JP2008051180A - ハブユニット軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】円錐ころ軸受のころ頭部と大鍔部との間の滑り摩擦損失を低減することができるハブユニット軸受を提供する。
【解決手段】テーパ状の内方軌道面7,9を有する外輪3と、テーパ状の外方軌道面17,33を有し、この外方軌道面17,33の大径側端部にころ係止大鍔部25,37が形成された第1内輪15及び第2内輪31と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の円錐ころ19とを備える。そして、ころ係止大鍔部25,37及び円錐ころ19のころ頭部19aの少なくとも一方に、非鉄のショット材を用いたショットピーニングによる金属被膜が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】テーパ状の内方軌道面7,9を有する外輪3と、テーパ状の外方軌道面17,33を有し、この外方軌道面17,33の大径側端部にころ係止大鍔部25,37が形成された第1内輪15及び第2内輪31と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の円錐ころ19とを備える。そして、ころ係止大鍔部25,37及び円錐ころ19のころ頭部19aの少なくとも一方に、非鉄のショット材を用いたショットピーニングによる金属被膜が形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複列円錐ころ軸受を有するホイール用のハブユニット軸受に関するものである。
近年、車両の大型化、エンジンの大排気量化や扁平タイヤの普及により、ホイール用ハブユニット軸受の使用条件が厳しくなってきており、玉軸受に比べ断面高さを低くしても負荷容量が稼げる円錐ころ軸受ユニットが普及してきた。
このような円錐ころ軸受ユニットとしては、それぞれ外向きに開いたテーパ状の第1および第2軌道面を内周側に有する外輪と、この外輪の第1軌道面側に内嵌すると共に、前記第1軌道面に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面ところ係止大鍔部とを外周側に有する第1内輪と、前記外輪の第2軌道面側に内嵌し、その内側係止端が前記第1内輪の内側係止端に当接・係止されると共に、前記第2軌道面に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面ところ係止大鍔部とを外周側に有する第2内輪と、前記外輪の第1軌道面と前記第1内輪の軌道面との間に介装され、多数本の円錐ころと保持器とからなる第1ころ列と、前記外輪の第2軌道面と前記第2内輪の軌道面との間に介装され、多数本の円錐ころと保持器とからなる第2ころ列とを備えるというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−65564号公報
このような円錐ころ軸受ユニットとしては、それぞれ外向きに開いたテーパ状の第1および第2軌道面を内周側に有する外輪と、この外輪の第1軌道面側に内嵌すると共に、前記第1軌道面に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面ところ係止大鍔部とを外周側に有する第1内輪と、前記外輪の第2軌道面側に内嵌し、その内側係止端が前記第1内輪の内側係止端に当接・係止されると共に、前記第2軌道面に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面ところ係止大鍔部とを外周側に有する第2内輪と、前記外輪の第1軌道面と前記第1内輪の軌道面との間に介装され、多数本の円錐ころと保持器とからなる第1ころ列と、前記外輪の第2軌道面と前記第2内輪の軌道面との間に介装され、多数本の円錐ころと保持器とからなる第2ころ列とを備えるというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、円錐ころ軸受は、玉軸受に比べて動摩擦係数が大きい。これは玉軸受の摩擦が転がり抵抗のみによって発生するのに対し、円錐ころ軸受はころ転走面と軌道面との間の転がり抵抗に加え、ころ頭部と大鍔部との間に滑り摩擦損失が存在するためである。そして、軸受の摩擦損失は熱に変わるため、円錐ころ軸受ではころ頭部と大鍔部との間で焼付きを発生するおそれがある。
また、ころ頭部と大鍔部との間では摩耗が発生しやすく、この摩耗により発生する酸化摩耗粉がころ転走面と軌道面との間に入ると、異音の発生や軸受の早期破損が起こりやすい。
そこで、本発明は、円錐ころ軸受のころ頭部と大鍔部との間の滑り摩擦損失を低減することができるハブユニット軸受を提供することを課題としている。
