JP2008050649A - ピストンリング及びその製造方法 - Google Patents

ピストンリング及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008050649A
JP2008050649A JP2006227692A JP2006227692A JP2008050649A JP 2008050649 A JP2008050649 A JP 2008050649A JP 2006227692 A JP2006227692 A JP 2006227692A JP 2006227692 A JP2006227692 A JP 2006227692A JP 2008050649 A JP2008050649 A JP 2008050649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston ring
ring
heat treatment
wire
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006227692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5060083B2 (ja
Inventor
Masahiro Tokimine
正広 常峰
Yoshitaka Fujiwara
佳貴 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokusen Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokusen Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokusen Kogyo Co Ltd filed Critical Tokusen Kogyo Co Ltd
Priority to JP2006227692A priority Critical patent/JP5060083B2/ja
Publication of JP2008050649A publication Critical patent/JP2008050649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5060083B2 publication Critical patent/JP5060083B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

【課題】高価な合金元素を多量に用いることなく、低コストでありながら、しかも耐熱性に優れたピストンリング及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】Cが0.45〜0.80重量%、Siが0.80〜2.50重量%、Mnが0.10〜1.00重量%、Crが0.30〜1.20重量%、Niが0.20〜1.50重量%、Vが0.05〜0.50重量%であって、残部が主としてFeからなる線材に、熱処理と伸線加工を施して矩形断面へ塑性加工し、焼き入れと焼き戻しを行った後にピストンリング形状に加工し、そのピストンリングに歪取焼鈍を施した後イオンプレーティングを施すことにより得られるピストンリングにおいて、歪取焼鈍後の材料の硬さがビッカース硬さ(HV0.5)で480〜550である。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車エンジン等の内燃機関に使用されるピストンリングに関し、特に耐熱性に優れたピストンリング及びその製造方法に関する。
往復動内燃機関に使用されるピストンリングはその機能から、圧力リングとオイルリングとに区別される。図1に示すように、圧力リングは燃焼室側に位置する第一圧力リング(以下、トップリングという)1とその下部に位置する第二圧力リング(以下、セカンドリングという)2に分かれる。これらピストンリング1と2は、それぞれピストンのリング溝3と4に装着され、張力によってシリンダとピストンの間の気密と潤滑を行うための摺動部材であり、常に摩耗に晒されるという厳しい作動条件下におかれている。特に、トップリング1は燃焼室に最も近く高温となり、しかも潤滑油が十分に供給されにくいという過酷な作動環境に晒され、また、オイルリング5はシリンダ壁6から油を掻き取り、油受に戻す作用をするリングで、効率的に油を掻き取る目的で付設されたバネ7による強制的なバネ力を常に受けつつ油を掻き取るという過酷な作動条件下にある。上記のように、
いずれのピストンリングもシリンダ内壁に常に当接しているという摩擦状態にある。
従来、内燃機関のピストンリング用材料は鋳鉄製が主流であったが、近年、内燃機関はますます高速化、高出力化、且つ低燃費化を要求されているという背景があり、鋳鉄製ピストンリングではその要求に十分に応えることができないので、鋳鉄よりも機械的特性に優れている鋼製ピストンリングへの移行が図られつつあり、Si−Cr鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼などが用いられるようになった。しかし、それらのピストンリング用材料は耐摩耗性や耐焼付き性が十分ではないため、外周面に表面処理が施されている。通常、Si−Cr鋼には、図2に示すような硬質クロムメッキ8が施され、マルテンサイト系ステンレス鋼には、図3に示すような窒化処理9が施され、さらに、摺動特性の要求される内燃機関には、図4に示すように、窒化処理9の外周面にイオンプレーティングによる硬質セラミックコーティング10(窒化クロムや窒化チタン等)を施したマルテンサイト系ステンレス鋼が用いられている。図2〜図4において、11、12、13はピストンリング、14はピストンリング溝である。
