JP2008044578A - 車両の操舵装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 位置応答制御値計算部B1は、操舵角センサ31によって検出された操舵角θhにスケール調整係数αを乗じた値と、左右の転舵角センサ33L、33Rによって検出された転舵角θwl、θwrとの平均値を用いて、位置応答制御値を計算する。力応答制御値計算部B2は、操舵力センサ32によって検出された操舵力Thと、左右の転舵反力センサ34L,34Rによって検出された転舵反力Twl,Twrにスケール調整係数βを乗じた値とを合算した合力を用いて力応答制御値を計算する。駆動制御部B3,B4,B5は、前記計算された位置応答制御値および力応答制御値を用いて、操舵用モータ14および左右の転舵用モータ24L,24Rを位置応答制御するとともに力応答制御する。
【選択図】 図2
Description
この特許文献1のものでは、転舵用アクチュエータとして複数の電動モータを備え、その複数の電動モータを1つのアクチュエータとみなして制御して、転舵軸を左右方向に変位させて左右の転舵輪を転舵する。
また、下記特許文献2においても同様のステアバイワイヤ方式の操舵制御装置が提案されている。この装置においては、転舵軸に付与される転舵反力を検出して、検出した転舵反力に応じて操舵反力用アクチュエータを駆動制御することにより、転舵軸の転舵に応じた操舵反力が操舵ハンドルに付与されるようにしている。
位置応答制御値は、操舵ハンドルの操舵角と各転舵輪(転舵アクチュエータにより独立して転舵される転舵輪)ごとの転舵角とをスケール調整した後に平均した平均値に基づいて計算される。このスケール調整とは、操舵角と転舵角との比率調整を表す。従って、操舵アクチュエータおよび各転舵アクチュエータに対する位置応答制御値は、操舵角と各転舵輪ごとの転舵角とを互いに関連させた適正な値に決定される。
また、各転舵アクチュエータも、このように計算された位置応答制御値と力応答制御値とを合算した制御値にて、転舵アクチュエータ駆動制御手段により駆動制御される。
尚、力応答制御値を低減するとは、力応答制御値を零にする構成も含むものである。
この場合、車両の走行状態とは、例えば、車両の走行速度、車両の旋回半径、またはその両者である。車両の走行状態が走行速度である場合には、車速を検出する車速センサを新たに設けて、車速センサによって検出された車速を用いるようにするとよい。車両の走行状態が旋回半径の場合には、操舵角センサによって検出された操舵角を用いるようにすればよい。これによれば、操舵ハンドルの操舵操作による操舵角と転舵輪が転舵される転舵角との関係を車両の走行状態に応じて変化させることができ、車両の操舵特性を車両の走行状態に応じて変更できるようになる。
この場合も、車両の走行状態としては、車速センサによって検出された車両の走行速度、操舵角センサによって検出された旋回半径、またはその両者を利用できる。これによれば、操舵ハンドルへの操舵反力を車両の走行状態に応じて変化させることができ、車両の操舵反力特性を車両の走行状態に応じて変更できるようになる。
以下、本発明の第1実施形態に係る車両の操舵装置について図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る車両の操舵装置を概略的に示している。
尚、この操舵角センサ31として、操舵用モータ14内に設けた回転角センサを利用してもよい。
各転舵部20L,20Rは、車両の左右方向に延びて配置された転舵軸21L,21Rをそれぞれ備えている。この転舵軸21L,21Rの一端は、それぞれタイロッド22L,22Rおよびナックルアーム23L,23Rを介して、左右前輪FWL,FWRが転舵可能に接続されている。
尚、転舵用電動モータ24L,24Rは、左右前輪FWL,FWRを右方向に転舵する方向を正回転とし、左右前輪FWL,FWRを左方向の転舵する方向を負回転とする。そして、転舵用電動モータ24L,24Rも、正の制御値によって正回転し、負の制御値によって負回転する。
以下、転舵用電動モータ24Lを左転舵用モータ24Lと呼び、転舵用電動モータ24Rを右転舵用モータ24Rと呼ぶ。
尚、転舵角センサ33L,33Rとして、転舵用モータ24L,24R内に設けた回転角センサを利用するようにしてもよい。
以下、転舵角センサ33Lを左転舵角センサ33Lと呼び、転舵角センサ33Rを右転舵角センサ33Rと呼ぶ。また、転舵角センサ33Lに検出される転舵角を左転舵角θwlと呼び、右転舵角センサ33Rにより検出される転舵角を右転舵角θwrと呼ぶ。
