JP2008047688A - 窒化物系半導体レーザ装置 - Google Patents

窒化物系半導体レーザ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動作電圧が低減された窒化物系半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】窒化物系半導体からなる活性層と、前記活性層の上に設けられ、前記活性層からのキャリアのオーバーフローを抑制する第1導電型の第1の窒化物系半導体を含むオーバーフロー防止層と、前記オーバーフロー防止層の上に隣接して設けられ、第1導電型の第2の窒化物系半導体を含む中間層と、前記中間層の上に設けられ、第1導電型の第3の窒化物系半導体を含むクラッド層と、を備え、前記第1の窒化物系半導体と、前記第2の窒化物系半導体と、前記第3の窒化物系半導体は、同一の元素を含み、前記同一の元素の組成比は、前記第1の窒化物系半導体、前記第2の窒化物系半導体、前記第3の窒化物系半導体の順に小さくなることを特徴とする窒化物系半導体レーザ装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物系半導体レーザ装置に関する。
次世代DVD(Digital Versatile Disc)には、発光波長が400nm帯の窒化物系半導体レーザ装置が用いられる。この窒化物系半導体レーザ装置においては電子を閉じ込めるために、活性層と光ガイド層との間にバンドギャップが広いオーバーフロー防止層が設けられる。この結果、窒化物系半導体レーザ装置の動作電流の低減が可能となる。
このオーバーフロー防止層により、注入されたキャリアのオーバーフローが抑制され、電子を活性層に閉じ込めることができる。しかし、オーバーフロー防止層はホールが活性層に入る場合の障壁としても作用するので、p側電極から注入されるホールがオーバーフロー防止層の手前に溜まりやすくなる。
窒化物系半導体レーザのオーバーフロー防止層、光ガイド層、クラッド層は窒化物系半導体により構成されるが、その構成元素の組成比は異なる。このため、結晶中や結晶界面において格子歪などによるトラップを生じやすい。このようなトラップが存在すると、オーバーフロー防止層による障壁近傍に溜まろうとしたホールが捕獲される確率が高くなる。この結果、ホールが減少し電流が流れにくくなり、動作電圧が高くなる。
オーバーフロー防止層を備えた窒化物系半導体発光素子において、活性層の結晶性を向上させることにより発光強度を向上させる技術開示例がある(特許文献1)。なお、窒化物系半導体のバンドギャップなどの物性値は、例えば非特許文献1〜3に開示されている。
特開2004−111514号公報 S.Sakai、JJAP.32(1993)、p4413 G.Martin、APL.68(1996)、p2541 T.Tanaka、APL.65(1994)、p593
本発明は、動作電圧が低減された窒化物系半導体レーザ装置を提供する。
本発明の一態様によれば、窒化物系半導体からなる活性層と、前記活性層の上に設けられ、前記活性層からのキャリアのオーバーフローを抑制する第1導電型の第1の窒化物系半導体を含むオーバーフロー防止層と、前記オーバーフロー防止層の上に隣接して設けられ、第1導電型の第2の窒化物系半導体を含む中間層と、前記中間層の上に設けられ、第1導電型の第3の窒化物系半導体を含むクラッド層と、を備え、前記第1の窒化物系半導体と、前記第2の窒化物系半導体と、前記第3の窒化物系半導体は、同一の元素を含み、前記同一の元素の組成比は、前記第1の窒化物系半導体、前記第2の窒化物系半導体、前記第3の窒化物系半導体の順に小さくなることを特徴とする窒化物系半導体レーザ装置が提供される。
本発明により、動作電圧が低減された窒化物系半導体レーザ装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態につき説明する。
図1は、本発明の第1具体例にかかる窒化物系半導体レーザ装置を表し、同図(a)は模式断面図、同図(b)はアルミニウム組成比の分布を表す図である。
n型GaN基板10の上に、Al0.04Ga0.96Nからなるn型クラッド層12(厚み0.5〜2.0μm)、GaNからなる光ガイド層14(厚み0.01〜0.10μm)、活性層16、Al0.2Ga0.8Nからなるp型オーバーフロー防止層18(厚み5〜20nm)、AlGaNからなるp型中間層20、GaNからなる光ガイド層22(厚み0.01〜0.10μm)、Al0.04Ga0.96Nからなるp型クラッド層24(厚み0.5〜2.0μm)、GaNからなるp型コンタクト層26(厚み0.02〜0.2μm)がこの順序で積層されている。この積層体は、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長)法などを用いて形成することができる。
