JP2008043671A - 遊技機及び音響制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音レベルの高い環境であっても確実に遊技状態の変化を遊技者に告知することが可能な遊技機及び音響制御プログラムを提供する。
【解決手段】音響を発生する音響発生部を備えた遊技機であって、遊技状態を判定する遊技状態判定部(107)、判定された該遊技状態に応じて該音響の音質を制御する音質制御部(108)、及び決定された該音質変更態様に応じて該音響の音質を変更する音質変更部(90)を備える。本発明によれば、音量を変更することなく、または、大きく変更することなく、音質が変更される。よって、遊技機が騒音レベルの高い環境に設置されていても、変更された音響が認識されないという事態を回避し、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、騒音レベルの高い環境で使用されるスロットマシン等の遊技機に好適な音響制御技術に関する。
多くのスロットマシンやパチンコ機等の遊技機には、液晶表示装置が組み込まれ、演出画像が表示される他、スピーカが設けられ、当該画像に対応した音響が提供される。
従来、遊技状態に応じてスピーカから送出される音量を変更する音量制御が行われていた。例えば、特開2005−211282号公報では、スロットマシンにおいて、図柄変動ゲームの終了時に始動保留球が記憶されていない場合、音声出力手段から出力される音声の音量を標準音量から時間の経過に伴って低減させるように制御し、音量の低減中に遊技球が始動入賞手段に入賞したことを契機に、音量を前記標準音量に復帰させるように制御する技術が開示されている(特許文献1)。
また、特開2004−290537号公報には、大当たり制御中の各ラウンドの開始時においては、CPUから大当たり楽曲の再生開始の指令と最大レベル設定の指令がされ、ADPにより最初から最大レベルで大当たり楽曲の再生が開始され、大当たり制御の終了時においては、大当たり楽曲の再生終了の指令と再生レベルの調整の指令がされ、ADPにより楽曲の再生がフェードアウトして停止されるようにした技術が開示されている(特許文献2)。
さらに、特開平09−299551号公報には、スピーカ前方に移動可能に装着された遮蔽板を設け、遮蔽板をスピーカの前方において可逆的に移動させることによってスピーカからの音量の調節を実現した音量調節技術が開示されている(特許文献3)。
特開2005−211282号公報 特開2004−290537号公報 特開平09−299551号公報
しかしながら、遊技機は、騒音レベルの相当高い環境で利用される。このため、上記従来の技術に記載されているような音量を変化させる方法では、遊技状態が変わったことを遊技者が明確に認識できないことが多かった。
遊技機は、遊技場(いわゆるホール)に隣接して多数設置され、それぞれが大きな音量を提供する。隣接する遊技機や背後の遊技機からは大音響が提供される。遊技者がプレイしている遊技継続状態から遊技が終了した遊技待機状態に移った場合に、音響が小さくされたとしても、周囲にあるいずれかの遊技機では遊技中であり、大音響が提供されていることが多い。このような環境では、自らの遊技機が遊技待機状態に移り、スピーカからの音量が小さくなったとしても、その音量変化に気付かない場合がある。
昨今の遊技機では、画像演出が益々多様になり、液晶表示画面における画像からは直ちに遊技継続状態であるか遊技待機状態であるかが判らない場合もある。音響によって遊技状態等を暗示する演出は、益々重要になってきている。遊技状態の変化を音響による演出で確実に遊技者に告知することが必要となるゆえんである。
そこで、本発明は、騒音レベルの高い環境であっても確実に遊技状態の変化を遊技者に告知することが可能な遊技機及び音響制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、音響を発生する音響発生部を備えた遊技機であって、遊技状態を判定する遊技状態判定部と、判定された該遊技状態に応じて該音響の音質の変更態様を決定する音質制御部と、決定された該音質変更態様に応じて該音響の音質を変更する音質変更部と、を備える。
また上記目的を達成するために、本発明の音響制御プログラムは、コンピュータに、遊技状態を判定する機能と、判定された該遊技状態に応じて該音響の音質の変更態様を決定する機能と、決定された該音質変更態様に応じて該音響の音質を変更する機能と、を実行させるものである。
本発明によれば、遊技機では遊技状態に応じて演出が定められるところ、判定された遊技状態に応じて該音響の音質の変更態様が定められる。音質の変更態様は、どのような周波数成分をどのように制限または増加させるかに関する。例えば、フィルタであれば、どのようなカットオフ周波数とするか、どのような減衰率とするか等を定めるものである。遊技状態が複数(例えば3以上)存在する場合にそれぞれの遊技状態に対して1つ音質の変更態様が定められる。または、一つの遊技状態から他の一つの遊技状態に移行するための音質の変更をこの音質の変更態様に含めてもよい。決定された音質の変更態様に応じて実際の音響の音質が変更される。本発明によれば、音量を変更することなく、または、大きく変更することなく、音質が変更される。よって、遊技機が騒音レベルの高い環境に設置されていても、変更された音響が認識されないという事態を回避し、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
ここで本発明の「遊技機」に限定は無いが、例えば回胴式遊技機(以下、「スロットマシン」という。)、ぱちんこ機(第一種ぱちんこ機、第二種ぱちんこ機を含む)等を含む。
また音響制御プログラムは、コンピュータに一定の機能の集合を実行させることを可能にしたサウンドライブラリとして提供することが好ましい。「サウンドライブラリ」とは、音響を制御する特定の機能を持った一つ以上のソフトウェアプログラムを、他のソフトウェアプログラムから利用できるように部品(モジュール)化したソフトウェアプログラムの一単位をいう。サブルーチンやソフトウェアモジュールという概念でもある。
本発明の音響制御プログラムは、機械読取可能な記憶媒体に格納される。この「記憶媒体」は、各種ROM、フラッシュメモリを備えたUSBメモリ、USBメモリ、SDメモリ、メモリスティック、メモリカードや、FD、CD−ROM、DVD−ROM等の物理的な記憶媒体の他、プログラムを伝送可能なインターネット等の伝送媒体をも含むものとする。例えば、この音響制御プログラムは、音響演出を担当する(画像)音響再生基板に設けられたCPUから参照可能なメモリ(ROM等)に記録される。
ここで、本発明の遊技機において、音質制御部は、前記遊技状態が遊技待機状態である場合に、音響の音質を変更させ、前記遊技待機状態が解除された場合に、変更された前記音響の音質を元の音質に戻すように構成してもよい。
同様に、本発明の音響制御プログラムにおいて、さらに、前記遊技状態が遊技待機状態である場合に、音響の音質を変更する機能と、前記遊技待機状態が解除された場合に、変更された前記音響の音質を元の音質に戻す機能と、を備えてもよい。
上記処理によれば、遊技待機状態に入ると音響の音質が変更され、遊技者は遊技待機状態に入ったことを確実に認識できる。また、遊技待機状態を終了すると音響の音質が元に戻るので、遊技者は遊技待機状態を終了したことを確実に認識できる。
また、本発明の遊技機において、前記音質変更部は、前記遊技待機状態である場合に、前記音響に含まれる周波数成分を変更することは好ましい。
同様に、本発明の音響制御プログラムにおいて、音質を変更する機能は、前記音響に含まれる周波数成分を変更する機能であることは好ましい。
上記処理によれば、音響の周波数成分が変更されるだけであるので、全体の音量には変更が無く、また、音量に変更があったとしても僅かである。具体的には、音響発生部から送出される音響のうち音圧レベルに変化が生じるのは所定の周波数成分であるため、他の周波数成分のレベルに影響を与えない。よって、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
本発明の遊技機において、例えば、前記音質変更部は、所定の周波数成分を吸収可能な遮蔽物と、該遮蔽物を前記音響発生部に配置する手段と、を備え、該遮蔽物は、前記音響の一部の周波数成分の音波が回折して送出される位置に配置される。
上記構成によれば、遮蔽物が音響発生部に配置可能に構成されている。その位置は音響の一部の周波数成分の音波が回折して送出されるような位置である。このため、遊技者には一部の周波数成分が吸収され、他の吸収されない周波数成分が遮蔽物を回折して届くことになる。よって、音響の音量に与える影響を少なくしながら、音質を変更することができる。例えば、相対的に高い周波数帯域は吸音材に吸収されやすい一方、相対的に低い周波数待機は吸音材へ吸収されず回折されやすい性質を有する。遊技者は比較的低い周波数帯域に周派数帯域が変わったことで遊技状態の変化を認識可能である。
ここで「遮蔽物」は、音響発生部の音響を遮断するという意味ではなく、音響の放出面に位置して音響の周波数成分に影響を与えうる物という意味である。そのため、遮蔽物は、音響発生部の音響放出面を塞ぐことを要しない。
