JP2008044362A - インクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】インク残量の光学的検出を高精度に行える透明性を有し、成形収縮率が小さく、インクジェット装置に精度よく位置決めして設置することができる寸法精度の高い成形品を得ることができるインクカートリッジを提供する。更に、インクとの相互作用性が低く、長期に亘って印字品位不良を抑制し、押圧によるインク漏洩を抑制する剛性を有し、環境阻害を抑制し効率よく製造可能な安価なインクカートリッジを提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置用のインクカートリッジ1において、エチレン−プロピレンランダム共重合体と、特定の有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤とを含む材料で形成する。好ましくはポリプロピレン100質量部に対し、0.01質量部以上1.0質量部以下の造核剤を含有し、中和剤としてハイドロタルサイトを含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録装置用のインクカートリッジに関する。
紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の記録媒体に対して、文字等を含む画像を記録(以下、印字等という。)するための記録装置の一つとして、微小のインク液滴を吐出させて印字等を行うインクジェット記録装置がある。インクジェット記録装置による印字等は、高速記録が可能、カラー画像の記録が容易、紙は勿論のこと布等の記録媒体に印字等が可能、騒音が小さい、及び高品位な印字等が可能である、といった種々の利点を有している。
インクジェット記録装置等種々の記録装置に対するインク供給源としては記録装置に対して着脱自在なインクカートリッジが採用されている。インクジェット記録装置用インクカートリッジとしては、大きく分類して次の2つが挙げられる。
一つは、記録ヘッド部とインク供給を行うインクカートリッジとが一体となった構成のインクカートリッジ(特許文献1)である。他方、インクジェット記録ヘッド部と分離独立し、インク導入管を介してインクジェット記録ヘッド部と接続される分離交換型インクカートリッジである。
上記インクジェット記録装置用インクカートリッジ内には、多孔質のインク吸収体が備えられ、このインク吸収体の毛管力を利用して負圧を発生させ、インクカートリッジの着脱の際を含め、インクの漏洩を抑制しインク吸収体に必要量のインクを保持させている。
インク吸収体に保持されたインクは、インクジェット記録ヘッドのノズルの毛管力によりインクカートリッジに設けられたインク供給口からインクジェット記録ヘッドへ導出される。記録ヘッドからインクが漏れ出さないようにするために、さらにまたオンデマンドインクジェットとして待機中も常に正常なインク吐出ができるようにインクメニスカスを維持しておくために、前記負圧はさらに適切に調整されている。
このようなインクカートリッジを流通過程等において単体として扱う場合、インク供給口からのインク漏れを防止し搬送を容易にするため、インク供給口にキャップを装着している。インク供給口を確実にシールするために、開口を閉塞するように弾性体のシール部材を設け、シール部材を介してキャップとインクカートリッジを溶着し、液体の漏洩を防止している。キャップとインクカートリッジを溶着させる方法としては、キャップの縁部にインクカートリッジに向かって突出するように複数個の溶着部を形成し、溶着部とインクカートリッジとの接触面を超音波溶着によって溶着する方法を採用している。
また、記録ヘッドと一体型のヘッドカートリッジ、あるいは分離型いずれのタイプにおいても、インクカートリッジがインクジェット記録装置のキャリッジ等に装着される際の位置決めも印字品位に係わる重要な事項である。これらのインクカートリッジをキャリッジ等に装着する場合の位置決めのための着脱機構は、種々報告されている。例えば、インクカートリッジの一側面に係合部、他方側面に弾性ラッチレバーを設け、これらをインクジェットヘッドのホルダに設けた係止部にそれぞれ係合するインクカートリッジ(特許文献2)が提案されている。
また、インクジェット記録装置において、カートリッジ内のインクが記録動作の途中で消費された場合、印字物が無駄になり、さらにインクが供給されない、いわゆる空打ちが原因でヘッドが故障してしまう可能性もある。このため、インクカートリッジ内のインクの残量を検出する機構が提案されている。インクカートリッジ内のインク残量の検出機構としては、インクカートリッジ内に電極を設け電極間の導通状態を検出する機構や、光学的に検出する機構が開発されている。特に、光学系検出装置は、構成が簡便であり大きな装置を必要としないため、適用されることが多い。具体的には、インクジェット記録装置に設けた投受光部と、インクカートリッジの底部に光透過性材料のプリズムとを設けたものを挙げることができる。この種の光学系検出装により、インク中と空気中における屈折率の相違を利用して、発光部から発した光がプリズム反射面を介して受光部へと導入される反射光によってインクの有無の検出を行うものを挙げることができる。(特許文献3、4)。
