JP2008051496A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気調和装置1は、熱源ユニット2と利用ユニット4、5とが冷媒連絡配管6、7を介して接続されることによって構成される冷媒回路10と、配管容積演算手段とを備えている。配管容積演算手段は、熱源ユニット2と利用ユニット4、5とを冷媒連絡配管6、7を介して接続して冷媒回路10を構成した後に追加充填される冷媒量である追加充填量Maに基づいて、冷媒連絡配管6、7の容積Vlp、Vgpを演算する。
【選択図】図6
Description
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、1台の熱源ユニットとしての室外ユニット2と、それに並列に接続された複数台(本実施形態では、2台)の利用ユニットとしての室内ユニット4、5と、室外ユニット2と室内ユニット4、5とを接続する冷媒連絡配管としての液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4、5と、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7とが接続されることによって構成されている。
室内ユニット4、5は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、又は、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。室内ユニット4、5は、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
室外ユニット2は、ビル等の室外に設置されており、液冷媒連絡配管6及びガス冷媒連絡配管7を介して室内ユニット4、5に接続されており、室内ユニット4、5の間で冷媒回路10を構成している。
冷媒連絡配管6、7は、空気調和装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒配管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。このため、例えば、新規に空気調和装置を設置する場合には、冷媒の追加充填量を計算するために、冷媒連絡配管6、7の長さや管径等の情報を正確に把握する必要があるが、その情報管理や冷媒量の計算自体が煩雑である。また、既設配管を利用して室内ユニットや室外ユニットを更新するような場合には、冷媒連絡配管6、7の長さや管径等の情報が失われていることがある。
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。
(冷房運転)
まず、通常運転モードにおける冷房運転について、図1及び図2を用いて説明する。
次に、通常運転モードにおける暖房運転について説明する。
次に、試運転モードについて、図1〜図3を用いて説明する。ここで、図3は、試運転モードのフローチャートである。本実施形態において、試運転モードでは、まず、ステップS1の冷媒自動充填運転が行われ、続いて、ステップS2の配管容積演算処理が行われる。
まず、室外ユニット2の液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27を開けて、室外ユニット2に予め充填されている冷媒を冷媒回路10内に充満させる。
冷媒自動充填運転の開始指令がなされると、冷媒回路10が、室外ユニット2の四路切換弁22が図1の実線で示される状態で、かつ、室内ユニット4、5の室内膨張弁41、51及び室外膨張弁38が開状態となり、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43、53が起動されて、室内ユニット4、5の全てについて強制的に冷房運転(以下、室内ユニット全数運転とする)が行われる。
次に、上記の冷媒量判定運転を行いつつ、冷媒回路10内に冷媒の追加充填を実施するが、この際、冷媒量演算手段として機能する制御部8によって、ステップS12における冷媒の追加充填時における冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から冷媒回路10内の冷媒量を演算する。
Mog1=Vog1×ρd
という、室外ユニット2の高圧ガス管部Eの容積Vog1に高圧ガス管部Eにおける冷媒の密度ρdを乗じた関数式として表される。尚、高圧ガス管部Eの容積Vog1は、室外ユニット2が設置場所に設置される前から既知の値であり、予め制御部8のメモリに記憶されている。また、高圧ガス管部Eにおける冷媒の密度ρdは、吐出温度Td及び吐出圧力Pdを換算することによって得られる。
