JP2008047184A - 情報記録媒体および情報記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報の記録再生時における光束の波面を常に一定に保ちつつ情報記録媒体の可換性を確保することが可能な情報記録媒体および情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】情報記録媒体100Aは、物体光と参照光との干渉によって情報が書き込まれる情報記録領域109と、参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102を含むホログラムフォーマット領域108と、フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御を行なうための情報と情報記録領域109に対するアドレス情報とが記録されているホログラムプリフォーマット領域107とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、情報記録媒体および情報記録再生装置に関し、より特定的には、ホログラフィにより情報が記録される情報記録媒体、およびホログラム方式により情報を記録および/または再生する情報記録再生装置に関する。
従来、ホログラフィを利用して情報記録媒体に情報を記録するホログラフィック記録は、一般的に、イメージ情報を担持した物体光と記録用の参照光とを情報記録媒体の内部で重ね合わせ、その時にできる干渉パターンを情報記録媒体に書き込むことによって行なわれる。情報記録媒体に記録された情報の再生時には、その情報記録媒体に再生用の参照光を照射することで、干渉パターンによる回折によりイメージ情報が再生される(たとえば、特許文献1参照)。
近年では、超高密度光記録のために、ボリュームホログラフィ、特に、デジタルボリュームホログラフィが実用域で開発され、注目を集めている。ボリュームホログラフィとは、情報記録媒体の厚み方向も積極的に活用して、情報記録媒体に対して3次元的に干渉パターンを書き込むホログラフィック記録方式である。ボリュームホログラフィでは、情報記録媒体の厚みを増すことで回折効率を高められ、多重記録を用いて記録容量の増大を図ることができるという特徴がある。
デジタルボリュームホログラフィとは、ボリュームホログラフィと同様の情報記憶媒体および記録方式を用いつつも、記録するイメージ情報は2値化されたデジタルパターンに限定されたコンピュータ指向のホログラフィック記録方式である。
デジタルボリュームホログラフィでは、たとえば、アナログ的な絵のような画像情報も一旦デジタイズして2次元デジタルパターン情報に展開し、これをイメージ情報として記録する。デジタルボリュームホログラフィの再生時には、このデジタルパターン情報を読み出してデコードすることにより、元の画像情報に戻して表示する。これにより、再生時にSN比(信号対雑音比)が多少悪くても、微分検出を行なったり、2値化データをコード化しエラー訂正を行なったりすることで、極めて忠実に元の情報を再現することが可能となる。
ホログラフィック記録の方式としては、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等と同様に、ディスク状の情報記録媒体を採用して光ピックアップ装置を使用する方式が有力である。この光ピックアップ装置は、情報記録媒体に対する情報の記録と情報記録媒体からの情報の再生とを行なうための光学系を含む。一般的に、光ディスク装置では、ディスク状の情報記録媒体を回転させつつ光ピックアップ装置内の対物レンズを駆使してフォーカスサーボとトラッキングサーボとを行なうようになっている。
上記のような光ピックアップ装置の構成では、ディスク状の情報記録媒体が撓んだり歪んだりした場合に、光ピックアップ装置から情報記録媒体に照射される光の入射角が変化してしまう。CD、DVD等は、ピットによる反射光の強弱を情報として読み取る構造であるから、入射角が変わってもピットに光が照射されれば大きな問題とはならない。
しかし、ホログラフィック記録の場合、記録時には物体光と記録用参照光との干渉パターンを記録し、再生時には再生用参照光と干渉パターンとの回折を再生する。このため、ホログラフィック記録の場合には、物体光および各参照光が記録時と再生時とにおいて同じ角度で入射しないと、記録時と再生時とで情報記録媒体に対する波面が異なり、SN比が極端に悪くなってしまっていた。ゆえに、ホログラフィック記録を実用化する際には、情報記録媒体と光ピックアップ装置との相対的な傾きを補正する手段が重要となる。
従来の光情報記録装置は、記憶用光または再生用光と記憶媒体との相対的な傾きに応じて、対物レンズに入射する記憶用光または再生用光の光線束を平行移動させることにより、情報記録媒体に対して常に同じ角度で光が入射するように制御する(たとえば、特許文献2参照)。次に、図10〜13を用いて、記録用物体光または再生用参照光と情報記録媒体との相対的な傾きを補正する従来の基本的な概念を説明する。
図10は、対物レンズ1によって情報記録媒体2の記録層に照射される光線3a〜3eの様子を示した図である。なお、図10〜13において、光線3a〜3eは、記録用光または再生用光である。また、図12,13では、傾いていない状態の情報記録再生装置2を点線で表わしている。
図10に示すように、光線3a〜3eからなる平行光線束は、対物レンズ1に入射すると収束光線束となり、情報記録媒体2の記録層中の焦点fに向かって収束している。この現象の見方を変えると、光線3a〜3eの各光線は、情報記録媒体2の記録層に対して異なる角度で入射していることが分かる。つまり、図10において、光線3a,3bは左側から、光線3cは正面から、光線3d,3eは右側から、それぞれ情報記録媒体2の記録層に入射している。したがって、対物レンズ1に入射させる平行光線束の位置によって、情報記録媒体2の記録層に入射する光線束の入射角を変えることができる。
図11は、図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して傾いていない場合を示した図である。図11に示すように、情報記録媒体2が傾いていない場合は、光線3b〜3dからなる平行光線束を用いればよい。つまり、光線3b〜3dからなる平行光線束を情報記録媒体2の正面から記録層に入射させ、照射領域2rにおいて情報を記録したり再生したりすればよい。なお、図11において、使用されていない光線3a,3eは、点線で表わされている。
