JP2008041710A - 照明光学装置、露光方法及び設計方法 - Google Patents

照明光学装置、露光方法及び設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008041710A
JP2008041710A JP2006210106A JP2006210106A JP2008041710A JP 2008041710 A JP2008041710 A JP 2008041710A JP 2006210106 A JP2006210106 A JP 2006210106A JP 2006210106 A JP2006210106 A JP 2006210106A JP 2008041710 A JP2008041710 A JP 2008041710A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
illumination
pattern
illumination state
mask
patterns
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006210106A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Yamamoto
智彦 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2006210106A priority Critical patent/JP2008041710A/ja
Priority to US11/639,346 priority patent/US7847918B2/en
Publication of JP2008041710A publication Critical patent/JP2008041710A/ja
Priority to US12/916,995 priority patent/US20110043783A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/32Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera
    • G03B27/52Details
    • G03B27/54Lamp housings; Illuminating means

Abstract

【課題】ピッチの異なる微細なパターンが近接して混在するパターニングを行うための露光にも対応し、レベンソン型位相シフトマスクの如き製造プロセスが煩雑で製造コストの高いフォトマスクを用いることなく、十分な製造プロセスマージンで微細なパターンを精度良く形成する。
【解決手段】L&Sパターン21,22に対応すべく、2重極照明1,2からなる照射光の光強度分布を形成する。2重極照明1は一対の照明モード11a,11bから、2重極照明2は一対の照明モード12a,12bから構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、被照射対象を照明する照明光学装置と、この照明光学装置を備え、半導体装置や液晶表示装置等の各種デバイスを製造するためのリソグラフィーにおいて用いられる露光装置及び方法と、デバイスの設計方法とに関するものである。
半導体素子の高集積化に伴い、リソグラフィーで形成するパターンの微細化が進んでいる。微細パターンを精度良く形成する手法として、レベンソン型位相シフトマスクを用いた多重露光プロセスが提案されている。
この多重露光プロセスの手法について、図21を用いて説明する。
例えば、半導体装置のロジック回路におけるゲート層を形成する場合、図21(a)に示すように、シリコン基板上には素子分離領域101と、この素子分離領域101により画定された活性領域102とが存在する。通常、ゲート層は活性領域102を横断するように形成される。
このゲート層を形成する際に、先ず、通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等である第1のフォトマスク103を用いて、シリコン基板のフォトレジスト(不図示)上に第1のマスクパターン104を露光する。その後、図21(b)に示すように、レベンソン型位相シフトマスクである第2のフォトマスク105を用いて、フォトレジスト上に第2のマスクパターン106を第1のマスクパターン104と重なるように露光(2重露光)する。
レベンソン型位相シフトマスクは、隣り合うマスクパターンの位相がπ(180°)ずれるように構成されている。このレベンソン型位相シフトマスクを用いて露光すると、その光強度が非常に急峻となり、また、比較的小さな照明系を用いることによって、非常に広い焦点深度を得ることができる。結果として、図21(c)に示すように、活性領域102上のみで幅狭とされたゲート層111が形成される。このように、2重(多重)露光でゲート層を形成する場合、単一露光に比べて極めて広い露光マージンを得ることができる。
特開2001−126983号公報
レベンソン型位相シフトマスクは、上記のように極めて広い露光マージンで所望の微細加工が可能となる反面、その製造プロセスが煩雑であり、製造コストが高いという大きな問題を抱えている。また、レベンソン型位相シフトマスクの3次元的な構造の問題も軽視できない。レベンソン型位相シフトマスクを製造する際に、0−π間の遮光膜の下部が庇形状になっている。これは、各開口部を透過する光強度のアンバランスを解消するため、3次元構造としたものである。しかしながら、加工寸法の微細化が進み、この遮光膜が小さくなると、フォトマスクの製造上の大きな問題となることが予想される。
この点、多重露光プロセスとして、特許文献1の技術が提案されている。この技術は、1つの層のパターンを形成する際に、マスクデータを2つに分割し、その分割されたパターンを、それぞれのパターンに最適な照明系及び光学条件を用い、少なくとも1つの照明系として2重極照明を用いて転写するという技術である。レベンソン型位相シフトマスクを用いない多重露光プロセスであり、製造コストが廉価であるという点で有利である。しかしながらこの手法では、多数のパターンを露光する際に、1つのパターンに1つのフォトマスクを用いるため、十分な製造プロセスマージンを得ることができないという問題がある。
更に近時では、加工寸法の微細化と共に、ピッチの異なる微細パターンが近接して混在するようにパターニングする必要性が高まっており、このような構成に十分に対応した露光プロセスが求められている。この要求に応え得る手法として、上記の多重露光プロセスも有望な手法の一つであるが、上述のように十分な製造プロセスマージンを得ることは困難である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ピッチの異なる微細なパターンが近接して混在するパターニングを行う露光にも対応し、レベンソン型位相シフトマスクの如き製造プロセスが煩雑で製造コストの高いフォトマスクを用いることなく、十分な製造プロセスマージンで微細なパターンを精度良く形成することが可能な信頼性の高い照明光学装置、露光装置、露光方法及び設計方法を提供することを目的とする。
本発明の照明光学装置は、照射光を発生させる光源と、前記照射光を集光させる集光光学系と、前記集光光学系を通過した前記照射光を制御して被照射対象に照射させる照明制御機構とを含み、前記照明制御機構は、前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節する。
本発明の露光装置は、前記被照射対象であるフォトマスクのマスクパターンを被転写対象に露光転写する露光装置であって、前記照明光学装置と、前記フォトマスクの前記マスクパターンを通過した前記照射光を前記被転写対象に集光させる投影光学系とを含む。
本発明の照明制御方法は、照射光を制御して被照射対象に照射させるに際して、前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節する。
本発明の設計方法は、パターン形成を行う際の設計方法であって、前記パターン形成の設計データに基づいて見積もられた製造プロセスマージンが基準値を満たしていない場合に、前記設計データを得た際の前記照明状態において、許容範囲を満たすように前記パターンの設計レイアウトを変更する第1の工程と、前記設計データを得た際の前記パターンの設計レイアウトにおいて、当該設計レイアウトに適合するように、フォトマスクを照射する照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態に調節するシミュレーションを行い、前記照明状態を最適化する第2の工程とのうちの一方の工程を選択的に実行する。
本発明の露光方法は、前記設計方法で得られた前記設計レイアウト及び前記照明状態に従って、前記フォトマスクのマスクパターンを前記被転写対象に露光転写する。
本発明によれば、ピッチの異なる微細なパターンが近接して混在するパターニングを行うための露光にも対応し、レベンソン型位相シフトマスクの如き製造プロセスが煩雑で製造コストの高いフォトマスクを用いることなく、十分な製造プロセスマージンで微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
−本発明の基本骨子−
本発明では、様々なパターンに対応した光照射を1回の露光で実現すべく、被照射対象(フォトマスク)を照射する照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節する照明制御機構を備えた照明光学装置を提示する。
先ず、ピッチの異なる微細パターンが近接して混在するパターニングを行うための露光に対応すべく、最頻出のパターンが一方向に延在する、ピッチの異なる数種類の帯状パターンである場合を対象とする。ここでは、このようなパターンに対処する、複数の2重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態とする場合について説明する。なお本発明では、当該パターンとしてピッチのみならず線幅も異なるものにも対処できる。
2重極照明とは、フォトマスクにおけるマスクパターンの延在方向と直交する仮想線上に一対(2つ)の照明モードを備えた照明態様である。
先ず、図1(a)に示すように、フォトマスク100aにおけるマスクパターンが、仮想波線L1と平行な方向に延在する、ピッチの異なる2種類のライン&スペース(L&S)パターン21,22を光照射する場合について説明する。
本発明では、L&Sパターン21,22に対応すべく、図1(b)に示すように、2重極照明1,2からなる照射光の光強度分布を形成する。2重極照明1は一対の照明モード11a,11bから、2重極照明2は一対の照明モード12a,12bから構成される。ここで、一対の照明モード11a,11b間の距離D1と、一対の照明モード12a,12b間の距離D2とが異なり(D1<D2)、これら照明モード11a,11b,12a,12bが仮想波線L1と直交する仮想波線L2と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード11a,11b,12a,12bにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