Mc=kc1×Ta+kc2×Tc+kc3×SHm+kc4×Wc
+kc5×ρc+kc6×ρco+kc7
という、室外温度Ta、凝縮温度Tc、圧縮機吐出過熱度SHm、冷媒循環量Wc、室外熱交換器23における冷媒の飽和液密度ρc及び室外熱交換器23の出口における冷媒の密度ρcoの関数式として表される。尚、上述の関係式におけるパラメータkc1〜kc7は、試験や詳細なシミュレーションの結果を回帰分析することによって求められたものであり、予め制御部8のメモリに記憶されている。また、圧縮機吐出過熱度SHmは、圧縮機の吐出側における冷媒の過熱度であり、吐出圧力Pdを冷媒の飽和温度値に換算し、吐出温度Tdからこの冷媒の飽和温度値を差し引くことにより得られる。冷媒循環量Wcは、蒸発温度Teと凝縮温度Tcとの関数(すなわち、Wc=f(Te、Tc))として表される。冷媒の飽和液密度ρcは、凝縮温度Tcを換算することによって得られる。室外熱交換器23の出口における冷媒の密度ρcoは、凝縮温度Tcを換算することによって得られる凝縮圧力Pc及び冷媒の温度Tcoを換算することによって得られる。
Mol1=Vol1×ρco
という、室外ユニット2の高温液管部B1の容積Vol1に高温液管部B1における冷媒の密度ρco(すなわち、上述の室外熱交換器23の出口における冷媒の密度)を乗じた関数式として表される。尚、高圧液管部B1の容積Vol1は、室外ユニット2が設置場所に設置される前から既知の値であり、予め制御部8のメモリに記憶されている。
Mol2=Vol2×ρlp
という、室外ユニット2の低温液管部B2の容積Vol2に低温液管部B2における冷媒の密度ρlpを乗じた関数式として表される。尚、低温液管部B2の容積Vol2は、室外ユニット2が設置場所に設置される前から既知の値であり、予め制御部8のメモリに記憶されている。また、低温液管部B2における冷媒の密度ρlpは、過冷却器25の出口における冷媒の密度であり、凝縮圧力Pc及び過冷却器25の出口における冷媒の温度Tlpを換算することによって得られる。
Mlp=Vlp×ρlp
という、液冷媒連絡配管6の容積Vlpに液冷媒連絡配管部B3における冷媒の密度ρlp(すなわち、過冷却器25の出口における冷媒の密度)を乗じた関数式として表される。
Mr=kr1×Tlp+kr2×ΔT+kr3×SHr+kr4×Wr+kr5
という、過冷却器25の出口における冷媒の温度Tlp、室内温度Trから蒸発温度Teを差し引いた温度差ΔT、室内熱交換器42、52の出口における冷媒の過熱度SHr及び室内ファン43、53の風量Wrの関数式として表される。尚、上述の関係式におけるパラメータkr1〜kr5は、試験や詳細なシミュレーションの結果を回帰分析することによって求められたものであり、予め制御部8のメモリに記憶されている。尚、ここでは、2台の室内ユニット4、5のそれぞれに対応して冷媒量Mrの関係式が設定されており、室内ユニット4の冷媒量Mrと室内ユニット5の冷媒量Mrとを加算することにより、室内ユニット部Fの全冷媒量が演算されるようになっている。尚、室内ユニット4と室内ユニット5の機種や容量が異なる場合には、パラメータkr1〜kr5の値が異なる関係式が使用されることになる。
Mgp=Vgp×ρgp
という、ガス冷媒連絡配管7の容積Vgpにガス冷媒連絡配管部Hにおける冷媒の密度ρgpを乗じた関数式として表される。また、ガス冷媒配管連絡部Gにおける冷媒の密度ρgpは、圧縮機21の吸入側における冷媒の密度ρsと、室内熱交換器42、52の出口(すなわち、ガス冷媒連絡配管7の入口)における冷媒の密度ρeoとの平均値である。冷媒の密度ρsは、吸入圧力Ps及び吸入温度Tsを換算することによって得られ、冷媒の密度ρeoは、蒸発温度Teの換算値である蒸発圧力Pe及び室内熱交換器42、52の出口温度Teoを換算することによって得られる。
Mog2=Vog2×ρs
という、室外ユニット2内の低圧ガス管部Hの容積Vog2に低圧ガス管部Hにおける冷媒の密度ρsを乗じた関数式として表される。尚、低圧ガス管部Hの容積Vog2は、設置場所に出荷される前から既知の値であり、予め制御部8のメモリに記憶されている。
Mob=kob1×ρco+kob2×ρs+kob3×Pe+kob4
という、室外熱交換器23の出口における冷媒の密度ρco、過冷却器25のバイパス回路側の出口における冷媒の密度ρs及び蒸発圧力Peの関数式として表される。尚、上述の関係式におけるパラメータkob1〜kob3は、試験や詳細なシミュレーションの結果を回帰分析することによって求められたものであり、予め制御部8のメモリに記憶されている。また、バイパス回路部Iの容積Mobは、他の部分に比べて冷媒量が少ないこともあり、さらに簡易的な関係式によって演算されてもよい。例えば、
