JP2008052837A - 球面収差補正素子及びそれを用いた光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】規格の異なる光ディスクの再生及び記録に際し、球面収差の発生を抑え良好なスポットを形成するとともに、使用時にカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差を補正し、異なる光ディスクの情報読取を安定的に行なうことができる光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、レーザ光源と、対物レンズと、光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、高分子樹脂15b中に液晶の粒15aが所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶15を対向する一対の透明基板11a、11b間に透明電極を介して挟持して構成した球面収差補正素子8を対物レンズ4よりレーザ光源側の光軸上に少なくとも2個以上設けた。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも、レーザ光源と、対物レンズと、光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、高分子樹脂15b中に液晶の粒15aが所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶15を対向する一対の透明基板11a、11b間に透明電極を介して挟持して構成した球面収差補正素子8を対物レンズ4よりレーザ光源側の光軸上に少なくとも2個以上設けた。
【選択図】図2
Description
本発明は、ホログラフィック高分子液晶からなる球面収差補正素子及びそれを備える光ピックアップ装置に関するものである。
コンパクトディスク(以下、CDという。)やデジタル多用途ディスク(以下、DVDという。)といった光ディスクが普及している。更に、近年、光ディスクの情報量を増やすために、光ディスクの高密度化に関する研究が進められ、例えば、高品位のDVDであるHD−DVDやブルーレイディスク(以下、BDという。)といった高密度化された光ディスクも実用化され始めている。
このような光ディスクの記録再生を行うにあたっては、光ディスクに光ビームを照射して情報の記録や情報の読み取りを可能とする光ピックアップ装置が用いられるが、光ディスクの種類によって、光ピックアップ装置に用いられる対物レンズの開口数(NA)や光源の波長が異なってくる。例えば、CDに対しては、対物レンズのNAが0.50、光源の波長が780nm、DVDに対しては、対物レンズのNAが0.65、光源の波長が650nm、HD−DVDに対しては、対物レンズのNAが0.65、光源の波長が405nm、BDに対しては、対物レンズのNAが0.85、光源の波長が405nmとなる。
このように、光ディスクの種類によって、用いられる対物レンズのNAや波長が異なるために、光ディスク毎に異なる光ピックアップ装置を用いることも考えられるが、光ピックアップ装置の装置サイズの小型化や光ピックアップ装置の装置構成の簡易化等を目的として、光ディスクの記録面に光ビームを集光する対物レンズを1つのみ有する一つの光ピックアップ装置で複数の光ディスクに対応することが考えられる。
しかし、CD,DVD,BD等の規格の異なる光ディスクはカバー層の厚みがそれぞれ異なるため、同一の装置で異なる波長のレーザを光ディスクに照射した場合、カバー層の厚み誤差に起因する球面収差が発生したり、図7に示すように対物レンズ4と光ディスクの作動距離(Working Distance:以下WDと略す)が特にCDにおいて短くなり、再生時、対物レンズ4と光ディスクが衝突することが問題となる。
従来、これらの問題点を解決する方法として、カバー層の厚み誤差に起因する球面収差を打ち消すように、光源と対物レンズとの間に配されたコリメータレンズを動かす方法や、1対のガラス基板間に配置した1対の透明電極内に液晶を封入して、電圧を印加することにより液晶の屈折率を変化させ入射した収差を補正する液晶回折素子が用いられていた(特許文献1参照)。
特開平10−92000公報
しかし、コリメータレンズを駆動させるためのアクチュエータを設ける場合、装置が大型化し、全体の設計が複雑になるという問題があった。
また、図8に示すように液晶回折素子13を用いた場合、液晶解析素子13を対物レンズ4の手前に配置して、対物レンズ4に所定の角度を有する発散光を入射するようにして球面収差の補正を行なうと、CDを再生等する場合のWDを広げることが可能となり、前述のWDが短くなるといった問題を解消しつつ、各光ディスクに対して球面収差の問題を解消することが可能となった。しかし、液晶回折素子13で回折されて生じる回折光には±1次光が発生するにもかかわらず、実際には片方の1次光しか使用しないため、光利用効率が低く、特に光強度が要求される再生及び記録時において好適な再生及び記録ができなくなるという問題があった。