このようなインクジェット用インクカートリッジの材料としては次のような要件が必要である。
1.収納するインクに対して溶解等がない耐インク性があること。
2.インク成分の組成を変化させないこと。
3.サプライ製品となるため、材料費及び加工費が安価であること。
4.近年では地球環境問題意識の高まりから、リサイクル可能であること。
5.成形収縮率が比較的小さいこと。
6.剛性の強い材料であること。
7.透明性を有すること。
これらの要求を満たす材料として、変性PPO(日本ジーイープラスチックス株式会社、旭化成ケミカルズ株式会社、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製等)、PS、PBT、PET、PP等の樹脂を挙げることができる。これらのうちプロピレンの重合体は安価でガスバリア性も高く、耐溶剤性が高い点からインクカートリッジ材料として多用されている。プロピレン重合体のうち、エチレンープロピレンランダム共重合体はプロピレンホモポリマーやプロピレンブロック共重合体と比較して透明性が高く、成形収縮率が小さいため、精度よく位置決めして設置する必要があるカートリッジ材料に多用されている。さらにエチレンープロピレンランダム共重合体の透明性を上げ、剛性も付与させるため、ソルビトール系造核剤を添加して用いられている(特許文献11)。
造核剤としては、2,4−ジベンジリデンソルビトールに代表されるソルビトール系造核剤が一般に使用されている。このソルビトール系造核剤は比較的インクに溶出し易く、溶出したものが環境条件によって析出して、希にプリンタのインク流路フィルタあるいはインクノズル等に堆積して印字に悪影響を及ぼすことがある。
溶出による印字不良を防ぐために造核剤を用いないことも可能であるが、インクの残量の光学系検出装置を有するインクカートリッジでは、インクの種類によっては光学反射面にインクや泡が残り、マージンが低下してしまい、さらに透明性を必要とする場合もある。
また、エチレンープロピレンランダム共重合体は、他のプロピレン重合体と比較して、低弾性であり、インクジェット記録装置への装着・脱着性(反発性)に欠けることがある。また、柔軟であり、ユーザーがインクカートリッジを押圧したとき、インクカートリッジ内部が加圧され、まれに、供給口からインクが漏洩するという懸念もある。このようなインクの漏洩は、インクカートリッジの壁厚を厚くすることにより防止可能であるが、肉厚にすることによりインクカートリッジの体積が増大し、スペース面でも費用面でも不利となる。更に、エチレンープロピレンランダム共重合体は結晶化温度が低く、成形サイクルや、他部材との溶着タクトに長時間を要するという問題もある。また、ポリプロピレンには、重合時に使用する触媒の残査の影響を防止するために中和剤が配合されている。中和剤としては、一般にステアリン酸Ca等の脂肪酸の金属塩が用いられている。これもまた、インクに溶出し易く、溶出したものが環境条件によって析出して、希にプリンタのインク流路フィルタあるいはインクノズル等に堆積して印字に悪影響を及ぼすことがある。
ところで、ポリプロピレン成形品において剛性、透明性を向上させるために有機リン酸エステル系の造核剤を使用することも知られている(特許文献5から10)が、インクジェット記録装置用カートリッジ材料として開発されたものはない。
特開昭63−87242号公報 特許登録第2801149号公報 特開平2−102062号公報 特開平7−218321号公報 特開2002−265710号公報 特開平5−222078号公報 特開平10−298367号公報 特開平9−87452号公報 特開平05−222250号公報 特開2006−199914号公報 特開2000−263813号公報
本発明の課題はインク残量の光学的検出を高精度に行える透明性を有し、成形収縮率が小さく、インクジェット装置に精度よく位置決めして設置することができる寸法精度の高い成形品を得ることができるインクカートリッジを提供することにある。更に、インクとの相互作用性が低く、長期に亘って印字品位不良を抑制し、押圧によるインク漏洩を抑制する剛性を有し、環境阻害を抑制し効率よく製造可能な安価なインクカートリッジを提供することにある。
インクカートリッジ材料としてエチレン−プロピレンランダム共重合体と特定の有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤とを使用することにより、透明性に優れ、寸法精度の高いインクカートリッジを得られることの知見を得た。かかる知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、インクジェット記録装置用のインクカートリッジにおいて、エチレン−プロピレンブロック共重合体と、式(1)で表される有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤とを含む材料で形成されたことを特徴とするインクカートリッジ
