JP2008034818A - 貴金属類膜研磨用研磨液及び貴金属類膜の研磨方法 - Google Patents

貴金属類膜研磨用研磨液及び貴金属類膜の研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 LSI等に用いられる貴金属類膜を高速かつ安定した研磨速度で研磨することができる研磨液及びこの研磨液を用いた貴金属類膜の研磨方法を提供する。
【解決手段】 コロイダルシリカ、酸化剤、水、下記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有することを特徴とする貴金属類膜研磨用研磨液。
【化1】
Figure 2008034818

(式中、R、Rは、それぞれ水素原子又はアミノ基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は貴金属類膜研磨用研磨液及び貴金属類膜の研磨方法に関するものであり、特に、半導体集積回路(以下LSIと記す)の銅配線におけるバリア膜を形成するために使用される貴金属類膜研磨用研磨液及び貴金属類膜の研磨方法に関する。
近年、LSIの高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以下、CMPと記す)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線(ダマシン配線)形成において頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば特許文献1に開示されている。ダマシン配線技術は配線工程の簡略化、歩留まりと信頼性の向上が可能であり、今後適用が拡大していくと考えられる。
ダマシン配線としては、高速ロジックデバイスには、現在、低抵抗であるが故に銅が配線金属として主に用いられている。また、今後DRAMに代表されるメモリデバイスにも使用が拡大されると考えられる。金属CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨剤で浸し、基板の金属膜を形成した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下研磨圧力と記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨剤と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を除去するものである。
一方、配線の銅或いは銅合金等の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層として、タンタル、タンタル合金、及びタンタル化合物等が形成される。したがって、銅或いは銅合金を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、バリア層導体膜は、銅或いは銅合金に比べ一般に硬度が高いために、銅または銅合金用の研磨材料の組み合わせでは十分なCMP速度が得られない場合が多い。そこで、銅または銅合金を研磨する第1工程と、バリア層導体膜を研磨する第2工程からなる二段研磨方法が検討されている。この二段研磨方法について図1に示す。まず銅膜1およびバリア層2に余剰な膜が存在する状態(図1(a))において、銅膜1の余剰な膜を研磨により除去する(図1(b))。このままの状態では隣接配線間でバリア層2によるリークが生じるため、さらにバリア膜導体膜の研磨によりバリア層2の余剰な膜を研磨により除去することで、配線のアイソレーションが完了する(図1(c))。
一方、バリア層として用いられるタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物等は化学的に安定でエッチングが難しく、硬度が高いために機械的な研磨も銅及び銅合金ほど容易ではない。さらに近年、バリア層用の材料として、ルテニウム、ルテニウム合金及びルテニウム化合物が検討されている。ルテニウム、ルテニウム合金及びルテニウム化合物はタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物に比べ抵抗率が低く、化学的気相成長(CVD)製膜が可能でより細幅配線に対応可能な点で優れている。しかし、ルテニウム、ルテニウム合金及びルテニウム化合物はタンタル、タンタル合金及びタンタル化合物と同様に化学的に安定で硬度が高いことから研磨が難しい。
CMPに用いられる研磨剤は、一般には酸化剤及び砥粒からなっており、このCMP用研磨剤によるCMPの基本的なメカニズムは、まず、酸化剤によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を砥粒によって削り取るというものであると考えられている。凹部の金属膜表面の酸化層は研磨パッドにあまり触れず、砥粒による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属膜が除去されて基板表面は平坦化される。
CMPにおいては、配線金属に対する高い研磨速度、研磨速度安定性および研磨表面における低い欠陥密度が要求される。しかしながら、ルテニウム膜は、銅、タングステンのような他のダマシン配線金属膜よりも化学的に安定かつ高硬度であるために、研磨し難い。さらに、同一ウエハを繰り返し研磨した場合に研磨速度が低下し、安定した研磨速度が得られないという問題点がある。このような現象はタンタル合金及びタンタル化合物の研磨においては観察されないため、十分な検討がなされてこなかった。しかし、このルテニウム膜研磨における研磨速度の低下と安定した研磨速度が得られないという現象は、研磨プロセスの管理を難しくするために好ましくない。ルテニウム膜研磨用研磨液としては、例えば特許文献2に示されるような研磨液が提案されているものの、研磨速度の低下を抑制することは難しかった。そこで、ルテニウム膜を高速かつ安定した研磨速度で研磨できる研磨液が求められている。
