JP2008042617A - デジタルカメラ - Google Patents

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    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/64Computer-aided capture of images, e.g. transfer from script file into camera, check of taken image quality, advice or proposal for image composition or decision on when to take image

Abstract

【課題】より正確なシーン自動判別を可能にする指標を提供する。
【解決手段】シーン自動判別を行う際は、予め、その撮影シーンにおいて特徴的な被写体である想定被写体が存在する可能性をシーン信頼度として各撮影シーンごとに算出しておく。このシーン信頼度算出のために、予め、デジタルカメラには、各撮影シーンの想定被写体の色特性および輝度特性がシーン特性として記憶されている。シーン信頼度を算出する際には、プレビュー画像を複数のブロックに分割するとともに、各ブロックの代表輝度値および代表色値をブロック特性として算出する。そして、算出されたブロック特性と各撮影シーンのシーン特性との比較に基づいてシーン信頼度を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、予め規定されている複数の撮影シーンから現在の撮影状況に適した撮影シーンを好適シーンとして択一的に設定可能なデジタルカメラに関する。
現在、撮影シーン機能を備えたカメラが多数、流通している。撮影シーン機能は、予め規定されている複数の撮影シーンから、現在の撮影状況に適した撮影シーンを好適シーンとして選択、設定した場合に、当該撮影状況に応じた種々の撮影条件を自動的に設定する機能である。例えば、人物を撮影する際、ユーザは、人物撮影に好適なポートレートシーンを好適シーンとして選択、設定する。ポートレートシーンが設定されれば、カメラは、各種撮影条件、例えば、絞りやシャッタスピード、色補正処理の制御パラメータなどの値を、人物撮影に好適な値に自動的に設定する。
かかる撮影シーン機能を用いれば、より好適な画像撮影が可能となる一方で、撮影のたびにユーザが手動で撮影シーンを選択するのは煩雑という問題があった。そこで、従来から、カメラ側で現在の撮影状況に好適な撮影シーンを自動的に判別するシーン自動判別に関する技術が多数提案されている。
シーン自動判別は、被写体距離や環境輝度などの情報に基づいて現在の撮影状況を推定し、好適な撮影シーンを判別する。また、特許文献1,2に記載されているように、プレビュー画像から現在の光源種類や光源と主要被写体との関係(逆光か否かなど)を判断し、シーン自動判別に利用する技術も知られている。また、顔認識手段をカメラに設けておき、当該顔認識手段でプレビュー画像から人物の顔が認識できたか否かで、ポートレートシーンか否かを判断する技術も知られている。これらの技術を用いれば、シーン自動判別の精度をある程度、向上させることができる。
特開2003−18453号公報 特開2006−92137号公報
しかしながら、上述したような従来のシーン自動判別技術は、人物以外の被写体種類を特定できなかった。そのため、ポートレートシーン以外で、被写体に特徴がある撮影シーン、例えば、文書の撮影に好適なテキストシーンなどを適切に判断することができなかった。その結果、シーン自動判別において誤判別が発生しやすかった。
そこで、本発明では、シーン自動判別の精度をより向上できうる指標を提供することを目的とする。
本発明のデジタルカメラは、予め規定されている複数の撮影シーンから現在の撮影状況に適した撮影シーンを好適シーンとして択一的に設定可能なデジタルカメラであって、撮影光学系により集光された被写体像を光電変換して撮像画像を取得する撮像手段と、撮像画像を複数のブロックに分割するとともに、各ブロックの代表輝度値および代表色値をブロック特性として算出するブロック分割手段と、各撮影シーンにおいて特徴的な被写体である想定被写体の色特性および輝度特性の少なくとも一方をシーン特性として各撮影シーンごとに予め記憶する記憶手段と、前記ブロック特性とシーン特性との比較に基づいて、撮像画像に想定被写体が写っている可能性をシーン信頼度として各撮影シーンごとに算出する信頼度算出手段と、を備えることを特徴とする。
好適な態様では、信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、シーン特性と同じ特性を有するブロックの数に基づいてシーン信頼度を算出する。
他の好適な態様では、シーン特性は、想定被写体の色範囲および輝度範囲であり、信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、その代表色値が想定被写体の色範囲に納まり、かつ、その代表輝度値が想定被写体の輝度範囲に収まるブロックの数に基づいてシーン信頼度を算出する。
他の好適な態様では、互いに異なる色特性および輝度特性を有する複数の想定被写体がある撮影シーンについては、記憶手段は、当該撮影シーンのシーン特性として、各想定被写体ごとの色特性および輝度特性を被写体特性として記憶し、信頼度算出手段は、被写体特性と同じ特性を有するブロックの数に基づいて各想定被写体が存在する可能性を算出し、算出された各想定被写体ごとの可能性の和に基づいてシーン信頼度を算出する。
