JP2008050032A - 運搬用容器の蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 滑り止め機能と密閉機能とを備えている。上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部とが硬質合成樹脂の蓋本体を介して上下に一体化して、滑り止め部、密閉用当接部がそれぞれ蓋本体から層間剥離により剥離することがない。
【解決手段】 運搬用容器1の上開口部2を開閉自在とするための合成樹脂製の二色成形により形成された蓋3である。蓋3が、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の上面部の周部に複数の滑り止め部5を設けると共に、蓋本体4の下面部の周部の運搬用容器1の上開口部2の周部に当接する部分に環状をした密閉用当接部6を設けて構成してある。蓋本体4の上面部に設けた複数の滑り止め部5と蓋本体4の下面部に設けた環状をした密閉用当接部6とが軟質合成樹脂により一体に形成してある。
【選択図】図1

Description

本発明は、運搬用容器の蓋において、滑り止め機能と密閉機能を設けるための技術に関するものである。
従来から運搬用容器の上開口部を蓋で開閉自在とするものにおいて、蓋を閉じた状態で複数の運搬用容器を積み重ねた際に、滑り止めを行うに当っては、例えば、特許文献1に示されるように、蓋の上面部と、上段の運搬用容器の下面部とを凹凸嵌合により嵌合させることで、上下多段に積み重ねた際の滑り止めを行うようにするのが一般的である。
しかしながら、上記従来例においては、同じサイズ、同じ凹凸を有する蓋付きの運搬用容器でなければ、上下に積み重ねた際に凹凸嵌合により滑り止めを行うことができず、サイズや種類の異なる他の合成樹脂製の運搬用容器や、ダンボール箱を載置しようとすると、凹凸嵌合を行うために蓋の上面部に設けた凹凸のため、サイズや種類の異なる他の合成樹脂製の運搬用容器や、ダンボール箱を安定して積み重ねることができないという問題があり、特に、ダンボール箱を積み重ねた場合、蓋の上面部に設けた凹凸によりダンボール箱の下面部が変形するおそれがある。
また、上記特許文献1に示された従来例のように、蓋の外周に下方に開口する湾曲部の内部に別体のパッキンを入れ、運搬用容器の上開口部を蓋で閉じた際に湾曲部内に入れたパッキンが運搬用容器の上開口部の縁部に押付けられることで、蓋により運搬用容器の上開口部を閉じた際の気密性を確保するようになっている。
しかしながら、蓋の外周に下方に開口する湾曲部の内部に別体のパッキンを入れて上開口部を蓋で閉じた際の気密を確保しようとする従来例にあっては、蓋と別部材のパッキンが必要であり、また、別体のパッキンが湾曲部内に正確に挿入されない場合が生じたり、あるいは、別体のパッキンの一部が湾曲部内からはみ出るおそれがあるが、このような場合は、運搬用容器の上開口部を蓋で閉じた際にパッキンが運搬用容器の上開口部の縁部に正確に押付けられない箇所が生じ、確実な気密の確保ができなくなるおそれがある。また、蓋と別部材のパッキンが湾曲部内から脱落して紛失するおそれがある。
特開平7−9726号公報
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、滑り止め機能と密閉機能とを備え、しかも、上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部とが硬質合成樹脂の蓋本体を介して上下に一体化して、滑り止め部、密閉用当接部がそれぞれ蓋本体から層間剥離により剥離することがなく、また、滑り止めに当って、従来のように蓋本体の上面部に凹凸を必要とせず、サイズや種類の異なる他の合成樹脂製の運搬用容器やダンボール箱を積み重ねても確実に滑り止めができる運搬用容器の蓋を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明に係る運搬用容器の蓋は、運搬用容器1の上開口部2を閉じるための合成樹脂製の蓋3であって、該蓋3が、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の上面部の周部に複数の滑り止め部5を設けると共に、蓋本体4の下面部の周部の運搬用容器1の上開口部2の周部に当接する部分に環状をした密閉用当接部6を設けて構成され、上記蓋本体4の上面部に設けた複数の滑り止め部5と蓋本体4の下面部に設けた環状をした密閉用当接部6とが軟質合成樹脂により一体に形成してあることを特徴とするものである。