例えば、特許文献1には、「Cを0.70〜1.00重量%、Siを2.00重量%以下、Mnを1.00重量%以下、Crを7.00〜11.00重量%、Moを0.50〜1.50重量%、Vを0.10〜0.50重量%含有するピストンリング用鋼。」が開示されている。
また、特許文献2には、「クロム、タングステン及び窒素を主な構成元素とする被膜であって、3〜20原子%のタングステンを固溶するCrN型窒化クロム結晶からなる耐摩耗性被膜を有するピストンリング。」が開示されている。
特開2002−348639号公報 特開2003−64469号公報
特許文献1と2のピストンリングには、高価なCrやWが多量に用いられており、製造コストを大幅に上昇させるという欠点がある。
ところで、近年、内燃機関に対する低燃費化の要求は非常に強くなっているが、摩擦によって生じるエネルギー損失を低減することにより燃費を向上しうると思われ、摩擦係数を低くすることは燃費向上に対して好ましい影響を与えると考えられる。
摺動特性の改善にはイオンプレーティングによる硬質セラミックコーティングを施すことが好ましいが、イオンプレーティングは高温で長時間(約440〜550℃で5〜10時間程度)行われるため、そのイオンプレーティングに伴う熱処理中に硬度が低下したり、熱変形が生じたりする。例えば、Si−Cr鋼にイオンプレーティング処理を施すと、約500HVの母材の硬度が約380HV程度に低下してしまう。この程度の硬度では耐摩耗性が不充分でピストンリングとして使用することはできない。この点でマルテンサイト系ステンレス鋼は高温強度が高いため、イオンプレーティングに伴う熱処理中に硬度が低下したり、熱変形が生じたりすることはない。ところが、マルテンサイト系ステンレス鋼は多量にCrを含有している非常に高価な材料である。
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、高価な合金元素を多量に用いることなく、低コストでありながら、しかも耐熱性に優れたピストンリング及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明のピストンリングは、Cが0.45〜0.80重量%、Siが0.80〜2.50重量%、Mnが0.10〜1.00重量%、Crが0.30〜1.20重量%、Niが0.20〜1.50重量%、Vが0.05〜0.50重量%であって、残部が主としてFeからなる線材に、熱処理と伸線加工を施して矩形断面へ塑性加工し、焼き入れと焼き戻しを行った後にピストンリング形状に加工し、そのピストンリングに歪取焼鈍を施した後イオンプレーティングを施すことにより得られるピストンリングにおいて、歪取焼鈍後の材料の硬さがビッカース硬さ(HV0.5)で480〜550であることを特徴としている。
すなわち、適量の炭化物を形成するようにCr量を低く抑えたので、冷間加工性を低下させることなく、ピストンリング製造工程中の熱処理において適度に析出した炭化物により、歪取焼鈍後の材料の硬さがビッカース硬さ(HV0.5)で480〜550であることにより、イオンプレーティング処理に伴う長時間の熱処理を受けても、熱変形が抑えられる。
また、本発明のピストンリングの製造方法は、Cが0.45〜0.80重量%、Siが0.80〜2.50重量%、Mnが0.10〜1.00重量%、Crが0.30〜1.20重量%、Niが0.20〜1.50重量%、Vが0.05〜0.50重量%であって、残部が主としてFeからなる線材に、熱処理と伸線加工を施して矩形断面へ塑性加工し、焼き入れと焼き戻しを行った後にピストンリング形状に加工し、そのピストンリングに歪取焼鈍を施した後イオンプレーティングを施すことによりピストンリングを製造する方法において、歪取焼鈍温度が520〜550℃であることを特徴としている。
すなわち、適量の炭化物を形成するようにCr量を低く抑えたので、冷間加工性を低下させることなく、ピストンリング形状に加工後に520〜550℃の温度で歪取焼鈍を行うことにより、イオンプレーティング処理に伴う長時間の熱処理を受けても、硬度低下と熱変形が抑えられる。
本発明は上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。
(1)CrやVなどの高価な貴金属の含有量が少ないので、低コストでありながら、適度に析出した炭化物により、イオンプレーティング処理に伴う硬度低下と熱変形が少なくなる。
(2)CrやVの含有量を低く抑えているので、冷間加工性に優れている。
以下に、本発明のピストンリングの成分限定理由について説明する。
(1)Cは0.45〜0.80重量%含有することが好ましい。
Cは侵入型の固溶元素であり、一部が基地中に固溶して硬さや疲労強度の向上に寄与する元素である。また、他の一部は炭化物を生成して耐摩耗性を高めるために重要な元素である。これらの効果を享受するためには、Cは少なくとも0.45重量%含有することが好ましい。しかし、多量に添加すると冷間加工性を低下させるので、Cの上限値は0.80重量%とすることが好ましい。
(2)Siは、0.80〜2.50重量%含有することが好ましい。
Siは、高温強度を高めるために必要な元素であり、0.80重量%以上含有することが好ましい。しかし、多量に添加すると冷間加工性を低下させるばかりでなく、靭延性を著しく低下させてしまうとともに熱間加工性に有害となる。従って、Siの上限値は2.50重量%とすることが好ましい。
(3)Mnは、0.10〜1.00重量%含有することが好ましい。