ここで、活性層16は、例えば、In0.13Ga0.87Nからなる井戸層(井戸数2〜4、厚み2〜5nm)とIn0.01Ga0.99Nからなる障壁層(厚み6〜15nm)が交互に積層されたMQW(Multiple Quantum Well:多重量子井戸)、またはSQW(Single Quantum Well:単一量子井戸)とすることができる。
また、AlGaNからなるp型中間層20は、アルミニウム(Al)組成比がp型クラッド層24に向かって0.2から0に漸減し、その厚みは0.01〜0.10μmとすることができる。
p型クラッド層24の上部はリッジ部36とされ、p型コンタクト層26もリッジ幅36とほぼ同様の幅とされる。リッジ部36及びp型コンタクト層26の側面、非リッジ部となるp型クラッド層24の表面にはSiOのような絶縁膜30が形成される。p型コンタクト層26の上方にはp側電極32が、n型GaN基板の裏面にはn側電極34が形成される。p側電極32は、Pt,Pd,Ni,Auなどの単層、積層、またはこれらの合金とすることができる。また、n側電極34は、Ti,Pt,Au,Alなどの単層、積層、またはこれらの合金とすることができる。p側電極32の上方には、Auなどからなるパッド電極38が設けられる。
なお、絶縁膜30により覆われたリッジ部36の幅は、例えば、0.5〜5.0μmとし、p型クラッド層24との屈折率差により水平横モードを制御する。すなわちこの構造は、実屈折率導波型に属する。
図1(b)は、Al組成比の分布を表す図である。p型オーバーフロー防止層18の組成をAlGa1−tN(t>0.15)、p型中間層20の組成をAlGa1−mN(0<m<t)とより一般的に表す。本図の縦軸はAl組成比を、横軸は図1(a)のAA´に沿った垂直方向位置を表す。垂直方向位置P0〜P1の領域はp型オーバーフロー防止層18であり、Al組成比をtとする。一方、垂直方向位置P2以上の領域は光ガイド層22であるのでAl組成比はゼロである。本図のようにp型中間層20のAl組成比mは、P1におけるtからP2におけるゼロまで漸減させる。この漸減を表す曲線形状は特に限定されない。また、0.01μm≦(P2−P1)≦0.10μmとする。Al組成比をt(例えば、0.2)からゼロへと漸減していくと、格子歪の変化が緩やかとなり、トラップの発生を抑制することができる。
ここで、p型中間層20を備えていない第1比較例について説明する。
図2は、第1比較例を説明する図であり、同図(a)はエネルギーバンド図、同図(b)は垂直方向Al組成比の分布を表す図である。
本比較例は、p型中間層20を備えていない点以外は、第1具体例と同様の層構成を有する。p型オーバーフロー防止層18はバンドギャップが広いために、活性層16からオーバーフローしようとする電子40を図2(a)の黒丸(●)印のように活性層16に閉じ込める。この結果、動作電流の低減ができる。しかし、p側電極32から注入されたホール50に対しても小さな障壁となり、図2(a)に白丸(○)印で表すように、p型オーバーフロー防止層18に隣接するGaNからなる光ガイド層22との界面近傍にホール50が溜まる。
ところで、AlGa1−tN(t>0.15)からなるp型オーバーフロー防止層18は、GaNからなる光ガイド層22と格子定数が異なる。図2(b)に表したように、Al組成比がt(t>0.15)からゼロへと階段状に変化する結果、図2(a)において一点鎖線BB´で表す結晶膜界面近傍に、格子歪及び結晶成長工程の際の組成変更に伴う成長中断などによるトラップが形成されやすくなる。トラップが少なければホール50は溜まるが、トラップが多くなるとこれに捕獲される確率が高まるのでホール50は溜まらずに減少する。すなわち、電流が流れにくくなり、動作電圧が上昇する。一方、第1具体例においては図1(b)のようにAl組成比が漸減しており、格子定数の変化も緩やかとなる。この結果、結晶膜界面P1近傍の格子歪が低減され、トラップの発生も抑制される。
図3は、第1具体例と第1比較例にかかる窒化物系半導体レーザ装置において、光出力(左側縦軸)の電流依存性及び電圧(右側縦軸)の電流依存性のシミュレーション結果を表すグラフ図である(Ta=25℃)。