図12は、図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して角度θだけ傾いている場合を示した図である。図12に示すように、情報記録媒体2が角度θだけ傾いている場合は、光線3a〜3cからなる平行光線束を用いればよい。つまり、光線3a〜3cからなる平行光線束を傾いた情報記録媒体2の正面から記録層に入射させ、照射領域2sにおいて情報を記録したり再生したりすればよい。なお、図12において、使用されていない光線3d,3eは、点線で表わされている。
図13は、図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して角度−θだけ傾いている場合を示した図である。図13に示すように、情報記録媒体2が逆に角度−θだけ傾いている場合は、光線3c〜3eからなる平行光線束を用いればよい。つまり、光線3c〜3eからなる平行光線束を傾いた情報記録媒体2の正面から記録層に入射させ、照射領域2tにおいて情報を記録したり再生したりすればよい。なお、図12において、使用されていない光線3a,3bは、点線で表わされている。
図10〜13から明らかなように、情報記録媒体2の記録層に入射する光線3a〜3eの入射角は、対物レンズ1の中心からの距離に対応している。よって、情報記録媒体2の傾きが小さい時は対物レンズ1の中心に近い位置に光線を入射させ、情報記録媒体2の傾きが大きい時は対物レンズ1の中心から離れた位置に光線を入射させればよい。これにより、情報記録媒体2の傾きに応じて情報記録媒体2の記録層に光線3a〜3eを照射することができる。
図14は、従来の光情報記録再生装置20の概略的な構成を示した側面図である。図14を参照して、光情報記録再生装置20は、記録再生用光源22と、コリメータレンズ24,32と、偏光ビームスプリッター26と、空間光変調器28と、サーボ読み取り用素子30と、ダイクロイックミラー34と、リレーレンズ36と、ミラー38と、4分の1波長板40と、対物レンズ42と、光検出器44とを備える。
光情報記録再生装置20は、記録用物体光または再生用物体光と情報記録媒体11との相対的な傾きを補正するとともに、情報記録媒体11に情報を記録し、情報記録媒体11から情報を再生する。情報記録媒体11は、円形透明基板12と、情報記録層13と、反射層15と、基板16とを含む。円形透明基板12上には、情報記録層13が形成されている。情報記録層13上には、反射層15が形成されている。反射層15上には、基板16が形成されている。
光情報記録再生装置20は、記録用光または再生用光の進行方向を対物レンズ42に向けるミラー38と、ミラー38を駆動する駆動装置(図示せず)とを備えている。ミラー38をこの駆動装置で駆動することにより、対物レンズ42に入射する記録用光または再生用光の光線束を平行移動させることができる。図14は、ミラー38をミラー38h(点線)から移動させたときの光線束の経路を示している。
ここで、記録用光または再生用光の進行方向を対物レンズ42に向ける光学素子としては、ミラー38のほかにも、ハーフミラー、45度直角プリズム、ペンタゴナルプリズムなどを採用することができる。特に、ペンタゴナルプリズムは、光が有効面にどのような角度で入射しても光線を正確に90度曲げて出射し、その上、出射された像が45度直角プリズム等のように回転したり反転したりしないので好ましい。
また、ミラー38を駆動する駆動装置としては、たとえばリニアモータ、マイクロアクチュエータなどを適宜使用することができる。この駆動装置によってミラー38等の光学素子を光軸方向に移動させることで、記録用光または再生用光の光線束を平行移動させることができる。この場合、当該光学素子の移動距離がそのまま光線束の平行移動の距離に対応するため、制御が容易となる。
図14に示すように、ミラー38をミラー38h(点線)の位置から移動させると、記録用光または再生用光の光線束は、移動した方向(図14においては左側)から入射するように変化する。ミラー38の移動距離が長くなると、光線束の入射する角度の変化も大きくなる。よって、記録用光または再生用光と情報記録媒体11との相対的な傾きに応じてミラー38等の光学素子の移動距離および移動方向を制御することで、対物レンズ42に入射する記録用光または再生用光の光線束を平行移動させることができる。これにより、情報記録媒体11の傾きを補正することができる。
この他、たとえば特許文献2には、対物レンズに入射する記録用光または再生用光の光線束を平行移動させる手段として、平面ガラスを駆動する手法、リレーレンズを駆動する手法、記録用光または再生用光の光路に配置されたリレーレンズの焦点位置に配置された反射素子を駆動する手法などが記載されている。
特開平11−311938号公報 特開2005−32309号公報
しかしながら、ホログラムを用いた記録再生では、物体光および各参照光が記録時と再生とにおいて同じ角度で情報記録媒体に入射するだけではなく、記録再生時の物体光および各参照光の波面が同じでなければ、再生像のSN比が極端に悪くなってしまうという問題がある。具体的には、記録装置と異なる再生装置で情報を再生する場合における装置間の光学系公差や収差による波面の相違の影響などである。
それゆえに、この発明の目的は、情報の記録再生時における光束の波面を常に一定に保ちつつ情報記録媒体の可換性を確保することが可能な情報記録媒体および情報記録再生装置を提供することである。
この発明のある局面によれば、情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムにより情報が記録される情報記録媒体であって、物体光と参照光との干渉によって情報が書き込まれる情報記録領域と、参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムを含むホログラムフォーマット領域と、フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御を行なうための情報と情報記録領域に対するアドレス情報とが記録されているホログラムプリフォーマット領域とを備える。
