JP2008054742A - シート着座補助装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バックル22を締結したときリング状となるベルト20の一端をヘッドレスト10のステーに巻き掛けてから、ヘッドレストの上面を経由して、他端を前面側に垂らす。ヘッドレストにはベルトの通過位置をガイドするベルトホルダ30が取り付けられる。シートバック3の前に垂らしたベルトの折り返し部を含めた所定範囲には緩衝部材46を被せてあり、着座者Mの各腕を各ベルト20に通すことにより、着座者の脇を保持する。上半身が倒れようとしても、ベルト20が着座者の両脇を高い位置の支持点へ吊り上げる方向に支持するので、着座者が自分の姿勢を有効に保持することが困難な被介護者であっても、その上半身の倒れを阻止することができる。
【選択図】図1
Description
これにより、車両前方の障害物と衝突した場合にも、乗員がシートから放り出されることが防止される。
しかし、車両においても、例えば乗員の身体状況により通常のシートベルトを使用できない場合、ほかに当該乗員を保護する手段がない。あるいは、自分の姿勢をしっかり支えられない被介護者を車両に乗せた場合には、通常のシートベルトを使用していても、走行中の振動や方向転換するときの遠心力などにより当該被介護者の上半身が倒れてシートバック(背もたれ)から外れ、頭部を車室の側壁に打ち付けてしまうおそれがある。
このような現象に対しては、上半身の左右方向の移動を規制する機能を有していない従来の車両用のシートベルトは、有効に乗員の姿勢を保持することができない。
同様の問題は車両用のシートに限らず、各種移動体のシート、車椅子や背もたれ付きの介護ベッド等においても生じる。
なお、本発明において、シートは人が着座する車椅子やベッド等も含むものとする。
図1の(a)は車両用のシートに適用した実施の形態の使用状態を示す側面図、図1の(b)はその正面図である。
シート1は、シートクッション2と、シートクッションの後端から上後方へ所定角度傾斜したシートバック3と、シートバック上端にステー5、5(図3、図10参照)を介して取り付けられたヘッドレスト10とからなっている。
ヘッドレスト10にはシートに着座した着座者Mの両脇を保持するための2組のベルト20、20が取り付けられる。
各ベルト20は、それぞれ締結・解放可能のバックル22を備え、バックル22を結合したとき全体として両端で折り返されたリング形状となる。そして、とくに図4に示すように、ベルト20は折り返された一端をステー5に巻き掛けて後方へ引き出され、ヘッドレスト10の上部を経由して、図2、図3に示すように、他方の折り返し部をヘッドレスト10の前面からシートバック3の前面へ垂らしている。
図5は、ベルト20、20を取り外し、ベルトホルダ30のみを示す図である。
ベルトホルダ30は、ヘッドレスト10の上面を横方向(左右方向)に延びるフロントメンバ32と、ヘッドレスト10の後面を横方向に延びるリヤメンバ34とを、前後方向に延びる連結メンバ36、36で連結してある。
ヘッドレスト端面位置でのフロントメンバ32とリヤメンバ34の連結部38からさらに下方へ向かってそれぞれ所定長さの左ロアメンバ40aと右ロアメンバ40bが延びている。
左ロアメンバ40aと右ロアメンバ40bはそれぞれヘッドレスト10の下面側に引張られ、ファスナ48により互いに連結される。ファスナ48は左右の各ロアメンバに対する相対保持位置が調整可能、すなわち左ロアメンバと右ロアメンバの連結状態での全長を調整可能である。
フロントメンバ32、リヤメンバ34およびロアメンバ40はいずれもベルト20よりは細幅であるが、ベルト20と同様の材料で、ヘッドレスト10の形状に馴染みやすいものが選択される。
さらに、上述のように構成したシート着座補助装置は、衝突時の安全確保のための従来のシートベルトと共存させて車両に装備することができる。
そして、とくに頭部を支持するヘッドレストでベルトを支持していることにより、ベルトは正規姿勢時の着座者Mの頭部直近で両脇を吊り上げるから、大きなブレなしに正規姿勢に保持できる。
さらに、ベルト20には締結・解放可能のバックル22を備えているから、被介護者の腕が不自由な場合には、腕をリング状としたベルトに手先から通さなくても、バックル22を解放した状態のベルト20を脇の下に通したあとで締結してリング状とすることにより、脇を吊り上げ可能とすることができる。また、降車時にはバックル22を解放することによりベルト20から直ちに解放される。
つぎに、変形例を1つを示す。図7は変形例のベルトホルダをベルトとともに斜め前方から見下ろした斜視図、図8は変形例を斜め後方から見下ろした斜視図である。
