JP2008037149A - 航行誘導装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型船舶等が使用を制限される強力な照明装置を用いることなく夜間時にも安全に航行できるように誘導する。
【解決手段】 設置状態において少なくとも2方向からの確認を可能とする第1表示面4と第2表示面5を有し、各表示面が、それぞれ太陽光を蓄光して夜間時に自己発光する蓄光塗料により形成した第1表示部6,8と、照射された紫外線光に反応して発光する紫外線発光塗料により形成した第2表示部7,9を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】 設置状態において少なくとも2方向からの確認を可能とする第1表示面4と第2表示面5を有し、各表示面が、それぞれ太陽光を蓄光して夜間時に自己発光する蓄光塗料により形成した第1表示部6,8と、照射された紫外線光に反応して発光する紫外線発光塗料により形成した第2表示部7,9を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、航行の障害となる部位や桟橋等に敷設して船舶を安全に航行させるように誘導する航行誘導装置に関し、さらに詳しくは夜間時において発光することにより船舶から視認されて安全航行が行われるようにする航行誘導装置に関する。
海上交通においては、船舶を安全に航行させるために各種の航路標識が設置され、これら航路標識により各船舶が現在位置を認識するとともに、また航路の識別が行われる。航路標識は、灯台等の光波標識と、霧信号所等の音波標識と、無線方位信号所やロランC等の電波標識或いは船舶通行信号所等のその他標識に分類される。かかる航路標識は、もっぱら大型船舶が航行する航路を対象として半恒久的な施設として設置される。
ところで、上述した航路標識は、図4及び図5に示すようなプレジャーボートや釣り船等の小型船舶が頻繁に行き交う河口付近や小さな港或いは入り江等の場所にはほとんど整備されていない状況にある。例えば河口付近では、図4に示すように川岸ばかりでなく中央部付近にも土砂等が堆積した浅瀬100が至る所に存在して小型船舶の航行にも障害となっている。また、河口付近では、図4及び図5に示すように特に川岸に沿って満潮時には海中に隠れているが干潮時には出現する浅瀬101が広く存在しており、さらに護岸工事等に際して打ち込まれた補強杭等も残っている。
河口付近等においては、上述した浅瀬101に船舶を本航路102から係留する川岸まで航行することを可能とする水路や水脈103が掘削される。河口付近等においては、漁業関係者等により浅瀬100、101や各種の障害物或いは水路103に沿って例えば竹竿や樹脂製ポール等を用いた仮誘導杭や浮標等からなる簡易的な誘導体104が設置される。かかる誘導体104は、航行する小型船舶等の操船者に対して浅瀬100、101や水路103の存在を知らせるようにして、操船者が浅瀬100、101を避けて水路103内を航行して川岸の係留場所と本航路102とを安全に出入りさせるようにする。
また、小型船舶等にとっては、上述した河口付近の障害物ばかりでなく、例えば沿岸に沿って広い範囲で設置される定置網や延縄或いは生け簀等も航行の障害となる。これらの定置網等には、一定の間隔でブイが設けられ、これらのブイを小型船舶等の操船者が確認して迂回航行が行われるようにする。
ところで、小型船舶等は、操船者等により上述した誘導体104を視認することが可能な昼間ばかりでなく、誘導体104の視認が困難となる夜間時にも航行することが多い。小型船舶等においては、自船を表示する赤色表示灯を備えているが、例えばサーチライト等のような前方等に向けて強力な照明光を出射して誘導体104等を視認することを可能とする照明装置が他船の航行の妨げとなることから搭載を規制されている(港則法第36条)。したがって、小型船舶等においては、新月時や悪天候時のように月明かりが乏しく上述した誘導体104の視認が困難な場合に、操船者が陸上の明かりを頼りに操船が行われる。小型船舶等においては、誘導体104を見落としたりしてしばしば水路103から外れて浅瀬100、101に乗り上げたり護岸等に衝突したり定置網等にスクリューを絡めてしまうといった事故が多発している。
例えば、特許文献1や特許文献2には、標識と夜間時に発光する光源とを備え、障害部位に設置される浮標灯や位置表示装置が開示されている。かかる先願装置は、小型船舶等の操船者に対して昼間には標識により、夜間には光学的に障害物の存在を知らせて安全航行が行われるようにする。