そこで、本発明は、円錐ころ軸受のころ頭部と大鍔部との間の滑り摩擦損失を低減することができるハブユニット軸受を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に係るハブユニット軸受は、テーパ状の内方軌道面を有する外方部材と、テーパ状の外方軌道面を有し、この外方軌道面の大径側端部に大鍔部を形成した内方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の円錐ころとを備えるハブユニット軸受であって、前記大鍔部及び前記円錐ころの前記大鍔部との接触面の少なくとも一方に、非鉄のショット材を用いたショットピーニングによる金属被膜が形成されていることを特徴としている。
また、請求項2に係るハブユニット軸受は、請求項1に係る発明において、前記ショット材は、前記ショットピーニングの被施工面と接触する部材の材質に対して潤滑効果を持つ固体潤滑材であることを特徴としている。
さらに、請求項3に係るハブユニット軸受は、請求項1に係る発明において、前記ショット材は、前記ショットピーニングの被施工面の材質に対して犠牲防錆効果を持つ材質であることを特徴としている。
また、請求項4に係るハブユニット軸受は、請求項1に係る発明において、前記金属被膜は、異なる複数のショット材による複層構造であることを特徴としている。
さらに、請求項3に係るハブユニット軸受は、請求項1に係る発明において、前記ショット材は、前記ショットピーニングの被施工面の材質に対して犠牲防錆効果を持つ材質であることを特徴としている。
また、請求項4に係るハブユニット軸受は、請求項1に係る発明において、前記金属被膜は、異なる複数のショット材による複層構造であることを特徴としている。
本発明に係るハブユニット軸受によれば、大鍔部及び円錐ころの大鍔部との接触面(ころ頭部)の少なくとも一方に、非鉄のショット材を用いたショットピーニングによる金属被膜を形成するので、大鍔部ところ頭部との間の滑り摩擦損失を低減して、大鍔部ところ頭部との間の焼付き及び摩耗を防止することができ、軸受の寿命向上及び車両の品質向上を実現することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る軸受ユニットの一実施形態の構造を示す縦断面図である。本実施形態は、本発明をFF車(フロントエンジン・フロントドライブ型自動車)における駆動輪側の第3世代ハブユニットに適用したものである。
なお、以降の説明においては、ハブユニット軸受を自動車等の車両に取り付けた状態において、車幅方向外側を向いた部分を外端側部分と称し、車幅方向中央側を向いた部分を内端側部分と称する。すなわち、図1においては、左側が外端側となり、右側が内端側となる。
図1は、本発明に係る軸受ユニットの一実施形態の構造を示す縦断面図である。本実施形態は、本発明をFF車(フロントエンジン・フロントドライブ型自動車)における駆動輪側の第3世代ハブユニットに適用したものである。
なお、以降の説明においては、ハブユニット軸受を自動車等の車両に取り付けた状態において、車幅方向外側を向いた部分を外端側部分と称し、車幅方向中央側を向いた部分を内端側部分と称する。すなわち、図1においては、左側が外端側となり、右側が内端側となる。
図中、符号1はハブユニット軸受である。また、符号3で示した部材は複列円錐ころ軸受5の外輪であり、その内周側にはそれぞれ外向きに開いたテーパ状の第1,第2軌道面7,9が形成されている。外輪3の外周側には懸架装置取り付け用フランジ11が形成されており、この懸架装置取り付け用フランジ11を介して懸架装置の図示しないナックルアームにハブユニット軸受1が結合される。
外輪3の第1軌道面7側にはハブ13に一体化された第1内輪15が内嵌しており、この第1内輪15の外周側には第1軌道面7に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面17が形成されている。第1内輪15の軌道面17と第1軌道面7との間には多数本の円錐ころ19と保持器21とからなる第1ころ列23が介装されている。符号25は第1内輪15のころ係止大鍔部を示し、符号27は同じく内側係止端を示している。
また、外輪3の第2軌道面9側には第2内輪31が内嵌しており、この第2内輪31の外周側には第2軌道面9に対応する外向きに開いたテーパ状の軌道面33が形成されている。第2内輪31の軌道面33と第2軌道面9との間には多数本の円錐ころ19と保持器21とからなる第2ころ列35が介装されている。符号37は第2内輪31のころ係止大鍔部を示し、符号39は同じく内側係止端を示している。なお、第2内輪31は、ハブ13の内側に延設された円筒部41に外嵌すると共に、その内側係止端39が第1内輪15の内側係止端27に当接している。
そして、ころ係止大鍔部25及び37には、非鉄のショット材を用いたショットピーリング加工が施されている。
