JP2008048679A - モーアの刈り刃支持装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 刈り刃駆動軸28を刈り刃ハウジング上下向きの取り付け姿勢で回転自在に支持するボス部40と、刈り刃駆動軸28との間に介装された上下一対のベアリング41,42を備えている。上下一対のベアリング41,42の間にボス部40と刈り刃駆動軸28とによって形成されたグリス室50と、グリス流路手段51とを備えている。グリス流路手段51は、上下一対のベアリング41,42の上側のベアリング41に対するグリス室50からのグリス上昇流を許容し、上側のベアリング41からグリス室50へのグリス下降流を抑制する。
【選択図】 図5
Description
特許文献1に示された刈り刃支持装置は、刈り刃ハウジングのデッキ下面にフランジ部を介して固定された第2軸受けボス部と、前記フランジ部に設けたグリス注入路とを備えている。第2軸受けボス部は、上下一対のベアリングを介して第2刈り刃駆動軸を縦軸芯まわりで回転自在に支持している。グリス注入路は、第2軸受けボス部と第2刈り刃駆動軸との間にグリスを注入する。
ところが、モーアの使用に伴い、上側のベアリングがグリス切れ状態になる可能性があった。すなわち、モーアの駆動に伴ってグリス温度が上昇すると、上側のベアリングに入り込んでいたグリスが、温度上昇によって液状化するに伴ってベアリングからグリス室に流下しやすく、ベアリングから抜け出やすくなっていた。
前記上下一対のベアリングの上側のベアリングに対する前記グリス室からのグリス上昇流を許容し、前記上側のベアリングから前記グリス室へのグリス下降流を抑制するグリス流路手段を備えてある。
つまり、舌片付きオイルシール材の組み付け姿勢を適切にすれば、グリス室から押し出し操作されたグリスが舌片に押圧作用すると、舌片が接触対象部材から離れる側に押圧開放され、グリスがオイルシール材を抜けて上側のベアリングに上昇流動する。上側のベアリングに供給されたグリスが舌片に押圧作用しても、舌片が接触対象部材に接触する側に閉じ操作され、グリスがオイルシール材を抜け下降しにくくて上側のベアリングから抜け出にくくなる。
つまり、プーリのボス部とベアリングの間にカラーが介在し、刈り刃駆動軸とプーリとの間から水が侵入しても、ベアリングまで浸入することがカラーによって防止される。
また、本第4発明の構成によると、グリス室及びベアリングへの適切なグリス供給が行いやすい。
つまり、刈り刃駆動軸にプーリを取り付けていない状態でグリス注入しても、かつ、ベアリングがグリス充満の状態になっても、グリスが刈り刃駆動軸とボス部の間から多量に漏れ出ることがカラーとシール材によって防止される。これにより、刈り刃支持装置を刈り刃ハウジングに組み付けないで容易に取り扱いながらグリス供給することができる。また、刈り刃駆動軸とボス部の間からグリスが若干漏れ出てきたことを、プーリが未装着であることによって見通しやすく、グリス室及びベアリングにグリスが充満したことを容易かつ適切に判断することができる。
図1は、乗用型草刈機の全体側面図である。図2は、乗用型草刈機の全体平面図である。これらの図に示すように、乗用型草刈機は、左右一対の前車輪1,1と左右一対の後車輪2,2とを有した自走車体と、この自走車体の車体フレーム3の前輪1と後輪2との間にリンク機構4を介して装着された本発明の実施例に係るモーア20とを備えている。
すなわち、リンク機構4の左右一対の後揺動リンク4b,4bを一体揺動自在に支持している支軸4dに連結された昇降シリンダ14を操作すると、リンク機構4が昇降シリンダ14によって車体フレーム3に対して上下に揺動操作され、モーア20をゲージ輪25が地面に接地した下降作業状態と、ゲージ輪25が地面から上昇した上昇非作業状態とに昇降操作する。モーア20を下降作業状態にして自走車体を走行させると、モーア20は、3枚の回転刈り刃22a,22b(図4参照)によって草や芝の刈り処理を行い、刈り草や刈り草を各回転刈り刃22a,22bの回転によって発生した風によって刈り刃ハウジング21の内部を排出口23(図4参照)に搬送し、この排出口23から放出ガイド24によって案内させながら自走車体横外側に放出する。