上述した先願装置においては、いずれも昼夜兼用で小型船舶等の操船者に対して障害部位の存在を視認可能とすることにより、特に夜間時において多発している浅瀬への乗り上げや護岸への衝突等の重大事故の発生を低減させる。しかしながら、かかる先願装置においては、いずれも電源と光源とを備えることから高価であり、河口付近等のようにいたる所に存在する浅瀬等の障害部位の全てに設置することが困難である。また、かかる先願装置においては、比較的狭い領域に存在する全ての障害部位に設置した場合に、全体としてかなりの明るさとなって様々な問題を生じさせる。さらに、先願装置においては、電源や光源に故障が発生した場合に、夜間表示が困難となることから定期的な保守、点検が必要となり維持費用も莫大となるといった問題がある。
したがって、本発明は、昼夜兼用で障害部位の確認を可能とし、簡易な施工により敷設されるとともに小型船舶等が使用を制限される強力な照明装置を用いることなく水路等を安全に航行させるように誘導する構造簡易でかつ廉価な航行誘導装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明にかかる航行誘導装置は、特に小型船舶の航行部位に存在する障害箇所、すなわち水路や水脈等に存在する浅瀬や、岸壁、護岸、防波堤或いは定置網や延縄等の存在を昼夜にかかわらず確実に表示して操船者に対して船舶が安全に水路等を航行することができるように誘導する。航行誘導装置は、水路等に沿って浅瀬等に敷設された浮標や標識杭、岸壁或いは定置網等に設置される。
航行誘導装置は、設置状態において少なくとも2方向からの確認を可能とする第1表示面と第2表示面を有する。航行誘導装置は、各表示面が、それぞれ太陽光を蓄光して夜間時に自己発光する蓄光塗料により形成した第1表示部と、照射された紫外線光に反応して発光する紫外線発光塗料により形成した第2表示部を有する。
航行誘導装置においては、夜間時において、第1表示部が自己発光することにより船舶の操船者等が視認することを可能とする。航行誘導装置においては、他の船舶の航行に支障を及ぼすような照明光を出射しないことから使用規制の対象とならない紫外線照射装置を搭載した船舶から出射される紫外線光が照射されると、第2表示部がこの紫外線光に反応して発光することにより船舶の操船者等が視認することを可能とする。航行誘導装置においては、第1表示部と第2表示部とにより、船舶の操船者等に対して水路等への航行を確実に誘導する。
また、航行誘導装置は、太陽電池パネルと、この太陽電池パネルの出力により充電される電池と、この電池を電源として駆動されて照明光を出射する有機エレクトロルミネッセンス素子や発光ダイオード素子等の発光体とからなる電光表示部を備えるようにしてもよい。航行誘導装置においては、電光表示部が、上述した第1表示部と第2表示部とによる発光表示を補完し、船舶の操船者等に対してより確実に水路等への航行を誘導する。
本発明にかかる航行誘導装置によれば、蓄光塗料により形成した第1表示部と紫外線発光塗料により形成した第2表示部との異なる特性塗料により形成された表示部を有することにより、昼夜にかかわらずかつ特に夜間時においては特殊な装置等を不要として船舶の操船者等に対して常に障害箇所の存在を確実に視認することを可能とする。したがって、航行誘導装置によれば、船舶の操船者等に対して水路等の航行を確実に誘導し、浅瀬等への乗り上げや衝突等の事故発生を防止する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として示す航行誘導装置1は、もっぱらプレジャーボートや釣り船等の小型船舶が頻繁に行き交い、「航路標識法」に規定された航路標識の設置が不十分な河口付近や小さな港或いは入り江等の航路に存在する障害箇所に好適に設置される。すなわち、航行誘導装置1は、浅瀬等を横切って掘削された水路や水脈等に沿って所定の間隔を以って設置され、また航路に沿った岸壁、護岸或いは防波堤にも設置することが可能である。さらに、航行誘導装置1は、沿岸に沿って広い範囲で設置される定置網や延縄或いは生け簀等にも設置することが可能である。
航行誘導装置1は、浅瀬等に設置される場合に、図1に示すように竹竿や樹脂製ポール等からなる誘導杭2に取り付けて用いられる。航行誘導装置1は、ある程度の機械的剛性とともに防錆性や耐候性を有する合成樹脂材やアルミ材等により基体3を形成し、障害箇所に設置された状態において少なくとも2方向から航行する船舶から確認を可能とする第1表示面4と第2表示面5を有している。なお、航行誘導装置1は、基体3を例えば内部に誘導杭2を挿通して組み合わせる三角形等の多角形筒状に形成することにより多数の表示面を有するようにしてもよく、また誘導杭2の外周部に巻き付けて円形の表示面を構成するシート状であってもよく、特に形状を限定されるものでは無い。