Mnは、鋼の溶製時の脱酸および鋼中のSの固定のために添加される元素であり、0.10重量%以上含有することが好ましい。しかし、多量に添加すると冷間加工性を低下させるので、Mnの上限値は1.00重量%とすることが好ましい。
(4)Crは、0.30〜1.20重量%含有することが好ましい。
Crは、Cと結合して炭化物を形成するとともに、窒化処理時に窒化層の硬さを増す効果を有するため、耐摩耗性の向上に必要不可欠の元素である。これらの効果を享受するためには、Crは少なくとも0.30重量%含有することが好ましい。しかし、多量に添加すると冷間加工性を低下させるので、Crの上限値は1.20重量%とすることが好ましい。
(5)Niは、0.20〜1.50重量%含有することが好ましい。
Niは、靭性を向上するために必要な元素であり、0.20重量%以上含有することが好ましい。しかし、Niを多量に添加すると多くの残留オーステナイトを生じ、必要な硬さが得られなかったり、組織変化を起こし、寸法に狂いが生じることがある。そこで、Niの上限値は1.50重量%とすることが好ましい。
(6)Vは、0.05〜0.50重量%含有することが好ましい。
Vは、焼き戻し軟化抵抗を向上させる効果があり、イオンプレーティング処理時の熱変形改善に有効である。また、Crと同様に炭化物を形成し、窒化処理時に窒素層の硬さを高め、耐摩耗性を改善する。これらの効果を享受するためには、Vは少なくとも0.05重量%含有することが好ましい。しかし、0.50重量%を超えるとその効果が飽和するばかりでなく、熱間加工性と冷間加工性を害するため、Vの上限値は0.50重量%とすることが好ましい。
(7)その他の元素
Cuは、冷間加工時の靭性向上に寄与する元素であるが、多量に添加すると熱間加工性を劣化させるので、Cuの上下値は0.15重量%とするのが好ましい。
固溶強化元素として、Wを1.0重量%以下、Coを1.0重量%以下含有することもできる。
また、Cと結合して高温強度の向上あるいは結晶粒微細化のため、TiやNbを0.50重量%以下含有することもできる。
また、高温強度の向上あるいは粒界強度の向上のため、Bを0.01重量%以下、Zrを0.10重量%以下含有することもできる。
さらに、熱間加工性を向上するために、MgやCaを0.01重量%以下含有することもできる。
本発明のピストンリングは上記のような成分組成からなるので、次に説明するような機構で、耐熱性が向上する。すなわち、本発明者は、従来のピストンリングの製造工程についての検討結果に基づいて、耐熱性を向上させるためのポイントを見いだした。
(1)従来のピストンリングの製造工程
最初に所定の組成の材料を溶解し、熱間造塊後、熱間圧延により所定の線径の線材を得る。次に、その線材を冷間伸線(一次伸線加工)した後に中間熱処理(焼鈍)を施し、さらに、冷間伸線(二次伸線加工)により所定の線径の線材を得る。次に、その線材は矩形断面に圧延(異形加工)された後、所定の条件で焼き入れと焼き戻しを行って線材の真直性と硬度が確保される。そして、この矩形断面の線材はピストンリングの外径に合致するようにコイリングされるが、コイリングに伴って歪みが生じるので、歪み取りのための熱処理が行われる。そして、最後に、窒化処理とイオンプレーティングが施されるというのが一般的である。
すなわち、「溶解」→「熱間圧延」→「一次伸線加工」→「中間熱処理」→「二次伸線加工」→「異形加工」→「焼き入れ・焼き戻し」→「コイリング」→「歪み取り熱処理」→「窒化処理とイオンプレーティング」を経て、ピストンリングを得ることができる。
溶解から始まって最終的にピストンリングを得るまで、以上のような工程を経るのが一般的である。イオンプレーティングに伴う長時間の熱処理に耐えて、ピストンリングの硬度低下と熱変形を抑える上で特に重要なのは、異形加工後の焼き入れ・焼き戻し工程とコイリング後の歪み取り熱処理工程であると思われる。
(2)耐熱性を向上させるためのポイント
異形加工により格子欠陥を増やすと、この欠陥は析出サイトになり、異形加工後の焼き入れと焼き戻しにより結晶粒内に炭化物を析出させて強度を向上させることができる。そこで、焼き戻し温度を適正に選択することにより炭化物の析出量をコントロールし、後工程であるイオンプレーティング処理時に高温長時間の熱処理を受けても、硬度低下と熱変形を抑えることができる。
同様に、コイリングに伴う塑性加工により格子欠陥を増やすと、この欠陥は析出サイトになりうる。そこで、歪み取り熱処理温度を適正に選択することにより炭化物の析出量をコントロールし、後工程であるイオンプレーティング処理時に高温長時間の熱処理を受けても、硬度低下と熱変形を抑えることができる。
そこで、歪取焼鈍温度は520〜550℃とするのが好ましい。520℃未満では歪取焼鈍後の硬度が高くなりすぎてビッカース硬さ(HV0.5)が550を超えることがある。このように、ビッカース硬さ(HV0.5)が550を超えるピストンリングにイオンプレーティング処理を施すと、処理前後でリング径が大きく変化することがある。というのは、初期硬度が高すぎると、高温で長時間のイオンプレーティング処理による硬度低下および熱変形量が大きくなって、リング径が伸びる傾向にあるからである。しかし、ピストンリング径はその機能上、一定の範囲内に収める必要がある。従って、リング径が一定の範囲を超えるピストンリングに対しては、さらに研磨加工等の付加的な処理工程が増えるので、製造コストを上昇させるという不都合がある。
一方、550℃を超える歪取焼鈍では焼鈍後の硬度が低くなりすぎてビッカース硬さ(HV0.5)が480を下回ることがある。ビッカース硬さ(HV0.5)が480を下回るピストンリングは、イオンプレーティング処理後にピストンリングとして必要な硬度(ビッカース硬さ(HV0.5)≧465)が得られないという不都合がある。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において適宜変更と修正が可能である。