この発明の他の局面によれば、情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムにより情報が記録される情報記録媒体であって、物体光と参照光との干渉によって情報が書き込まれる情報記録領域と、情報記録領域に対するアドレス情報を有する参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムを含むホログラムフォーマット領域とを備える。
好ましくは、参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムは、物体光および参照光による記録時における波面制御の基準となる画像が記録されている。
好ましくは、参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムは、情報記録媒体に多重記録されている。
この発明のさらに他の局面によれば、情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉により、情報記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置であって、情報記録媒体に光を照射することにより、情報記録媒体に対して情報を記録および/または再生するとともに、情報記録媒体のサーボ読み取り動作を行なう光源部と、光源部からの光の一部に所定の情報を担持させることにより、物体光および参照光を生成する空間光変調器と、サーボ読み取り動作において情報記録媒体の参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムから再生される基準画像と、情報記録媒体の情報記録領域から再生される再生画像とを比較処理する信号処理回路と、信号処理回路における比較結果に応じて、情報記録媒体に照射される物体光および参照光の波面を制御する位相変調用光学素子と、位相変調用光学素子によって生成された再生光を受光して情報記録媒体に記録された情報を再生する光検出器とを備える。
好ましくは、光源部は、情報記録媒体に対する情報の記録および/または再生に用いられる光源と、記録前のサーボ読み取り動作に用いられるサーボ読み取り用素子とを含む。
好ましくは、サーボ読み取り用素子は、情報記録媒体のプログラムプリフォーマット領域におけるエンボスピットを読み取るサーボ用光を発生させる光源と、情報記録媒体からエンボスピットを経て還ってきた光を受光する受光部とを有する。
好ましくは、位相変調用光学素子は、液晶素子である。
この発明によれば、情報の記録再生時における光束の波面を常に一定に保ち、情報記録媒体の可換性を確保することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
(情報記録媒体の構造)
図1は、この発明の実施の形態1による情報記録媒体100Aの構造を模式的に示した断面図である。図1を参照して、実施の形態1の情報記録媒体100Aは、参照光用ホログラム101と、物体光用ホログラム102と、記録層103と、円形透明基板104a,104bと、反射層105と、保護層106とを含む。円形透明基板104b上には、反射層105が形成されている。反射層105上には、保護層106が形成されている。保護層106上には、記録層103が形成されている。記録層103上には、円形透明基板104aが形成されている。
つまり、情報記録媒体100Aは、反射層105、保護層106および記録層103が円形透明基板104a,104bによって挟み込まれた構造を有する。また、情報記録媒体100Aは、ホログラムプリフォーマット領域107と、ホログラムフォーマット領域108と、情報記録領域109とを備える。ホログラムフォーマット領域108は、参照光用ホログラム101と、物体光用ホログラム102とを有する。
図2は、この発明の実施の形態1による情報記録媒体100Aの構造を模式的に示した上面図である。図2を参照して、情報記録媒体100Aは、トラック200に沿って、ホログラムプリフォーマット領域107と、ホログラムフォーマット領域108と、情報記録領域109とが形成されている。図2に示すように、情報記録媒体100Aは、円形であり、同心円状または螺旋状にトラック200が設けられている。なお、図1の情報記録媒体100Aは、このトラック200に沿った模式的な断面図である。
図1,2に示すように、反射層105には、半径方向に複数のホログラムプリフォーマット領域(アドレス・サーボ領域)107が所定の角度間隔で配列されている。また、周方向に隣り合うホログラムプリフォーマット領域107間には、ホログラムフォーマット領域108および情報記録領域109が設けられている。ホログラムプリフォーマット領域107には、フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御を行なうための情報と情報記録領域109に対するアドレス情報とが予めエンボスピットによって記録されている。トラッキングサーボ制御を行なうための情報としては、たとえばウォブルピットを使用することができる。
記録層103は、レーザービームで所定時間照射された時にレーザービームの強度に応じて屈折率、誘電率、反射率等の光学特性が変化するホログラム記録材料によって形成されている。記録層103には、たとえば、デュポン(Dupont)社製のフォトポリマHRF−600等が使用される。また、ホログラムフォーマット領域108には、予め情報記録媒体100Aの作製時に、参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102の2種類のホログラムが形成されている。
参照光用ホログラム101は、記録再生時に参照光を照射したとき所定の再生像が得られるように設計されている。物体光用ホログラム102は、情報を担持していない状態の物体光(無変調な光束)を照射したとき所定の再生像が得られるように設計されている。すなわち、実施の形態1の物体光用ホログラム102に照射される光束(情報を担持していない状態の物体光)は、一般的なホログラム再生における参照光として働く。
なお、図1に示すように、実施の形態1の参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102は、ある空間を空けて分離して設けられている。しかし、参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102は、この配置に限定されるわけではなく、たとえば多重化されていても構わない。次に,参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102からの再生像を基準画像とした場合の記録再生時における光束の波面制御について説明する。