そこで本発明は上記の事情に鑑み、規格の異なる光ディスクの再生及び記録に際し、球面収差の発生を抑え良好なスポットを形成するとともに、使用時にカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差の補正及び適度なWDを確保することができる球面収差補正素子及びこれを備えた光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の構成は、少なくとも、それぞれ波長の異なる光ビームを出射する複数の光源と、前記光源から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、前記記録面で反射された反射光を受光する光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、高分子樹脂中に液晶の粒が所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶を対向する一対の透明基板上に支持される透明電極で挟持して構成した球面収差補正素子を、前記対物レンズより前記光源側の光軸上に少なくとも2個以上設けたことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、高分子樹脂中に液晶の粒が所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶を対向する一対の透明基板間で挟持して構成したことを特徴とする球面収差補正素子である。
また本発明は、上記構成の球面収差補正素子において、前記高分子樹脂と前記液晶は略同一の屈折率を有し、前記透明基板と前記ホログラフィック高分子分散型液晶との間には透明電極が配置されることを特徴とする。
また本発明は、上記構成の球面収差補正素子の作製方法であって、前記透明基板間に前記液晶と前記高分子樹脂の混合液を挟み、該混合液に光の干渉縞を照射する工程を含むことを特徴とする。
また本発明は、少なくとも、それぞれ波長の異なる光ビームを出射する複数の光源と、前記光源から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、前記記録面で反射された反射光を受光する光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、上記構成の球面収差補正素子を前記対物レンズより前記光源側の光軸上に設けたことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、上記構成の光ピックアップ装置であって、上記球面収差補正素子を少なくとも2個以上設けたことを特徴とする光ピックアップ装置である。
本発明の第1の構成によれば、光ピックアップ装置内に高分子樹脂中に所定パターンに分散した液晶の粒からなるホログラフィック高分子分散型液晶を対向する一対の透明電極間に挟持して構成される球面収差補正素子を配すことにより、対物レンズに所定の角度を有する発散光を入射させ球面収差を打ち消す。これにより、規格の異なる光ディスク使用時にカバー層の厚み誤差によって生じる球面収差の補正及び適度なWDを確保することができる。
また、本発明に係る球面収差補正素子を透過した特定波長光は球面収差に必要な+1次光のみを発生することが可能であるため、±1次光を発生させる従来のネマテッィク液晶を用いた球面収差補正素子と比較して光利用効率を高めることが可能となる。
また、球面収差補正素子を複数個設けることにより、CD、DVD等複数の光ディスクの使用時に発生する各球面収差を、対応する球面収差補正素子で個別に補正することができ、BD/DVD/CD互換光ピックアップ装置の提供が可能となる。
また、ホログラフィック高分子分散型液晶により構成される球面収差補正素子は波長選択性により特定波長以外の光をほぼ素通りさせるため、球面収差補正素子を複数設けた場合においても、光利用効率への影響は少ない。また、透明基板とホログラフィック高分子分散型液晶の間に介された透明電極に電圧を印加することで特定波長光以外の光透過性をさらに高め、光利用効率を向上させることができる。
また、本発明の第2の構成によれば、球面収差補正素子を透明基板間に液晶と高分子樹脂からなるホログラフィック高分子分散型液晶を挟持して構成することにより、対物レンズに所定の角度を有する発散光を入射して球面収差を打ち消すことで球面収差の補正及び適度なWDを確保することができる。
また、同時に球面収差補正素子を透過した光は球面収差に必要な+1次光のみ発生し、±1次光を発生させる従来のネマテッィク液晶を用いた従来の球面収差補正素子と比較して高い光利用効率を確保することができる。