このように硬質合成樹脂の蓋本体4の上面側の滑り止め部5と下面側の密閉用当接部6とが軟質合成樹脂により一体に形成してあるため、硬質合成樹脂製の蓋本体4の上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部5と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部6とが硬質合成樹脂の蓋本体4を介して上下に強固に一体化して、軟質合成樹脂の滑り止め部5及び密閉用当接部6がそれぞれ蓋本体4から層間剥離により剥離するのが確実に防止されることになり、軟質合成樹脂の密閉用当接部6及び滑り止め部5が位置ずれしたり、剥離・脱落して紛失したりすることない。したがって、蓋3により運搬用容器1の上開口部2を閉じることで、同時に、蓋本体4の下面部の周部に設けた軟質合成樹脂よりなる環状の密閉用当接部6が運搬用容器1の上開口部2の周部に押し付けられて正確に密閉して気密を保つことができると共に、蓋3を閉じた際の密閉機構が簡略化する。また、蓋3で運搬用容器1の上開口部2を閉じた状態で、蓋3上に他の物を載置すると、軟質合成樹脂よりなる滑り止め部5により確実に滑り止めがなされる。この場合、従来のように蓋3の上面に凹凸嵌合による滑り止めのための凹凸を設ける必要がないので、サイズや種類の異なる他の合成樹脂製の運搬用容器やダンボール箱を積み重ねても上面部の周部に設けた複数の軟質合成樹脂よりなる滑り止め部5により確実に滑り止めができる。特に、滑り止めのための凹凸が必要でないので、蓋3の上面を略平坦で且つ滑り止め機構を備えた構成とすることも可能となり、このような場合は、ダンボール箱を載置した際に、凹凸によりダンボール箱の下面部が変形するというようなおそれがなく、確実に軟質合成樹脂の滑り止め部5により滑り止めができる。また、軟質合成樹脂の滑り止め部5及び密閉用当接部6が一体化してそれぞれ蓋本体4から層間剥離しない構造となっているので、軟質合成樹脂の滑り止め部5や密閉用当接部6に外力が作用しても蓋3の密閉機能及び滑り止め機能が損なわれず、長期間にわたって安定して密閉機能及び滑り止め機構を維持できる。
本発明は、上記のように蓋本体が硬質合成樹脂で、該蓋本体の上面部の周部に複数の軟質合成樹脂の滑り止め部を設けると共に、蓋本体の下面部の周部に軟質合成樹脂の環状の密閉用当接部を設けてあるので、滑り止め機能と密閉機能とを備えた合成樹脂製の蓋を提供することができ、しかも、上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部とが硬質合成樹脂の蓋本体を介して上下に一体化してあるので、滑り止め部、密閉用当接部がそれぞれ硬質合成樹脂の蓋本体から層間剥離により剥離するのを確実に防止することができ、長期間にわたって安定して密閉機能及び滑り止め機構を維持できる蓋を提供でき、また、軟質合成樹脂の滑り止め部で滑り止めするので、従来のように蓋本体の上面部に凹凸を必要とせず、サイズや種類の異なる他の合成樹脂製の運搬用容器やダンボール箱を積み重ねても確実に滑り止めができ、特に、上面を凹凸とすることなく平坦としても滑り止めが可能となり、この場合は、ダンボール箱を載置した際にダンボール箱の下面が変形しないようにして滑り止めができる。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1には本発明の蓋3の一実施形態が示してある。本発明の蓋3は、運搬用容器1の上開口部2を開閉自在とするためのもので、二色成形機で同一金型装置によって硬質合成樹脂と軟質合成樹脂の二色成形により形成したり、あるいは、二色成形機において、硬質構成樹脂による成形用の可動金型と、軟質合成樹脂による成形用の可動金型との2種類の可動金型を用いて、該2種類の可動金型をスライド又は回転して固定金型と型締めすることで、硬質合成樹脂により成形と軟質合成樹脂による成形をするという二色成形により成形したり、あるいは、エラストマー成形品を成形機の金型装置にインサートして成形するインサート成形により成形したりするものである。
以下、本発明の蓋3を、二色成形機で同一金型装置によって硬質合成樹脂と軟質合成樹脂の二色成形により形成した例につき説明する。