離間距離の短い照明モード11a,11bからなる2重極照明1が、ピッチの広いL&Sパターン21に対応して最適化された光強度分布を形成する。一方、離間距離の長い照明モード12a,12bからなる2重極照明2が、ピッチの狭いL&Sパターン22に対応して最適化された光強度分布を形成する。このように、ピッチの異なるL&Sパターン21,22に対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
同様に、図2(a)に示すように、フォトマスク100bにおけるマスクパターンが、仮想波線L2と平行な方向に延在する、ピッチの異なる2種類のL&Sパターン23,24を光照射する場合について説明する。
本発明では、L&Sパターン23,24に対応すべく、図2(b)に示すように、2重極照明3,4からなる照射光の光強度分布を形成する。2重極照明3は一対の照明モード13a,13bから、2重極照明4は一対の照明モード14a,14bから構成される。ここで、一対の照明モード13a,13b間の距離D3と、一対の照明モード14a,14b間の距離D4とが異なり(D3<D4)、これら照明モード13a,13b,14a,14bが仮想波線L2と直交する仮想波線L1と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード13a,13b,14a,14bにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
離間距離の短い照明モード13a,13bからなる2重極照明3が、ピッチの広いL&Sパターン23に対応して最適化された光強度分布を形成する。一方、離間距離の長い照明モード14a,14bからなる2重極照明4が、ピッチの狭いL&Sパターン24に対応して最適化された光強度分布を形成する。このように、ピッチの異なるL&Sパターン23,24に対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
また、フォトマスクにおけるマスクパターンが、仮想波線L2と平行な方向に延在する、ピッチの異なる3種類のライン&スペース(L&S)パターンを光照射する場合について説明する。図3(a)に示すように、2重極照明5,6,7からなる照射光の光強度分布を形成する。2重極照明5は一対の照明モード15a,15bから、2重極照明6は一対の照明モード16a,16bから、2重極照明7は一対の照明モード17a,17bから構成される。
ここで、一対の照明モード15a,15b間の距離D3と、一対の照明モード16a,16b間の距離D6と、一対の照明モード17a,17b間の距離D7とが異なり(D5<D6<D7)、これら照明モード15a,15b,16a,16b,17a,17bが仮想波線L1と直交する仮想波線L2と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード15a,15b,16a,16b,17a,17bにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
離間距離の最も短い照明モード15a,15bからなる2重極照明5が、ピッチの最も広いL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。また、離間距離が中程度である照明モード16a,16bからなる2重極照明6が、ピッチが中程度であるL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。そして、離間距離の最も長い照明モード17a,17bからなる2重極照明7が、ピッチの最も狭いL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。このように、ピッチの異なる3種類のL&Sパターンに対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
同様に、フォトマスクにおけるマスクパターンが、仮想波線L1と平行な方向に延在する、ピッチの異なる3種類のL&Sパターンを光照射する場合について説明する。
図3(b)に示すように、2重極照明8,9,10からなる照射光の光強度分布を形成する。即ち、2重極照明8を構成する一対の照明モード18a,18b間の距離D8と、2重極照明9を構成する一対の照明モード19a,19b間の距離D9と、2重極照明10を構成する一対の照明モード20a,20b間の距離D10とが異なり(D8<D9<D10)、これら照明モード18a,18b,19a,19b,20a,20bが仮想波線L3と直交する仮想波線L4と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード18a,18b,19a,19b,20a,20bにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
離間距離の最も短い照明モード18a,18bからなる2重極照明8が、ピッチの最も広いL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。また、離間距離が中程度である照明モード19a,19bからなる2重極照明9が、ピッチが中程度であるL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。そして、離間距離の最も長い照明モード20a,20bからなる2重極照明10が、ピッチの最も狭いL&Sパターンに対応して最適化された光強度分布を形成する。このように、ピッチの異なる3種類のL&Sパターンに対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
以上説明したように、本発明における照明制御機構では、フォトマスクを照射する照射光の光強度分布を、ピッチの異なる同一延在方向のL&Sパターンの数N(Nは2以上の整数:上記の例ではN=2,3)に対応して、N種の2重極照明を相異なる位置で組み合わせた状態となるように調節すれば良い。
次いで、ピッチの異なる微細パターンが近接して混在するパターニングを行うための露光に対応すべく、最頻出のパターンが、第1の方向に延在するピッチの異なる数種類の帯状パターンと、第1の方向と直交する第2の方向に延在するピッチの異なる数種類の帯状パターンとからなる場合に対処する、複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態とする場合について説明する。
4重極照明とは、フォトマスクにおける一方のマスクパターンの延在方向である第2の方向と直交する第1の方向の仮想線上に一対(2つ)の照明モードと、他方のマスクパターンの延在方向である第1の方向と直交する第2の方向の仮想線上に一対(2つ)の照明モードとを備えた照明態様である。
図4(a)に示すように、フォトマスク100cにおけるマスクパターンが、仮想波線L1と平行な方向に延在する、ピッチの異なる2種類のライン&スペース(L&S)パターン21,22と、仮想波線L1と直交する仮想波線L2と平行な方向に延在する、ピッチの異なる2種類のL&Sパターン23,24とを光照射する場合について説明する。
本発明では、L&Sパターン21,22,23,24に対応すべく、図4(b)に示すように、4重極照明31,32からなる照射光の光強度分布を形成する。ここで、4重極照明31は、一対の照明モード41a,41bと、一対の照明モード41c,41dとが組み合わされて構成される。4重極照明32は、一対の照明モード42a,42bと、一対の照明モード42c,42dとが組み合わされて構成される。
ここで、照明モード41a,41b間の距離D11と、一対の照明モード42a,42b間の距離D12とが異なり(D11<D12)、これら照明モード41a,41b,42a,42bが仮想波線L2と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。同様に、照明モード41c,41d間の距離D13と、一対の照明モード42c,42d間の距離D14とが異なり(D13<D14)、これら照明モード41c,41d,42c,42dが仮想波線L1と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード41a,41b,41c,41d,42a,42b,42c,42dにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
照明モード間の離間距離の短い4重極照明31のうち、照明モード41a,41bが、ピッチの広いL&Sパターン21に対応して最適化された光強度分布を形成する。また、照明モード41c,41dが、ピッチの広いL&Sパターン23に対応して最適化された光強度分布を形成する。
一方、照明モード間の離間距離の長い4重極照明32のうち、照明モード42a,42bが、ピッチの狭いL&Sパターン22に対応して最適化された光強度分布を形成する。また、照明モード42c,42dが、ピッチの狭いL&Sパターン24に対応して最適化された光強度分布を形成する。
このように、4重極照明31,32を用いることにより、ピッチ、更には延在方向の異なるL&Sパターン21,22,23,24に対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
なお、L&Sパターン21,22,23,24がそれぞれ回転移動、例えば45°回転したようなパターンに対応するには、図5に示すように、4重極照明31,32を同様に45°回転した照明状態を適用すれば良い。
同様に、フォトマスクにおけるマスクパターンが、仮想波線L1と平行な方向に延在する、ピッチの異なる3種類のライン&スペース(L&S)パターンと、仮想波線L2と平行な方向に延在する、ピッチの異なる3種類のL&Sパターンとを光照射する場合について説明する。
本発明では、上記のL&Sパターンに対応すべく、図6に示すように、4重極照明33,34,35からなる照射光の光強度分布を形成する。ここで、4重極照明33は、一対の照明モード43a,43bと、一対の照明モード43c,43dとが組み合わされて構成される。4重極照明34は、一対の照明モード44a,44bと、一対の照明モード44c,44dとが組み合わされて構成される。4重極照明35は、一対の照明モード45a,45bと、一対の照明モード45c,45dとが組み合わされて構成される。