航行誘導装置1には、図1に示すように第1表示面4に上下に並んで第1表示部6と第2表示部7が形成される。航行誘導装置1には、第2表示面5にも同様にして上下に並んで第3表示部8と第4表示部9が形成される。航行誘導装置1は、第1表示部6と第3表示部8が、第1表示面4と第2表示面5に連続して形成されるとともに第2表示部7と第4表示部9も同様にして第1表示面4と第2表示面5に連続して形成される。
航行誘導装置1は、第1表示部6乃至第4表示部9が、それぞれ昼間において船舶の操船者等により視認することが可能なように目立つ模様、例えば黄色と黒色或いは赤色と白色の縦縞模様等のような塗り分け模様とすることにより誘導機能が確実に奏されるように構成される。また、航行誘導装置1は、第1表示部6乃至第4表示部9の視認が困難な夜間時には第1表示部6乃至第4表示部9が後述するように異なる条件によりそれぞれ長時間に亘る発光表示が行われるようになり、船舶の操船者等により確実に視認されて誘導機能が奏されるように構成される。
航行誘導装置1は、第1表示部6と第3表示部8が、第1表示面4と第2表示面5に同一組成の蓄光塗料を塗布して形成される。航行誘導装置1は、同様にして第2表示部7と第4表示部9が、第1表示面4と第2表示面5に同一組成の紫外線発光塗料を塗布して形成される。蓄光塗料は、周知のようにアルミナ系酸化物等の無機顔料からなる蓄光顔料と、種々の樹脂及び添加剤を混合して製作され、太陽光や蛍光灯等の紫外線を吸収して暗闇で徐々に光を放出し、基本色として緑色、青色及び赤色を発色して発光する。
航行誘導装置1においては、暗闇になると蓄光塗料により形成された第1表示部6と第3表示部8が自己発光して船舶の操船者等により視認され、昼間に引き続いて誘導機能が維持されるようにする。航行誘導装置1は、劣悪な環境下で使用されるが、例えば耐候性の大きいアクリル樹脂を混合した蓄光塗料を用いて第1表示部6と第3表示部8を形成することにより、ほとんど劣化が生じることは無く長期間の使用が可能である。
一方、航行誘導装置1においては、第1表示部6と第3表示部8が、蓄光塗料の塗膜厚や蓄光時間等の条件により夜半を過ぎると次第に発光輝度が低下して船舶の操船者等による視認が困難となって充分な誘導機能を奏し得ない虞が生じる。航行誘導装置1においては、第2表示部7と第4表示部9が、船舶に搭載された紫外線照射装置18(図3参照)から出射される紫外線光により発光して誘導機能が保持される。
ところで、小型船舶等においては、上述したように港則法により他船の航行の妨げとなるような強力な照明光を出射するサーチライト等の照明装置の搭載が規制されている。紫外線照射装置18は、いわゆるブラックライトと称され、周知のように可視光よりも短波長であり蛍光体や蛍光塗料を発光させる紫外線光を出射することから船舶に搭載して用いても上述した規制対象外の照明装置である。紫外線照射装置18は、水銀灯安定器を介して船舶電源を電源として使用することが可能であり、比較的廉価で小型かつ取り扱いも簡易である。紫外線照射装置18は、詳細を省略するが出射部に紫外線光を透過するとともに可視光を遮光するカットフィルタが設けられ、上述した紫外線発光塗料を発光させる300nm乃至450nmの紫外線光を出射する。
紫外線発光塗料は、いわゆる蛍光塗料と称され、例えば金属酸化物を結晶母胎として希土類金属を混合して製作された耐候性を有する塗料であり、紫外線光を照射されることにより鮮やかな蛍光色で発光する。航行誘導装置1においては、第2表示部7と第4表示部9が、船舶に搭載された紫外線照射装置18から照射された紫外線光に反応して発光することにより、操船者等により視認することが可能である。したがって、航行誘導装置1においては、第1表示部6と第3表示部8が時間経過により発光輝度の低下を生じても、第2表示部7と第4表示部9がこれを補完して船舶の操船者等に対して水路等への航行を確実に誘導する。
上述した第1の実施の形態は、もっぱら浅瀬等の障害部位に設置される誘導杭2に取り付けて水路の誘導表示を行う航行誘導装置1を示したが、本発明はかかる構成及び使用例に限定されるものでは無い。図2及び図3に第2の実施の形態として示した航行誘導装置10は、比較的水深のある海上等に存在する障害物等、例えば暗礁や魚礁或いは定置網等を対象としてポイント設置される浮上型標識ブイ11に付設され、この浮上型標識ブイ11と共同して昼夜兼用で船舶をより確実に誘導する。