他の好適な態様では、信頼度算出手段は、互いに相反する条件下で成立する2以上の撮影シーンについてブロック数に基づいて算出されたシーン信頼度が、いずれも、一定基準以上であった場合には、前記2以上の撮影シーンのシーン信頼度をいずれも0とする。
他の好適な態様では、記憶手段は、ロウソクの灯りの下での撮影に好適なキャンドルライトシーンのシーン特性として、ロウソクの灯りの色範囲と、低輝度となるブロックの数である低輝度ブロック数と、ロウソクの灯りの色の基準値と、を記憶しており、信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、最高輝度のブロックの代表色値が前記ロウソクの灯りの色範囲に収まり、かつ、低輝度ブロックの数が前記低輝度ブロック数以上の場合に、ロウソクの灯りの色の基準値と最高輝度の代表色値との比率に基づいてシーン信頼度を算出する。
他の好適な態様では、さらに、一定基準以上のシーン信頼度が算出された撮影シーンを、好適シーンの候補としてユーザに提示する提示手段を有する。
本発明によれば、ブロック特性とシーン特性との比較に基づいて、撮像画像に想定被写体が写っている可能性をシーン信頼度として各撮影シーンごとに算出している。この撮影シーンごとのシーン信頼度によれば、現在の被写体種類をある程度推測することができる。したがって、このシーン信頼度を利用すれば、シーン自動判別の精度をより向上できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態であるデジタルカメラ10の構成を示すブロック図である。このデジタルカメラ10は、予め規定されている複数の撮影シーンから現在の撮影状況に適した撮影シーンを好適シーンとして択一的に設定可能となっている。すなわち、デジタルカメラには、予め、人物撮影に適したポートレートシーンや、文書の撮影に適したテキストシーン、花の撮影に適したフラワーシーンなどが規定されている。撮影時において、この予め規定された複数の撮影シーンから一つの撮影シーンを好適シーンとして選択、設定すると、デジタルカメラ10は、当該撮影シーンでの好適な撮影が可能となる撮影条件を自動的に設定する。すなわち、ポートレートシーンが選択、設定されれば、シャッタスピードや絞り、色補正処理パラメータなどが、人物撮影に好適な値に自動調節される。
ここで、好適シーンの選択、設定は、ユーザにより手動で行われる他、カメラ側で自動的にも行われる。すなわち、ユーザにより好適シーンの設定がなされなかった場合、このデジタルカメラ10は、様々な情報、例えば、被写体距離や環境輝度、顔認識結果などの情報に基づいて現在の撮影状況に適した撮影シーンを判別する。そして、デジタルカメラは、最も現在の撮影状況に適していると判別した撮影シーンを、好適シーンとして設定する。この好適シーンの自動判別のために、本実施形態のデジタルカメラ10は、後に詳説するシーン信頼度を算出する。シーン信頼度は、各撮影シーンにおいて特徴的な被写体が存在する可能性の高さを示す指標である。以下では、このシーン信頼度の算出に関する記載を中心として、このデジタルカメラ10の構成について説明する。
絞り部材12およびレンズ14を介して入力された被写体の光束は、撮像素子であるCCD16で焦点を結ぶ。CCD16は、入力された光束を電気信号に変換し、画像信号として出力する。このCCD16による光電変換のタイミングは、タイミングジェネレータ(TG)28を介してCPU34により制御される。通常、CCD16は、LCD26に表示されるプレビュー画像を取得するために一定間隔で常時、電荷の蓄積および電荷の掃き出しを行う。また、ユーザから撮像指示があった場合には、プレビュー画像取得のため光電変換を一時中断し、実際の画像撮像に必要な露光時間、電荷を蓄積した上で、電荷の掃き出しを行う。
CCD16から出力された画像信号は、二重相関サンプリング回路(CDS)18による所定のアナログ信号処理、増幅回路(AMP)20による増幅処理が施された後、A/D変換器(A/D)22によりデジタルデータに変換される。デジタルデータは、画像データとして画像処理部24およびブロック特性取得部50に出力される。画像処理部24において画像データは、RGB分離部38によりR成分、G成分、B成分の三つの色成分に分離される。分離されたデータは、ホワイトバランス(WB)処理部42、γ補正部40、色補正部44に順次送られ、所定の画像処理が施される。このうち、WB処理部42では、WBゲイン算出部52で算出された三種類のWBゲイン、すなわち、Rゲイン、Gゲイン、Bゲインを、対応する色成分データに乗算することによりWB処理を行う。
画像処理が施された画像データは、LCD26および圧縮伸張回路30に出力される。LCD26は、画像処理が施された画像データを電気的に表示する。ここでLCD26に表示される画像データはプレビュー画像と、後述する記録媒体32に記録された記録画像と、がある。プレビュー画像を表示している場合、LCD26は、撮像可能な被写体を表示する電子ファインダとして機能する。また、記録媒体32に記録された記録画像を表示している場合、LCD26は、記録済みの画像を再生表示する再生モニタとして機能する。
圧縮伸張回路30は、入力された画像データに対して、圧縮処理を施す。圧縮処理が施された画像データは、記録画像として記録媒体32に記録される。この記録媒体32に記録された記録画像は、ユーザからの指示に応じて、圧縮伸張回路30により伸張処理された後、LCD26に表示される。