(情報記録再生装置の構成および動作)
図3,4,6は、この発明の実施の形態1による情報記録再生装置300Aの概略的な構成を示した側面図である。図3,4,6を参照して、実施の形態1の情報記録再生装置300Aは、記録再生用光源301と、コリメータレンズ302,317と、偏光ビームスプリッター303と、空間光変調器304と、ダイクロイックミラー305と、リレーレンズ306a,306bと、ミラー307と、位相変調用光学素子308と、4分の1波長板309と、対物レンズ310と、対物レンズ用アクチュエーター311a,311bと、光検出器312と、信号処理回路313と、位相変調用光学素子駆動回路314と、アクチュエーター駆動回路315と、サーボ読み取り用素子316とを備える。
情報記録再生装置300Aは、図1,2で説明した情報記録媒体100Aに情報を記録する。情報記録媒体100Aは、記録層103と、円形透明基板104a,104bと、反射層105とを含む。図3,4,6では、情報記録媒体100Aを簡単に図示しており、ピットなどの構成は省略している。
記録再生用光源301は、コヒーレントな直線偏光の光線束を発生し、たとえば半導体レーザーが用いられる。記録再生用光源301は、高密度記録を行なうために波長が短い方が有利であり、青色レーザーや緑色レーザーを採用することが好ましい。コリメータレンズ302は、記録再生用光源301からの発散光線束をほぼ平行光線に変換する。偏光ビームスプリッタ303は、記録再生用光源301から発生された直線偏光(例えばP偏光)を反射または透過し、当該偏光に垂直な直線偏光(例えばS偏光)を透過または反射するように構成されている。
空間光変調器(情報表現手段)304は、格子状に配列された多数の画素を有し、画素ごとに、入射光の偏光方向に対して出射光の偏光方向90度回転させるか否かを選択できるようになっている。空間光変調器304としては、たとえば、液晶の旋光性を利用した反射型液晶素子において入出射側の偏光板を除いたものを用いることができる。空間光変調器304は、物体光生成手段、記録用参照光生成手段および再生用参照光生成手段を構成する。
図5は、図3,4,6に示した空間光変調器304の具体的な構成の一例を示した模式図である。図5を参照して、空間光変調器304は、表示パターンの中心部に記録したい情報の変調パターン501を表示し、その周囲に記録用参照光を生成するための変調パターン502をリング状に表示する。このように変調パターン501,502を表示することで、入射した光に所定の情報を担持させることができる。これにより、物体光および記録用参照光を同時に生成することができる。
図3,4,6に戻って、サーボ読み取り用素子316は、情報記録媒体100Aのホログラムプリフォーマット領域(アドレス・サーボ領域)107に形成されたエンボスピットを読み取る。サーボ読み取り用素子316は、エンボスピットを読み取るサーボ用光を発生させる光源(たとえば半導体レーザ)と、情報記録媒体100Aからエンボスピットを経て還ってきた光を受光する受光部との機能を有する。サーボ読み取り用素子316の光源には、記録再生用光源301と異なる波長であり、かつ情報記録媒体100Aの記録層103に影響を与えない光源(たとえば赤外線レーザー)を用いるのが望ましい。
コリメータレンズ317は、サーボ読み取り用素子316からのサーボ用光をほぼ平行光線とし、情報記録媒体100から戻ってきた光をサーボ読み取り用素子316の受光部に収束させる。ダイクロイックミラー305は、記録再生用光源301から発生された波長の光を反射または透過し、サーボ読み取り用素子316から発生された波長の光を透過または反射する。リレーレンズ306a,306bは、一対のレンズ群であり、空間光変調器304に表示された像を再び実像として結像する。ミラー308は、記録用光および再生用光の進行方向を対物レンズ310に向ける。
位相変調用光学素子308は、記録再生用の光束の波面を制御する。4分の1波長板309は、互いに垂直な方向に振動する偏光の光路差を4分の1波長分だけ変化させる。P偏光の光は、4分の1波長板309によって円偏光に変換される。円偏光の光は、4分の1波長板309によってS偏光に変換される。対物レンズ310は、記録用光および再生用光を情報記録媒体100Aに向けて収束させる。記録用光および再生用光は、対物レンズ310によって、情報記録媒体100Aの所定の位置に照射される。
光検出器312は、再生光を受光して記録された情報を再生する。光検出器312は、格子状に配列された多数の受光素子を有しており、CCD(Charge Coupled Device)を採用したCCDアレイ、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)を採用したCMOSセンサーなどが用いられる。信号処理回路313は、参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102から再生される基準像と、後述する情報記録媒体100Aからの再生画像および基準画像とを比較する。位相変調用光学素子駆動回路314は、信号処理回路313からの信号を受け、位相変調用光学素子308を駆動させる。アクチュエーター駆動回路315は、信号処理回路313からの信号を受け、対物レンズ用アクチュエーター311a,311bを駆動させる。
<記録再生開始前のサーボ作用>
次に、図3を参照して、実施の形態1の情報記録再生装置300Aを用いた記録再生開始前のサーボ作用について説明する。図3の情報記録再生装置300Aは、図1,2で説明した情報記録媒体100Aに情報を記録する際のピット読み取りのためのサーボ用光源からの光の経路を示している。
サーボ読み取り用素子316から出射されたサーボ用光は、コリメータレンズ317によってほぼ平行光とされ、ダイクロイックミラー305によって反射される。反射されたサーボ光は、リレーレンズ306a,306bを経て、ミラー307で反射され、対物レンズ310で情報記録媒体100Aに照射される。情報記録媒体100Aの反射層105によって反射されたサーボ用光は、エンボスピットの情報を有し、同じ光路をたどってサーボ読み取り用素子316に入射する。サーボ読み取り用素子316の受光部は、受光した光から、情報記録媒体100A等の位置情報を検出することができる。また、このサーボ読み取りによって、記録用光または再生用光と情報記録媒体100Aとの相対的な傾きを検出することも可能である。