Mob=Vob×ρe×kob5
という、バイパス回路部Iの容積Vobに過冷却器25のバイパス回路側の部分における飽和液密度ρe及び補正係数kobを乗じた関数式として表される。尚、バイパス回路部Iの容積Vobは、室外ユニット2が設置場所に設置される前から既知の値であり、予め制御部8のメモリに記憶されている。また、過冷却器25のバイパス回路側の部分における飽和液密度ρeは、吸入圧力Ps又は蒸発温度Teを換算することによって得られる。
上述のように、冷媒回路10内に冷媒の追加充填を開始すると、冷媒回路10内の冷媒量が徐々に増加する。ここで、冷媒連絡配管6、7の容積が未知である場合には、冷媒の追加充填後に冷媒回路10内に充填されるべき冷媒量を、冷媒回路10全体の冷媒量である全充填冷媒量Mtとして規定することができない。しかし、室外ユニット2及び室内ユニット4、5だけに着目すれば(すなわち、冷媒連絡配管6、7を除く冷媒回路10)、試験や詳細なシミュレーションにより最適な室外ユニット2の冷媒量Mo及び室内ユニット4、5の冷媒量Mrを予め知ることができるため、この冷媒量を目標充填量Msとして予め制御部8のメモリに記憶しておき、上述の関係式を用いて冷媒自動充填運転における冷媒回路10内を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から演算される室外ユニット2の冷媒量Moと室内ユニット4、5の冷媒量Mrとを加算した冷媒量(すなわち、冷媒回路10の冷媒連絡配管6、7を除く部分における冷媒量)の値(以下、ユニット内冷媒量Muとする)が、この目標充填量Msに到達するまで、冷媒の追加充填を行えばよいことになる。すなわち、ステップS13は、冷媒自動充填運転におけるユニット内冷媒量Muが目標充填量Msに到達したかどうかを判定することで、冷媒の追加充填により冷媒回路10内に充填された冷媒量の適否を判定する処理である。
上述のステップS1の冷媒自動充填運転が完了したら、ステップS2の配管容積演算処理に移行する。この配管容積演算処理では、追加充填量Maに基づいて冷媒連絡配管6,7の容積を演算する配管容積演算手段として機能する制御部8により、図6に示されるステップS21〜ステップS24の処理が行われる。ここで、図6は、配管容積演算処理のフローチャートである。
ステップS21では、後述のステップS23における冷媒連絡配管6、7内を流れる冷媒の密度を演算することができるように、上述の冷媒自動充填運転時における運転データを制御部8のメモリに記憶する。ここで、制御部8のメモリに記憶されるデータとしては、液冷媒連絡配管部B3における冷媒の密度ρlpの演算に必要な凝縮圧力Pc及び過冷却器25の出口における冷媒の温度Tlpと、ガス冷媒連絡配管部Hにおける冷媒の密度ρgpの演算に必要な吸入圧力Ps、吸入温度Ts、蒸発圧力Pe、出口温度Teoと、冷媒自動充填運転完了時におけるユニット内冷媒量Muとがある。
ステップS23では、まず、冷媒自動充填運転よりも前に冷媒回路10内に充填されていた冷媒量である初期充填量Miに、ステップS22において制御部8に入力された追加充填量Maを加算することによって、冷媒自動充填運転直後における冷媒回路10全体の冷媒量である全充填冷媒量Mtを得る。ここで、初期充填量Miは、制御部8のメモリに記憶されている。次に、この全充填冷媒量Mtから、ステップS21において制御部8に記憶されたユニット内冷媒量Mu(又は目標充填量Ms)を減算することによって、冷媒連絡配管6、7内の冷媒量である連絡配管冷媒量Mpを得る。
Vlp×ρlp+Vgp×ρgp=Vlp×ρlp+(Vlp×Rv)×ρgp
=Vlp×(ρlp+Rv×ρgp)
=Mp
これにより、液冷媒連絡配管の容積Vlpは、
Vlp=Mp/(ρlp+Rv×ρgp)
によって、演算することができ、
ガス冷媒連絡配管7の容積Vgpは、
Vgp=Vlp×Rv
によって、演算することができる。
次に、冷媒漏洩検知運転モードについて、図1、図2、図5及び図7を用いて説明する。ここで、図7は、冷媒漏洩検知運転モードのフローチャートである。
まず、上記の冷房運転や暖房運転のような通常運転モードにおける運転が一定時間(例えば、半年〜1年ごと等)経過した場合に、自動又は手動で通常運転モードから冷媒漏洩検知運転モードに切り換えて、初期冷媒量検知運転の冷媒量判定運転と同様に、室内ユニット全数運転、凝縮圧力制御、液管温度制御、過熱度制御及び蒸発圧力制御を含む冷媒量判定運転を行なう。ここで、液管温度制御における液管温度目標値Tlps、過熱度制御における過熱度目標値SHrs及び蒸発圧力制御における低圧目標値Pesは、原則として、冷媒自動充填運転の冷媒量判定運転のステップS11における目標値と同じ値が使用される。
