JP2008048021A - 伝送線路変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NRDガイドとストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置であり反射損失を軽減し小型である伝送線路変換装置を提供する。
【解決手段】伝送線路変換部30は、誘電体20dを1対の接地導体板11,12により挟設されてなるNRDガイド20と、誘電体基板42をストリップ導体51と接地導体41とにより挟設されてなるマイクロストリップ線路50との間で線路変換を行う。伝送線路変換部30はストリップ導体51に接続されかつそこから誘電体20dに電磁的に結合するように延在するストリップ導体31と、接地導体41に接続されかつそこから誘電体20dに電磁的に結合するように延在するストリップ導体32とを含むプローブを備える。各ストリップ導体31,32はNRDガイド20の幅方向の中心断面に対して実質的に対称であり伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成される。
【選択図】図1
【解決手段】伝送線路変換部30は、誘電体20dを1対の接地導体板11,12により挟設されてなるNRDガイド20と、誘電体基板42をストリップ導体51と接地導体41とにより挟設されてなるマイクロストリップ線路50との間で線路変換を行う。伝送線路変換部30はストリップ導体51に接続されかつそこから誘電体20dに電磁的に結合するように延在するストリップ導体31と、接地導体41に接続されかつそこから誘電体20dに電磁的に結合するように延在するストリップ導体32とを含むプローブを備える。各ストリップ導体31,32はNRDガイド20の幅方向の中心断面に対して実質的に対称であり伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、マイクロ波帯、準ミリ波帯、ミリ波帯で用いられる非放射性誘電体線路(以下、NRDガイドという。)と、例えばマイクロストリップ線路やコプレナ線路などのストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置に関する。
例えば、導波管とマイクロストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置が特許文献1において開示されている。特許文献1では、導波管内を伝送する信号の電界と平行に基板が配置されており、基板片面には接地導体が形成され、そしてもう片面には導体ストリップが形成されている。導体ストリップ側に平衡・不平衡線路変換構造(バラン)が2つ以上設けられ、電極は導波管の壁面と電気的に導通している。
また、特許文献2において、誘電体線路と半導体素子とを組み合わせて増幅回路等を構成する際、入出力回路でのRF信号の損失や歪みの問題及び寄生カップリングの問題を解消し、外部回路を付加することによる大型化、さらには、製造コストの上昇を抑えることができる誘電体線路が開示されている。この誘電体線路では、略平行な2つの導電体平面の間に誘電体ストリップとともに誘電体板を配し、該誘電体板に、誘電体線路を伝搬する周波数信号が遮断される広さを有し、上記誘電体ストリップの内部の位置をスロット線路とする接地導体を形成し、上記接地導体の、上記スロット線路の端部となる位置に、該スロット線路及び上記誘電体ストリップの電磁界に結合する線路変換導電体パターンを設け、上記スロット線路を跨いで半導体素子を配置してなることを特徴としている。この誘電体線路では、特に、基板の片面にスロット線路が形成されており、スロット線路をまたいで半導体素子を配置し、また、スロット線路の途中にλ/4ショートスタブを設けている。
特許文献1の伝送線路変換装置では、導波管の内部にマイクロストリップ線路が配置されており、また、特許文献2の誘電体線路では、NRDガイド内に誘電体線路が配置されているため、マイクロストリップ線路又は誘電体線路との結合量を調整するには電極パターン形状を変更することが必要であった。
特許文献1の伝送線路変換装置において、導波管からマイクロストリップ線路への線路変換用テーパー電極をNRDガイドなどの誘電体線路に適用するときは、当該テーパー電極の伝送方向長さがNRDガイドのLSMモードの電界ループの直径に比較して長くなり反射の原因となるという問題点があった。また、当該伝送線路変換装置では、入力高周波信号の電界方向を上記テーパー電極により90度回転させているため、線路変換部にはその回転を行うための上記テーパー電極の長さが比較的長くなり、変換部が大型になるという問題点があった。
また、特許文献2の誘電体線路では、アンテナ部が伝送方向に対し垂直に配置されることにより信号を反射しやすい。さらに、特許文献2の誘電体線路では、スロット線路6に変換された信号と、誘電体線路を伝送する信号の一部が干渉する問題が生じるので、両線路を伝送する信号の位相差を補正する構造を設ける必要があり、その構造のサイズが比較的大きくなるという問題点があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、NRDガイドとストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置であって、従来技術に比較して反射損失を軽減できしかも小型である伝送線路変換装置を提供することにある。
本発明に係る伝送線路変換装置は、第1の誘電体を1対の接地導体により挟設されてなるNRDガイドと、第2の誘電体を少なくともストリップ導体と接地導体とにより挟設されてなるストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置において、
上記ストリップ線路のストリップ導体に接続されかつ当該ストリップ導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第1のストリップ導体と、上記ストリップ線路の接地導体に接続されかつ当該接地導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第2のストリップ導体とを含み、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号を検出して上記ストリップ線路に出力し、又は上記ストリップ線路を伝搬する高周波信号を上記NRDガイドに出力するプローブを備え、
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成されたことを特徴とする。
上記ストリップ線路のストリップ導体に接続されかつ当該ストリップ導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第1のストリップ導体と、上記ストリップ線路の接地導体に接続されかつ当該接地導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第2のストリップ導体とを含み、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号を検出して上記ストリップ線路に出力し、又は上記ストリップ線路を伝搬する高周波信号を上記NRDガイドに出力するプローブを備え、
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成されたことを特徴とする。
上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体はそれぞれ、上記ストリップ線路に接続され、上記ストリップ線路の伝搬方向に対して実質的に平行な第1の部分と、上記第1の部分及び上記NRDガイドに接続され、上記ストリップ線路の伝搬方向に対して交差する第2の部分とを備え、上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は上記第2の部分であることを特徴とする。
また、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、上記第1の誘電体に近接して延在するように形成されたことを特徴とする。
さらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、上記第1の誘電体内に延在するように形成されたことを特徴とする。
ここで、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、その先端と上記第1の誘電体の幅方向の端面との間の長さを所定のしきい値以下に設定したことを特徴とする。
またさらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分を上記第1の誘電体内に形成するときの上記第1の誘電体内形成長さを調整することにより上記線路変換の結合度を変化させたことを特徴とする。
また、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、曲線形状又は折れ線形状を有することを特徴とする。
さらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体は、その各幅が実質的に一定になるように形成されたことを特徴とする。
またさらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体は、その各幅が第2の部分の先端にゆくにつれて小さくなるようなテーパー形状を有するように形成されたことを特徴とする。
また、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分は、互いに立体的に重ならないように形成されたことを特徴とする。
さらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分は、その一部が互いに立体的に重なるように形成されたことを特徴とする。
またさらに、上記伝送線路変換装置において、上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分の長さは、上記NRDガイドと上記ストリップ線路との間で所定のアイソレーションを得るように設定されたことを特徴とする。
また、上記伝送線路変換装置において、上記NRDガイドと対向する上記ストリップ線路の接地導体において形成され、上記プローブによって上記ストリップ線路に線路変換された高周波信号と、上記NRDガイドから漏洩された後上記ストリップ線路に入力される高周波信号との間の位相差を実質的にゼロとなるように補正する切欠部をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記伝送線路変換装置において、上記ストリップ線路を上記NRDガイドの1対の接地導体により挟設し、上記NRDガイドの1対の接地導体の少なくとも一方は上記ストリップ線路のストリップ導体と電気的に絶縁され、かつ当該1対の接地導体の少なくとも一方と上記ストリップ線路との間の距離が所定のしきい値以下になるように、上記ストリップ線路及び上記NRDガイドの1対の接地導体を形成したことを特徴とする。
またさらに、上記伝送線路変換装置において、上記ストリップ線路は、マイクロストリップ線路又はコプレナ線路であることを特徴とする。
本発明に係る伝送線路変換装置によれば、上記ストリップ線路のストリップ導体に接続されかつ当該ストリップ導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第1のストリップ導体と、上記ストリップ線路の接地導体に接続されかつ当該接地導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第2のストリップ導体とを含み、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号を検出して上記ストリップ線路に出力し、又は上記ストリップ線路を伝搬する高周波信号を上記NRDガイドに出力するプローブを備え、
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成される。従って、高周波信号の電界をゆるやかに90度だけ回転して線路変換するとともに、特許文献1のごとく長手方向に比較的長い電極を必要としないので、従来技術に比較して反射損失を軽減できしかも小型である伝送線路変換装置を提供することができる。
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成される。従って、高周波信号の電界をゆるやかに90度だけ回転して線路変換するとともに、特許文献1のごとく長手方向に比較的長い電極を必要としないので、従来技術に比較して反射損失を軽減できしかも小型である伝送線路変換装置を提供することができる。
また、上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分を上記第1の誘電体内に形成するときの上記第1の誘電体内形成長さを調整することにより上記線路変換の結合度を変化させることができる。
さらに、上記第1と第2のストリップ導体は、その各幅が第2の部分の先端にゆくにつれて小さくなるようなテーパー形状を有するように形成されたので、上記線路変換における反射波の発生を抑制できる。
また、上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分の長さは、上記NRDガイドと上記ストリップ線路との間で所定のアイソレーションを得るように設定される。これにより、両線路で所定のアイソレーションを得ることができる。
さらに、上記NRDガイドと対向する上記ストリップ線路の接地導体において形成され、上記プローブによって上記ストリップ線路に線路変換された高周波信号と、上記NRDガイドから漏洩された後上記ストリップ線路に入力される高周波信号との間の位相差を実質的にゼロとなるように補正する切欠部をさらに備える。
またさらに、上記ストリップ線路を上記NRDガイドの1対の接地導体により挟設し、上記NRDガイドの1対の接地導体の少なくとも一方は上記ストリップ線路のストリップ導体と電気的に絶縁され、かつ当該1対の接地導体の少なくとも一方と上記ストリップ線路との間の距離が所定のしきい値以下になるように、上記ストリップ線路及び上記NRDガイドの1対の接地導体を形成している。これにより、上記ストリップ線路における表面波モードの高周波信号の伝搬を抑制できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施形態.
図1は本発明の実施形態に係る伝送線路変換部30,60を含む平面回路装置の外観を示す一部破断斜視図であり、図2は図1の接地導体板11,12を除去したときの図1の伝送線路変換部30及びその近傍を示す一部破断平面図である。また、図3は図2のA−A’線の縦断面図であり、図4は図2のB−B’線の縦断面図であり、図5は図2のC−C’線の縦断面図であり、図6は図2のD−D’線の縦断面図であり、図7は図2のE−E’線の縦断面図である。さらに、図8は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図9は図8のF−F’線の縦断面図である。図10(a)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置の裏面を示す平面図であり、図10(b)は図10(a)のG−G’線の縦断面図である。また、図11(a)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路部40及び伝送線路変換部30,60のおもて面を示す平面図であり、図11(b)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路部40及び伝送線路変換部30,60のおもて面を示す平面図である。以下、図1乃至図11を参照して、本実施形態に係る平面回路装置について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る伝送線路変換部30,60を含む平面回路装置の外観を示す一部破断斜視図であり、図2は図1の接地導体板11,12を除去したときの図1の伝送線路変換部30及びその近傍を示す一部破断平面図である。また、図3は図2のA−A’線の縦断面図であり、図4は図2のB−B’線の縦断面図であり、図5は図2のC−C’線の縦断面図であり、図6は図2のD−D’線の縦断面図であり、図7は図2のE−E’線の縦断面図である。さらに、図8は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図9は図8のF−F’線の縦断面図である。図10(a)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置の裏面を示す平面図であり、図10(b)は図10(a)のG−G’線の縦断面図である。また、図11(a)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路部40及び伝送線路変換部30,60のおもて面を示す平面図であり、図11(b)は図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路部40及び伝送線路変換部30,60のおもて面を示す平面図である。以下、図1乃至図11を参照して、本実施形態に係る平面回路装置について説明する。