第1比較例においては、光ガイド層22内に、1×1017cm−2のトラップが発生する場合を表した。動作電流が増加するにつれて、第1具体例の方が第1比較例よりも光出力が大きくなる。また、動作電流が50mAを越すにつれて第1比較例の電圧が第1具体例よりも高くなる。例えば、100mAの電流において、第1具体例の電圧が4.3Vであるのに対して、第1比較例は4.9Vである。
図4は、第2具体例にかかる半導体レーザ装置を表し、同図(a)は模式断面図、同図(b)はAl組成比の分布を表す図である。図4については、図1と同様の構成要素には同一番号を付して詳細な説明を省略する。
本具体例においては、p型中間層20が光ガイド層を介さずに直接p型クラッド層24と隣接している。p型オーバーフロー防止層18の組成をAlGa1−tN(t>0.15)、p型クラッド層24の組成をAlGa1−uN(0<u≦0.05)と表す。また、p型中間層20の組成をAlGa1−mN(0<m<t)で表す。図4(b)の縦軸はAl組成比を、横軸は同図(a)のAA´に沿った垂直方向位置を表す。垂直方向位置P0〜P1の領域はp型オーバーフロー防止層18であり、Al組成比はtとする。
一方、垂直方向位置P3以上の領域はp型クラッド層24でありAl組成比をuとする。本図のようにp型中間層20のAl組成比mは、P1におけるtからP3におけるuまで漸減させる。この漸減を表す曲線形状は特に限定されない。また、0.01μm≦(P3−P1)≦0.10μmとする。Al組成比をt(例えば、0.2)からu(例えば0.04)へと漸減していくと、格子歪を低減でき、トラップの発生を抑制することができる。この場合、GaN光ガイド層が無いので、p型クラッド層24との界面が無く、これによるトラップも生じない。
図5は、第3具体例にかかる半導体レーザ装置の模式図である。
本具体例においては、p型クラッド層24はリッジ部36のみを残す。すなわち、p型中間層20の上部はリッジ部36の下部の一部分を構成している。リッジ部36の加工には、RIE(Reactive Ion Etching)を用いることができるが、この場合、Alの組成比が大きいほどエッチングレートは小さい。このため、図4(a)のように、Al組成比の大きい下方が裾状に広がった構造を得ることが容易になる。この結果、絶縁膜30の裾部の破線で表すE部にエグレが生じることを抑制できる。
図6は、第2比較例の模式断面図である。
本比較例においては、絶縁膜30の裾部にエグレが生じている。E部近傍に生じるエグレ部分にはメッキによるパッド電極38などが入り込む可能性がある。このパッド電極38は活性層16からの光を吸収し損失を増加することがある。しかし、第3具体例によりリッジ部36及びその近傍の絶縁膜30の形状を安定させ、損失を低減しかつ高次水平横モードを抑制できる。このような構造においても、Al組成比をt(例えば、0.2)からゼロまたはuへと漸減していくと、格子歪の変化が緩やかとなり、トラップの発生を抑制することができる。
次に、第4具体例について説明する。本具体例の模式断面図は、図1と同様である。
図7(a)及び(b)は、p型中間層20のAl組成比の分布を表す図である。
本具体例において、p型中間層20のAl組成比をp型オーバーフロー層18のAl組成比tとゼロの間で階段状に変化させる。例えば、図7(a)のように、Al組成比をmとする。図6(a)の構造により、結晶膜界面における格子歪を低減しトラップを抑制できる。この結果、電圧を低減できる。なお、図7(b)のように、Al組成比をm1及びm2とし、かつ光ガイド層22に向かって減少する階段状とすることもできる。
本実施例においては、これに加えて、光ガイド層のアクセプタ濃度を制御しホール障壁を低減している。この作用について、以下に説明する。
図8は、バンドギャップの異なるp型半導体の接合におけるバンド構造の概略を表す図である。
半導体1は、例えば、AlGaNからなるp型オーバーフロー防止層18とする。また、半導体2は、例えば、GaNからなる光ガイド層22とする。光ガイド層22はアンドープの条件で結晶成長が行われるが、これを挟むp型オーバーフロー防止層18及びp型クラッド層24には拡散係数の大きいMgのドーピングが行われる。この結果、少なくともp型オーバーフロー防止層18と光ガイド層22との界面近傍では、Mgが拡散されてp型−p型接合となっている。
この場合、半導体1において電子親和力をχ、仕事関数をφ、バンドギャップをEgとし、半導体2において電子親和力をχ、仕事関数をφ、バンドギャップをEgとすると、これらの間には次式が成り立つ。
χ<χ 式(1)