(1)供試材
以下の表1に示すような組成(重量%)の材料を供試材とした。
Figure 2008050649
(2)コイリング成形時の伸張量と耐熱性
表1に示す鋼種の中の供試材3を溶解し、造塊後、熱間圧延を行い、線径5.0mmに圧延した。次に、上記線材にパテンティング処理を施した後、線径3.5mmに冷間伸線した(断面減少率=51%)。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、850℃に昇温して4分間保持後、油冷し、450℃に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、520〜550℃に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、イオンプレーティング処理(以下、AIPともいう)の熱履歴を模した熱処理として、440〜460℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、コイリング後のリング外径と歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、次式1(歪み取り熱処理時のリング径変化率)と次式2(AIP模擬熱処理時のリング径変化率)に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時に、一部の線材には5%の伸張量を付加しつつ成形し、他の一部の線材には10%の伸張量を付加しつつ成形した。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。
Figure 2008050649
Figure 2008050649
以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果を図7と図8に示す。図7において、記号x、y、zは、歪み取り熱処理温度がそれぞれ520℃、535℃、550℃で、AIP模擬熱処理温度が450℃で一定の場合を示す。また、図8において、記号a、b、cは、歪み取り熱処理温度が520℃で、AIP模擬熱処理温度がそれぞれ440℃、450℃、460℃を示し、記号d、e、fは、歪み取り熱処理温度が535℃で、AIP模擬熱処理温度がそれぞれ440℃、450℃、460℃を示し、記号g、h、iは、歪み取り熱処理温度が550℃で、AIP模擬熱処理温度がそれぞれ440℃、450℃、460℃を示す。また、図7と図8において、記号「×」、「●」、「○」は、それぞれコイリング成形時の伸張量0%、5%、10%を示す。
図7と図8に示すように、コイリング成形時に若干の伸張を施すことによって、リング径の変化率(熱変形量)が低減される傾向にあることが分かる。
(3)各鋼種の比較
a.供試材1、供試材2、供試材3、供試材4の比較
表1に示す鋼種の中の供試材1、供試材2、供試材3、供試材4を溶解し、同上工程により線径3.5mmの冷間伸線材を得た。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、表2と表3に示す温度に昇温して4分間保持後、油冷し、表2と表3に示す温度に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、525℃に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、AIPの熱履歴を模した熱処理として、450℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、上式2に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時には、5%の伸張処理を施した。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。
以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果(AIP模擬熱処理時のリング径変化率)と10個のピストンリングについてのAIP模擬熱処理後のビッカース硬さ(HV0.5)の算術平均値を、それぞれ表2と表3に示す。
Figure 2008050649
Figure 2008050649
表2から分かるように、供試材2、供試材3、供試材4は、供試材1よりリング径の変化率(熱変形量)が少ない。
表3から分かるように、供試材2の硬さが他の鋼種に比べて際だって高い。
b.供試材1、供試材2、供試材3、供試材5の比較
表1に示す鋼種の中の供試材1、供試材2、供試材3、供試材5を溶解し、同上工程により線径3.5mmの冷間伸線材を得た。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、表4に示す温度に昇温して4分間保持後、油冷し、表4に示す温度に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、表4に示す温度に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、AIPの熱履歴を模した熱処理として、450℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、上式2に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時には、伸張処理を施さなかった。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。