米国特許第4944836号明細書 特開2004−172326号公報
本発明の目的は、LSI等に用いられる貴金属類膜を高速かつ安定した研磨速度で研磨することができる貴金属類膜研磨用研磨液を提供することである。
本発明は、(1)コロイダルシリカ、酸化剤、水、下記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有することを特徴とする貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
Figure 2008034818
(式中、R、Rは、それぞれ水素原子又はアミノ基を示す。)
また、本発明は、(2)前記酸化剤が、過酸化水素、硝酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種である前記(1)記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(3)研磨液のpHが2〜5の範囲である前記(1)または(2)記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(4)さらに金属防食剤としてベンゾトリアゾール化合物を含むことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(5)さらに酸を含むことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(6)前記酸が有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び無機酸から選ばれる少なくとも1種である前記(5)に記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(7)貴金属類膜が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、およびそれらの化合物から選ばれる少なくとも1種である前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液に関する。
また、本発明は、(8)貴金属類膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液を貴金属類膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして貴金属類膜を研磨する貴金属類膜の研磨方法に関する。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液を用いることにより、貴金属類膜の高速かつ安定した研磨速度での研磨が可能となり、LSI等の高品質化に寄与することができる。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、コロイダルシリカ、酸化剤、水、下記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2008034818
(式中、R、Rは、それぞれ水素原子又はアミノ基を示す。)
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液において砥粒として、コロイダルシリカが用いられる。かかるコロイダルシリカは、ヒュームドシリカ、酸化セリウム、アルミナなどの他の砥粒に比べて、貴金属類膜を高い研磨速度で研磨でき、かつ研磨後の研磨表面の傷が少ない点で優れている。コロイダルシリカは、例えば、テトラエトキシシランなどのシリコンアルコキシドから加水分解縮合して合成するゾルゲル法、塩化ケイ素などを気相中で酸素および水素と反応させるヒュームド法、珪酸ナトリウムのイオン交換による製造方法などにより得ることができる。
コロイダルシリカの2次粒子の平均粒径は10〜200nmであることが好ましく、20〜150nmであることがより好ましい。前記コロイダルシリカの2次粒子の平均粒径が10nm未満である場合は、貴金属類膜に対する充分な研磨速度が得られない可能性があり、200nmを超える場合は、研磨後の研磨表面の傷が十分少なくならない可能性がある。コロイダルシリカの2次粒子の平均粒径は、研磨液を8000min−1、10分間遠心分離し、その上澄み液をマルバーン社製ゼータサイザー3000HSを用いて測定することにより算出される。
コロイダルシリカの配合量は、貴金属類膜研磨用研磨液全重量に対して0.01〜10重量%であることが好ましく、0.05〜5重量%であることがより好ましい。前記コロイダルシリカの配合量が0.01重量%未満である場合は、コロイダルシリカを含まない場合の研磨速度と比べて有意差が小さい傾向にあり、10重量%を超えて添加しても研磨速度の向上が見られない傾向にある。
本発明における酸化剤としては、過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩、硝酸、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、これらの中でも過酸化水素、硝酸、オゾン水が好ましく、過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤は、1種類を単独で、もしくは2種類以上を混合して用いることができる。適用対象の基体が半導体素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化が激しいので過酸化水素が最も適している。適用対象の基体が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は、不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