ここで、照明モード43a,43b間の距離D21と、一対の照明モード44a,44b間の距離D22と、一対の照明モード45a,45b間の距離D23とが異なり(D21<D22<D23)、これら照明モード44a,44b,45a,45b,45a,45bが仮想波線L2と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。同様に、照明モード43c,43d間の距離D24と、一対の照明モード44c,44d間の距離D25と、一対の照明モード45c,45d間の距離D26とが異なり(D24<D25<D26)、これら照明モード43c,43d,44c,44d,45c,45dが仮想波線L1と平行に並ぶように、照射光の光強度分布を形成する。各照明モード43a,43b,43c,43d,44a,44b,44c,44d,45a,45b,45c,45dにおいて光強度分布がピーク値をとり、その他の遮光部分では光強度分布は0となる。
照明モード間の離間距離の最も短い4重極照明33のうち、照明モード43a,43bが、ピッチの最も広いL&Sパターン(仮想波線L2に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。また、照明モード43c,43dが、ピッチの最も広いL&Sパターン(仮想波線L1に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。
照明モード間の離間距離が中程度された4重極照明34のうち、照明モード44a,44bが、ピッチが中程度されたL&Sパターン(仮想波線L2に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。また、照明モード44c,44dが、ピッチが中程度されたL&Sパターン(仮想波線L1に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。
照明モード間の離間距離の最も長い4重極照明35のうち、照明モード45a,45bが、ピッチの最も狭いL&Sパターン(仮想波線L2に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。また、照明モード45c,45dが、ピッチの最も狭いL&Sパターン(仮想波線L1に平行)に対応して最適化された光強度分布を形成する。
このように、4重極照明33,34,35を用いることにより、ピッチ、更には延在方向の異なるL&Sパターンに対してそれぞれ別個に最適化された光照射を、1回の露光で実現することが可能となる。従って、十分な製造プロセスマージンを得て微細なパターンを精度良く形成することができる。
以上説明したように、本発明における照明制御機構では、フォトマスクを照射する照射光の光強度分布を、ピッチ、延在方向の異なるL&Sパターンの数N(Nは2以上の整数:上記の例ではN=2,3)に対応して、N種の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた状態となるように調節すれば良い。
なお、フォトマスクに対して、図1(b),図2(b),図3,図4(b),図5,図6のような光強度分布を得るには、以下の2種類の手法が考えられる。ここでは、図1(b)の場合を例に採って説明する。
第1の手法としては、照明制御機構において、各照明モード11a,11b,12a,12bに対応する開口(但し、開口の位置、サイズ、形状等は可変であり、厳密に当該照明モードの形状に対応するものである必要はない。)を備えた照明絞りを用いる。
第2の手法としては、照明制御機構において、複数のプリズムを含む光学系を用い、所定の位置に設置されたプリズムを駆使して、各照明モード11a,11b,12a,12bを合成的に形成する。
−本発明を適用した好適な実施形態−
以下、上記した基本骨子を踏まえ、本発明を適用した好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(露光装置の概略構成)
図7は、本実施形態による露光装置の概略構成を示す模式図である。
この露光装置は、いわゆる縮小投影露光を行うものであり、露光光を照射する照明光源101と、照射された露光光をフォトマスクの所望部位へ集光する集光光学系102と、集光光学系102を通過した露光光を制御して、フォトマスク110に照射させる照明制御機構103と、フォトマスクが載置固定されるレチクルステージ104と、フォトマスク110のマスクパターンを通過した露光光を被転写体の所望部位へ投影する投影光学系105と、被転写体が載置固定されるウェーハステージ106とを備えて構成されている。
照明光源101は、例えばArFエキシマレーザであり、波長193nmのArFエキシマレーザ光を露光光として照射する。
集光光学系102は、露光光を集光する各種のレンズと、露光光の照度を均一化するフライアイレンズとを備えて構成されている。
照明制御機構103は、フォトマスクを照射する露光光の光強度分布を、複数の2重極照明、或いは複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節する。当該照明状態としては、複数の2重極照明の場合には、例えば図1(b),図2(b),図3,図4のように、複数の4重極照明の場合には、例えば図4(b),図5,図6のように照明モードを組み合わせてなるものがある。
照明制御機構103は、各照明モードのサイズ、位置、形状等を変えた照明状態に調節することもできる。具体例として、図1(b)の照明状態では、その円盤状の中心部から、照明モード11aと11b、照明モード12aと12bが等間隔に形成されており、図2(b)の照明状態では、その円盤状の中心部から、照明モード13aと13b、照明モード14aと14bがそれぞれ等間隔に形成されている。これらの状態を規準位置とする。以下、図1(b)の照明状態を規準位置とした場合について説明する。
照明状態A1では、図8(a)に示すように、2重極照明1の照明モード11a,11bに比して、2重極照明2の照明モード12a,12bのサイズが大きくなるように調節されている。また、図8(b)に示すように、照明状態A2では、2重極照明2の照明モード12a,12bに比して、2重極照明1の照明モード11a,11bのサイズが大きくなるように調節されている。
照明状態A3では、図8(c)に示すように、2重極照明1の照明モード11a,11b、2重極照明2の照明モード12a,12b共に、各照明モードの位置が照明状態の規準位置から外側にシフトするように調節されている。また、照明状態A4では、図8(d)に示すように、2重極照明1の照明モード11a,11b、2重極照明2の照明モード12a,12b共に、各照明モードの位置が照明状態の規準位置から内側にシフトするように調節されている。
照明状態A5では、図8(e)に示すように、2重極照明1の照明モード11a,11bに比して、2重極照明2の照明モード12a,12bの形状が縦方向に伸張されるように調節されている。また、照明状態A6では、図8(f)に示すように、2重極照明2の照明モード12a,12bに比して、2重極照明1の照明モード11a,11bの形状が縦方向に伸張されるように調節されている。
照明状態A7では、図8(g)に示すように、2重極照明1の照明モード11a,11bに比して、2重極照明2の照明モード12a,12bの形状が横方向に伸張されるように調節されている。また、照明状態A8では、図8(h)に示すように、2重極照明2の照明モード12a,12bに比して、2重極照明1の照明モード11a,11bの形状が横方向に伸張されるように調節されている。
照明制御機構103により、露光光を上記の照明状態に調節には、露光光を絞り込む照明絞り(照明σ)の形状を調節する手法がある。即ち、照明絞り板を設置して、この照明絞り板の開口態様を可変とし、所定の照明状態となるように調節する。また、複数のプリズムを含む光学系を用い、所定の位置に設置されたプリズムを駆使して、所定の照明状態となるように調節する。このように、照明制御機構103は、フォトマスクに照射される照明状態を実質的に形成することから、図7では図示の便宜上、照明絞りの如く描かれている。
レチクルステージ104は、縮小投影するための各種のマスクパターンを備えたフォトマスクが載置固定される。
ウェーハステージ106は、被転写体であるレジスト膜が表面に形成された被被転写対象、ここでは導体ウェーハ111が載置固定されるものである。
本実施形態では、上記の露光装置のうち、照明光源101、集光光学系102、及び照明制御機構103から、被照射対象であるフォトマスクを光照射する照明光学装置が構成される。
この露光装置では、照明光源101から発生した露光光は、集光光学系102を通過し、照明制御機構103において所定の照明状態に調節され、フォトマスク110を照射する。そして、フォトマスク110を通過した露光光(回折光)は、投影光学系105において集光され、半導体ウェーハ111の表面に形成されたレジスト膜に入射し、当該レジスト膜にフォトマスク110のマスクパターン(の縮小像)が転写させる。
(MOSトランジスタの設計方法)
以下、デバイス、ここでは半導体装置(例えばMOSトランジスタ)の設計方法について説明する。
図9は、半導体装置の設計方法を示すフロー図である。
先ず、MOSトランジスタの設計を行う(ステップS1)。ここで、パターン形成に際してリソグラフィーで用いる露光装置において、上述の照明状態が考慮される。
続いて、上記の設計結果に基づき光学シミュレーション(例えばフォトリソグラフィー・シミュレーション)を行う(ステップS2)。その後、光学シミュレーションの結果に基づいて、上記の設計結果から製造プロセスマージンが見積もられる。例えば、フォーカスマージンの規準値が0.2μmであれば、全てのパターンについてこのフォーカスマージンの規準値を満たすか否かが判定される。なお、この見積もりについては、製造プロセスマージンを確認する手段により自動的に行うこともできる。
続いて、製造プロセスマージンの見積もり結果に基づき、全てのパターンについて製造プロセスマージンが必要相当に確保されている場合には、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される(ステップS3)。
一方、全て又は一部のパターンについて製造プロセスマージンが必要相当に確保されていない場合には、以下のステップS4又はS5が選択的に実行される。
ステップS4では、設計データを得た際の照明状態において、所定の許容範囲を満たすようにパターンの設計レイアウトを変更する。設計レイアウトの許容範囲は、当該パターンの果たす機能や、当該パターンの配置状況、例えば素子分離構造(STI(Shallow Trench Isolation)やLOCOS等)やコンタクト孔及びビア孔等の配置を考慮した、設計レイアウト変更を要する当該パターンの他のパターンとの関係における配置状況等を考慮して決定される。設計レイアウトの変更としては、例えば当該パターン(L&Sパターン)のピッチを変える等が考えられる。
