判定結果を読み出し(S510)、判定結果が大当たり判定か否かを判定する(S520)。
【0098】
この結果、大当り判定(「1」)の場合は、上述したリーチ態様決定乱数値に対応するリーチ態様決定用値メモリ481lに記憶されているリーチ態様決定用値を読み出し(S580)、大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(決定用値記憶手段)482aから読み出す(S600)。次に、S610に進んで、例えば左図柄及び右図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、中図柄を左図柄及び右図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる(S610)。
【0099】
一方、大当り判定でない場合には、外れリーチ判定(「2」)か否かを判定する(S530)。この結果、外れリーチ判定(「2」)の場合には、上述の外れリーチ図柄番号メモリ481mから外れリーチ図柄番号を読み出し、外れ中図柄番号メモリ481gから外れ中図柄番号を読み出す(S570)。そして、外れリーチ図柄番号と外れ中図柄番号との番号の差(例えば左図柄と中図柄との差)を算出し(S571)、これらの差異に基づいて外れリーチ態様メモリ481nから外れリーチ態様を決定する(S572)。例えば、中図柄が左図柄の1つ前の図柄であり差が「−1」の場合には、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば左図柄及び右図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、中図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる(S610)。
【0100】
一方、外れリーチ判定でない場合には、通常外れ判定(「3」)であり(S540)、外れ各図柄番号を外れ番号メモリ481e、481f、481gからそれぞれ読み出し(S550)、各特別図柄を(例えば、左図柄、右図柄及び中図柄)、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる(S560)。なお、通常外れ判定の場合も、表示態様を「すべり表示」等により種々の態様に変化させることも可能である。この場合、表示態様画像データを上記リーチ態様決定乱数値と対応付けて通常外れ表示態様決定用値として、主制御部140のRAM481の通常外れ表示態様決定用値メモリ(図示略)に記憶しておき、読み込んだリーチ態様決定乱数値と通常外れ表示態様決定用値とを比較することで表示する通常外れ態様を決定するものとしてもよい。
【0101】
大当り判定となった場合には、液晶表示装置27には所定の配列態様(例えば「7、7、7」の3桁同一図柄の配列態様)で特別図柄が確定表示され、その後、特別遊技が実行される特別遊技状態(大当り遊技状態)となる。特別遊技状態においては、まず、大入賞装置31の開閉板312が開放状態となり、大入賞口311への遊技球の入賞が遊技者にとって優位な遊技球受入状態となる。
【0102】
この特別遊技状態では、大入賞装置31は、所定の終了条件が成立するまで遊技球受入状態が継続される。例えば、開放状態が所定時間t1(例えば30秒)経過したとき、もしくは入賞球検知スイッチ318に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたときに終了条件が成立し、遊技球受入状態が一旦終了して、開閉板312が閉鎖状態となって1ラウンドが終了する。この開閉板312が閉鎖されて所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の継続条件(図示しない特定領域への通過)が成立していれば、再び開閉板312が開放状態となり大入賞装置31が遊技球受入状態となる。なお、このような終了条件までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本第1実施例では16ラウンド)まで繰り返し継続される。また、終了条件成立時に継続条件が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)するものとなっている。
【0103】
なお、パチンコ機1においては、当り判定により中央装置16の液晶表示装置27に停止表示された特別図柄の種類に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変更手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変更用乱数値と非確率変更用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じて確率変更用図柄又は非確率変更用図柄が停止表示される。その停止表示された図柄が確率変更用図柄の場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。
【0104】
以上説明した本第1実施例の遊技機1のように、図柄データ用ROM167を外部ROM基板361に実装し、特別図柄制御基板360から分離可能な構成とすることで、外部ROM基板361のみを交換することが可能となり、図柄データ量が異なる機種間で特別図柄制御基板360の共通化を図ることができる。また、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子出力を無効にできるアドレスデコーダ回路168を外部ROM基板361に設けることで、特別図柄制御基板360側のコネクタ362の未使用ピン(空きアドレス)をなくすことができ、不正を防止することができる。
【0105】
また、図柄データ用ROM167をソケットを用いて外部ROM基板361に搭載することで、図柄データ用ROM167の交換が可能となり、外部ROM基板361の再利用が可能となる。
【0106】
また、外部ROM基板361を特別図柄制御基板360に積み重ねるように配置することで特別図柄制御部160の体格を小さくすることができ、省スペース化を図ることができる。
【0107】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について図24を用いて説明する。上記第1実施例と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0108】
