JP2008052827A - テープ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷調整の管理の容易化を図る。
【解決手段】第1のカム部と第2のカム部とを有するフライホイールと、テープ状記録媒体の始端又は終端を検出するエンド検出レバー50と、エンド検出レバーによって回動方向における所定の一方向へ付勢されテープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバー18とを設け、切替レバーに第1のカム部への係合によりテープ走行モードを形成し第2のカム部への係合によりテープ走行停止モードを形成するカム係合部20aを設け、シャーシとエンド検出レバーの間にリール台に固定されるバネ受け部材51を設け、バネ受け部材とシャーシの間にシャーシに対するリール台の回転軸方向における負荷を調整する第1の負荷調整用バネ52を配置し、バネ受け部材とエンド検出レバーの間にリール台に対するエンド検出レバーの回転軸方向における負荷を調整する第2の負荷調整用バネ53を設けた。
【選択図】図7
【解決手段】第1のカム部と第2のカム部とを有するフライホイールと、テープ状記録媒体の始端又は終端を検出するエンド検出レバー50と、エンド検出レバーによって回動方向における所定の一方向へ付勢されテープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバー18とを設け、切替レバーに第1のカム部への係合によりテープ走行モードを形成し第2のカム部への係合によりテープ走行停止モードを形成するカム係合部20aを設け、シャーシとエンド検出レバーの間にリール台に固定されるバネ受け部材51を設け、バネ受け部材とシャーシの間にシャーシに対するリール台の回転軸方向における負荷を調整する第1の負荷調整用バネ52を配置し、バネ受け部材とエンド検出レバーの間にリール台に対するエンド検出レバーの回転軸方向における負荷を調整する第2の負荷調整用バネ53を設けた。
【選択図】図7
Description
本発明はテープ駆動装置についての技術分野に関する。詳しくは、リール台に対する負荷を調整する第1の負荷調整用バネとエンド検出レバーに対する負荷を調整する第2の負荷調整用バネを設けて負荷調整の管理の容易化を図る技術分野に関する。
テープ状記録媒体に対して情報信号の記録や再生を行うことができるテープ駆動装置、例えば、テープカセットプレーヤーには、テープ状記録媒体に記録された情報信号の再生を行う再生モード、テープ状記録媒体に対して情報信号の記録を行う録音モード、テープ状記録媒体を高速で正転走行させて所謂早送りを行う早送りモード、テープ状記録媒体を高速で反転走行させて所謂巻戻しを行う巻戻しモード等を備えるものがあり、これらの各モードを各種のギヤ及びレバー等を備えるテープ駆動機構を動作させて形成するようにしている。
このようなテープ駆動装置には、テープ状記録媒体が走行され該テープ状記録媒体が始端又は終端までリール台に巻き取られた状態において、テープ状記録媒体のエンド検出を行いテープ走行停止モードを自動的に形成する所謂オートストップ機構が設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
オートストップ機構としては、種々の機構が存在するが、例えば、テープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバーをシャーシに回動自在に設け、テープ状記録媒体の走行中にエンド検出レバーによってテープ状記録媒体の始端又は終端が検出されたときに切替レバーを第1の回動方向へ回動させ、テープ走行停止モードを形成するようにしたものがある。
エンド検出レバーは、例えば、シャーシに支持されたリール台の回転に応じて回転され、テープ状記録媒体の走行中には切替レバーを第1の回動方向とは反対の第2の回動方向へ付勢してテープ走行停止モードが形成されない状態に切替レバーを保持し、テープ状記録媒体の始端又は終端が検出されたときには切替レバーに対する第2の回動方向への付勢を解除し、切替レバーが第1の回動方向へ回動可能な状態となるように動作されている。
エンド検出レバーは一方のリール台に該リール台とシャーシの間で回転自在に支持され、負荷を調整する負荷調整用バネによってリール台の回転軸方向においてリール台に押し付けられる方向へ付勢されている。
上記したオートストップ機構にあっては、負荷調整用バネによってエンド検出レバーがリール台に押し付けられる方向へ付勢されると共にリール台にシャーシに対する回転負荷(フリクション)が付与されるように付勢されている。従って、負荷調整用バネは、エンド検出レバーをリール台の回転に応じて回転させるためにエンド検出レバーをリール台側へ付勢する機能と、リール台に巻き取られるテープ状記録媒体の弛み等を防止するためにリール台にフリクションを付与するようにリール台を付勢する2つの付勢機能を有している。
ところで、テープ駆動装置にあっては、使用環境、例えば、高温時における使用時等に負荷調整用バネのエンド検出レバーに対する付勢力に変化が生じる場合があり、この場合にはエンド検出レバーの切替レバーに対する第2の回動方向への付勢力が小さくなってしまい、切替レバーが意図せず第1の回動方向へ回動してしまい、テープ状記録媒体の走行中にテープ走行停止モードが形成されてしまうと言う不具合を生じるおそれがある。
ところが、従来のテープ駆動装置にあっては、上記したように、負荷調整用バネが2つの付勢機能を受け持っているため、不具合の発生要因である負荷調整用バネのエンド検出レバーに対する付勢力に関する管理を、負荷調整用バネのリール台に対する付勢力の管理とは別個に行うことができず、テープ状記録媒体の走行中におけるテープ走行停止モードの形成と言う不具合の発生を確実に防止することが困難であると言う問題がある。
そこで、本発明テープ駆動装置は、上記した問題点を克服し、負荷調整の管理の容易化を図ることを課題とする。
本発明テープ駆動装置は、上記した課題を解決するために、駆動モーターの駆動力によって回転されると共に回転中心側に位置する第1のカム部と該第1のカム部より外側に位置する第2のカム部とを有するフライホイールと、シャーシに回転自在に支持されフライホイールを介して駆動モーターの駆動力が伝達されて回転されると共にテープ状記録媒体が巻回される一対のリール台と、一方のリール台にシャーシとリール台の間で回転自在に支持されリール台の回転に応じて回転されると共にテープ状記録媒体の始端又は終端を検出するエンド検出レバーと、シャーシに回動自在に支持されると共にリール台の回転中にエンド検出レバーによって回動方向における所定の一方向へ付勢され回動位置に応じてテープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバーとを設け、該切替レバーにエンド検出レバーによる付勢の有無に応じてフライホイールの第1のカム部又は第2のカム部に係合され第1のカム部への係合によりテープ走行モードを形成し第2のカム部への係合によりテープ走行停止モードを形成するカム係合部を設け、シャーシとエンド検出レバーの間にリール台に固定されるバネ受け部材を設け、該バネ受け部材とシャーシの間にシャーシに対するリール台の回転軸方向における負荷を調整する第1の負荷調整用バネを配置し、バネ受け部材とエンド検出レバーの間にリール台に対するエンド検出レバーの回転軸方向における負荷を調整する第2の負荷調整用バネを設けたものである。
従って、本発明テープ駆動装置にあっては、第1の負荷調整用バネによってリール台が付勢され、第2の負荷調整用バネによってエンド検出レバーが付勢される。
