JP2008050547A - 感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料 - Google Patents

感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料 Download PDF

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Abstract

【課題】ダンボールのような粗面被着体への粘着力が長時間に亘って持続し、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境まで広範囲の条件で粘着性を発現することができ、ブロッキング性も良好であり、かつサーマルヘッドによる粘着性発現が可能な実用性に優れる感熱性粘着剤及び感熱性粘着材料の提供。
【解決手段】熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を少なくとも含み、該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−70℃〜−30℃であり、前記熱溶融性物質が、トリフェニルホスフィンと、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及びテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかとを含有する感熱性粘着剤、及び該感熱性粘着剤を用いた感熱性粘着材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、常温では非粘着性であるが加熱により粘着性が発現し、しかも低温(0℃)環境でも高温(40℃)環境でも優れた粘着性が発現でき、低エネルギーでの粘着力の発現の熱応答性にも優れ、粘着性発現後も粘着性が持続し、かつ粘着力発現前の保存時における耐ブロッキング性にも優れた感熱性粘着剤、及び該感熱性粘着剤を用いた感熱性粘着材料に関する。
近年、ラベル用粘着材料は、価格表示用ラベル、商品表示(バーコード)用ラベル、品質表示用ラベル、計量表示用ラベル、広告宣伝用ラベル(ステッカー)等の用途に使用されることが増加している。また、ラベルの記録方式についても、インクジェット記録方式、感熱記録方式、感圧記録方式等の様々な方式が開発されている。
このようなラベル用粘着材料としては、例えば、ラベルの情報記録面と反対側の面に、粘着剤層と剥離紙を積層した構成が一般的であり、貼り合わせ時に剥離紙を剥がして加圧のみで簡便に貼り合わせることができるため幅広く使用されている。一般的には、ラベル用粘着材料は、剥離紙を剥離させて使用するが、剥離された剥離紙は回収により再利用され難く、ほとんどの場合には廃棄されている。そこで、近年、常温では粘着性を示さず、加熱により粘着性が発現し、剥離紙を必要としない感熱性粘着剤を含む感熱性粘着層を有するラベル用粘着材料が注目されている。
また、前記感熱性粘着剤は、非特許文献1等に記載されているように、基本的には、ガラス転移温度が0℃以上と比較的高い熱可塑性樹脂と熱溶融性物質のような低分子量化合物及び必要に応じて粘着付与剤を含有してなる。
一般的に、熱可塑性樹脂は粘着力、接着力を付与するものであり、熱溶融性物質は、常温(20℃)で固体であって、0℃以上と比較的高いガラス転移温度の熱可塑性樹脂を流動化又は柔軟化させるものである。更に必要に応じて添加される粘着付与剤は、粘着性を向上させる働きをする。
このような感熱性粘着剤を用いる際の粘着力発現には、貼り付ける相手である被着体表面との密着性が重要であり、被着体表面の凹凸が大きい場合には感熱性粘着剤が十分な機能を発現しにくいことになる。一般に、凹凸の大きな被着体表面(粗面)に対して粘着性を発現するには、感熱性粘着剤に限らず一般の粘着剤も含めて、粘着層の厚さを大きくすることが有効であり、その厚さによって被着体表面の凹凸を埋めることが行われている。
しかし、感熱性粘着層としての厚さを大きくすることは、価格的なデメリットが大きいことに加えて、感熱性粘着層全体を加熱する際に非常に多くの熱エネルギーを必要とするため、非効率であり実用的な方法であるとは言いがたい。
一方、被着体表面の凹凸を埋めるための別の方法としては、感熱性粘着剤を柔らかくすることも考えられる。この場合、感熱性粘着剤を構成する材料の中で、熱可塑性樹脂と熱溶融性物質によって感熱性粘着剤の柔軟性も変化すると考えられ、粗面の被着体に限らず各種被着体に対する粘着性を向上させる目的で多くの技術が提案されている。
例えば、特許文献1及び特許文献2では、熱可塑性樹脂として、ガラス転移温度が0℃以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体又はガラス転移温度が−5℃以上の熱可塑性樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体を除く)等を用いることが提案されている。しかし、これらはステンレス板等に対する粘着力は比較的良好な結果が得られるものの、塩化ビニルラップやポリオレフィンラップ等に対する粘着力は、未だ実用レベルに達していないものであった。
また、層構成や熱溶融性物質について改善検討を加えることも行われている。例えば、特許文献3には、基材と感熱発色層の間に非発泡中空粒子を含有させたアンダー層を設けてなる感熱性粘着材料であって、フタル酸ジシクロヘキシルを熱溶融性物質とする感熱性粘着剤を用いたものが提案されている。この感熱性粘着材料はアンダー層が設けられているため、感熱発色層の熱感度向上と熱活性化時に生じる感熱発色層の地肌発色防止の点でほぼ満足できるレベルであるが、該感熱性粘着材料を重ね合わせる際に発生するブロッキング(意図しない粘着機能発現)が40℃程度で発生してしまい、実用化レベルには達していないものである。
また、特許文献4及び特許文献5には、ベンゾフェノンを熱溶融性物質に用いた感熱性粘着剤(ディレードタック型粘着剤)が提案されている。この提案の感熱性粘着剤は、ポリオレフィンやガラスのような鏡面に対する粘着力はあるが、ダンボールのような粗面に対する粘着力が弱く、ダンボールに貼り付け後、長時間経過すると接着力の低下をもたらし、宅配便等の物流用での使用には実用上大きな障害となっており、更に60℃の環境下でブロッキングが発生するという問題がある。
また、特許文献6では、2層以上の感熱性粘着層を設け、各層の最大粘着力を発現させる温度が相互に異なっているという技術が提案されている。この提案によれば、低温環境から高温環境まで広い環境下で粘着性を発現することができるが、ダンボールのような粗面に対しては粘着力が弱く、比較的低い温度で粘着機能を発現する層の影響でブロッキングが発生することがある。
また、特許文献7には、ベンゾトリアゾールを熱溶融性物質に用いたディレードタック糊が提案されている。この提案では、ブロッキング特性に比較的優れ、被着体として、紙、ガラス、金属等のような材質、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂に対しては長期に安定した接着力が持続するが、低温環境では粘着機能を発現しないことや、ダンボールに貼り付け後、長時間経過することによって接着力の低下をもたらすという問題があり、宅配便等の物流用での使用には実用上大きな障害となっている。
また、特許文献8及び9では、融点が55℃〜100℃のリン化合物を熱溶融性物質として用いることによって、接着力を向上させる技術が提案されている。しかし、この提案では、感熱性粘着層としての軟化点が40〜60℃程度と低くなるので、ブロッキングが発生しやすく、40℃の高温環境下では感熱性粘着層が粘性を持たず粘着力が非常に弱くなるという問題がある。
また、特許文献10には、フタル酸エステル、リン系化合物、リン酸エステル、ヒンダードフェノール系化合物、及びトリアゾール系化合物から選択される複数の熱溶融性物質を用い、ブロッキング特性と粘着機能の向上を両立させることが提案されている。しかし、この提案では、選択する熱溶融性物質によっては長時間経過による粘着力の消失が見られ、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境までの広い環境下で粘着性を発現しないため、このことも実用上大きな障害となっている。
以上のように熱溶融性物質を中心に感熱性粘着剤に対する検討は数多く行われているが、粘着機能の向上とブロッキング防止機能が背反の関係にあり、その両立が十分に図られていないのが現状である。
特開平6−57226号公報 特開平6−57233号公報 特開平9−265260号公報 特開2003−206455号公報 特開2002−38123号公報 特開2002−146303号公報 特許第3556414号公報 特開2000−103969号公報 特開2000−191920号公報 特開2004−117941号公報 「接着便覧」第12版、昭和55年、高分子刊行会発行、第131〜135頁
本発明は、従来における問題点を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ダンボールのような粗面被着体への粘着力が長時間に亘って持続し、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境まで広範囲の条件で粘着性を発現することができ、ブロッキング性も良好であり、かつサーマルヘッドによる粘着性発現が可能な実用性に優れる感熱性粘着剤、及び該感熱性粘着剤を用いた感熱性粘着材料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を少なくとも含み、該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−70℃〜−30℃であり、
前記熱溶融性物質が、下記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンと、
下記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかと、を含有することを特徴とする感熱性粘着剤である。
Figure 2008050547
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<2> トリフェニルホスフィン(A)と、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及びテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれか(B)との質量比率(A:B)が、75:25〜50:50である前記<1>に記載の感熱性粘着剤である。