ブロック特性取得部50は、入力された画像データを複数のブロックに分割するとともに、各ブロックの代表輝度値および代表色値をブロック特性として算出する。算出されたブロック特性は、WBゲイン算出部52およびシーン信頼度算出部54に入力される。WBゲイン算出部52は、入力されたブロック特性に基づいて画像データの光源種類を推定し、WB処理に必要なWBゲインを算出する。算出されたWBゲインは、既述のWB処理部42に入力される。
シーン信頼度算出部54は、プレビュー画像のブロック特性に基づいて、撮影シーンの自動判別に利用される指標であるシーン信頼度を算出する。このシーン信頼度は、被写体距離や環境輝度、人物の有無などだけでは判別しにくく、かつ、特徴的な被写体が存在するであろう撮影シーンについて算出される。かかる撮影シーンが複数存在する場合は、各撮影シーンそれぞれに一つずつシーン信頼度を算出する。本実施形態では、文書の撮影に好適なテキストシーン、花の撮影に好適なフラワーシーン、砂浜での撮影に好適なビーチシーン、雪中での撮影に好適なスノウシーン、および、ロウソクの灯りの下での撮影に好適なキャンドルライトシーンについてシーン信頼度を算出している。このシーン信頼度については後に詳説する。
算出されたシーン信頼度は、シーン判別部56に入力される。シーン判別部56は、ユーザにより好適シーンの設定がなされなかった場合に、現在の撮影状況に適した撮影シーンを自動的に判別する。このシーン自動判別は、既述したシーン信頼度の他、被写体距離や、環境輝度、人物の有無などの情報に基づいて行われる。ここで被写体距離としては、AF制御部(図示せず)により得られた測距情報が用いられる。また、環境輝度は、プレビュー画像全体の輝度値や、測光センサ(図示せず)での検知結果などに基づいて算出される。さらに、人物の有無は、顔認識回路(図示せず)によってプレビュー画像から人物の顔が認識できたか否かに基づいて判断される。撮影シーンの判別結果は、シーン設定部58に入力される。
シーン設定部58は、シーン判別部56で好適シーンと判別された撮影シーン、あるいは、操作部を介してユーザから好適シーンとして指定された撮影シーンに応じた撮影条件を決定し、当該撮影条件での撮像が可能となるように各部の制御パラメータを調整する。具体的には、撮影シーンに応じて、撮影時におけるフラッシュの有無や、シャッタスピード、画像処理部で行われる画像処理パラメータなどを調整する。
内部メモリ59には、既述のシーン信頼度算出で必要となるシーン特性情報や、シーン自動判別を行う際に必要となる各種閾値情報、撮影シーンに対応した撮影条件などが記憶されている。シーン信頼度算出54等は、必要に応じて、この内部メモリ59に記憶されている各種情報を参照し、演算を実行する。
次に、シーン自動判別に利用されるシーン信頼度について簡単に説明する。既述したとおり、ユーザから好適シーンの選択、設定がなされなかった場合には、シーン判別部56が好適シーンを自動的に判別し、設定する。
このシーン自動判別の際には、被写体距離や環境輝度、人物の有無などが考慮される。ここで、被写体距離や環境輝度などに基づいて撮影シーンを自動判別する技術は、従来から多数知られている。また、プレビュー画像の持つ色特性および輝度特性に基づいて、光源種類や光源と主要被写体との関係(逆光か否かなど)を判断し、シーン自動判別に利用する技術も知られている。さらに、カメラに顔認識手段を設けておき、当該顔認識手段によってプレビュー画像から人物の顔が認識された場合にはポートレートシーンであると自動的に判定する技術も提案されている。これらの技術によれば、シーン自動判別の精度をある程度向上させることができる。
しかしながら、被写体距離や環境輝度、光源種類、人物の有無だけでは、判別しにくい撮影シーンも存在する。特に、想定される被写体種類に特徴があるような撮影シーンの判別は従来技術では、困難であった。例えば、文書の撮影に好適なテキストシーンと、花の撮影に好適なフラワーシーンと、を被写体距離や環境輝度等に基づいて区別することは困難であった。すなわち、文書を撮影する場合も、花を撮影する場合も、被写体距離は比較的小さく、環境輝度は比較的高く、人物は存在しない状況である場合が多い。このテキストシーンとフラワーシーンとの最大の違いは、想定される被写体の種類である。したがって、プレビュー画像に存在している被写体の種類がある程度推測できなければテキストシーンとフラワーシーンとを明確に区別することは困難といえる。また、スノウシーンやビーチシーンも、環境輝度や被写体距離、光源種類などから、その他の撮影シーン、例えば、遠景撮影に好適なランドスケープと区別することが困難であった。
そこで、本実施形態では、一部の撮影シーンについては、シーン信頼度を算出し、このシーン信頼度をシーン自動判別に利用している。シーン信頼度は、その撮影シーンにおいて特徴的な被写体が存在する可能性の高さを示す指標である。なお、以下では、撮影シーンにおいて特徴的な被写体のことを「想定被写体」という。ここで、想定被写体、すなわち、その撮影シーンにおいて特徴的な被写体は、当該撮影シーンにおいて必ず存在すると推測される被写体である。したがって、想定被写体は、必ずしも、主要被写体とは限らない。例えば、砂浜での撮影に好適なビーチシーンにおいては「砂浜」が想定被写体となる。また、文書の撮影に好適なテキストシーンにおいては「文書」が想定被写体となる。
なお、既述したとおり、シーン判定部58は、シーン信頼度だけに基づいてシーン判定するのではなく、被写体距離や環境輝度等も考慮してシーン判別を行う。したがって、例えば、テキストシーンのシーン信頼度が高くても、被写体距離が大きい場合には、現在の状況はテキストシーンではない、と判定する場合もある。