以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果と10個のピストンリングについてのAIP模擬熱処理後のビッカース硬さ(HV0.5)の算術平均値を図9に示す。図9において、Aは供試材2、Bは供試材3、Cは供試材1、Dは供試材5を示す。
Figure 2008050649
図9に明らかなように、供試材2の硬さが最も高く、供試材2のリング径変化率(熱変形量)もCrの多い高Crステンレス鋼である供試材5と同程度である。
(4)供試材2の最適熱処理条件
以上の試験の結果、熱変形量が少なく、しかも最も硬さが高いピストンリング用材料として好適の鋼種は、供試材2であることが分かったので、その最適熱処理条件を求めて、次に説明するような実験を行った。
a.焼き戻し温度
表1に示す鋼種の中の供試材2を溶解し、同上工程により線径3.5mmの冷間伸線材を得た。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、850℃に昇温して4分間保持後、油冷し、430〜520℃に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、450℃に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、AIPの熱履歴を模した熱処理として、450℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、上式2に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時には、伸張処理を施さなかった。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果と10個のピストンリングについてのAIP模擬熱処理後のビッカース硬さ(HV0.5)の算術平均値を図10に示す。図10の横軸は焼き戻し温度(℃)である。なお、図10には、比較のために、図9のC(供試材1、Si−Cr鋼)のデータも示すが、この供試材1のAIP模擬熱処理後のビッカース硬さ(HV0.5)は、供試材2に比べて明らかに低いことが分かる。
図10に明らかなように、供試材2を450〜515℃に焼き戻すことによって、硬さが高くなり、しかも、リング径の変化率(熱変形量)が小さくなることが分かる。
b.歪み取り熱処理温度
表1に示す鋼種の中の供試材2を溶解し、同上工程により線径3.5mmの冷間伸線材を得た。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、850℃に昇温して4分間保持後、油冷し、450℃に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、450〜600℃に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、AIPの熱履歴を模した熱処理として、450℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、上式2に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時には、伸張処理を施さなかった。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果とそのリング径変化率の標準偏差を図11(a)(b)に示す。また、10個のピストンリングについてのAIP模擬熱処理後のビッカース硬さ(HV0.5)の算術平均値を図12に示す。
図11(a)に明らかなように、歪み取り温度を上げるとリング径変化率(%)は小さくなるが、550℃以上に上げても、リング径変化率の低減量は小さくなることが分かる。また、図11(b)から分かるように、歪み取り熱処理温度が520〜550℃において、リング径変化率(%)の標準偏差が最も小さくなることが分かる。さらに、図12から分かるように、歪み取り熱処理温度が低くなるほどビッカース硬さ(HV0.5)は高くなるが、550℃の歪み取り温度においても、ビッカース硬さ(HV0.5)は500を超えており、極めて硬いことが分かる。しかし、歪み取り熱処理温度が550℃を超えると、ビッカース硬さ(HV0.5)は低くなり、実使用に耐えなくなることがある。
以上の試験結果をまとめると、イオンプレーティング処理に伴う長時間の熱処理を受けた場合も硬さ低下とリング径の変化(熱変形)を抑えためには、鋼種として、代表的な組成が表1に示すような成分からなる供試材2を採用するのが好ましく、その供試材2を所定の工程に従って、溶解、熱間圧延、一次伸線加工、中間熱処理、二次伸線加工、矩形断面加工後、所定の温度から焼き入れを行って450〜515℃に焼き戻し、コイリング後、520〜550℃で歪み取り熱処理を行う工程が、最も好ましい熱処理工程であると言える。
(5)ビッカース硬さとリング径変化率
表1に示す鋼種の中の供試材2を溶解し、同上工程により線径3.5mmの冷間伸線材を得た。さらに、この線材を700℃に4時間保持後、空冷した。次に、上記線材を2.0mm厚×4.8mm幅の矩形断面に圧延した後、850℃に昇温して4分間保持後、油冷し、450℃に焼き戻して8分間保持後、空冷した。そして、その線材を外径80mmとなるようにコイリング後、図5に示すようなピストンリング15の形状に切断し、歪み取りのために、450〜600℃に昇温して1時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。さらに、AIPの熱履歴を模した熱処理として、450℃に昇温して6時間保持後に室温まで冷却した(大気中)。そして、歪み取り焼鈍後のビッカース硬さが様々なものについて、歪み取り熱処理後のリング外径とAIP模擬熱処理後のリング外径をノギスで測定することにより、上式2に示すように、ピストンリングの寸法変化率を求めた。上記コイリング成形時には、伸張処理を施さなかった。なお、リング外径の測定は、図6に示すように、1個のピストンリングについて、d1、d2、d3の3箇所で行い、10個のピストンリングについて測定した。以上のリング寸法測定結果の算術平均値に基づいてリング径変化率を算出した結果を図13に示す。