<記録時における波面制御方法および記録時の作用>
次に、図4を参照して、実施の形態1の情報記録再生装置300Aを用いた記録時における波面制御方法および記録時の作用について説明する。図4の情報記録再生装置300Aは、図1,2で説明した情報記録媒体100Aに情報を記録する際の記録光の経路を示している。
記録再生用光源301から出射した光線束は、コリメータレンズ302によってほぼ平行な光線束に変換され、偏光ビームスプリッタ303によって反射されて、空間光変調器304に入射する。空間光変調器304は、画素ごとに偏光方向を90度回転させるか否かを選択して、図5で説明したような変調パターン501,502を表示する。これにより、入射した光に所定の情報を担持させることができるとともに、物体光および記録用参照光を同時に生成することができる。
<情報記録開始前に行なわれる波面の制御>
さらに、図3,4を参照して、情報記録開始前に行なわれる波面の制御について説明する。空間光変調器304は、たとえば液晶型の空間光変調器であり、この場合、光の透過および遮断の制御が容易である。
まず、記録用参照光の領域のみ透過し、記録用物体光の領域は遮断するように、空間光変調器304を制御する。上記のようにして生成されたリング状の補正用参照光は、偏光ビームスプリッター303およびダイクロイックミラー305を透過し、リレーレンズ306a,306bを経てミラー307で反射される。ミラー307で反射された補正用参照光は、4分の1波長板309で直線偏光から円偏光に変換され、対物レンズ310によって情報記録媒体100Aに照射される。情報記録媒体100Aにおいて、補正用参照光は情報記録媒体100A中の参照光用ホログラム101に照射される。補正用参照光が参照用ホログラム101に照射されると、予め参照光用ホログラム101に記録されていた画像が再生される。
続いて、記録用物体光の領域のみ透過し、記録用参照光の領域は遮断するように、空間光変調器304を制御する。上記のようにして生成された補正用物体光は、偏光ビームスプリッター303およびダイクロイックミラー305を透過し、リレーレンズ306a,306bを経てミラー307で反射される。ミラー307で反射された補正用物体光は、4分の1波長板309で直線偏光から円偏光に変換され、対物レンズ310によって情報記録媒体100Aに照射される。情報記録媒体100Aにおいて、補正用物体光は情報記録媒体100A中の物体光用ホログラム102に照射される。補正用物体光が物体用ホログラム102に照射されると、予め物体光用ホログラム102に記録されていた画像が再生される。
<参照光用ホログラムからの再生像検出>
次に、図6を参照して、実施の形態1の情報記録再生装置300Aを用いた情報記録媒体100Aの参照光用ホログラム101からの再生像検出について説明する。図6の情報記録再生装置300Aは、図1,2で説明した情報記録媒体100Aから情報を再生する際の再生光の経路を示している。
情報記録媒体100Aの参照光用ホログラム101からの再生像は、4分の1波長板309によって、再生用参照光の入射時の直線偏光とは偏光面が垂直である直線偏光に変換される。その後、再生光は、ミラー307で反射され、リレーレンズ306a,306bを経て、ダイクロイックミラー305を透過する。透過した再生光は、偏光ビームスプリッタ303によって反射され、光検出器312によって受光される。光検出器312の信号は、信号処理回路313に送られる。
光学系に収差がある場合や情報記録媒体100Aが光束に対して相対的に傾斜している場合などは、波面の相違により上記の再生像と参照光用ホログラムに記録されている基準画像とに相関が現れる。信号処理回路313は、情報記録媒体100中に予め形成された参照光用ホログラム101の基準画像と当該再生画像との相関がなくなるように、位相変調用光学素子駆動回路314およびアクチュエーター駆動回路315に信号を送る。位相変調用光学素子駆動回路314は、信号処理回路313からの信号を受け、位相変調用光学素子308を駆動させる。アクチュエーター駆動回路315は、信号処理回路313からの信号を受け、対物レンズ用アクチュエーター311a,311bを駆動させる。
上記の駆動により、信号処理回路313内で基準画像と参照光用ホログラム101からの再生画像との相関をなくすことができる。実施の形態1の情報記録再生装置300Aでは、位相変調用光学素子308として液晶素子を用いている。
この発明の実施の形態1では、情報を記録するための物体光と参照光とが同軸の配置をとる光学系を採用した。しかし、この光学系は一例であって、記録再生用光源301からの光を分割し、2光束の干渉により情報の記録を行なう際においても、本発明を適用することが可能である。この場合、物体光および参照光それぞれの光束に対して、同様の手法を用いて記録時における参照光の波面を一定に保つことができる。
上記の際、物体光は情報を担持していない状態の光束として照射される。すなわち、実施の形態1の物体光用ホログラム102に照射される光束(情報を担持していない状態の物体光)は、一般的なホログラム再生における参照光として働く。
以上のように、実施の形態1の情報記録再生装置300Aは、情報記録媒体100A中の参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102からの再生像を情報記録開始前に受光し波面を制御する。これにより、情報記録再生装置300Aに組立公差などが生じ、情報記録再生装置300Aごとに波面の相違が生じた場合や情報記録媒体100Aが光束に対して相対的に傾斜している場合でも、記録時における情報記録媒体100Aに対する参照光の波面を一定に保つことができる。
情報記録再生装置300Aは、記録時の波面を、プリフォーマットされた参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102からの基準画像と対応させた後、情報記録再生装置100Aに対して情報の記録を行なう。情報の記録時には、空間光変調器304により参照光と情報を担持した物体光とが生成され、前述と同様の光学経路をたどって情報記録媒体100Aに照射される。情報記録媒体100Aでは、記録層103において物体光と記録用参照光とが干渉し、その干渉パターンが記録される。