<3> 熱溶融性物質の分散剤を含有し、該分散剤がポリビニルアルコール系樹脂である前記<1>から<2>のいずれかに記載の感熱性粘着剤である。
<4> ポリビニルアルコール系樹脂の数平均分子量が10,000〜40,000であり、かつ鹸化度が70%以上である前記<3>に記載の感熱性粘着剤である。
<5> 非熱溶融性物質を含有し、該非熱溶融性物質が球状の粒子である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱性粘着剤である。
<6> 非熱溶融性物質が、シリコーン系樹脂からなる粒子及び架橋ポリメタクリル酸メチルからなる粒子のいずれかである前記<5>に記載の感熱性粘着剤である。
<7> 支持体と、該支持体の一方の面上に、前記<1>から<6>のいずれかに記載の感熱性粘着剤を含む感熱性粘着層とを有することを特徴とする感熱性粘着材料である。
<8> 支持体と感熱性粘着層との間に、中空粒子及び熱可塑性樹脂を含むアンダー層を有する前記<7>に記載の感熱性粘着材料である。
<9> 支持体の感熱性粘着層を有さない側の面上に、記録層を有する前記<7>から<8>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
<10> 記録層が、感熱記録層、熱転写記録用インク受容層、及びインクジェット記録用インク受容層のいずれかである前記<9>に記載の感熱性粘着材料である。
<11> ライン型サーマルヘッドによる加熱により粘着性が発現する前記<7>から<10>のいずれかに記載の感熱性粘着材料である。
本発明の感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を少なくとも含み、該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−70℃〜−30℃であり、前記熱溶融性物質が、下記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンと、下記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかとを含有する。本発明の該感熱性粘着剤においては、熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−70℃〜−30℃であり、前記熱溶融性物質が、下記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンと、下記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかとを含有することにより、ダンボール等の粗面被着体に対する粘着力が強くなり、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境まで広範囲の条件で粘着性を発現することができ、耐ブロッキング性を向上させることが可能となり、粘着特性と耐ブロッキング性の背反する特性を両立させることができる。
Figure 2008050547
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本発明の感熱性粘着材料は、支持体と、該支持体の一方の面上に、本発明の前記感熱性粘着剤を含む感熱性粘着層を有する。該本発明の感熱性粘着材料においては、前記感熱性粘着層が本発明の前記感熱性粘着剤を含むので、ダンボール等の粗面被着体に対する粘着力が強くなり、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境まで広範囲の条件で粘着性を発現することができ、また、耐ブロッキング性を向上させることが可能となる。
本発明は、従来の感熱性粘着剤に見られる問題を解消し、ダンボールのような粗面被着体への粘着力が長時間に亘って持続し、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境まで広範囲の条件で粘着性を発現することができ、ブロッキング性も良好であり、かつサーマルヘッドによる粘着性発現が可能な実用性に優れる感熱性粘着剤及び該感熱性粘着剤を用いた感熱性粘着材料を提供することができる。
(感熱性粘着剤)
本発明の感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂、及び熱溶融性物質を少なくとも含んでなり、非熱溶融性物質、粘着付与剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−熱溶融性物質−
前記熱溶融性物質は、常温(20℃前後)では固体であるため、樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤又は軟化させて粘着性を発現し、加熱により溶融した後、ゆっくりと結晶化するため、熱源を取り除いた後も粘着性を長時間持続することができる。
本発明において、「粘着性を有する」とは、低温(0℃)環境から高温(40℃)環境において、被着体に対する濡れを可能とする粘性、及び貼り付いた後、被着体から剥がれにくいという弾性の両方を有する状態を意味する。
前記熱溶融性物質としては、下記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンと、下記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかとを含有する。
Figure 2008050547
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前記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンは、融点が81℃と低く、低エネルギーで溶融し表面が粗い被着体にも流動して密着し、熱可塑性樹脂との相溶性が良く、長時間保存時でも粘着力の低下が起こらない。
前記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトは、融点が185℃で、保存時にブロッキングを抑制する機能と、溶融時に感熱性粘着層の凝集性を維持させる効果があり、特に高温(40℃)環境下での粘着力が向上する。前記トリフェニルホスフィン及び前記テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかと組み合わせることによって、粘着力を維持しつつ、保存時にブロッキングが発生しない感熱性粘着材料を形成することができる。
前記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンは、融点が110℃で、保存時にブロッキングを抑制する機能と、溶融時に感熱性粘着層の凝集性を維持させる効果があり、特に高温環境下での粘着力が向上する。前記トリフェニルホスフィン及び前記トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトの少なくともいずれかと組み合わせることによって、粘着力を維持しつつ、保存時にブロッキングが発生しない感熱性粘着材料を形成することができる。
前記トリフェニルホスフィン(A)と、前記トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び前記テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれか(B)との質量比率(A:B)は、75:25〜50:50が好ましく、75:25〜60:40がより好ましい。
前記トリフェニルホスフィンの割合が前記質量比率より多くなると、ブロッキング性の低下及び高温(40℃)環境下での粘着性が低下することがある。一方、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、又はテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの割合が前記質量比率より多くなると、低温(0℃)環境下で長期間保存したときの粘着性が低下することがある。
前記熱溶融性物質の前記感熱性粘着材料中の合計含有量は、25〜80質量%が好ましく、40〜75質量%がより好ましい。前記合計含有量が25質量%未満であると、通常の保存環境下温度で粘着力が発現するなど保存上の不具合(ブロッキング)が生じることがあり、80質量%を超えると、粘着力の低下が生じることがある。
これらの熱溶融性物質は、例えばボールミル、サンドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、アトライター、ヘンチェルミキサー等の湿式もしくは乾式の粉砕機により微粒化され水分散液として用いられるが、従来公知の方法でマイクロカプセル化して使用することも可能である。前記熱溶融性物質の粒径は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、実用上からは0.7〜2μmが特に好ましい。
前記熱溶融性物質の分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂が好適に用いられる。
前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、特に制限はなく、公知の方法で製造され、ポリ酢酸ビニルの鹸化物以外に、他のビニルエステルと共重合し得る単量体を含有していてもよく、該単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類又はその塩;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸又はその塩などが挙げられる。
これらの中でも、オレフィンスルホン酸又はその塩の共重合体が、熱溶融性物質との相溶性が良く、熱溶融時の粘着特性が向上するので特に好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂の数平均分子量は、10,000〜40,000が好ましく、10,000〜20,000がより好ましい。前記数平均分子量が10,000未満であると、感熱性粘着層の結着力が弱くなり、ブロッキング性が大きく低下することがあり、40,000を超えると、ブロッキング性は優れるものの、ダンボールのような粗面被着体への粘着力が低下することがある。