シーン信頼度を算出するために、デジタルカメラ10の内部メモリ59には、予め、各撮影シーンの想定被写体の色特性および輝度特性の少なくとも一方がシーン特性として記憶されている。シーン信頼度算出部54は、このシーン特性と、プレビュー画像のブロック特性(各ブロックの代表色値および代表輝度値)と、を比較することでシーン信頼度を算出する。ここで、シーン信頼度の算出に際して、画素単位での輝度値および色値ではなく、ブロック単位での輝度値および色値を用いるのは演算速度を低減するためである。
より具体的なシーン信頼度の算出手順は、各撮影シーンごとに若干異なっている。そこで、以下では、各撮影シーンごとに、そのシーン信頼度の具体的な算出手順を説明する。
はじめに、本実施形態における色値の表現態様について簡単に説明する。本実施形態では、Tスペースと呼ばれるカラースペースを用いて色値を表現している。Tスペースは、図2に図示するように、横軸であるTi軸が青−赤(色温度)を、縦軸であるTg軸がマゼンタ−緑を示している。本実施形態において、色値は、このTスペース上の座標値として表される。なお、RGB値で表現された色値をTスペース上の座標値に変換する場合は、次の式1を用いる。
Figure 2008042617
ここで、Tlはブロックの輝度を表し、Tg,Tiはブロックの色差を表す。Tスペースにおいては、このTgを縦軸、Tiを横軸として色を表現している。なお、ここで用いた線形変換の行列はあくまで一例であり、別の行列を用いてももちろん良い。
なお、図2においては、破線で図示された矩形は、参考として図示された各種光源の色範囲である。すなわち、矩形Etuはタングステン光の色範囲を、矩形Edyは昼光の色範囲を、矩形Eosは日陰の色範囲を、矩形Eflは蛍光灯の色範囲をそれぞれ示している。
次に、テキストシーンの信頼度(以下「テキスト信頼度Pt」という)の算出について説明する。テキストシーンは、文書の撮影に好適な撮影シーンである。したがって、このテキストシーンでの想定被写体は、図3に図示するように、文字列62が記録された用紙60である。通常、用紙は単色(例えば、白一色など)であり、また、文字列も単色(例えば、黒一色など)である。換言すれば、テキストシーンの想定被写体である文書は、比較的、色の変化に乏しい被写体といえる。そこで、本実施形態では、プレビュー画像全体での色の変化が小さければ小さいほどテキスト信頼度Ptが高いと判断する。より具体的には、プレビュー画像を構成する複数のブロックの代表色値の平均値を算出し、当該平均値を中心とする一定範囲内にその代表値が収まるブロックが多いほどテキスト信頼度Ptが高いと判断する。
図4、図5は、このテキスト信頼度Ptの算出の様子を示す図である。テキスト信頼度Ptを算出する場合は、まず、プレビュー画像を構成する全てのブロックの代表色値の平均値Cave=(Tiave,Tgave)を算出する。続いて、この平均値CaveからTi方向に±ThTi以内、かつ、Tg方向に±ThTg以内の範囲をテキスト色範囲Etとして設定する。ここで、テキスト色範囲Etの大きさを規定する値であるThTiおよびThTgは、テキストシーンのシーン特性情報として予め内部メモリ59に記憶されている。このThTiおよびThTgの大きさは、通常の文書が有する色の分散量に基づいて決定されている。
テキスト色範囲Etが設定できれば、続いて、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、その代表色値が当該テキスト色範囲Etに収まるブロックの数をテキストブロック数NumTとしてカウントする。このテキストブロック数NumTが多いほど、プレビュー画像の被写体は色変化の乏しい被写体、ひいては、文書である可能性が高くなるといえる。
テキストブロック数NumTがカウントできれば、続いて、当該テキストブロック数NumTに基づいてテキスト信頼度Ptを算出する。これは、内部メモリ59に予め記憶されたテキスト信頼度曲線に基づいて算出される。図5は、テキスト信頼度曲線の一例を示す図である。図5において、横軸はテキストブロック数NumTを、縦軸はテキスト信頼度Ptを示している。
図5から明らかなとおり、本実施形態では、テキストブロック数NumTが多いほどテキスト信頼度Ptが高くなる。これは、既述したとおり、テキストブロック数NumTが多いほど、プレビュー画像の被写体は色変化が乏しく、文書である可能性が高くなるからである。
ただし、テキストブロック数NumTが一定以下の場合は、プレビュー画像の被写体が文書である可能性は極めて低いと考えられる。したがって、本実施形態では、テキストブロック数NumTが第一基準NumT1以下の場合には、テキスト信頼度曲線の傾きを小さくし、テキストブロック数NumTに対するテキスト信頼度Ptの感度を低くしている。また、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち殆どのブロックがテキストブロックであった場合は、当該プレビュー画像の被写体が文書である可能性は非常に高いといえる。したがって、テキストブロック数NumTが第二基準値NumT2(NumT2<NumT1)以上の場合は、テキスト信頼度Ptを最大値、すなわち、「1」と判断するようにしている。
次に、フラワーシーンの信頼度(以下、「フラワー信頼度Pf」という)の算出について説明する。フラワーシーンは、花の撮影に好適な撮影シーンである。このフラワーシーンでの想定被写体は、図6に図示するように、色鮮やかな花弁64と、緑色っぽい葉や茎66と、の二つであるといえる。そこで、本実施形態では、プレビュー画面に花弁が存在する可能性Ppと、プレビュー画像に葉や茎が存在する可能性Plの両方をそれぞれ算出し、両者の和をフラワー信頼度Pfとしている(Pf=Pp+Pl)。以下では、花弁が存在する可能性を花弁信頼度Ppと、葉または茎が存在する可能性を葉信頼度Plという。花弁信頼度Ppは通常の花弁が有する色特性および輝度特性と同じ特性を有するブロックの総数に基づいて、葉信頼度Plは通常の葉等が有する色特性および輝度特性と同じ特性を満たすブロックの総数に基づいて、それぞれ算出される。