酸化剤の配合量は、貴金属類膜研磨用研磨液全重量に対して、0.1〜50重量%であることが好ましく、0.2〜25重量%であることがより好ましく、0.3〜15重量%であることが特に好ましい。前記酸化剤の配合量が0.1重量%未満である場合は、貴金属類膜の酸化が不十分で研磨速度が低下する傾向にあり、50重量%を超えて加えても研磨速度の向上が見られない傾向にある。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、下記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有することが重要である。
Figure 2008034818
一般式(I)中、R、Rは、それぞれ水素原子又はアミノ基を示し、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。かかるトリアゾール化合物の具体例としては、1,2,4−トリアゾ−ル、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ―1,2,4−トリアゾール等が挙げられ、工業的に生産されていることを考慮すると1,2,4−トリアゾ−ル、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが好適である。
前記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物の配合量は、貴金属類膜研磨用研磨液全重量に対して、0.05〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましく、0.2〜1重量%であることが特に好ましい。前記トリアゾール化合物の配合量が0.05重量%未満である場合は、研磨速度の低下を十分抑制できない傾向にあり、10重量%を超えて添加しても研磨速度の低下を抑制する効果は向上しない傾向にある。
先に述べたように、従来技術において貴金属類膜を研磨する上で、同一ウエハを繰返し研磨した場合に研磨速度が低下し、安定した研磨速度が得られないという問題点があった。図2に示すように、従来の研磨液(組成1:リンゴ酸0.5重量%、2次粒子の平均粒径が70nmのコロイダルシリカ1.0重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、pH4.0、pH調整剤はアンモニアを使用)で酸化剤(過酸化水素水)の配合量(重量%)を変化させ、貴金属類膜の研磨を行った場合、下記式で表される研磨速度の減少率(%)は酸化剤の配合量に伴い増加し、研磨速度の低下が認められた。
研磨速度の減少率(%)=(1−研磨3回目の貴金属類膜の研磨速度/研磨1回目の貴金属類膜の研磨速度)x100
この研磨速度の低下は、主に研磨中に貴金属類膜表面に研磨し難い貴金属類の酸化物が局所的に形成されることが原因と考えられる。例えば、貴金属類がルテニウムの場合は、一般的にルテニウムは酸化により、Ru、RuO、RuOの状態となるが、RuOは揮発成分であるため、ルテニウム酸化物はRuもしくはRuOであると考えられる。このような局所的なルテニウム酸化物の形成は、例えば、ジャーナル オブ アプライド エレクトロケミストリー誌(Journal of applied Electrochemistry)の第34巻(2004年発行)の119〜125頁で説明されている。
一方、組成1に3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%を加え、pHを同様に4.0とした本発明の研磨液(組成2)を用いて、組成1の研磨液と同様に過酸化水素水の配合量(重量%)を変化させて貴金属類膜の研磨を行った場合、図2から明らかなように研磨速度の減少率(%)は組成1の研磨液に比べ大きく低下し、研磨速度の安定性が向上していることが分かる。
本発明では研磨速度の減少率(%)が10%以下である場合、良好な研磨速度減少率であると規定し、安定した研磨速度が得られると判断した。本発明者らはこの研磨速度の低下および研磨速度低下の抑制について鋭意検討した結果、前記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有してなる研磨液が、繰返し研磨時における貴金属類膜の研磨速度の低下を抑制する効果が高いことを見出した。
前記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物の添加による研磨速度の低下を抑制する機構については明らかではないが、トリアゾール化合物の窒素原子によりトリアゾール化合物が貴金属類の原子、例えば、ルテニウム原子に配位し、ルテニウム酸化物の構造を疎にすることで研磨速度の低下を防いでいると考えられる。
また、貴金属類がオスミウムの場合についてもルテニウムとの化学的類似性から、研磨においてルテニウムと同様の現象が生じる可能性があり、本発明が有効であると考えられる。オスミウムのルテニウムに対する化学的類似性とは、ともに白金族で、原子半径・共有結合半径の値が比較的近く、結晶構造が六方細密構造であり、最大酸化数8の化合物を形成し、四酸化物が揮発性であるという点である。特に揮発性の酸化物を形成するという性質から、前述の局所的酸化部が形成され、研磨速度の低下を招く可能性があると考えられる。
本発明におけるベンゾトリアゾールは銅膜を同時に研磨する際に、銅膜の過剰なエッチングを抑制するために加えられる。銅膜の過剰なエッチングは配線の平坦性を悪化させるため好ましくない。ベンゾトリアゾールの配合量は0.01〜2重量%とすることが好ましく、0.02〜1.5重量%とすることがより好ましく、0.05〜1重量%とすることが更に好ましい。0.01重量%未満では銅膜のエッチングの低下を十分抑制できない場合があり、2重量%を超えて添加してもエッチングの抑制に向上がみられない傾向がある