<再生時における波面制御方法および再生時の作用>
次に、再び図4を参照して、実施の形態1の情報記録再生装置300Aを用いた再生時における波面制御方法および再生時の作用について説明する。図4の情報記録再生装置300Aは、図1,2で説明した情報記録媒体100Aから情報を再生する際の再生光の経路を示している。このように、再生時の参照光の経路も、基本的に記録時と同じである。ただし、再生時においては、空間光変調器304に表示される変調パターンには再生用参照光を生成するためのパターンが表示され、再生用参照光が生成される。
まず、記録用参照光の領域のみ透過し、記録用物体光の領域は遮断するように、空間光変調器304を制御する。上記のようにして生成されたリング状の補正用参照光は、偏光ビームスプリッター303およびダイクロイックミラー305を透過し、リレーレンズ306a,306bを経てミラー307で反射される。ミラー307で反射された補正用参照光は、4分の1波長板309で直線偏光から円偏光に変換され、対物レンズ310によって情報記録媒体100Aに照射される。情報記録媒体100Aにおいて、補正用参照光は情報記録媒体100A中の参照光用ホログラム101に照射される。補正用参照光が参照用ホログラム101に照射されると、予め参照光用ホログラム101に記録されていた画像が再生される。
情報記録媒体100Aの参照光用ホログラム101からの再生像は、4分の1波長板309によって、再生用参照光の入射時の直線偏光とは偏光面が垂直である直線偏光に変換される。その後、再生光は、ミラー307で反射され、リレーレンズ306a,306bを経て、ダイクロイックミラー305を透過する。透過した再生光は、偏光ビームスプリッタ303によって反射され、光検出器312によって受光される。光検出器312の信号は、信号処理回路313に送られる。
光学系に収差がある場合や情報記録媒体100Aが光束に対して相対的に傾斜している場合などは、波面の相違により上記の再生像と参照光用ホログラムに記録されている基準画像とに相関が現れる。記録時と同様に、信号処理回路313は、情報記録媒体100中に予め形成された参照光用ホログラム101の基準画像と当該再生画像との相関がなくなるように、位相変調用光学素子駆動回路314およびアクチュエーター駆動回路315に信号を送る。位相変調用光学素子駆動回路314は、信号処理回路313からの信号を受け、位相変調用光学素子308を駆動させる。アクチュエーター駆動回路315は、信号処理回路313からの信号を受け、対物レンズ用アクチュエーター311a,311bを駆動させる。
上記のように、再生用参照光の生成においても、記録時と同様に、情報記録媒体100Aから情報を再生する前に波面を制御する。再生時の参照光は、参照光用ホログラム101に照射され、参照光用ホログラム101から再生像が検出される。記録時と同様に、当該再生像と参照光用ホログラム101の基準画像との相関を調べ、再生用参照光の波面を記録時と同様に制御する。
実施の形態1の情報記録再生装置300Aでは、情報記録媒体100A中の参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102からの再生像を情報再生開始以前に受光し波面を制御する。これにより、情報記録再生装置300Aに組立公差などが生じ、情報記録再生装置300Aごとに波面の相違が生じた場合や情報記録媒体100Aが光束に対して相対的に傾斜している場合でも、再生時における情報記録媒体100Aに対する参照光の波面を一定に保つことができる。
すなわち、参照光用ホログラム101の基準画像に、記録時および再生時の参照光の波面を対応させることにより、記録再生時の波面を統一して情報を記録および再生することができる。なお、図1に示すように、実施の形態1の参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102は、情報記録媒体100Aにおいて分離して設けられている。しかし、参照光用ホログラム101および物体光用ホログラム102は、この配置に限定されるわけではなく、たとえば多重記録されていても構わない。
ところで、この発明の実施の形態では、情報記録媒体に情報を記録し、および/または、情報記録媒体から情報を再生する装置を情報記録再生装置として説明してきた。しかし、この説明は一例であって、上記の情報記録再生装置を、情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置と、情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置とに分けて記載することも可能である。
以上のように、実施の形態1による情報記録装置は、プリフォーマットされたホログラムを有する情報記録媒体に対し、情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムにより情報を記録するためのホログラフィック情報記録装置であって、プリフォーマットされたホログラムに光束を照射する手段と、プリフォーマットされたホログラムからの再生像を検出する手段と、再生光に基づき物体光および参照光の記録時における波面を制御する手段とを備える。
実施の形態1によれば、情報記録装置は、情報記録媒体中のプリフォーマットされたホログラムに記録されている画像を検出して、記録時における物体光および参照光の波面を制御することが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムを有する情報記録媒体は、物体光および参照光の記録時における波面制御の基準となる画像が記録されており、物体光および参照光それぞれに対する基準画像が再生され、各光束の波面制御が可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムは、情報記録媒体に多重記録されていることから、記録領域を広くすることが可能になる。また、記録時における物体光および参照光の波面の制御を位相変調型の液晶素子で行なうことが可能になる。
また、実施の形態1による情報再生装置は、プリフォーマットされたホログラムを有する情報記録媒体に対し、情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムとして記録された情報を再生するためのホログラフィック情報再生装置であって、プリフォーマットされたホログラムに光束を照射する手段と、プリフォーマットされたホログラムからの再生像を検出する手段と、再生光に基づき物体光および参照光の再生時における波面を制御する手段とを備える。