蓋3は、図1(a)に示すように、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の上面部の周部に軟質合成樹脂よりなる複数の滑り止め部5を周方向に任意の間隔を隔てて隔設してあり、また、図1(b)に示すように、蓋本体4の下面部の周部の運搬用容器1の上開口部2の周部に当接する部分に軟質合成樹脂よりなる帯状をした密閉用当接部6を環状に連続して形成してある。また、上記硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の上面部に設けた軟質合成樹脂よりなる複数の滑り止め部5と蓋本体4の下面部に設けた軟質合成樹脂よりなる環状をした密閉用当接部6とは図2(b)に示すように一体に連続している。
なお、図1(a)において、25は蓋3に残る後述の第1のゲート15のゲート跡を示し、26は後述の第2のゲート16のゲート跡を示している。また、図2に示す実施形態においては、複数の軟質構成樹脂よりなる滑り止め部5のうち任意の滑り止め部5が第2のゲート跡26となっている。したがって、添付図面において作図上、図2(b)は、図1(a)のX2−X2線及び図1(a)のX3−X3線の双方の断面図を表しているが、厳密に言えばX3−X3線における滑り止め部5には第2のゲート跡が存在する。
添付図面に示す実施形態においては、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の周部の最外端と、最外端よりやや内側に引き込んだ位置からそれぞれ下方に向けて下向き突条部7を一体に垂設してあって、下向き突条部7間が下方に開口する環状に連続した嵌め込み用凹部8となっており、この下方に開口する嵌め込み用凹部8が、運搬用容器1の上開口部2の周部に嵌り込む部分となっている。
軟質合成樹脂よりなる帯状の環状をした密閉用当接部6は、上記硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の周部の下面部に設けた環状に連続した嵌め込み用凹部8の上底部分(嵌め込み用凹部8の底部)にその大部分を埋設してあり、密閉用当接部6の下面部が嵌め込み用凹部8の上底部より下方に突出している。
硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の周部に隔設した複数の軟質合成樹脂よりなる複数の滑り止め部5は、蓋本体4を介して上記環状をした密閉用当接部6の上方に位置しており、軟質合成樹脂よりなる各滑り止め部5の下端部はそれぞれ環状をした軟質合成樹脂よりなる密閉上当接部6の上端部に図2(b)のように一体に連続している。
上記のような構成の本発明の蓋3は、硬質合成樹脂と軟質合成樹脂との二色成形により形成してあるが、二色成形により形成するには以下のような金型装置を用いて成形する。
図4には二色成形により本発明の蓋3を成形するための金型装置が示してある。金型装置は、固定金型10と、可動金型11と、可動金型11又は固定金型10のいずれか一方に前進後退自在に設けたスライドコア12(添付図面に示す実施形態においては可動金型11にスライドコア12を前進後退自在に設けてある)と、スライドコア12に前進後退自在に設けた第1ピン13と、可動金型11又は固定金型10のいずれか他方に前進後退自在に設けた第2ピン14(添付図面に示す実施形態においては固定金型10に第2ピン14を前進後退自在に設けてある)と、硬質合成樹脂を射出するための第1のゲート15と、軟質合成樹脂を射出するための第2のゲート16とを備えており、固定金型10と可動金型11とを型閉めし、且つ、スライドコア12、第1ピン13、第2ピン14をそれぞれ前進させることで、一次射出成形用キャビティ部17を形成するようになっている。
スライドコア12は環状をしており、可動金型11の上記一次射出成形用キャビティ部17を形成するキャビティ形成部17aの周部にわたって環状に形成した溝部18内に前進後退自在に嵌め込んであり、図示を省略する油圧シリンダ、エアシリンダ等の駆動装置によりスライドコア12を機械的に前進後退駆動ができるようにしてある。このスライドコア12は前進させた状態では、スライドコア12の前面が図4に示すように一次射出成形用キャビティ部17の厚み方向の略中間まで突出するように設定してあり、後退させた状態では、図6に示すように、スライドコア12の前面が溝部18の開口端(つまり、キャビティ形成部17aの表面)より僅かに後退するように設定してある。
