JP2008045442A - 送風機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一定の回転方向A1に回転駆動される回転体21に対する送風羽根36の角度を中立位置から正方向に変更すると、送風羽根36により正方向に風が発生し、送風羽根36の角度を中立位置から逆方向に変更すると、送風羽根36により逆方向に風が発生するように構成する。送風羽根36の基部側部分における回転方向上手側の縁部36aを、回転体21から離れるほど支持軸芯P1側から回転方向上手側に位置するように構成する。送風羽根36の端部側部分における回転方向上手側及び下手側の縁部37c,37dが、回転体21から離れるほど回転方向下手側に位置するように、送風羽根36の端部側部分に回転方向に対する後退角B1,B2を持たせる。
【選択図】 図6
Description
特許文献1では、送風羽根(特許文献1の図4,8,9の42)が、直線的な羽根に構成されている(送風羽根の回転方向上手側及び下手側の縁部が、回転体の半径方向に沿って直線状になっている)。
本発明は送風方向を正方向及び逆方向に変更自在な送風機構において、騒音及び振動の増大を抑えながら、風量増大を図ることを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、送風機構において次のように構成することにある。
一定の回転方向に回転駆動される回転体と、回転体の外周部に支持された複数の送風羽根と、回転体の半径方向に沿った支持軸芯周りに回転体に対する送風羽根の角度を変更する角度変更手段とを備えて、回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から正方向に変更すると、送風羽根により正方向に風が発生し、回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から逆方向に変更すると、送風羽根により逆方向に風が発生するように構成する。送風羽根の基部側部分における回転方向上手側の縁部を、回転体から離れるほど支持軸芯側から回転方向上手側に位置するように構成する。送風羽根の端部側部分における回転方向上手側及び下手側の縁部が、回転体から離れるほど回転方向下手側に位置するように、送風羽根の端部側部分に回転方向に対する後退角を持たせる。
送風羽根の長さを長くしたり、送風羽根の幅を大きくしたりして、送風羽根の面積を大きくして風量増大を図った場合、これに伴って騒音及び振動が増大することが考えられるのであるが、本発明の第1特徴によると、送風羽根の端部側部分における回転方向上手側及び下手側の縁部が、回転体から離れるほど回転方向下手側に位置するように、送風羽根の端部側部分に回転方向に対する後退角を持たせている。これにより、送風羽根に発生する圧力を後退角によって分散・平均化することができて、騒音及び振動の増大が抑えられる。
本発明の第1特徴によると、送風羽根の基部側部分から後退角を持たせるのではなく(送風羽根の全てに後退角を持たせるのではなく)、送風羽根の端部側部分に後退角を持たせている。この場合、送風羽根の端部側部分だけではあまり長いものにならないので、送風羽根の端部側部分の後退角を大きなものに設定しても、送風羽根の端部側部分が隣の送風羽根の領域に入るようなことがなく、隣接する送風羽根が干渉してしまうようなことがない。
本発明の第1特徴によると、送風羽根の基部側部分における回転方向上手側の縁部を、回転体から離れるほど支持軸芯側から回転方向上手側に位置するように構成しており、送風羽根の基部側部分における回転方向上手側の縁部が、隣の送風羽根の領域に入るようなことがなく、隣接する送風羽根が干渉してしまうようなことがない。隣の送風羽根の基部側部分における回転方向下手側の縁部が、この送風羽根の領域に入ってしまっても、隣接する送風羽根が干渉してしまうようなことがない。
本発明の第1特徴によると、送風方向を正方向及び逆方向に変更自在な送風機構において、送風羽根の面積を大きくして風量増大を図っても、これに伴う騒音及び振動の増大を抑えることができるようになって、風量の確保及び静粛性の向上を図ることができた。
本発明の第1特徴によると、送風羽根の端部側部分に後退角を持たせても、特に送風羽根の幅を大きくしたりして送風羽根の面積を大きくしても、隣接する送風羽根が干渉せずに、回転体に対する送風羽根の角度を支障なく変更することができるようになって、送風方向を正方向及び逆方向に変更自在な機能が確保されている。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の送風機構において次のように構成することにある。
送風羽根の基部側部分における回転方向下手側の縁部を、回転体から離れるほど支持軸芯側から回転方向下手側に位置するように構成する。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]に記載のように、回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から正方向に変更すると、送風羽根により正方向に風が発生し、回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から逆方向に変更すると、送風羽根により逆方向に風が発生するように構成している。この構成において、特に送風羽根の幅を大きくしたりして、送風羽根の面積を大きくして風量増大を図った場合、送風羽根の基部側部分が隣の送風羽根の領域に入ってしまい、回転体に対する送風羽根の角度を変更しようとしても、隣接する送風羽根が干渉してしまうことがある。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、隣接する送風羽根が干渉してしまう状態を充分に避けることができるようになって、送風方向を正方向及び逆方向に変更自在な機能がさらに充分に確保されるようになった。