実施の形態1によれば、情報再生装置は、プリフォーマットされたホログラムに記録されている基準画像を検出して、再生時における参照光の波面を制御することが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムを有する情報記録媒体は、物体光および参照光の再生時における波面制御の基準となる画像が記録されており、物体光および参照光それぞれに対する基準画像が再生され、各光束の波面制御が可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムは、情報記録媒体に多重記録されていることから、記録領域を広くすることが可能になる。また、再生時における参照光の波面の制御を位相変調型の液晶素子で行なうことが可能になる。
[実施の形態2]
(情報記録媒体の構造)
図7は、この発明の実施の形態2による情報記録媒体100Bの構造を模式的に示した断面図である。図7を参照して、実施の形態2の情報記録媒体100Bは、参照光用ホログラム801と、物体光用ホログラム802と、記録層103と、円形透明基板104a,104bと、反射層105と、保護層106とを含む。情報記録媒体100Bは、実施の形態1と同様に、反射層105、保護層106および記録層103が円形透明基板104a,104bによって挟み込まれた構造を有する。
情報記録媒体100Bは、ホログラムフォーマット領域108と、情報記録領域109a,109bとを備えるが、実施の形態1とは異なり、ホログラムプリフォーマット領域は含んでいない。ホログラムフォーマット領域108は、参照光用ホログラム801と、物体光用ホログラム802とを有する。参照光用ホログラム801および物体光用ホログラム802には、波面制御用の基準画像に加えて、アドレス情報も同時に再生されるように予めホログラムが形成されている。
図8は、この発明の実施の形態2による情報記録媒体100Bの構造を模式的に示した上面図である。図8を参照して、情報記録媒体100Bは、同心円状または螺旋状のトラック200に沿って、ホログラムフォーマット領域108と、情報記録領域109とが形成されている。実施の形態1の情報記録媒体100Aと重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
(情報記録再生装置の構成および動作)
図9は、この発明の実施の形態2による情報記録再生装置300Bの概略的な構成を示した側面図である。図9を参照して、実施の形態2の情報記録再生装置300Bは、サーボ読み取り用素子316およびコリメータレンズ317が取り除かれ、記録再生用光源301が記録再生用光源301Bに置き換えられた点において、実施の形態1の情報記録再生装置300Aと異なる。したがって、実施の形態1と重複する部分の説明は、ここでは繰り返さない。
<記録再生開始前のサーボ作用>
図9を参照して、実施の形態2の情報記録再生装置300Bを用いた記録再生開始前のサーボ作用について説明する。実施の形態2の情報記録再生装置300Bでは、サーボ時に記録再生用光源301Bからの光を用いている。つまり、図9の情報記録再生装置300Bは、図7,8で説明した情報記録媒体100Bに情報を記録する際のピット読み取りのための記録再生用光源301Bからの光の経路を示している。記録再生用光源301Bは、記録再生に用いられる光源のほかに、アドレス情報を読み取るサーボ用光を発生させる光源(たとえば半導体レーザ)と、情報記録媒体100Bからホログラムフォーマット領域108を経て還ってきた光を受光する受光部との機能を有する。
ホログラムの記録においては、物体光および参照光のエネルギー密度の和が、情報記録媒体の記録層の屈折率変化を誘起するしきい値より高い場合に干渉縞が記録される。したがって、情報記録再生装置300Bでは、サーボ時に記録再生用光源301Bから照射される光としては、記録層103の屈折率変化を誘起しない程度の光強度を持つ参照光のみを利用している。
上記の参照光は、実施の形態1と同様に、情報記録媒体100Bの参照光用ホログラム801に照射される。情報記録再生装置300Bは、参照光用ホログラム801からの再生像と基準画像とを比較し、参照光を波面制御する。実施の形態2の参照光用ホログラム801は、波面制御用の基準画像とアドレス情報とが再生されるように設計されている。そのため、当該再生像が正しく検出されると同時に、記録再生用光源301Bの受光部ではアドレス情報も検出される。情報記録再生装置300Bは、参照光の波面を実施の形態1と同様に制御した後、生成されたアドレス情報に基づき、所望の情報記録領域109にホログラムにより情報を記録し再生することができる。
なお、図7に示すように、実施の形態2の参照光用ホログラム801および物体光用ホログラム802は、情報記録媒体100Bにおいて分離して設けられている。しかし、参照光用ホログラム801および物体光用ホログラム802は、この配置に限定されるわけではなく、たとえば多重記録されていても構わない。
以上のように、実施の形態2によれば、情報記録装置は、プリフォーマットされたホログラムからの再生像にアドレス情報を含めることが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムに物体光および参照光を照射し、それぞれの光束に対する再生像を検出することが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムの基準画像とプリフォーマットされたホログラムからの再生像とを比較して、物体光および参照光の波面を制御することが可能になる。