尚、この転舵反力Twl,Twrを、転舵用モータ24L、24Rまたはボールねじ機構25L,25R内に作用するトルクに基づいて計算するようにしてもよい。
以下、転舵反力センサ34Lを左転舵反力センサ34Lと呼び、転舵反力センサ34Rを右転舵反力センサ34Rと呼ぶ。また、左転舵反力センサ34Lに検出される転舵反力を左転舵反力Twlと呼び、右転舵反力センサ34Rにより検出される転舵反力を右転舵反力Twrと呼ぶ。
電気制御装置40は、電子制御ユニット(以下、ECUと呼ぶ)41と、操舵用モータ14を駆動する駆動回路42と、左転舵用モータ24Lを駆動する駆動回路43Lと、右転舵用モータ24Rを駆動する駆動回路43Rとを備える。
ECU41は、位置応答制御値計算手段としての位置応答制御値計算部B1と、力応答制御値計算手段としての力応答制御値計算部B2と、操舵アクチュエータ駆動制御手段としての駆動制御部B3と、転舵アクチュエータ駆動制御手段としての駆動制御部B4,B5とを備えている。
スケール調整部101は、左転舵角センサ33Lによって検出された左転舵角θwlにスケール調整係数αを乗算して出力する。同様に、スケール調整部111は、右転舵角センサ33Rによって検出された右転舵角θwrにスケール調整係数αを乗算して出力する。このスケール調整係数αは、制御対象である操舵角と転舵角との比(スケーリング)を決定するもので、従前の車両における左右前輪FWL,FWRの転舵角に対する操舵ハンドル11の操舵角の比(ステアリングギヤ比)を考慮に入れて、車両の操舵特性(具体的には、操舵ハンドル11の回動操作による操舵角に対する左右前輪FWL,FWRの転舵角の特性)を、所望の特性に設定するように予め決められた定数である。
平均値演算部103では、操舵角θhと、スケール調整された調整左転舵角α・θwl,調整右転舵角α・θwrとの平均値((θh+α・θwl+α・θwr)/3)を演算する。この演算された平均値が、操舵用モータ14、左転舵用モータ24L、右転舵用モータ24Rの位置応答制御における比例項制御指令値θ*となる。
また、微分演算部104では、平均値演算部103で算出された平均値を微分演算する。この微分演算された値が、操舵用モータ14、左転舵用モータ24L、右転舵用モータ24Rの位置応答制御における微分項制御指令値dθ*/dtとなる。
尚、本願図面においては、「s」はラプラス演算子を示す。
減算部113では、平均値演算部103で算出された比例項制御指令値θ*を入力するとともに、操舵角センサ31により検出された操舵角θhをフィードバック値として入力し、この比例項制御指令値θ*から操舵角θhを減算してゲイン乗算部115に出力する。ゲイン乗算部115は、減算結果(θ*−θh)に予め決められた比例項ゲインKphを乗算して、乗算結果Kph・(θ*−θh)を比例項制御値として出力する。
このスケール調整係数βは、制御対象である操舵力Thと転舵反力Twl,Twrとの比(スケーリング)を決定するもので、車両の操舵特性(具体的には、左右前輪FWL,FWRに入力される転舵反力Twl,Twrに対する操舵ハンドル11の回動操作の特性)を、所望の特性に設定するように予め決められた定数である。
スケール調整部118によりスケール調整された演算値は、イナーシャ乗算部119に出力される。イナーシャ乗算部119では、スケール調整部118からの出力値に、操舵用モータ14のイナーシャに比例した定数Jhを乗算して演算部150に出力する。
減算部123は、平均値演算部103で算出された比例項制御指令値θ*を入力するとともに、スケール調整部101からの乗算値α・θwlをフィードバック値として入力し、この比例項制御指令値θ*から調整左転舵角α・θwlを減算してゲイン乗算部125に出力する。ゲイン乗算部125は、減算結果(θ*−α・θwl)に予め決められた比例項ゲインKpwを乗算して、乗算結果Kpw・(θ*−α・θwl)を比例項制御値として加算部127に出力する。
減算部133は、平均値演算部103で算出された比例項制御指令値θ*を入力するとともに、スケール調整部111からの乗算値α・θwrをフィードバック値として入力し、この比例項制御指令値θ*から調整右転舵角α・θwrを減算してゲイン乗算部135に出力する。ゲイン乗算部135は、減算結果(θ*−α・θwr)に予め決められた比例項ゲインKpwを乗算して、乗算結果Kpw・(θ*−α・θwr)を比例項制御値として加算部137に出力する。