図13に明らかなように、歪み取り焼鈍後のビッカース硬さ(HV0.5)が550を超えるとリング径変化率(%)が大きくなることが分かる。
ディーゼルエンジンの要部断面図である。 Crメッキを施したSi−Cr鋼からなるピストンリングをピストンリング溝に挿入する状態を示す概略図である。 窒化処理を施したマルテンサイト系ステンレス鋼からなるピストンリングをピストンリング溝に挿入する状態を示す概略図である。 窒化処理後にイオンプレーティング処理を施したマルテンサイト系ステンレス鋼からなるピストンリングをピストンリング溝に挿入する状態を示す概略図である。 ピストンリングの斜視図である。 ピストンリングの外径測定方法を説明する図である。 供試材3における歪み取り熱処理時のリング径変化率を示す図である。 供試材3におけるAIP模擬熱処理時のリング径変化率を示す図である。 各鋼種におけるAIP模擬熱処理時のリング径変化率およびビッカース硬さを比較して示す図である。 供試材2における焼き戻し温度と、AIP模擬熱処理時のリング径変化率およびビッカース硬さとの関係を示す図である。 図11(a)は供試材2における歪み取り熱処理温度とAIP模擬熱処理時のリング径変化率の関係を示す図、図11(b)は供試材2における歪み取り熱処理温度とAIP模擬熱処理時のリング径変化率の標準偏差の関係を示す図である。 供試材2における歪み取り熱処理温度とAIP模擬熱処理後のビッカース硬さとの関係を示す図である。 供試材2における歪み取り焼鈍後のビッカース硬さとAIP模擬熱処理時のリング径変化率の関係を示す図である。
符号の説明
1 トップリング
2 セカンドリング
3 ピストンリング溝
4 ピストンリング溝
5 オイルリング
6 シリンダ壁
7 バネ
8 硬質クロムメッキ
9 窒化処理
10 硬質セラミックコーティング
11 ピストンリング
12 ピストンリング
13 ピストンリング
14 ピストンリング溝
15 ピストンリング

Claims (2)

  1. Cが0.45〜0.80重量%、Siが0.80〜2.50重量%、Mnが0.10〜1.00重量%、Crが0.30〜1.20重量%、Niが0.20〜1.50重量%、Vが0.05〜0.50重量%であって、残部が主としてFeからなる線材に、熱処理と伸線加工を施して矩形断面へ塑性加工し、焼き入れと焼き戻しを行った後にピストンリング形状に加工し、そのピストンリングに歪取焼鈍を施した後イオンプレーティングを施すことにより得られるピストンリングにおいて、歪取焼鈍後の材料の硬さがビッカース硬さ(HV0.5)で480〜550であることを特徴とするピストンリング。
  2. Cが0.45〜0.80重量%、Siが0.80〜2.50重量%、Mnが0.10〜1.00重量%、Crが0.30〜1.20重量%、Niが0.20〜1.50重量%、Vが0.05〜0.50重量%であって、残部が主としてFeからなる線材に、熱処理と伸線加工を施して矩形断面へ塑性加工し、焼き入れと焼き戻しを行った後にピストンリング形状に加工し、そのピストンリングに歪取焼鈍を施した後イオンプレーティングを施すことによりピストンリングを製造する方法において、歪取焼鈍温度が520〜550℃であることを特徴とするピストンリングの製造方法。
JP2006227692A 2006-08-24 2006-08-24 ピストンリングの製造方法 Active JP5060083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006227692A JP5060083B2 (ja) 2006-08-24 2006-08-24 ピストンリングの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006227692A JP5060083B2 (ja) 2006-08-24 2006-08-24 ピストンリングの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008050649A true JP2008050649A (ja) 2008-03-06
JP5060083B2 JP5060083B2 (ja) 2012-10-31

Family

ID=39234973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006227692A Active JP5060083B2 (ja) 2006-08-24 2006-08-24 ピストンリングの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5060083B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2270247A1 (en) * 2008-03-27 2011-01-05 Hitachi Metals, Ltd. Piston ring material for internal combustion engine