また、実施の形態2によれば、情報再生装置は、プリフォーマットされたホログラムからの再生像にアドレス情報を含めることが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムに参照光を照射し、再生像を検出することが可能になる。また、プリフォーマットされたホログラムの基準画像とプリフォーマットされたホログラムからの再生像とを比較して、参照光の波面を制御することが可能になる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による情報記録媒体100Aの構造を模式的に示した断面図である。 この発明の実施の形態1による情報記録媒体100Aの構造を模式的に示した上面図である。 この発明の実施の形態1による記録再生前における情報記録再生装置300Aの概略的な構成を示した側面図である。 この発明の実施の形態1による記録または再生時における情報記録再生装置300Aの概略的な構成を示した側面図である。 図3,4,6に示した空間光変調器304の具体的な構成の一例を示した模式図である。 この発明の実施の形態1による再生像検出時における情報記録再生装置300Aの概略的な構成を示した側面図である。 この発明の実施の形態2による情報記録媒体100Bの構造を模式的に示した断面図である。 この発明の実施の形態2による情報記録媒体100Bの構造を模式的に示した上面図である。 この発明の実施の形態2による情報記録再生装置300Bの概略的な構成を示した側面図である。 対物レンズ1によって情報記録媒体2の記録層に照射される光線3a〜3eの様子を示した図である。 図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して傾いていない場合を示した図である。 図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して角度θだけ傾いている場合を示した図である。 図10において情報記録媒体2が対物レンズ1に対して角度−θだけ傾いている場合を示した図である。 従来の光情報記録再生装置20のの概略的な構成を示した側面図である。
符号の説明
1,42,310 対物レンズ、2,11,100A,100B 情報記録媒体、2r,2s,2t 照射領域、3a〜3e 光線、12,104a,104b 円形透明基板、13 情報記録層、15,105 反射層、16 基板、20 光情報記録再生装置、22,301,301B 記録再生用光源、24,32,302,317 コリメータレンズ、26,303 偏光ビームスプリッター、28,304 空間光変調器、30 サーボ読み取り用素子、34,305 ダイクロイックミラー、36,306a,306b リレーレンズ、38,307 ミラー、40,309 4分の1波長板、44,312 光検出器、101,801 参照光用ホログラム、102,802 物体光用ホログラム、103 記録層、106 保護層、107 ホログラムプリフォーマット領域、108 ホログラムフォーマット領域、109,109a,109b 情報記録領域、200 トラック、300A,300B 情報記録再生装置、308 位相変調用光学素子、311a,311b 対物レンズ用アクチュエーター、313 信号処理回路、314 位相変調用光学素子駆動回路、315 アクチュエーター駆動回路、316 サーボ読み取り用素子、501,502 変調パターン。

Claims (8)

  1. 情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムにより情報が記録される情報記録媒体であって、
    前記物体光と前記参照光との干渉によって情報が書き込まれる情報記録領域と、
    参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムを含むホログラムフォーマット領域と、
    フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御を行なうための情報と前記情報記録領域に対するアドレス情報とが記録されているホログラムプリフォーマット領域とを備える、情報記録媒体。
  2. 情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉によってホログラムにより情報が記録される情報記録媒体であって、
    前記物体光と前記参照光との干渉によって情報が書き込まれる情報記録領域と、
    前記情報記録領域に対するアドレス情報を有する参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムを含むホログラムフォーマット領域とを備える、情報記録媒体。
  3. 前記参照光用ホログラムおよび前記物体光用ホログラムは、前記物体光および前記参照光による記録時における波面制御の基準となる画像が記録されている、請求項1または2に記載の情報記録媒体。
  4. 前記参照光用ホログラムおよび前記物体光用ホログラムは、前記情報記録媒体に多重記録されている、請求項1または2に記載の情報記録媒体。
  5. 情報を担持した物体光と情報を担持しない参照光との干渉により、情報記録媒体に対して情報を記録および/または再生する情報記録再生装置であって、
    前記情報記録媒体に光を照射することにより、前記情報記録媒体に対して情報を記録および/または再生するとともに、前記情報記録媒体のサーボ読み取り動作を行なう光源部と、
    前記光源部からの光の一部に所定の情報を担持させることにより、前記物体光および前記参照光を生成する空間光変調器と、
    前記サーボ読み取り動作において前記情報記録媒体の参照光用ホログラムおよび物体光用ホログラムから再生される基準画像と、前記情報記録媒体の情報記録領域から再生される再生画像とを比較処理する信号処理回路と、
    前記信号処理回路における比較結果に応じて、前記情報記録媒体に照射される前記物体光および前記参照光の波面を制御する位相変調用光学素子と、
    前記位相変調用光学素子によって生成された再生光を受光して前記情報記録媒体に記録された情報を再生する光検出器とを備える、情報記録再生装置。
  6. 前記光源部は、
    前記情報記録媒体に対する情報の記録および/または再生に用いられる光源と、
    記録前のサーボ読み取り動作に用いられるサーボ読み取り用素子とを含む、請求項5に記載の情報記録再生装置。
  7. 前記サーボ読み取り用素子は、
    前記情報記録媒体のプログラムプリフォーマット領域におけるエンボスピットを読み取るサーボ用光を発生させる光源と、
    前記情報記録媒体から前記エンボスピットを経て還ってきた光を受光する受光部とを有する、請求項6に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記位相変調用光学素子は、液晶素子である、請求項5〜7のいずれかに記載の情報記録再生装置。
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