Figure 2008044362
(式中、R1は炭素数1から10の2価の炭化水素基を示し、R2からR5は独立して水素原子又は炭素数1から12のアルキル基を示し、Mは1から3価のいずれかの原子価を有する金属原子又はこれを含有する原子団を示し、mは1から3のいずれかの整数を示す。)に関する。
本発明のインクカートリッジは、インク残量の光学的検出を高精度に行える透明性を有し、成形収縮率が小さく、インクジェット装置に精度よく位置決めして設置することができる寸法精度の高い成形品を得ることができる。更に、インクとの相互作用性が低く、長期に亘って印字品位不良を抑制し、押圧によるインク漏洩を抑制する剛性を有し、環境阻害を抑制することができ、効率よく製造可能であり、安価である。
本発明のインクカートリッジは、インクジェット記録装置用のインクカートリッジにおいて、エチレン−プロピレンランダム共重合体と、式(1)で表される有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤とを含む材料で形成されたことを特徴とする。
Figure 2008044362
式中、R1は炭素数1から10の2価の炭化水素基を示し、R2からR5は独立して水素原子又は炭素数1から12のアルキル基を示し、Mは1から3価のいずれかの原子価を有する金属原子又はこれを含有する原子団を示し、mは1から3のいずれかの整数を示す。
本発明のインクカートリッジの形成に用いるエチレン−プロピレンランダム共重合体としては、例えば、共重合体中のプロピレンの含有割合が10〜99質量%であり、エチレンの含有割合が90〜1質量%等を挙げることができる。エチレン−プロピレンランダム共重合体におけるプロピレンがアイソタクチック構造となっていることが好ましい。アイソタクチックペンタッド分率が高いポリマー程好ましい。エチレン−プロピレンランダム共重合体には、これらの単量体成分を阻害しない範囲で、第三の単量体成分、第四の単量体成分を含んでいてもよい。
本発明のインクカートリッジの形成に用いる造核剤は、インクとの相互作用が低く透明性を付与する作用を有する。かかる造核剤は、式(1)で表される有機リン酸エステル系化合物を含有する。式中、R1は炭素数1から10の炭化水素基を示し、R2からR5は独立して水素原子又は炭素数1から12のアルキル基を示す。アルキル基としては直鎖状、分枝状、環状いずれであってもよい。式中、Mは1から3価のいずれかの原子価を有する金属原子又はこれを含有する原子団を示し、mは1から3のいずれかの整数を示す。Mとしてはナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属や水酸基を有するアルカリ土類金属、アルミニウム、インジウム等の三価金属や、水酸基を有するこれら三価金属を挙げることができる。かかる有機リン酸エステル系化合物としては、具体的には以下のものを挙げることができる。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−トリメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−テトラメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト。
ナトリウム−2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−トリメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−テトラメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
カルシウム−ビス[2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−トリメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−テトラメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