また、ホログラフィック高分子分散型液晶により構成される球面収差補正素子は波長選択性を有するために特定波長以外の光をほぼ素通りさせるため、異なる波長光を使用するBD、DVD、CDの使用においても光利用効率への影響を少なくすることが可能である。
また、本発明の第3の構成によれば、透明基板とホログラフィック高分子分散型液晶の間に透明電極を介し、電極に電圧をかけることで特定波長以外の波長光が球面収差補正素子を透過する際、透過率をさらに向上させることができ、光利用効率をいっそう向上させることができる。
また、本発明の第4の構成によれば、透明基板間に液晶の粒と高分子樹脂の混合液を挟み、該混合液に光の干渉縞を照射する工程により球面収差補正素子を作製することにより、上記球面収差補正素子を容易に作製することができる。
また、本発明の第5の構成によれば、光源と、対物レンズと、光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、上記球面収差補正素子を対物レンズより光源側の光軸上に設けることで、光利用効率の優れる球面収差補正素子により、光強度が要求される再生及び記録時において好適な再生及び記録が可能となる。
また、本発明の第6の構成によれば、球面収差補正素子を複数個設けることにより、CD、DVD等複数の光ディスクの使用時に発生する各球面収差を、対応する球面収差補正素子で個別に補正することができ、BD/DVD/CD互換光ピックアップ装置の提供が可能となる。また、球面収差補正素子は波長選択性を有するため、異なる波長光を使用するBD、DVD、CDの使用においても光利用効率への影響が少ない。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。なお、従来例の図7、図8と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図1は本発明の実施形態である光ピックアップ装置10の構成を示すものである。この光ピックアップ装置10は、レーザ光源1、ビームスプリッタ2、コリメータレンズ3、対物レンズ4、集光レンズ5、光検出器6、球面収差補正素子8、反射鏡9で構成されている。
再生時、レーザ光源1から出射したレーザ光は、コリメータレンズ3で平行光とされた後、ビームスプリッタ2を透過し、反射鏡9により方向を変え球面収差補正素子8に入射し、その後、球面収差補正素子8から対物レンズ4方向に出射し、対物レンズ4で絞られ光ディスク7の信号面上に集光照射される。なお、光ディスク7表面は所定の厚さを有するカバー層により覆われ保護されている。
一方、信号面上から反射するレーザ光の戻り光は、対物レンズ4、を透過した後、球面収差補正素子8を透過し、ビームスプリッタ2で反射し、集光レンズ5を介して光検出器6に入射する。こうして、光検出器6から得られる光出力はトラッキング検出信号、再生信号として用いられる。なお、図1においてレーザ光源1は三波長一体型の光源を使用しているが、複数の光源を搭載してもよい。
ここで、同一の対物レンズ4を用いてCD,DVD,BD等の異なる規格の光ディスクを再生する場合、カバー層の厚みがそれぞれ異なるため、球面収差が発生し再生信号が劣化するという問題が生ずる。
この再生信号の劣化を解消するため、対物レンズ4とレーザ光源1間の光軸上に球面収差補正素子8を配置し、球面収差補正素子8に入射したレーザ光を所定の発散角αで出射させ、対物レンズ4に所定の角度で入射させることで球面収差を打ち消し、球面収差を補正し、併せて十分なWDを確保している。なお、光ディスク7を反射し、球面収差補正素子8にαの角度で入射した光は元の平行光として出射し、ビームスプリッタ2方向へ進行する。なお、屈折角αは使用する各光ディスクに応じて設定される角度である。
したがって、この発散角αを最適に設計することで異なる波長光を用いる光ディスクの再生記録において発生する球面収差を個別に補正することができる。このとき、球面収差補正素子8の発散角αは構成される液晶の粒の分散パターンにより決定され、波長選択性を有する。したがって、規格のことなる複数の光ディスクを再生記録する場合、出射する光の発散角αが異なる球面収差補正素子8を複数設け、対応する素子を用いて球面収差補正を行なう必要がある。
なお、球面収差補正素子8は上記発散角選択性の外に波長選択性を有し、具体的には、厚さ10μmのホログラフィック高分子分散型液晶を有する15を有する球面収差補正素子8に対して高透過率を得ることができる。このため、複数の波長光を用いるBD/DVD/CD互換光ピックアップ装置においても不要な光透過率の低下を招くことはない。
