JP2008052055A - 帯電装置、プロセスユニットおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長尺状のグリッド52は、一方の端部522がグリッド52と感光体ドラム3との間隔dが規定の間隔d0になるようにホルダー54により保持される。グリッド52の他方の端部521は、端部522よりも感光体ドラム3から離れた位置でホルダー53により保持される。グリッド52の部分523の、放電部材51側の面には、清掃部材56が当接している。グリッド52は、清掃部材56との間に押圧力が作用する状態で感光体ドラム3との間隔dがd0になるように清掃部材56により位置決めされる。清掃部材56は、清掃時には、X方向に移動し、グリッド52を清掃する。
【選択図】図2
Description
像担持体を帯電させる帯電装置には、放電を発生させるワイヤーや鋸歯状などからなる長尺状の放電電極と、放電電極と像担持体との間の空間に位置し、放電電極の放電による像担持体の帯電電位を一定に制御する長尺状のグリッドを備える、いわゆるスコロトロン方式と呼ばれる構成のものが多い。
このようなスコロトロン方式の場合、例えば装置内の埃や現像器から漏れ出たトナー粒子などによりグリッド表面が部分的に汚れると、汚れた部分と汚れていない部分とで放電によるグリッド上における電位分布が不均一になって、像担持体表面を一様に帯電させることができなくなってしまう。
なぜなら、清掃部材を摺動させてグリッドの汚れを除去しようとすると、清掃部材をある程度の力でグリッドに押圧する必要がある。
ところが、グリッドは、長尺状の金属薄板や金属ワイヤーなどからなり、バネなどの付勢力により長手方向に引っ張れるように張架されており、像担持体に近づく方向への力を受けると撓み易い。一方で、上記のように規定の間隔は、1.0〜1.5〔mm〕程度という極めて狭小である。
従って、清掃部材がグリッド表面にわずかに触れる程度の状態でしか清掃できず、汚れが残ってしまうことが生じ易いからである。
さらに、前記グリッドの第1の部分を保持する第1のホルダーと、前記グリッドの、前記第1の部分から前記長手方向に所定の距離だけ離れた第2の部分を保持する第2のホルダーと、を備え、前記第1のホルダーは、前記グリッドの第1の部分を、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるように保持し、前記第2のホルダーは、前記グリッドの第2の部分を、前記第1のホルダーによる前記第1の部分の保持位置よりも前記像担持体から離れた位置で保持し、前記位置決め部材は、非清掃時には、前記第1と第2のホルダー間におけるホーム位置に位置して、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるようにグリッドの位置決めを行い、清掃時には、前記第1と第2のホルダー間を移動して前記グリッドを清掃することを特徴とする。
また、前記グリッドの第1の部分を保持する第1のホルダーと、前記グリッドの、前記第1の部分から前記長手方向に所定の距離だけ離れた第2の部分を保持する第2のホルダーと、を備え、前記位置決め部材が2つ配置され、これらを第1と第2の位置決め部材とした場合に、前記第1と第2の位置決め部材は、それぞれが、非清掃時には、前記第1と第2のホルダー間におけるホーム位置に位置して、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるようにグリッドの位置決めを行い、清掃時には、前記第1と第2のホルダー間を移動して前記グリッドを清掃し、前記第1と第2のホルダーは、前記グリッドの第1と第2の部分を、前記第1と第2の位置決め部材により前記グリッドが位置決めされている位置よりも前記像担持体から離れた位置で保持することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体を帯電させる帯電装置として上記の帯電装置を備えることを特徴とする。
図1は、実施の形態に係るプリンタ1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、プリンタ1は、画像プロセス部10、給送部20、定着部30および制御部50などを備えており、ネットワーク、ここではLANに接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてプリントジョブを実行するものである。
作像ユニット2Yは、感光体ドラム3、帯電部4、露光部5、現像部6、一次転写ローラ7、クリーニング部8などからなる。帯電部4は、スコロトロン方式による帯電装置であり、制御電極としてのグリッド52(図3)を有し、感光体ドラム3の表面を均一に帯電させる。また、後述のように、帯電部4にはグリッド52の、感光体ドラム3に対する位置を決める位置決め機能と、グリッド52を清掃する清掃機能とを兼用する部材(以下、「清掃部材」という。)56(図3)が備えられている。