前記数平均分子量は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を溶媒に溶解させたものを試料とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。
前記ポリビニルアルコール系樹脂の鹸化度は、70%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。前記鹸化度が70%未満であると、ポリビニルアルコール系樹脂自身の水溶性も低下する傾向にあるため、熱溶融性物質の分散をしにくくなり、分散工程においてトラブルを引き起こし易くなることがある。
前記鹸化度は、例えばJIS K6726のポリビニルアルコール試験方法に準拠して測定することができる。
前記熱溶融性物質の分散剤の添加量は、前記熱溶融性物質100質量部に対し2〜10質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。前記添加量が2質量部未満であると、熱溶融性物質の分散不良となり、生産工程でトラブルとなることがあり、10質量部を超えると、粘着力の低下を引き起こすことがある。
−熱可塑性樹脂−
前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、−70℃〜−30℃であることが必要であり、−70℃〜−50℃が好ましい。前記ガラス転移温度が−30℃より高くなると、粘着性が低下することがあり、−70℃より低くなると、耐ブロッキング性が低下することがある。
前記ガラス転移温度は、例えば剛体振り子法、示差熱分析計(DSC)などによって測定することができる。
前記熱可塑性樹脂としては、上記ガラス転移温度範囲を満たせば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の感熱性粘着剤を感熱性粘着材料に用いた場合、後述のアンダー層に用いられる熱可塑性樹脂と同類の樹脂を用いると、両層の樹脂同士の相溶性が良く、ダンボール等の粗面被着体に対する粘着力が向上するので好ましい。
前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系モノマーをグラフト共重合した天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱可塑性樹脂の前記感熱性粘着剤における含有量は、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましい。前記熱可塑性樹脂の含有量が10質量%未満及び60質量%を超えた場合には、いずれも粘着力の低下となることがある。また、前記熱可塑性樹脂の含有率が60質量%を超えると、通常の保存環境下温度で粘着力が発現し、保存上の不具合(ブロッキング)が生じることがある。
−非熱溶融性物質−
前記非熱溶融性物質とは、加熱時に有機低分子化合物のような融解現象を起こさない物質を意味する。該非熱溶融性物質としては、体積平均粒子径0.5〜20μmの無機フィラー、有機フィラー、有機フィラー−無機フィラーの複合系フィラーなどが好適に挙げられる。なお、前記非熱溶融性物質の体積平均粒子径としては、1〜10μmがより好ましい。
前記非熱溶融性物質の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、球状の粒子であるのが好ましい。
前記無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウム、などが挙げられる。
前記有機フィラーとしては、例えば、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合物、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、ポリメタクリル酸メチル系架橋物、ポリメタクリル酸ブチル系架橋物、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の微粉末などが挙げられる。また、これらの有機フィラーを多孔質(ポーラス)構造に加工した粒子も用いることができる。
前記有機フィラー−無機フィラーの複合系フィラーとしては、例えばシリカ−アクリル複合化合物などが挙げられる。
また、これらの他にも、離型性に優れるシリコーン樹脂の粒子を用いることができ、例えば、シリコーンゴムからなる粒子、シリコーンレジンからなる粒子、シリコーンゴムとシリコーンレジンからなる複合粒子、などが好適に挙げられる。
これらの非熱溶融性物質の中でも、有機フィラーが好ましく、その中でも、シリコーン系樹脂からなる粒子、架橋ポリメタクリル酸メチルからなる粒子(架橋型PMMA粒子)がより好ましい。これらの樹脂粒子は、素材自身が耐ブロッキング性における離型性に優れるだけでなく、球状構造であることもその効果を高めていると考えられる。また、サーマルヘッドによる粘着性発現(活性化)を考えた場合、サーマルヘッドへのダメージが小さく、ヘッドマッチング性に優れた特性を有している。
前記熱可塑性樹脂に対する非熱溶融性物質の質量比(非熱溶融性物質/熱可塑性樹脂)としては、0.5〜2.0が好ましく、0.7〜1.2がより好ましい。前記非熱溶融性物質の質量比が0.5未満であると、耐ブロッキング性が低下することがあり、2.0を超えると、粘着性が低下することがある。
また、前記熱溶融性物質に対する前記非熱溶融性物質の質量比(非熱溶融性物質/熱溶融性物質)としては、0.1〜0.5が好ましく、0.1〜0.3がより好ましい。
前記非熱溶融性物質の質量比が0.1未満であると、耐ブロッキング性が低下することがあり、0.5を超えると、粘着性が低下することがある。
−粘着付与剤−
前記粘着付与剤は、感熱性粘着剤の粘着力を向上させるために添加され、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロジン誘導体(例えば、ロジン、重合ロジン、水添ロジン)、テルペン系樹脂(例えば、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素添加テルペン樹脂)、石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。これら粘着付与剤は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質と相溶して、感熱性粘着剤の粘着力を著しく向上させることができる。
前記粘着付与剤の融点(又は軟化点)は、80℃以上が好ましく、80〜200℃がより好ましい。前記融点(又は軟化点)が80℃未満であると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)が生じることがある。
前記粘着付与剤の前記感熱性粘着剤における含有量は、1〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。前記含有量が1質量%未満であると、粘着力が低下してしまうことがあり、30質量%を超えると、通常の保存環境下温度で保存上の不具合(耐ブロッキング性が低下)や低温環境下での初期粘着力の低下が生じることがある。
(感熱性粘着材料)
本発明の感熱性粘着材料は、支持体と、該支持体の一方の面上に本発明の前記感熱性粘着剤を含む感熱性粘着層を少なくとも有してなり、アンダー層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。一方、支持体における感熱性粘着層とは反対側の面には、記録層を有してなるのが好ましく、又は記録層と保護層とをこの順に有してなるのが好ましく、更に必要に応じてその他の層を有してもよい。
<支持体>
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記感熱性粘着材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、又は有機材料が挙げられる。前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属などが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等の紙、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、などが挙げられる。これらの中でも、上質紙、コート紙、プラスチックフィルム、合成紙が好ましく、プラスチックフィルム、合成紙が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記合成紙としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の合成繊維からなるもの、これらを紙の一部、一面、両面に貼り付けたものなどが挙げられる。該合成紙としては、市販品としては、例えば王子油化株式会社製のFPG、FGS、GFG、KPKなどが挙げられる。
支持体がフィルム、合成紙の場合、パルプなどでできた上質紙、古紙などと比較して感熱性粘着層などの染み込みが悪く、またアンカー性も極めて低い。更に近年の熱活性方法としての安全性、高速性、オンデマンド化の風潮からサーマルヘッドを用いた接触活性方式が注目されてきている。サーマルヘッドによる接触熱活性は反面活性層の面を削り落とす副作用があり、特に熱活性においてはラベルの全面を活性させるためにサーマルヘッド自身は高温になり、感熱性粘着層の脱落は著しくなるが、本発明においては、支持体として、フィルム、合成紙を用いた場合でも、熱活性時のフィルム及び合成紙の脱落、収縮を防止でき、また、ラベル張替え時の糊残りが生じることがないものである。
前記支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理、などにより表面改質することが好ましい。また、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜2,000μmが好ましく、100〜1,000μmがより好ましい。
<アンダー層>
前記アンダー層は、熱可塑性樹脂及び中空粒子を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−熱可塑性樹脂−