ステップS5では、設計データを得た際のパターンの設計レイアウトにおいて、当該設計レイアウトに適合するように、フォトマスクを照射する露光光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態に調節するシミュレーションを行い、照明状態を最適化する。
具体的に、複数の2重極照明を組み合わせた照明状態としては、図1(b)、図2(b)、図3、図4、例えば図1(b)の照明状態を規準位置とした場合を例にとれば、図8(a)の照明状態A1、図8(b)の照明状態A2、図8(c)の照明状態A3、図8(d)の照明状態A4、図8(e)の照明状態A5、図8(f)の照明状態A6、図8(g)の照明状態A7、図8(h)の照明状態A8等がある。照明状態の最適化を要するパターンの形成位置、幅、ピッチ等の諸条件に応じてシミュレーションが行われ、最適な照明状態が例えばこれらのうちから選択される。
そして、ステップS4又はS5が選択的に実行され、設計データが変更された後、ステップS3において、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される。
ここで、本実施形態において、ステップS4,S5に優先順位を設け、これらを実行するようにしても良い。
ステップS4をステップS5に優先して行う場合の設計フローを図10に示す。この場合、ステップS1〜S3については図9と同様である。
全て又は一部のパターンについて製造プロセスマージンが必要相当に確保されていない場合には、先ずステップS4が実行される。
続いて、所定許容範囲を満たす設計レイアウトの変更が可能か否かを判定する(ステップ11)。可能であると判定された場合には、ステップS3において、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される。不可能であると判定された場合には、ステップS5に進み、照明状態の最適化が探索される。そして、設計データが変更された後、ステップS3において、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される。
一方、ステップS5をステップS4に優先して行う場合の設計フローを図11に示す。この場合、ステップS1〜S3については図9と同様である。
全て又は一部のパターンについて製造プロセスマージンが必要相当に確保されていない場合には、先ずステップS5が実行される。
続いて、露光装置の照明制御機構により実現可能な照明状態の範囲内で、照明状態の最適化が可能か否かを判定する(ステップ12)。可能であると判定された場合には、ステップS3において、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される。不可能であると判定された場合には、ステップS4に進み、設計レイアウトが変更される。そして、設計データが変更された後、ステップS3において、当該設計データが実際の半導体装置の製造に供される。
なお、図9,図10,図11において、ステップS4,S5のいずれによっても製造プロセスマージンの基準値を満たすことができない場合も考えられる。この場合には、例えばステップS1に戻り、再びMOSトランジスタの設計を行う構成を採るのが好適である。
(第1のパターン形成方法)
本方法では、フォトリソグラフィー技術により半導体基板上のフォトレジストにゲート層パターン、ここではピッチの異なる2種類のL&Sパターンを転写する場合を例示する。ここで、ゲート層とは、素子分離領域上から活性領域上へかけて帯状に延在する導電部材であり、説明の便宜上、活性領域上の部分をゲート電極、素子分離領域上の部分をゲート配線と称することにする。
図12は、第1のパターン形成方法で用いる一組のフォトマスクを示す概略平面図であり、図13及び図14は、第1のパターン形成方法を説明するための概略平面図である。
本方法では、図12に示すように、第1のフォトマスク51と、第2のフォトマスク52とを用いて2重露光することにより、ゲート層を形成する。
第1のフォトマスク51は、通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等であり、図12(a)に示すように、第1のマスクパターン51a,51bが形成されてなるものである。
第1のマスクパターン51aは、形成するゲート配線に対応した幅とされたL&Sパターンである。
第1のマスクパターン51bは、同様にゲート配線に対応した幅とされたL&Sパターンであるが、第1のマスクパターン51aよりもピッチの狭いものである。
第2のフォトマスク52は、第1のフォトマスク51と同様に、レベンソン型位相シフトマスクではない通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等であり、図12(b)に示すように、第2のマスクパターン52a,52bが形成されてなるものである。
第2のマスクパターン52aは、第1のマスクパターン51aと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン51aよりも幅狭のL&Sパターンである。
第2のマスクパターン52bは、第1のマスクパターン51bと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン51bよりも幅狭のL&Sパターンである。
図13(a)に示すように、被転写体であるシリコン基板には、素子分離領域61と、この素子分離領域61により画定された活性領域62とが形成されている。この状態で活性領域62上にゲート絶縁膜を形成し、活性領域62上を含む全面に多結晶シリコン膜、及びシリコン酸化膜等のエッチング用ハードマスク(共に不図示)を順次形成して、反射防止膜(不図示)を形成する。その後、フォトレジスト63を全面に塗布形成する。
先ず、図13(b)に示すように、第1のフォトマスク51を用いて、シリコン基板上のフォトレジスト63に第1のマスクパターン51a,51bを露光する。この露光により、フォトレジスト63には、第1のマスクパターン51a,51b(の縮小投影像)に倣って活性領域62を横断して延在するゲート配線パターン53a,53bの潜像が転写される。
続いて、第2のフォトマスク52を用いて、活性領域62上で第1のマスクパターン51a,51bと重なるように、フォトレジスト63に第2のマスクパターン52a,52bを露光する。本方法では、この露光の際に2種の2重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように、第2のフォトマスク52を照射する露光光の光強度分布が調節された照明系を用いる。
具体的には、第2のマスクパターン52a,52bに対応した図1(b)の照明状態を採用し、露光を行う。ここで、図1(b)の2重極照明1(一対の照明モード11a,11b)が第2のマスクパターン52aに対応して最適化されたものであり、2重極照明2(一対の照明モード12a,12b)が第2のマスクパターン52bに対応して最適化されたものである。
露光されるマスクパターンが、例えばレベンソン型位相シフトマスクを用いることで精度良く形成される程度の極めて微細なものであっても、通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等において最頻出パターンに最適化された複数(上記の例では2種)の2重極照明で露光することにより、レベンソン型位相シフトマスクを用いた場合と同等の極めて広い製造プロセスマージンで精度良くマスクパターンの転写が可能となる。
このように、第2のマスクパターン52a,52bにそれぞれ最適化された2重極照明1,2が組み合わされてなる照明状態に光強度分布を調節して露光することにより、レベンソン型位相シフトマスクの如き特別なフォトマスクを用いずとも、縦方向に延在し、ピッチの異なる第2のマスクパターン52a,52bのそれぞれに対して非常に急峻な光強度を得ることが可能となる。従って、レベンソン型位相シフトマスクを用いた場合と同等の極めて広い製造プロセスマージンで、しかもピッチの異なる2種の第2のマスクパターン52a,52bをそれぞれに最適化された状態で精度良くフォトレジスト63へ転写することが可能となる。
上記の2重露光により、図13(c)に示すように、フォトレジスト63において、素子分離領域61上では、第1のマスクパターン51a,51bに第2のマスクパターン52a,52bが重畳されないためにゲート配線パターン53a,53bの潜像が残存する。一方、活性領域62上では、第1のマスクパターン51aに第2のマスクパターン52aが、第1のマスクパターン51bに第2のマスクパターン52bがそれぞれ重畳される。そのため、第2のマスクパターン52a,52b(の縮小投影像)に倣って活性領域62上で延在するゲート電極パターン54a,54bの潜像がフォトレジスト63に転写される。
なお、上記した2重極照明の機能を有する偏光照明系を用いて上記の露光を行うようにしても良い。偏光照明系とは通常の無偏光状態の光を用いる照明系とは異なり、フォトマスク(レチクル)に照射される光が直線偏光状態となっているように構成された照明系であり、当該偏光照明系に2重極照明の機能を組み合わせて露光することにより、無偏光状態の時よりも更に光強度のコントラストが向上するという効果を奏する。
そして、フォトレジスト63の現像等を行うことにより、図14に示すように、レジストパターン64,65が形成される。
レジストパターン64は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン53aに対応したパターン64aが位置し、活性領域62上ではゲート電極パターン54aに対応した、パターン64aよりも幅狭のパターン64bが位置するように、パターン64a,64bが一体形成されてなるものである。
レジストパターン65は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン53bに対応したパターン65aが位置し、活性領域62上ではゲート電極パターン54bに対応した、パターン65aよりも幅狭のパターン65bが位置するように、パターン65a,65bが一体形成されてなるものである。
ここで、ゲート電極パターン54a,54bは、上記の2種の2重極照明1,2を用いた露光により、それぞれ大きな製造プロセスマージンが確保され、極めて精度良くフォトレジスト63に転写されたものであるため、パターン64b,65bは所期の微細幅に精度良く形成される。
なお、第1のフォトマスク51及び第2のフォトマスク52の少なくとも一方について、いわゆる補助パターンを形成するようにしても良い。
具体的には、第1のフォトマスク51(及び/又は第2のフォトマスク52)の第1のマスクパターン51a,51b(及び/又は第2のマスクパターン52a,52b)と平行に縞状のピッチパターンとして並設された複数の補助マスクパターンを設ける。補助マスクパターンは、第1のマスクパターン51a,51b(及び/又は第2のマスクパターン52a,52b)を露光する際のプロセスマージンを更に向上させるべく形成されるものである。