中間転写ベルト11は、駆動ローラ12、従動ローラ13、テンションローラ14に張架されており、矢印B方向に回転駆動される。クリーニング部16は、中間転写ベルト11の表面の残留トナーなどを清掃する。
制御部50は、外部の端末装置から送信されて来る画像信号を受信して、これをY〜K色用のデジタル画像信号に変換し、画像プロセス部10、給送部20等を制御して、プリント動作を実行させる。
現像された各色トナー像は、各一次転写ローラ7による静電力の作用により感光体ドラム3から中間転写ベルト11上に一次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト11上の各色トナー像は、中間転写ベルト11の回転により二次転写位置15に移動する。
以下、図2を用いて帯電部4のグリッド52の清掃方法を概説し、図3〜図7を用いて帯電部4の具体的な構成を説明する。
図2(a)に示すように、グリッド52は、感光体ドラム3と放電電極51との間の空間に位置し、X方向(感光体ドラム3の軸方向に相当)に張力が掛かった状態で配設されている。
具体的には、グリッド52の端部522は、ホルダー54の部分540で、グリッド52における感光体ドラム3と対向する部分524と、感光体ドラム3とのY方向(X方向に直交する方向。感光体ドラム3とグリッド52との間隔方向に相当)の間隔dが規定の間隔d0、例えば2〔mm〕になるように保持されている。ここで、規定の間隔d0とは、電位制御に最適な間隔として実験等により予め決められた間隔である。
清掃部材56は、グリッド52の、放電電極51と対向する側の面520に当接した状態で、ホルダー53、54間をX方向に移動してグリッド52を清掃する。
上記のようにグリッド52には、X方向の張力が掛かっているので、グリッド52の端部521を、端部522と部分523よりもY方向に感光体ドラム3から離れた位置で保持することにより、清掃部材56にはグリッド52からの押圧力が作用することになる。
上記の押圧力は、グリッド52を、感光体ドラム3との間隔dが規定の間隔d0になるように保持した状態で発生しており、清掃部材56によるグリッド52の清掃は、その押圧力が作用し続ける範囲で実行される。従って、従来のように感光体ドラム3の傷付きを防ぐために清掃部材56をグリッド52に押圧できず、グリッド52の汚れが残ってしまうといったことを抑制でき、清掃能力を向上することができる。
図3は、帯電部4の構成を示す側面図であり、図4は、図3のG−G線で帯電部4を切断したときの矢視断面図である。図5(a)は、グリッド52がホルダー53により保持されている状態を示す斜視図であり、図5(b)は、グリッド52が取り外された状態のホルダー53の構成例を示す斜視図である。図6は、清掃時に清掃部材56が移動している様子を示す図であり、図7は、清掃部材56の移動の様子を示す別の図である。
図3等に示すように、帯電部4は、放電電極51、グリッド52、ホルダー53、54、シールド電極55、清掃部材56、モータ57、送りネジ58、引っ張りバネ59などを備えている。
グリッド52は、金属製の薄板が長尺状に形成されてなり、スリット状のグリッド孔(不図示)が多数設けられている。グリッド52と感光体ドラム3の間隔dは、規定の間隔d0になっている。
シールド電極55は、長尺状であって、図4等に示すように断面コの字状の金属製部材であり、放電電極51からのコロナイオンの外部への流出を遮蔽する。
ホルダー53、54は、それぞれが樹脂からなるブロック状の部材(図5)であり、ホルダー53は、シールド電極55の、X方向における一方端に取着され、ホルダー54は、他方端に取着されている。
グリッド52の端部522は、感光体ドラム3との間隔dが上記d0になるようにホルダー54の保持部542に保持されている。この意味で、保持部542は、図2の部分540に相当するものといえる。また、グリッド52の端部521は、保持部542よりも感光体ドラム3からY方向に離れた位置でホルダー53のフック531に保持されている。この意味で、フック531は、図2の部分530に相当するものである。
保持部材561は、第1保持片565と第2保持片566が正面視T字状になるように一体形成された樹脂製の部材である。第1保持片565の下部5651は、シールド電極55の背面部552に設けられた、X方向に伸びる切り欠き溝551(図5)と係合しており、X方向に移動自在に保持される。
クリーナ562は、清掃性、耐久性、耐オゾン性等の観点から、ここではビロード材(植毛布)が用いられてなり、放電電極51に付着したトナー粒子や埃等を清掃する。
クリーナ563は、グリッド52の面520に当接して、グリッド52に付着したトナー粒子や埃等を清掃する。クリーナ563は、ここではクリーナ562と同様の植毛布からなり、植毛高さが約0.5〜1.0〔mm〕のものが用いられる。