本発明テープ駆動装置は、駆動モーターの駆動力によって回転されると共に回転中心側に位置する第1のカム部と該第1のカム部より外側に位置する第2のカム部とを有するフライホイールと、シャーシに回転自在に支持されフライホイールを介して駆動モーターの駆動力が伝達されて回転されると共にテープ状記録媒体が巻回される一対のリール台と、一方のリール台にシャーシとリール台の間で回転自在に支持されリール台の回転に応じて回転されると共にテープ状記録媒体の始端又は終端を検出するエンド検出レバーと、シャーシに回動自在に支持されると共にリール台の回転中にエンド検出レバーによって回動方向における所定の一方向へ付勢され回動位置に応じてテープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバーとを備え、該切替レバーにはエンド検出レバーによる付勢の有無に応じてフライホイールの第1のカム部又は第2のカム部に係合され第1のカム部への係合によりテープ走行モードを形成し第2のカム部への係合によりテープ走行停止モードを形成するカム係合部が設けられ、シャーシとエンド検出レバーの間にリール台に固定されるバネ受け部材を設け、該バネ受け部材とシャーシの間にシャーシに対するリール台の回転軸方向における負荷を調整する第1の負荷調整用バネを配置し、バネ受け部材とエンド検出レバーの間にリール台に対するエンド検出レバーの回転軸方向における負荷を調整する第2の負荷調整用バネを設けたことを特徴とする。
従って、第2の負荷調整用バネがリール台に対するエンド検出レバーの回転に対する負荷を付与する専用の部材として用いられ、リール台に対するエンド検出レバーの回転に対する負荷の調整をシャーシに対するリール台の回転に対する負荷の調整とは別個に管理することができ、負荷調整の管理の容易化を図ることができる。
請求項2に記載した発明にあっては、シャーシにスライド自在に支持されシャーシに対する位置に応じてテープ走行モードとテープ走行停止モードとの変換を行うスライダーを設け、切替レバーのカム係合部がフライホイールの第2のカム部に係合されたときにカム係合部によってスライダーを押圧してテープ走行モードを形成するようにしたので、テープ走行モードの形成を簡単かつ確実に行うことができる。
請求項3に記載した発明にあっては、第1の負荷調整用バネと第2の負荷調整用バネとしてともに圧縮コイルバネを用い、第1の負荷調整用バネと第2の負荷調整用バネの軸中心をリール台の回転中心及びエンド検出レバーの回転中心とを軸方向において略一致させたので、シャーシに対するリール台の回転に対する負荷の調整及びリール台に対するエンド検出レバーの回転に対する負荷の調整を高精度に行うことができ、また、リール台とエンド検出レバーの回転中の軸ブレを防止することができる。
請求項4に記載した発明にあっては、上記バネ受け部材の外形を円形状に形成し、該バネ受け部材の中心とリール台の回転中心及びエンド検出レバーの回転中心とを軸方向において略一致させたので、バネ受け部材の構成が簡単であると共にリール台とエンド検出レバーの回転中の軸ブレを防止することができる。
以下に、本発明テープ駆動装置をテープカセットプレーヤーに適用した最良の形態を添付図面を参照して説明する。
尚、以下の説明にあっては、使用者から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、使用者側を前方とし、その反対側を後方とする。また、各部の回転方向及び回動方向については、前方(正面)から見た状態で説明し、時計回り方向をR1方向とし、反時計回り方向をR2方向とする。また、テープ駆動装置における各部は図示しないバネ部材によって所定の方向へ付勢されているものがあるが、各部の付勢方向については、図中に、太い矢印によって示す。
尚、以下に示す各方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
テープ駆動装置(テープカセットプレーヤー)1は外筐2内に所要の各部が配置されて成る(図1参照)。外筐2は、例えば、横長の扁平な略矩形状に形成され、本体部3と該本体部3に回動自在に支持された蓋部4とから成る。蓋部4は、外筐2の前面部の略全体を構成する部分であり、例えば、下端部を支点として本体部3に対して回動可能とされている。
本体部3の上面3aには左右に離隔して下方へ押圧操作される複数の操作釦5、5、・・・が配置されている。操作釦5、5、・・・としては、左側から順に、テープ状記録媒体100の走行を一時的に停止させるための一時停止釦5a、テープ状記録媒体100の走行を停止又はテープカセット200をイジェクトするためのストップ・イジェクト釦5b、テープ状記録媒体100の一方向(正転方向)における高速走行を行うための早送り釦5c、テープ状記録媒体100の他方向(反転方向)における高速走行を行うための巻戻し釦5d、記録(録音)した情報信号の再生を行うための再生釦5e及び情報信号を記録(録音)するための録音釦5fが設けられている。
次に、テープ駆動装置1の内部に設けられたテープ駆動機構6の構成について説明する(図2乃至図10参照)。尚、以下のテープ駆動機構6の構成についての説明は、何れの操作釦5、5、・・・も操作されていないストップモードにおける状態で行う。
テープ駆動機構6は外筐2の内部に設けられたシャーシ7に所要の各部が配置されて成る(図2及び図3参照)。
シャーシ7の左端寄りの位置には、図4に示すように、突片挿通孔7aと突部挿通孔7bが形成されている。シャーシ7には突部挿通孔7bの下側の位置にレバー挿通孔7cが形成されている。シャーシ7の略中央部には、上側に軸挿通孔7dが形成され、下側に配置孔7eが形成されている。シャーシ7の右端寄りの位置には操作片挿通孔7fが形成されている。
シャーシ7には、突片挿通孔7aの開口縁に第1のバネ掛け片7gが設けられ、突部挿通孔7bの直ぐ右側の位置に第2のバネ掛け片7hが設けられている。
シャーシ7の後面7i側には正逆両回転が可能な駆動モーター8が配置されている(図3参照)。駆動モーター8はシャーシ7に取り付けられたモーター台座9を介してシャーシ7に配置されている。
シャーシ7の後面7i側にはフライホイール10が回転自在に支持されている(図3参照)。フライホイール10は、図5に示すように、円板部11と該円板部11の中心部に固定された回転軸12とから成る。フライホイール10は回転軸12がシャーシ7の突片挿通孔7aの直ぐ右側の位置に支持されている。
円板部11は本体13と該本体13の前面に設けられた小径プーリー部14と本体13の後面に設けられた大径プーリー部15とから成る。
小径プーリ部14には、図5及び図6に示すように、回転中心側に第1のカム部16が設けられ、該第1のカム部16の外側に第2のカム部17が設けられている。第1のカム部16は回転中心からの距離が一定に形成された円弧状部16aと回転中心からの距離が変化される変位部16bとが連続して成る。回転中心から変位部16bまでの距離は回転中心から円弧状部16aまでの距離より大きくされている。第2のカム部17は変位部16bの外側に離隔して設けられ、略円弧状に形成されている。
シャーシ7には、突部挿通孔7bの直ぐ下側の部分を支点として切替レバー18が回動自在に支持されている(図3参照)。切替レバー18は、図7に示すように、円形状の支点部19と該支点部19から放射方向へ突出されたアーム部20と支点部19からアーム部20とは異なる放射方向へ突出された作用突部21とが一体に形成されて成る。
支点部19にはシャーシ7に取り付けられる支持用ネジ22が挿通され、該支持用ネジ22と支点部19の間に圧縮バネ23が支持される。切替レバー18は圧縮バネ23によってシャーシ7側へ付勢され、一定のフリクションを有した状態でシャーシ7に回動自在に支持される。
アーム部20の先端部には後方へ突出されたカム係合部20aが設けられている(図5及び図7参照)。アーム部20の中間部には前方へ突出されたバネ支持突部20bが設けられている(図7参照)。アーム部20はカム係合部20aがフライホイール10の中心部付近に位置され(図3参照)、フライホイール10の第1のカム部16又は第2のカム部17に選択的に係合される。