χ+Eg>χ+Eg 式(2)
χ及びχは、不純物濃度に依存しない結晶材料の固有の値である。一方、φ及びφは、導電型およびキャリア濃度に依存する。図8において、半導体2から半導体1へ向かう注入キャリアであるホールに対する障壁の高さはφにより変化する。φ>φであれば障壁は高くなり逆接合となる。一方、φ<φであれば障壁は低くなり正接合となる。
ここで、MgドープAlGa1−xNの場合について説明する。まずバンドギャップは、x=0であるGaNにおいて3.4eV、x=1であるAlNにおいて6.2eVであり(非特許文献1)、その差分は価電子帯と伝導帯ではそれぞれ25%、75%である(非特許文献2)。
図9は、価電子帯端(VB端)及びMgドーピングにおけるフェルミレベル(FL)のAl組成比依存性を表すグラフ図である。
破線黒丸(●)印はVB端を表す。また、破線白丸(○)印は、FLを表し、アクセプタレベルは非特許文献3より直線近似した。なお、Mg濃度は、Al組成比がゼロの場合に1×1018cm−3、Al組成比が0.1以上では1×1019cm−3とした。
ここで、Al組成比が0.1〜0.25の範囲のAlGaNのMg濃度はp型オーバーフロー防止層18を、Al組成比ゼロであるGaNのMg濃度は光ガイド層22をそれぞれ想定している。通常Al組成比の増加に伴いVB端及びFLエネルギーが低下し、仕事関数φが増加するように変化し、バンド構造が正接合となると考えられる。しかし、本発明者の実験によれば、Al組成比を0.1以上とするとMgの活性化率が低下し、キャリア生成量が極端に減少することが判明した。この結果、図9の実線で表した実験FLのように、FLはVB端から離れてバンド中に入って行く。p型オーバーフロー防止層18のAl組成比が0.19以上においてFLが逆転しバンドが逆接合となる。
電子のオーバーフローを防止するにはAl組成比が大きくキャリア濃度が高いことが好ましいが、ホール注入を考慮すると光ガイド層22を含めてAl組成比及びMg濃度を適正に選択することが好ましく、動作電圧を一層低減できる。
次に、本第4具体例にかかる半導体レーザ装置のより具体的な構成について説明する。なお、半導体レーザ装置の基本的な構造は、図1と同様である。
n型クラッド層12はAl0.08Ga0.92N(厚み0.5〜2.0μm)、光ガイド層14はGaN(厚み0.01〜0.10μm)からそれぞれ構成される。活性層16は、In0.15Ga0.85N(厚み2〜5nm)からなる井戸層と、In0.02Ga0.98N(厚み3〜10nm)からなる障壁層とを交互に積層したMQW構造とする。井戸数は2〜4とする。p型オーバーフロー防止層18はAl0.2Ga0.8N(厚み5〜20nm)、p型中間層20はAl0.18Ga0.82Nからそれぞれ構成される。
光ガイド層22はGaN(厚み0.01〜0.10μm)、p型クラッド層24はAl0.08Ga0.92N(厚み0.5〜2.0μm)、p型コンタクト層26はGaN(厚み0.02〜0.2μm)からそれぞれ構成される。クラッド層12及び24は、厚みが1〜5nmのAl0.16Ga0.84N層とGaN層とを交互に積層した超格子層とすることもできる。なお、Mg濃度は、p型オーバーフロー防止層18及びp型中間層20において1×1019cm−3、光ガイド層22において拡散により1×1018cm−3とする。
型オーバーフロー防止層18と光ガイド層22とを直接接合とするとVB端のエネルギー差に対応した逆接合が形成される。しかし、本具体例によればp型オーバーフロー防止層18とp型中間層20との間での比較的小さなVB端エネルギー差に対応した逆接合が形成されるものの、p型中間層20と光ガイド層22との間を正接合とできる。この結果、全体としてはホールに対する障壁を小さくできる。すなわち、上記Mg濃度を有するp型中間層20はトラップ低減効果に加えて、価電子帯障壁防止効果を有する。この結果、動作電圧をより低減できる。この価電子帯障壁防止効果は、例えば、発光波長405nm帯において電流注入密度が4.2kA/cmの場合、動作電圧の約0.1Vの低減に相当する。
なお、半導体レーザ装置の構造は、上記の具体例に限定されることはない。
例えば、p型オーバーフロー防止層18のAl組成比が0.19以上のAlGaNであり、光ガイド層22はMg濃度が1×1018cm−3以上であるGaNから構成される場合、価電子帯障壁防止の効果を生じる。組成比の変化は階段状に限定されることはなく、漸減してもよい。また、p型クラッド層24におけるAl組成比を大きくし、p型コンタクト層26との間に逆接合を生じる場合にも本具体例を適用できる。