前記熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系モノマーをグラフト共重合した天然ゴムラテックス、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル−アクリロニトリル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系重合体、ポリブタジエン、2−ビニルピリジン−スチレン−ブタジエン系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が−35〜25℃であることが好ましく、−35〜5℃がより好ましい。前記ガラス転移温度(Tg)が25℃を超えると、中空フィラーの結着力や層間結着力が弱まって被着体に対する粘着力も弱くなってしまうことがあり、−35℃未満であると、耐ブロッキング性が低下することがある。
−中空粒子−
前記中空粒子としては、特に制限はなく、一般的に使われる体積平均粒子径0.5〜10μmの無機フィラー、又は有機フィラーが用いられる。前記無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウム、などが挙げられる。
前記有機フィラーとしては、例えば、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の微粉末等が挙げられる。
これらの中でも、低エネルギー熱活性化(高感度熱活性化)の課題を考慮すると断熱効果を有する体積平均粒子径が2.0〜5.0μmであり、かつ中空率が70%以上であるプラスチック球状中空粒子が好ましく、特に、中空粒子の最大粒子径が10.0μm以下であると同時に、体積平均粒子径が2.0〜5.0μmであり、かつ中空率が70%以上の中空粒子が好ましい。
前記中空率が低いものは、断熱効果が不充分であるためにサーマルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通じて外へ放出され、高感度の熱活性化効果が劣ることがある。前記体積平均粒子径が5.0μmより大きいと、これらを用いたアンダー層上に感熱性粘着層を設け場合、大きな粒子の部分には感熱性粘着層が形成されない部分が生じて、熱活性化した場合に粘着力が低下しやすくなることがあり、2.0μm未満であると、中空率70%以上を確保することが困難になり、その結果、高感度の熱活性化効果が劣ることがある。
前記プラスチック球状中空粒子とは、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気、その他の気体を含有し、すでに発泡状態となっている中空粒子を意味する。
ここで、前記中空率とは、中空粒子の外側体積と内部空隙部の体積との比率である。
また、サーマルヘッドを用いた熱活性化方式での粘着力をより高く確保する点から、前記アンダー層に用いる中空粒子の中空率は、70%以上が好ましい。該中空粒子の材料としては、例えば、アクリロニトリル−塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル−メタクリロニトリル−イソボニルメタクリレート共重合体などが挙げられる。
前記アンダー層の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができるが、例えば、上記成分を配合してなるアンダー層塗布液を用いた塗布法により好適に形成することができる。前記塗布法としては、例えば、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工法、エアナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本又は5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、などが挙げられる。
前記アンダー層塗布液の塗布量は、乾燥塗布量で1〜35g/mが好ましく、2〜25g/mがより好ましい。前記乾燥塗布量が1g/m未満であると、加熱による接着を行う際に十分な接着力効果が得られないことと断熱効果が劣ることがあり、35g/mを超えると、接着力や断熱効果が飽和してしまうので経済上好ましくない。
<感熱性粘着層>
前記感熱性粘着層は、本発明の前記感熱性粘着剤を含んでなる。
本発明の前記感熱性粘着剤は、熱可塑性樹脂、及び熱溶融性物質を含んでなり、非熱溶融性物質、粘着付与剤、共融化剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
各成分の詳細は、前記感熱性粘着剤の説明で述べたとおりである。
前記感熱性粘着層の形成方法としては、特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができ、例えば、上記成分を配合してなる感熱性粘着剤液を用いた塗布法により好適に形成することができる。
前記塗布法としては、例えば、ブレード塗工法、グラビア塗工法、グラビアオフセット塗工法、バー塗工法、ロール塗工法、ナイフ塗工法、エアナイフ塗工法、コンマ塗工法、Uコンマ塗工法、AKKU塗工法、スムージング塗工法、マイクログラビア塗工法、リバースロール塗工法、4本又は5本ロール塗工法、ディップ塗工法、落下カーテン塗工法、スライド塗工法、ダイ塗工法、などが挙げられる。
なお、前記塗布若しくは印刷の際の乾燥条件としては、使用される熱溶融性物質及び共融化剤が融解しない温度範囲で乾燥する。前記乾燥の手段としては、例えば熱風乾燥の他に赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した乾燥方法が使用できる。
前記感熱性粘着剤液の塗布量は、乾燥塗布量で、5〜30g/mが好ましく、10〜20g/mがより好ましい。前記乾燥塗布量が5g/m未満であると、低温で貼り付ける際に十分な接着力が得られないことがあり、30g/mを超えると、アンダー層の断熱効果が薄れたり、経済性が劣ることがある。
本発明の感熱性粘着材料は、上記構成を備えることにより、特にダンボール等の粗面被着体に対する0〜10℃の低温環境下での粘着力が強く、耐ブロッキング性も良好であり、更に、低エネルギーでの粘着性発現(熱活性化)が可能なものである。
次に、本発明の前記感熱性粘着材料において、支持体の感熱性粘着層を有さない側の面上に、記録層、又は、記録層と保護層とをこの順に形成した場合の、該記録層と保護層について説明する。
<記録層>
前記記録層は、画像等を記録することができる層であり、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感熱記録層、熱転写記録用インク受容層、及びインクジェット用インク受容層、などが好適に挙げられる。
〔感熱記録用の感熱性粘着材料〕
前記感熱記録用の感熱性粘着材料における感熱記録層は、ロイコ染料、顕色剤、及びバインダー樹脂を含み、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリフェニルメタン系染料、フルオラン系染料、フェノチアジン系染料、オーラミン系染料、スピロピラン系染料、インドリノフタリド系染料などが好適に挙げられる。
前記ロイコ染料としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−ピリロスピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’,0−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリドフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオランスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤としては、特に制限はなく、公知の電子受容性の化合物の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール性化合物、チオフェノール性化合物、チオ尿素誘導体、有機酸又はその金属塩等が挙げられる。該顕色剤としては、例えば、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、3,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−ジフェノールスルホン、4,2’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサヘプタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、サリチル−o−クロロアニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸の亜鉛塩、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシウム等の金属塩、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4’−ジフェノールスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエンチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、3,4−ヒドロキシ−4’−メチル−ジフェニルスルホン、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤の前記感熱記録層における添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記発色剤1質量部に対して1〜20質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体;メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン;スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等のラテックス類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層には、填料として種々の熱可融性物質を使用することができる。該熱可融性物質としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチルエステル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ジベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ビス(フェノキシ)エタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ビス(フェノキシ)ブタン、1,4−ビス(フェノキシ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ビス(フェニルチオ)ブタン、1,4−ビス(フェニルチオ)−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、1,3−ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−(ベンジルオキシ)ベンジルアルコール、1,3−ジフェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、蓚酸ジベンジルエステル、1,5−ビス(p−メトキシフェニルオキシ)−3−オキサペンタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱記録層には、更に必要に応じて、各種補助添加成分、例えば、界面活性剤、滑剤等を併用することができる。該滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックスなどが挙げられる。