送りネジ58は、図3に示すようにモータ57の回転軸と接続されている。モータ57の回転により送りネジ58が回転すると、その回転量に応じた分だけ、保持部材561(すなわち、清掃部材56)がX方向に移送されることになる。なお、帯電部4には、清掃部材56のX方向における位置を検出するためのセンサ(不図示)が配置されており、制御部50は、当該センサの検出結果から清掃部材56の位置を把握し、モータ57の回転制御を行う。
清掃部材56は、送りネジ58により可動され、ネジのバックラッシュ等、可動によりY方向における位置ばらつきが発生することがある。そこで、本実施の形態ではホーム位置に位置しているときに、清掃部材56をホルダー53の段部532でも保持して清掃部材56のY方向(間隔方向)における位置を規制することとし、上記のばらつきの発生を抑えて、グリッド52のY方向における位置をより固定的に保持できるようにしている。この意味で、段部532は、清掃部材56をホーム位置で保持して間隔方向における位置を規制する保持部として機能するものといえる。
清掃部材56が反転位置(図2(c))まで移動すると、モータ57が逆転し、清掃部材56が反対方向に移動してホーム位置まで戻って停止する。ホーム位置に戻るまでの間もグリッド52の清掃が行われる。
以上説明したように、本実施の形態では、清掃部材56が、グリッド52の位置を決めるための必須の部材である位置決め部材とグリッド52を清掃する清掃部材とを兼ねる構成としたので、従来のように位置決め部材とは別に清掃部材を配置する必要が無い。また、清掃部材56にはグリッド52からの押圧力が作用し、その押圧力が作用している状態で清掃部材35が移動してグリッド52の清掃を行うことができるので、従来のように清掃部材の方をグリッドに押し付ける構成をとる必要がなく、グリッド52を効果的に清掃することが可能になる。
また、清掃部材56を移動できれば電動に限られない。例えば、送りネジ57とモータ58の代わりに、X方向に移動自在な棒状部材を配設すると共に当該棒状部材と清掃部材56とを連結し、プリンタ1の使用者が当該棒状部材を手動でX方向に往復動作させることにより清掃部材56を移動させる構成をとるとしても良い。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、帯電部4に清掃部材56を1つ配設する構成としたが、1つに限られず、複数、例えば2つ配設する構成をとることもできる。
図8(a)に示すように、清掃部材56、66それぞれは、非清掃時には同図に示すホーム位置に退避しており、そのホーム位置においてホルダー53、54に保持されると共に、間隔dが規定の間隔d0になるようにグリッド52の部分523、526に当接して、グリッド52を保持する。
清掃部材56、66は、独立して清掃動作を行う構成になっている。ここでは、シールド電極55の背面部552に切り欠き溝551と同様の切り欠き溝が並行してもう1つ設けられ、一方の切り欠き溝に清掃部材56が、他方の切り欠き溝に清掃部材66がそれぞれ係合することでX方向に移動自在に保持される。また、清掃部材66の駆動機構として、別の送りネジおよびモータ(不図示)が配設される。
一方、清掃部材66は、上記別の送りネジを介して別のモータに接続され、清掃部材56とは独立して駆動できるように構成される。また、ホルダー54に、ホルダー53の段部532と同様の段部が設けられ、非清掃時には当該段部において保持されるように構成される。
清掃部材56は、移動範囲一杯まで移動すると停止して反転する。清掃部材56がホーム位置に戻るまでの途中で、図8(c)に示すように清掃部材66の移動が開始される。清掃部材66が清掃部材56の後を追うように移動して、清掃部材56、66によりグリッド52が清掃される。
なお、清掃部材56、66の動作が上記のものに限られないことはいうまでもない。例えば、両方の清掃部材を同時にホーム位置から移動させてグリッド52の長手方向略中央の位置で反転させる動作を行うとすれば、グリッド52の両端を1往復する場合よりも清掃時間を短縮することができる。
(2)上記実施の形態では、グリッド52として薄板状のものを用いた場合の例を説明したが、制御電極として機能するものであれば薄板状に限られず、例えば線状のものとすることもできる。また、像担持体としてドラム状の感光体を用いたが、例えばベルト状や板状のものを用いるとしても良い。
また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
4 帯電部
51 放電電極
52 グリッド
53、54 ホルダー
56、66 清掃部材
520 グリッドの放電電極側の面
521、522 グリッドの端部
532 段部(保持部)
536 頂部(凸部)
Claims (8)
- 像担持体を帯電させる帯電装置であって、
放電部材と、
長尺状であり、前記放電部材と前記像担持体との間の空間に長手方向に張力が掛かった状態で配設され、前記像担持体表面の帯電電位を制御するグリッドと、