図7、図8は、フラワー信頼度Ptの算出の様子を示す図である。既述したとおり、フラワー信頼度Pfは、花弁が存在する可能性である花弁信頼度Ppと、葉や茎が存在する可能性である葉信頼度Plの和として算出される。したがって、ここでは、まず、葉信頼度Plの算出について説明する。葉信頼度Plは、葉や茎が持つ色特性および輝度特性を満たすブロックの総数に基づいて算出される。通常、葉や茎は、緑色またはこれに類似する色を有しており、かつ、その輝度が比較的暗い。そこで、本実施形態では、予め、通常の葉や茎が有する色の範囲である葉色範囲Elと、通常の葉や茎が有する輝度のうち最大値である葉輝度基準値Thlと、を葉特性として内部メモリ59に記憶しておく。ここで、本実施形態では、Tg値が、蛍光灯の色範囲EflのTg値の最小値FlTg_min(図3参照)以上となる範囲を葉色範囲Elとしている。すなわち、図7において、濃い墨塗りをした範囲を葉色範囲Elとしている。
葉信頼度Plを算出する際は、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、その代表色値が葉色範囲Elに納まり、かつ、その代表輝度値が葉輝度基準値Thl未満となるブロックの総数を葉ブロック数NumLとしてカウントする。そして、この葉ブロック数NumLに基づいて葉信頼度Plを算出する。葉信頼度Plの算出には、テキスト信頼度Ptと同様に、ブロック数と信頼度との関係を表す信頼度曲線を利用する。図8は、葉ブロック数NumLと葉信頼度Plとの関係を表す葉信頼度曲線である。図8から明らかなように、葉信頼度曲線は、葉ブロック数NumLが多くなるほど葉信頼度Plが高くなるように設定されている。また、テキスト信頼度曲線と同様に、葉信頼度曲線は、葉ブロック数NumLが第一基準NumL1未満の場合には緩やかな傾きで、第一基準NumL1以上の場合には急激な傾きで増加していく。さらに、葉ブロック数NumLが第二基準NumL2以上となれば、葉信頼度Plは常に最大値である「1」となる。
次に、花弁信頼度Ppの算出について説明する。花弁信頼度Ppは、通常の花弁が持つ色特性および輝度特性を満たすブロックの総数に基づいて算出される。通常の花弁は、彩度が濃いという色特性を有しており、また、比較的明るいという輝度特性を有している。そこで、本実施形態では、予め、通常の花弁が有する色範囲である花弁色範囲Epと、通常の花弁が有する輝度のうち最小の値である花弁輝度基準値Thpと、を花弁特性情報として内部メモリ59に記憶している。なお、本実施形態において花弁色範囲Epは、Tg値が蛍光灯のTg値の最小値FlTgFl_min(図3参照)未満、換言すれば、葉色範囲ElのTg値の最小値未満であり、かつ、彩度が濃い色範囲である。彩度が濃いという色範囲は、種々の規定方法が考えられるが、本実施形態では、Tg軸およびTi軸の交点(ゼロ点)近傍を除いた範囲を彩度が濃い範囲として規定している。より具体的には、{(Tg値)+(Ti値)}>ThCpを満たす範囲を彩度の濃い範囲として規定している。したがって、図7において薄い墨塗りをした範囲が花弁色範囲Epとなる。
花弁信頼度Ppを算出する際は、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、その代表輝度値が花弁輝度基準値Thp以上、かつ、その代表色値が花弁色範囲Epに納まるブロックの数を花弁ブロック数NumPとしてカウントする。花弁ブロック数NumPがカウントできれば、やはり、予め記憶されている花弁信頼度曲線を参照して、当該花弁ブロック数NumPから花弁信頼度Ppを算出する。図9は、花弁信頼度曲線の一例を示す図である。花弁信頼度曲線も、既述の葉信頼度曲線等と同様に、第一基準値NumP1、第二基準値NumP2を境として、その傾きを変化させている。
葉信頼度Plおよび花弁信頼度Ppがそれぞれ算出できれば、両者の和を算出する。この両信頼度の和(Pl+Pp)がフラワー信頼度Pfとなる。
次に、スノウシーンおよびビーチシーンの信頼度、すなわち、スノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbの算出について説明する。スノウシーンは、図10に図示するように、雪中での撮影に好適な撮影シーンである。このスノウシーンにおいて必ず存在するであろう特徴的な被写体、すなわち、想定被写体は、雪68である。したがって、本実施形態では、このスノウシーンでの想定被写体である雪の色特性および輝度特性をスノウシーンのシーン特性として記憶しておき、当該スノウシーン特性を有するブロック数に基づいてスノウ信頼度Psを算出する。
一方、ビーチシーンは、図11に図示するように砂浜での撮影に好適な撮影シーンである。このビーチシーンにおいて必ず存在するであろう特徴的な被写体、すなわち、想定被写体は、当然ながら、砂浜70である。したがって、本実施形態では、砂浜の色特性および輝度特性をビーチシーンのシーン特性として記憶しておき、当該ビーチシーン特性を有するブロック数に基づいてビーチ信頼度Pbを算出する。