前記感熱記録層の形成方法としては、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、ロイコ染料、顕色剤を別々にバインダー樹脂、その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機により、分散粒径が1〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料等の分散液等と共に、一定処方で混合して感熱記録層塗布液を調製し、支持体上に塗布することによって感熱記録層を形成することができる。
前記感熱記録層の厚みは、前記感熱記録層の組成や感熱性粘着材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1〜50μmが好ましく、3〜20μmがより好ましい。
〔熱転写記録用又はインクジェット記録用の感熱性粘着材料〕
前記熱転写記録用の感熱性粘着材料における熱転写記録用インク受容層又インクジェット記録用の感熱性粘着材料におけるインク受容層は、フィラー、バインダー樹脂、耐水化剤を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記フィラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、水酸化アルミニウム、クレー、焼成クレー、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシリカ、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン等の微粉末などが挙げられる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知の水溶性樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、デンプン又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記インク受容層における前記フィラーと水溶性樹脂との割合は、耐ブロッキング性に関わり、その含有質量比(固形分)は、前記フィラー1に対して、水溶性樹脂0.1〜0.2が好ましい。
前記耐水化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、クロムミョウバン、メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂などが挙げられる。
前記耐水化剤と前記水溶性樹脂の割合も耐ブロッキング性に関わり、その含有質量比(固形分)は、水溶性樹脂1に対して、耐水化剤0.3〜0.5が好ましい。このようにインク受容層はフィラー及び水溶性樹脂を、また更に、水溶性樹脂と耐水化剤を特定の割合で含有させて形成させるが、更に、インク受容層の表面をキャレンダーなどにより、平滑度500秒以上に処理することにより、上記フィラーによる効果に加えて印字品質を一層向上させることができる。
<保護層>
前記保護層は、樹脂成分を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。前記樹脂としては、例えば疎水性樹脂エマルション、水溶性樹脂を用いることができるが、保護層としてのバリアー性の点から、水溶性樹脂を用いた膜が好ましい。ただし、水溶性樹脂を用いた場合には、架橋剤によって耐水化することでその機能を向上させることができる。
前記水溶性樹脂としては、通常ポリビニルアルコールが一般的に用いられるが、耐水化するための架橋剤との組み合わせを適宜選定して用いることができる。例えば、カルボキシ変性ポリビニルアルコールとポリアミドエピクロルヒドリル樹脂、反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールとヒドラジド化合物との組み合わせなどである。
この中でも、反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールと架橋剤としてヒドラジド化合物を含有する保護層は、極めて耐熱性、耐水性が高く圧力、温度、湿度の付加による影響を受け難いので、耐ブロッキング性を大きく向上させることができる。
前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールは、反応性カルボニル基を有するビニルモノマーと脂肪酸ビニルエステルとを共重合して得た重合体を鹸化する等の公知の方法により製造することができる。該反応性カルボニル基を有するビニルモノマーとしては、エステル残基を有する基、アセトン基を有する基が挙げられるが、ジアセトン基を有するビニルモノマーが好ましく、具体的にはジアセトンアクリルアミドやメタジアセトンアクリルアミドが好ましい。前記脂肪酸ビニルエステルとしては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられるが、これらの中でも、酢酸ビニルが特に好ましい。
前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコール(PVA)は、共重合可能な他のビニルモノマーを共重合したものであってもよい。これらの共重合可能なビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル、ブタジエン、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
前記反応性カルボニル基を有するPVA中の反応性カルボニル基の含有量は、ポリマー全体の0.5〜20モル%が好ましく、耐水化を考慮すると2〜10モル%がより好ましい。前記含有量が2モル%より少ないと実用上耐水性が不十分となり、10モル%を超えてもそれ以上耐水化の向上が見られず高価になるだけなので経済的でない。また、前記反応性カルボニル基を有するPVAの重合度は300〜3,000が好ましく、500〜2,200がより好ましい。また、前記反応性カルボニル基を有するPVAの鹸化度は80%以上が好ましい。
前記ヒドラジド化合物としては、ヒドラジド基を持つものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばカルボヒドラジド、蓚酸ジヒドラジド、蟻酸ヒドラジド、酢酸ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,7−ナフトエ酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのヒドラジド化合物の中では耐水性や安全性の面からアジピン酸ジヒドラジドが好ましい。
前記ヒドラジド化合物の含有量は、前記反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコール100質量部に対し5〜40質量部が好ましく、15〜25質量部がより好ましい。
前記保護層には、フィラーを含有することが好ましい。該フィラーは塩基性のものがよく、その例としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タルク、アルカリ性の珪酸類等が挙げられるが、サーマルヘッドとのマッチング(カス付着)等から水酸化アルミニウムと炭酸カルシウムが好ましく、適度な水溶性によるpHコントロールを考慮すると特に水酸化アルミニウムが好ましい。前記感熱発色層に含有されるフィラーとしては公知のものが使用でき、その例としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、アルミナ、クレー等の無機顔料又は公知の有機顔料などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、耐水性(耐水剥がれ性)を考慮すると酸性顔料(水溶液中で酸性を示すもの)であるシリカ、カオリン、アルミナが好ましく、特に発色濃度の点からシリカが好ましい。
前記保護層の形成方法としては、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができるが、例えば、常法により保護層塗布液を調製し、前記記録層上に塗布することによって保護層を形成することができる。
前記保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0〜7.0μmが好ましい。
前記支持体と前記感熱記録層との間には、更に必要に応じて、前記アンダー層などを設けることもできる。これらの層を構成する成分としては、前記の中空粒子を含む顔料、結合剤、熱可融性物質、界面活性剤などを用いることができる。
本発明の感熱性粘着材料は、その感熱性粘着層の熱活性化時(加熱時)の前又は後でカットされて好適に使用することができ、この場合、該感熱性粘着材料に、予め切れ目が形成されていてもよい。前記感熱性粘着材料を、ラベル、タグ等の様々な用途に好適に用いることができる点で有利である。
本発明の感熱性粘着材料の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばラベル状、シート状、ラベルシート状、ロール状、などが好適に挙げられる。これらの中でも、利便性、保管場所、取り扱い性の点から円筒状の芯材に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。