力応答制御値計算部B2は、スケール調整部141,142,145、演算部143、ゲイン乗算部144を備えている。
スケール調整部142は、右転舵反力センサ34Rによって検出された右転舵反力Twrに前述したスケール調整係数βを乗算して演算部143に出力する。
演算部143は、操舵力センサ32によって検出された操舵力Thと、スケール調整部141から出力された調整値β・Twlと、スケール調整部142から出力された調整値β・Twrとを加算演算し、その演算結果となる合力をゲイン乗算部144に出力するもので本発明の合力計算手段に相当する。演算部143の出力値(Th+β・Twl+β・Twr)は、操舵用モータ14、左転舵用モータ24L、右転舵用モータ24Rを、操舵力Th、左右の転舵反力Twl,Twrに追従させて駆動するための制御値を表している。
スケール調整部145は、前述したスケール調整係数αを、ゲイン乗算部144からの出力値Ktp・(Th+β・Twl+β・Twr))に乗算する。
具体的には、操舵ハンドル11が操作され、または路面からの左右前輪FWL,FWRに入力される転舵反力が変化して、スケール調整された操舵角と右転舵角と左転舵角とがそれらの平均値から外れると、位置応答制御値計算部B1および駆動制御部B3,B4,B5の制御により、操舵用モータ14、左転舵用モータ24L、右転舵用モータ24Rが、所定の関係(θh=α・θwl=α・θwr=(θh+α・θwl+α・θwr)/3)が成立するように駆動制御される。
こうした結果、操舵ハンドル11と左前輪FWLと右前輪FWRとは、常に前記所定の関係が成立するように位置応答制御される。
この力応答制御が位置応答制御に加わることにより、運転者のハンドル操舵が軽くなり柔らかな操舵フィーリングが得られる。
次に、上記第1実施形態の第1変形例について説明する。この第1変形例に係る車両の操舵装置は、図3に示すように、悪路走行時に力応答制御値を低減する力応答低減係数乗算部146を追加したものである。
この力応答低減係数乗算部146は、ゲイン乗算部144の出力側に設けられ、ゲイン乗算部144の出力値(Ktp・(Th+β・Twl+β・Twr))に低減係数Kxを乗算して、その乗算結果(Kx・Ktp・(Th+β・Twl+β・Twr))をスケール調整部145と演算部160,170に出力する。
以下、この力応答低減係数乗算部146が行う低減係数Kxの設定処理について、図4を用いて説明する。
図4は、ECU41内の機能部としての力応答低減係数乗算部146が行う低減係数設定ルーチンを表すフローチャートである。この処理は、ECU41のROM内に制御プログラムとして記憶され、イグニッションスイッチがオンされている期間、各制御機能部と同期した所定の周期で繰り返し実行される。
従って、このステップS11〜S14の処理が、本発明における路面状態検出手段に相当する。
本設定ルーチンの起動時においては、F=0であるため、この場合には、ステップS16にて低減係数Kxを「1」(Kx=1)に設定して本ルーチンを一旦終了する。
本ルーチンは、所定の短い周期で繰り返される。そして、車両が悪路に進入して反力差平均値ΔTavが基準値ΔT0を上回ると(S14:YES)、力応答低減係数乗算部146は、その処理をステップS17に進める。
本実施形態においては、低減係数Kxは、最小値Kminにまで低減したら、その値を保持するが、そのまま値「0」にまで低減してもよい。
こうして本ルーチンが繰り返されると、悪路走行中においては徐々に力応答制御値が低減されていく。この場合、操舵ハンドル11のハンドル操作が徐々に重くなり、路面から操舵ハンドル11に伝わる振動(ガタガタ感)を低減することができる。従って、運転者は安定した運転操作を行うことができる。また、この力応答制御値の低減は、時間をかけて徐々に行うため運転者に違和感を与えない。
このステップS20においては、低減係数Kxを図6に示す復帰低減係数テーブルに基づいて、低減係数Kxを算出する。この復帰低減係数テーブルは、ステップS14において「YES」と判断されている連続時間、つまり悪路から平坦路に移ってからの経過時間と低減係数Kxとを関係付けたものでECU41のROM内に記憶される。
尚、このステップS17,S20の処理が本発明の力応答制御値補正手段に相当する。
この結果、運転者にとって路面状況に応じた適切な操舵反力が得られる。