次にこの球面収差補正素子8について具体的に説明する。図2(a)は球面収差補正素子8の一部を切り出した斜方図であり、図2(b)は図2(a)に記載の球面収差補正素子8のA−A’における断面図、図2(c)はB−B’における断面図である。球面収差補正素子8は対向する二枚の透明基板であるガラス板11a、11bにより挟持されたホログラフィック高分子分散型液晶(Holographic Polymer Dispersed Liquid Crystal)15からなり、ホログラフィック高分子分散型液晶15は高分子樹脂15a中に所定の3次元パターンで分散した液晶の粒15aにより構成されている。(図2(c)参照)なお、図示していないが、各ガラス板11a、11bとホログラフィック高分子分散型液晶15の間に透明電極を設ける場合、対向する一対の透明電極でホログラフィック高分子分散型液晶15を挟持し、透明基板11a、11bで透明電極を支持する。なお、この透明電極として、例えばITO(酸化インジウムスズ)が挙げられる。
また、液晶の粒15aには直径100nm以下のネマティック液晶の粒を用い、高分子樹脂15bには液晶の粒15aを構成する液晶と略同一の屈折率を有する材料を用い、これらで構成されるホログラフィック高分子分散型液晶15の厚みは数μm〜数十μmである。
なお、液晶の粒15aをネマティック液晶の粒で構成する代わりにスメクティック液晶の粒などで構成することで、高い配向保持性を付与し、電界印可後の配向状態をより保持させることも可能である。
高分子樹脂15b中に分散した液晶の粒15aは球面収差補正素子8の面上に入射した光のうち、図2(b)で示した同心円外側の領域に入射した光ほど出射光の発散角が大きくなるよう中心から外側方向へ間隔を狭めながら同心円状に配列している。
これは、位相シフトパターンを示す図3から明らかなように、光ディスク7のカバー層の厚みのばらつきによる球面収差は、対物レンズ4の中心から外側にいくほど収差値が大きくなる同心円状の分布を有するためであり、このような形状の収差を打ち消すような収差補正パターンは液晶の粒15aの配列パターンを収差の度合いに応じて領域ごとに3次元的に設計することで、連続的に球面収差を打ち消し、残留収差をいっそう低く抑えることができる。なお、本発明において図2に示した高分子樹脂15b中の液晶の粒15aの配列パターンは一実施形態に過ぎず、配列パターンを限定するものではない。
次にこの高分子樹脂15中に分散した液晶の粒15aの配列パターンの設計方法について説明する。本発明に係る球面収差補正素子8は異なる方向から照射したレーザ光が、互いに干渉しあい形成される干渉縞において、光強度の強い腹の部分で高分子の光重合を開始させ、光強度の弱い節の部分に液晶の粒15aによる配列パターンを形成することで作製される。
図4は本発明に係る球面収差補正素子8の作成方法を示す図である。球面収差補正素子8に入射したレーザ光は所定の発散角αで出射し、対物レンズ4に入射しそこで球面収差補正が行なわれ光ディスク7上の集光点7aに集光照射される必要がある。このため、集光点7aから特定波長光を発光させ、対物レンズ4を透過し入射角αで入射するレーザ光と、コリメータレンズ3で平行光とした前記特定波長光と等価なレーザ光を干渉させ干渉縞を形成し、この干渉縞が形成される領域に2枚のガラス板11a、11bの間に液晶の粒15aと光硬化性樹脂が互いに溶け合わさった混合液を注入したものを配置することで、該混合液に照射される干渉縞に応じた液晶の粒15aの配列パターンを形成することができる。
これにより、干渉縞を形成する一方の光を上記作成された球面収差補正素子8に入射させると、干渉縞を形成するもう一方の光と等価な光が球面収差補正素子8から出射する。つまり、コリメータレンズ3で平行光とした前記特定波長光を球面収差補正素子8に入射させることで発散角αを有する光が球面収差補正素子8から出射し、対物レンズ4により集光点7bへ集光照射する。
DVD用球面収差補正素子8について具体的に説明すると、図5に示すように球面収差補正素子8を作成する場合、レーザ光源1から出射し、コリメータレンズ3で平行光となった赤色レーザ光をハーフミラー12で2分割した後、一方の赤色レーザ光を反射鏡9を用いて第1レンズ11に入射させDVDディスク7上の集光点7aに集光させた後、対物レンズ4を透過させ球面収差補正素子8を配置する所定の領域に一定の入射角で入射させる。これにより、DVDディスク上に位置する集光点7aと等価な点から発光する赤色レーザ光を所定領域に形成することができる。
以上より、集光点7aからの入射光とレーザ光源1からのもう一方の光が球面収差補正素子8を配置する所定の領域で互いに干渉しあい干渉縞を形成し、この領域にガラス板11a、11bの間に液晶と光硬化性樹脂が互いに溶け合わさった混合液を注入し、干渉縞を照射することで液晶の粒15aが所定の配列パターンを形成し、DVD用球面収差補正素子8が作製される。
なお、CD、BD用球面収差補正素子8についても上記方法と同様の方法により、対応するレーザ光により作製することができる。
以上より、異なる方向から照射したレーザ光の干渉により形成される干渉縞を用いて液晶の粒15aの3次元配列パターンが形成され、残留収差をいっそう低く抑えることができる。