ところで、通常、ビーチシーンとスノウシーンが両立することは考えられない。例えば、撮影場所が砂浜であったとしても、雪が降り積もった状態では、砂浜は雪に覆われてしまう。換言すれば、砂浜が被写体として存在する状況において、雪が被写体となることはありえない。つまり、ビーチシーンとスノウシーンは、互いに相反する条件下で成立する撮影シーンといえる。そこで、本実施形態では、雪が存在する可能性であるスノウ信頼度Psが0より大きく、かつ、砂浜が存在する可能性であるビーチ信頼度Pbが0より大きい場合には、この二つの信頼度は精度が低いと判断し、スノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbの両方を0として取り扱う。
以下、具体的にスノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbの算出について説明する。スノウシーンでの想定被写体である雪は、輝度が高く、かつ、色が白っぽい。そこで、本実施形態では、予め、スノウシーンのシーン特性として、雪が有するであろう輝度値の最低値である雪輝度基準値Thsと、雪が有するであろう色範囲である雪色範囲Esと、を内部メモリ59に記憶しておく。雪色範囲Esは、昼光の色範囲(図3の矩形Edy)内であって、かつ、Ti値が適度に高く、かつ、Tg値が蛍光灯の色範囲のTg値の最小値FlTg_min(図3参照)以下の範囲である。具体的には、図12において薄い墨塗りで示した範囲が雪色範囲Esとなる。
雪信頼度Psを算出する際は、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、その代表輝度値が雪輝度基準値Ths以上、かつ、その代表色値が雪色範囲Esに収まるブロックの数を雪ブロック数NumSとしてカウントする。そして、このカウントされた雪ブロック数NumSから雪信頼度Psを算出する。雪信頼度Psの算出に際しては、既述したテキスト信頼度Pt等と同様に、予め、記憶されている雪信頼度曲線を参照する。図13は、本実施形態で用いる雪信頼度曲線を示す図である。
図13から明らかなように、本実施形態の雪信頼度曲線は、雪ブロック数NumSが多いほど雪信頼度Psが高くなるように設定されている。また、一定数(第二基準値NumS2)を超えれば、雪ブロック数NumSに対する雪信頼度Psの感度が高くなるように、雪信頼度曲線の傾きが途中で変化している。さらに、本実施形態では、雪ブロック数が非常に少ない(第一基準値NumS1以下)場合には、雪信頼度Psが0となるように雪信頼度曲線を設定している。このように雪ブロック数NumSが少ない場合に雪信頼度Ps=0としているのは次の理由による。
既述したとおり、本実施形態では、スノウ信頼度Ps>0、かつ、ビーチ信頼度Pb>0の場合には、雪ブロック数NumSおよび後述する砂浜ブロック数NumBに基づいて算出された信頼度を廃棄し、スノウ信頼度Ps=0、かつ、ビーチ信頼度Pb=0と規定し直す。つまり、スノウ信頼度Ps>0、かつ、ビーチ信頼度Pb>0という条件を、算出された信頼度の値を廃棄する廃棄条件となる。かかる廃棄条件を設けるのは、スノウシーンとビーチシーンが両立することはないためである。
ところで、雪ブロックは、その代表輝度が比較的高く、かつ、その代表色値が白っぽいブロックである。かかる特徴を有するブロックは、通常、スノウシーン以外の撮影シーン、例えば、ビーチシーンにおいても、少数ながら出現する場合が多い。つまり、本来、ビーチシーンと判断されるべき状況においても、雪ブロック数NumS>0となる場合がある。このとき、雪ブロック数NumSが少数の場合に雪信頼度Ps=0と規定していないと、スノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbのいずれもが0より大きい値として算出されることになる。この場合、既述の廃棄条件に基づいて、算出された信頼度の値は廃棄され、改めて、スノウ信頼度Ps=0、かつ、ビーチ信頼度Pb=0と判断されてしまう。かかる廃棄条件による両信頼度の必要以上の廃棄を防止するために、本実施形態では、雪ブロック数NumSが少ない場合には、雪信頼度Ps=0となるべく雪信頼度曲線を設定している。
次に、ビーチ信頼度Pbの算出について説明する。ビーチシーンでの想定被写体である砂浜は、輝度が高く、かつ、色が茶色っぽい。そこで、本実施形態では、予め、ビーチシーンのシーン特性として、砂浜が有するであろう輝度値の最低値である砂浜輝度基準値Thbと、砂浜が有するであろう色範囲である砂浜色範囲Ebと、を記憶しておく。砂浜色範囲は、Ti値が砂浜特有の一定範囲内に収まっており、かつ、Tg値が蛍光灯のTg値の最小値FlTg_min以下の範囲である。具体的には、図12において濃い墨塗りで示した範囲が砂浜色範囲Ebとなる。
ビーチ信頼度Pbを算出する際は、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、その代表輝度値が砂浜輝度基準値Thb以上、かつ、その代表色値が砂浜色範囲Ebに収まるブロックの数を砂浜ブロック数NumBとしてカウントする。そして、このカウントされた砂浜ブロック数NumBから砂浜信頼度Pbを算出する。砂浜信頼度Pbの算出に際しては、既述したテキスト信頼度Pt等と同様に、予め、記憶されている砂浜信頼度曲線を参照する。図14は、本実施形態で用いる砂浜信頼度曲線を示す図である。
図14から明らかなように、本実施形態の砂浜信頼度曲線は、砂浜ブロック数NumBが多いほど砂浜信頼度Pbが高くなるように設定されている。また、この砂浜信頼度曲線は、その傾きが途中で変化している。さらに、本実施形態では、砂浜ブロック数NumBが小さい(第一基準NumB1以下)場合には、ビーチ信頼度Pb=0としている。これは、雪ブロック数NumBが小さい場合に、スノウ信頼度Ps=0としているのと同じ理由による。
スノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbがそれぞれ算出できれば、シーン信頼度算出部54は、廃棄条件、Ps>0、かつ、Pb>0を満たすか否かを判断する。廃棄条件を満たす場合には、算出された両信頼度の値を廃棄し、改めて、Ps=0、かつ、Pb=0として信頼度を算出しなおす。一方、廃棄条件を満たさない場合には、スノウ信頼度Psおよびビーチ信頼度Pbは、それぞれ、信頼度曲線に基づいて算出された値を維持する。
次に、キャンドルライトシーンの信頼度、すなわち、キャンドル信頼度Pcの算出について説明する。キャンドルライトシーンは、図15に図示するように、ロウソク72の灯りの下での撮影に好適な撮影シーンである。キャンドルライトシーンにおいて、常に存在すると予想される特徴的な被写体、すなわち、想定被写体は、火の点いたロウソク72である。そして、このロウソク72が存在する場合、プレビュー画像は、次のような色特性および輝度特性を有することが予想される。
まず、ロウソクの灯りは、比較的、タングステン光の色に似て、赤っぽい。つまり、火の点いたロウソクが存在する場合、プレビュー画像のうち、輝度が最も高くなる部分の色値は比較的赤っぽくなるはずである。また、ロウソクの灯りは、その他の光源、例えば、電球や蛍光灯などに比べて光量が乏しい。したがって、火の点いたロウソクが存在する場合、プレビュー画像に、灯りが届かない低輝度部分74が多数発生するはずである。つまり、最高輝度部分がタングステン光の色に類似しており、かつ、低輝度部分がある程度大きければ、キャンドルライトシーンである可能性が高いといえる。
そこで、本実施形態では、次の手順でキャンドル信頼度Pcを算出する。まず、プレビュー画像を構成する複数のブロックのうち、最高輝度のブロックを特定する。続いて、この最高輝度ブロックの代表色値が、キャンドル色範囲Ecに収まっているかを判断する。キャンドル色範囲Ecとは、通常、ロウソクの灯りが有するであろう色の範囲である。このキャンドル色範囲Ecは、キャンドルシーンのシーン特性として、予め、内部メモリ59に記憶されている。このキャンドル色範囲Ecは、Ti値が、タングステン光のTi値の最高値TuTimax以下となる範囲である。具体的には、図16において、薄い墨塗りで示した範囲である。なお、図16において、破線の矩形Tuは、タングステン光の色範囲Etuを示している。
最高輝度ブロックの代表色値がこのキャンドル色範囲Ecに収まっていない場合には、当該プレビュー画像に火の点いたロウソクがある可能性は極めて低いと判断できる。したがって、この場合には、キャンドル信頼度Pc=0と判断する。
一方、最高輝度ブロックの代表色値がキャンドル色範囲Ecに収まっている場合には、続いて、その代表輝度値が所定の低輝度基準値Thcan以下のブロックの数を低輝度ブロック数NumCとしてカウントする。なお、ここで、低輝度基準値Thcanは比較的、小さい値、すなわち、目視でほぼ真っ暗と判断できる程度の輝度値に設定されている。
低輝度ブロック数NumCがカウントできれば、続いて、この低輝度ブロック数NumCが所定の基準数ThNum以上か否かを判断する。基準数ThNumは、通常のキャンドルライトシーンにおいて、発生するであろう低輝度ブロック数の最小値である。低輝度ブロック数NumCが所定の基準数ThNum未満の場合には、ロウソクとは別の、比較的、光量の大きい光源が用いられていることが予想される。したがって、この場合は、キャンドル信頼度Pc=0と判断する。
一方、最高輝度ブロックの代表色値がキャンドル色範囲Ecに納まっており、かつ、低輝度ブロック数NumCが基準数ThNum以上であった場合には、次の式2に基づいてキャンドル信頼度Pcを算出する。
Pc=BrTi/TuTi_max・・・式2
ここで、BrTiは、最高輝度ブロックのTi値であり、TuTi_maxは、タングステン光のTi値の最高値(図16参照)をそれぞれ示している。すなわち、本実施形態では、最高輝度ブロックのTi値がタングステン光のTi値の最大値TuTi_maxに類似していればいるほど、キャンドル信頼度Pcが高いと判断する。
以上のような手順で算出された各シーンごとのシーン信頼度は、シーン判別部56に入力され、シーン自動判別に利用される。ここで、上述の説明から明らかなように、各シーン信頼度は、当該撮影シーンにおいて特徴的な被写体が存在するか否かを現す指標である。かかるシーン信頼度を利用することにより、被写体距離や環境輝度といった情報だけでは判断しづらかった様々な状況を適切に区別でき、当該状況に適した撮影シーンを高精度で判定することができる。つまり、本実施形態によれば、より正確なシーン自動判別、ひいては、より適切な撮像が可能となる。
なお、このシーン信頼度は、想定被写体が存在する可能性を色特性および輝度特性に基づいて推定している値である。したがって、二つ以上の撮影シーンのシーン信頼度がともに高い値となる場合も想定される。例えば、スノウシーンに好適な雪中での撮影状況は、色変化が乏しい状況である場合が多い。この色変化が乏しいという色特性は、テキストシーンにも当てはまる特性である。したがって、スノウ信頼度Psとテキスト信頼度Ptのいずれもが高い値として算出される場合もある。しかし、このスノウシーンとテキストシーンは、シーン信頼度以外の情報、例えば、被写体距離などに基づいて区別することができる。したがって、したがって、二つ以上の撮影シーンのシーン信頼度がともに高い値となっても問題はない。
また、二つ以上の撮影シーンのシーン信頼度がともに高い値として算出された場合には、この複数の撮影シーンを、現在の状況に適した好適撮影シーンの候補としてユーザに提示するようにしてもよい。