作用突部21の先端部には軸挿入孔24が形成されている(図3及び図7参照)。軸挿入孔24には左側開口押圧縁24aと右側開口押圧縁24bとが形成されている。
切替レバー18は作用突部21の左側開口押圧縁24aと右側開口押圧縁24bの何れが押圧されても、R1方向への回動力が付与される形状に形成されている。
シャーシ7の第1のバネ掛け片7gには第1の捩じりコイルバネ25が支持されている(図4参照)。第1の捩じりコイルバネ25はコイル部25aと左側に位置する第1の腕部25bと右側に位置する第2の腕部25cとから成り、コイル部25aが第1のバネ掛け片7gに支持され、第2の腕部25cが切替レバー18のバネ支持突部20bに左側から係合可能な位置にある。
シャーシ7の第2のバネ掛け片7hには第2の捩じりコイルバネ26が支持されている。第2の捩じりコイルバネ26はコイル部26aと上側に位置する第1のアーム部26bと下側に位置する第2のアーム部26cとから成り、コイル部26aが第2のバネ掛け片7hに支持され、第1のアーム部26bが突部挿通孔7bを挿通されて前方へ突出され、第2のアーム部26cが切替レバー18の作用突部21に上側から係合可能な位置にある。
シャーシ7の後面7i側には首振レバー27が軸挿通孔7dと配置孔7eの間の位置を支点として回動自在に支持されている(図2及び図3参照)。首振レバー27は図示しないバネ部材によってR1方向へ付勢されている。首振レバー27は支持面部28と該支持面部28から略上方へ突出された被作用突部29とから成り、該被作用突部29の先端部には前方へ突出された被作用軸29aが設けられている。
首振レバー27は被作用突部29における支持面部28寄りの部分が回動支点とされ、支持面部28が配置孔7eに配置され、被作用突部29が軸挿通孔7dに配置され、被作用軸29aが軸挿通孔7dから前方へ突出されている。
首振レバー27の支持面部28の後面には、プーリー30が回転自在に支持されている。
駆動モーター8のモーター軸とフライホイール10の大径プーリー部15との間にはベルト31が巻回され、フライホイール10の小径プーリー部14とプーリー30との間にはベルト32が巻回されている。従って、駆動モーター8が回転されると、その駆動力がベルト31、フライホイール10及びベルト32を介してプーリー30に伝達され、該プーリー30が回転される。
シャーシ7の後面7iには、その上端部における右端寄りの位置に保持突部33が設けられている(図3参照)。保持突部33には左右に離隔して一対のスイッチ片34、35が保持され、該スイッチ片34、35は保持突部33から下方へ突出されている。スイッチ片34、35が接触されることにより電源回路が閉じ、駆動モーター8に駆動電流が供給される。スイッチ片34、35の下端部はシャーシ7の操作片挿通孔7fの真後ろに位置されている。
シャーシ7の前面7jにはサブシャーシ36が取り付けられている(図2及び図8参照)。サブシャーシ36はシャーシ7の略上半部に相当する部分を前側から覆うようにして取り付けられている。サブシャーシ36には左右に離隔して後方へ突出された支持ピン36a、36a、36aが設けられている。
シャーシ7とサブシャーシ36の間には、図8に示すように、左右に離隔してそれぞれ上下方向へ延びる一時停止レバー37、ストップレバー38、早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41及び録音レバー42が上下方向へ移動自在に支持されている。一時停止レバー37、ストップレバー38、早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41及び録音レバー42は何れも図示しない各バネ部材によって上方へ付勢されている。
一時停止レバー37は一時停止釦5aを押圧操作することにより下方へ移動され、ストップレバー38はストップ・イジェクト釦5bを押圧操作することにより下方へ移動され、早送りレバー39は早送り釦5cを押圧操作することにより下方へ移動され、巻戻しレバー40は巻戻し釦5dを押圧操作することにより下方へ移動され、再生レバー41は再生釦5eを押圧操作することにより下方へ移動され、録音レバー42は録音釦5fを押圧操作することにより下方へ移動される。
一時停止レバー37には、図9に示すように、上端寄りの位置に前方へ突出された押圧突部37aが設けられ、上下方向における略中央部に後方へ突出されたバネ作用突部37bが設けられ、下端部に押圧部37cが設けられている。押圧突部37aはサブシャーシ36に形成された図示しない挿通孔から前方へ突出されている。バネ作用突部37bはシャーシ7の突片挿通孔7aから後方へ突出され、一時停止レバー37が下方へ移動されたときに第1の捩じりコイルバネ25の第1の腕部25bを右方へ移動させる方向へ押圧する。押圧部37cは、一時停止レバー37が下方へ移動されたときにサブシャーシ36から下方へ突出される。
ストップレバー38には、上下方向における略中央部に前方へ突出された押圧片部38aが設けられている。ストップレバー38の下端部はバネ押圧部38bとして設けられている。
早送りレバー39には、上下方向における略中央部に前方へ突出された作用片部39aが設けられ、下端部に摺動突部39bが設けられている。摺動突部39bは上方へ行くに従って右方へ変位するように傾斜され、首振レバー27の被作用軸29aに右方から接触されている。首振レバー27は、上記したように、R1方向へ付勢されているため、早送りレバー39が下方へ移動されると摺動突部39bが被作用軸29aと摺動され、首振レバー27がバネ部材の付勢力によってR1方向へ回動される。
巻戻しレバー40には、上下方向における略中央部に前方へ突出された作用片部40aが設けられ、下端部に摺動突部40bが設けられている。摺動突部40bは下方へ行くに従って左方へ変位するように傾斜され、首振レバー27の被作用軸29aに右方から接触可能とされている。巻戻しレバー40が下方へ移動されると摺動突部40bが被作用軸29aを押圧しながら摺動され、バネ部材の付勢力に抗してR2方向へ回動される。
再生レバー41には、上下方向における略中央部の左端部に前方へ突出された連結片部41aが設けられ、該連結片部41aの右側の位置に前方へ突出された作用片部41bが設けられ、下端寄りの位置に右方へ突出された連動突片41cが設けられている。
録音レバー42には、上下方向における略中央部に左方へ突出された連結片部42aが設けられ、下端部に被規制突部42bが設けられている。
シャーシ7とサブシャーシ36の間にはスライダー43が左右方向へ移動自在に支持されている(図3及び図8参照)。スライダー43は図示しないバネ部材によって右方に付勢されている。
スライダー43は、図10に示すように、左右方向に長い水平部44と該水平部44の左端部から下方へ突出された垂直部45とから成る。スライダー43には左右に離隔して横長の被支持孔43a、43a、43aが形成されている。スライダー43は、被支持孔43a、43a、43aにサブシャーシ36の支持ピン36a、36a、36aがそれぞれ挿入されてサブシャーシ36に対して左右方向へ移動可能とされる。
水平部44には左右に離隔して5つの傾斜縁44a、44b、44c、44d、44eが形成され、該傾斜縁44a、44b、44c、44d、44eは何れも右方へ行くに従って下方へ変位するように傾斜されている。水平部44の傾斜縁44b、44c、44d、44eの直ぐ下側の位置には、それぞれ右方に開口されたロック凹部44f、44g、44h、44iが形成されている。水平部44には、傾斜縁44aと傾斜縁44bの間の位置に支持孔44jが形成されている。
垂直部45の上端寄りの位置には、被押圧片45aが設けられている。被押圧片45aはシャーシ7の突片挿通孔7aから後方へ突出され、切替レバー18のカム係合部20aの直ぐ左側に位置されている。垂直部45の下端部には右方へ突出されたバネ保持片45bが設けられている。バネ保持片45bはシャーシ7の突部挿通孔7bから後方へ突出され、第1の捩じりコイルバネ25の第1の腕部25bを保持している。