ここで、前記遮蔽物は、該遊技機における役物としての装飾部材を有することは好ましい。標準的な遊技機の構造では、音響発生部(例えばスピーカ)は、遊技者の方向、例えば正面を向けて設置される。この音響発生部周辺に遮蔽物が配置されると、視覚的に目立つ。この点、本発明によれば、遮蔽物には役物としての装飾部材が設けられているので、遊技状態の変化に対応して遮蔽物が音響発生部の周辺に移動してきた場合に、視覚的には役物が移動しているように認識される。よって、変化する遊技状態を役物の移動を要する遊技状態に設定すれば、遊技者は、単に遊技状態が変更したことを、音質の変更と共に、役物の移動によって視覚的にも認識可能となる。本発明の構成は、遊技機に極めて適した態様である。
一方、本発明の遊技機において、前記音質変更部は、前記音響を発生させるための音響信号に含まれる所定の周波数成分を変更するフィルタ機能を備えるようにしてもよい。このように構成すれば、電気的なフィルタが音響信号の周波数成分を変更するので、音響発生部から送出される音響がすでに音質の変更されたものとなる。なお、フィルタは、ローパスフィルタが音質変更を認識させやすいため好適であるが、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、その他各種フィルタも周波数成分を変更するものであり、利用可能である。
また本発明の遊技機において、前記音質変更部は、前記遊技待機状態である場合における、前記周波数成分の減衰率を変更可能に構成されていることは好ましい。フィルタの特性は減衰率に負うところが大きい。本発明によれば、フィルタの減衰率が状況に応じて動的に変更可能なので、変更される音質の種類を多様にすることができる。例えば、徐々に減衰率を上げていくことでフェードアウト、その逆でフェードインの雰囲気を演出可能である。
本発明によれば、音質の変更態様が遊技状態に基づいて決定され、決定された音質変更態様に応じて実際の音響の音質が変更される。音量を殆ど変更することなく音質が変更されるので、遊技機が騒音レベルの高い環境に設置されていても、変更された音響が認識されないという事態を回避し、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
以下、本発明の好適な実施形態として、遊技場等に設置されるスロットマシンに本発明の音響制御プログラムを搭載した実施例について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は本発明の適応例に過ぎず、本発明は実施形態に限定されず種々に変更して適用することが可能である。
(定義)
本明細書における用語を以下のように定義する。
「遊技」とはメダルの投入からストップスイッチの操作を経た次のメダルの投入前までの一連の動作をいう。
「通常遊技」とは、デフォルト状態のために設定された期待値で実行される「遊技」をいう。
「特別遊技」とは、「通常遊技」とは異なる「遊技」であって遊技者に有利な「遊技」をいう。
「抽選」とは、遊技機が所定の条件(スイッチの操作状態等)になった場合に、乱数等を用いて、予め定められた期待値でコンピュータがくじを引く処理をいう。
「当選」とは、「抽選」の結果、当たりになった場合をいい、特に、コンピュータによるくじ引きで当たりとなった場合をいう。本実施形態では機械的に定まる「入賞」と区別して用いる。
「入賞」とは、停止したリールにより示される有効ライン上の図柄の組合せが、特定の役を示す状態となっていることをいう。
「役」とは、抽選の結果が当選である場合に、その当選の種類を特定するものである。「当選役」または図柄が揃った場合には「入賞役」ともいう。
「特別役」とは、「特別遊技」に移行させるための役である。
「小役」とは、その小役の種類に応じた枚数のメダルを遊技者に払い出すための役である。
「リプレイ」とは、前回の遊技で投入されたメダル枚数を維持したまま再遊技を行う権利を与えるための役である。
「有効ライン」とは、停止した図柄の並びを便宜上示すもので、有効ライン上に並んだ図柄の組合せによって特定の「役」であるか「ハズレ」であるかを示すものである。複数の「有効ライン」が設定されている場合には、それらをまとめて「有効ライン群」という。
(実施形態1)
本発明の実施形態1は、遊技機のスピーカに物理的な遮蔽物を配置することで音質を制御する例に関する。
(筐体構造)
図1は、実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るスロットマシン10の筐体の前面部は、開閉自在にフロントパネル20が取り付けられている。フロントパネル20の上部に表示機能を有する演出表示装置40が設けられた表示領域となっており、中央部に操作部が設けられている。
筐体上部には、表示機能を有する演出表示装置40が設けられている。演出表示装置40は、例えば液晶パネルを含んで構成されており、種々の演出のための画像や遊技に必要な情報を表示可能に構成されている。演出表示装置40には、1つの透明な表示窓21が設けられている。表示窓21の領域には、画像を表示するための液晶や液晶を構成する部材(偏光板など)や液晶を制御する回路などが設けられておらず、光を透過するようになっており、物理的に画像表示できない領域となっている。
筐体内部であって表示窓21を通して視認可能な位置には、3つのリール(回胴)が配置されている。正面から見て左側から、左リール31L、中リール31C、右リール31Rの順番で配置されている。
リール31L、31C及び31Rは、リング状の中空構造に成形されている。リールの外周は、外周面に貼られるリールテープの幅に成形されており、外周面にはリールテープ上に印刷される図柄の形状に合わせて開口が複数設けられている。リールの内部は中空になっており、外周面から延びるフレームで回転軸が支持されている。
リールの外周面には入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが各々貼られている。それぞれのリールテープには、例えば21個の図柄が等間隔で配列されて印刷されている。図柄の配列は、リールテープごとに異なるようになっている。リールテープの図柄が、リールの外周面に設けられた開口に対応するようになっている。表示窓21からは、この表示窓を通してリール31L、31C及び31Rが観察されるようになっており、各リール外周面の上下方向で連続する3つの図柄が見えるように表示窓21の大きさが設定されている。図1では、リール群31(リール31L、31C及び31Rのまとまりを意味する)上に示された円が、一つの図柄を示している。
リール31L、31C及び31Rのそれぞれの回転軸には、ステッピングモータ(図示せず)が各々連結されている。このステッピングモータは、リール31L、31C及び31Rを任意の速度で回転させたり、任意の角度(位置)で停止させたりすることが可能になっている。各リールが回転する場合には、リール31L、31C及び31Rの図柄が表示窓21内で上下に移動しているように視認されるようになっている。
リール31L、31C及び31Rの内側には、バックランプ(図示せず)が設けられている。バックランプはリールごとに3個ずつ配置されており、リールが停止した時に表示窓21から見える総計で9個の図柄に対して、リール外周面の開口を通して光を照射するようになっている。
図1に示す表示窓21上の破線は、有効ライン22a、22b及び22cからなる有効ライン群22を示すものである。有効ライン群22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。そして、リール31L、31C及び31Rに付された図柄は、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、表示窓21から見える9個の図柄が全てこれらの有効ライン群22上に位置するような間隔で配置されている。
スロットマシン10の筐体の中央部において、演出表示装置40の右下側に当たる位置には、メダル投入口23が設けられている。メダル投入口23からメダルが投入されると、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22a、22b及び22cの1ライン乃至5ラインが有効になるように構成されている。すなわち、投入した枚数のメダルが掛け金として徴収される。投入されたメダルが1枚の場合には1つの有効ライン22aが有効になり、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン22a及び22bが有効になり、3枚のときはさらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む総計で5つの有効ライン22a〜22cが有効になる。これらの制御は、後述のメインCPU(中央演算装置)51(図2参照)により行われる。例えば、3枚のメダルが投入されている場合には、リール31L、31C及び31Rが停止した時に、少なくとも1つの有効ライン22a〜22cに特定の図柄の組み合わせが停止していれば、その組み合わせに応じた役に入賞したこととなる。
また筐体の中央部には、遊技者によって操作される各種の操作スイッチが設けられている。例えば、本実施形態では、スタートスイッチ41、ストップスイッチ群42及びベットスイッチ群43が設けられている。