次に、上述の冷媒量判定運転を行いつつ冷媒量演算手段として機能する制御部8によって、ステップS32における冷媒漏洩検知運転における冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から冷媒回路10内の冷媒量を演算する。冷媒回路10内の冷媒量の演算は、上述の冷媒回路10の各部分の冷媒量と冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量との関係式を用いて演算されるが、この際、上述の配管容積演算処理によって、空気調和装置1の構成機器の設置後において未知であった冷媒連絡配管6、7の容積Vlp、Vgpが演算されて既知となっているため、これらの冷媒連絡配管6、7の容積Vlp、Vgpに冷媒の密度を乗算することによって、冷媒連絡配管6、7内の冷媒量Mlp、Mgpを演算し、さらに他の各部分の冷媒量を加算することにより(他の各部分の冷媒量の演算については、冷媒自動充填運転のステップS12を参照)、冷媒回路10全体の冷媒量(以下、全演算冷媒量Mとする)を演算することができる。
冷媒回路10から冷媒が外部に漏洩すると、冷媒回路10内の冷媒量が減少する。そして、冷媒回路10内の冷媒量が減少すると、主として、室外熱交換器23の出口における過冷却度SCoが小さくなる傾向が現れ、これに伴い、室外熱交換器23における冷媒量Mcが減少し、他の部分における冷媒量がほぼ一定に保たれる傾向になる。このため、上述のステップS32において演算された全演算冷媒量Mは、冷媒回路10からの冷媒漏洩が生じている場合には、冷媒自動充填運転完了直後の冷媒回路10全体の冷媒量であり、冷媒の漏洩の有無を判定する上での基準冷媒量となる全充填冷媒量Mtよりも小さくなり、冷媒回路10からの冷媒漏洩が生じていない場合には、全充填冷媒量Mtとほぼ同じ値になる。
本実施形態の空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
本実施形態の空気調和装置1では、室外ユニット2と室内ユニット4、5とを冷媒連絡配管6、7を介して接続して冷媒回路10を構成した後に追加充填される冷媒量である追加充填量Maに基づいて、冷媒連絡配管6、7の容積を演算するようにしているため、冷媒連絡配管6、7の容積が未知の場合であっても、追加充填量Maの値を入力することによって、冷媒連絡配管6、7の容積を演算することができる。これにより、冷媒連絡配管6、7の情報を入力する手間を極力減らしつつ、冷媒連絡配管6、7の容積を得ることができるようになり、その結果、冷媒回路10内の冷媒量の適否、より具体的には、冷媒回路10からの冷媒の漏洩の有無を高精度に判定することができる。
本実施形態の空気調和装置1では、冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量に基づいて目標充填量Msに到達したかどうかを判定する冷媒自動充填運転を行うことができるため、冷媒の追加充填を確実に行うことができるとともに、冷媒連絡配管6、7の容積を演算するために必要となる追加充填量Maの値を、冷媒自動充填運転を行うことによって得ることができる。
本実施形態の空気調和装置1では、冷媒自動充填運転よりも前に冷媒回路10内に充填されている冷媒量である初期充填量Miに追加充填量Maを加算することによって得られる全充填冷媒量Mtから、冷媒自動充填運転における冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から演算されるユニット内冷媒量Muを減算することによって、冷媒自動充填運転時における連絡配管冷媒量Mpを精度よく演算することができるため、冷媒連絡配管6、7の容積を精度よく演算することができる。また、本実施形態の空気調和装置1では、液冷媒連絡配管6とガス冷媒連絡配管7との容積比Rvを室内ユニット4、5及び室外ユニット2の能力や型式に応じた値として予め設定しておくことで、液冷媒連絡配管6の容積Vlp及びガス冷媒連絡配管7の容積Vgpをそれぞれ簡単に演算することができる。
上述の実施形態においては、冷媒連絡配管6、7の容積の演算に必要な連絡配管冷媒量Mpを、冷媒自動充填運転における冷媒回路10を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量からユニット内冷媒量Muを演算し、全充填冷媒量Mtから演算によって得られたユニット内冷媒量Muを減算することによって得るようにしているが、冷媒自動充填運転を行う前の冷媒回路10内(すなわち、設置場所に出荷される室内ユニット4、5や室外ユニット2内)に、冷媒自動充填運転によって冷媒回路10内の冷媒量が目標充填量Msに到達した際におけるユニット内冷媒量Muに近似する量の冷媒を初期充填量Miとして充填しておいてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