シャーシ7とサブシャーシ36の間にはスイッチングレバー46が左右方向へ移動自在に支持されている(図3及び図8参照)。スイッチングレバー46はスライダー43の前面に重ねられた状態で支持され、図示しないバネ部材によって左方に付勢されている。
スイッチングレバー46には左右に離隔して横長の被支持孔46a、46aが形成されている(図10参照)。スイッチングレバー46は、被支持孔46a、46aにサブシャーシ36の支持ピン36a、36aがそれぞれ挿入されてサブシャーシ36に対して左右方向へ移動可能とされる。
スイッチングレバー46には左右に離隔して3つの傾斜状縁部46b、46c、46dが形成され、該傾斜状縁部46b、46c、46dは何れも左方へ行くに従って下方へ変位するように傾斜されている。スイッチングレバー46の右端部には後方へ突出された操作片46eが設けられている。操作片46eはシャーシ7の操作片挿通孔7fから後方へ突出され、スイッチ片34、35の直ぐ左側に位置されている。
スライダー43の支持孔44jにはイジェクト用アーム47が回動自在に支持されている(図3及び図8参照)。イジェクト用アーム47は略左右に長く形成され、右端部が支持孔44jに支持されて回動支点とされている。イジェクト用アーム47の左端部には前方へ突出された押圧突片47aが設けられている(図10参照)。押圧突片47aはサブシャーシ36に形成された図示しない挿通孔から前方へ突出されている。イジェクト用アーム47の中間部には上方に開口された逃げ凹部47bが形成されている。
シャーシ7の前面7jには左右に離隔してリール台48、49が回転自在に支持されている(図2及び図8参照)。リール台48、49はそれぞれギヤ部48a、49aと該ギヤ部48a、49aの中心部から前方へ突出された装着突部48b、49bとを有している。
左側に位置するリール台48のギヤ部48aの後面には、図7に示すように、その中心部に後方へ突出された円筒状の嵌合突部48cが設けられている。
リール台48のギヤ部48aの後面には、エンド検出レバー50が回転自在に支持されている(図7参照)。エンド検出レバー50は板状の円環部50aと該円環部50aから後方へ突出された軸状部50bとから成る。
リール台48の後面にはバネ受け部材51が固定される。バネ受け部材51はリング部51aと該リング部51aの内周縁から前方へ突出された被固定部51bとから成る。バネ受け部材51は被固定部51bがエンド検出レバー50の円環部50aの中心孔を挿通され、リール台48の嵌合突部48cに、例えば、圧入されることにより固定される。
リール台48にバネ受け部材51が固定された状態においては、シャーシ7の前面7jとバネ受け部材51の間に第1の負荷調整用バネ52が配置され、バネ受け部材51とエンド検出レバー50のリング部50aとの間に第2の負荷調整用バネ53が配置される。第1の負荷調整用バネ52と第2の負荷調整用バネ53は何れも、例えば、圧縮コイルバネである。
第1の負荷調整用バネ52と第2の負荷調整用バネ53の軸中心は、リール台48及びエンド検出レバー50の回転中心に略一致されている。
第1の負荷調整用バネ52によってバネ受け部材51を介してリール台48に回転軸方向における負荷(フリクション)が付与される。従って、リール台48にテープ状記録媒体100が弛み等の不具合を生じることなく巻き取られる。
第2の負荷調整用バネ53によってエンド検出レバー50にリール台48に対する回転軸方向における負荷(フリクション)が付与される。従って、エンド検出レバー50はリール台48のギヤ部48aの後面に押し付けられ、リール台48と一体となって回転可能とされると共にリール台48に対して回転可能とされる。
エンド検出レバー50の軸状部50bはシャーシ7のレバー挿通孔7cから後方へ突出され、切替レバー18の軸挿入孔24に挿入される。
リール台49のギヤ部49aとシャーシ7の前面7jとの間には、図示しないフリクション用バネが配置されている。従って、フリクション用バネによってリール台49に回転軸方向における負荷(フリクション)が付与され、リール台49にテープ状記録媒体100が弛み等の不具合を生じることなく巻き取られる。
シャーシ7の前面7jには回動レバー54がリール台48と同軸上に回転自在に支持されている(図2及び図8参照)。従って、第1の負荷調整用バネ52は回動レバー54とバネ受け部材51の間で圧縮された状態で配置される。
回動レバー54は略左右に長く形成され、図示しないバネ部材によってR1方向へ付勢されている。回動レバー54には、左端部に被押圧片54aが設けられ、右端部に被受け片54bが設けられている。
回動レバー54の右端寄りの位置には、連動ギヤ55が回転自在に支持されている。連動ギヤ55はリール台48のギヤ部48aと噛合されている。
シャーシ7の前面7jには、リール台48の直ぐ右側の位置に伝達ギヤ56が回転自在に支持されている。伝達ギヤ56はリール台48のギヤ部48aに噛合されている。
シャーシ7に回動自在に支持された首振レバー27の支持面部28には、その前面に2段ギヤ57が回転自在に支持されている。2段ギヤ57は大径部57aと小径部57bから成る。2段ギヤ57の回転軸は支持面部28の後面に支持されたプーリー30の回転軸と同軸とされ、2段ギヤ57はプーリー30と一体となって回転される。
サブシャーシ36の前面には、左右方向における中央部に昇降スライダー58が上下方向へ移動自在に支持されている。昇降スライダー58は図示しないバネ部材によって上方へ付勢され、下端部に左方へ突出された係合片58aを有している。係合片58aは回動レバー54の被受け片54bに下方から係合されている。従って、昇降スライダー58が下方へ移動されると、回動レバー54がバネ部材の付勢力によってR1方向へ回動され、昇降スライダー58が上方へ移動されると、被受け片54bが係合片58aに押圧されてバネ部材の付勢力に抗してR2方向へ回動される。
昇降スライダー58の上端部には再生レバー41の連結片部41aが連結されている。従って、昇降スライダー58は再生レバー41と一体となって上下方向へ移動される。
昇降スライダー58の上端部にはヘッド59が取り付けられている。
サブシャーシ36の左端部における上端部にはローラーユニット60が回動自在に支持され、該ローラーユニット60にはピンチローラー60aが設けられている。ローラーユニット60は図示しないバネ部材によってピンチローラー60aが略上方へ移動される方向へ付勢されている。ピンチローラー60aは、昇降スライダー58の下方への移動に伴って略下方へ移動され、昇降スライダー58の上方への移動に伴って略上方へ移動されるように構成されている。
サブシャーシ36の右端部における上端部には磁気ヘッドユニット61が回動自在に支持され、該磁気ヘッドユニット61には磁気ヘッド61aが設けられている。磁気ヘッドユニット61は図示しないバネ部材によって磁気ヘッド61aが略上方へ移動される方向へ付勢されている。磁気ヘッド61aは、録音レバー42の下方への移動に伴って略下方へ移動され、録音レバー42の上方への移動に伴って略上方へ移動されるように構成されている。
サブシャーシ36の左端部にはイジェクトレバー62が上下方向へ移動自在に支持されている。イジェクトレバー62は図示しないバネ部材によって上方へ付勢されている。
シャーシ7の前面7jには、その下端部における右端寄りの位置に、前面7j側に付勢された図示しない録音レバー規制部材が回動自在に支持されている。録音可能なテープカセット200がリール台48、49に装着されたときには録音レバー規制部材が所定の方向へ回動されて録音レバー42は下方への移動が可能とされ、録音防止状態とされたテープカセット200がリール台48、49に装着されたときには録音レバー規制部材が回動されず被規制突部42bが録音レバー規制部材に接触して録音レバー42の下方への移動が規制される。