本実施形態に係る平面回路装置は、図1に示すように、2つのNRDガイド20,70の間に、マイクロストリップ線路50を含む平面回路40が挟設され、特に、NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間に伝送線路変換部30が形成され、NRDガイド70とマイクロストリップ線路50との間に伝送線路変換部30が形成されたことを特徴としている。NRDガイド20は長手軸方向が伝搬方向となる矩形柱形状を有する誘電体20dを互いに対向する1対の接地導体板11,12により挟設されてなり、NRDガイド70は長手軸方向が伝搬方向となる矩形柱形状を有する誘電体70dを1対の接地導体板11,12により挟設されてなる。図1等においては、NRDガイド20,70は長手軸方向の一部の長さしか図示していないが、長手軸方向に延在するように形成されている。
また、例えば図1及び図9に示すように、平面回路40は1対の接地導体板11,12により挟設されるように形成され、ここで、接地導体板11上に所定の厚さを有する接地導体ブロック10が形成され、接地導体ブロック10上に、裏面全面が接地導体41が形成されかつおもて面にマイクロストリップ線路50のストリップ導体51が形成されてなる誘電体基板42を備えた平面回路40が形成される。マイクロストリップ線路50は誘電体基板42上に形成され、誘電体基板42を挟設するストリップ導体51と接地導体41とにより構成される。なお、ストリップ導体51と接地導体52,53との距離が比較的近いときは、ストリップ導体51と、その両側に互いに電磁的に結合するように所定の間隔を有して形成された1対の接地導体52,53とを備えて、コプレナ線路を構成してもよく、NRDガイド20,70に接続する伝送線路は平面回路40の平面線路であって、マイクロストリップ線路50、コプレナ線路、サスペンデッド線路などのストリップ線路であってもよい。なお、平面回路40において、接地導体52,53はそれぞれ、誘電体基板42を厚さ方向に貫通する複数のスルーホール内に導体が充填されてなる各スルーホール導体54を介して接地導体41に電気的に接続されている。
本実施形態に係る伝送線路変換部30は誘電体基板42上に形成されるストリップ導体31,32を備えて構成され、伝送線路変換部60は伝送線路変換部30と同様に、誘電体基板42上に形成されるストリップ導体61,62を備えて構成される。
図2の伝送線路変換部30は、1対のストリップ導体31,32にてなるプローブを備える。ストリップ導体31は誘電体基板42のおもて面上において、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51に接続されかつ当該ストリップ導体51からNRDガイド20の誘電体20dに電磁的に結合して延在するように形成され、ストリップ導体32は、誘電体基板42の裏面上において、マイクロストリップ線路50の接地導体41に接続されかつ当該接地導体41からNRDガイド20の誘電体20dに電磁的に結合して延在するように形成される。当該伝送線路変換部30のプローブは、NRDガイド20を伝搬する高周波信号を検出してマイクロストリップ線路50に出力し、又はマイクロストリップ線路50を伝搬する高周波信号を検出してNRDガイド20に出力する可逆素子である。ここで、ストリップ導体31,32は上面から見てY型形状を有し、ストリップ導体31は折り曲げられたストリップ形状を有し、図2及び図11(a)に示すように、ストリップ導体51に連結され、マイクロストリップ線路50の伝搬方向(長手方向)に対して実質的に平行な直線形状のストリップ導体部31aと、ストリップ導体部31aに連結されマイクロストリップ線路50の伝搬方向(長手方向)に対して交差する直線形状のストリップ導体部31bとからなる。また、ストリップ導体32は折り曲げられたストリップ形状を有し、図11(b)に示すように、接地導体41に連結され、マイクロストリップ線路50の伝搬方向(長手方向)に対して実質的に平行な直線形状のストリップ導体部32aと、ストリップ導体部32aに連結されマイクロストリップ線路50の伝搬方向(長手方向)に対して交差する直線形状のストリップ導体部32bとからなる。ストリップ導体部31b,32bは、図2に示すように、NRDガイド20の幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、少なくとも誘電体20d内に突入して延在し、それら各先端は誘電体20d内に位置し(又は誘電体20dの各側面に接してもよい。)、NRDガイド20を伝搬する高周波信号のLSMモード(NRDガイド20を伝搬する高周波信号は、接地導体板11,12と平行な方向の電界成分を有し、このような電界分布をもつ伝送モードはLSM(Longitudinal Section Magnetic)モードと呼ばれる。)の電界Eの方向に対して実質的に沿うように形成され、これにより、従来技術に比較して小さい線路変換損失でNRDガイド20と電磁的に結合する。ここで、ストリップ導体部31b,32bは、詳細後述するように、少なくとも、NRDガイド20の誘電体20dに近接して延在するように形成される。
図1乃至図11等(図2を除く。)においては、各NRDガイド20,70の誘電体20d,70dはそれぞれ、比較的短い長手方向を有するように図示しているが、実際は、図2に示すように、その他面に垂直な方向の長手方向(伝搬方向)に端面の幅よりも長い長手方向の長さを有して高周波信号を伝搬する。
また、伝送線路変換部60は、例えば図10に示すように、伝送線路変換部30と同様に、1対のストリップ導体61,62にてなるプローブを備え、ストリップ導体61はストリップ導体部61a,61bを備えて構成され、ストリップ導体62はストリップ導体部62a,62bを備えて構成される。伝送線路変換部30,60においてそれぞれ、中心導体51の近傍であって、NRDガイド20,70の各誘電体20d,70dに対向する接地導体41,52,53及び誘電体基板42(少なくとも接地導体41,52,53であればよい。)において例えばクサビ型の切欠部55,56が形成される。切欠部55,56は詳細後述するように、各NRDガイド20,70からマイクロストリップ線路50にプローブにより線路変換された高周波信号と、各NRDガイド20,70から漏洩した後上記マイクロストリップ線路50に入力される高周波信号(各NRDガイド20,70から漏洩した高周波信号の一部である。)との位相差を実質的にゼロとなるように補正するために形成される。ここで、切欠部55,56の幅Wg及び長さDgを適当に設定することにより、上記位相差を実質的にゼロに設定でき、上記位相差を0にできないときにマイクロストリップ線路50の高周波信号の波形が歪むことを防止できる。