スタートスイッチ41は、リール31L、31C及び31Rの回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ、例えばボタンである。ストップスイッチ群42は、左リール31Lを停止させるときに操作する左ストップスイッチ42Lと、中リール31Cを停止させるときに操作する中ストップスイッチ42Cと、右リール31Rを停止させるときに操作する右ストップスイッチ42Rとから構成されている。これらのストップスイッチ42L、42C及び42Rは、例えばボタンとして並設されている。
ベットスイッチ群43は、遊技者がクレジット内のメダルを投入する際にベット数(賭数)を指定するスイッチ群であり、1ベット・2ベットスイッチ43a及びMAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43bから構成されている。これらのベットスイッチ43a及び43bも、例えばボタンとして配置されている。1ベット・2ベットスイッチ43aが操作されると、1枚又は2枚のメダルがベットされ(ゲームの掛け額として徴収され)、MAXベットスイッチ43bが操作されると、最大ベット数である3枚のメダルがベットされる。すなわち、ベットスイッチ群43の操作で指定されるベット数が、クレジットとなっているメダル数から徴収され、クレジットがベット数だけ減算される。
さらに、筐体の下部の中央部には、メダル払出口95が設けられ、メダル払出口95の両側には、左右のスピーカ71(71L及び71R)が設けられている。スピーカ71からは、液晶表示装置40により提供される画像の演出に対応させた音響が提供されるようになっている。スピーカ71は、フロントパネル20の化粧板の裏側に配置されており、化粧板に設けられた孔を通して音響が送出されるようになっている。
ここで、化粧板の裏側であって、スピーカ71の近傍には、図4に示すような本発明に係る音質変更部90が設けられている。後に詳述する。
これらの構成を有するスロットマシンにおいて実施される通常遊技の概要を簡単に説明する。
スロットマシン10において、遊技者がメダル投入口23からメダルを投入するか、ベットスイッチ群43を操作すると、有効ライン22a〜22cがベット数に応じて有効化される。ベット数を指定した遊技者がスタートスイッチ41を操作すると、ベット数に応じた役の抽選が行われると共に、リール31L、31C及び31Rが回転し始める。そして、遊技者がストップスイッチ42L、42C及び42Rを操作すると、操作されたボタンに応じてリール31L、31C及び31Rの回転が停止する。このとき、スタートスイッチ41の操作と同時に行われている役の抽選結果が当選であった場合には、有効化されている有効ライン群22上に並ぶ図柄の組み合わせが、予め定められた何らかの役の図柄の組み合わせに一致するようにリールが停止制御され、その入賞役に応じたメダルの払い出し等が行われる。
(システム構成)
次に、スロットマシン10の内部構成等のシステム構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。スロットマシン10の筐体内部には、メイン制御基板50、並びにこのメイン制御基板50に接続されたサブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13が配置されている。
(メイン制御基板50)
メイン制御基板50には、メインCPU51、ROM52、RAM53及びインタフェース回路(I/F回路)54が設けられており、これらはバス55を介して互いに接続されている。
メインCPU51は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。つまり、メインCPU51は、ROM52に記憶されている遊技制御プログラム及び関連データ等を読み出し、これらに基づいてスロットマシン10全体の遊技制御を行うようになっている。
ROM52には、メインCPU51に、後述の図8のフローチャートに示すような遊技制御プログラム及び関連データ等が記憶されている。この遊技制御プログラムの一部には、図9に示すような本発明の音質制御ルーチンも含まれている。
RAM53は、メインCPU51が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
I/F回路54は、メイン制御基板50と、サブ制御基板60、リール基板11、中央表示基板12及び電源装置基板13との間で行われる信号の送受信の際に、タイミングの制御等を行うようになっている。メイン制御基板50からサブ制御基板60へは、メイン制御基板50で実行された抽選結果等の情報が遊技制御コマンドの形式で送信されるようになっている。但し、メイン制御基板50とサブ制御基板60との間では、メイン制御基板50からサブ制御基板60への信号の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われないように構成されている。
(サブ制御基板60)
サブ制御基板60には、サブCPU61、ROM62、RAM63、画像音響プロセッサ64、ROM65、ビデオRAM66、画像データROM67、音源回路68、サウンドROM69、アンプ70及びインタフェース回路(I/F回路)73が設けられている。サブCPU61、ROM62、RAM63、画像音響プロセッサ64、及びI/F回路73はバス72を介して互いに接続されている。また、画像データROM67及びビデオRAM66は画像音響プロセッサ64に接続され、アンプ70は音源回路68に接続されている。音源回路68は、画像音響プロセッサ64により直接的に制御される。
サブ制御基板60は、大きく、演出管理基板60aと画像音響再生基板60bとに分離される。演出管理基板60aから画像音響再生基板60bへは、演出制御コマンドの形式で制御される。
演出管理基板60aは、メイン制御基板50からの抽選結果等の情報を含む遊技制御コマンドに基づいて演出内容を決定し決定された演出内容の制御をする基板である。上記構成のうち、サブCPU61,ROM62,RAM63、及びI/F回路73が演出管理基板60aに属している。演出管理基板60aは、画像音響再生基板60bに対しては演出制御コマンドの形式で演出内容を指示する。
画像音響再生装置60bは、演出管理基板60aから送信された演出制御コマンドの演出内容に従った画像データを生成して演出表示装置40に出力し、また、演出内容に従った音響信号をスピーカ71に出力するように動作する。上記構成のうち、画像音響プロセッサ64,ROM65,ビデオRAM66,画像データROM67,音源回路68、サウンドROM69,及びアンプ70が画像音響再生基板60bに属している。
演出管理基板60aの各ブロックの構成を具体的に説明する。
サブCPU61は、プログラムを構成する命令の読み出し(フェッチ)、解釈(デコード)及び実行を行う。つまり、サブCPU61は、ROM62に記憶されている演出制御プログラム及び関連データ等を読み出し、サブ制御基板60全体の制御、特に画像と音響による演出タイミング及びその内容を決定し、画像音響制御基板60bの演出内容も制御するようになっている。なお、サブCPU61の処理能力や開発言語等には、何らの制約もない。
ROM62には、演出制御処理をコンピュータ(サブCPU61)に実行させるための演出制御プログラム及び関連データが記憶されている。また、RAM63は、サブCPU61が各種の制御を行う時に用いられ、データ等を一時的に記憶可能に構成されている。
これらのサブCPU61、ROM62及びRAM63は、夫々メイン制御基板50に設けられたメインCPU51、ROM52及びRAM53と同様の機能を有するものである。なお、ROM62及びRAM63は、夫々ROM52及びRAM53と同一のものを用いてもよいが、これらよりも容量の大きいものを用いてもよい。
I/F回路73は、メイン制御基板50からの遊技制御コマンド等の受信の際に、タイミングの制御等を行う。なお、上述のように、メイン制御基板50からサブ制御基板60へのコマンド等の送信は行われるが、サブ制御基板60からメイン制御基板50への信号の送信は行われない。すなわち、一方向の送信のみが可能となっている。
画像音響再生基板60bの各ブロックの構成を具体的に説明する。
画像音響プロセッサ64は、サブCPU61の制御に基づいて、画像制御及び音響制御を実行可能になっている。具体的には、画像音響プロセッサ64は、ROM65に格納されている画像制御プログラムを実行して、画像データを生成し、画像データの一時的格納領域であるビデオRAM66に格納する。画像データ生成の際に参照される画像データROM67には、例えば、キャラクタ、文字及び背景等の元画像データが記憶されている。
また、画像音響プロセッサ64は、音響制御プログラムを実行し、音源回路68に音響信号を生成させる。サウンドROM69には、容量の許す限り、かつ、画像制御プロセッサ64が指定可能な限りの音源データを記憶しておくことが可能である。例えば、最大256曲のフレーズデータ(音源データ)が格納可能になっている。音源回路68は、音源回路で許容される複数チャネルの同時発音が可能に構成されている。例えば、8チャネルの発音回路を備えており、最大8フレーズの同時再生が可能になっている。そして、画像音響プロセッサ64からの音響特定情報に基づき、1〜8チャネルの音源データをサウンドROM69から読み出して音響信号を発生させ、アンプ70経由でスピーカ71に供給し、音響を発生させることが可能になっている。