テープ駆動機構6において駆動モーター8が回転されると、上記したように、その駆動力がベルト31、フライホイール10及びベルト32を介してプーリー30に伝達され、該プーリー30が回転される。プーリー30が回転されると2段ギヤ57がプーリー30と一体となって回転される。このとき連動ギヤ55が2段ギヤ57の小径部57b及びリール台48のギヤ部48aに噛合されていると2段ギヤ57の回転に伴ってリール台48が低速で回転され、2段ギヤ57の大径部57aが伝達ギヤ56に噛合されていると2段ギヤ57の回転に伴ってリール台48が高速で回転され、2段ギヤ57の大径部57aがリール台49のギヤ部49aに噛合されていると2段ギヤ57の回転に伴ってリール台49が高速で回転される。
以下に、テープ駆動機構6の動作について説明する(図11乃至図21参照)。
先ず、テープ状記録媒体100が走行されないストップモードについて説明する(図11及び図12参照)。
ストップモードにおいては、図11に示すように、一時停止レバー37、ストップレバー38、早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41及び録音レバー42の何れも下方へ移動されておらず初期位置にある。
首振レバー27は被作用軸29aが早送りレバー39の摺動突部39bに係合され、回動範囲における中間の位置に保持されている。従って、首振レバー27に支持された2段ギヤ57は伝達ギヤ56及びリール台49のギヤ部49aの何れとも噛合されていない。
スライダー43は右方の移動端に位置されている。スライダー43が右方の移動端に位置されているため、第1の腕部25bがバネ保持片45bに保持された第1の捩じりコイルバネ25は、図12に示すように、第2の腕部25cが切替レバー18のバネ支持突部20bを右方へ押圧し、切替レバー18はカム係合部20aがフライホイール10の第1のカム部16に係合されている。
第2の捩じりコイルバネ26は第1のアーム部26bがストップレバー38と離隔されており、第2のアーム部26cが切替レバー18から離隔されている。
イジェクト用アーム47はスライダー43に支持されているため、該スライダー43と同様に右方の移動端に位置され、押圧突片47aがイジェクトレバー62の上面の直ぐ上側に位置されている。
スイッチングレバー46は左方の移動端に位置され(図11参照)、操作片46eがスイッチ片34の左方に離隔して位置されている。従って、スイッチ片34とスイッチ片35は接触されておらず、スイッチOFFの状態とされている。スイッチOFFの状態とされているため、駆動モーター8の回転は停止されている。
回動レバー54は被受け片54bが上方の移動端に位置されている昇降スライダー58の係合片58aに係合され、R2方向における回動端に保持されている。従って、回動レバー54に支持された連動ギヤ55は2段ギヤ57と噛合されていない。
次に、ストップモードからテープ状記録媒体100が正転方向へ高速で走行される早送りモードへの遷移動作について説明する(図13参照)。
早送りモードは、ストップモードにおいて早送り釦5cが押圧操作されて早送りレバー39が下方へ移動されることにより形成される。
早送りレバー39が下方へ移動されると、作用片部39aがスライダー43の傾斜縁44bに摺動され、スライダー43が左方へ移動されていく。早送りレバー39が下方の移動端まで移動されると、作用片部39aがロック凹部44fの真横に位置され、バネ部材によってスライダー43が右方へ移動され、作用片部39aがロック凹部44fに係合されて早送りレバー39がスライダー43にロックされる。
同時に、早送りレバー39の下方への移動により、作用片部39aがスイッチングレバー46の傾斜状縁部46bに摺動され、スイッチングレバー46が右方へ移動される。スイッチングレバー46が右方へ移動されると、操作片46eによってスイッチ片34が押圧され、該スイッチ片34とスイッチ片35が接触されてスイッチON状態となり駆動モーター8に駆動電流が供給される。
このとき早送りレバー39の下方への移動により、摺動突部39bと首振レバー27の被作用軸29aとが摺動され、首振レバー27がR1方向へ回動され2段ギヤ57の大径部57aが伝達ギヤ56に噛合される。従って、駆動モーター8の駆動力が2段ギヤ57の大径部57aから伝達ギヤ56を介してリール台48に伝達され、該リール台48が高速で回転されてテープ状記録媒体100が巻き取られる。
次に、ストップモードからテープ状記録媒体100が反転方向へ高速で走行される巻戻しモードへの遷移動作について説明する(図14参照)。
巻戻しモードは、ストップモードにおいて巻戻し釦5dが押圧操作されて巻戻しレバー40が下方へ移動されることにより形成される。
巻戻しレバー40が下方へ移動されると、作用片部40aがスライダー43の傾斜縁44cに摺動され、スライダー43が左方へ移動されていく。巻戻しレバー40が下方の移動端まで移動されると、作用片部40aがロック凹部44gの真横に位置され、バネ部材によってスライダー43が右方へ移動され、作用片部40aがロック凹部44gに係合されて巻戻しレバー40がスライダー43にロックされる。
同時に、巻戻しレバー40の下方への移動により、作用片部40aがスイッチングレバー46の傾斜状縁部46cに摺動され、スイッチングレバー46が右方へ移動される。スイッチングレバー46が右方へ移動されると、操作片46eによってスイッチ片34が押圧され、該スイッチ片34とスイッチ片35が接触されてスイッチON状態となり駆動モーター8に駆動電流が供給される。
このとき巻戻しレバー40の下方への移動により、摺動突部40bによって首振レバー27の被作用軸29aが押圧されて両者が摺動され、首振レバー27がR2方向へ回動され2段ギヤ57の大径部57aがリール台49の大径部49aに噛合される。従って、駆動モーター8の駆動力が2段ギヤ57の大径部57aからリール台49に伝達され、該リール台49が高速で回転されてテープ状記録媒体100が巻き取られる。
次に、ストップモードからテープ状記録媒体100に記録された情報信号の再生が行われる再生モードへの遷移動作について説明する(図15参照)。
再生モードは、ストップモードにおいて再生釦5eが押圧操作されて再生レバー41が下方へ移動されることにより形成される。
再生レバー41が下方へ移動されると、作用片部41bがスライダー43の傾斜縁44dに摺動され、スライダー43が左方へ移動されていく。再生レバー41が下方の移動端まで移動されると、作用片部41bがロック凹部44hの真横に位置され、バネ部材によってスライダー43が右方へ移動され、作用片部41bがロック凹部44hに係合されて再生レバー41がスライダー43にロックされる。
同時に、再生レバー41の下方への移動により、作用片部41bがスイッチングレバー46の傾斜状縁部46dに摺動され、スイッチングレバー46が右方へ移動される。スイッチングレバー46が右方へ移動されると、操作片46eによってスイッチ片34が押圧され、該スイッチ片34とスイッチ片35が接触されてスイッチON状態となり駆動モーター8に駆動電流が供給される。
このとき再生レバー41の下方への移動により、サブシャーシ36に支持されている昇降スライダー58が下方へ移動される。昇降スライダー58の下方への移動に伴ってヘッド59が下方へ移動されると共にピンチローラー60aが略下方へ移動される。従って、ヘッド59及びピンチローラー60aがテープ状記録媒体100に押し当てられ、該ピンチローラー60aによってテープ状記録媒体100に一定のテンションが付与される。
昇降スライダー58が下方へ移動されると、係合片58aと被受け片54bが接触された状態でバネ部材の付勢力によって回動レバー54がR1方向へ回動され、該回動レバー54に支持されている連動ギヤ55が2段ギヤ57の小径部57b及びリール台48のギヤ部48aに噛合される。従って、駆動モーター8の駆動力が2段ギヤ57の小径部57bから連動ギヤ55を介してリール台48に伝達され、該リール台48が低速で回転されてテープ状記録媒体100が巻き取られる。このときヘッド59を介してテープ状記録媒体100に記録された情報信号が読み取られ、情報信号の再生が行われる。