本発明の感熱性粘着材料が貼付される被着体としては、特に制限はなく、目的に応じてその大きさ、形状、構造、材質等を適宜選択することができるが、前記材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、アクリル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂板、SUS、アルミニウム等の金属板、封筒、ダンボール等の紙製品、ポリオレフィン製のラップ類、ポリ塩化ビニル製のラップ類、ポリエチエレン製不織布(封筒等)、などが好適に挙げられる。
本発明前記の感熱性粘着材料における前記感熱性粘着層を熱活性化する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、熱風による活性化方法、熱ロールによる活性化方法、サーマルヘッドによる活性化方法、などが挙げられる。これらの中でも、サーマルヘッドによる活性化方法が好ましく、本発明の感熱性粘着材料の熱活性化方法が特に好ましい。この場合、既存の感熱記録プリンタ装置を用いて前記感熱粘着材料の両面を加熱することにより、前記感熱記録層への記録と、前記感熱性粘着層の熱活性化とを行うことができる点で有利である。
本発明の前記感熱性粘着材料は、本発明の前記感熱性粘着剤を用いることにより、低温(0℃)環境でも高温(40℃)環境でも優れた粘着力が発現でき、ダンボール等の粗面被着体に対する粘着力が強く、かつ耐ブロッキング性も良好で保存性に優れる感熱性粘着材料を得ることができる。また、支持体の片面に記録層を塗布し、他方の面に本発明の前記感熱性粘着剤を塗布することにより、ダンボール等の粗面被着体に対する低温(0℃)環境から高温(40℃)環境における粘着力が強く、サーマルヘッドによる粘着性の発現が可能で、かつ耐ブロッキング性も良好な記録用の感熱性粘着材料を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
(製造例1)
−熱溶融性物質分散液1の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液1を調製した。
・トリフェニルホスフィン(商品名:TPP、北興化学工業株式会社製)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:L−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例2)
−熱溶融性物質分散液2の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液2を調製した。
・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名:TTHP、北興化学工業株式会社製)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:L−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例3)
−熱溶融性物質分散液3の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液3を調製した。
・トリフェニルホスフィン(商品名:TPP、北興化学工業株式会社製)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(株式会社クラレ製、KL318、数平均分子量80,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例4)
−熱溶融性物質分散液4の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液4を調製した。
・テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名:TTHP、北興化学工業株式会社製)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(株式会社クラレ製、KL318、数平均分子量80,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例5)
−熱溶融性物質分散液5の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液5を調製した。
・トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGAFOS168)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:L−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例6)
−熱溶融性物質分散液6の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液6を調製した。
・トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(チバスペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、商品名:IRGAFOS168)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(株式会社クラレ製、KL318、数平均分子量80,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例7)
−熱溶融性物質分散液7の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液7を調製した。
・2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:L−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例8)
−熱溶融性物質分散液8の調製−
下記組成からなる混合物を、体積平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して、熱溶融性物質分散液8を調製した。
・ジシクロヘキシルフタレート(融点63℃)・・・30質量部
・ビニルアルコール及びアリルスルホン酸ナトリウム共重合体(商品名:L−3266、日本合成化学株式会社製、数平均分子量15,000、鹸化度88%)10質量%水溶液・・・15質量部
・アルキル−アリルスルホン酸塩(界面活性剤)・・・0.15質量部
・水・・・54.85質量部
(製造例9)
−非熱溶融性物質分散液1の調製−
下記組成からなる混合物を、平均粒径が1.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して非熱溶融性物質分散液1を調製した。
・シリコーンレジン系粒子(信越シリコーン株式会社製、KMP−590)・・・30.0質量部
・ポリビニルアルコール30質量%水溶液・・・5.0質量部
・界面活性剤(アルキル−アリルスルホン酸塩)・・・0.15質量部
・水・・・64.85質量部
(製造例10)
−非熱溶融性物質分散液2の調製−
下記組成からなる混合物を、平均粒径が2.0μmとなるようにサンドミルを用いて分散して非熱溶融性物質分散液2を調製した。
・ポリメタクリル酸メチル架橋物(株式会社日本触媒製、エポスターMA1002)・・・30.0質量部
・ポリビニルアルコール30質量%水溶液・・・5.0質量部
・界面活性剤(アルキル−アリルスルホン酸塩)・・・0.15質量部
・水・・・64.85質量部
(製造例11)
−アンダー層塗布液の調製−
下記組成からなる混合物を攪拌分散してアンダー層塗布液を調製した。
・塩化ビニリデン/アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂(固形分濃度32質量%、平均粒子径3.0μm、中空度92%)・・・30質量部
・スチレン−ブタジエン共重合体エマルション(ガラス転移温度4℃、不揮発分50質量%)・・・40質量部
・水・・・30質量部
(実施例1)
<感熱性粘着材料の作製>
−感熱性粘着剤液1の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2を用いて、下記の感熱性粘着剤液1を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・18質量部
次に、前記感熱性粘着剤液1を、坪量80g/mの片面コート紙の記録しない側(記録層を設けない側)の面(裏面)に乾燥質量16g/mとなるように塗布し、乾燥させて、感熱性粘着材料を作製した。
(実施例2)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液2を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液2の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2を用いて、実施例1と同様にして、下記組成の感熱性粘着剤液2を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・35質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・35質量部
(実施例3)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液3を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液3の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2を用いて、実施例1と同様にして、下記組成の感熱性粘着剤液3を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−30℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・18質量部
(実施例4)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液4を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液4の調製−
