JP2008049307A - 塵埃除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルムの搬送を妨げることなく、フィルム上に付着した塵埃を取り除くこと。
【解決手段】転写される印刷層が形成される転写フィルム11と、前記転写フィルム11を搬送する転写フィルム搬送手段10と、前記転写フィルム11を挟持してインモールド成形を施す成形金型30と、表面に粘着層が連続的に形成される粘着フィルム21と、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させるように搬送する粘着フィルム搬送手段20と、を有し、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させる当接位置aは、前記成形金型30よりも上流側であり、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させる当接面は、前記印刷層のある面と反対側の面とする。
【選択図】図1
【解決手段】転写される印刷層が形成される転写フィルム11と、前記転写フィルム11を搬送する転写フィルム搬送手段10と、前記転写フィルム11を挟持してインモールド成形を施す成形金型30と、表面に粘着層が連続的に形成される粘着フィルム21と、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させるように搬送する粘着フィルム搬送手段20と、を有し、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させる当接位置aは、前記成形金型30よりも上流側であり、前記粘着フィルム21を前記転写フィルム11に当接させる当接面は、前記印刷層のある面と反対側の面とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、射出成形品の転写フィルム面に付着した塵埃を除去する装置に関する。
従来、フィルム面に付着した塵埃を除去する装置がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、搬送されるフィルムの表面及び裏面を、粘着層を有するローラ対によって挟持する。これにより、フィルムが搬送されると、フィルム上の塵埃がローラ対の粘着層に付着してフィルム上から離間する。このように、フィルム上の塵埃を除去していた。
この構成において、ローラ対表面の粘着層の粘着力が低下すると、塵埃を除去する性能が低下する。この場合、ローラ対を交換することで、塵埃を除去する性能を回復させていた。
しかしながら、上述のように、粘着層を有するローラ対が常にフィルムに当接している構成の場合、ローラ対が1回転すると、再び同じ面の粘着層をフィルムに粘着させることになる。粘着層において、既に塵埃が付着した部分の粘着力は低下するため、フィルムを搬送させるごとに徐々に粘着力が低下していく。このため、フィルム上に塵埃が多い場合は、ローラ対の塵埃除去性能の低下が速く、フィルム上に塵埃が少ない場合は、ローラ対の塵埃除去性能が遅くなる。このように、ローラ対の塵埃を除去する性能が安定していないという問題があった。
また、ローラ対で挟持すると、フィルム上に印刷層がある場合、印刷層を汚してしまったり、粘着力により搬送抵抗が発生し印刷層の印刷の位置をずらしてしまったりするおそれがあった。
本発明の目的は、フィルムの搬送を妨げることなく、フィルム上に付着した塵埃を取り除くことである。
課題を解決するための本発明の構成は、次のとおりである。
(1)転写される印刷層が形成される転写フィルムと、前記転写フィルムを搬送する転写フィルム搬送手段と、前記転写フィルムを挟持してインモールド成形を施す成形金型と、表面に粘着層が連続的に形成される粘着フィルムと、前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させるように搬送する粘着フィルム搬送手段と、を有し、
前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接位置は、前記成形金型よりも上流側であり、前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接面は、前記印刷層のある面と反対側の面であることを特徴とする塵埃除去装置。
前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接位置は、前記成形金型よりも上流側であり、前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接面は、前記印刷層のある面と反対側の面であることを特徴とする塵埃除去装置。
(2)前記当接位置には、前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接ローラが配設され、前記当接ローラは、前記転写フィルムをガイドするガイドローラを兼ねることを特徴とする(1)に記載の塵埃除去装置。