浮上型標識ブイ11は、様々な構造のものが提供されているが、図2に基本的な構成を示すように、大きな浮力を有する合成樹脂やガラス等により形成されたフロート12と、このフロート12の底面に設けられたフック13に取り付けられてフロート12を潮の干満に関わらず一定位置に保持させるアンカロープ14及び重り15と、フロート12の上面に設けられた標識柱16等から構成される。航行誘導装置10は、詳細を後述するように標識柱16に組み合わされ、海上に浮いた状態で設置されて船舶の操船者等により視認される。
浮上型標識ブイ11は、アンカーロープ14が、満潮時の水深よりも大きな長さを有しており、一端に取り付けた図示しないアンカーを海底に固定するとともにフック13を通して他端に重り15が取り付けられる。浮上型標識ブイ11は、潮の干満や流れに応じて重り15が上下に移動してバランスすることにより、フロート12が一定位置に浮いた状態を保持される。
浮上型標識ブイ11は、一般にフロート12が赤色や黄色等の適宜の色に塗装されて船舶の操船者等により視認されるようにするが、さらに上面に設けた標識柱16に旗や標識体が取り付けられる。浮上型標識ブイ11においては、図2に示すようにこれら標識体等に代えて航行誘導装置10が組み合わされる。浮上型標識ブイ11は、図2及び図3に示すようにフロート12から航行誘導装置10が海上から突き出た状態で設置することで、船舶17から操船者等により視認される。
また、浮上型標識ブイ11においては、詳細を後述するように夜間時には航行誘導装置10が発光して、船舶17から操船者等による視認を可能とする。さらに、浮上型標識ブイ11は、図3に示すように船舶17に搭載した紫外線照射装置18から出射された紫外線光UVが照射されることにより、航行誘導装置10の一部が発光して、船舶17から操船者等による視認を可能とする。浮上型標識ブイ11は、昼夜兼行で船舶17の操船者等に対して航路の誘導を行う。
航行誘導装置10は、発光表示部19と、この発光表示部19の上方に位置して設けられた電光表示部20とから構成される。発光表示部19は、基本的な構成を上述した航行誘導装置1と同様とされ、合成樹脂材等により例えば四方から表示面を確認することが可能な三角筒状に形成された基体21を備え、この基体21の外周面に全域に亘って上下に並んで第1表示部22と第2表示部23が形成される。航行誘導装置10は、基体21が標識柱16に取り付けられる。なお、発光表示部19は、航行誘導装置1と同様に基体21がプレート体或いは多角形体や円筒形体に形成されてもよい。
発光表示部19においても、第1表示部22と第2表示部23が、それぞれ昼間において船舶17の操船者等により視認することが可能なように目立つ塗り分け模様とすることにより誘導機能が確実に奏されるように構成される。発光表示部19においても、第1表示部22が、基体21の外周面に蓄光塗料を塗布して形成され、昼間の間に太陽光の紫外線を吸収して蓄光し、暗闇になると蓄光塗料層が自己発光することにより図3に示すようにして船舶の操船者等に対して浮上型標識ブイ11の存在を視認させる。
また、発光表示部19においても、第2表示部23が、基体21の外周面に紫外線発光塗料を塗布して紫外線発光塗料層が形成される。発光表示部19は、船舶17に搭載した紫外線照射装置18から出射された紫外線光UVが照射されると、図3に示すように紫外線発光塗料層が反応して第2表示部23が発光することにより船舶17の操船者等に対して浮上型標識ブイ11の存在を視認させる。したがって、発光表示部19においても、第1表示部22が時間経過により発光輝度の低下を生じても、第2表示部23がこれを補完して船舶17の操船者等に対して夜間時を通して浮上型標識ブイ11の存在を視認させるようにする。
航行誘導装置10は、電光表示部20が、図2に示すように発光表示部19の上方に位置して標識柱16の先端に取り付けられた発光ブロック体24と、この発光ブロック体24の天井面に設置された太陽電池パネル25により構成される。発光ブロック体24は、四方から何れか1の外周面を確認することが可能な全体が略三角錐台形状に形成され、その内部に光源を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子(EL素子)26や、このEL素子26に電源を供給する蓄電池27或いは図示しないが駆動回路やタイマ回路等を有する制御回路基板等が収納される。発光ブロック体24は、各外周面が、EL素子26の点灯により光輝するように適宜に着色された導光板により形成される。
