JP2008045752A - トランスミッション用転がり軸受とトランスミッション - Google Patents
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Abstract
【課題】 アルミニウム合金製の様な剛性の低いハウジング内に設置する場合でも、内輪軌道5及び外輪軌道7と各玉9の転動面との転がり接触部に早期剥離が生じる事を防止する。
【解決手段】 外輪8の外径をDとし、この外輪8の軸方向に関する幅をWとし、この外輪8の軸方向中央部で上記外輪軌道7を設けた部分の最小肉厚をhとし、上記各玉9の直径をDaとした場合に、{(h1.5 ・W)/(Da1.1 ・D0.5 )}で計算される値Kが、1.20≦K≦2.00を満たす様に、各寸法を規制する。この結果、この外輪8を徒に大型化する事なく、この外輪8の剛性を十分に確保して、この外輪8の弾性変形に基づく早期剥離を防止できる。
【選択図】 図1
Description
即ち、上記ハウジングの剛性が低いと、上記外輪はこのハウジングと共に無視できない程に弾性変形して負荷圏が狭くなる。即ち、この外輪が荷重の加わる部分を中心に径方向外側に広がる様に弾性変形して、広がった部分が荷重を支承しなくなる為、上記荷重が加わる部分に荷重が集中する傾向となる。そして、この様に荷重が集中する部分に上記各転動体が非負荷圏から突入すると、これら各転動体に急激に拘束力が加わり(拘束される程度が著しくなり)、これら各転動体の転動面と外輪軌道及び内輪軌道とで著しい滑りを生じ易くなる。そして、この滑りに伴って、これら各転動体の転動面と内輪軌道及び外輪軌道との転がり接触部に形成されていた油膜が破断し易くなり、これら各転動体の転動面と内輪軌道及び外輪軌道とが金属接触し易くなる。又、上記各転動体が負荷圏から飛び出す場合にも、大きな拘束力から急に開放される為、同様に滑りが生じ、この滑り伴って金属接触が生じ易くなる。そして、この様な金属接触に基づいて、上記各転動体の転動面と内輪軌道及び外輪軌道との転がり接触部に早期剥離が生じ易くなる。尚、上記ハウジングの剛性が低い場合には、負荷圏に存在する(通過する)各転動体からの荷重に基づいて、上記外輪軌道も(円周方向に関する溝形状が径方向に波打つ様に)弾性変形し易くなる。そして、この様な軌道面の弾性変形によっても上記滑りが生じ易くなり、早期剥離を加速する可能性がある。
即ち、上記ハウジングの剛性が低いと、上記外輪8はこのハウジングと共に無視できない程に弾性変形し、この様な弾性変形に起因して早期剥離が生じる事が、本発明者の研究により分かった。具体的には、この外輪8を固定するハウジングの剛性が大きい場合には、転がり軸受に荷重が加わると、各玉9、9からの荷重分布が図2に矢印で示す様になる。一方、このハウジングの剛性が低い場合には、同じく各玉9、9からの荷重分布が図3に矢印で示す様になる。これら図2、3から明らかな様に、上記ハウジングの剛性が大きい場合には、上記外輪8に多くの玉9、9から平均的に荷重が加わる(負荷圏が広い)のに対して、上記ハウジングの剛性が低い場合には、少ない玉9、9に荷重が集中した状態で上記外輪8に加わる(負荷圏が狭くなる)事となる。即ち、上記外輪8が荷重の加わる部分(ラジアル荷重負荷圏最下点)を中心に径方向外側に広がる様に弾性変形してこの広がった部分が荷重を支承しなくなるので、上記荷重の加わる部分に荷重が集中する傾向となる。そして、この様に荷重が集中する部分に上記各玉9、9が非負荷圏から突入すると、これら各玉9、9に急激に拘束力が加わり(拘束される程度が著しくなり)、これら各玉9、9の転動面と上記外輪軌道7及び内輪軌道5とで著しい滑りを生じ易くなる。
実験条件は次の通りである。
試料個数 : 各試料毎に5個
内部隙間 : C3
内輪軌道及び外輪軌道の曲率半径 : 玉の直径の52%
荷重 : P(軸受荷重)/C(動定格荷重)=0.15
内輪の回転速度 : 10000min-1
潤滑剤 : EA2グリース、封入量35%
雰囲気温度 : 100℃
水の混入 : グリース中にこのグリースの1重量%の割合で混入
試料個数 : 各試料毎に5個
内部隙間 : C3
内輪軌道及び外輪軌道の曲率半径 : 玉の直径の52%