また、第2のゲート16は上記スライドコア12を設けていない方の金型(添付図面に示す実施形態では固定金型10)に設けてある。つまり、固定金型10の上記一次射出成形用キャビティ部17を形成するキャビティ形成部17bの、上記環状をしたスライドコア12の前面の一部と対向する位置に穴部24を形成して該穴部24の底に第2ゲート16を設けてある。
スライドコア12の上記第2ゲート16を設けた穴部24と対向する位置に孔19を形成して、該孔19に第1ピン13を前進後退自在に嵌め込んである。第1ピン13はばね材、弾性体などの押圧手段(図示せず)により前進方向の押圧力(例えばばね力)が付与してあり、外力を加えない状態では、第1ピン13の前部がスライドコア12の前端面よりも突出している。そして、スライドコア12を前進させてスライドコア12の前面を一次射出成形用キャビティ部17の厚み方向の略中間に位置させると共に上記第1ピン13を前進させた状態で、第1ピン13の前部が上記穴部24に嵌まり込んで第2のゲート16を閉塞するように構成してある。
また、第1ピン13は第2のゲート16から軟質合成樹脂を射出した場合、射出圧により上記押圧手段による押圧力に抗して後退し、穴部24より抜けるようになっている。
第2ピン14はスライドコア12を設けていない方の金型(添付図面に示す実施形態では固定金型10)に設けた孔20に前進後退自在に嵌め込んである。第2ピン14はばね材、弾性体などの押圧手段(図示せず)により前進方向の押圧力(例えばばね力)が付与してあり、外力を加えない状態では、第2ピン14の前部が固定金型10のキャビティ形成部17bより突出している。
上記孔20は、上記環状をしたスライドコア12の前面の一部と対向する位置に設けてあるが、この孔20の位置は上記第1ピン13と対向しない位置に設けてあり、この結果、孔20に嵌めこんだ第2ピン14と、穴部24とはずれて位置している。
第2ピン14は、スライドコア12を前進させてスライドコア12の前面を一次射出成形用キャビティ部17の厚み方向の略中間に位置させた状態で、スライドコア12の前面に押し当てられるように構成してあり、スライドコア12を後退させることで形成される二次射出成形用キャビティ部21内に第2のゲート16から軟質合成樹脂を射出した場合、射出圧により第2ピン14が押圧力に抗して後退して第2ピン14の前面が孔20の開口端よりも少し後退した位置、つまり、固定金型10のキャビティ形成部17bよりも少し後退した位置となるように設定してある。
硬質合成樹脂を射出するための第1のゲート15は、固定金型10に設けられる。第1ゲート15を設ける位置は固定金型10のスライドコア12の前面と対向しない位置に設けてある。
上記のような金型装置を用いて本発明の蓋3を成形するには以下のような順序で成形する。
まず、図4(a)(b)(c)のように、可動金型11を固定金型10側に移動して型締めすることで一次射出成形用キャビティ部17を形成する。
この場合、図4(a)(b)(c)に示すように、環状をしたスライドコア12を図示を省略したエアシリンダや油圧シリンダにより矢印ロのように前進させて、スライドコア12の前面を一次射出成形用キャビティ部17の厚み方向の略中間部分に位置させる。
また、図4(b)に示すように、第2ピン14は押圧手段の押圧力により固定金型10から可動金型11側に向けて図4(b)の矢印イのように前進させて突出してあるので、該第2ピン14の前端部が一次射出成形用キャビティ部17内に突出してその前端面がスライドコア12の前面に押し当てられる。
また、図4(c)に示すように、第1ピン13は押圧手段の押圧力によりスライドコア12から固定金型10側に向けて図4(c)の矢印ハのように前進させて突出させてあるので、第1ピン13の前端部が穴部24に嵌まり込んで第2のゲート16を閉塞するようになっている。
次に、上記した図4のような型締め状態において、第1のゲート15からポリプロピレンのような硬質合成樹脂を一次射出成形用キャビティ部17内に図5に示すように一次射出することで硬質合成樹脂よりなる蓋本体4を成形する。
次に、スライドコア12を図示を省略したエアシリンダや油圧シリンダにより図6(c)の矢印ニのように後退させて、スライドコア12の前面を溝部18の開口端より僅かに後退させることで、二次射出成形用キャビティ部21を形成する。
この場合、図6(c)に示すように、第1ピン13はスライドコア12が後退しても押圧手段による矢印ハに示す押圧力により前進して穴部24に嵌まり込んだ状態を保っており、また、図6(b)のように、第2ピン14は押圧手段による矢印イに示す押圧力により前進して前端部が一次射出成形用キャビティ部17内に突出した位置を保っている。