(1)のように、粘着フィルムの当接位置を成形金型よりも上流側にしたため、塵埃が付着した転写フィルムが成形金型に搬送される前に塵埃が転写フィルムから除去される。また、転写フィルムの印刷面と反対側の面のみを当接させたことで、転写フィルムの搬送が円滑に行われ、且つ外観に影響を与える面の塵埃を確実に除去することができる。
(2)のように、当接ローラをガイドローラと兼ねることで部材数が少なくなる。また、粘着フィルムの転写フィルムに対する接触面を大きく確保することができ、より確実に塵埃を除去することができる。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本実施形態の塵埃除去装置の概略説明図であり、図2は本実施形態の塵埃除去装置における当接位置の拡大図である。塵埃除去装置は、樹脂成形品の成形時に発生する塵埃が付着した転写フィルムから、塵埃を取り除く装置である。
(塵埃除去装置1の構成)
図1に示すように、本実施形態の塵埃除去装置1は、成形金型30にて転写される印刷層を有する転写フィルム11を有し転写フィルム11を搬送する転写フィルム搬送手段10と、粘着フィルム21を有し粘着フィルム21を搬送する粘着フィルム搬送手段20と、溶融樹脂がキャビティ内に射出されることで樹脂成形品を成形する成形金型30と、を有する。
図1に示すように、本実施形態の塵埃除去装置1は、成形金型30にて転写される印刷層を有する転写フィルム11を有し転写フィルム11を搬送する転写フィルム搬送手段10と、粘着フィルム21を有し粘着フィルム21を搬送する粘着フィルム搬送手段20と、溶融樹脂がキャビティ内に射出されることで樹脂成形品を成形する成形金型30と、を有する。
転写フィルム搬送手段10は、印刷層を有する転写フィルム11を成形金型30に搬送するものである。転写フィルム11は、転写フィルム11をロール状に巻いたものを配設した送り側ローラ12から送り出され、成形金型30を通過した後、巻取側ローラ13によって巻き取られる。尚、本実施形態の転写フィルム11の印刷層は、後述する固定金型31と対向する側に配設される。
転写フィルム11は、送り側ローラ12から巻取側ローラ13まで至る間、成形金型30の所定の位置に搬送されるように、複数のガイドローラ14によって張架されつつガイドされる。ガイドローラ14には不図示のバネ等の付勢手段が配設されるため、転写フィルム11は、ガイドローラ14の付勢手段によって適正な張力を保ちつつ、搬送される。
粘着フィルム搬送手段20は、粘着層を有する粘着フィルム21を搬送するものである。粘着フィルム搬送手段20は、不図示の駆動手段によって送り側ローラ22及び巻取側ローラ23を回転駆動させることにより、粘着フィルム21を送り側ローラ22から巻取側ローラ23まで搬送する。粘着フィルム21の搬送される経路は、複数のガイドローラ24によって案内される。そして、粘着フィルム21が有する粘着層を、転写フィルム11に当接させることで、転写フィルム11上の塵埃を粘着除去する。
粘着フィルム21は、転写フィルム11と当接する側の面に粘着層を有し、送り側ローラ22から巻取側ローラ23まで至る間に、転写フィルム11と当接する。ここで、粘着フィルム21が転写フィルム11に当接する当接位置aは、成形金型30よりも転写フィルム11搬送方向の上流側である。また、粘着フィルム21が転写フィルム11と当接する場合、転写フィルム11の印刷層と反対側の面に当接する。
成形金型30は、固定金型31と可動金型32とから構成される。固定金型31には、不図示の射出成形機が図中右端に組み付き、射出成形機から固定金型31のゲート内へと溶融樹脂が注入されることとなる。一方、可動金型32は、溶融樹脂が注入されるキャビティを有し、転写フィルム搬送手段10と一体となって固定金型31に対して接離することになる。
(塵埃除去装置1の樹脂成形動作)
以上のような構成により、樹脂成形をする動作は次の通りである。まず、転写フィルム搬送手段10により、転写フィルム11が所定量搬送される。これにより、成形金型30のキャビティに対向する位置に転写フィルム11の印刷層が搬送される。ここで、可動金型32を固定金型31に向かって移動させ、成形金型30を閉じる。
以上のような構成により、樹脂成形をする動作は次の通りである。まず、転写フィルム搬送手段10により、転写フィルム11が所定量搬送される。これにより、成形金型30のキャビティに対向する位置に転写フィルム11の印刷層が搬送される。ここで、可動金型32を固定金型31に向かって移動させ、成形金型30を閉じる。
不図示の射出成形機から固定金型31に溶融樹脂が射出されると、溶融樹脂が転写フィルム11を押圧しつつ可動金型32のキャビティ内を満たす。ここで、溶融樹脂が転写フィルム11を押圧する際、溶融樹脂の有する熱と圧力により、転写フィルム11の印刷層の印刷が、溶融樹脂表面に転写される。これにより、樹脂成形品の表面に印刷が施される。