荷重 : P(軸受荷重)/C(動定格荷重)=0.15
内輪の回転速度 : 7000min-1
潤滑剤 :ATFフルード{40℃での動粘度=35mm2/sec =35×10-6m2/s (35cSt )、100℃での粘度=7mm2/sec =7×10-6m2/s (7cSt )}
油温 : 100℃
水の混入 : 潤滑油3L中に1重量%の割合(30cc)で混入
先ず、上記表1に関しては、標準の外輪の外径であり、本発明の技術的範囲からは外れる比較例1(D=47mm、k=0.97)の場合、総ての試料が計算寿命(L10寿命)の494時間に至らず、早期剥離が発生した。一方、本発明の技術的範囲に属する実施例1〜3の場合は、大部分(15個中14個)が計算寿命を満足した。尚、外輪の外径Dが49mmを越えるものに関しても、早期剥離を防止できる事を確認しているが、この外輪の外径Dが51mm(K=2.10)、即ち、Kが2.00を超える場合には、転がり軸受に玉を組み込む際に外輪が塑性変形してしまう為、好ましくない。
2 ハウジング
3 回転軸
4 転がり軸受
5 内輪軌道
6 内輪
7 外輪軌道
8 外輪
9 玉
10 ロータ
11 整流子
12 従動プーリ
13 ステータ
14 シールリング
Claims (3)
- 外周面に内輪軌道を形成した内輪と、内周面に外輪軌道を形成した外輪と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受に於いて、上記外輪の外径をDとし、この外輪の軸方向に関する幅をWとし、この外輪の軸方向中央部で上記外輪軌道を設けた部分の最小肉厚をhとし、上記各転動体の直径をDaとした場合に、1.20≦{(h1.5 ・W)/(Da1.1 ・D0.5 )}≦2.00を満たす事を特徴とする転がり軸受。
- 回転部材をハウジングに対し、転がり軸受により回転自在に支持するオルタネータに於いて、この転がり軸受が請求項1に記載した転がり軸受であるオルタネータ。
- 回転部材をハウジングに対し、転がり軸受により回転自在に支持するトランスミッションに於いて、この転がり軸受が請求項1に記載した転がり軸受であるトランスミッション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007284691A JP2008045752A (ja) | 2007-11-01 | 2007-11-01 | トランスミッション用転がり軸受とトランスミッション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007284691A JP2008045752A (ja) | 2007-11-01 | 2007-11-01 | トランスミッション用転がり軸受とトランスミッション |
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JP2002242861A Division JP4122898B2 (ja) | 2002-07-23 | 2002-08-23 | 自動車の電装補機用転がり軸受とオルタネータ |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPH0589954U (ja) * | 1992-04-30 | 1993-12-07 | エヌティエヌ株式会社 | シェル型ころ軸受 |
WO2000063569A1 (fr) * | 1999-04-16 | 2000-10-26 | Skf France | Palier a roulement rigide a billes |
-
2007
- 2007-11-01 JP JP2007284691A patent/JP2008045752A/ja not_active Withdrawn
Patent Citations (3)
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JP2002542436A (ja) * | 1999-04-16 | 2002-12-10 | エスケイエフ フランス | 硬質玉軸受 |
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