次に、図7のように、第2のゲート16からエラストマのような軟質合成樹脂を二次射出成形用キャビティ部21内に二次射出する。
第2のゲート16から軟質合成樹脂を二次射出成形すると、図7(c)に示すように、二次射出成形の射出圧が第1のピン13の前面に作用して第1のピン13を押圧手段による押圧力に抗して図7(c)の矢印ホに示すように後退させて二次射出成形用キャビティ部21内に軟質合成樹脂が射出される。この場合、第1のピン13は前面がスライドコア12の前面と同じ位置となるまで射出圧により後退する。
上記のように軟質合成樹脂が射出されて二次射出成形用キャビティ部21内に充填されると、射出圧が第2のピン14の前面に作用して第2のピン14を押圧手段による押圧力に抗して図7(b)の矢印ヘに示すように後退させ、図7(b)に示すように第2ピン14の前面が孔20の開口端よりも少し後退した位置となる。
この結果、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の下面部の周部に下端部が蓋本体4の下面部よりやや突出する帯状の環状をした軟質合成樹脂よりなる密閉用当接部6が形成されると共に、蓋本体4の上面部の周部に上端部が蓋本体4の上面部よりやや突出する複数個の滑り止め部5が形成される。
上記のようにして形成された軟質合成樹脂よりなる複数の滑り止め部5の各下端部はそれぞれ軟質合成樹脂よりなる密閉用当接部6の上面部に一体に連続しており、しかも硬質合成樹脂により一体に成形した蓋本体4と、上記軟質合成樹脂より一体に成形した上面部の複数の滑り止め部5及び下面部の環状の密閉用当接部6とは、硬質合成樹脂と軟質合成樹脂との二色成形により形成しているので、上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部5と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部6とが硬質合成樹脂の蓋本体4を介して上下に強固に一体化して、滑り止め部5、密閉用当接部6がそれぞれ蓋本体4から層間剥離により剥離するのが確実に防止されることになる。
なお、添付図面に示す実施形態においては、蓋本体4は上面部が凹凸のない平坦面となるように形成され、該平坦な蓋本体4の上面部の周部に複数個の滑り止め部5が埋設されると共に、滑り止め部5の上端部が平坦な蓋本体4の上面部よりも少し上方に突出している。
上記実施形態においては、二色成形機で同一金型装置によって硬質合成樹脂と軟質合成樹脂の二色成形により形成した例を示したが、これにのみ限定されるものではなく、二色成形機において、硬質構成樹脂による成形用の可動金型と、軟質合成樹脂による成形用の可動金型との2種類の可動金型を用い、まず、固定金型に対して硬質合成樹脂による成形用の可動金型を型締めして硬質合成樹脂を射出して蓋本体4を成形し、次に、上記硬質合成樹脂による成形用の可動金型をスライド又は回転して固定金型から離し、軟質合成樹脂による成形用の可動金型をスライド又は回転して型締めして軟質合成樹脂を射出して硬質合成樹脂の蓋本体4の下面側と上面側とに軟質合成樹脂の密閉用当接部6と滑り止め部5とを一体に成形して本発明の蓋を成形するようにしてもよい。また、あらかじめ軟質合成樹脂により密閉用当接部6と滑り止め部5とを一体に成形し、このエラストマー成形品を通常の成形機の金型装置にインサートして硬質合成樹脂を射出するというインサート成形により本発明の蓋を成形するようにしてもよい。
上記のようにして成形した本発明の蓋3は、合成樹脂製の運搬用コンテナのような運搬用容器1の上開口部2を閉塞するための部材として用いられる。
図3には運搬用容器1の上開口部2に本発明の蓋3で閉じた状態を示している。この場合、運搬用容器1の上開口部2の周部に、蓋3の下面部の周部に設けた環状に連続した嵌め込み用凹部8が嵌めこまれると共に嵌め込み用凹部8の底部に設けた密閉用当接部6の下面部が運搬用容器1の上開口部2の周部に押し当てられて運搬用容器1が密閉状態となる。この場合、密閉用当接部6の下端部が蓋本体4の下面部より少し下方に突出した構成とすると、上記密閉効果がより確実となる。
上記のように、蓋3により運搬用容器1の上開口部2を閉じて密閉した状態で、同じサイズ、同じ種類の運搬用容器1だけでなく、サイズや種類が異なる運搬用容器1を積み重ねたり、あるいは、ダンボール箱を積み重ねたりする場合がある。