前記グリッドと前記像担持体との間隔dが規定の間隔d0になるように、前記グリッドの前記放電部材と対向する側の面に、前記グリッドとの間に押圧力が作用する状態で当接して、前記グリッドの前記像担持体に対する位置を決める少なくとも1つの位置決め部材と、を備え、
前記位置決め部材が、前記グリッドに当接した状態で前記グリッドの長手方向に移動可能に構成されていることを特徴とする帯電装置。 - 前記位置決め部材は、
前記グリッドを清掃する清掃部材であることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。 - 前記グリッドの第1の部分を保持する第1のホルダーと、
前記グリッドの、前記第1の部分から前記長手方向に所定の距離だけ離れた第2の部分を保持する第2のホルダーと、を備え、
前記第1のホルダーは、
前記グリッドの第1の部分を、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるように保持し、
前記第2のホルダーは、
前記グリッドの第2の部分を、前記第1のホルダーによる前記第1の部分の保持位置よりも前記像担持体から離れた位置で保持し、
前記位置決め部材は、
非清掃時には、前記第1と第2のホルダー間におけるホーム位置に位置して、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるようにグリッドの位置決めを行い、
清掃時には、前記第1と第2のホルダー間を移動して前記グリッドを清掃することを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。 - 前記第2のホルダーには、
前記グリッドの前記第2の部分を保持する保持位置よりも前記第1のホルダーに近い側の位置に、前記間隔方向に前記像担持体に向けて突出する凸部が設けられており、
前記凸部の先端の位置は、前記間隔方向において前記第2の端部の保持位置と前記位置決め部材による前記グリッドの当接位置との間に位置し、
前記位置決め部材が、前記ホーム位置に位置している際には、前記凸部と前記グリッドとが当接せず、清掃時の移動によりホーム位置から離れると、前記凸部と前記グリッドとが当接する構成であることを特徴とする請求項3に記載の帯電装置。 - 前記第2のホルダーには、
前記位置決め部材が前記ホーム位置に位置したときに前記位置決め部材を保持して前記間隔方向における位置を規制する保持部が設けられており、
前記位置決め部材は、
前記ホーム位置に位置したときに前記第2のホルダーの保持部に保持されることを特徴とする請求項3または4に記載の帯電装置。 - 前記グリッドの第1の部分を保持する第1のホルダーと、
前記グリッドの、前記第1の部分から前記長手方向に所定の距離だけ離れた第2の部分を保持する第2のホルダーと、を備え、
前記位置決め部材が2つ配置され、これらを第1と第2の位置決め部材とした場合に、
前記第1と第2の位置決め部材は、それぞれが、
非清掃時には、前記第1と第2のホルダー間におけるホーム位置に位置して、前記間隔dが前記規定の間隔d0になるようにグリッドの位置決めを行い、清掃時には、前記第1と第2のホルダー間を移動して前記グリッドを清掃し、
前記第1と第2のホルダーは、
前記グリッドの第1と第2の部分を、前記第1と第2の位置決め部材により前記グリッドが位置決めされている位置よりも前記像担持体から離れた位置で保持することを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。 - 画像形成のための像担持体を帯電させる帯電装置を備えるプロセスユニットであって、
前記帯電装置として請求項1乃至6のいずれか1項に記載の帯電装置を備えることを特徴とするプロセスユニット。 - 像担持体を帯電させる帯電装置を備える画像形成装置であって、
前記帯電装置として請求項1乃至6のいずれか1項に記載の帯電装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2016122034A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
JP2017083773A (ja) * | 2015-10-30 | 2017-05-18 | 富士ゼロックス株式会社 | 帯電器、画像形成ユニット、画像形成装置 |
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---|---|---|---|---|
JPH0635296A (ja) * | 1992-07-17 | 1994-02-10 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置の帯電装置 |
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