上記熱溶融性物質分散液3及び4を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液4を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液3・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液4・・・18質量部
(実施例5)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液5を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液5の調製−
上記熱溶融性物質分散液3及び4を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液5を調製した。
・スチレン=ブタジエン共重合体エマルジョン(商品名:ナルスターSR111、JSR株式会社製、ガラス転移温度(Tg):−34℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液3・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液4・・・18質量部
(実施例6)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液6を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液6の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2、並びに上記非熱溶融性物質分散液2を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液6を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・18質量部
・非熱溶融性物質分散液2・・・16.7質量部
(実施例7)
<感熱性粘着材料の作製>
上記アンダー層塗布液を、坪量80g/mの片面コート紙の裏面に乾燥質量5g/mとなるように塗布し、乾燥させてアンダー層を設けた。
次に、アンダー層上に、実施例1と同じ感熱性粘着剤液1を実施例1と同様の方法で塗布し、乾燥させて、感熱性粘着材料を作製した。
(実施例8)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液7を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液7の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液7を作製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融製物質分散液5・・・18質量部
(実施例9)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液8を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液8の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液8を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・35質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・35質量部
(実施例10)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液9を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液9の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液9を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−30℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・18質量部
(実施例11)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液10を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液10の調製−
上記熱溶融性物質分散液3及び6を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液10を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液3・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液6・・・18質量部
(実施例12)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液11を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液11の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5、並びに上記非熱溶融性物質分散液1を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液11を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・18質量部
・非熱溶融性物質分散液1・・・16.7質量部
(実施例13)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液12を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液12の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液12を調製した。
・スチレン=ブタジエン共重合体エマルジョン(商品名:ナルスターSR111、JSR株式会社製、ガラス転移温度(Tg):−34℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・18質量部
(実施例14)
<感熱性粘着材料の作製>
上記アンダー層塗布液を、坪量80g/mの片面コート紙の記録しない側(記録層を設けない側)の面(裏面)に乾燥質量5g/mとなるように塗布し、乾燥させてアンダー層を設けた。
次いで、アンダー層上に、実施例8と同じ感熱性粘着剤液7を実施例8と同様の方法で塗布し、乾燥させて、感熱性粘着材料を作製した。
(実施例15)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液13を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液13の調製−
上記熱溶融性物質分散液1、2及び5を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液13を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン(ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%)・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・9質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・9質量部
(実施例16)
<感熱記録層の形成>
−非発泡性断熱層形成塗布液[E液]の調製−
微小中空粒子分散体(塩化ビニリデン−アクリロニトリルを主体とする共重合樹脂、固形分濃度=32質量%、平均粒子径=3.6μm、中空率=92%)30質量部、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移温度(Tg)=+4℃)10質量部、界面活性剤(ダプロW−77、エレメンティスジャパン株式会社製)0.1質量部、及び水60質量部からなる混合物を攪拌し、分散させて、非発泡性断熱層形成塗布液[E液]を調製した。
−発色剤分散液[F液]の調製−
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20質量部、ポリビニルアルコ−ル(10質量%水溶液)10質量部、及び水70質量部からなる混合物を攪拌し、分散させて発色剤分散液[F液]を調製した。
−顕色剤分散液[G液]の調製−
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン10質量部、ポリビニルアルコ−ル(10質量%水溶液)25質量部、炭酸カルシウム15質量部、及び水50質量部からなる混合物を、それぞれ平均粒径が1.5μmとなるようにサンドミルで分散させて、顕色剤分散液[G液]を調製した。
次に、前記発色剤分散液[F液]:前記顕色剤分散液[G液]=1:8(質量比)となるように混合し、攪拌させて感熱発色層塗布液[H液]を調製した。
次に、前記非発泡性断熱層形成塗布液[E液]を、平均坪量80g/mの片面コート紙(OKアドニスラフ、王子製紙株式会社製)の表面に、乾燥後質量が4g/mとなるように塗布し、乾燥させて非発泡性断熱層を設けた。
次に、非発泡性断熱層上に前記発色剤分散液[F液]を乾燥後質量が5g/mとなるように塗布し、乾燥させて感熱記録層を設けた。その後、王研式平滑度が2,000秒となるようにスーパーキャレンダー処理して、感熱記録層を有する感熱記録紙を作製した。
次に、得られた感熱記録紙の感熱記録層を有しない側の支持体上に、実施例1と同じ感熱性粘着剤液1を乾燥付着量が16g/mとなるように塗布し、乾燥させて感熱性粘着層を形成した。以上により、実施例16の感熱性粘着材料を作製した。
(比較例1)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液14を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液14の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び7を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液14を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・35質量部