次に、ストップモードからテープ状記録媒体100に対して情報信号の記録が行われる録音モードへの遷移動作について説明する(図16参照)。
録音モードは、ストップモードにおいて録音釦5fが押圧操作されて録音レバー42が下方へ移動されることにより形成される。
録音レバー42が下方へ移動されると、連結片部42aがスライダー43の傾斜縁44eに摺動され、スライダー43が左方へ移動されていく。録音レバー42の下方への移動に伴って該録音レバー42の連結片部42aと連結されている再生レバー41も下方へ移動されていく。録音レバー42が下方の移動端まで移動されると、連結片部42aがロック凹部44iの真横に位置され、バネ部材によってスライダー43が右方へ移動され、連結片部42aがロック凹部44iに係合されて録音レバー42がスライダー43にロックされる。再生レバー41は録音レバー42のロック状態に伴い下方の移動端に保持される。
同時に、録音レバー42の下方への移動に伴う再生レバー41の下方への移動により、作用片部41bがスイッチングレバー46の傾斜状縁部46dに摺動され、スイッチングレバー46が右方へ移動される。スイッチングレバー46が右方へ移動されると、操作片46eによってスイッチ片34が押圧され、該スイッチ片34とスイッチ片35が接触されてスイッチON状態となり駆動モーター8に駆動電流が供給される。
このとき再生レバー41の下方への移動により、サブシャーシ36に支持されている昇降スライダー58が下方へ移動される。昇降スライダー58の下方への移動に伴ってヘッド59が下方へ移動されると共にピンチローラー60aが略下方へ移動される。従って、ヘッド59及びピンチローラー60aがテープ状記録媒体100に押し当てられ、該ピンチローラー60aによってテープ状記録媒体100に一定のテンションが付与される。
同時に、磁気ヘッド61aが録音レバー42の下方への移動に伴って略下方へ移動され、テープ状記録媒体100に押し当てられる。
昇降スライダー58が下方へ移動されると、係合片58aと被受け片54bが接触された状態でバネ部材の付勢力によって回動レバー54がR1方向へ回動され、該回動レバー54に支持されている連動ギヤ55が2段ギヤ57の小径部57b及びリール台48のギヤ部48aに噛合される。従って、駆動モーター8の駆動力が2段ギヤ57の小径部57bから連動ギヤ55を介してリール台48に伝達され、該リール台48が低速で回転されてテープ状記録媒体100が巻き取られる。このとき磁気ヘッド61aを介してテープ状記録媒体100に情報信号が記録され、録音が行われる。
上記した早送りモード、巻戻しモード、再生モード及び録音モードにおいては、テープ状記録媒体100が正転方向又は反転方向に高速又は低速で走行されてテープ走行モードとされるが、このテープ走行モードにおいては、以下に示すように、切替レバー18がエンド検出レバー50によって常にR1方向へ付勢される(図17及び図18参照)。
テープ走行モードにおいては、リール台48がR1方向又はR2方向へ回転され、該リール台48の回転に伴ってエンド検出レバー50がR1方向又はR2方向へ回転可能とされている。
例えば、リール台48がR1方向へ回転されると、切替レバー18の軸挿入孔24に挿入されているエンド検出レバー50の軸状部50bは右側開口押圧縁24bを右斜め下方へ押圧する(図17参照)。このときエンド検出レバー50はリール台48と一体となって回転され、又は、リール台40に対して相対的に回転する状態とされる。
軸状部50bが右側開口押圧縁24bを右斜め下方へ押圧することにより、切替レバー18は常にR1方向へ付勢され、カム係合部20aが回転中のフライホイール10の第1のカム部16に摺動される。
逆に、リール台48がR2方向へ回転されると、切替レバー18の軸挿入孔24に挿入されているエンド検出レバー50の軸状部50bは左側開口押圧縁24aを左斜め下方へ押圧する(図18参照)。このときエンド検出レバー50はリール台48と一体となって回転され、又は、リール台40に対して相対的に回転する状態とされる。
軸状部50bが左側開口押圧縁24aを左斜め下方へ押圧することにより、切替レバー18は常にR1方向へ付勢され、カム係合部20aが回転中のフライホイール10の第1のカム部16に摺動される。
テープ走行モード、即ち、早送りモード、巻戻しモード、再生モード及び録音モードにおいては、図17及び図18に示すように、スライダー43が右方の移動端から左方へ移動されているため、第1の捩じりコイルバネ25は第2の腕部25cが切替レバー18のバネ支持突部20bから左方に離隔されており、第1の捩じりコイルバネ25によって切替レバー18はR1方向へ付勢されない。
次に、テープの走行を一時的に停止する一時停止モードへの遷移動作について説明する(図19参照)。尚、一時停止モードは再生モード又は録音モードから遷移動作が行われるが、以下には、例として、再生モードから一時停止モードへの遷移動作について説明する。
一時停止モードは、再生モード(又は録音モード)において一時停止釦5aが押圧操作されて一時停止レバー37が下方へ移動されることにより形成される。
一時停止レバー37が下方へ移動されると、シャーシ7の後面7iに取り付けられた図示しないロック部材によって一時停止レバー37がロックされる。
一時停止レバー37が下方へ移動されるときには、押圧突部37aによってローラーユニット60が押圧され、該ローラーユニット60がR2方向へ回動される。従って、ピンチローラー60aが略上方へ移動されてテープ状記録媒体100から離隔され、テープ状記録媒体100に付与されていたテンションが解除される。
同時に、一時停止レバー37の押圧部37cによってR1方向へ回動されている回動レバー54の被押圧片54aが押圧され、回動レバー54がR2方向へ回動されて連動ギヤ55が2段ギヤ57の小径部57aから離隔され両者の噛合が解除される。従って、駆動モーター8は回転されているものの、その駆動力が2段ギヤ57から伝達ギヤ55に伝達されず、リール台48の回転が停止される。
一時停止レバー37が下方へ移動されるときには、バネ作用部37bによって第1の捩じりコイルバネ25の第1の腕部25bが第2の腕部25cに近付く方向へ押圧され、該第2の腕部25cが切替レバー18のアーム部20に左方から接触される。従って、切替レバー18が第1の捩じりコイルバネ25によってR1方向へ付勢され、カム係合部20aが回転中のフライホイール10の第1のカム部16に係合された状態が保持される。
このように一時停止モードにおいて、切替レバー18が第1の捩じりコイルバネ25によってR1方向へ付勢され、カム係合部20aが回転中のフライホイール10の第1のカム部16に係合された状態が保持されるため、カム係合部20aが回転中のフライホイール10の第2のカム部17に係合されることがなく、誤動作の防止を図ることができる。
一時停止モードの解除、即ち、一時停止モードから再生モード(又は録音モード)への遷移動作は、一時停止釦5aを再度押圧操作することにより行うことができる。
一時停止釦5aを再度押圧操作すると、一時停止レバー37が僅かに下方へ移動されてロック部材によるロックが解除される。ロックが解除されると、バネ部材の付勢力によって一時停止レバー37は上方へ移動され、初期位置に戻る。
一時停止レバー37が上方へ移動されるときには、押圧突部37aによるローラーユニット60に対する押圧が解除されてピンチローラー60aが元の位置に戻り、押圧部37cによる被押圧片54aに対する押圧が解除されて回動レバー54が元の位置の戻り、バネ作用部37bによる第1の腕部25bに対する押圧が解除されて第1の捩じりコイルバネ25が元の位置に戻り、再び再生モード(又は録音モード)が形成される。