図1及び図2に示すように、クローラ型式の走行装置1で支持された機体の前部に、刈取部2が昇降自在に備えられ、機体に運転部3が備えられており、機体の後部左側に脱穀装置4が備えられ、機体の後部右側にグレンタンク5が備えられて、自脱型式のコンバインが構成されている。
次に、冷却ファン11の回転体21の付近について説明する。
図2,3,4に示すように、ボンネット7の内部においてエンジン6が左右向きに配置されており、エンジン6のラジエータ10側の部分の上部に、ラジエータ10用のウォーターポンプ12及びオルタネータ13が備えられ、エンジン6のラジエータ10側の部分の下部に出力軸6aが備えられて、出力軸6aに出力プーリー6bが固定されている。ウォーターポンプ12の入力軸12aにフランジ部14が固定され、入力プーリー12bがボルト15によりフランジ部14に固定されている。
次に、冷却ファン11の送風羽根36について説明する。
図4及び図6に示すように、回転体21の外周部に複数のボス部21bが備えられて、ボス部21bに支持軸37が支持され、支持軸37が回転体21の半径方向に沿った支持軸芯P1周りに回転自在(角度変更自在)に支持されている。回転体21の内部において支持軸37に操作アーム37aが固定され、回転カム体18のカム部18aに支持軸37の操作アーム37aが係合しており、支持軸37に送風羽根36が固定されている。
次に、送風方向を正方向D1及び逆方向D2に変更する状態について説明する。
図4,6,8(イ)に示す状態は電動モータ33によりワイヤ35が戻し操作されて、バネ27の付勢力により回転体21が図4の紙面左方にスライド操作された状態であり、支持軸芯P1周りに、回転体21に対する送風羽根36の角度が中立位置N1から正方向の角度C1に変更された状態である(以上、角度変更手段に相当)。この場合、図9(イ)に示すように、回転体21のボス部21aが回転カム体18に接当することにより、回転体21の位置が決められる。
この場合に、図4に示すように、回転体21のボス部21bの外周部の外径と、ウォーターポンプ12の入力プーリー12bの外径とが、略同じものになるように設定されている。これにより、送風羽根36により正方向D1に発生する風に対して、ウォーターポンプ12の入力プーリー12bが邪魔にならないようにしながら、回転体21のボス部21bの半径方向の長さが確保されて、回転体21のボス部21bの強度及び送風羽根36の支持強度が高められている。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図9(イ)(ロ)において、短いボルト24に代えて図10(イ)(ロ)に示すように、長いボルト24を使用してもよい(ボルト24の先端が回転体21の内方に少し突出する程度)。
このように構成すると、バネ27の付勢力により回転体21が図10(イ)の紙面左方にスライド操作された場合、ボルト24が回転カム体18に接当することになり、回転体21の移動ストロークが少し抑えられて、図8(イ)に示す中立位置N1から正方向の角度C1を少し小さなものすることができ、送風羽根36により正方向D1に発生する風の風量を少し抑えることができる。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]のように、回転体21をスライド操作して、支持軸芯P1周りに回転体21に対する送風羽根36の角度が変更されるように構成するのではく、ウォーターポンプ12の入力軸12aに回転体21を固定し、ウォーターポンプ12の入力軸12aに対して回転カム体18を図4の紙面左右方向にスライド操作することによって、支持軸芯P1周りに回転体21に対する送風羽根36の角度を変更するように構成してもよい。
本発明は、コンバインばかりではなく、農用トラクタや乗用型芝刈機、建設機械や乗用型田植機等にも適用できる。
36 送風羽根
36a 送風羽根の基部側部分における回転方向上手側の縁部
36b 送風羽根の基部側部分における回転方向下手側の縁部
36c 送風羽根の端部側部分における回転方向上手側の縁部
36d 送風羽根の端部側部分における回転方向下手側の縁部
A1 回転方向
B1,B2 後退角
N1 中立位置
P1 支持軸芯
Claims (2)
- 一定の回転方向に回転駆動される回転体と、前記回転体の外周部に支持された複数の送風羽根と、前記回転体の半径方向に沿った支持軸芯周りに回転体に対する送風羽根の角度を変更する角度変更手段とを備えて、
前記回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から正方向に変更すると、送風羽根により正方向に風が発生し、前記回転体に対する送風羽根の角度を中立位置から逆方向に変更すると、送風羽根により逆方向に風が発生するように構成すると共に、
前記送風羽根の基部側部分における回転方向上手側の縁部を、前記回転体から離れるほど支持軸芯側から回転方向上手側に位置するように構成し、
前記送風羽根の端部側部分における回転方向上手側及び下手側の縁部が、前記回転体から離れるほど回転方向下手側に位置するように、前記送風羽根の端部側部分に回転方向に対する後退角を持たせてある送風機構。 - 前記送風羽根の基部側部分における回転方向下手側の縁部を、前記回転体から離れるほど支持軸芯側から回転方向下手側に位置するように構成してある請求項1に記載の送風機構。
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- 2006-08-11 JP JP2006219909A patent/JP4871067B2/ja active Active
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