以下では便宜上、第1のフォトマスク51のみに補助マスクパターンを設けた場合を例に採って説明する。
通常、補助パターンは、マスクパターンの露光を補助するものであることから、自身は転写されない状態にある(例えば、露光限界以下の幅に形成されている)ことを要する。このように補助パターンは、極めて大きなプロセスマージンを得られる反面、そのサイズには大きな制約が課されるものである。これに対して上記の場合では、補助マスクパターンの露光部分は第2のフォトマスク52の光透過部分に相当するため、補助マスクパターンを殊更に転写されない状態に形成する必要はない。従って、仮に第1のフォトマスク51のみを用いた単独露光を行った場合に、第1のマスクパターン51a,51bと共に転写される程度のサイズに補助マスクパターンを形成することができる。即ちこの場合では、補助マスクパターンのサイズに制約が課されることなく、極めて大きなプロセスマージンを得られることになる。
(第2のパターン形成方法)
本方法では、フォトリソグラフィー技術により半導体基板上のフォトレジストにゲート層パターン、ここではピッチの異なる2種類の状態と、パターンの延在方向が互いに直交する2種類の状態とにより種別された、4種類のL&Sパターンを転写する場合を例示する。
図15は、第2のパターン形成方法で用いる一組のフォトマスクを示す概略平面図であり、図16〜図19は、第2のパターン形成方法を説明するための概略平面図である。
本方法では、図15に示すように、第1のフォトマスク71と、第2のフォトマスク72とを用いて2重露光することにより、ゲート層を形成する。
第1のフォトマスク71は、通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等であり、図15(a)に示すように、第1のマスクパターン71a,71b,71c,71dが形成されてなるものである。
第1のマスクパターン71aは、形成するゲート配線に対応した幅とされたL&Sパターンである。
第1のマスクパターン71bは、同様にゲート配線に対応した幅とされたL&Sパターンであるが、第1のマスクパターン71aよりもピッチの狭いものである。
第1のマスクパターン71cは、第1のマスクパターン71aと同様のピッチとされているが、延在方向がこれと直交する方向とされたものである。
第1のマスクパターン71dは、第1のマスクパターン71bと同様のピッチとされているが、延在方向がこれと直交する方向とされたものである。
第2のフォトマスク72は、第1のフォトマスク71と同様に、レベンソン型位相シフトマスクではない通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等であり、図15(b)に示すように、第2のマスクパターン72a,72b,72c,72dが形成されてなるものである。
第2のマスクパターン72aは、第1のマスクパターン71aと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン71aよりも幅狭のL&Sパターンである。
第2のマスクパターン72bは、第1のマスクパターン71bと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン71bよりも幅狭のL&Sパターンである。
第2のマスクパターン72cは、第1のマスクパターン71cと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン71cよりも幅狭のL&Sパターンである。
第2のマスクパターン72dは、第1のマスクパターン71dと重なるように、形成するゲート電極に対応した幅(ゲート配線よりも幅狭)及びピッチとされ、第1のマスクパターン71dよりも幅狭のL&Sパターンである。
図16に示すように、被転写体であるシリコン基板には、素子分離領域61と、この素子分離領域61により画定された活性領域62a,62b,62cとが形成されている。この状態で、活性領域62a,62b,62c上にゲート絶縁膜を形成し、活性領域62a,62b,62c上を含む全面に多結晶シリコン膜、及びシリコン酸化膜などのエッチング用ハードマスク(共に不図示)を順次形成し、反射防止膜(不図示)を形成する。その後、フォトレジスト63を全面に塗布形成する。
先ず、図17に示すように、第1のフォトマスク71を用いて、シリコン基板上のフォトレジスト63に第1のマスクパターン71a,71b,71c,71dを露光する。この露光により、フォトレジスト63には、第1のマスクパターン71a,71b,71c,71d(の縮小投影像)に倣って活性領域62aを横断して延在するゲート配線パターン73a,73bと、活性領域62bを横断して延在するゲート配線パターン73cと、活性領域62cを横断して延在するゲート配線パターン73dの潜像が転写される。
続いて、第2のフォトマスク72を用いて、活性領域62上で第1のマスクパターン71a,71b,71c,71dと重なるように、フォトレジスト63に第2のマスクパターン72a,72b,72c,72dを露光する。本方法では、この露光の際に2種の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように、第2のフォトマスク72を照射する露光光の光強度分布が調節された照明系を用いる。
具体的には、第2のマスクパターン72a,72b,72c,72dに対応した図4(b)の照明状態を採用し、露光を行う。ここで、図4(b)の4重極照明31(一対の照明モード41a,41b)が第2のマスクパターン72a,72cに対応して最適化されたものであり、4重極照明32(一対の照明モード42a,42b)が第2のマスクパターン72b,72dに対応して最適化されたものである。
露光されるマスクパターンが、例えばレベンソン型位相シフトマスクを用いることで精度良く形成される程度の極めて微細なものであっても、通常のクロムマスク又はハーフトーン位相シフトマスク等において最頻出パターンに最適化された複数(上記の例では2種)の4重極照明で露光することにより、レベンソン型位相シフトマスクを用いた場合と同等の極めて広い製造プロセスマージンで精度良くマスクパターンの転写が可能となる。
このように、第2のマスクパターン72aと72c,72bと72dにそれぞれ最適化された4重極照明31,32が組み合わされてなる照明状態に光強度分布を調節して露光することにより、レベンソン型位相シフトマスクの如き特別なフォトマスクを用いずとも、互いに直交する方向に延在し、ピッチの異なる第2のマスクパターン72a,72b,72c,72dにそれぞれに対して非常に急峻な光強度を得ることが可能となる。従って、レベンソン型位相シフトマスクを用いた場合と同等の極めて広い製造プロセスマージンで、しかも延在方向、ピッチの異なる4種の第2のマスクパターン72a,72b,72c,72dをそれぞれに最適化された状態で精度良くフォトレジスト63へ転写することが可能となる。
上記の4重露光により、図18に示すように、フォトレジスト63において、活性領域62aを囲む素子分離領域61上では、第1のマスクパターン71a,71bに第2のマスクパターン72a,72bが重畳されないためにゲート配線パターン73a,73bの潜像が残存する。一方、活性領域62a上では、第1のマスクパターン71aに第2のマスクパターン72aが、第1のマスクパターン71bに第2のマスクパターン72bがそれぞれ重畳される。そのため、第2のマスクパターン72a,72b(の縮小投影像)に倣って活性領域62a上で延在するゲート電極パターン74a,74bの潜像がフォトレジスト63に転写される。
同様に、上記の4重露光により、フォトレジスト63において、活性領域62bを囲む素子分離領域61上では、第1のマスクパターン71cに第2のマスクパターン72cが重畳されないためにゲート配線パターン73cの潜像が残存する。一方、活性領域62b上では、第1のマスクパターン71cに第2のマスクパターン72cが重畳される。そのため、第2のマスクパターン72c(の縮小投影像)に倣って活性領域62b上で延在するゲート電極パターン74cの潜像がフォトレジスト63に転写される。
同様に、上記の4重露光により、フォトレジスト63において、活性領域62cを囲む素子分離領域61上では、第1のマスクパターン71dに第2のマスクパターン72dが重畳されないためにゲート配線パターン73dの潜像が残存する。一方、活性領域62c上では、第1のマスクパターン71dに第2のマスクパターン72dが重畳される。そのため、第2のマスクパターン72d(の縮小投影像)に倣って活性領域62c上で延在するゲート電極パターン74dの潜像がフォトレジスト63に転写される。
なお、上記した4重極照明の機能を有する偏光照明系を用いて上記の露光を行うようにしても良い。偏光照明系とは通常の無偏光状態の光を用いる照明系とは異なり、フォトマスク(レチクル)に照射される光が直線偏光状態となっているように構成された照明系であり、当該偏光照明系に4重極照明の機能を組み合わせて露光することにより、無偏光状態の時よりも更に光強度のコントラストが向上するという効果を奏する。
そして、フォトレジスト63の現像等を行うことにより、図19に示すように、レジストパターン81,82,83,84が形成される。
レジストパターン81は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン73aに対応したパターン81aが位置し、活性領域62a上ではゲート電極パターン74aに対応した、パターン81aよりも幅狭のパターン81bが位置するように、パターン81a,81bが一体形成されてなるものである。
レジストパターン82は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン73bに対応したパターン82aが位置し、活性領域62a上ではゲート電極パターン74bに対応した、パターン82aよりも幅狭のパターン82bが位置するように、パターン82a,82bが一体形成されてなるものである。
レジストパターン83は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン73cに対応したパターン83aが位置し、活性領域62b上ではゲート電極パターン74cに対応した、パターン83aよりも幅狭のパターン83bが位置するように、パターン83a,83bが一体形成されてなるものである。
レジストパターン84は、素子分離領域61上では幅広のゲート配線パターン73dに対応したパターン84aが位置し、活性領域62c上ではゲート電極パターン74dに対応した、パターン84aよりも幅狭のパターン84bが位置するように、パターン84a,84bが一体形成されてなるものである。
ここで、ゲート電極パターン74a,74b,74c,74dは、上記の2種の4重極照明31,32を用いた露光により、それぞれ大きな製造プロセスマージンが確保され、極めて精度良くフォトレジスト63に転写されたものであるため、パターン81b,82b,83b,84bは所期の微細幅に精度良く形成される。