なお、NRDガイド20,70の誘電体20d,70dは、射出成型が可能な比誘電率が5.0以下の樹脂にてなり、例えばフッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、シンジオタクチック・ポリスチレン(SPS)、液晶ポリマー(LCP)などの樹脂を用いることができる。また、誘電体基板42は誘電率εr及び基板厚さtを有し、テフロン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、PPS、SPS、LCPなどの樹脂系材料を用いることができる。ここで、誘電体基板42の誘電率εrは好ましくは、
[数1]
2≦εr≦5
に設定され、主線路であるマイクロストリップ線路50の誘電率のおよそ2倍以上とすることで発生する不要波を最小限に抑圧する。また、誘電体基板50の基板厚さtは好ましくは、
[数2]
a/10≦t≦a/5
に設定され、主線路であるマイクロストリップ線路50を伝搬する高周波信号に与える伝搬ロスなどの影響を最小限にしかつ誘電体基板42の所定の強度を保持することができる。
[数1]
2≦εr≦5
に設定され、主線路であるマイクロストリップ線路50の誘電率のおよそ2倍以上とすることで発生する不要波を最小限に抑圧する。また、誘電体基板50の基板厚さtは好ましくは、
[数2]
a/10≦t≦a/5
に設定され、主線路であるマイクロストリップ線路50を伝搬する高周波信号に与える伝搬ロスなどの影響を最小限にしかつ誘電体基板42の所定の強度を保持することができる。
図12(a)は図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍を示す平面図であり、図12(b)は図12(a)の部分101の拡大図である。図2及び図12を参照して伝送線路変換部30の動作について以下に説明する。
図2及び図12において、NRDガイド20を伝搬する高周波信号のLSMモードの電界Eが伝送線路変換部30のプローブの先端(ストリップ導体部31b,32bの先端)に達すると、誘電体基板42の両面に形成されたプローブのストリップ導体部31b,32bの電極間に電位差が生じる。当該プローブは徐々にNRDガイド20の誘電体20dの中央部から外側に向かって延在しており、ストリップ導体部31b,32b間に生じた電界E方向は、誘電体基板42の厚さ方向へと回転していく。電界Eはほぼ90度回転した位置から、マイクロストリップ線路50に接続され、NRDガイド20からマイクロストリップ線路50への線路変換が完了する。誘電体基板42の少なくとも接地導体52,53,41には、上述のように、所定の位置に切欠部55,56が形成され、切欠部55,56は、NRDガイド20から漏出した高周波信号と、プローブにより線路変換された後平面回路40のマイクロストリップ線路50を伝搬する高周波信号との間の位相差が実質的にゼロとなるように補正することができる。
次いで、伝送線路変換部30の幅や長さの好ましい実施形態について以下に、図12を参照して説明する。いま、図12(b)に示すように、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51の幅をWmとし、伝送線路変換部30のストリップ導体部31a,32aはそれぞれ幅Wp2及び長さL3を有し、ストリップ導体部31b,32bはそれぞれ幅Wp1及び長さ(マイクロストリップ線路50の長さ方向で換算してなる長さをいう。)L2を有する。また、NRDガイド20の誘電体20dの幅(以下、NRDガイド幅という。)をbとし、ストリップ導体部31bとストリップ導体部32bの各先端間の距離(以下、プローブ間距離という。)をpとし、当該各先端とそれに近接する、誘電体20dの側面までの間隔をδとする。
各ストリップ導体部31,31b,32a,32bの幅Wp1,Wp2は次式のように設定される。
好ましくは、
[数3]
Wm/4<Wp1≦Wm/3
[数4]
Wm/4<Wp2≦Wm/3
より好ましくは、
[数5]
Wm/5<Wp1<Wm
[数6]
Wm/5<Wp2<Wm
最も好ましくは、
[数7]
Wm/5<Wp1<2Wm
[数8]
Wm/5<Wp2<2Wm
[数3]
Wm/4<Wp1≦Wm/3
[数4]
Wm/4<Wp2≦Wm/3
より好ましくは、
[数5]
Wm/5<Wp1<Wm
[数6]
Wm/5<Wp2<Wm
最も好ましくは、
[数7]
Wm/5<Wp1<2Wm
[数8]
Wm/5<Wp2<2Wm
ここで、好ましくは、
[数9]
Wp1≦Wp2<Wm
[数9]
Wp1≦Wp2<Wm
また、長さL2は次式のように設定される。
好ましくは、
[数10]
0.1λgLSM≦L2≦0.2λgLSM
より好ましくは、
[数11]
0<L2<λgLSM/4
ここで、λgLSMはNRDガイド20を伝搬するLSMモードの線路内波長である。
好ましくは、
[数10]
0.1λgLSM≦L2≦0.2λgLSM
より好ましくは、
[数11]
0<L2<λgLSM/4
ここで、λgLSMはNRDガイド20を伝搬するLSMモードの線路内波長である。
さらに、長さL3は次式のように設定される。
好ましくは、
[数12]
λgLSM/5≦L3≦λgLSM/4
より好ましくは、
[数13]
λgLSM/10<L3≦λgLSM/4
好ましくは、
[数12]
λgLSM/5≦L3≦λgLSM/4
より好ましくは、
[数13]
λgLSM/10<L3≦λgLSM/4
また、プローブ間距離pとNRDガイド幅bとの関係は次式のように設定される。
好ましくは、
[数14]
0.7b≦p≦0.95b
より好ましくは、
[数15]
3b/2<p<b
好ましくは、
[数14]
0.7b≦p≦0.95b
より好ましくは、
[数15]
3b/2<p<b
ここで、p≧bのとき、伝送線路変換部30のプローブがNRDガイド20の主伝送モードの電磁界をほとんど反射する。一方、p<bのとき、プローブがNRDガイド20の誘電体20d内にあることで、波長短縮効果によりプローブが見た目上小さくなる。ここで、p≧bのときと比較して相対的に反射が小さくなる。さらに、プローブ先端と、NRDガイド20の側面との間隔δが所定のしきい値以下となるように、プローブ間距離pやNRDガイド幅bに比較して十分小さいときには、この部分が等価的なコンデンサの働きを有するために、NRDガイドの伝搬モードのプローブへの結合量が増し、帯域幅も広くなるという効果がある。
以上説明したように、本実施形態に係る伝送線路変換部30,60を構成したので、NRDガイド20,70とマイクロストリップ線路50との間で線路変換を行う伝送線路変換装置であって、従来技術に比較して反射損失を軽減できしかも小型である伝送線路変換装置を提供することができる。
以上の実施形態においては、平面回路40においてマイクロストリップ線路50を形成しているが、本発明はこれに限らず、接地導体52,53を形成せず、誘電体基板42を挟設するストリップ導体51と接地導体41とにより構成されるマイクロストリップ線路を形成してもよい。すなわち、平面回路40においては、マイクロストリップ線路50又はマイクロストリップ線路などのストリップ線路を形成してもよい。
第1の変形例.
図13(a)は本発明の第1の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30A及びその近傍を示す平面図であり、図13(b)は図13(a)の部分102の拡大図である。なお、図13乃至図20においてNRDガイド20の誘電体20dの図示を省略している。
図13(a)は本発明の第1の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30A及びその近傍を示す平面図であり、図13(b)は図13(a)の部分102の拡大図である。なお、図13乃至図20においてNRDガイド20の誘電体20dの図示を省略している。
第1の変形例に係る伝送線路変換部30Aは、図13に示すように、そのプローブのストリップ導体31A,32Aの各ストリップ導体部31aA,31bA,32aA,32bAを、先端にゆくにつれてテーパー形状で幅が小さくなるように形成したことを特徴としている。第1の変形例では、NRDガイド20と伝送線路変換部30Aとの間の特性インピーダンスの差を徐々に小さくすることができるので、インピーダンス不整合による反射波を小さくすることができ、帯域幅を幅一定に比較して広くできる。
第2の変形例.