2 室外ユニット(熱源ユニット)
4、5 室内ユニット(利用ユニット)
6 液冷媒連絡配管(冷媒連絡配管)
7 ガス冷媒連絡配管(冷媒連絡配管)
10 冷媒回路
Claims (6)
- 熱源ユニット(2)と利用ユニット(4、5)とが冷媒連絡配管(6、7)を介して接続されることによって構成される冷媒回路(10)と、
前記熱源ユニットと前記利用ユニットとを前記冷媒連絡配管を介して接続して前記冷媒回路を構成した後に追加充填される冷媒量である追加充填量に基づいて、前記冷媒連絡配管の容積を演算する配管容積演算手段と、
前記配管容積演算手段によって演算された前記冷媒連絡配管の容積と前記冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を判定する冷媒漏洩検知運転における前記冷媒回路を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量とに基づいて、前記冷媒回路全体の冷媒量である全演算冷媒量を演算する冷媒量演算手段と、
前記全演算冷媒量と前記冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を判定する基準となる基準冷媒量とを比較することで、前記冷媒回路からの冷媒の漏洩の有無を判定する冷媒量判定手段と、
を備えた空気調和装置(1)。 - 前記冷媒量判定手段は、前記冷媒回路(10)内に冷媒を追加充填する冷媒自動充填運転における前記冷媒回路を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量に基づいて、前記冷媒回路内に充填されている冷媒量が目標充填量に到達したかどうかを判定し、
前記追加充填量は、前記冷媒自動充填運転において前記冷媒回路内に追加充填された冷媒量である、
請求項1に記載の空気調和装置(1)。 - 前記冷媒量演算手段は、前記冷媒自動充填運転における前記冷媒回路(10)を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から、前記冷媒回路の前記冷媒連絡配管(6、7)を除く部分における冷媒量であるユニット内冷媒量を演算し、
前記配管容積演算手段は、前記冷媒自動充填運転よりも前に前記冷媒回路内に充填されている冷媒量である初期充填量に前記追加充填量を加算することによって前記冷媒自動充填運転直後における前記冷媒回路全体の冷媒量である全充填冷媒量を得て、前記全充填冷媒量から前記ユニット内冷媒量を減算することによって前記冷媒連絡配管内の冷媒量である連絡配管冷媒量を得て、前記冷媒回路を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から前記冷媒連絡配管内を流れる冷媒の密度を演算し、前記連絡配管冷媒量及び前記密度に基づいて、前記冷媒連絡配管の容積を演算する、
請求項2に記載の空気調和装置(1)。 - 前記冷媒連絡配管は、液冷媒連絡配管(6)及びガス冷媒連絡配管(7)を有しており、
前記配管容積演算手段は、前記液冷媒連絡配管内を流れる液冷媒の密度である液冷媒密度及び前記ガス冷媒連絡配管内を流れるガス冷媒の密度であるガス密度を演算し、前記連絡配管冷媒量、前記液冷媒連絡配管と前記ガス冷媒連絡配管との容積比、前記液冷媒密度及び前記ガス冷媒密度に基づいて、前記液冷媒連絡配管及び前記ガス冷媒連絡配管の容積を演算する、
請求項3に記載の空気調和装置(1)。 - 前記配管容積演算手段は、前記冷媒回路を流れる冷媒又は構成機器の運転状態量から前記冷媒連絡配管内を流れる冷媒の密度を演算し、前記追加充填量及び前記密度に基づいて、前記冷媒連絡配管の容積を演算する、
請求項2に記載の空気調和装置(1)。 - 前記冷媒連絡配管は、液冷媒連絡配管(6)及びガス冷媒連絡配管(7)を有しており、
前記配管容積演算手段は、前記液冷媒連絡配管内を流れる液冷媒の密度である液冷媒密度及び前記ガス冷媒連絡配管内を流れるガス冷媒の密度であるガス冷媒密度を演算し、前記追加充填量、前記液冷媒連絡配管と前記ガス冷媒連絡配管との容積比、前記液冷媒密度及び前記ガス冷媒密度に基づいて、前記液冷媒連絡配管及び前記ガス冷媒連絡配管の容積を演算する、
請求項5に記載の空気調和装置(1)。
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