(リール基板11)
リール基板11には、左リール31L、中リール31C及び右リール31Rを駆動するためのステッピングモータ(図示せず)が接続されている。各ステッピングモータは、さらに、これらのリール31L、31C及び31Rの回転軸に接続されていく。これらのリール31L、31C及び31Rの動作を制御するための制御信号は、メインCPU51からリール基板11に供給されるようになっている。
(電源装置基板13)
電源装置基板13には、設定変更有効化スイッチ91、電源スイッチ92、ホッパ装置93及び電源装置94が接続されている。
設定変更有効化スイッチ91は、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更を可能な状態にする際に操作するスイッチである。すなわち、設定変更有効化スイッチ91がオンの状態になっているときに限り、設定変更スイッチ83を用いた設定の変更が可能になる。電源スイッチ92は、電源装置94のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。ホッパ装置93は、メダルの貯蔵及び払い出しを行う装置であり、電源装置基板13を介したメインCPU51からの指示に基づいて、予め貯蔵しておいたメダルから所定枚数のメダルをメダル払出口90に払い出すようになっている。
(中央表示基板12)
中央表示基板12は、例えばフロントパネル20の裏側の中央部に取り付けられる。
中央表示基板12には、セレクタ81、1ベット・2ベットスイッチ43a、MAXベットスイッチ(3ベットスイッチ)43b、スタートスイッチ(レバー)41、左ストップスイッチ(ボタン)42L、中ストップスイッチ(ボタン)42C、右ストップスイッチ(ボタン)42R、設定表示部82、設定変更スイッチ83、及び役物駆動装置90が接続されている。
セレクタ81は、メダル投入口23から投入されたメダルが正規のものであるか識別し、不正なメダルを排除するように構成されている。設定表示部82は、フロントパネル20の裏側から見えるように配置されており、確率や払い出しに関する設定(例えば、設定1〜設定6)等が表示される。設定変更スイッチ83は、確率や払い出しに関する設定等を変更する際に操作されるスイッチである。
役物駆動装置90は、本実施形態1において、本発明の音質変更部に相当する構成であり、後述する。
(メイン制御基板における機能ブロック)
次に、メイン制御基板50の機能的な構成について説明する。
通常、音響に関する演出は、サブ制御基板60により実施される。しかしながら、本実施形態1では、音響信号を直接変更することなく、スピーカ71から送出される音響(音波)の音質を変更する。このため、本実施形態1では、音質変更機能をメイン制御基板50の制御機能として構成してある点に特徴がある。
図3は、メイン制御基板50の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、本実施形態においては、例えばメインCPU51がROM52内に記録されるプログラムを実行することにより、以下の制御部101、役抽選部103、リール制御部106、入賞判定部107、遊技状態制御部108及び払出制御部109が機能的に実現される。また、例えばRAM53が、以下のフラグ情報記憶部105として機能し、例えばROM52に、以下の抽選テーブル102のデータが記憶されている。
(役抽選部103)
役抽選部103は、役(特別役、小役、リプレイ等)の抽選を行う機能ブロックである。役抽選部103は、遊技毎に、内部で乱数を発生させた後に一の乱数を取得し、ROM52に記憶されている抽選テーブル102を参照し、取得した乱数が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定するようになっている。
例えば、役抽選部103は、スタートスイッチ41が操作された場合に抽選を行い、この「遊技」が「当選」であるか「ハズレ」であるかおよび「当選」である場合の「役」を決定する。すなわち、役抽選部103は、スタートスイッチ41の押下があった場合に、所定の範囲の乱数(例えば、10進法で0〜65535)を発生させ、所定の条件が満たされたときに一の乱数値を取得する。抽選テーブル102には、役抽選部103が取得可能な乱数値に対して、特別役当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等が、所定の割合で設定されている。
さらに役抽選部103は、リール31L、31C、及び31Rは、ストップスイッチ42L,42C,及び42Rのそれぞれが押下された後に、「当選」していた場合にはその当選の役を表す図柄の並びとなるように停止制御され、当選役と同じ役に入賞させる。また、抽選の結果が「ハズレ」(非当選)ていた場合には図柄の並びがいずれかの役を表さないように停止制御される。いずれの場合でも、ストップスイッチ42L,42C,及び42Rの押下タイミングが前後しても、停止図柄が変わることはない。
なお、役抽選部103が実施する抽選は、一つの遊技当たりに一回のみ実施して役までを決定してしまってもよいが、複数回の抽選を実施するように構成してもよい。
また、スタートスイッチ41の押下やストップスイッチ42L、42C、及び42Rの押下タイミングで抽選を実施して抽選結果を定めるという役抽選部103主導の構成にする他、特別な引き込み動作をせずにリール群31を停止させ、結果的にリール31L、31C、及び31Rが停止した位置を入賞判定部107が検出して入賞の有無や、入賞役を判定するように構成してもよい。この場合、抽選や当選役という概念は無く、役抽選部103は存在しなくてもよい。また、遊技の種類に応じて、役抽選部103主導か否かを、つまり抽選をするか、リールによる入賞判定をするかを切り替えてもよい。
(制御部101)
制御部101は、役抽選部103や、後述のリール制御部106及び入賞判定部107等の動作タイミングを制御する中心的機能ブロックである。
例えば、制御部101は、スタートスイッチ41が操作されたことを条件として、役抽選部103に役の抽選を行わせると共に、リール制御部106にリール群31の回転を開始させ、また、ストップスイッチ群42が操作されたことを条件として、リール制御部106にリール群31の停止制御を行わせ、さらに、リール群31が停止したことを条件として、入賞判定部107に入賞判定を行わせるものである。
なお、制御部101の動作はこれらに限定されるものではなく、メイン制御基板50に必要とされる制御一般を司るものである。
(フラグ情報記憶部105)
フラグ情報記憶部105は、役抽選部103の抽選結果によって何らかの役に対するフラグがオンされた場合に、当選した役の種類及びそのフラグがオンになったことを記憶可能に構成されている。
(リール制御部106)
リール制御部106は、制御部101からの指示に基づいて、リール群31(リール31L、31C及び31R)の回転及び停止の制御を行う機能ブロックである。
より詳細には、リール制御部106は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態等)、役抽選部103による抽選の結果、及びストップスイッチ群42(ストップスイッチ42L、42C及び42R)が操作されたタイミング等に基づいて、リール31L、31C及び31Rの停止位置を決定すると共に、ステッピングモータの駆動を制御して、その決定した位置でリール31L、31C及び31Rの回転を停止させるようになっている。
例えば、役抽選部103による抽選の結果「ハズレ」となり、いずれの役にも当選していないときは、有効になっている有効ライン上にどの役の図柄の組合せも停止しないように、各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。一方、何らかの役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に当選した役の図柄の組合せが停止するように図柄の組合せを定め、その図柄の組合せがその時に有効になっている有効ラインに表れるように各リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、定められた位置で各リールを停止させる。
特に、特別役に「当選」している場合には、有効になっている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止するように、リール31L、31C及び31Rの停止制御の範囲内(例えば、4図柄以内)でできる限り特別役に係る図柄が揃うような引き込み制御を行う。但し、特別役が「当選」している場合であっても、小役やリプレイに「当選」した場合には、有効化されている有効ライン上に特別役の図柄の組合せが停止しないように、リール31L、31C及び31Rの停止位置を定め、停止制御をする。
なお、このようなリール31L、31C及び31Rを停止させる際の制御は、リール制御用のテーブルを用いて行ってもよい。
(入賞判定部107)
入賞判定部107は、最終的な入賞状態を判定するための機能ブロックである。この入賞判定部107は、本実施形態1において、本発明の遊技状態判定部として機能する。