また、上記作製した球面収差補正素子8は発散角αを選択することができるとともに特定波長以外の波長光をほぼ素通りさせる波長選択性を有するため、BD/DVD/CD互換光ピックアップ装置を作製するには、例えばDVD、CDに対応する球面収差補正素子8を重ね合わせ、各波長光に対応する球面収差を各球面収差補正素子8で行なえばよい。
図6はCD及びDVD用複数球面収差補正素子8a、8bを設けた場合の光ディスク7上に集光する光の進行を示したものである。CDを使用する場合、図16(a)より赤外波長光はDVDに対応する球面収差補正素子8bを透過し、CDに対応する球面収差補正素子8aで所定の発散角α1で発散し球面収差を行なう。また、DVDを使用する場合、赤色波長光はDVDに対応する球面収差補正素子8bで所定の発散角α2で発散し、CDに対応する球面収差補正素子8aを透過し、球面収差を行なう。また、BDを使用する場合、対物レンズをBD用に最適設計しておけば、青色波長光は各球面収差補正素子8を透過し球面収差補正を行なう必要はない。
また、球面収差補正素子8を構成するガラス板11a、11bとホログラフィック高分子分散型液晶15の間に透明電極(不図示)を介しホログラフィック高分子分散型液晶15に電圧を印加することで、特定波長以外の波長光の透過時、光の減衰を抑え光の利用効率を高めることができる。
これは、透明電極に電圧が印可されない状態において、入射した光は液晶の粒15a(図2(c)参照)と高分子樹脂15b(図2(c)参照)の屈折率の差により散乱し、ブラッグ条件を満たす特定波長の光のみが所定方向に発散するが、透明電極に電圧が印可した場合、液晶の粒15aが配向し、光軸方向に対して液晶の粒15aと高分子樹脂15bの屈折率が限りなく一致し、散乱がほとんど発生しないからである。
また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、レンズの収差を補正し、安定した光ディスクの再生及び録画を可能とする光ピックアップ装置に関する。
1 レーザ光源
2 ビームスプリッタ
3 コリメータレンズ
4 対物レンズ
5 集光レンズ
6 光検出器
7 光ディスク
7a 集光点
8 球面収差補正素子
9 反射鏡
10 光ピックアップ装置
11 ガラス板
12 ハーフミラー
13 液晶回折素子
15 ホログラフィック高分子分散型液晶
2 ビームスプリッタ
3 コリメータレンズ
4 対物レンズ
5 集光レンズ
6 光検出器
7 光ディスク
7a 集光点
8 球面収差補正素子
9 反射鏡
10 光ピックアップ装置
11 ガラス板
12 ハーフミラー
13 液晶回折素子
15 ホログラフィック高分子分散型液晶
Claims (6)
- 少なくとも、それぞれ波長の異なる光ビームを出射する複数の光源と、
前記光源から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、
前記記録面で反射された反射光を受光する光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、
高分子樹脂中に液晶の粒が所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶を対向する一対の透明基板上に支持される透明電極で挟持して構成した球面収差補正素子を、前記対物レンズより前記光源側の光軸上に少なくとも2個以上設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。 - 高分子樹脂中に液晶の粒が所定のパターンで分散してなるホログラフィック高分子分散型液晶を対向する一対の透明基板間で挟持して構成したことを特徴とする球面収差補正素子。
- 前記高分子樹脂と前記液晶は略同一の屈折率を有し、
前記透明基板と前記ホログラフィック高分子分散型液晶との間には透明電極が配置されることを特徴とする請求項2に記載の球面収差補正素子。 - 請求項2又は請求項3に記載の球面収差補正素子の作製方法であって、
前記透明基板間に前記液晶と前記高分子樹脂の混合液を挟み、該混合液に光の干渉縞を照射する工程を含むことを特徴とする球面収差補正素子の作製方法。 - 少なくとも、それぞれ波長の異なる光ビームを出射する複数の光源と、
前記光源から出射された光ビームを光記録媒体の記録面に集光する対物レンズと、
前記記録面で反射された反射光を受光する光検出器とを備えた光ピックアップ装置において、
請求項2又は請求項3に記載の球面収差補正素子を前記対物レンズより前記光源側の光軸上に設けたことを特徴とする光ピックアップ装置。 - 前記球面収差補正素子を少なくとも2個以上設けたことを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
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