なお、発光ブロック体24においては、例えば赤色又は緑色の表示光を出射するEL素子26が用いられる。また、発光ブロック体24においては、蓄電池27の容量仕様に応じて複数個のEL素子26を搭載するようにしてもよい。さらに、発光ブロック体24においては、発光体としてEL素子26に代えて例えば赤色又は緑色の表示光を出射する発光ダイオードを搭載するようにしてもよいことは勿論である。
電光表示部20は、周知のように太陽光を受ける太陽電池パネル25において発電が行われ、この電力を蓄電池27に蓄積する。電光表示部20は、例えば制御回路基板から出力される制御信号に基づいて夜間時に蓄電池27からEL素子26に電源を供給することにより、このEL素子26を点灯させる。電光表示部20は、EL素子26の点灯により図3に示すように発光ブロック体24の外周面が光輝して船舶17の操船者等に対して浮上型標識ブイ11の存在を視認させる。
電光表示部20は、もっぱら夜間時において発光表示部19と共同して航路誘導を行うことから、太陽電池パネル25やEL素子26或いは蓄電池27が大容量特性を有して高輝度の表示光を長時間に亘って発光する特性を有する必要は無い。したがって、電光表示部20は、小型軽量でかつ廉価に構成され、小型、低価格の航行誘導装置10や浮上型標識ブイ11が構成されるようにする。なお、電光表示部20は、上述した構成に限定されないことは勿論であり、発光ブロック体24を例えば球形等に形成してもよい。
航行誘導装置10においては、例えば雨天の日が続いて発光表示部19の第1表示部22に充分な蓄光が行われずまた電光表示部20において充分な電力が蓄積されない場合でも、発光表示部19の第2表示部23により紫外線照射装置18を備えた船舶17に対して夜間時の誘導機能を保持する。
なお、航行誘導装置10は、例えば日没から所定の時間までは発光表示部19の第1表示部22が発光表示を行い、この第1表示部22の発光輝度が時間経過により低下してきた状態で電光表示部20がEL素子26の点灯により発光表示を行うように制御するようにしてもよい。また、浮上型標識ブイ11は、全てについて上述した発光表示部19と電光表示部20を備える航行誘導装置10を取り付ける必要は無く、設置箇所或いは間隔等の状況に応じて発光表示部19のみを備える航行誘導装置が取り付けられるようにしてもよい。
上述した航行誘導装置1及び航行誘導装置10は、誘導杭2や浮上型標識ブイ11の標識柱16に取り付けることにより海上に設置するようにしたが、本発明はかかる適用例に限定されないことは勿論である。例えば、航行誘導装置1は、三角筒状に形成した基体3の一面を取付面とするとともに他の二面に上述した各表示部を形成し、取付面を介して岸壁や護岸或いは防波堤や桟橋等に所定の間隔を以って取り付けることにより船舶の操船者等に対してその存在を知らせることを可能とする。
1 航行誘導装置、2 誘導杭、3 基体、4 第1表示面、5 第2表示面、6 第1表示部、7 第2表示部、8 第3表示部、9 第4表示部、10 航行誘導装置、11 浮上型標識ブイ、12 フロート、13 フック、14 アンカロープ、15 重り、16 標識柱、17 船舶、18 紫外線照射装置、19 表示部、20 電光表示部、21 基体、22 第1表示部、23 第2表示部、24 発光ブロック体、25 太陽電池パネル、26 有機エレクトロルミネッセンス素子、27 蓄電池
Claims (2)
- 航行の障害となる部位に設置されて夜間時に発光して船舶が安全に航行できるように誘導する航行誘導装置であり、
設置状態において少なくとも2方向からの確認を可能とする第1表示面と第2表示面を有するとともに、これら表示面がそれぞれ太陽光を蓄光して夜間時に自己発光する蓄光塗料により形成した第1表示部と、照射された紫外線光に反応して光輝する紫外線発光塗料により形成した第2表示部を有し、
夜間時において、上記第1表示部が自己発光するとともに、上記第2表示部が船舶に搭載した紫外線照射装置から照射される紫外線光に反応して発光することにより、航行誘導を行うことを特徴とする航行誘導装置。 - 太陽電池パネルと、この太陽電池パネルの出力により充電される電池と、この電池を電源として駆動されて照明光を出射する発光体とからなる電光表示部を備えることを特徴とする請求項1記載の航行誘導装置。
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JP7290898B1 (ja) * | 2022-12-28 | 2023-06-14 | 郁雄 三橋 | 海上浮遊体ユニットを連結させた海上浮遊体 |
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