入賞判定部107は、有効ライン群22のうち、有効になっている有効ラインのいずれかに役の図柄の組合せが並んでいるか否かを判定し、並んでいるものがあれば当遊技でその役に入賞したと判定するものである。役の抽選は、役抽選部103によって予め決定されてはいるが、機械的なリールを用いる場合などにはリールが予定どおりに停止できない場合がるため、最終的に停止したリールの位置を検出しなければならないからである。
入賞判定部107は、例えばステッピングモータの停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判定し、これに基づいて、役の入賞の有無を判定する。
なお、役抽選部103によって予め役を定めて、それに併せてリール31L、31C及び31Rを停止させる代わりに、引き込み可能な位置に各リールを次々停止させ、最終的に停止した実際のリール31L、31C及び31Rの位置を検出して、入賞判定部107が図柄の組合せを判定し、役を決定するように構成してもよい。
(遊技状態制御部108)
遊技状態制御部108は、入賞判定部107による判定の結果、特別役に入賞していた場合に、次遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間、特別遊技の制御を行うための機能ブロックである。この遊技状態制御部108は、本実施形態1において、本発明の音質制御部として機能する。
遊技状態制御部108は、特別遊技中における役抽選部103の抽選結果に応じて、リール制御部106に特別遊技用のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に特別遊技用の演出を行わせたりする。
また遊技状態制御部108は、入賞判定部107が判定した遊技状態に応じて、役物駆動装置90の駆動状態を決定し、その駆動状態となるよう役物駆動装置90に含まれるステッピングモータの回転角を制御するようになっている。
(払出制御部109)
払出制御部109は、入賞判定部107による判定の結果、入賞している役に応じたメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせるための機能ブロックである。
(サブ制御基板における動作)
サブ制御基板60は、メイン制御基板50から送信された遊技制御コマンドの示す遊技状態に応じて演出パターンを選択し、選択された演出パターンに対応づけられた画像及び音響による演出を行う。より具体的には、選択された演出パターンに対応した画像データを公知の立体(3D)画像生成手法に基づき生成し、生成された画像に適合した音響信号を生成する。画像データは演出表示装置40に出力され画像が表示され、音響信号はスピーカ71に出力され音響が送出される。
(役物駆動装置90の構成)
図4〜図7を参照しながら、役物駆動装置90の構成について説明する。
図4A及び図4Bは、フロントパネル20の化粧板が取り外された場合に露出されるスピーカ71及び役物駆動装置90の側面図である。図4では、代表として、一つのスピーカ71Lについての役物駆動装置90を示してある。スピーカ71R側の役物駆動装置90も対称的に配置されること以外は同じである。
フロントパネル基台20Bには、音響放出孔96にスピーカ71が配置されている。フロントパネル基台20Bにおける音響放出孔96の開口面が、音響放出面となる。役物駆動装置90は、このスピーカ(音響放出面)の周辺に設けられている。
役物駆動装置90は、遮蔽板901、取付部材903、及びステッピングモータ905を備えている。遮蔽板901は、本発明の遮蔽物に係り、樹脂や金属等の成型部材であり、フロントパネル基台20B側に吸音材902が設けられている。吸音材902は、スピーカ71から送出される音響の一部の周波数成分を吸収するような材料で構成されている。例えば、グラスフールやフェルトを含んでいる。取付部材903は、樹脂や金属等の材料をL字型に成型して構成されており、その一端が遮蔽板901の一端に固定され、他端が図示しないガイド部材により、役物駆動装置全体をフロントパネル基台20Bに対して往復動自在に係止されている。取付部材903の背面には、ラック904が設けられている。ステッピングモータ905は、フロントパネル基台20Bに固定されており、そのシャフト906にピニオン907が設けられている。ステッピングモータ905により回転するピニオン907は、取付部材903のラック904と歯合するように位置が調整されている。遮蔽板901の正面側、すなわち吸音材902が設けられた面とは反対側には、遊技機10に合わせて設けられた装飾的な役物の成型部材が設けられている。
上記構成において、ステッピングモータ905が図の時計回りに回転駆動されると、ピニオン906がラック904を押し出す。最も繰り出されると、役物駆動装置90は、図4Aに示すような配置となる。逆にステッピングモータ905が図の反時計回りに回転駆動されると、図4Bに示すような配置となる。図4Aの配置は、スピーカ71の音響放出面が完全に開放された状態である。図4Bの配置は、遮蔽板901が一定の距離Dを隔ててスピーカ71の音響放出面全体を覆う位置である。
図5A及び図5Bに、遮蔽板901の配置に応じた音響の放出状態の模式図を示す。
図5Aは、図4Aに対応した、スピーカ71の音響放出面が完全に開放された状態である。この配置では、スピーカ71からの音響を遮るものがない。このため、音響のうち相対的に低い周波数成分fLであっても相対的に高い周波数成分fHであっても減衰されることなく真っ直ぐ正面に放出される。
図5Bは、図4Bに対応した、スピーカ71の音響放出面全体が遮蔽板901で覆われた状態である。特に、本実施形態の役物駆動装置90では、遮蔽板901とフロントパネル基台20Bの音響放出面とのが一定の距離Dを隔てている。このため、遮蔽板901が音響放出面の前に配置されても、遮蔽板901の側面が開いている状態になっている。ここで、一般に、可聴周波数帯域のうち比較的周波数の高い高音域の周波数成分は直進性が高い音波であるのに対し、比較的周波数の低い低音域の周波数成分は回折しやすい性質を有する。従って、遮蔽板901が音響放出面前面を覆った状態でも、相対的に低い周波数成分fLは、距離Dを隔てて音響放出面と対峙している遮蔽板901の側面から回り込み、前方に放出されうるようになっている。遮蔽板901が音響放出面前面を覆った状態において、高音域の周波数成分fHは、吸音材902により吸収され減衰するのに対し、低音域の周波数成分fLは、回折して放出されるようになる。つまり、役物駆動装置90の駆動状態に応じて音響の音質を変更することが可能なのである。本実施形態1では、この役物駆動装置90の駆動状態を遊技状態に対応させて変更することで、本発明の音質変更部として機能させる。
図6A及び図6Bは、遊技状態が遊技待機状態である場合の役物駆動装置90の駆動状態を示している。図6Aは正面図であり、図6Bは側面図である。
遊技機による遊技がされていない遊技待機状態では、遮蔽板901はスピーカ71L及び71Rの音響放出面前面を覆うように駆動される。このため、遊技待機状態では、高音域の周波数成分fHは吸音材902で吸収されるが、回折により低音域の周波数成分fLは減衰することなく放出される状態となっている。
図7A及び図7Bは、遊技状態が遊技されている状態、すなわち遊技継続状態である場合の役物駆動装置90の駆動状態を示している。図7Aは正面図であり、図7Bは側面図である。
遊技機がプレイされている遊技継続状態である場合、遮蔽板901はスピーカ71L及び71Rの音響放出面を開放する位置にまで駆動されている。このため、遊技継続状態では、高音域の周波数成分fHも低音域の周波数成分fLも減衰することなく放出される状態となっている。
上記構成によれば、役物駆動装置90が遊技状態に応じて遮蔽板901の配置を変更することにより、遊技待機状態では低音域を中心とする音響が提供される一方で、遊技継続状態に変わると高音域も含めた音響が提供される。しかし、遊技待機状態であっても一部の周波数成分のみが減衰するだけであるため、音響全体の音圧レベルは大きく変動しない。よって、役物駆動装置90を駆動して音質を変更することにより、遊技者に遊技待機状態であることを明りょうに告知することができる。このとき、音圧レベルを大きく変動させないので、騒音レベルの高いホール等の場所であっても、音質の変化を確実に認識させることができる。
(メイン制御基板における動作)
次に、イン制御基板50による遊技制御動作を説明する。
図8は、メイン制御基板50による制御を示すフローチャートである。
図8において、遊技者によってメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されると、制御部101は、スタートスイッチ41がオンになったことを検知し、役抽選部103は役の抽選処理を行う(ステップS101/YES、ステップS102)。一方、遊技者によりスタートスイッチ41が操作されず、制御部101が、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知できなかった場合は(ステップS101/NO)、スタートスイッチ41がオンとなったことを検知するまでステップS101の処理を繰り返し実行する。