ハブ13にはハブボルト43が植設された車輪取り付け用フランジ45が形成されており、この車輪取り付け用フランジ45に図示しないホイールが装着される。また、ハブ13の軸心にはスプライン孔47が形成されており、このスプライン孔47に図示しないドライブシャフトが内嵌する。
ハブ13にはハブボルト43が植設された車輪取り付け用フランジ45が形成されており、この車輪取り付け用フランジ45に図示しないホイールが装着される。また、ハブ13の軸心にはスプライン孔47が形成されており、このスプライン孔47に図示しないドライブシャフトが内嵌する。
また、外輪3の外端側部分の内周面と第1内輪15の中間部の外周面との間、並びに外輪3の内端側部分の内周面と第2内輪31の内端側部分の外周面との間には、それぞれシール部材51が設けられている。
このようなハブユニット軸受1を自動車に組み付けるには、外輪3の外周面に形成した懸架装置取り付け用フランジ11により、外輪3を図示しない懸架装置に固定し、車輪を、車輪側部材固定用の締結部材であるハブボルト43を介して車輪取り付け用フランジ45に固定する。その結果、ハブユニット軸受1によって車輪が懸架装置に対し回転自在に支持される。
このようなハブユニット軸受1を自動車に組み付けるには、外輪3の外周面に形成した懸架装置取り付け用フランジ11により、外輪3を図示しない懸架装置に固定し、車輪を、車輪側部材固定用の締結部材であるハブボルト43を介して車輪取り付け用フランジ45に固定する。その結果、ハブユニット軸受1によって車輪が懸架装置に対し回転自在に支持される。
この図1において、ハブ13及び第2内輪31が内方部材に相当し、外輪3が外方部材に相当している。
次に、ころ係止大鍔部25及び37に施すショットピーニング加工について詳述する。
本実施形態では非鉄のショット材を適用し、そのショット材を投射装置のショットノズルから噴射してころ係止大鍔部25及び37(以下、母材ともいう)に衝突させる。そして、ころ係止大鍔部25及び37上に衝突したときのショット材と被施工面との微小滑りによる摩擦熱でショット材の表面を溶融し、ころ係止大鍔部25及び37上に付着させて被膜形成するようになっている。
次に、ころ係止大鍔部25及び37に施すショットピーニング加工について詳述する。
本実施形態では非鉄のショット材を適用し、そのショット材を投射装置のショットノズルから噴射してころ係止大鍔部25及び37(以下、母材ともいう)に衝突させる。そして、ころ係止大鍔部25及び37上に衝突したときのショット材と被施工面との微小滑りによる摩擦熱でショット材の表面を溶融し、ころ係止大鍔部25及び37上に付着させて被膜形成するようになっている。
ここで、ショット材としては、鉄系材料である円錐ころ19に対して潤滑性のある固体潤滑材、例えば、二硫化モリブデン、黄銅、青銅などの銅合金、錫などを適用する。
図2は、第2内輪31のショットピーニング加工方法を示す図である。この図2に示すように、ショットピーニング加工時には、仕上げ加工後の第2内輪31を図示しない投射装置の基台上にセットし、第2内輪31を回転自在に保持する。そして、ショットノズル30をチャンバー内で遥動させると共に、第2内輪31を回転させることにより、第2内輪31のころ係止大鍔部37に対してショット材を噴射し、被膜を形成する。なお、第1内輪15に対しても同様の方法を用いてショットピーニング加工を施す。
図2は、第2内輪31のショットピーニング加工方法を示す図である。この図2に示すように、ショットピーニング加工時には、仕上げ加工後の第2内輪31を図示しない投射装置の基台上にセットし、第2内輪31を回転自在に保持する。そして、ショットノズル30をチャンバー内で遥動させると共に、第2内輪31を回転させることにより、第2内輪31のころ係止大鍔部37に対してショット材を噴射し、被膜を形成する。なお、第1内輪15に対しても同様の方法を用いてショットピーニング加工を施す。
このようなショットピーニング加工による被膜形成は、電気鍍金や化学鍍金のように処理過程において水素が発生することがないので、遅れ破壊や白色剥離の心配がない。また、溶融鍍金のように処理過程において高温に曝されることがないので、母材の硬さ低下や表面組織の変質を生じさせることなく金属被膜を形成することができる。
さらに、加工表面にはショットピーニングの効果で圧縮残留応力層が形成されるため、被施工面の疲れ寿命を延ばして強度を高めることができると共に、被膜の防錆効果により車両輸送時のフォールスブリネリングを防止することができる。
さらに、加工表面にはショットピーニングの効果で圧縮残留応力層が形成されるため、被施工面の疲れ寿命を延ばして強度を高めることができると共に、被膜の防錆効果により車両輸送時のフォールスブリネリングを防止することができる。
なお、この加工は、ころ係止大鍔部のみでなく、範囲を広げて被膜形成を行うこともできる。例えば、第1内輪15の軌道面17や第2内輪31の軌道面33に被膜を形成することもできる。これにより、広範囲にわたって疲れ寿命を延ばすことができる。