アルミニウム−トリス[2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−t−ブチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−i−プロピルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−i−プロピル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ジ−i−プロピル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4,6−ジ−ペンチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−メチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−エチレン−ビス(4−ペンチル−6−エチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−トリメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−テトラメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]。
ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−ト]等。
これらの化合物は1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、特に、式(2)で表されるヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]を好ましいものとして挙げることができる。これらは、上市されているNA−21(株式会社ADEKA製)等を用いることができる。
Figure 2008044362
また、式(3)で表されるナトリウム−2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェ−トを好ましいものとして挙げることができる。
Figure 2008044362
このような有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤のカートリッジ形成材料中の含有量は、エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部に対して0.01質量部以上1.0質量部以下の割合で含有されることが好ましい。より好ましくは0.05質量部以上0.3質量部以下である。造核剤の含有量が0.01質量部以上であれば、得られるカートリッジにおいて透明性、機械的強度を得ることができ、1.0質量部以下であれば、充分な透明性、機械的強度を得ることができ無駄な消費を抑制することができる。
上記造核剤の粒子径は1μm以上10μm以下であることが好ましい。造核剤の粒子径が1μm以上であれば、造核剤が製造機へ付着するのを抑制し、インクカートリッジにおける実際の配合割合が変化するのを抑制することができる。その結果、光学プリズムの透明性にバラツキが生じるのを抑制し、インク残量の誤検出を抑制し、検知精度の低下を抑制することができる。一方、粒子径が10μm以下であれば造核剤の分散性が低下するのを抑制し、インクカートリッジにおいて均一な透性、機械的強度が得られる。
上記カートリッジ形成材料には、中和剤が含まれることが好ましい。中和剤はエチレン−プロピレンランダム共重合体の重合時に使用する触媒の残査の影響を防止するために用いられる。かかる中和剤としては、ハイドロタルサイト類化合物(塩基性アルミニウムマグネシウムカーボネート)を用いることが好ましい。ハイドロタルサイト類化合物はインクへの溶出が少なく、インクジェットヘッドに連結されるインクの流路への析出物の発生を抑制できる。具体的には、Mg4.3Al2(OH)12.6CO3・mH2O)等を挙げることができる。ハイドロタルサイト類化合物のカートリッジ形成材料中の含有量は、エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部に対して0.005質量部以上1.5質量部以下で含有されることが好ましく、より好ましくは0.05質量部以上0.5質量部以下である。ハイドロタルサイトの含有量が0.005質量部以上であれば、中和の効果を得ることができ、1.5質量部以下であれば、充分な中和の効果を得て無駄な消費を抑制することができる。
また、酸化防止剤は、エチレン−プロピレンランダム共重合体100重量部に対し、0.1質量部以上1.0質量部以下の割合で含有されることが好ましく、0.01質量部以上0.1質量部以下がより好ましい。インクカートリッジは一般にプリンタ内部に収容されており、遮光状態で使用されているため、酸化防止剤の含有量が0.1質量部以上であれば、インクカートリッジの酸化を抑制することができる。酸化防止剤の含有量が1.0質量部以下であれば、インク中への酸化防止剤の溶出を抑制し印字への影響を抑制することができる。酸化防止剤としては、具体的には、以下のものを用いることができる。イルガノックス1076(チバスペシャルティーケミカルズ株式会社製)。イルガノックス1010(チバスペシャルティーケミカルズ株式会社製)。イルガノックス3114(チバスペシャルティーケミカルズ株式会社製)。スミライザーGA80(住友化学株式会社製)等。