ステップS102の役抽選処理においては、役抽選部103は、乱数を取得し、取得した乱数と抽選テーブルとを照らし合わせて役の抽選処理を行う。抽選の結果、何らかの役の当選があった場合、フラグ情報記憶部105内において当役のフラグをオンにさせる。役抽選部103による抽選結果は、遊技状態コマンドに含めてI/F回路54を介してサブ制御基板60に送信される(ステップS103)。
リール制御部106は、ストップスイッチ群42の何れか1個が操作されたか否かを判断する(ステップS104)。何れか1個のストップスイッチが操作されると(ステップS104/YES)、当選役が入賞可能となるようなリール制御を行って、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転を停止させる(ステップS105)。
なお、ステップS102の役抽選処理において何れの役にも当選していなかった場合は(「ハズレ」に当選した場合)、リール制御部106は、ステップS105において何れの役にも当選しなかった場合に対応するリール制御を行う。
続いて、リール制御部106は、全てのストップスイッチが操作され、全リールが停止したか否かを判断する(ステップS106)。全リールが未だ停止していない場合には(ステップS106/NO)、ステップS104におけるストップスイッチ操作の有無の検出処理からの処理を繰り返す。
全てのリールが停止すると(ステップS106/YES)、入賞判定部107は、有効化された有効ライン上に並んでいる図柄の組合せに基づいて遊技状態の判定、すなわち入賞の有無を判断する(ステップS107)。また、入賞判定部107は、遊技状態が、プレイ中である「遊技継続状態」であるのか、プレイが終了している「遊技待機状態」であるのかの判定を行う。この結果、ステップS107において、何も入賞がないと判断された場合には(ステップS107/NO)、処理はステップS101に戻る。
一方、何らかの入賞がある場合には(ステップS107/YES)、遊技状態制御部108により、入賞した役に対応する入賞処理が実行される(ステップS108)。
遊技状態制御部108は、例えば、入賞役が「特別役」である場合、次の遊技から所定の終了条件が満たされるまでの間「特別遊技」を実行するための移行処理を行う。
続いて、遊技状態制御部108は、「特別遊技」中において、「特別役」であるビッグボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームに応じた遊技状態を遊技者に提供するよう、リール制御部106に「特別遊技」中のリール制御を行わせたり、サブ制御基板60に「特別遊技」用の演出を行わせたりする。ビックボーナスゲーム又はレギュラーボーナスゲームの規定回数の遊技を終えると、「通常遊技」に移行する処理を行う。
入賞役が「特別役」でない場合、フラグ情報記憶部105において特別役のフラグがオンの状態で記憶されていれば、フラグ情報記憶部105でのそのフラグの記憶状態は次の遊技に持ち越される。
また、入賞役が「リプレイ」である場合、入賞判定部107は、制御部101に対して当遊技でのベット(賭数)を次の遊技に持ち越させる。一方、入賞役が「特別役」でも「リプレイ」でもない場合には、払出制御部109が入賞役に応じた枚数のメダルの払い出しをホッパ装置93に行わせる。
以上の遊技状態は、遊技制御コマンドとしてサブ制御基板60に出力される。
入賞処理に引き続き、ステップS109において、遊技状態制御部108により、本発明に係る音響制御処理が実施される。
図9は、音響制御処理を示すフローチャートである。
図9において、音響制御処理がコールされると、ステップS201において、入賞判定107は、音質に影響を与えるような遊技状態の変更があったかを判定する。音質に影響を与える遊技状態の変化とは、本実施形態1では、「遊技待機状態」から「遊技継続状態」に入ったか、または、その逆かである。
遊技状態の変更がない場合(ステップS201/NO)、何もせずにメインルーチンに復帰し、ステップS101を繰り返す。遊技状態が変化した場合(ステップS201/YES)、遊技状態に応じて音質を変更する。本実施形態1では、音質の変更態様を「遊技待機」モードと「遊技継続」モードとの二種類にしている。但し、音質の変更態様を三種類以上としてもよい。
ステップS203において、入賞判定部107は、遊技待機状態であるか否かを判定する。その結果、遊技待機状態である場合(ステップS203/YES)、ステップS204において、入賞判定部107は、フラグ情報記憶部105の遊技状態フラグを「遊技待機」モードにセットする。一方、遊技待機状態でない場合(ステップS203/NO)、すなわち遊技継続状態である場合、ステップS205において、入賞判定部107は、遊技状態フラグを「遊技継続」モードにセットする。
もしも音質の変更態様を三種類以上とする場合、「遊技継続」モードをさらに細分化、例えば、「通常遊技」であるか「特別遊技」であるかに分ける。そして、その遊技状態に応じて遊技状態フラグの制御を行う。
ステップS206において、遊技状態制御部108は、遊技状態フラグを判定する。その結果、遊技状態フラグの示す遊技状態が「遊技待機」モードであることを示している場合には(YES)、ステップS207において、遮蔽板901がスピーカ71の音響放出面を覆う位置に役物駆動装置90を駆動する。その結果、遮蔽板901が図6に示すような位置に配置される。スピーカ71から放出される音響は、高音域の周波数成分が減衰され、回折による低音域を中心とする周波数成分となり、籠もった音が提供される。
一方、ステップS206において、遊技状態制御部108は、遊技状態フラグの示す遊技状態が遊技待機状態で無い場合(NO)、さらにステップS208において遊技状態フラグが遊技継続状態を示しているかを判定する。その結果、遊技状態フラグが遊技継続状態であることを示している場合(ステップS208/YES)、ステップS209において、遮蔽板901がスピーカ71の音響放出面を開放する位置に役物駆動装置90を駆動する。その結果、遮蔽板901が図7に示すような位置に配置される。スピーカ71から放出される音響は、特定の周波数成分が減衰されることがなく、高音域まで明りょうな音が提供される。
なお、音質の変更態様を三種類以上とする場合には、例えば、役物駆動装置90における遮蔽板901を音響放出面の一部、例えば半分を覆うように配置することが考えられる。遮蔽板901(吸音材902)が音響放出面と重なる面積の多少に応じて高音域の周波数成分の減衰量が代わり、音質を細やかに変更することができるからである。
(実施形態1の利点)
本実施形態1によれば、次のような利点を有する。
1)本実施形態によれば、高音域の周波数成分を吸音材902で吸音させ、低音域の周波数成分を回折させて放出させるので、音量を大きく減少させることなく音質を変更することが可能である。よって、遊技機がホール等の騒音レベルの高い環境に設置されていたとしても、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
2)本実施形態によれば、高音域の周波数成分が減衰し籠もった音となることにより遊技待機状態であることを認識し、逆に特定の周波数成分の減衰の無い明りょうな音となることにより遊技継続状態であることを認識する。その際、音量全体の減衰が無いので、音響を通じての遊技状態の告知が確実に行える。
3)本実施形態によれば、遮蔽板901が音響放出面を多い吸音材902が高音域の周波数成分を吸収し、低音域の周波数成分の音波が回折して送出される。よって、スピーカから送出される音響には何等加工をすることなく、音響の音量に与える影響を少なくしながら、音質を変更することができる。例えば、相対的に高い周波数帯域は吸音材に吸収されやすい一方、相対的に低い周波数待機は吸音材へ吸収されず回折されやすい性質を有する。遊技者は比較的低い周波数帯域に周派数帯域が変わったことで遊技状態の変化を認識可能である。
4)本実施形態によれば、役物駆動装置90により駆動される遮蔽板901の背面には、遊技機における役物としての装飾部材を有する。つまり、遊技状態の変化に対応して遮蔽物が音響発生部の周辺に移動してきた場合に、視覚的には役物が移動しているように認識される。よって、変化する遊技状態を役物の移動を要する遊技状態に設定すれば、遊技者は、単に遊技状態が変更したことを、音質の変更と共に、役物の移動によって視覚的にも認識可能となる。本発明の構成は、遊技機に極めて適した態様である。
5)本実施形態によれば、音響制御プログラムがサウンドライブラリというソフトウェアモジュールで提供される。よって、サウンド開発担当者は、当該サウンドライブラリを組み込むだけで本発明の音響制御が可能となり便宜である。
6)本実施形態によれば、演出管理基板60aから画像音響再生基板60bへの制御が演出制御コマンドという形式で行われる。よって、開発・検査時に、演出管理基板60aに代えて検出装置からのコマンドを提供して音響制御の動作や音響検査が実施でき、音響開発が容易に行える。
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、遊技機の音源回路により音質を制御する例に関する。
本実施形態2において、図1に示す筐体構造及び図2に示すハードウェア構成については、上記実施形態1と変更はない。
