JP2008034926A - Pll回路を備えた半導体集積回路 - Google Patents
Pll回路を備えた半導体集積回路 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】PLL回路2の過渡応答時間とデバイス及び使用環境に応じたチャージポンプ4の電流値を、事前にメモリ10に保存しておき、マイコン9からの制御信号ICPctlに基き、チャージポンプ4は、PLL回路2起動時から発振安定時までの過渡応答期間中は、電流値をメモリ10の設定情報に従って低減させる。
【選択図】図1
Description
図12は、電源電圧及び周囲温度を一定とした時の3種類の製造条件におけるデバイスの特性a、b、cに対応する制御電圧信号FILT対発振周波数Fvco特性(FILT−Fvco)のバラツキを示している。この図に示すように、aのデバイス特性では、VCO6としての利得が高く制御電圧信号FILTのレベルが低く、Fvco特性が急峻となることを示している。bのデバイス特性では、VCO6の利得が標準的で制御電圧信号FILTのレベルも標準であり、Fvco特性は標準的であることを示している。cのデバイス特性では、VCO6の利得が低く制御電圧信号FILTのレベルが高く、Fvco特性が緩勾配となることを示している。
図13において横軸のICPctlはチャージ電流の制御レジスタ値、縦軸のICPはチャージ電流を表し、電源電圧及び周囲温度を一定とした時の3種類の製造条件におけるデバイスの特性a、b、cに対応するバラツキを示している。希望のチャージ電流がIgであった場合、特性bでは、ICPctl=Ibが適切であるが、特性cでは、ICPctl=Icが適切であることがわかる。
前記基準信号と前記位相比較信号の周波数を算出する周波数カウント回路と、基準信号の種別ごとに、前記PLL回路の起動時から前記基準信号と前記位相比較信号の位相差が一定となるまでの収束時間に前記電流発生回路に設定するチャージ電流の設定値及び該収束時間経過後に前記電流発生回路に設定するチャージ電流の設定値を記憶するメモリ回路と、前記PLL回路を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記周波数カウント回路が出力するカウント値を基に、前記基準信号の種別が判別され、前記メモリ回路から該基準信号の種別のチャージ電流の設定値を読み出して、前記電流発生回路にチャージ電流の設定値の情報を含む制御信号を出力し、前記電流発生回路は、前記制御部からの前記制御信号に基き、PLL回路の起動時から前記収束時間の間、前記収束時間用のチャージ電流値で動作し、前記収束時間経過後は、前記収束時間経過後用のチャージ電流値を設定することを特徴とする。
図1は、本発明におけるPLL回路を備えた半導体集積回路1のブロック図である。
本実施例における半導体集積回路1は、パソコンの映像信号を入力信号と想定して説明することとし、入力の基準信号は図2の表に示すいずれかの水平同期信号となる。また、映像信号は、R、G、Bの画像信号と水平同期信号と垂直同期信号から構成されている。
チャージ電流はPFDからのアップダウン誤差信号PFDup/PFDdnに基づき、それぞれPMOSトランジスタ(P)とNMOSトランジスタ(N)を介してチャージ電流またはデスチャージ電流がICP端子へ流れる。ICPctlは、マイコンから出力されるチャージ電流源を制御する制御信号で、4ビット(bit)で構成され、デコーダー回路(DEC)11で、図3(b)のように16bitにデコードされ、a1〜a16、b1〜b16の定電流源をON/OFFして、図3(c)のように250μAから730μAステップで16通りのチャージ電流値を設定できる。
線Cの右側部分の差動増幅器4段のリングオシレータ12と、線Cの左側部分の発振制御回路で構成されている。差動増幅器は、左側の点線四角枠13のブロックと同等の構成になっている。発振制御回路の内部制御電圧Vcは、電圧制御抵抗Rc14の制御端子に入力され、Vcの電位が高いとRc14に流れる電流が増加され、即ちRc14の抵抗値が小さくなることで、参照電圧VrefとVcが同電圧になるようにオペアンプで制御される。差動増幅器は、左側の点線四角枠のブロック13と同等の構成になっており、内部制御電圧Vcは、差動増幅器のVc端子に接続されている。リングオシレータ12では、テイルカレントの部分が図5(b)のように、パラレルに6段のPMOSトランジスタで構成され、発振周波数帯域設定VCOselにより、PMOSトランジスタの段数を設定して、図5(c)のように、6帯域の発振周波数範囲を得ることで、広帯域な発振周波数帯をカバーしている。
図6は、PCの映像信号が入力された場合、映像信号が図2の表のどのフォーマットに該当するかを判定するフローチャートを示す。
まず、起動時のCP4の電流ICPssの算出について説明する。
以下は、Fdiv、ICPn、ICPs、ICPdifが既に決定されたとして説明する。
図8のフローチャートは、PLL回路2を起動させる時、VCO6が安定発振するまでの時間Tssの算出方法である。
まず、S6でマイコン9は、位相比較信号の周波数の目標カウント値Fgの範囲を設定する。
Fgc=CKsysf/Sreff・・(3)
(CKsysfはシステムクロックの周波数、Sreffは、基準信号の周波数を表す。)
本例では、3回連続としたが、この設定は目標周波数への収束状態に合わせてデバイスごとに任意に設定することができる。
本実施形態では、マイコン9のタイマー回路にてTssを設定する場合を示す。図9は、本実施形態の処理の流れを示したフローチャートである。
次に、本実施形態は、ICPの電流値をICPssで動作させる時間Tssを、基準信号と位相比較信号のスキュー(クロック到達時刻の差)から求める方法である。図10は、本実施形態の処理の流れを示したフローチャートである。
マイコン9に、上記の値の設定を行う。
次に第4の実施形態について説明を行う。
PCから出力される映像信号で、基準信号である水平同期信号の一部に、垂直同期信号が重畳しているものがある。該期間中は、水平同期の真中に切り込みパルスがあるため、基準信号の周波数が2倍となる。このため、PLL回路2がこの信号で誤動作しないように、該期間中は位相比較を行わないようにする。この動作をCOAST動作と呼ぶことがある。