その後、成形金型30を冷却すると、可動金型32のキャビティ内で溶融樹脂が硬化する。その後、成形金型30を開いて、樹脂成形品を取り出す。これにより、樹脂成形品が成形される。
(塵埃除去装置1における塵埃除去動作)
次に本実施形態の特徴部分である塵埃除去動作を説明する。
次に本実施形態の特徴部分である塵埃除去動作を説明する。
転写フィルム11が搬送されるとき、粘着フィルム21の粘着層が転写フィルム11の印刷層と反対側の面に当接する。すると、粘着層は、当接した面にある転写フィルム11上の塵埃を、転写フィルム11上から粘着除去する。
ここで、粘着フィルム21が転写フィルム11に当接する当接位置aは、成形金型30よりも転写フィルム11搬送方向の上流側である。このため、成形金型30で樹脂成形がなされる前に、可動金型32側の転写フィルム11上の塵埃を除去する。このため、可動金型32のキャビティ内に塵埃が残留することを防止する。
また、粘着フィルム21は一度転写フィルム11に当接して塵埃を除去した後、搬送して、常に新しい面が供給される。このため、粘着フィルム21は、転写フィルム11に対して常に粘着層の新しい面を当接する。このように、転写フィルム11に対して粘着フィルム21の粘着層の新しい面を常に当接させることで、粘着層の粘着力を常に高く維持し、安定した除去性能を発揮することができる。
尚、粘着フィルム21は、転写フィルム11に当接して塵埃を除去した後、巻取側ローラ23により巻取られる。この手順によって、巻取側ローラ23により粘着フィルム21が巻き取られ、更に搬送する余地がなくなったとき、粘着フィルム21を交換することで粘着フィルム21の粘着力を回復させる。
以上のように、本実施形態において、粘着フィルム21は、搬送しつつ粘着層を転写フィルム11に当接させる。すると、転写フィルム11に当接する粘着フィルム21は、その未接触の状態の粘着層を転写フィルム11に当接することとなる。このため、粘着フィルム21の粘着層は常に塵埃除去性能を劣化させることなく高く維持することができるため、粘着フィルム21上の塵埃を安定して確実に除去することができる。
図2(a)に示すように、本実施形態の転写フィルム11と粘着フィルム21との当接位置aにおいては、転写フィルム11を搬送するガイドローラ14aと、粘着フィルム21を搬送するガイドローラ24aとを共通のローラにした。このため、部材点数が削減され、コストを削減することができる。
また、ガイドローラ14a(24a)を共通のローラにすることで、当接区間を広くすることができる。即ち、図2(a)に示すように、本実施形態では、ガイドローラ14a(24a)の外周の内側に粘着フィルム21が巻きかけられ、その外側に転写フィルム11が巻きかけられる。すると、転写フィルム11がガイドローラ14a(24a)に巻きつくため、単に転写フィルム11を当接させた場合よりも、当接区間Lの長さが長くなる。このように構成することで、接触面をより大きく確保することができ、より多くの塵埃を除去することができる。尚、当接区間Lの長さを更に長くし、接触面の大きく確保したい場合、図2(b)に示すように、転写フィルム11のガイドローラ14a(24a)に巻きつく角度をより大きくすればよい。
本実施形態においては、粘着フィルム21の粘着層が、転写フィルム11の印刷層と反対側の面と当接することを特徴とする。転写フィルム11上の塵埃を簡単且つ効率的な構成で、除去することができる。
尚、転写フィルム11が成形金型30内に搬送される際、印刷層側にも塵埃が付着することがあるが、印刷層側の塵埃は、溶融樹脂を射出注入する際に前記溶融樹脂に取り込まれる。このため、塵埃が印刷層側に付着した場合、次に成形した樹脂成形品に塵埃が取り込まれた場合であっても、次の製品には影響が及ばない。
一方、転写フィルム11が成形金型30内に搬送される際、印刷層と反対側の面に塵埃が付着したままであると、可動金型32のキャビティ内に塵埃が残ってしまう。そして、塵埃が可動金型32のキャビティ内に一度残ってしまうと、その後、溶融樹脂が可動金型32内に射出されるたびに、前記塵埃の跡が打痕として樹脂成形品に形成されてしまう。この不都合をなくすために、前述のように、粘着フィルム21は、少なくとも印刷層と反対側の面に当接させることが必要である。尚、転写フィルム11の両面に当接させる構成としてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、ローラ対で転写フィルム11を挟持することはないため転写フィルム11の搬送を妨げることはなく、円滑に転写フィルム11を搬送しつつ塵埃を除去することができる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。図3は第2実施形態の塵埃除去装置の概略説明図である。前述と同様の構成については同符号を付し、説明を省略する。