次に、テープの走行を停止するストップモードへの遷移動作について説明する(図20参照)。尚、ストップモードはテープ走行モード(早送りモード、巻戻しモード、再生モード及び録音モード)から遷移動作が行われる。
ストップモードはテープ走行モードにおいてストップ・イジェクト釦5bが押圧操作されてストップレバー38が下方へ移動されることにより形成される。
テープ走行モードにおいては、上記したように、スライダー43が右方の移動端から左方へ移動され、早送りレバー39の作用突部39a、巻戻しレバー40の作用片部40a、再生レバー41の作用片部41b又は録音レバー42の連結片部42aがスライダー43のロック凹部44f、44g、44h、44iの何れかに係合されてロックされている。
ストップレバー38が下方へ移動されると、押圧片部38aがスライダー43の傾斜縁44aに摺動され、スライダー43が左方の移動端まで移動されていく。スライダー43が左方へ移動されると、早送りレバー39の作用突部39a、巻戻しレバー40の作用片部40a、再生レバー41の作用片部41b又は録音レバー42の連結片部42aによるスライダー43のロック凹部44f、44g、44h、44iの何れかに対する係合が解除され、早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41又は録音レバー42が各バネ部材の付勢力によって上方へ移動されて初期位置に戻る。
早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41又は録音レバー42が上方へ移動されると、バネ部材の付勢力によってスイッチングレバー46が左方の移動端まで移動され、操作片46eによるスイッチ片34に対する押圧が解除され、該スイッチ片34とスイッチ片35が離隔されてスイッチOFF状態となり駆動モーター8に対する駆動電流の供給が停止され、駆動モーター8の回転が停止される。
早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41又は録音レバー42の上方への移動により、首振レバー27や回動レバー54等の各部が初期位置に戻り、ストップモードが形成される。
ストップレバー38が下方へ移動されるときには、同時に、押圧片部38aがイジェクト用アーム47の逃げ凹部47bに挿入され、イジェクト用アーム47は回動されずスライダー43に伴って左方へ移動され、スライダー43とともに左方の移動端まで移動される。
上記したようにストップモードが形成された後、ストップ・イジェクト釦5bに対する押圧操作を解除すると、ストップレバー38がバネ部材の付勢力によって上方へ移動され初期位置に戻る。
ストップレバー38が上方へ移動されると、押圧片部38aと傾斜縁44aの係合が解除されるため、スライダー43はバネ部材の付勢力によって右方の移動端に戻る(図11参照)。
次に、テープ駆動装置1に備えられたオートストップ機能について説明する(図21参照)。オートストップ機能は、テープ走行モードにおいてエンド検出レバー50によってテープ状記録媒体100の始端又は終端が検出されたときに実行され、自動的にストップモードが形成される機能である。
テープ走行モードにおいてテープ状記録媒体100がリール台48に始端又は終端まで巻き取られると、リール台48の回転が停止されてエンド検出レバー50の回転が停止される。エンド検出レバー50の回転が停止されると、エンド検出レバー50から切替レバー18に付与されていた付勢力が消失する。テープ走行モードにおいては、上記したように、第1の捩じりコイルバネ25によって切替レバー18に付勢力が付与されていないため(図17及び図18参照)、切替レバー18は任意の方向へ回動可能な状態とされる。
駆動モーター8の慣性力によってフライホイール10が回転されると、切替レバー18のカム係合部20aは第1のカム部16の円弧状部16aと変位部16bの周囲を相対的に移動され、R1方向への付勢力が付与されていない切替レバー18はカム係合部20aが第2のカム部17の外面に係合されて摺動される(図21参照)。
カム係合部20aが第2のカム部17に係合されると、切替レバー18はR2方向へ回動され、カム係合部20aによってスライダー43の被押圧片45aが右方から押圧され、スライダー43が左方へ移動される。従って、ストップレバー38が下方へ移動されたときと同様に、早送りレバー39の作用突部39a、巻戻しレバー40の作用片部40a、再生レバー41の作用片部41b又は録音レバー42の連結片部42aによるスライダー43のロック凹部44f、44g、44h、44iの何れかに対する係合が解除され、早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41又は録音レバー42が各バネ部材の付勢力によって上方へ移動されて初期位置に戻る。
早送りレバー39、巻戻しレバー40、再生レバー41又は録音レバー42が上方へ移動されると、バネ部材の付勢力によってスイッチングレバー46が左方の移動端まで移動され、操作片46eによるスイッチ片34に対する押圧が解除され、スイッチOFF状態となり駆動モーター8の回転が停止される。同時に、首振レバー27や回動レバー54等の各部が初期位置に戻り、ストップモードが形成される。
このときバネ部材によって右方へ付勢されているスライダー43の被押圧片45aが切替レバー18のカム係合部20aに左方から係合されているため、フライホイール10が駆動モーター8の慣性によりさらに回転されて切替レバー18のカム係合部20aの第2のカム部17に対する係合が解除されると、バネ部材の付勢力によってスライダー43が右方の移動端に戻り、切替レバー18はカム係合部20aが被押圧片45aに押圧されてR1方向へ回動される。
切替レバー18はバネ支持突部20bが第1の捩じりコイルバネ25の第2の腕部25cによって右方へ押圧され、第1の捩じりコイルバネ25によってR1方向へ付勢され、カム係合部20aが再びフライホイール10の第1のカム部16に係合される。
上記したテープ走行モードにおいては、エンド検出レバー50によって切替レバー18にR1方向への付勢力が付与され、エンド検出レバー50は第2の負荷調整用バネ53によってリール台48に対して一定の負荷を付与された状態で回転されている。
このときテープ駆動装置1の使用環境、例えば、高温時における使用時等に、シャーシ7に対するリール台48の回転に対する負荷及びリール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷に変化が生じる場合がある。リール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷に変化が生じてしまった場合には、切替レバー18が意図せずR2方向へ回動してしまい、最悪の場合には、テープ状記録媒体100の走行中に切替レバー18のカム係合部20aによってスライダー43の被押圧片45aが押圧されテープ走行停止モードが形成されてしまうと言うおそれがある。
しかしながら、テープ駆動装置1にあっては、シャーシ7に対するリール台48の回転に対する負荷を付与する第1の負荷調整用バネ52とリール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷を付与する第2の負荷調整用バネ53とを設け、該第2の負荷調整用バネ53をリール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷を付与する専用の部材として用いているため、リール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷の調整をシャーシ7に対するリール台48の回転に対する負荷の調整とは別個に管理することができ、テープ状記録媒体100の走行中における意図しないテープ走行停止モードの形成と言う不具合の発生を防止することができる。