なお、第1のフォトマスク71及び第2のフォトマスク72の少なくとも一方について、いわゆる補助パターンを形成するようにしても良い。
具体的には、第1のフォトマスク71(及び/又は第2のフォトマスク72)の第1のマスクパターン71a,71b,71c,71d(及び/又は第2のマスクパターン72a,72b,72c,72d)と平行に縞状のピッチパターンとして並設された複数の補助マスクパターンを設ける。補助マスクパターンは、第1のマスクパターン71a,71b,71c,71d(及び/又は第2のマスクパターン72a,72b,72c,72d)を露光する際のプロセスマージンを更に向上させるべく形成されるものである。
以下では便宜上、第1のフォトマスク71のみに補助マスクパターンを設けた場合を例に採って説明する。
通常、補助パターンは、マスクパターンの露光を補助するものであることから、自身は転写されない状態にある(例えば、露光限界以下の幅に形成されている)ことを要する。このように補助パターンは、極めて大きなプロセスマージンを得られる反面、そのサイズには大きな制約が課されるものである。これに対して上記の場合では、補助マスクパターンの露光部分は第2のフォトマスク72の光透過部分に相当するため、補助マスクパターンを殊更に転写されない状態に形成する必要はない。従って、仮に第1のフォトマスク71のみを用いた単独露光を行った場合に、第1のマスクパターン71a,71b,71c,71dと共に転写される程度のサイズに補助マスクパターンを形成することができる。即ちこの場合では、補助マスクパターンのサイズに制約が課されることなく、極めて大きなプロセスマージンを得られることになる。
(MOSトランジスタの製造方法)
本実施形態では、上記のパターン形成方法を用いてゲート層を形成し、当該ゲート層を備えた例えばMOSトランジスタを作製する。ここでは、上記した第1のパターン形成方法を用いてゲート層を形成する場合について例示する。勿論、上記した第2のパターン形成方法を適用しても好適である。
図20(a)は、作製されたMOSトランジスタを示す概略断面図であり、図20(b)は、ゲート層が形成された様子を示す概略平面図である。ここでは上記した第1のパターン形成方法を用いるため、ピッチの異なる2種類のL&Sパターンを転写するが、以下では図示等の便宜上、1種のゲート層のみを示す。
先ず、シリコン基板に、素子分離領域211として、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により素子分離構造を形成し、活性領域212を画定する。
続いて、活性領域212の表面を例えば熱酸化して、薄いゲート絶縁膜213を形成する。このゲート絶縁膜213上を含む全面に導電膜、例えば多結晶シリコン膜(不図示)をCVD法等により堆積する。
続いて、上記した第1のパターン形成方法を用いてレジストパターン64,65を形成する。そして、このレジストパターン64,65をマスクとして用いたドライエッチングにより多結晶シリコン膜を加工し、レジストパターン64,65に倣った形状の2種のゲート層を形成する。ここでは、例えばレジストパターン64に対応するゲート層214のみを示す。このゲート層214は、図20(b)に示すように、素子分離領域211上では幅広のゲート配線214aが位置し、活性領域212上ではゲート絶縁膜213を介して、ゲート配線214aよりも幅狭のゲート電極214bが位置するように、ゲート配線214aとゲート電極214bとが一体形成されてなるものである。
続いて、レジストパターン64,65を灰化処理等により除去した後、ゲート電極222bをマスクとして活性領域212の表層に不純物(PMOSトランジスタであればホウ素(B+)等、NMOSトランジスタであればリン(P+)、砒素(As+)等)を比較的低濃度にイオン注入し、LDD領域215を形成する。
続いて、ゲート層214を覆うように全面に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜(不図示)をCVD法等により堆積し、このシリコン酸化膜の全面を異方性エッチング(エッチバック)する。このエッチバックにより、ゲート電極214bの両側面のみにシリコン酸化膜を残し、サイドウォールスペーサ216を形成する。
続いて、ゲート電極214b及びサイドウォールスペーサ216をマスクとして、活性領域212の表層に不純物(PMOSトランジスタであればホウ素(B+)等、NMOSトランジスタであればリン(P+)、砒素(As+)等)を、LDD領域215よりも高濃度にイオン注入し、LDD領域215と一部重畳されるソース/ドレイン領域217を形成する。
しかる後、層間絶縁膜及びソース/ドレイン領域217と電気的に接続される配線層等の形成工程を経て、MOSトランジスタを完成させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ピッチの異なる微細なパターンが近接して混在するパターニングを行うための露光にも対応し、レベンソン型位相シフトマスクの如き製造プロセスが煩雑で製造コストの高いフォトマスクを用いることなく、十分な製造プロセスマージンで微細なパターンを精度良く形成することが可能となる。
このパターン形成方法を、ゲート層214の形成に適用することにより、所望の微細幅のゲート層214を備えた微細なMOSトランジスタを精度良く作製することができる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)照射光を発生させる光源と、
前記照射光を集光させる集光光学系と、
前記集光光学系を通過した前記照射光を制御して被照射対象に照射させる照明制御機構と
を含み、
前記照明制御機構は、前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節することを特徴とする照明光学装置。
(付記2)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードのサイズが前記照明状態毎に調節されてなることを特徴とする付記1に記載の照明光学装置。
(付記3)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの位置が前記照明状態の規準位置から内側又は外側にシフトするように前記2重極照明毎に調節されてなることを特徴とする付記1又は2に記載の照明光学装置。
(付記4)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの形状が前記照明状態毎に調節されてなることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の照明光学装置。
(付記5)前記被照射対象であるフォトマスクのマスクパターンを被転写対象に露光転写する露光装置であって、
付記1〜4のいずれか1項に記載の照明光学装置と、
前記フォトマスクの前記マスクパターンを通過した前記照射光を前記被転写対象に集光させる投影光学系と
を含むことを特徴とする露光装置。
(付記6)前記照明光学装置は、前記2重極照明又は前記4重極照明の機能を有する偏光照明系を構成することを特徴とする付記5に記載の露光装置。
(付記7)照射光を制御して被照射対象に照射させるに際して、
前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節することを特徴とする照明制御方法。
(付記8)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードのサイズが前記照明状態毎に調節されてなることを特徴とする付記7に記載の照明制御方法。
(付記9)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの位置が前記照明状態の規準位置から内側又は外側にシフトするように前記2重極照明毎に調節されてなることを特徴とする付記7又は8に記載の照明制御方法。
(付記10)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの形状が前記照明状態毎に調節されてなることを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載の照明制御方法。
(付記11)パターン形成を行う際の設計方法であって、
前記パターン形成の設計データに基づいて見積もられた製造プロセスマージンが基準値を満たしていない場合に、
前記設計データを得た際の前記照明状態において、許容範囲を満たすように前記パターンの設計レイアウトを変更する第1の工程と、
前記設計データを得た際の前記パターンの設計レイアウトにおいて、当該設計レイアウトに適合するように、フォトマスクを照射する照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態に調節するシミュレーションを行い、前記照明状態を最適化する第2の工程と
のうちの一方の工程を選択的に実行することを特徴とする設計方法。
(付記12)前記一方の工程を選択的に実行するに際して、前記第1の工程を実行し、
前記第1の工程で前記許容範囲を満たさない場合に、前記第2の工程を実行することを特徴とする付記11に記載の設計方法。
(付記13)前記一方の工程を選択的に実行するに際して、前記第2の工程を実行し、
前記第2の工程で前記設計レイアウトに適合する最適な前記照明状態が見出されない場合に、前記第1の工程を実行することを特徴とする付記11に記載の設計方法。
(付記14)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードのサイズを、前記照明状態毎に調節するものであることを特徴とする付記11〜13のいずれか1項に記載の設計方法。
(付記15)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの位置を、前記照明状態の規準位置から内側又は外側にシフトするように、前記2重極照明毎に調節するものであることを特徴とする付記11〜14のいずれか1項に記載の設計方法。
(付記16)前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの形状を、前記照明状態毎に調節するものであることを特徴とする付記11〜15のいずれか1項に記載の設計方法。
(付記17)付記11〜16のいずれか1項に記載の設計方法で得られた前記設計レイアウト及び前記照明状態に従って、前記フォトマスクのマスクパターンを前記被転写対象に露光転写することを特徴とする露光方法。
(付記18)第1のフォトマスクを用いて第1のマスクパターンを被転写体に露光する第1のステップと、
第2のフォトマスクを用いて第2のマスクパターンを、少なくとも一部が前記第1のマスクパターンと重畳されるように前記被転写体に露光する第2のステップと