更に、上記カートリッジ形成材料は、上記物質の機能を阻害しない範囲で、必要によりプロピレン共重合体等に使用されている添加剤、例えば、紫外線吸収剤、充填剤、帯電防止剤等を上記物質の機能を阻害しない範囲で含有させることができる。
上記インクカートリッジの形成材料を用いてインクカートリッジを成形する方法は、例えば、以下の方法を挙げることができる。エチレン−プロピレンランダム共重合体に上記造核剤、必要に応じて中和剤等各種添加剤の所定量を加え、ヘンシェルミキサー等を用いて混合し、押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等を用いて溶融混練し、各成分が均一に分散混合した樹脂組成物を調製する。樹脂組成物は一旦ペレットに形成しその後、射出成形、押出成形法、型成形法等の方法により、所望の形状のインクカートリッジに成形することができる。あるいは、ペレットを経由せずに、成形することもできる。
上記材料を用いて形成された厚さ3mmの成形体におけるヘイズ値(曇り度)が75%以下であることが好ましい。このようなヘイズ値を有する材料を用いることにより、インクカートリッジに収納するインクの量の減少の検出に光学系検出装置を用いた場合であっても、誤差のない検出を行うことができる。
ここでヘイズ値としては、JIS K7105に準じて測定した値を採用することができる。
また、上記材料を用いて形成された厚さ3mmの成形体における曲げ弾性率が800MPa以上であることが好ましい。このような曲げ弾性率を有する材料を用いることにより、インクカートリッジにおいて押圧によるインクの漏洩を抑制することができる。
ここで曲げ弾性率としては、JIS K7203に準じた測定方法により、2mm/分、23℃における測定値を採用することができる。
本発明のインクカートリッジの構造としては、いずれのものであってもよいが、その一例として、図1及び図2に示すものを挙げることができる。図1の概略正面断面図、図2の概略側面図に示すように、インクカートリッジ1の本体は、仕切り壁6によってその内部が分離され、インク収容室4と吸収体収容室5とを有する。吸収体収容室5の上部には、大気に連通する大気連通口(図示せず)が設けられ、吸収体収容室5の下部には、インクジェット記録ヘッド(図示せず)に接続されてこれにインクを供給するインク供給部8が設けられる。インク収容室4は、気液交換通路7のみを介して吸収体収容室5に連通され、吸収体収容室5の内部に設けられる毛管力を有する多孔質の吸収体2により、インク収容室4内に収納されるインクが吸収体内に吸収保持可能となっている。仕切り壁6の吸収体収容室5側には大気導入溝6aが気液交換通路7に達するように設けられ、大気連通口から流入する空気が大気導入溝を介してインク収容室へ導入可能となっている。
このようなインクカートリッジからインクジェット記録ヘッドへのインクの供給は、以下のように行われる。インクジェット記録装置からの信号によりヘッドのインク吐出口からインクが吐出されると、インク吐出口にインクの吸引力が発生する。この吸引力が、吸収体収容室5の吸収体、気液交換通路7に存在するインクを介してインク収容室4のインクに伝達され、インク収容室4から吐出した量に相当する量のインクが供給される。インクの供給に伴い、気液交換通路7以外は密閉しているインク収容室4の内部の圧力が低下し、大気連通口から大気が流入する吸収体収容室5との間に圧力差を生ずる。インクの吐出が継続して行われると、その圧力差は上昇を続けるが、吸収体収容部4に流入した空気は吸収体2を通って気液交換通路7からインク収容6に入る。この時点で、インク収容室4と吸収体収容室5との間の圧力差が解消される。インクジェット記録装置が駆動中はこの動作が反復される。このとき、仕切り壁6に設けられる大気導入溝6aに空気が流入することにより、インク収容室4から吸収体収容室5へのインクの供給は、気液交換通路7やその近傍においてインクと空気とのメニスカスが安定して形成されるため、スムーズに行われる。そして、吸収体収容室5からインク収容室4への空気の流入は、気液交換通路7やその近傍に形成されるインクと空気とのメニスカスを定常的に速やかに破断してスムーズに行われる。このように、インクの吐出動作が継続して行われている間、カートリッジ内を一定負圧に保持しつつ、インク収容室4から吸収体収容室5へのインクの供給と、吸収体収容室5からインク収容室4への空気の流入をスムーズに行うことができる。
また、インクカートリッジには、係合部9aを有する弾性レバーであるラッチレバー9がインクカートリッジの外壁から突出して設けられる。ラッチレバーの係合部によりインクジェット記録ヘッドのキャリッジ等に容易に位置決めして設置することができ、更に脱着自在となっている。後述するインク量の検出装置によりインクの消費が検出された場合、ラッチレバーを操作してキャリッジ等からインクカートリッジを脱着し、インクが充填されたインクカートリッジと交換可能となっている。