上記第1実施例では、表示装置27として液晶表示装置を用いたが、本第2実施例の遊技機1では、表示装置27として7セグメント表示装置を用いている。このため、本第2実施例の表示装置27では、上記第1実施例の液晶表示装置より必要な図柄データ量が少なくなっている。
【0109】
図24は、本第2実施例における特別図柄制御基板360と外部ROM基板361との実際の配置関係を示している。図24に示すように、本第2実施例の遊技機1では、図柄データ用ROM167が2個のROM167a、167bを備えている。本第2実施例の図柄データ用ROM167は、ROM1個当たりの容量が128Mビットであり、合計256Mビットの容量を有している。
【0110】
このように、大容量の図柄データ用ROMを必要としない機種においては、ROM容量が少ない図柄データ用ROM167を搭載した外部ROM基板361を用いることで対応できる。これにより、使用されないROMを実装する必要がない。
【0111】
(第3実施例)
次に、本発明の第3実施例について図25を用いて説明する。上記第各実施例と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0112】
上記各実施例では、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子出力を無効化する出力無効化手段としてアドレスデコーダ回路を用いたが、本第3実施例では図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子出力を複数の図柄データ用ROM167のいずれかを選択するために使用している。
【0113】
図25は、本第3実施例における外部ROM基板361の構成を示している。なお、図25ではコネクタの図示を省略している。図25に示すように、本第3実施例の外部ROM基板361は、4個の図柄データ用ROM167a〜167dと、ラインデコーダ回路(IC)268とを備えている。本第3実施例の図柄データ用ROM167は、ROM1個当たりの容量が64Mビットであり、合計256Mビットの容量を有している。なお、ラインデコーダ回路268は本発明の識別情報選択手段を構成している。
【0114】
本第3実施例において、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子は、A22、A23、A24の3本である。A22、A23はラインデコーダ回路268のAおよびBに入力し、A24はラインデコーダ回路268のG1Aに入力している。ラインデコーダ回路268のA、Bは、図柄データを読み出す図柄データ用ROM167を選択するために用いられる。本第3実施例では、2=4通りの組合せで4個のROMを選択可能である。ラインデコーダ回路268のA、Bに加え、Cを用いた場合には、2=8通りの組合せで8個のROMを選択可能となる。
【0115】
図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子出力をROM選択用に用いて、さらに余った場合には、ラインデコーダ回路268を有効または無効とするために用いる。
【0116】
ラインデコーダ回路268のG2Aは、ラインデコーダ回路268を有効あるいは無効にするために用いられる。G2Aがオフの場合にはラインデコーダ回路268が有効で、G2Aがオンの場合にはラインデコーダ回路268が無効となる。ラインデコーダ回路268を有効あるいは無効にする機能は、例えば、CPU161が本来アクセスしてはいけない領域にアクセスした場合等に、ROM167へのアクセスを禁止する保護機能として用いられる。
【0117】
以上のように、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子出力を他の目的に使用することで、CPU161の端子出力を有効利用することができる。
【0118】
(第4実施例)
次に、本発明の第4実施例について図26を用いて説明する。上記第各実施例と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0119】
本第4実施例は、上記第3実施例に比較して、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子数が異なっている。
【0120】
図26は、本第3実施例における外部ROM基板361の構成を示している。なお、図26ではコネクタの図示を省略している。本第4実施例の図柄データ用ROM167は、ROM1個当たりの容量が32Mビットであり、合計128Mビットの容量を有している。このため、図柄データ用ROM167に対応しないCPU161の端子が、A21、A22、A23、A24の4本に増加している。
【0121】
図26に示すように、A21、A22はラインデコーダ回路268のAおよびBに入力し、A23、A24はラインデコーダ回路268のG1A、G1Bに入力している。
【0122】
ラインデコーダ回路268のG2A、G2Bは、ラインデコーダ回路268を有効あるいは無効にするために用いられる。G2A、G2Bの双方がオフの場合にはラインデコーダ回路268が有効で、G2A、G2Bのいずれかがオンの場合にはラインデコーダ回路268が無効となる。
【0123】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0124】
なお、上記各実施例では、図柄データ用ROM167を外部ROM基板361に実装するように構成したが、これに限らず、図柄データ用ROM167に加えて制御用ROM163を外部ROM基板361に搭載するように構成してもよい。
【0125】
また、表示装置27として上記第1実施例では液晶表示装置を用い、上記第2実施例では7セグメント表示装置を用いたが、これらに限らず、任意の表示装置(例えばドットマトリクス等)を用いることができる。この場合、表示に必要なデータ量に応じた容量を有する図柄データ用ROM167を搭載した外部ROM基板361を用意すればよい。
【0126】
なお、上記各実施例では、本発明を第1種遊技機に適用した場合について説明したが、第2種遊技機、第3種遊技機、アレンジボール遊技機といった他の種類の遊技機にも好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び各変形例に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、前面枠を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】各実施例及び各変形例に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。