図14(a)は本発明の第2の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30B及びその近傍を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)の部分103の拡大図である。第2の変形例に係る伝送線路変換部30Bにおいて、ストリップ導体31Bは直線形状のストリップ導体部31aBと、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51の幅方向の中心上に中心を有する所定の角度θの円弧形状のストリップ導体部31bBとを備えて構成され、ストリップ導体32Bは直線形状のストリップ導体部32aBと、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51の幅方向の中心上に中心を有する所定の角度θの円弧形状のストリップ導体部32bBとを備えて構成される。ここで、ストリップ導体部31bB,32bBはNRDガイド20の誘電体20dの幅方向の中心断面に対して対称に形成され、ストリップ導体部31bB,32bBをNRDガイド20のLSMモードの電界方向の形状に実質的に近い円弧形状で形成したので、その幅Wpが一定でも反射波が比較的小さく、広帯域でかつ平坦な周波数特性を得ることができる。
図14(a)は本発明の第2の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30B及びその近傍を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)の部分103の拡大図である。第2の変形例に係る伝送線路変換部30Bにおいて、ストリップ導体31Bは直線形状のストリップ導体部31aBと、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51の幅方向の中心上に中心を有する所定の角度θの円弧形状のストリップ導体部31bBとを備えて構成され、ストリップ導体32Bは直線形状のストリップ導体部32aBと、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51の幅方向の中心上に中心を有する所定の角度θの円弧形状のストリップ導体部32bBとを備えて構成される。ここで、ストリップ導体部31bB,32bBはNRDガイド20の誘電体20dの幅方向の中心断面に対して対称に形成され、ストリップ導体部31bB,32bBをNRDガイド20のLSMモードの電界方向の形状に実質的に近い円弧形状で形成したので、その幅Wpが一定でも反射波が比較的小さく、広帯域でかつ平坦な周波数特性を得ることができる。
第3の変形例.
図15(a)は本発明の第3の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30C及びその近傍を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)の部分104の拡大図である。第3の変形例に係る伝送線路変換部30Cにおいて、ストリップ導体31Cは直線形状のストリップ導体部31aCと、円弧形状のストリップ導体部31bCとを備えて構成され、ストリップ導体32Cは直線形状のストリップ導体部32aCと、円弧形状のストリップ導体部32bCとを備えて構成される。ここで、ストリップ導体部31bC,32bCはNRDガイド20の誘電体20dの幅方向の中心断面に対して対称に形成され、かつNRDガイド20の幅方向の中心断面に対して凸となるような円弧形状で形成されている。当該ストリップ導体部31bC,32bCでも、NRDガイド20のLSMモードの電界方向の形状に実質的にある程度近い円弧形状で形成したので、その幅Wpが一定でも反射波が比較的小さく、広帯域でかつ平坦な周波数特性を得ることができる。
図15(a)は本発明の第3の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30C及びその近傍を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)の部分104の拡大図である。第3の変形例に係る伝送線路変換部30Cにおいて、ストリップ導体31Cは直線形状のストリップ導体部31aCと、円弧形状のストリップ導体部31bCとを備えて構成され、ストリップ導体32Cは直線形状のストリップ導体部32aCと、円弧形状のストリップ導体部32bCとを備えて構成される。ここで、ストリップ導体部31bC,32bCはNRDガイド20の誘電体20dの幅方向の中心断面に対して対称に形成され、かつNRDガイド20の幅方向の中心断面に対して凸となるような円弧形状で形成されている。当該ストリップ導体部31bC,32bCでも、NRDガイド20のLSMモードの電界方向の形状に実質的にある程度近い円弧形状で形成したので、その幅Wpが一定でも反射波が比較的小さく、広帯域でかつ平坦な周波数特性を得ることができる。
以上の実施形態や第1乃至第3の変形例において、伝送線路部30,60のストリップ導体の形状を円弧形状や、折れ線形状、直線形状で形成しているが、本発明はこれに限らず、NRDガイド20のLSMモードの電界方向の形状に実質的に近い種々の曲線形状や直線形状で形成してもよい。
実施形態の一例並びに第4及び第5の変形例.
図16(a)は本発明の実施形態の一例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍を示す平面図であり、図16(b)は図16(a)の部分105の拡大図である。図1乃至図12に図示された実施形態においては、伝送線路変換部30のストリップ導体部31aとストリップ導体部32aとは例えば接地導体板12への投影面で見たときの重なり幅(以下、線路緩衝部の重なり幅という。)Vは0に設定されている。
図16(a)は本発明の実施形態の一例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍を示す平面図であり、図16(b)は図16(a)の部分105の拡大図である。図1乃至図12に図示された実施形態においては、伝送線路変換部30のストリップ導体部31aとストリップ導体部32aとは例えば接地導体板12への投影面で見たときの重なり幅(以下、線路緩衝部の重なり幅という。)Vは0に設定されている。
図17(a)は本発明の第4の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍を示す平面図であり、図17(b)は図17(a)の部分106の拡大図である。第4の変形例に係る線路緩衝部の重なり幅Vは次式のように設定される。
[数16]
0<V<Wm
ここで、好ましくは、
[数17]
0≦V<Wp2
[数18]
Wm/4≦V≦Wm/2
である。
0<V<Wm
ここで、好ましくは、
[数17]
0≦V<Wp2
[数18]
Wm/4≦V≦Wm/2
である。
図18(a)は本発明の第5の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍を示す平面図であり、図18(b)は図18(a)の部分107の拡大図である。図18では、線路緩衝部の重なり幅Vがストリップ導体部31b,32bの幅Wp2よりわずかに小さい場合を示している。
次いで、線路緩衝部の重なり幅Vの作用効果について、図16乃至図18を参照して以下に説明する。マイクロストリップ線路50の接地導体41はNRDガイド20の主伝送モードであるLSMモードの電界方向に沿って配置されているので、LSMモードから見て全反射条件となる。また、NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間で直接に干渉が起こるので、両線路を分離してアイソレーションさせる必要がある。本実施形態又は変形例では、長さL3を上述のように所定値に設定することにより、NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間で分離して所定のアイソレーションを確保することができる。すなわち、長さL3が短いと反射が増え、狭帯域化する。一方、長さL3が長すぎると反射は小さくなるが、NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間の結合量も小さくなるので、変換損失が増加する。
次いで、切欠部55,56の形状について以下に説明する。図12に図示された実施形態において、切欠部55の間隔L4、幅Wg及び長さDgについては、好ましくは、次式のように設定される。なお、λgLSMは、NRDガイド20のLSMモードでの線路内波長である。
好ましくは、
[数19]
(b−Wg/2)≦L4≦(b+Wg/2)
より好ましくは、
[数20]
(b−Wg)≦L4≦b
[数19]
(b−Wg/2)≦L4≦(b+Wg/2)
より好ましくは、
[数20]
(b−Wg)≦L4≦b
また、好ましくは、
[数21]
λgLSM/5≦Wg≦λgLSM/3
[数22]
λgLSM/5≦Dg≦λgLSM/3
ここで、
[数23]
Wg/2<Dg≦Wg<2Dg
[数21]
λgLSM/5≦Wg≦λgLSM/3
[数22]
λgLSM/5≦Dg≦λgLSM/3
ここで、
[数23]
Wg/2<Dg≦Wg<2Dg
第6の変形例.