ベルトホルダ30Aは、ベルトホルダ30と同様に、フロントメンバ32とロアメンバ40(40a、40b)を備え、フロントメンバ32上にはベルトガイドとしてのスリット44、44を形成する押さえメンバ42が縫い付けられている。
しかしこの変形例では、リヤメンバ34の両端がヘッドレストの左右の端面上においてフロントメンバ32に縫い付けて連結される代わりに、当該連結部位のフロントメンバ32にファスナ50が取り付けられており、リヤメンバ34Aの両端がそれぞれこのファスナ50によってフロントメンバ32に連結される。
ベルト20は、前述と同じく、ヘッドレスト10の後面側からリヤメンバ34Aとヘッドレスト10の間を通り、フロントメンバ32と押さえメンバ42の間のスリット44、44を貫通して、ヘッドレスト10の前面側へ出る。
ファスナ50も、ファスナ48同様に、リヤメンバ34Aに対する相対保持位置が調整可能、すなわち連結状態でのリヤメンバ34Aの全長を調整可能である。
その他の構成は実施の形態で説明したものと同じである。
これにより、ベルトガイドユニットのみからなるとくに構成簡単なベルトホルダとすることができる。
ベルト20はその一端をヘッドレスト10のステー5に巻き掛けて取り付け、またベルトと同様の材料で形成してベルトをガイドするベルトホルダ30をヘッドレスト10に被せて固定するものとしたが、これらも適用対象の特性に応じてシートバック3に相当する背もたれ部の上部からベルトを垂らすなど、種々の形態とすることができる。
また、ベルト20に被せる緩衝部材46は円筒状としたが、この形状もとくに限定されず、ベルトの断面形状にそったものとしてもよい。
2 シートクッション
3 シートバック
5 ステー
10 ヘッドレスト
20 ベルト
22 バックル
30、30A ベルトホルダ
32 フロントメンバ
34、34A リヤメンバ
36、36A 連結メンバ
38 連結部
40a 左ロアメンバ
40b 右ロアメンバ
48 ファスナ
42 押さえメンバ
44 スリット(ベルトガイド)
46 緩衝部材
50 ファスナ
M 着座者
Claims (5)
- シート上に着座した着座者の首部よりも高い位置に支持され、当該支持位置から着座者の頭部の左右両側を下方に延びるよう配置されたベルトを備え、
該ベルトはそれぞれ下端で折り返されたリング状とされ、
着座者の各腕を各ベルトに通すことにより、着座者の脇が吊り上げ方向に保持されることを特徴とするシート着座補助装置。 - 前記ベルトの着座者の脇周りと接触する部分には、緩衝部材が被せてあることを特徴とする請求項1に記載のシート着座補助装置。
- シートが上端にヘッドレストを取り付けたシートバックを有し、
前記ベルトは前記ヘッドレストに支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシート着座補助装置。 - 前記ヘッドレストはステーを介してシートバックに取り付けられ、
前記ベルトは一端を前記ステーに巻き掛けるとともに、前記ヘッドレストの上面を経由して、着座者の頭部が位置する当該ヘッドレストの前面側に延び、
前記ベルトの通過位置を規制するベルトガイドを備えて、前記ヘッドレストに固定されるベルトホルダを有することを特徴とする請求項3に記載のシート着座補助装置。 - 前記ベルトは、着座者の頭部の左右両側を下方に延びる部位において、締結・解放可能のバックルを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のシート着座補助装置。
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JP2006232102A JP4421585B2 (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | シート着座補助装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009095393A (ja) * | 2007-10-13 | 2009-05-07 | Teruko Kawakami | 着座用健康器具並びにその健康器具装着用椅子 |
WO2023222008A1 (zh) * | 2022-05-18 | 2023-11-23 | 延锋国际汽车技术有限公司 | 汽车座椅和用于汽车座椅的脊柱支撑约束装置 |
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2006
- 2006-08-29 JP JP2006232102A patent/JP4421585B2/ja not_active Expired - Fee Related
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