本発明のインクカートリッジには、インク収容室に収容するインク量を検出する光学系検出器が設けられる。光学系検出器は、例えば、インク収容室内底部に配置されるプリズム3と、このプリズムに光を照射する投光部及びプリズムを透過した光を受光する受光部を有する投受光装置(図示せず)を有し、受光部が受光する光によってインクの残量を検知することができる。本発明のインクカートリッジは、透明性が高く、インクの残量の光学的検出を容易にし、誤検出がなく高精度の検出を行うことができる。
本発明のインクカートリッジに収納可能なインクとしては、インクジェット記録装置に使用するいずれのインクも使用することができる。具体的には、純水/グリセリン/フードブラックZ(水溶性黒色染料)/N−メチルピロリドン(70/15/3/12(質量比)の黒色インク等を例示することができるが、これに限定されるものではない。
以下に、本発明のインクカートリッジを具体的に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
[樹脂成形]
エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部、有機リン酸エステル系化合物0.3質量部、中和剤0.05質量部、酸化防止剤0.05質量部を混合し押出機で射出成形し、厚み3mmのテストピースと、プリズム部を有するインクカートリッジを調製した。有機リン酸エステル系化合物として、式(3)で表されるナトリウム−2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート(NA−11:株式会社ADEKA社製、粒径:5〜10μm)を用いた。酸化防止剤としては、特開2006−199914(松下電工株式会社)等に記されているイルガノックス1010(チバスペシャルティーケミカルズ株式会社製)を用いた。中和剤として、特開平05−222250(旭電化工業株式会社)等に記載されているDHT−4A(協和化学株式会社製)を用いた。
[インクへの溶出試験]
得られたテストピースを試験インクに浸漬し、PCT(プレシャークッカーテスター)にて100℃、10時間加温した。常温まで空冷した後、試験インクの紫外可視吸収スペクトルの測定を行った。結果を表1に示す。
[透明性評価]
得られた厚さ3mmのテストピースについて、JIS K7105に準じてヘイズ測定を行った。結果を表2に示す。ヘイズ値は低い値を示すほど透明性が高いと評価できる。
[曲げ弾性測定・剛性評価]
得られた厚さ3mmのテストピースについて、JIS K7203に準じて曲げ弾性率測定を行った。結果を表3に示す。
[結晶化温度測定]
樹脂組成物のペレットを調製し、示差走査熱量測定装置(DSC822:メトラートレド社製)を用いて、DSC測定を行った。結果を表4に示す。
[実形態評価]
プリズム部を有するインクカートリッジの反射光量評価、およびインクカートリッジを高温保存し、インク中の溶出物による印字影響評価を行った。結果を表5に示す。
[実施例2]
ナトリウム−2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートに替えて、ヒドロキシアルミニウム−ビス[2,2'−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート](NA−21:株式会社ADEKA製。)(式(2))を用いた。それ以外は実施例1と同様にしてテストピースを調製した。
[比較例1]
ナトリウム−2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートに替えて、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール(ゲルオールDH:新日本理化株式会社製)を用いた。それ以外は、実施例1と同様にしてテストピースを調製した。
[比較例2]
ナトリウム−2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートを使用しない他は実施例1と同様にしてテストピースを調製した。
Figure 2008044362
一般的に、有機系の溶出物は紫外可視領域に吸収帯をもつため、吸光度が低いほど溶出物が少ないと判断できる。結果から、本発明のインクカートリッジは比較例1と比較して吸光度が小さく、造核剤無添加の比較例2とほぼ同等の値を示し、非常に溶出が少ないことが明らかである。
Figure 2008044362
一般的に、厚さ3mmにおけるヘイズ値が68%以上であると、光学反射面に残ったインクや泡の影響で、光学検出装置が正常に機能しないことが極まれに起こることが知られている。結果から、本発明のインクカートリッジはヘイズ値が46%であり、透明性が高いことが明かである。
Figure 2008044362