また、テープ駆動装置1にあっては、切替レバー18のカム係合部20aが第2のカム部17に係合されたときにカム係合部20aによってスライダー43の被押圧部45aを押圧してテープ走行モードを形成するようにしているため、テープ走行モードの形成を簡単かつ確実に行うことができる。
さらに、テープ駆動装置1にあっては、第1の負荷調整用バネ52と第2の負荷調整用バネ53としてともに圧縮コイルバネが用いられ、第1の負荷調整用バネ52と第2の負荷調整用バネ53の軸中心がリール台48及びエンド検出レバー50の回転中心に軸方向において略一致されているため、シャーシ7に対するリール台48の回転に対する負荷の調整及びリール台48に対するエンド検出レバー50の回転に対する負荷の調整を高精度に行うことができ、また、リール台48とエンド検出レバー50の回転中の軸ブレを防止することができる。
加えて、テープ駆動装置1にあっては、バネ受け部材51の外形が円形状に形成され、該バネ受け部材51の中心とリール台48及びエンド検出レバー50の回転中心とが軸方向において略一致されているため、バネ受け部材51の構成が簡単であると共にリール台48とエンド検出レバー50の回転中の軸ブレを防止することができる。
次に、テープ走行モードからストップモードが形成されたときの状態について説明する(図20参照)。
テープ走行モードからストップモードが形成されたときには、上記したように、スライダー43及びイジェクト用アーム47が左方の移動端まで移動される。このときイジェクト用アーム47は押圧突片47aがイジェクトレバー62の左方に位置される。従って、この状態でイジェクト用アーム47が回動されて押圧突片47aが略下方へ移動されても、押圧突片47aによってイジェクトレバー62を押圧することができず、テープカセット200のイジェクトを行うことができない。
ストップモードが形成されたときには、上記したように、駆動モーター8は慣性により回転され、切替レバー18のカム係合部20aに対してフライホイール10が回転される。
ストップレバー38が下方へ移動された状態が保持されているときには、バネ押圧部38aによって第2の捩じりコイルバネ26の第1のアーム部26bが下方へ押圧され、第2のアーム部26cによって切替レバー18の作用突部21が下方へ押圧される。切替レバー18は第2の捩じりコイルバネ26によってR1方向へ付勢され、カム係合部20aはフライホイール10の第1のカム部16とのみ摺動され、第2のカム部17とは摺動されない。従って、第2の捩じりコイルバネ26は、ストップレバー38が下方へ移動されている状態において切替レバー18にR1方向への回動力を付与しフライホイール10の第1のカム部16にカム係合部20aを係合させる作用部材として機能する。
このようにカム係合部20aはフライホイール10の第1のカム部16とのみ摺動されるため、ストップ・イジェクト釦5bの押圧操作を解除してストップレバー38が上方へ移動された後には、第1の捩じりコイルバネ25によって付勢される切替レバー18は、常に、カム係合部20aが第1のカム部16に係合される。従って、ストップレバー38が上方へ移動されたときに、切替レバー18のカム係合部20aが第2のカム部17に係合されてカム係合部20aが被押圧片45aと接触してスライダー43が右方の移動端より左方側に保持されることがなく、ストップレバー38が上方へ移動されたときには、常に、イジェクト用アーム47の押圧突片47aがイジェクトレバー62の真上に位置される(図12参照)。
従って、次にストップ・イジェクト釦5bが押圧操作されてストップレバー38が下方へ移動されたときには、常に、イジェクトレバー62が押圧突片47aに押圧されて下方へ移動され、テープカセット200のイジェクト動作が行われる。
上記したように、テープ駆動装置1にあっては、ストップレバー38が下方へ移動されている状態において切替レバー18にR1方向への回動力を付与しフライホイール10の第1のカム部16にカム係合部20aを係合させる作用部材として機能する第2の捩じりコイルバネ26を設けているため、駆動モーター8が慣性によって回転されたときにカム係合部20aが第2のカム部17に係合することがなく、動作不良の発生を防止して動作の信頼性の向上を図ることができる。
また、テープ駆動装置1にあっては、第2の捩じりコイルバネ26によって切替レバー18をR1方向へ付勢し、ストップレバー38が上方へ移動された後に、再度ストップレバー38が下方へ移動されたときには、常に、イジェクトレバー62の真上にイジェクト用アーム47の押圧突片47aが位置されるようにしているため、テープカセット200のイジェクトを確実に行うことができる。
さらに、テープ駆動装置1にあっては、作用部材として第2の捩じりコイルバネ26であるバネ部材を用いているため、簡単な構成によって確実にテープカセット200のイジェクトを行うことができる。
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際しての具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
1…テープ駆動装置、7…シャーシ、8…駆動モーター、10…フライホイール、16…第1のカム部、17…第2のカム部、18…切替レバー、20a…カム係合部、43…スライダー、48…リール台、49…リール台、50…エンド検出レバー、51…バネ受け部材、52…第1の負荷調整用バネ、53…第2の負荷調整用バネ、100…テープ状記録媒体
Claims (4)
- 駆動モーターの駆動力によって回転されると共に回転中心側に位置する第1のカム部と該第1のカム部より外側に位置する第2のカム部とを有するフライホイールと、
シャーシに回転自在に支持されフライホイールを介して駆動モーターの駆動力が伝達されて回転されると共にテープ状記録媒体が巻回される一対のリール台と、
一方のリール台にシャーシとリール台の間で回転自在に支持されリール台の回転に応じて回転されると共にテープ状記録媒体の始端又は終端を検出するエンド検出レバーと、
シャーシに回動自在に支持されると共にリール台の回転中にエンド検出レバーによって回動方向における所定の一方向へ付勢され回動位置に応じてテープ走行モードとテープ走行停止モードを切り替える切替レバーとを備え、
該切替レバーにはエンド検出レバーによる付勢の有無に応じてフライホイールの第1のカム部又は第2のカム部に係合され第1のカム部への係合によりテープ走行モードを形成し第2のカム部への係合によりテープ走行停止モードを形成するカム係合部が設けられ、
シャーシとエンド検出レバーの間にリール台に固定されるバネ受け部材を設け、
該バネ受け部材とシャーシの間にシャーシに対するリール台の回転軸方向における負荷を調整する第1の負荷調整用バネを配置し、
バネ受け部材とエンド検出レバーの間にリール台に対するエンド検出レバーの回転軸方向における負荷を調整する第2の負荷調整用バネを設けた
ことを特徴とするテープ駆動装置。 - シャーシにスライド自在に支持されシャーシに対する位置に応じてテープ走行モードとテープ走行停止モードとの変換を行うスライダーを設け、
切替レバーのカム係合部がフライホイールの第2のカム部に係合されたときにカム係合部によってスライダーを押圧してテープ走行モードを形成するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載のテープ駆動装置。 - 第1の負荷調整用バネと第2の負荷調整用バネとしてともに圧縮コイルバネを用い、
第1の負荷調整用バネと第2の負荷調整用バネの軸中心をリール台の回転中心及びエンド検出レバーの回転中心とを軸方向において略一致させた
ことを特徴とする請求項1に記載のテープ駆動装置。 - 上記バネ受け部材の外形を円形状に形成し、
該バネ受け部材の中心とリール台の回転中心及びエンド検出レバーの回転中心とを軸方向において略一致させた
ことを特徴とする請求項1に記載のテープ駆動装置。
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