を含み、前記第1のマスクパターンと前記第2のマスクパターンとの合成露光により、前記被転写体にパターンを転写するに際して、
前記第1のステップ及び前記第2のステップの少なくとも一方において、前記照明状態を用いて露光を行うことを特徴とする付記17に記載の露光方法。
(付記19)前記第2のステップにおいて、前記第2のフォトマスクとしてクロムマスク又はハーフトーン型位相シフトマスクを用い、前記各第1のマスクパターンよりも微細な前記各第2のマスクパターンを前記被転写体に露光することを特徴とする付記18に記載の露光方法。
本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本発明における照明態様を説明するための模式図である。 本実施形態による露光装置の概略構成を示す模式図である。 2重極照明の各照明状態を示す模式図である。 本実施形態による半導体装置の設計方法を示すフロー図である。 本実施形態による半導体装置の設計方法の他の例を示すフロー図である。 本実施形態による半導体装置の設計方法の他の例を示すフロー図である。 第1のパターン形成方法で用いる一組のフォトマスクを示す概略平面図である。 図12のフォトマスクのマスクパターンが転写される様子を示す概略平面図である。 第1のパターン形成方法により形成されたフォトレジストを示す概略平面図である。 第2のパターン形成方法で用いる一組のフォトマスクを示す概略平面図である。 第2のパターン形成方法によるパターン形成方法を説明するための概略平面図である。 第2のパターン形成方法によるパターン形成方法を説明するための概略平面図である。 第2のパターン形成方法によるパターン形成方法を説明するための概略平面図である。 第2のパターン形成方法により形成されたフォトレジストを示す概略平面図である。 作製されたMOSトランジスタを示す模式図である。 従来の2重露光プロセスの一例を示す概略平面図である。
符号の説明
1〜10 2重極照明
11a,11b,12a,12b,13a,13b,14a,14b,15a,15b,16a,16b,17a,17b,18a,18b,19a,19b,20a,20b, 41a,41b,41c,41d,42a,42b,42c,42d,43a,43b,43c,43d,44a,44b,44c,44d,45a,45b,45c,45d 照明モード
21,22,23,34 ライン&スペース(L&S)パターン
31〜35 4重極照明
51,71 第1のフォトマスク
52,72 第2のフォトマスク
51a,51b,71a,71b,71c,71d 第1のマスクパターン
52a,52b,72a,72b,72c,72d 第2のマスクパターン
53a,53b,73a,73b,73c,73d ゲート配線パターン
54a,54b,74a,74b,74c,74d ゲート電極パターン
61,211 素子分離領域
62,62a〜62c,212 活性領域
63 フォトレジスト
64,65,81〜84 レジストパターン
101 照明光源
102 集光光学系
103 照明制御機構
104 レチクルステージ
105 投影光学系
106 ウェーハステージ
231 ゲート絶縁膜
214 ゲート層
214a ゲート配線
214b ゲート電極
215 LDD領域
216 サイドウォールスペーサ
217 ソース/ドレイン領域

Claims (9)

  1. 照射光を発生させる光源と、
    前記照射光を集光させる集光光学系と、
    前記集光光学系を通過した前記照射光を制御して被照射対象に照射させる照明制御機構と
    を含み、
    前記照明制御機構は、前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節することを特徴とする照明光学装置。
  2. 前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードのサイズ又は形状が、前記照明状態毎に調節されてなることを特徴とする請求項1に記載の照明光学装置。
  3. 前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの位置が前記照明状態の規準位置から内側又は外側にシフトするように前記2重極照明毎に調節されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明光学装置。
  4. 照射光を制御して被照射対象に照射させるに際して、
    前記被照射対象を照射する前記照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態となるように調節することを特徴とする照明制御方法。
  5. パターン形成を行う際の設計方法であって、
    前記パターン形成の設計データに基づいて見積もられた製造プロセスマージンが基準値を満たしていない場合に、
    前記設計データを得た際の前記照明状態において、許容範囲を満たすように前記パターンの設計レイアウトを変更する第1の工程と、
    前記設計データを得た際の前記パターンの設計レイアウトにおいて、当該設計レイアウトに適合するように、フォトマスクを照射する照射光の光強度分布を、複数の2重極照明又は複数の4重極照明を相異なる位置で組み合わせた照明状態に調節するシミュレーションを行い、前記照明状態を最適化する第2の工程と
    のうちの一方の工程を選択的に実行することを特徴とする設計方法。
  6. 前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードのサイズ又は形状を、前記照明状態毎に調節するものであることを特徴とする請求項5に記載の設計方法。
  7. 前記照明状態は、当該照明状態を構成する一組の照明モードの位置を、前記照明状態の規準位置から内側又は外側にシフトするように、前記2重極照明毎に調節するものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の設計方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の設計方法により得られた前記設計レイアウト及び前記照明状態に従って、前記フォトマスクのマスクパターンを前記被転写対象に露光転写することを特徴とする露光方法。
  9. 第1のフォトマスクを用いて第1のマスクパターンを被転写体に露光する第1のステップと、
    第2のフォトマスクを用いて第2のマスクパターンを、少なくとも一部が前記第1のマスクパターンと重畳されるように前記被転写体に露光する第2のステップと
    を含み、前記第1のマスクパターンと前記第2のマスクパターンとの合成露光により、前記被転写体にパターンを転写するに際して、
    前記第1のステップ及び前記第2のステップの少なくとも一方において、前記照明状態を用いて露光を行うことを特徴とする請求項8に記載の露光方法。
JP2006210106A 2006-08-01 2006-08-01 照明光学装置、露光方法及び設計方法 Pending JP2008041710A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006210106A JP2008041710A (ja) 2006-08-01 2006-08-01 照明光学装置、露光方法及び設計方法
US11/639,346 US7847918B2 (en) 2006-08-01 2006-12-15 Illumination optical system, exposure method and designing method
US12/916,995 US20110043783A1 (en) 2006-08-01 2010-11-01 Illumination optical system, exposure method and designing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006210106A JP2008041710A (ja) 2006-08-01 2006-08-01 照明光学装置、露光方法及び設計方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008041710A true JP2008041710A (ja) 2008-02-21

Family

ID=39028789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006210106A Pending JP2008041710A (ja) 2006-08-01 2006-08-01 照明光学装置、露光方法及び設計方法

Country Status (2)

Country Link
US (2) US7847918B2 (ja)
JP (1) JP2008041710A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262997A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Nikon Corp 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP2009302206A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Canon Inc 露光パラメータの決定方法、露光パラメータを決定するためのプログラム、露光方法及びデバイス製造方法
JP2011114125A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Toshiba Corp 露光方法および露光装置

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101124179B1 (ko) 2003-04-09 2012-03-27 가부시키가이샤 니콘 노광 방법 및 장치, 그리고 디바이스 제조 방법
TWI474132B (zh) 2003-10-28 2015-02-21 尼康股份有限公司 照明光學裝置、投影曝光裝置、曝光方法以及元件製造方法
TWI612338B (zh) * 2003-11-20 2018-01-21 尼康股份有限公司 光學照明裝置、曝光裝置、曝光方法、以及元件製造方法
TWI395068B (zh) 2004-01-27 2013-05-01 尼康股份有限公司 光學系統、曝光裝置以及曝光方法
TWI360837B (en) 2004-02-06 2012-03-21 Nikon Corp Polarization changing device, optical illumination
TWI453796B (zh) * 2005-01-21 2014-09-21 尼康股份有限公司 偏光變更單元以及元件製造方法