結果から、本発明のインクカートリッジは、高い曲げ弾性率が得られる。本発明のインクカートリッジのラッチレバーにおいて弾性を有しインクジェット記録装置への良好な装着、脱着を行うことができ、同じ肉厚のインクカートリッジにおいて剛性を有し、押圧によるインクの漏洩を抑制できることが明らかである。
Figure 2008044362
結果から、本発明のインクカートリッジ材料は、高い結晶化温度(Tc)を有し、インクカートリッジの成形を行った場合、高い温度で固化し冷却時間を短縮でき、タクトアップが可能となる。
[実施例3]
ナトリウム−2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート(NA−11:株式会社ADEKA社製)の粒子径を1μmとした他は実施例1と同様にしてインクカートリッジを調製した。
[実施例4]
酸化防止剤の配合量を0.2質量部とした他は実施例1と同様にしてインクカートリッジを調製した。
Figure 2008044362
結果から、本発明のインクカートリッジは、造核剤の実際の配合量が安定するため光量低下が抑制され、インクカートリッジのインク残量検出を高精度に行うことが可能となる。また、酸化防止剤、造核剤等の溶出物が印字に影響を与えることを抑制することができ、高品質なインクカートリッジを提供できる。
本発明のインクカートリッジの一例を示す概略正面断面図である。 本発明のインクカートリッジの一例を示す概略側面図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
2 吸収体
3 プリズム
4 インク収容室
5 吸収体収容室
6 仕切り壁
6a 大気導入溝
7 気液交換通路
8 インク供給口
9 ラッチレバー(弾性レバー)

Claims (11)

  1. インクジェット記録装置用のインクカートリッジにおいて、エチレン−プロピレンランダム共重合体と、式(1)で表される有機リン酸エステル系化合物を含有する造核剤とを含む材料で形成されたことを特徴とするインクカートリッジ。
    Figure 2008044362
    (式中、R1は炭素数1から10の2価の炭化水素基を示し、R2からR5は独立して水素原子又は炭素数1から12のアルキル基を示し、Mは1から3価のいずれかの原子価を有する金属原子又はこれを含有する原子団を示し、mは1から3のいずれかの整数を示す。)
  2. 有機リン酸エステル系化合物が、式(2)又は式(3)で表されることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
    Figure 2008044362
    Figure 2008044362
  3. 材料が、エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部に対し、0.01質量部以上1.0質量部以下の造核剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載のインクカートリッジ。
  4. 造核剤が、粒子径が1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のインクカートリッジ。
  5. 材料が、中和剤としてハイドロタルサイトを含有することを特徴とする請求項1から4のいずれか記載のインクカートリッジ。
  6. 材料が、エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部に対し、0.005質量部以上1.5質量部以下の中和剤を含有することを特徴とする請求項5記載のインクカートリッジ。
  7. 材料が、エチレン−プロピレンランダム共重合体100質量部に対し、0.01から0.1質量部の酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1から6のいずれか記載のインクカートリッジ。
  8. 前記材料で形成された厚さ3mmの成形体におけるヘイズ値が75%以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか記載のインクカートリッジ。
  9. 前記材料で形成された厚さ3mmの成形体における曲げ弾性率が800MPa以上であることを特徴とする請求項1から8のいずれか記載のインクカートリッジ。
  10. インクの残量を検出する光学系検出器を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか記載のインクカートリッジ。
  11. 外壁から突出して形成され、インクジェット記録装置に位置決めして装着し、脱着自在とする弾性レバーを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか記載のインクカートリッジ。
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