但し、図10に示すように、本実施形態2では、役物駆動装置90を備えない代わりに、サブ制御基板60において、電気的に音質制御を行うための構成を備える。
(サブ制御基板における機能ブロック)
次に、サブ制御基板60の機能的な構成について説明する。
図11は、サブ制御基板60の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
図11に示すように、サブ制御基板60は、演出管理基板60a側の演出パターン選択部201、画像音響再生基板60b側の画像制御部202、音響制御部203、及び音響生成部204を機能ブロックとして備えている。
(演出パターン選択部201)
演出パターン選択部201は、メイン制御基板50から送信された遊技制御コマンドの示す遊技状態に応じて演出パターンを選択する機能ブロックである。この演出パターン選択部201は、本発明の遊技状態判定部として機能する。
具体的には、演出パターン選択部201は、メイン制御基板50の役抽選部103からの遊技制御コマンドを受けて、当選した役等に応じた演出パターンを選択したり、メイン制御基板50の入賞判定部107及び特別役遊技制御部108からの遊技制御コマンドを受けて、入賞役や遊技状態に応じた演出パターンを選択したりする。
ここで演出パターンは、スタートスイッチ41が押下されたかいずれのストップスイッチ42が押下されたか、いずれのリール31L、31C、及び31Rが停止したかといった遊技の進行状態や、抽選の結果、決定した役の種類、通常遊技か特別遊技かといった遊技状態に応じて選択されるものである。また、遊技状態コマンドにより、遊技状態が遊技待機モードであるか遊技継続モードであるかも認識し、画像音響再生基板60bに対し、遊技待機状態であるか遊技継続状態であるかに対応した演出を指示する。
演出パターン選択部201は、演出内容を指示する演出制御コマンドを画像音響再生基板60bの画像制御部202及び音響制御部203に出力するようになっている。
なお、演出パターン選択部201は、サブCPU61がROM62に格納された演出制御プログラムを実行することにより機能的に実現されるものである。
(画像制御部202)
画像制御部202は、演出制御コマンドを受信し、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに基づく画像制御を行う機能ブロックである。
すなわち、画像制御部202は、選択された演出パターンに対応付けられた画像を表示するための三次元画像データを作成し、二次元画像に展開し、演出表示装置40に供給して、画像表示領域上に画像を表示させるように動作する。
なお、画像制御部202は、画像音響プロセッサ64がROM65に格納された画像制御プログラムを実行することにより機能的に実現されるものである。
(音響制御部203)
音響制御部203は、演出制御コマンドを受信し、演出パターン選択部201によって選択された演出パターンに基づく音響制御を行う機能ブロックである。すなわち、音響制御部203は、演出制御コマンドにより指定された演出パターンに基づき画像に同期して発音させるための音響を特定する音響特定情報(音質制御情報を含む)を出力する。この音響制御部203は、画像音響プロセッサ64がROM65に格納された音響制御プログラムを実行することにより機能的に実現されるものである。音響制御部203は、この音響制御プログラムにより、本発明に係る音響制御装置として動作する。
(音響生成部204)
音響生成部204は、音響制御部203から送出された音響特定情報によって特定される音源、音程、及び定位の音響信号を生成するための機能ブロックである。音響生成部205は、音源回路68が画像音響プロセッサ64の制御に基づいて動作することにより機能的に実現されるものである。
(音響制御装置の詳細な機能ブロック)
次に、本発明に係る音響制御部203及び音響生成部204の構成について説明する。
図12に、音響制御部203及び音響生成部204の詳細な機能ブロックを示す。
図12に示すように、音響制御部203は、音質制御部301を備えている。
前述したように、これら機能ブロックは、画像音響プロセッサ64がROM65に格納された音響制御プログラムを実行することにより実現される。この音響制御プログラムは、プログラム開発時に、ソフトウェアモジュールとして提供されるサウンドライブラリを組み込むこと(コンパイル)で製作される。このようなライブラリは、リロケータブルに作成されており、コンパイル時に全体である音響制御プログラム中の絶対的なアドレスが決定される。例えば、画像制御プログラムと一体となった画像音響制御プログラムの一部として組み込まれる。
(音響生成部204)
音響生成部204は、図12に示すように、音源データ記憶部401、音源選択部402、音質変更部403、右チャネル合成部405、及び左チャネル合成部406を備えている。
音源データ記憶部401は、複数種類の音源データが記憶されている。この音源データ記憶部401には、図2におけるサウンドROM69が相当している。
音源選択部402は、音源データを特定する情報が音響特定情報に含まれていた場合に、該情報により特定される音源を選択する。例えば、音響特定情報がコマンド形式で出力される場合、音源選択部402は、音源を特定するコマンドが提供されたら、特定された音源データを音源データ記憶部401から読み出し、音響信号を生成する。例えば、音響特定情報は、音源データの種類及びチャネルを指定可能になっている。チャネル数は、例えば8チャネルであったり16チャネルであったりする。いずれのチャネルに対しても、任意の音源データに基づく音響信号を出力させることができる。
音質変更部403は、本発明に係り、音響特定情報に含まれる音質制御情報、例えばフィルタ定数に基づき、音響信号のデジタルフィルタリングを行う。デジタルフィルタリングは、非再帰形デジタルフィルタ(FIR)であっても再帰形デジタルフィルタ(IIR)であってもよい。フィルタ定数は、フーリエ級数展開等をすることによって得られる。例えば、必要とされるフィルタの周波数特性を伝達関数で表現し、それをz変換関数に代入し、絶対値で演算することで、デジタルフィルタに設定可能な情報であるタップ数とタップ係数が得られる。これがフィルタ常数となる。フィルタ定数は、音質制御部301が、予め必要とされる種類のフィルタ定数を記憶しておき、フィルタリングが必要なタイミングで音質変更部403に設定するように構成することが好ましい。但し、音質制御部301が、必要なタイミング毎に演算して設定するように構成してもよい。音質の変更態様の種類によってデジタルフィルタに設定するフィルタ定数(タップ数・タップ係数)を変更可能である。
図13に音質変更部403に設定可能なフィルタの周波数特性を示す。音質制御部301からのフィルタ定数によって、各種のフィルタを電気的に実現することが可能である。例えば、図13Aに示すようなローパスフィルタ、図13Bに示すようなハイパスフィルタ、図13Cに示すようなバンドパスフィルタを設定可能である。
本実施形態2では、特に音質の変化が顕著に感じられる、高音域の周波数成分を減衰させたローパスフィルタ(図13A)を利用するものとする。
音質変更部403からの出力は、右チャネル及び左チャネルのそれぞれから出力される。右チャネル及び左チャネルそれぞれの音響信号は、チャネル毎に右チャネル合成部405、左チャネル合成部406でそれぞれ合成される。そして、右チャネル用スピーカ71R及び左チャネル用スピーカ71Lから音響として発音される。
(サブ制御基板における動作)
次に、サブ制御基板60における演出制御及び画像・音響再生動作について説明する。
図14は、サブ制御基板60の画像音響再生基板60bにおける制御を示すフローチャートである。
ステップS301において、画像音響再生基板60bの音質制御部301は、演出管理基板60aの演出パターン選択部201からの演出制御コマンドが受信されるまで待つ(NO)。演出制御コマンドを受信したら(S301/YES)、音質制御部301は、ステップS303に移行し、遊技待機状態であるか否かを判定する。その結果、遊技待機状態である場合(ステップS303/YES)、ステップS304において、音質制御部301は、遊技状態フラグを「遊技待機」モードにセットする。一方、遊技待機状態でない場合(ステップS303/NO)、すなわち遊技継続状態である場合、ステップS305において、入賞判定部107は、遊技状態フラグを「遊技継続」モードにセットする。
もしも音質の変更態様を三種類以上とする場合、「遊技継続」モードをさらに細分化、例えば、「通常遊技」であるか「特別遊技」であるかに分ける。そして、その遊技状態に応じて遊技状態フラグの制御を行う。
ステップS306において、音質制御部301は、遊技状態フラグを判定する。その結果、遊技状態フラグの示す遊技状態が「遊技待機」モードであることを示している場合には(YES)、ステップS307において、音質制御部301は、音質変更部403をローパスフィルタとして機能させるための音質制御情報、例えばフィルタ定数を出力する。その結果、音質変更部403はローパスフィルタとして機能し、音源選択部402で合成された音響信号のうち、高音域の周波数成分が減衰された音響信号がスピーカ71に提供され、籠もった感じの音が提供される。