WO2012130552A1 (de) * 2011-03-29 2012-10-04 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zur herstellung eines gehärteten, beschichteten metallbauteils
WO2015117208A1 (pt) * 2014-02-07 2015-08-13 Mahle Metal Leve S/A Second piston ring and automotive piston
CN105057988A (zh) * 2015-08-21 2015-11-18 江西省萍乡市三善机电有限公司 合金线材制备涡轮密封环的方法
JP2017145831A (ja) * 2011-11-09 2017-08-24 フェデラル−モーグル・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーFederal−Mogul Llc 耐摩耗性コバルトコーティングが施されたピストンリング及びその作成方法
WO2022219854A1 (ja) 2021-04-12 2022-10-20 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
WO2022219853A1 (ja) 2021-04-12 2022-10-20 トクセン工業株式会社 オイルリング用線

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63223147A (ja) * 1987-03-11 1988-09-16 Hitachi Metals Ltd ピストンリング用線材
JP2000282177A (ja) * 1999-04-02 2000-10-10 Kobe Steel Ltd ピストンリング用鋼材
JP2002195409A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Riken Corp ピストンリング及びその製造方法
JP2002372465A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Teikoku Piston Ring Co Ltd 皮膜の残留応力測定方法及び試験片
JP2005061389A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Riken Corp 内燃機関用ピストンリング
JP2005344199A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Kobe Steel Ltd 冷間曲げ加工用鋼材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63223147A (ja) * 1987-03-11 1988-09-16 Hitachi Metals Ltd ピストンリング用線材
JP2000282177A (ja) * 1999-04-02 2000-10-10 Kobe Steel Ltd ピストンリング用鋼材
JP2002195409A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Riken Corp ピストンリング及びその製造方法
JP2002372465A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Teikoku Piston Ring Co Ltd 皮膜の残留応力測定方法及び試験片
JP2005061389A (ja) * 2003-08-20 2005-03-10 Riken Corp 内燃機関用ピストンリング
JP2005344199A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Kobe Steel Ltd 冷間曲げ加工用鋼材

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8480821B2 (en) 2008-03-27 2013-07-09 Hitachi Metals Ltd. Piston ring material for internal combustion engine
EP2270247A4 (en) * 2008-03-27 2011-03-02 Hitachi Metals Ltd PISTON RING MATERIAL FOR A COMBUSTION ENGINE
EP2270247A1 (en) * 2008-03-27 2011-01-05 Hitachi Metals, Ltd. Piston ring material for internal combustion engine
DE102011006294B4 (de) 2011-03-29 2018-10-04 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zur Herstellung eines gehärteten, beschichteten Metallbauteils
CN103459617A (zh) * 2011-03-29 2013-12-18 谢夫勒科技股份两合公司 用于制造经硬化的、被涂层的金属构件的方法
WO2012130552A1 (de) * 2011-03-29 2012-10-04 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Verfahren zur herstellung eines gehärteten, beschichteten metallbauteils