図19(a)は本発明の第6の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図19(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図19(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。切欠部55は実施形態のごとくクサビ型に限らず、図19のごとく矩形の切欠部55Aを形成してもよい。その場合において、幅Wg及び長さDgの設定は実施形態と同様である。
図19(a)は本発明の第6の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図19(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図19(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。切欠部55は実施形態のごとくクサビ型に限らず、図19のごとく矩形の切欠部55Aを形成してもよい。その場合において、幅Wg及び長さDgの設定は実施形態と同様である。
第7の変形例.
図20(a)は本発明の第7の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図20(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図20(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。第7の変形例では、マイクロストリップ線路50の両側にそれぞれ、互いに間隔L5を有する1対の切欠部55Bを形成してもよい。ここで、間隔L5は好ましくは、次式のように設定される。ここで、λgMSLはマイクロストリップ線路50の線路内波長である。
図20(a)は本発明の第7の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図20(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図20(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。第7の変形例では、マイクロストリップ線路50の両側にそれぞれ、互いに間隔L5を有する1対の切欠部55Bを形成してもよい。ここで、間隔L5は好ましくは、次式のように設定される。ここで、λgMSLはマイクロストリップ線路50の線路内波長である。
[数24]
λgMSL/5≦L5≦λgMSL/3
[数25]
L5≒λgMSL/4
λgMSL/5≦L5≦λgMSL/3
[数25]
L5≒λgMSL/4
第8乃至第10の変形例.
図21(a)は本発明の第8の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図21(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図21(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。また、図22(a)は本発明の第9の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図22(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図22(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。さらに、図23(a)は本発明の第10の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図23(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図23(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。以下、図21乃至図23を参照して、伝送線路部30のプローブの、NRDガイド20の誘電体20dへの突入長l2と、ストリップ導体部31b,32bの長さ(上述のように、マイクロストリップ線路50の長手方向の長さをいう。)L2との関係について説明する。
図21(a)は本発明の第8の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図21(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図21(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。また、図22(a)は本発明の第9の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図22(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図22(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。さらに、図23(a)は本発明の第10の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの伝送線路変換部30及びその近傍のおもて面を示す平面図であり、図23(b)は図1の接地導体板11を除去したときの図23(a)の伝送線路変換部30及びその近傍の裏面を示す平面図である。以下、図21乃至図23を参照して、伝送線路部30のプローブの、NRDガイド20の誘電体20dへの突入長l2と、ストリップ導体部31b,32bの長さ(上述のように、マイクロストリップ線路50の長手方向の長さをいう。)L2との関係について説明する。
図21では、突入長l2=L2であり、図22では、突入長l2は次式のように設定される。
[数26]
0≦l2≦L2
0≦l2≦L2
さらに、図23では、l2=0に設定されている。突入長l2を調整することで、
(a)NRDガイド20からマイクロストリップ線路50への反射量、もしくは、マイクロストリップ線路50からNRDガイド20への反射量と、
(b)NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間の線路結合量と、
(c)NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間の線路変換時の信号の帯域幅とを変化させることができる。
なお、突入長l2を調整することで、線路変換の結合帯域において通過特性の平坦性を向上でき、より平坦化できる。
(a)NRDガイド20からマイクロストリップ線路50への反射量、もしくは、マイクロストリップ線路50からNRDガイド20への反射量と、
(b)NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間の線路結合量と、
(c)NRDガイド20とマイクロストリップ線路50との間の線路変換時の信号の帯域幅とを変化させることができる。
なお、突入長l2を調整することで、線路変換の結合帯域において通過特性の平坦性を向上でき、より平坦化できる。
第11の変形例.
図24は本発明の第11の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す一部破断平面図であり、図25は図24の平面回路装置のNRDガイド70から見たときの正面図である。第11の変形例では、図1の実施形態に比較して、接地導体板11の裏面に所定の厚さの接地導体11a(接地導体層又は接地導体ブロックでもよい。)を形成することにより、接地導体11aと平面回路40の接地導体52,53との間の高さhを小さくしたこと(実際上は、NRDガイド20,70の接地導体板11と、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51との間の高さを小さくしたこと)を特徴としている。図24において、L0はNRDガイド20,70間の距離であり、L6は裏面の接地導体41の長手方向の長さであり、L7は接地導体ブロック10の長手方向の長さである。また、図25において、aは接地導体板11,12の線路高さであり、tは誘電体基板42の基板厚さである。
図24は本発明の第11の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す一部破断平面図であり、図25は図24の平面回路装置のNRDガイド70から見たときの正面図である。第11の変形例では、図1の実施形態に比較して、接地導体板11の裏面に所定の厚さの接地導体11a(接地導体層又は接地導体ブロックでもよい。)を形成することにより、接地導体11aと平面回路40の接地導体52,53との間の高さhを小さくしたこと(実際上は、NRDガイド20,70の接地導体板11と、マイクロストリップ線路50のストリップ導体51との間の高さを小さくしたこと)を特徴としている。図24において、L0はNRDガイド20,70間の距離であり、L6は裏面の接地導体41の長手方向の長さであり、L7は接地導体ブロック10の長手方向の長さである。また、図25において、aは接地導体板11,12の線路高さであり、tは誘電体基板42の基板厚さである。
例えば、誘電体基板42の長手方向の長さL0がNRDガイド20,70の線路内波長λgLSMよりも短いとき、すなわち、L0<λgLSMのとき、誘電体基板42の上側のNRDガイド20,70用接地導体板11の高さを実質的により低くして、NRDガイド20,70から漏洩する表面波モードの伝搬を遮断する必要がある。ここで、接地導体11aや接地導体ブロック10は、接地の役割に加えて、平面回路40の上下に分かれて伝搬する表面波モードの遮断の役割を持つ。これにより、NRDガイド20,70から伝搬した高周波信号のほとんどを平面回路40のマイクロストリップ線路50に集中的に線路変換させることができる。また、平面回路40において、例えば半導体回路がある場合、発振器の突発発振や発振ジャンプ、高周波増幅器による不要放射などを防ぎ、周波数特性の平坦性を向上させるという特有の効果がある。
図24及び図25の第11の変形例において、長さL7及び高さhは次式のように設定される。なお、λgsは平面回路40の誘電体基板42の表面上を伝搬する表面波モードの波長をいい、λgMSLはマイクロストリップ線路50の線路内波長をいう。
好ましくは、
[数27]
(L6−2Dg)/2<L7≦L6−2Dg
より好ましくは、
[数28]
0.8(L6−2Dg)≦L7≦L6−2Dg
[数27]
(L6−2Dg)/2<L7≦L6−2Dg
より好ましくは、
[数28]
0.8(L6−2Dg)≦L7≦L6−2Dg
好ましくは、
[数29]
λgs/3<h<λgs/2
[数30]
λgMSL/3<h<λgMSL/2
[数31]
2t≦h≦a/4
[数29]
λgs/3<h<λgs/2
[数30]
λgMSL/3<h<λgMSL/2
[数31]
2t≦h≦a/4
第12の変形例.