ところで、近年、車両の大型化、エンジンの大排気量化や扁平タイヤの普及により、ホイール用ハブユニット軸受の使用条件が厳しくなってきており、玉軸受に比べ断面高さを低くしても負荷容量が稼げる円錐ころ軸受ユニットが普及してきた。
ところで、近年、車両の大型化、エンジンの大排気量化や扁平タイヤの普及により、ホイール用ハブユニット軸受の使用条件が厳しくなってきており、玉軸受に比べ断面高さを低くしても負荷容量が稼げる円錐ころ軸受ユニットが普及してきた。
しかしながら、円錐ころ軸受は、トルクが玉軸受に比べて大きい。アンギュラ玉軸受の動摩擦係数は概略0.0015であり、円錐ころ軸受の動摩擦係数は概略0.0022で、約50%円錐ころ軸受の方が高くなることがわかっている。これは、アンギュラ玉軸受の摩擦が転がり抵抗のみによって発生するのに対し、円錐ころ軸受はころ転走面と軌道面との間の転がり抵抗に加え、円錐ころの大鍔部との接触部(ころ頭部)と大鍔部との間に滑り摩擦損失が存在するためである。そして、軸受の摩擦損失は熱に変わるため、円錐ころ軸受ではころ頭部と大鍔部との間で焼付きを発生するおそれがある。
ホイール用軸受は、アクスル剛性を上げ、また、適切な軸受内部荷重の分布を得るために、適切な与圧を負荷された状態で使用される。ころ頭部と大鍔部との間で摩耗が発生すると、軸受の与圧が減少し、剛性及び寿命の低下が発生する。
また、摩耗により発生する酸化摩耗粉は非常に硬いため、この酸化摩耗粉がころ転走面と軌道面との間に入ると圧痕を作り、異音の発生や軸受の早期破損の原因となる。
また、摩耗により発生する酸化摩耗粉は非常に硬いため、この酸化摩耗粉がころ転走面と軌道面との間に入ると圧痕を作り、異音の発生や軸受の早期破損の原因となる。
これに対して、本実施形態では、内方部材に形成されたころ係止大鍔部に非鉄のショット材、具体的には円錐ころのころ頭部に対して潤滑性のある固体潤滑材を用いてショットピーニング加工を施して被膜を形成するので、大鍔部ところ頭部との間の滑り摩擦損失を低減して、大鍔部ところ頭部との間の焼付き及び摩耗を防止することができる。
すなわち、ショット材として非鉄の材質を適用することで、鉄系材料同士の大鍔部と円錐ころとの共金現象の発生を防止することができ、さらに、そのショット材として円錐ころに対して潤滑性のある材質を適用することで、摩擦係数を効果的に低減することができる。
すなわち、ショット材として非鉄の材質を適用することで、鉄系材料同士の大鍔部と円錐ころとの共金現象の発生を防止することができ、さらに、そのショット材として円錐ころに対して潤滑性のある材質を適用することで、摩擦係数を効果的に低減することができる。
また、ショット材は被施工面上の粗さの谷の部分に厚く、山の部分には薄く付着するので、ショットピーニング加工後に粗さが改善される効果により、摩擦係数が低下し、トルクと発熱とが低減し、その結果、焼付きが防止される。
さらに、大鍔部ところ頭部との間の滑り摩擦損失を低減することで、大鍔部ところ頭部との間で発生する摩耗を防止することができ、軸受の剛性及び寿命の低下を防止することができる。
さらに、大鍔部ところ頭部との間の滑り摩擦損失を低減することで、大鍔部ところ頭部との間で発生する摩耗を防止することができ、軸受の剛性及び寿命の低下を防止することができる。
このように、上記実施形態では、大鍔部と円錐ころとの間の摩擦係数を低減することにより、軸受の起動及び回転トルクを低減し、焼付き及び摩耗を防止することができるので、与圧を安定させ、摩耗粉の発生を防止することができる。したがって、摩耗粉がころ転走面と軌道面との間に入ることに起因する異音の発生を防止することができると共に、軸受の寿命向上を図ることができる。その結果、車両の品質向上と燃費向上とを実現することができる。
なお、上記実施形態においては、ショット材として円錐ころに対して潤滑性のある材質を適用する場合について説明したが、ショット材としてころ係止大鍔部に対して犠牲防錆効果のある材質を適用することもできる。
ここで、犠牲防錆効果を持つ金属としては、例えば、亜鉛を適用する。アルミニウムの被膜でも防錆は可能であるが、アルミニウムのショット材は引火性が強いので、安全性上好ましくない。
ここで、犠牲防錆効果を持つ金属としては、例えば、亜鉛を適用する。アルミニウムの被膜でも防錆は可能であるが、アルミニウムのショット材は引火性が強いので、安全性上好ましくない。
このように、ころ係止大鍔部に、当該ころ係止大鍔部に対して犠牲防錆効果を持つ材質によって金属被膜を形成すれば、ころ係止大鍔部ところ頭部との間の滑り摩擦によって摩耗が発生しても、粗さの谷に残留する被膜の犠牲防食効果で、摩耗粉の酸化を防止することができる。摩耗粉は酸化により硬くなると同時に体積も増えるので、酸化防止をすることで、ころ転走面と軌道面との間の圧痕対策も実現することができる。