JP2017145831A (ja) * 2011-11-09 2017-08-24 フェデラル−モーグル・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーFederal−Mogul Llc 耐摩耗性コバルトコーティングが施されたピストンリング及びその作成方法
WO2015117208A1 (pt) * 2014-02-07 2015-08-13 Mahle Metal Leve S/A Second piston ring and automotive piston
CN105057988A (zh) * 2015-08-21 2015-11-18 江西省萍乡市三善机电有限公司 合金线材制备涡轮密封环的方法
WO2022219853A1 (ja) 2021-04-12 2022-10-20 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
WO2022219854A1 (ja) 2021-04-12 2022-10-20 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
JP2022162404A (ja) * 2021-04-12 2022-10-24 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
JP2022162403A (ja) * 2021-04-12 2022-10-24 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
JP7292322B2 (ja) 2021-04-12 2023-06-16 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
JP7297808B2 (ja) 2021-04-12 2023-06-26 トクセン工業株式会社 オイルリング用線
KR20230128362A (ko) 2021-04-12 2023-09-04 토쿠센 코교 가부시키가이샤 오일 링용 선
KR20230130677A (ko) 2021-04-12 2023-09-12 토쿠센 코교 가부시키가이샤 오일 링용 선

Also Published As

Publication number Publication date
JP5060083B2 (ja) 2012-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5060083B2 (ja) ピストンリングの製造方法
EP3168506A1 (en) Pressure ring
KR20150126699A (ko) 표면 경화용 강재와 표면 경화강 부품
US10597765B2 (en) Steel, carburized steel component, and method for manufacturing carburized steel component
JP5093010B2 (ja) 熱間加工用金型
JP4844902B2 (ja) 内燃機関用ピストンリング材
JP2014177710A (ja) 鋼の焼入方法
JP2008057017A (ja) 鋼製の浸炭部品又は浸炭窒化部品
US6527879B2 (en) Self-lubricating piston ring material for internal combustion engine and piston ring
JP4860774B1 (ja) 冷間工具鋼
EP1063454B1 (en) Self-lubricating piston ring material for internal combustion engine and piston ring
JP2016138543A (ja) 大型船舶用エンジン排気バルブ及びその製造方法
WO2022219853A1 (ja) オイルリング用線
KR20160022258A (ko) 이음매 없는 관 제조용 피어서 플러그
CN105917149A (zh) 活塞环及其制造方法
JP6454103B2 (ja) 圧力リング
JP6922415B2 (ja) 浸炭部品
JP4066307B2 (ja) 自己潤滑性を有する内燃機関用ピストンリング材およびピストンリング
EP3048178B1 (en) Engine exhaust valve for large ship and method for manufacturing the same
JP2007031764A (ja) 高温耐久性に優れるオーステナイト系耐熱材料、耐熱部品およびエンジン周り用耐熱部品
JP2005314744A (ja) ピストンリング用材料及びその材料を用いたピストンリング
JP7297808B2 (ja) オイルリング用線
JP7323850B2 (ja) 鋼材及び浸炭鋼部品
JP7170406B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法、および摺動部品
JP6828593B2 (ja) 浸炭部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120731

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120803

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5060083

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250