すなわち、スノウ信頼度Psと、テキスト信頼度Ptのいずれもが高い値となった場合には、図17に図示するように、LCD26の一部に、スノウシーンを示すアイコン80sと、テキストシーンを示すアイコン80tと、を表示するようにしてもよい。そして、ユーザが撮影シーンを選択する場合には、このシーン信頼度が高いスノウシーンおよびテキストシーンを優先的に選べるようにしておけば、撮影シーン選択時におけるユーザの操作を簡易化できる。
本発明の実施形態であるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 Tスペースを説明する図である。 テキストシーンを説明する図である。 テキスト色範囲の一例を示す図である。 テキスト信頼度曲線の一例を示す図である。 フラワーシーンを説明する図である。 葉色範囲および花弁色範囲の一例を示す図である。 葉信頼度曲線の一例を示す図である。 花弁信頼度曲線の一例を示す図である。 スノウシーンを説明する図である。 ビーチシーンを説明する図である。 雪色範囲および砂浜色範囲の一例を示す図である。 スノウ信頼度曲線の一例を示す図である。 ビーチ信頼度曲線の一例を示す図である。 キャンドルシーンを説明する図である。 キャンドル色範囲の一例を示す図である。 好適シーン候補の提示態様の一例を示す図である。
符号の説明
10 デジタルカメラ、14 レンズ、16 CCD、24 画像処理部、26 LCD、34 CPU、36 操作部、50 ブロック特性取得部、54 シーン信頼度算出部、56 シーン判別部、58 シーン設定部。

Claims (7)

  1. 予め規定されている複数の撮影シーンから現在の撮影状況に適した撮影シーンを好適シーンとして択一的に設定可能なデジタルカメラであって、
    撮影光学系により集光された被写体像を光電変換して撮像画像を取得する撮像手段と、
    撮像画像を複数のブロックに分割するとともに、各ブロックの代表輝度値および代表色値をブロック特性として算出するブロック分割手段と、
    各撮影シーンにおいて特徴的な被写体である想定被写体の色特性および輝度特性の少なくとも一方をシーン特性として各撮影シーンごとに予め記憶する記憶手段と、
    前記ブロック特性とシーン特性との比較に基づいて、撮像画像に想定被写体が写っている可能性をシーン信頼度として各撮影シーンごとに算出する信頼度算出手段と、
    を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 請求項1に記載のデジタルカメラであって、
    信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、シーン特性と同じ特性を有するブロックの数に基づいてシーン信頼度を算出することを特徴とするデジタルカメラ。
  3. 請求項1または2に記載のデジタルカメラであって、
    シーン特性は、想定被写体の色範囲および輝度範囲であり、
    信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、その代表色値が想定被写体の色範囲に納まり、かつ、その代表輝度値が想定被写体の輝度範囲に収まるブロックの数に基づいてシーン信頼度を算出することを特徴とするデジタルカメラ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のデジタルカメラであって、
    互いに異なる色特性および輝度特性を有する複数の想定被写体がある撮影シーンについては、
    記憶手段は、当該撮影シーンのシーン特性として、各想定被写体ごとの色特性および輝度特性を被写体特性として記憶し、
    信頼度算出手段は、被写体特性と同じ特性を有するブロックの数に基づいて各想定被写体が存在する可能性を算出し、算出された各想定被写体ごとの可能性の和に基づいてシーン信頼度を算出する
    ことを特徴とするデジタルカメラ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のデジタルカメラであって、
    信頼度算出手段は、互いに相反する条件下で成立する2以上の撮影シーンについてブロック数に基づいて算出されたシーン信頼度が、いずれも、一定基準以上であった場合には、前記2以上の撮影シーンのシーン信頼度をいずれも0とすることを特徴とするデジタルカメラ。
  6. 請求項1に記載のデジタルカメラであって、
    記憶手段は、ロウソクの灯りの下での撮影に好適なキャンドルライトシーンのシーン特性として、ロウソクの灯りの色範囲と、低輝度となるブロックの数である低輝度ブロック数と、ロウソクの灯りの色の基準値と、を記憶しており、
    信頼度算出手段は、撮像画像を構成する複数のブロックのうち、最高輝度のブロックの代表色値が前記ロウソクの灯りの色範囲に収まり、かつ、低輝度ブロックの数が前記低輝度ブロック数以上の場合に、ロウソクの灯りの色の基準値と最高輝度の代表色値との比率に基づいてシーン信頼度を算出する
    ことを特徴とするデジタルカメラ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のデジタルカメラであって、さらに、
    一定基準以上のシーン信頼度が算出された撮影シーンを、好適シーンの候補としてユーザに提示する提示手段を有することを特徴とするデジタルカメラ。
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