本発明の第2実施形態について、図面を用いて説明する。図3は第2実施形態の塵埃除去装置の概略説明図である。前述と同様の構成については同符号を付し、説明を省略する。
図3に示すように、第2実施形態における塵埃除去装置2は、成形金型30の上流側の当接位置aにおいて、転写フィルム11の印刷層が形成されている面の反対側の面に粘着フィルム21が当接している。ここで、前述の実施形態と異なり、当接位置aにおけるガイドローラ24aは、転写フィルム11と粘着フィルム21を張架するローラではなく、粘着フィルム21のみを張架するローラである。このように、粘着フィルム21のみを張架するローラでもよく、必ずしも前述の実施形態のように、転写フィルム11のガイドローラと粘着フィルム21のガイドローラとを共通のローラとする必要はない。
また、図3に示すように、本実施形態における粘着フィルム搬送手段20は、粘着フィルム21を次のように搬送している。即ち、当接位置aにおいて粘着フィルム21を転写フィルム11に当接させた後、可動金型32の裏側を通って、再び転写フィルム11に当接させて一帯とする。ここで、再度粘着フィルム21を転写フィルム11に当接させるためのガイドローラ24bは、転写フィルム11のガイドローラ14bをも兼ねている。そして、再度当接させられた粘着フィルム21は、転写フィルム11と一体として搬送され、共通の巻取側ローラ40によって巻き取られる。このように構成することで、部材点数を削減することができる。
〔他の実施形態〕
前述の実施形態においては、第1実施形態では、転写フィルム11と粘着フィルム21のガイド−ローラ14a、24aを成形金型30の上流側において共通にし、第2実施形態では成形金型30の下流側のガイドローラ14b、24bを共通にしたが、これらを併せた構成としてもよい。
前述の実施形態においては、第1実施形態では、転写フィルム11と粘着フィルム21のガイド−ローラ14a、24aを成形金型30の上流側において共通にし、第2実施形態では成形金型30の下流側のガイドローラ14b、24bを共通にしたが、これらを併せた構成としてもよい。
本発明は、射出成形品の転写フィルム面に付着した塵埃を除去する装置に利用することができる。
L…当接区間、a…当接位置、1…塵埃除去装置、2…塵埃除去装置、10…転写フィルム搬送手段、11…転写フィルム、12…送り側ローラ、13…巻取側ローラ、14…ガイドローラ、14a…ガイドローラ、14b…ガイドローラ、20…粘着フィルム搬送手段、21…粘着フィルム、22…送り側ローラ、23…巻取側ローラ、24…ガイドローラ、24a…ガイドローラ、24b…ガイドローラ、30…成形金型、31…固定金型、32…可動金型、40…巻取側ローラ
Claims (2)
- 転写される印刷層が形成される転写フィルムと、
前記転写フィルムを搬送する転写フィルム搬送手段と、
前記転写フィルムを挟持してインモールド成形を施す成形金型と、
表面に粘着層が連続的に形成される粘着フィルムと、
前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させるように搬送する粘着フィルム搬送手段と、
を有し、
前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接位置は、前記成形金型よりも上流側であり、
前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接面は、前記印刷層のある面と反対側の面であることを特徴とする塵埃除去装置。 - 前記当接位置には、前記粘着フィルムを前記転写フィルムに当接させる当接ローラが配設され、
前記当接ローラは、前記転写フィルムをガイドするガイドローラを兼ねることを特徴とする請求項1に記載の塵埃除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006229998A JP2008049307A (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 塵埃除去装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010242907A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-10-28 | Mitsutoyo Corp | 移動機構の防塵装置および測定機 |
WO2019054061A1 (ja) * | 2017-09-15 | 2019-03-21 | Nissha株式会社 | 転写シートとそれを用いた成形方法 |
-
2006
- 2006-08-28 JP JP2006229998A patent/JP2008049307A/ja not_active Withdrawn
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