また、上記実施形態においては、1回のショットピーニング加工によって単層の金属被膜を形成する場合ついて説明したが、異なる複数のショット材を用いて複数回の加工を行い、複層の金属被膜を形成することもできる。
例えば、金属被膜を2層構造とし、表面層を錫やニッケルなど鉄より貴な金属による被膜とし、内側層を亜鉛など鉄より卑な金属による被膜とすることができる。これにより、卑な金属の犠牲防食による溶出消耗を防止して、より高い防錆効果が得られる。
例えば、金属被膜を2層構造とし、表面層を錫やニッケルなど鉄より貴な金属による被膜とし、内側層を亜鉛など鉄より卑な金属による被膜とすることができる。これにより、卑な金属の犠牲防食による溶出消耗を防止して、より高い防錆効果が得られる。
他にも、表面側をニッケル、コバルト、クロムなど硬質な金属による被膜とし、母材側を亜鉛などの犠牲防食性被膜とすることができる。これにより、表面硬質層が摩耗を防止し、内側の犠牲防食層が摩耗粉の酸化を防ぐというような役割分担が可能とる。
このように、金属被膜を複層にすることで、単層では得られない効果を得ることができる。
このように、金属被膜を複層にすることで、単層では得られない効果を得ることができる。
なお、上記実施形態においては、ころ係止大鍔部25及び37に金属被膜を形成する場合について説明したが、円錐ころのころ係止大鍔部25及び37との接触部であるころ頭部に金属被膜を形成することもできる。この場合、例えば、図3に示すように、仕上げ加工後の多数本の円錐ころ19を図示しない投射装置の基台上にセットし、円錐ころ19を移動自在に保持する。そして、ショットノズル30をチャンバー内で遥動させると共に、円錐ころ19を移動させることにより、円錐ころ19のころ頭部19aに対してショット材を噴射し、被膜を形成する。この場合にも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、本発明を駆動輪のハブユニット軸受に適用する場合について説明したが、従動輪のハブユニット軸受に適用することもできる。
さらに、上記実施形態においては、図1に示すように第3世代の駆動輪用ハブユニット軸受(日本精工株式会社製ハブIIIタイプ) に本発明を適用する場合について説明したが、あらゆる世代の駆動輪用ハブユニット軸受に適用可能である。
さらに、上記実施形態においては、図1に示すように第3世代の駆動輪用ハブユニット軸受(日本精工株式会社製ハブIIIタイプ) に本発明を適用する場合について説明したが、あらゆる世代の駆動輪用ハブユニット軸受に適用可能である。
1…ハブユニット軸受、3…外輪、5…複列円錐ころ軸受、7…第1軌道面、9…第2軌道面、11…懸架装置取り付け用フランジ、13…ハブ、15…第1内輪、17…軌道面、19…円錐ころ、25…ころ係止大鍔部、31…第2内輪、33…軌道面、37…ころ係止大鍔部、45…車輪取り付け用フランジ
Claims (4)
- テーパ状の内方軌道面を有する外方部材と、テーパ状の外方軌道面を有し、この外方軌道面の大径側端部に大鍔部が形成された内方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配された複数の円錐ころとを備えるハブユニット軸受であって、
前記大鍔部及び前記円錐ころの前記大鍔部との接触面の少なくとも一方に、非鉄のショット材を用いたショットピーニングによる金属被膜が形成されていることを特徴とするハブユニット軸受。 - 前記ショット材は、前記ショットピーニングの被施工面と接触する部材の材質に対して潤滑効果を持つ固体潤滑材であることを特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
- 前記ショット材は、前記ショットピーニングの被施工面の材質に対して犠牲防錆効果を持つ材質であることを特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
- 前記金属被膜は、異なる複数のショット材による複層構造であることを特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
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-
2006
- 2006-08-23 JP JP2006226628A patent/JP2008051180A/ja active Pending
Cited By (6)
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WO2009147845A1 (ja) * | 2008-06-04 | 2009-12-10 | Ntn株式会社 | 駆動車輪用軸受装置 |
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