次に、第1実施形態の第2変形例について説明する。この第2変形例に係る車両の操舵装置は、図7の機能ブロック図に示すように、ダンピング制御部B6H,B6L,B6Rを上記第1実施形態の第1変形例に係る図3の機能ブロック図に追加したものである。これらのダンピング制御部B6H,B6L,B6Rは、操舵用モータ14、左転舵用モータ24L、右転舵用モータ24Rをダンピング制御するためのダンピング係数乗算部152,162,172をそれぞれ備えている。
尚、こうしたダンピング制御部B6H,B6L,B6Rは、図2に示す第1実施形態に組み合わせてもよい。
次に、上記第1実施形態の操舵力センサ32および左右の転舵反力センサ34L,34Rを省略して、操舵力Thおよび左右の転舵反力Twl,Twrを操舵角θhおよび左右の転舵角θwl,θwrを用いて推定するようにした本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、図8に示すように、上記第1実施形態の操舵力センサ32に代えて操舵力推定部B7Hを設け、左転舵反力センサ34Lに代えて左転舵反力推定部B7Lを設け、右転舵反力センサ34Rに代えて右転舵反力推定部B7Rを設けたものである。他の部分については、演算部143’を除いて、上記第1実施形態と同じである。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
尚、この図8に示す例は、第1実施形態の第1変形例に操舵力推定部B7H、左転舵反力推定部B7L、右転舵反力推定部B7Rを設けたものであるが、第1実施形態あるいはその第2変形例に適用しても良い。
微分演算部202は、前記回転角θhmに微分演算を施すことにより、操舵用モータ14の回転速度ωを算出する。なお、操舵用モータ14内に回転角センサまたは回転角速度センサが内蔵されていて、操舵用モータ14の回転角θhmまたは回転角速度ωが検出される場合には、これらのモータ回転角変換部201および微分演算部202は適宜省略される。
そして、これらの推定された操舵力Thおよび左右の転舵反力Twl,Twrを用いて、上記第1実施形態の場合と同様に、操舵用モータ14および左右の転舵用モータ24L,24Rがバイラテラル制御される。
また、この第2実施形態においては、操舵力推定部B7Hおよび左右の転舵反力推定部B7L,B7Rの採用により、上記第1実施形態の操舵力センサ32および左右の転舵反力センサ34L、34Rを省略でき、装置の構成が簡単になり、製造コストを下げることができる。
次に、上記第2実施形態の操舵力推定部B7H、左転舵反力推定部B7L、右転舵反力推定部B7Rおよび駆動制御部B3,B4、B5を変形した第2実施形態の第1変形例について説明する。図10は、この第2実施形態の第1変形例の機能ブロック構成を表すもので、力応答制御値計算部B2、駆動制御部B3,B4,B5、操舵力推定部B7H、転舵反力推定部B7L,B7Rについてのみ表し、他の部分については第2実施形態と同一であるため省略する。
この第1変形例においては、上記第2実施形態の操舵力推定部B7Hの演算部203および減算部205が、演算部203’,203”、加算部205’および減算部207に置換されている。
また、上記第2実施形態の左転舵反力推定部B7Lの演算部213および減算部215が、演算部213’,213”、加算部215’および減算部217に置換されている。
また、上記第2実施形態の右転舵反力推定部B7Rの演算部223および減算部225が、演算部223’,223”、加算部225’および減算部227に置換されている。
なお、これらの置換は、上記第2実施形態と全く等価の演算機能であるので、上記第2実施形態の場合と同一に機能する。
同様に、駆動制御部B4においては、減算部217の出力値をフィードバック演算部164にてトルク定数Kthで除算して減算部163に出力する。減算部163は、電流指令値演算部161からの電流指令値Iclから前記フィードバック演算部164からの出力値を減算して、減算結果を新たな電流指令値Iclとして駆動回路43Lにそれぞれ供給する。
同様に、駆動制御部B5においては、減算部227の出力値をフィードバック演算部174にてトルク定数Kthで除算して減算部173に出力する。減算部173は、電流指令値演算部171からの電流指令値Icrから前記フィードバック演算部174からの出力値を減算して、減算結果を新たな電流指令値Icrとして駆動回路43Lにそれぞれ供給する。
これにより、操舵用モータ14および左右の転舵用モータ24L,24Rに対する力応答制御のゲインが上がり、ロバスト性が向上する。