このため、位相比較を開始する前にICPをICPssに下げて、位相比較の開始時には、PLL回路2の追随特性を低下させる。映像信号には、同期信号やカラー・バースト信号が含まれるブランキング期間があるが、映像信号のブランキング期間中にICPを再びICPnに上げることで、安定して位相比較の復帰が可能となる。
Fgc×((Fdiv±1)/Fdiv)+(Tj×CKsysf)・・(4)´
(6)式にジッタ時間Tjを加味すると、次のようになる。
Tsk(n)−Tsk(n−1)<1/(Sreff×Fdiv)+Tj・・(6)´
別回路ブロックを製品製造時のみに利用し、設定後は切り離すことによって、製品となる回路をコンパクトにすることができる。
2 PLL回路
3 位相周波数比較器
4 チャージポンプ
5 制御回路
6 電圧制御発振回路
7 デバイダ回路
8 周波数カウント回路
9 マイコン
10 メモリ
11 デコーダー回路
12 リングオシレータ
13 回路ブロック
14 電圧制御抵抗
Claims (11)
- 基準信号と位相比較信号の周波数及び位相差を比較し、該比較結果に応じた位相差信号を出力する位相周波数比較回路と、前記位相差信号に応じて、所定のチャージ電流を発生する電流発生回路と、前記電流発生回路からの前記チャージ電流に応じた出力電圧を発生する制御回路と、前記制御回路からの出力電圧に応じた発振周波数の信号を出力する電圧制御発振回路と、該発振信号を分周して前記位相周波数比較回路に供給するデバイダ回路とを備え、基準信号と位相比較信号の位相差が一定となるようにフィードバック制御を行うPLL回路を備えた半導体集積回路において、
前記基準信号と前記位相比較信号の周波数を算出する周波数カウント回路と、
基準信号の種別ごとに、前記PLL回路の起動時から前記基準信号と前記位相比較信号の位相差が一定となるまでの収束時間に前記電流発生回路に設定するチャージ電流の設定値及び該収束時間経過後に前記電流発生回路に設定するチャージ電流の設定値を記憶するメモリ回路と、
前記PLL回路を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記周波数カウント回路が出力するカウント値を基に、前記基準信号の種別が判別され、前記メモリ回路から該基準信号の種別のチャージ電流の設定値を読み出して、前記電流発生回路にチャージ電流の設定値の情報を含む制御信号を出力し、
前記電流発生回路は、前記制御部からの前記制御信号に基き、PLL回路の起動時から前記収束時間の間、前記収束時間用のチャージ電流値で動作し、前記収束時間経過後は、前記収束時間経過後用のチャージ電流値を設定することを特徴とするPLL回路を備えた半導体集積回路。 - 前記制御部は、前記メモリ回路から前記収束時間に前記電圧制御発振回路に設定する周波数レンジの情報を読み出し、前記電圧制御発振回路に、前記周波数レンジの情報を含む制御信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、前記収束時間用のチャージ電流値を、PLL回路が通常動作時に安定する電流値よりデバイス特性に応じて低く設定し、使用環境に応じてメモリ回路に設定している補正値を該電流値から減算して算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、モニター手段を備え、モニター手段は、前記電流発生回路又は前記電圧制御発振回路の構成素子のデバイス特性の変化、使用環境の変化に対するチャージ電流値、前記収束時間時のデッドロックの比率、PLL回路のロック時のジッタ量をモニターし、モニター結果により前記収束時間用のチャージ電流値を算出することを特徴とする請求項3に記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、システムクロック周波数を基準信号周波数で除算した数値を目標カウント値と設定し、前記収束時間を、PLL回路起動時から、該目標カウント値に前記PLL回路の前記位相比較信号のカウント値が所定回数達した時までの時間とすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、前記基準信号と前記位相比較信号とのスキューの目標カウント値を設定し、前記収束時間を、PLL回路起動時から、該目標カウント値に基準信号と位相比較信号のスキューのカウント値が所定回数達した時までの時間とすることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、算出した前記収束時間を前記メモリ回路に格納し、前記電流発生回路への制御に使用することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部は、前記目標カウント値に達したか否かの判定を行い、所定回数達したと判定した時に、前記電流発生回路に、収束時間経過後用のチャージ電流値を含む制御信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 離散的な設定により動作する電流発生回路を備え、前記制御部は、前記収束時間用のチャージ電流値から前記収束時間経過後用のチャージ電流値の間の値を含む制御信号を順次、電流発生回路に出力することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記制御部及び前記周波数カウント回路を別回路とし、メモリ回路に設定値を格納した後は、前記別回路を切り離すことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
- 前記基準信号は水平同期信号であり、前記水平同期信号の一部に周波数の異なる信号が定期的に重畳している間、前記制御部は、前記電流発生回路に、前記収束時間用のチャージ電流値を含む制御信号を出力し、映像信号がブランキング中に、前記電流発生回路に、前記収束時間経過後用のチャージ電流値を含む制御信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1つに記載のPLL回路を備えた半導体集積回路。
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