この場合、蓋3の上面部の周部に軟質合成樹脂よりなる滑り止め部5が設けてあるので、上に載せた各種サイズ、種類の運搬用容器1やダンボール箱等の滑り止めができる。この場合、滑り止め部5の上端部が蓋本体4の上面部より少し上方に突出した構成とすると、上記滑り止め効果がより確実となる。
ところで、滑り止めに当って、従来のように上面部に凹凸を設けることで滑り止めするのではなく、軟質合成樹脂よりなる滑り止め部5を上面部に設けることで滑り止めを行うので、上面部を略平坦にしても確実に滑り止めができ、このように上面部を平坦とすることで、ダンボール箱の底部が凹凸により変形するのを防止できることになる。
このように本発明の蓋3は、滑り止め機能と密閉機能とを備えたものであるが、硬質合成樹脂よりなる蓋本体4の上面部に設けた滑り止め部5と、蓋本体4の下面部に設けた密閉用当接部6とが軟質合成樹脂により一体に形成してあるため、上面側の軟質合成樹脂の滑り止め部5と下面側の軟質合成樹脂の密閉用当接部6とが硬質合成樹脂の蓋本体4を介して上下に強固に一体化して、滑り止め部5を蓋本体4の上面部から剥離するような外力が作用しても、滑り止め部5が、蓋本体4の下面部に設けた環状の密閉用当接部6と一体化しているため、蓋本体4の上面部から層間剥離するのが確実に防止でき、また、密閉用当接部6を蓋本体4の下面部から剥離するような外力が作用しても、密閉用当接部6が、蓋本体4の上面部に設けた複数の滑り止め部5と一体化しているため、蓋本体4の下面部から層間剥離するのが確実に防止できることになる。
本発明の蓋を示し、(a)は平面図であり、(b)は下面図であり、(c)は側面図である。 (a)は図1(a)のX1−X1線の断面図であり、(b)は図1(a)のX2−X2線及びX3−X3線の断面図である。 本発明の蓋を運搬用容器の上開口部に被せた状態の断面図である。 本発明の蓋を成形するための一成形方法における成形順序中の型閉めして一次射出成形用キャビティを形成した段階を示し、(a)(b)(c)は金型装置における図1(a)のX1−X1線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX2−X2線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX3−X3線部分を成形する部分の断面図である。 本発明の蓋を成形するための一成形方法における成形順序中の一次射出成形の段階を示し、(a)(b)(c)は金型装置における図1(a)のX1−X1線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX2−X2線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX3−X3線部分を成形する部分の断面図である。 本発明の蓋を成形するための一成形方法における成形順序中の二次射出成形用キャビティを形成した段階を示し、(a)(b)(c)は金型装置における図1(a)のX1−X1線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX2−X2線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX3−X3線部分を成形する部分の断面図である。 本発明の蓋を成形するための一成形方法における成形順序中の二次射出成形の段階を示し、(a)(b)(c)は金型装置における図1(a)のX1−X1線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX2−X2線部分を成形する部分、金型装置における図1(a)のX3−X3線部分を成形する部分の断面図である。
符号の説明
1 運搬用容器
2 上開口部
3 蓋
4 蓋本体
5 滑り止め部
6 密閉用当接部

Claims (1)

  1. 運搬用容器の上開口部を閉じるための合成樹脂製の蓋であって、該蓋が、硬質合成樹脂よりなる蓋本体の上面部の周部に複数の滑り止め部を設けると共に、蓋本体の下面部の周部の運搬用容器の上開口部の周部に当接する部分に環状をした密閉用当接部を設けて構成され、上記蓋本体の上面部に設けた複数の滑り止め部と蓋本体の下面部に設けた環状をした密閉用当接部とが軟質合成樹脂により一体に形成してあることを特徴とする運搬用容器の蓋。
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