尚、この図10に示す例は、第1実施形態の第1変形例に操舵力推定部B7H、左転舵反力推定部B7L、右転舵反力推定部B7Rを設けたものであるが、第1実施形態あるいはその第2変形例に適用しても良い。
上記第1実施形態、第2実施形態およびそれらの変形例においては、左右の前輪FWL,FWRを転舵輪とした左右独立転舵方式の操舵装置について説明したが、本発明は、前後左右の4輪を独立に転舵する4輪独立転舵方式の操舵装置など、少なくとも2以上の転舵輪をそれぞれ転舵アクチュエータにより独立して転舵する操舵装置に適用することができる。
この左後輪転舵部20LRおよび右後輪転舵部20RRは、左右前輪FWL、FWRを独立転舵する転舵部20L,20Rと同一構成であるため、図中においては、その各構成要素の符号として転舵部20L,20Rの符合を利用し、その符号末尾にRを付加して表すことで、各構成要素の説明を省略する。
また、力応答制御に関しても、ECU41は、操舵力センサ32により検出した操舵力Thと、4輪分の転舵反力センサ34L、34R、34LR、34RRにより検出した転舵反力Twl,Twr,Twlr,Twrrをスケール調整して合算した合力に基づいて力応答制御値を算出するようにすればよい。
この図12に示す例は、第1実施形態において2組の転舵部20L,20Rに代えてn組の転舵部を制御するECU41の機能構成である。尚、n組の各転舵部を制御する機能要素については、図2に示した第1実施形態のものとは、加算部102,平均値演算部103,演算部143を除いて同一なので、同一部分については、図中において同一符号を付けて説明を省略する。この場合、第1番目の転舵部を制御する各機能要素については、第1実施形態の転舵部20Lを制御する機能要素と同一の符号を付し、第n番目の転舵部を制御する各機能要素については、第1実施形態の転舵部20Rを制御する機能要素と同一の符号を付す。
また、各転舵部(第1転舵部〜第n転舵部)は、転舵角センサ(第1転舵角センサ331〜第n転舵角センサ33n)と、転舵用モータ(第1転舵用モータ241〜第n転舵用モータ24n)と、駆動回路(第1駆動回路431〜第n駆動回路43n)と、転舵反力センサ(第1転舵反力センサ341〜第n転舵反力センサ34n)を備え、それぞれECU41に接続される。
尚、図11に示した4輪独立転舵方式であれば、n=4となる。
平均値演算部1103では、加算部1102にて演算された加算値を(n+1)で除算してそれらの平均値を演算する。この演算された平均値が、操舵用モータ14および第1転舵用モータ241から第n転舵用モータ24nの位置応答制御における比例項制御指令値θ*となる。
また、微分演算部104では、平均値演算部1103で算出された平均値を微分演算する。この微分演算された値が、操舵用モータ14および第1転舵用モータ241から第n転舵用モータ24nの位置応答制御における微分項制御指令値dθ*/dtとなる。
尚、スケール調整係数α,βは、各転舵輪ごとに任意に設定することもできる。
また、他の実施形態およびその変形例においても、n組の独立した転舵輪を備えた操舵装置に適用することも可能である。
Claims (9)
- 操舵ハンドルを駆動する操舵アクチュエータと、操舵ハンドルとは機械的に未接続の複数の転舵輪を独立して転舵する少なくとも2つ以上の転舵アクチュエータとを備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置において、
操舵ハンドルの操舵角を表す操舵角情報を取得する操舵角取得手段と、
前記各転舵アクチュエータに独立して転舵される転舵輪ごとに、その転舵角を表す転舵角情報を取得する転舵角取得手段と、
操舵ハンドルに付与される操舵力を表す操舵力情報を取得する操舵力取得手段と、
前記各転舵アクチュエータに独立して転舵される転舵輪ごとに、その転舵輪に入力される転舵反力を表す転舵反力情報を取得する転舵反力取得手段と、
前記操舵角情報によって表された操舵角と前記転舵角情報によって表された各転舵輪ごとの転舵角とをスケール調整して平均した平均値を計算する平均値計算手段と、
前記平均値計算手段により計算された平均値に基づいて、前記操舵ハンドルの操舵角と各転舵輪の転舵角とを所定比に保つための前記操舵アクチュエータおよび転舵アクチュエータに対する位置応答制御値を計算する位置応答制御値計算手段と、
前記操舵力情報によって表された操舵力と前記転舵反力情報によって表された各転舵輪ごとの転舵反力とをスケール調整して合算した合力を計算する合力計算手段と、