・熱溶融性物質分散液7・・・35質量部
(比較例2)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液15を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液15の調製−
上記熱溶融性物質分散液2及び8を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液15を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・35質量部
・熱溶融性物質分散液8・・・35質量部
(比較例3)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液16を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液16の調製−
上記熱溶融性物質分散液5及び8を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液16を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・35質量部
・熱溶融性物質分散液8・・・35質量部
(比較例4)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液17を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液17の調製−
上記熱溶融性物質分散液1を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液17を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・70質量部
(比較例5)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液18を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液18の調製−
上記熱溶融性物質分散液2を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液18を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・70質量部
(比較例6)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液19を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液19の調製−
上記熱溶融性物質分散液5を用いて、下記組成の感熱性粘着剤液19を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−65℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・70質量部
(比較例7)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液20を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液20の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液20を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−72℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・18質量部
(比較例8)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液21を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液21の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び5を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液21を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−72℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液5・・・18質量部
(比較例9)
<感熱性粘着材料の作製>
実施例1において、感熱性粘着剤液1の代わりに下記の感熱性粘着剤液22を用いた以外は、実施例1と同様にして、感熱性粘着材料を作製した。
−感熱性粘着剤液22の調製−
上記熱溶融性物質分散液1及び2を用いて、下記組成からなる感熱性粘着剤液22を調製した。
・メチルメタアクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート共重合体エマルジョン〔ガラス転移温度(Tg):−5℃、不揮発分50質量%〕・・・30質量部
・熱溶融性物質分散液1・・・52質量部
・熱溶融性物質分散液2・・・18質量部
次に、得られた実施例1〜16及び比較例1〜9の各感熱性粘着材料について、以下のようにして、粘着特性及び耐ブロッキング性を評価した。結果を表2に示す。
<粘着特性の評価>
各感熱性粘着材料を40mm×150mmの長方形にカットし、感熱印字装置(大倉電気株式会社製、TH−PMD)を用いて、ヘッド条件:エネルギー0.50mJ/dot、印字スピード:4ms/line、プラテン圧:6kgf/lineの条件で、感熱性粘着材料を熱活性化させた。
次いで、熱活性化させた感熱性粘着材料を、0℃で30%RH、22℃で60%RH、40℃で60%RHの3環境条件下、1時間以上放置したダンボールに、加圧2kgのゴムローラーで長手方向に貼り付け、1日間保管後に、剥離角度180度、剥離速度300mm/minの条件で剥離させた。
その時の粘着力をフォースゲージ(MODEL DPS−5、IMADA社製)で測定し、0.1秒間隔でデータを読み取り平均化した数値で示した。なお、単位はgf/40mmである。
〔粘着力ランク〕
◎:1000gf/40mm以上
○:500gf/40mm以上1000gf/40mm未満
△:100gf/40mm以上500gf/40mm未満
×:50gf/40mm以上100gf/40mm未満
××:50gf/40mm未満(貼り付かない)
<ブロッキング評価>
各感熱性粘着材料を50mm×50mmにカットし、同サイズのPPC用紙と貼り合わせて重ね、5kgの荷重をかけて50℃環境下に24時間保存した。感熱性粘着材料を剥がすときの剥がれ方を目視で観察し、下記表1に示すランク及び評価基準に基づき、評価した。
Figure 2008050547
Figure 2008050547
表2の結果から、実施例1〜16は、比較例1〜9に比べて、ダンボールに対する低温(0℃)環境から高温(40℃)環境における粘着性に優れ、耐ブロッキング性も良好であることが認められた。
本発明の感熱性粘着剤及び該感熱性粘着剤を用いた本発明の感熱性粘着材料は、低温(0℃)環境でも高温(40℃)環境でも優れた粘着力が発現でき、ダンボール等の粗面被着体に対する粘着力が強く、サーマルヘッドなどでの低エネルギーでの熱活性化が可能であり、かつ、耐ブロッキング性にも優れ、例えば、工業用、商業用、及び家庭用に幅広く好適に用いられる。

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を少なくとも含み、該熱可塑性樹脂のガラス転移温度が−70℃〜−30℃であり、
    前記熱溶融性物質が、下記構造式(1)で表されるトリフェニルホスフィンと、
    下記構造式(2)で表されるトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式(3)で表されるテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれかと、を含有することを特徴とする感熱性粘着剤。
    Figure 2008050547
    Figure 2008050547
    Figure 2008050547
  2. トリフェニルホスフィン(A)と、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及びテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの少なくともいずれか(B)との質量比率(A:B)が、75:25〜50:50である請求項1に記載の感熱性粘着剤。
  3. 熱溶融性物質の分散剤を含有し、該分散剤がポリビニルアルコール系樹脂である請求項1から2のいずれかに記載の感熱性粘着剤。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂の数平均分子量が10,000〜40,000であり、かつ鹸化度が70%以上である請求項3に記載の感熱性粘着剤。
  5. 非熱溶融性物質を含有し、該非熱溶融性物質が球状の粒子である請求項1から4のいずれかに記載の感熱性粘着剤。
  6. 非熱溶融性物質が、シリコーン系樹脂からなる粒子及び架橋ポリメタクリル酸メチルからなる粒子のいずれかである請求項5に記載の感熱性粘着剤。
  7. 支持体と、該支持体の一方の面上に、請求項1から6のいずれかに記載の感熱性粘着剤を含む感熱性粘着層とを有することを特徴とする感熱性粘着材料。
  8. 支持体と感熱性粘着層との間に、中空粒子及び熱可塑性樹脂を含むアンダー層を有する請求項7に記載の感熱性粘着材料。
  9. 支持体の感熱性粘着層を有さない側の面上に、記録層を有する請求項7から8のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
  10. 記録層が、感熱記録層、熱転写記録用インク受容層、及びインクジェット記録用インク受容層のいずれかである請求項9に記載の感熱性粘着材料。
  11. ライン型サーマルヘッドによる加熱により粘着性が発現する請求項7から10のいずれかに記載の感熱性粘着材料。
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