DE102005017516B3 (de) * 2005-04-15 2007-01-25 Infineon Technologies Ag Fotolithografische Abbildungseinrichtung und Vorrichtung zum Erzeugen einer Beleuchtungsverteilung
US20110037962A1 (en) * 2009-08-17 2011-02-17 Nikon Corporation Polarization converting unit, illumination optical system, exposure apparatus, and device manufacturing method
US20110205519A1 (en) * 2010-02-25 2011-08-25 Nikon Corporation Polarization converting unit, illumination optical system, exposure apparatus, and device manufacturing method
DE102010029651A1 (de) * 2010-06-02 2011-12-08 Carl Zeiss Smt Gmbh Verfahren zum Betrieb einer Projektionsbelichtungsanlage für die Mikrolithographie mit Korrektur von durch rigorose Effekte der Maske induzierten Abbildungsfehlern

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04273245A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Nikon Corp 露光方法及び露光装置
JP2000021761A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Canon Inc 露光方法及び露光装置
WO2004090952A1 (ja) * 2003-04-09 2004-10-21 Nikon Corporation 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP2005236088A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Nikon Corp 照明光学装置、露光装置、および露光方法
JP2006066440A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Toshiba Corp 照明光源の設計方法、マスクパターン設計方法、フォトマスクの製造方法、半導体装置の製造方法、及びプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW587199B (en) 1999-09-29 2004-05-11 Asml Netherlands Bv Lithographic method and apparatus
JP2002341513A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Oki Electric Ind Co Ltd 露光用マスク及びそれを用いた半導体装置の製造方法
US7030966B2 (en) * 2003-02-11 2006-04-18 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method for optimizing an illumination source using photolithographic simulations
US7245356B2 (en) * 2003-02-11 2007-07-17 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method for optimizing illumination using a photolithographic simulation

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04273245A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Nikon Corp 露光方法及び露光装置
JP2000021761A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Canon Inc 露光方法及び露光装置
WO2004090952A1 (ja) * 2003-04-09 2004-10-21 Nikon Corporation 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP2005236088A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Nikon Corp 照明光学装置、露光装置、および露光方法
JP2006066440A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Toshiba Corp 照明光源の設計方法、マスクパターン設計方法、フォトマスクの製造方法、半導体装置の製造方法、及びプログラム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008262997A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Nikon Corp 露光方法及び装置、並びにデバイス製造方法
JP2009302206A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Canon Inc 露光パラメータの決定方法、露光パラメータを決定するためのプログラム、露光方法及びデバイス製造方法
JP2011114125A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Toshiba Corp 露光方法および露光装置
US8654313B2 (en) 2009-11-26 2014-02-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Exposing method and method of manufacturing semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
US7847918B2 (en) 2010-12-07
US20080030706A1 (en) 2008-02-07
US20110043783A1 (en) 2011-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008041710A (ja) 照明光学装置、露光方法及び設計方法
US7013453B2 (en) Full sized scattering bar alt-PSM technique for IC manufacturing in sub-resolution ERA
JPH10207038A (ja) レチクル及びパターン形成方法
US6828080B2 (en) Pattern forming method and method of fabricating device
JP2007086368A (ja) フォトマスク、フォトマスクの製造方法および半導体装置の製造方法
US8129078B2 (en) Mask, method for manufacturing the same, and method for manufacturing semiconductor device
US8409786B2 (en) Pattern forming method and method for manufacturing semiconductor device
TWI438824B (zh) Manufacturing method of semiconductor device
JP2005129648A (ja) コンタクトホールの形成方法
US20110191728A1 (en) Integrated circuit having line end created through use of mask that controls line end shortening and corner rounding arising from proximity effects
JP2005150494A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002323746A (ja) 位相シフトマスク及び、それを用いたホールパターン形成方法
TW200401945A (en) Pattern layout method of photomask for pattern transfer
US6800402B2 (en) Phase-shifting mask and method of forming pattern using the same
US20070105053A1 (en) Method of manufacturing semiconductor device
US8349528B2 (en) Semiconductor devices and methods of manufacturing thereof
KR101033354B1 (ko) 반도체 소자의 미세패턴 형성방법
JP2008098203A (ja) 膜のパターニング方法及び露光用マスク
JP2000021978A (ja) フォトマスクおよびパターン形成方法
JP5573043B2 (ja) 半導体装置の製造方法及び露光装置
JP2013221986A (ja) ハーフトーン型位相シフトマスクおよびその製造方法並びにそれを用いた半導体装置の製造方法
JP2005259991A (ja) パターン形成方法
US20070275331A1 (en) Pattern forming method and method for manufacturing semiconductor device
JP2007173609A (ja) 半導体装置の製造方法
KR100826765B1 (ko) 고립 패턴의 해상력 향상 레티클 제조 방법 및 레티클 구조

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080731

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120710