【図4】各実施例及び各変形例に係る遊技機を示す裏面図である。
【図5】各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を示すブロック図である。
【図6】(a)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する主制御部の説明図であり、(b)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する枠制御部の説明図である。
【図7】各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する特別図柄制御部の説明図である。
【図8】第1実施例に係る特別図柄制御部におけるCPUと図柄データ用ROMの関係を示す説明図である。
【図9】各実施例及び各変形例に係る特別図柄制御部におけるCPUの説明図である。
【図10】各実施例及び各変形例に係る特別図柄制御部における図柄データ用ROMの説明図である。
【図11】各実施例及び各変形例に係る特別図柄制御部におけるアドレスデコーダ回路の説明図である。
【図12】第1実施例に係る特別図柄制御部におけるCPUと図柄データ用ROMの実際の配置関係を示す説明図である。
【図13】各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する音声・ランプ制御部の説明図である。
【図14】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部を示す説明図である。
【図15】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部を構成するCPUを示す説明図である。
【図16】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部の内蔵RAMに格納された各種メモリ等の代表例を示す説明図である。
【図17】各実施例及び各変形例に係る遊技機の主制御部が行うメインジョブを説明するためのフローチャートである。
【図18】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの処理を示すフローチャートである。
【図19】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの復電処理を示すフローチャートである。
【図20】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、当否判定ジョブを説明するためのフローチャートである。
【図21】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、大当たり処理を説明するためのフローチャートである。
【図22】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、外れ処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、特別図柄メインジョブの概略を説明するためのフローチャートである。
【図24】第2実施例に係る特別図柄制御部におけるCPUと図柄データ用ROMの実際の配置関係を示す説明図である。
【図25】第3実施例における外部ROM基板の構成を示す説明図である。
【図26】第4実施例における外部ROM基板の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機(遊技機)、10…遊技盤、11…遊技領域、27…液晶表示装置(可変表示装置)、140…主制御部、160…特別図柄制御部、161…CPU(識別情報表示制御手段)、167…図柄データ用ROM(識別情報記憶手段)、168…アドレスデコーダ回路(出力無効化手段)、268…ラインデコーダ回路(識別情報選択手段)、170…音声・ランプ制御部、360…特別図柄制御基板(表示制御基板)、361…外部ROM基板(記憶手段用基板)。

Claims (4)

  1. 複数パターンの識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
    前記識別情報が格納されている識別情報記憶手段と、
    前記識別情報記憶手段に記憶されている前記識別情報を読み出すとともに、前記可変表示装置における前記識別情報の表示制御を行う識別情報表示制御手段を有する表示制御基板とを備え、
    前記識別情報記憶手段は前記表示制御基板に対して着脱可能な記憶手段用基板に設けられており、前記記憶手段用基板には、前記識別情報表示制御手段の前記識別情報記憶手段に対応しない端子出力を無効にすることが可能な出力無効化手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
  2. 複数パターンの識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
    前記識別情報が格納されている複数の識別情報記憶手段と、
    前記複数の識別情報記憶手段に記憶されている前記識別情報を読み出すとともに、前記可変表示装置における前記識別情報の表示制御を行う識別情報表示制御手段を有する表示制御基板とを備え、
    前記複数の識別情報記憶手段は、前記表示制御基板に対して着脱可能な記憶手段用基板に設けられており、
    前記記憶手段用基板には、前記識別情報表示制御手段の前記識別情報記憶手段に対応しない端子出力を、前記識別情報表示制御手段が前記複数の識別情報記憶手段から前記識別情報を読み出す識別情報記憶手段を選択するために用いる識別情報選択手段が設けられていることを特徴とする遊技機。
  3. 前記識別情報記憶手段は、前記記憶手段用基板上にソケットを介して着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記記憶手段用基板は、前記表示制御基板に対して重なるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の遊技機。
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