図26(a)は本発明の第12の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図26(b)は図26(a)のH−H’線の縦断面図である。第12の変形例では、例えばL0>3λgLSMのときに、図1の実施形態の線路導体ブロック10に比較して、2個の接地導体ブロック10a,10bを形成したことを特徴としている。ここで、各接地導体ブロック10a,10bの幅をWG0とし、それらの間隔をDGとしている。このとき、幅WG0と間隔DGは好ましくは次式のように設定される。
図26(a)は本発明の第12の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図26(b)は図26(a)のH−H’線の縦断面図である。第12の変形例では、例えばL0>3λgLSMのときに、図1の実施形態の線路導体ブロック10に比較して、2個の接地導体ブロック10a,10bを形成したことを特徴としている。ここで、各接地導体ブロック10a,10bの幅をWG0とし、それらの間隔をDGとしている。このとき、幅WG0と間隔DGは好ましくは次式のように設定される。
[数32]
WG0≒λgMSL
[数33]
λgMSL/2<DG<(3/2)λMSL
WG0≒λgMSL
[数33]
λgMSL/2<DG<(3/2)λMSL
第13の変形例.
図27(a)は本発明の第13の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図27(b)は図27(a)の平面回路装置の裏面を示す平面図である。第13の変形例では、例えばL0>3λgLSMのときに、図1の実施形態の線路導体ブロック10に比較して、3個の接地導体ブロック10c,10d,10eを形成したことを特徴としている。ここで、接地導体ブロック10cの幅をWG1とし、接地導体ブロック10d,10eの幅をWG2とし、それらの間隔をD0としている。このとき、間隔D0と幅WG1,WG2は好ましくは次式のように設定される。
図27(a)は本発明の第13の変形例に係る平面回路装置において図1の接地導体板11,12を除去したときの平面回路装置のおもて面を示す平面図であり、図27(b)は図27(a)の平面回路装置の裏面を示す平面図である。第13の変形例では、例えばL0>3λgLSMのときに、図1の実施形態の線路導体ブロック10に比較して、3個の接地導体ブロック10c,10d,10eを形成したことを特徴としている。ここで、接地導体ブロック10cの幅をWG1とし、接地導体ブロック10d,10eの幅をWG2とし、それらの間隔をD0としている。このとき、間隔D0と幅WG1,WG2は好ましくは次式のように設定される。
好ましくは、
[数34]
λgMSL/8≦D0≦λgMSL/3
より好ましくは、
[数35]
0.2λgMSL≦D0≦0.3λgMSL
かつ
[数36]
WG1≧λMSL/2
[数37]
WG2≧λMSL/2
[数34]
λgMSL/8≦D0≦λgMSL/3
より好ましくは、
[数35]
0.2λgMSL≦D0≦0.3λgMSL
かつ
[数36]
WG1≧λMSL/2
[数37]
WG2≧λMSL/2
図28は本発明の実施例に係る無線通信装置の構成を示すブロック図であり、図29は図28の無線通信装置の外観を示す平面図である。
図28において、高周波発振器81は所定の無線搬送波信号を発生して、無線周波電力増幅器82と、マイクロストリップ線路111と、マイクロストリップ線路111からNRDガイド112に線路変換する伝送線路変換部91aと、NRDガイド112と、NRDガイド112からマイクロストリップ線路113に伝送線路変換部91bと、マイクロストリップ線路113とを介して半導体スイッチ83に出力する。半導体スイッチ83は、信号処理回路80(図29において図示せず。)から同軸コネクタ121を介して入力されるベースバンド信号に従って上記無線搬送波信号をスイッチングすることにより、送信すべき変調された無線信号を発生した後、マイクロストリップ線路114と、マイクロストリップ線路114からNRDガイド115に線路変換する伝送線路変換部92と、NRDガイド115とを介してサーキュレータ84に出力する。サーキュレータ84は入力される無線信号をNRDガイド116を介してアンテナ85に出力する。
一方、アンテナ85により受信された無線信号は、NRDガイド116と、サーキュレータ84と、NRDガイド117と、NRDガイド117からマイクロストリップ線路118に伝送線路変換部93と、マイクロストリップ線路118とを介して検波回路86に入力される。検波回路86は入力される無線信号を検波した後、検波後の中間周波信号を同軸コネクタ122を介して信号処理回路80(図29において図示せず。)に出力する。
図29において、図28で対応する部分に同一の符号を付している。なお、75は開口部であり、99は無線通信装置筐体である。図29から明らかなように、伝送線路変換部91a,91b,92,93においてNRDガイドとマイクロストリップ線路との間で線路変換を行っていることがわかる。
以上詳述したように、本発明に係る伝送線路変換装置によれば、上記ストリップ線路のストリップ導体に接続されかつ当該ストリップ導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第1のストリップ導体と、上記ストリップ線路の接地導体に接続されかつ当該接地導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第2のストリップ導体とを含み、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号を検出して上記ストリップ線路に出力し、又は上記ストリップ線路を伝搬する高周波信号を上記NRDガイドに出力するプローブを備え、上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成される。従って、高周波信号の電界をゆるやかに90度だけ回転して線路変換するとともに、特許文献1のごとく長手方向に比較的長い電極を必要としないので、従来技術に比較して反射損失を軽減できしかも小型である伝送線路変換装置を提供することができる。
10,10a,10b,10c,10d,10e…接地導体ブロック、
11,12…接地導体板、
11a…接地導体、
20…NRDガイド、
20d…誘電体、
30,30A,30B,30C…伝送線路変換部、
31,32,31A,32A,31B,32B,31C,32C…ストリップ導体、
31a,31b,32a,32b,31aA,31bA,32aA,32bA,31aB,31bB,32aB,32bB,31aC,31bC,32aC,32bC…ストリップ導体部、
40…平面回路部、
41…接地導体、
42…誘電体基板、
50…マイクロストリップ線路、
51…ストリップ導体、
52,53…接地導体、
54…スルーホール導体、
55,56,55A,55B,…切欠部、
60…プローブ、
61,62…ストリップ導体、
61a,61b,62a,62b…ストリップ導体部、
70…NRDガイド、
70d…誘電体、
75…開口部、
80…信号処理回路、
81…高周波発振器、
82…高周波電力増幅器、
83…半導体スイッチ、
84…サーキュレータ、
85…アンテナ
86…検波回路、
91a,91b,92,93…伝送線路変換部、
111,113,114,118…マイクロストリップ線路、
112,115,116,117…NRDガイド、
121,122…同軸コネクタ、
99…無線通信装置筐体。
11,12…接地導体板、
11a…接地導体、
20…NRDガイド、
20d…誘電体、
30,30A,30B,30C…伝送線路変換部、
31,32,31A,32A,31B,32B,31C,32C…ストリップ導体、