一方、ステップS306において、音質制御部301は、遊技状態フラグの示す遊技状態が遊技待機状態で無い場合(NO)、さらにステップS308において遊技状態フラグが遊技継続状態を示しているかを判定する。その結果、遊技状態フラグが遊技継続状態であることを示している場合(ステップS308/YES)、ステップS309において、音質制御部301は、音質変更部401のフィルタ機能を解除させる音質制御情報を出力する。その結果、音質変更部403は、音源選択部402で合成された音響信号の周波数特性に影響を与えない。よって、特定の周波数成分が減衰されていない音響信号がスピーカ71に提供され、高音域まで明りょうな音が提供される。
なお、音質の変更態様を三種類以上とする場合には、例えば、音質変更部403のデジタルフィルタに設定するフィルタ定数の種類を多種類設けることが考えられる。フィルタの種類を多様にすることにより、音質を細やかに変更することができる。
また、フィルタは、ローパスフィルタが音質変更を認識させやすいため好適であるが、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、その他各種フィルタも周波数成分を変更するものであり、利用可能である。
また、画像については、画像制御部202が、演出制御コマンドに基づいた画像データを生成する。具体的には、描画タイミングに同期させて、演出に関与するオブジェクト(データ)を仮想三次元空間に配置するモデリング変換処理が実施される。次いで、ビューイング変換が実施され、正規変換されたオブジェクトの各々に対応付けられているテクスチャに関するテクスチャデータがオブジェクトの表面にレンダリングされる。そして、仮想三次元空間に視点座標系で定義されたオブジェクトのそれぞれについて、視点座標を基準にして透視投影変換処理が実行される。生成された画像データがビデオRAM66に格納され、演出表示装置40に送出される。
以上、本実施形態2によれば、音質変更部403のデジタルフィルタが音響信号の周波数成分を変更するので、音響発生部から送出される音響が遊技状態に応じて変更される。このとき、音響信号のレベル全体を減衰させることなく、特定の周波数成分のみを減衰させるので、音量を大きく減少させることなく音質を変更することが可能である。よって、遊技機がホール等の騒音レベルの高い環境に設置されていたとしても、遊技者に確実に遊技状態の変化を告知することができる。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形して適用する事が可能である。
例えば、上記実施形態2においてはデジタルフィルタの種類を一種類(ローパスフィルタ)としたが、これに限られない。例えば、遊技状態に応じて、または、遊技状態が変更されてからの経過時間に応じて、フィルタ定数を能動的に変更することが可能である。例えば、遊技待機状態に入った時からの経過時間に応じてカットオフ周波数を徐々に低くしていくことが考えられる。逆に、遊技継続状態に入った時からの経過時間に応じてカットオフ周波数を徐々に高くしていくことも考えられる。このようにすれば、遊技状態が変化した時からいきなり音質が変化することを防止し、フェードアウトしたりフェードインしたりする自然な音質の変化を演出可能である。
また、カットオフ周波数を変更する代わりに、または、それに併せて、デジタルフィルタに指定するフィルタの減衰率を変化させることも可能である。例えば、遊技待機状態に入った時からの経過時間に応じて減衰率(係数)を徐々に大きくしていくことが考えられる。逆に、遊技継続状態に入った時からの経過時間に応じて減衰率を徐々に小さくしていくことも考えられる。このように処理しても、遊技状態が変化した時からいきなり音質が変化することを防止し、フェードアウトしたりフェードインしたりする自然な音質の変化を演出可能である。
また、上記実施形態では、メイン制御基板、サブ制御基板というように遊技制御と演出制御とを分離していたが、このような形態に限定されない。例えば、遊技制御と演出制御と区別せず、統一的な制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、さらに演出管理基板と画像音響再生基板というように演出制御と画像・音響再生とを分離していたが、このような形態に限定されない。実施形態2のように一体的に制御する他、画像制御のみを他の処理と分離したり、音響制御のみを他の処理と分離したりしてもよい。
また、上記した本発明実施形態では、遊技機としてスロットマシンを例示したが、これに限定されない。例えば、遊技機であればパチンコ機等に適用することも可能である。また、遊技機に限定されず、例えばシミュレーション装置やゲーム装置における音響制御にも適用することが可能である。
本発明の実施形態に係るスロットマシンの正面図 本発明の実施形態に係るスロットマシンのシステム構成を示すブロック図 実施形態1のメイン制御基板の機能ブロック図 役物駆動装置の構成図1 役物駆動装置の構成図2 遮蔽板の遊技継続状態における駆動配置図 遮蔽板の遊技待機状態における駆動配置図 役物駆動装置の遊技待機状態における正面図 役物駆動装置の遊技待機状態における側面図 役物駆動装置の遊技継続状態における正面図 役物駆動装置の遊技継続状態における側面図 実施形態1のメイン制御基板による制御を示すフローチャート 実施形態1における音響制御処理の動作を示すフローチャート 実施形態2のメイン制御基板の機能ブロック図 実施形態2におけるサブ制御基板の機能ブロック図 実施形態2におけるサブ制御基板の画像音響再生基板の機能ブロック図 音質変更部におけるローパスフィルタの周波数特性 音質変更部におけるハイパスフィルタの周波数特性 音質変更部におけるバンドパスフィルタの周波数特性 実施形態2における音響制御処理の動作を示すフローチャート
符号の説明
10 スロットマシン、21 表示窓、31 リール、31L 左リール、31C 中リール、31R 右リール、40 演出表示装置、50 メイン制御基板、51 メインCPU、52、62、65 ROM、53、63 RAM、54、73 I/F回路、60 サブ制御基板、60a 演出管理基板、60b 画像音響再生基板、71、71R,71L スピーカ、101 制御部、102 抽選テーブル、103 役抽選部、105 フラグ情報記憶部、106 リール制御部、107 入賞(遊技状態)判定部、108 遊技状態(音質)制御部、201 演出パターン選択部、202 画像制御部、203 音響制御部、204 音響生成部、301 音質制御部、401 音源データ記憶部、402 音源選択部、403 音質変更部、405、406 合成部、

Claims (10)

  1. 音響を発生する音響発生部を備えた遊技機であって、
    遊技状態を判定する遊技状態判定部と、
    判定された該遊技状態に応じて該音響の音質の変更態様を決定する音質制御部と、
    決定された該変更態様に応じて該音響の音質を変更する音質変更部と、を備える遊技機。
  2. 前記音質制御部は、
    前記遊技状態が遊技待機状態である場合に、前記音質を変化させ、
    前記遊技待機状態が解除された場合に、変更された前記音響の音質を元の音質に戻す、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記音質変更部は、
    前記遊技待機状態である場合に、前記音響に含まれる周波数成分を変更する、請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記音質変更部は、
    所定の周波数成分を吸収可能な遮蔽物と、
    該遮蔽物を前記音響発生部に配置する手段と、
    を備え、
    該遮蔽物は、前記音響の一部の周波数成分の音波が回折して送出される位置に配置される、請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記遮蔽物は、該遊技機における役物としての装飾部材を有する、請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記音質変更部は、
    前記音響を発生させるための音響信号に含まれる所定の周波数成分を変更するフィルタ機能を備える、請求項1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記音質変更部は、
    前記遊技待機状態である場合における、前記周波数成分の減衰率を変更可能に構成されている、請求項6に記載の遊技機。
  8. コンピュータに、
    遊技状態を判定する機能と、
    判定された該遊技状態に応じて該音響の音質の変更態様を決定する機能と、
    決定された該変更態様に応じて該音響の音質を変更する機能と、
    を実行させるための音響制御プログラム。
  9. さらに、前記遊技状態が遊技待機状態である場合に、前記音響の音質を変更する機能と、
    前記遊技待機状態が解除された場合に、変更された前記音響の音質を元の音質に戻す機能と、を備える請求項8に記載の音響制御プログラム。
  10. 前記音質を変更する機能は、前記音響に含まれる周波数成分を変更する機能である、請求項8または9に記載の音響制御プログラム。
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