自走車体は、前記左右一対の前車輪1,1と前記左右一対の後車輪2,2とを備える他、車体後部に設けたエンジン5を有した原動部と、運転座席6及び左右一対の操縦レバー7,7を有した運転部と、運転座席6の後側近くに位置した転倒保護枠8と、前記左右の後車輪2,2を支持する伝動装置9と、伝動装置9の前部に位置する動力取り出し軸10の駆動力をモーア20に伝達する回転軸11とを備えている。左右の前車輪1は、車体フレーム3の前部に連結された前輪支持フレーム12の端部に前輪支持フォーク13を介して遊転自在に支持されているとともに、前輪支持フレーム12に対して前輪支持フォーク13と共に揺動操向する。左右の後車輪2,2は、伝動装置9が備える一対の静油圧式無段変速装置(図示せず)によって各別に駆動され、前記左右一対の操縦レバー7,7による一対の静油圧式無段変速装置の各別な変速操作によって各別に前進側及び後進側に変速され、かつ停止操作される。
リンク機構4は、車体フレーム3とモーア20の刈り刃ハウジング21の前端側とにわたって連結されて、モーア20の前端側を車体フレーム3に昇降自在に連結している左右一対の前揺動リンク4a,4aと、車体フレーム3と前記刈り刃ハウジング21の後端側とにわたって連結されて、モーア20の後端側を車体フレーム3に昇降自在に連結している左右一対の後揺動リンク4b,4bと、左右両側において前揺動リンク4aと後揺動リンク4bとにわたって連結された連動リンク4cとを備えている。
図3は、モーア20の平面図である。図4は、モーア20の底面図である。これらの図に示すように、モーア20は、前記刈り刃ハウジング21を備える他、この刈り刃ハウジング21の内部にモーア横方向に並べて設けた前記3枚のブレード形の回転刈り刃22a,22bと、刈り刃ハウジング21の天板21aの上面側に設けた刈り刃駆動機構30と、刈り刃ハウジング21のモーア横方向での一端部に設けた前記排出口23及び放出ガイド24と、刈り刃ハウジング21の左右端部の前後側に設けた前記ゲージ輪25と、刈り刃ハウジング21のモーア横方向での中央部の前後側に設けたローラ26とを備えている。ゲージ輪25は、地面に接地されることにより、回転刈り刃22a,22bの対地高さをモーア20の刈り高さとして設定する。ローラ26は、刈りハウジング21などが地面の障害物に当たらないようこの障害物に乗り上がる。
28b 刈り刃駆動軸のプーリ取り付け部
40 ボス部
41,42 ベアリング
43 カラー
50 グリス室
51 グリス流路手段
52 シール材
57 グリス流路
58 シール材
Claims (4)
- 刈り刃駆動軸を刈り刃ハウジング上下向きの取り付け姿勢で回転自在に支持するボス部と、このボス部と前記刈り刃駆動軸との間に介装された上下一対のベアリングと、前記上下一対のベアリングの間の前記ボス部と前記刈り刃駆動軸との間に形成されたグリス室とを備えたモーアの刈り刃支持装置であって、
前記上下一対のベアリングの上側のベアリングに対する前記グリス室からのグリス上昇流を許容し、前記上側のベアリングから前記グリス室へのグリス下降流を抑制するグリス流路手段を備えてあるモーアの刈り刃支持装置。 - 前記グリス流路手段は、前記上側のベアリングと前記グリス室との間に設けた舌片付きオイルシール材である請求項1記載のモーアの刈り刃支持装置。
- 前記グリス流路手段は、前記上側のベアリングの上端側と前記グリス室とを上側のベアリングを迂回して連通させるグリス流路と、前記上側のベアリングの下端側に外リングと内リングの間をシールするよう設けたシール材とを備えて構成してある請求項1記載のモーアの刈り刃支持装置。
- 前記刈り刃駆動軸の上端部に位置するプーリ取り付け部と前記上側のベアリングとの間で刈り刃駆動軸に外嵌したカラーと、このカラーと前記ボス部との間に介装したシール材とを備えている請求項1〜3のいずれか一項に記載のモーアの刈り刃支持装置。
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