31a,31b,32a,32b,31aA,31bA,32aA,32bA,31aB,31bB,32aB,32bB,31aC,31bC,32aC,32bC…ストリップ導体部、
40…平面回路部、
41…接地導体、
42…誘電体基板、
50…マイクロストリップ線路、
51…ストリップ導体、
52,53…接地導体、
54…スルーホール導体、
55,56,55A,55B,…切欠部、
60…プローブ、
61,62…ストリップ導体、
61a,61b,62a,62b…ストリップ導体部、
70…NRDガイド、
70d…誘電体、
75…開口部、
80…信号処理回路、
81…高周波発振器、
82…高周波電力増幅器、
83…半導体スイッチ、
84…サーキュレータ、
85…アンテナ
86…検波回路、
91a,91b,92,93…伝送線路変換部、
111,113,114,118…マイクロストリップ線路、
112,115,116,117…NRDガイド、
121,122…同軸コネクタ、
99…無線通信装置筐体。
Claims (15)
- 第1の誘電体を1対の接地導体により挟設されてなるNRDガイドと、第2の誘電体を少なくともストリップ導体と接地導体とにより挟設されてなるストリップ線路との間で線路変換を行う伝送線路変換装置において、
上記ストリップ線路のストリップ導体に接続されかつ当該ストリップ導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第1のストリップ導体と、上記ストリップ線路の接地導体に接続されかつ当該接地導体から上記第1の誘電体に電磁的に結合するように延在する第2のストリップ導体とを含み、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号を検出して上記ストリップ線路に出力し、又は上記ストリップ線路を伝搬する高周波信号を上記NRDガイドに出力するプローブを備え、
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は、上記NRDガイドの幅方向の中心断面に対して実質的に対称であって、上記NRDガイドを伝搬する高周波信号のLSMモードの電界の方向に対して実質的に沿うように形成されたことを特徴とする伝送線路変換装置。 - 上記第1と第2のストリップ導体はそれぞれ、上記ストリップ線路に接続され、上記ストリップ線路の伝搬方向に対して実質的に平行な第1の部分と、上記第1の部分及び上記NRDガイドに接続され、上記ストリップ線路の伝搬方向に対して交差する第2の部分とを備え、
上記第1と第2のストリップ導体の各少なくとも一部分は上記第2の部分であることを特徴とする請求項1記載の伝送線路変換装置。 - 上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、上記第1の誘電体に近接して延在するように形成されたことを特徴とする請求項2記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、上記第1の誘電体内に延在するように形成されたことを特徴とする請求項2記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、その先端と上記第1の誘電体の幅方向の端面との間の長さを所定のしきい値以下に設定したことを特徴とする請求項4記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分を上記第1の誘電体内に形成するときの上記第1の誘電体内形成長さを調整することにより上記線路変換の結合度を変化させたことを特徴とする請求項4又は5記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の第2の部分は、曲線形状又は折れ線形状を有することを特徴とする請求項2乃至6のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体は、その各幅が実質的に一定になるように形成されたことを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体は、その各幅が第2の部分の先端にゆくにつれて小さくなるようなテーパー形状を有するように形成されたことを特徴とする請求項2乃至7のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分は、互いに立体的に重ならないように形成されたことを特徴とする請求項2乃至9のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分は、その一部が互いに立体的に重なるように形成されたことを特徴とする請求項2乃至9のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記第1と第2のストリップ導体の各第1の部分の長さは、上記NRDガイドと上記ストリップ線路との間で所定のアイソレーションを得るように設定されたことを特徴とする請求項2乃至11のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記NRDガイドと対向する上記ストリップ線路の接地導体において形成され、上記プローブによって上記ストリップ線路に線路変換された高周波信号と、上記NRDガイドから漏洩された後上記ストリップ線路に入力される高周波信号との間の位相差を実質的にゼロとなるように補正する切欠部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至12のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
- 上記ストリップ線路を上記NRDガイドの1対の接地導体により挟設し、
上記NRDガイドの1対の接地導体の少なくとも一方は上記ストリップ線路のストリップ導体と電気的に絶縁され、かつ当該1対の接地導体の少なくとも一方と上記ストリップ線路との間の距離が所定のしきい値以下になるように、上記ストリップ線路及び上記NRDガイドの1対の接地導体を形成したことを特徴とする請求項1乃至13のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。 - 上記ストリップ線路は、マイクロストリップ線路又はコプレナ線路であることを特徴とする請求項1乃至14のうちのいずれか1つに記載の伝送線路変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006219667A JP2008048021A (ja) | 2006-08-11 | 2006-08-11 | 伝送線路変換装置 |
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---|---|
JP (1) | JP2008048021A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103311626A (zh) * | 2013-06-20 | 2013-09-18 | 南京邮电大学 | 一种微带线到基片集成非辐射介质波导的转换电路 |
-
2006
- 2006-08-11 JP JP2006219667A patent/JP2008048021A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103311626A (zh) * | 2013-06-20 | 2013-09-18 | 南京邮电大学 | 一种微带线到基片集成非辐射介质波导的转换电路 |
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