前記合力計算手段により計算された合力に基づいて、操舵ハンドルに付与される操舵力および各転舵輪に入力される転舵反力に応じた前記操舵アクチュエータおよび転舵アクチュエータに対する力応答制御値を計算する力応答制御値計算手段と、
前記位置応答制御値計算手段によって計算された前記操舵アクチュエータに対する位置応答制御値と、前記力応答制御値計算手段によって計算された前記操舵アクチュエータに対する力応答制御値とを合算して前記操舵アクチュエータを駆動制御する操舵アクチュエータ駆動制御手段と、
前記位置応答制御値計算手段によって計算された前記転舵アクチュエータに対する位置応答制御値と、前記力応答制御値計算手段によって計算された前記転舵アクチュエータに対する力応答制御値とを合算して前記転舵アクチュエータを駆動制御する転舵アクチュエータ駆動制御手段と
を設けたことを特徴とする車両の操舵装置。 - 車両の走行する路面状態を検出する路面状態検出手段と、
前記路面状態検出手段により、路面状態レベルが所定の悪路レベルにあると判断されたとき、前記力応答制御値計算手段により計算される力応答制御値を低減する力応答制御値補正手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両の操舵装置。 - 前記転舵アクチュエータは、左転舵輪を転舵する左転舵アクチュエータと、右転舵輪を転舵する右転舵アクチュエータとを備え、
前記転舵反力取得手段は、前記左転舵輪に入力される左転舵反力を表す左転舵反力情報と、前記右転舵輪に入力される右転舵反力を表す右転舵反力情報とを別々に取得するように構成されるとともに、
前記路面状態検出手段は、前記左転舵反力情報によって表された左転舵反力と前記右転舵反力情報によって表された右転舵反力との差に基づいて、路面状態レベルを判断することを特徴とする請求項2に記載の車両の操舵装置。 - 前記操舵角取得手段は、操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサであり、
前記転舵角取得手段は、各転舵輪の転舵角を検出する転舵角センサであり、
前記操舵力取得手段は、操舵ハンドルに付与される操舵力を検出する操舵力センサであり、かつ、
前記転舵反力取得手段は、各転舵輪に入力される転舵反力を検出する転舵反力センサである請求項1ないし請求項3の何れか一項記載の車両の操舵装置。 - 前記操舵力取得手段は、前記操舵アクチュエータの作動制御状態と、同操舵アクチュエータの実際の作動状態とに基づいて、操舵ハンドルに付与される操舵力を推定する操舵力推定手段であり、かつ、
前記転舵反力取得手段は、前記転舵アクチュエータの作動制御状態と、同転舵アクチュエータの実際の作動状態とに基づいて、転舵輪に入力される転舵反力を推定する転舵反力推定手段である請求項1ないし請求項3の何れか一項記載の車両の操舵装置。 - 前記操舵角情報によって表された操舵角に基づいて操舵角速度を計算する操舵角速度計算手段と、
前記計算された操舵角速度に比例したダンピング制御値を計算して、同ダンピング制御値を前記操舵アクチュエータ駆動制御手段による操舵アクチュエータの駆動制御に加味するダンピング制御手段と
を設けたことを特徴とする請求項1ないし5のうちの何れか一項記載の車両の操舵装置。 - 前記転舵角情報によって表された転舵角に基づいて転舵角速度を計算する転舵角速度計算手段と、
前記計算された転舵角速度に比例したダンピング制御値を計算して、同ダンピング制御値を前記転舵アクチュエータ駆動制御手段による転舵アクチュエータの駆動制御に加味するダンピング制御手段と
を設けたことを特徴とする請求項1ないし6のうちの何れか一項記載の車両の操舵装置。 - 前記平均値計算手段において、前記操舵角情報によって表された操舵角と前記転舵角情報によって表された各転舵輪ごとの転舵角とのスケール調整比を、車両の走行状態に応じて変更する第1変更手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし7のうちの何れか一項記載の車両の操舵装置。
- 前記合力計算手段において、前記操舵力情報によって表された操舵力と前記転舵反力情報によって表された各転舵輪ごとの転舵反力とのスケール調整比を、車両の走行状態に応じて変更する第2変更手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし8のうちの何れか一項記載の車両の操舵装置。
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