本明細書において、「窒化物系半導体」とは、(Al1−xGaIn1−y−zN(0≦x≦1、0<y<1、0<z<1、y+z≦1)からなる半導体をいい、さらにV族元素としてAsやPなどを含むものや、p型あるいはn型の不純物を含むものも「窒化物系半導体」に包含されるものとする。
以上、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態につき説明した。しかし、本発明は、これら具体例に限定されない。半導体レーザ装置を構成する活性層、p型オーバーフロー防止層、p型中間層、光ガイド層などの形状、材質、サイズなどに関して当業者が行った設計変更であっても本発明の主旨を逸脱しない限り本発明に包含される。
本発明の第1具体例にかかる半導体レーザ装置を表し、同図(a)は模式断面図、同図(b)はAl組成比の分布を表す図である。 第1比較例にかかる半導体レーザ装置を表し、同図(a)はエネルギーバンド図、同図(b)はAl組成比の分布を表す図である。 光出力及び電圧の電流依存性を表すグラフ図である。 本発明の第2具体例にかかる半導体レーザ装置を表し、同図(a)は模式断面図、同図(b)はAl組成比の分布を表す図である。 本発明の第3具体例にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。 本発明の第4具体例にかかる半導体レーザ装置のAl組成比の分布を表わす図である。 第2比較例にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。 価電子帯障壁を説明するバンド図である。 第4具体例におけるVB端エネルギー及びFLのAl組成比依存性を表すグラフ図である。
符号の説明
16・・活性層、18・・p型オーバーフロー防止層、20・・p型中間層、22・・光ガイド層、24・・p型クラッド層

Claims (5)

  1. 窒化物系半導体からなる活性層と、
    前記活性層の上に設けられ、前記活性層からのキャリアのオーバーフローを抑制する第1導電型の第1の窒化物系半導体を含むオーバーフロー防止層と、
    前記オーバーフロー防止層の上に隣接して設けられ、第1導電型の第2の窒化物系半導体を含む中間層と、
    前記中間層の上に設けられ、第1導電型の第3の窒化物系半導体を含むクラッド層と、
    を備え、
    前記第1の窒化物系半導体と、前記第2の窒化物系半導体と、前記第3の窒化物系半導体は、同一の元素を含み、
    前記同一の元素の組成比は、前記第1の窒化物系半導体、前記第2の窒化物系半導体、前記第3の窒化物系半導体の順に小さくなることを特徴とする窒化物系半導体レーザ装置。
  2. 前記活性層は、InGa1−xN(0.05≦x≦1)からなる井戸層と、InGa1−yN(0≦y≦1、x>y)からなる障壁層と、を含む単一量子井戸構造または多重量子井戸構造を有し、
    前記第1の窒化物系半導体は、AlGa1−tN(t>0.15)からなり、
    前記第3の窒化物系半導体は、AlGa1−uN(0<u≦0.05)からなり、
    前記第2の窒化物系半導体は、AlGa1−mN(t>m>u)からなることを特徴とする請求項1記載の窒化物系半導体レーザ装置。
  3. 前記第2の窒化物系半導体のアルミニウム組成比は、前記クラッド層に向かって漸減することを特徴とする請求項2記載の窒化物系半導体レーザ装置。
  4. 前記中間層と前記クラッド層との間に設けられた、GaNからなる光ガイド層をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の窒化物系半導体レーザ装置。
  5. 前記オーバーフロー防止層のアルミニウム組成比は0.19以上であり、
    前記光ガイド層のマグネシウム濃度は1×1018cm−3以上であることを特徴とする請求項4記載の窒化物系半導体レーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024070351A1 (ja) * 2022-09-27 2024-04-04 ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社 窒化物系半導体発光素子
WO2024084898A1 (ja) * 2022-10-17 2024-04-25 スタンレー電気株式会社 垂直共振器型発光素子

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