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、さらに金属防食剤としてベンゾトリアゾール化合物を含有することができる。本発明の貴金属類膜研磨用研磨液を用いて銅膜を同時に研磨する際に、銅膜の過剰なエッチングを抑制し配線の平坦性を保つために金属防食剤としてベンゾトリアゾール化合物を含有させることが好ましい。ベンゾトリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾ−ル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾ−ル、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾ−ル、4−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ルメチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ルブチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾ−ルオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリアゾ−ル、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン等が挙げられる。これらのなかでも、ベンゾトリアゾール又は4−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ルが好ましい。これらは1種類単独で、もしくは2種類以上混合して用いることができる。
ベンゾトリアゾール化合物の配合量は、貴金属類膜研磨用研磨液全重量に対して、0.01〜2重量%であることが好ましく、0.02〜1.5重量%であることより好ましく、0.05〜1重量%であることが特に好ましい。前記ベンゾトリアゾール化合物の配合量が、0.01重量%未満である場合は、銅膜のエッチングを十分抑制できない可能性があり、2重量%を超えて添加してもエッチングの抑制に向上がみられない傾向がある。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、さらに酸を含有することができる。本発明の貴金属類膜研磨用研磨液において、酸はpHの調整及び銅の研磨速度を制御するために用いられ、水溶性のものであれば特に制限はないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸、これらの有機酸エステル及びこれら有機酸のアンモニウム塩等が挙げられる。また塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の無機酸、これら無機酸のアンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム等、クロム酸等が挙げられる。これらの中では、実用的な銅の研磨速度を維持しつつ、過剰なエッチング速度を効果的に抑制できるという点でマロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、リン酸が好適である。これらは1種類単独で、もしくは2種類以上混合して用いることができる。酸の配合量は、貴金属類膜研磨用研磨液全重量に対して0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜5重量%であることがより好ましい。前記酸の配合量が0.01重量%未満である場合には十分な銅の研磨速度が得られない場合があり、10重量%を超えて添加しても銅研磨速度の向上がみられない傾向がある。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液のpHは2〜5の範囲であることが好ましく、2.2〜4.8の範囲であることがより好ましい。前記pHが2未満である場合は研磨装置の配管系にダメージを与えるため操作性が劣る可能性があり、pHが5を超える場合は研磨液の保存安定性が損なわれる可能性がある。貴金属類膜研磨用研磨液のpHを上記範囲に調整する方法としては、アルカリを添加して調整する方法が一般に用いられる。アルカリとしては、アンモニア、エタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、水酸化カリウムなどが用いられる。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、被研磨体として貴金属類膜が形成された基板の研磨に用いられる。また、被研磨体の構造によっては、貴金属類膜と同時に銅、タンタルなどの他種の金属膜を同時に研磨することができる。
貴金属類膜としては、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、およびそれらの酸化物、窒化物又は合金などの化合物などが例示され、単層でも積層でも構わない。貴金属類膜はスパッタ法やメッキ法などの公知の方法により成膜される。これら貴金属類のなかでも、ルテニウム、オスミウム、またはそれらの化合物が好ましく、ルテニウムまたはそれらの化合物がより好ましい。
本発明の貴金属類膜の研磨方法は、貴金属類膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、本発明の貴金属類膜研磨用研磨液を貴金属類膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして貴金属類膜を研磨する。本発明の貴金属類膜の研磨方法において、使用できる研磨装置としては、基板を保持するホルダーと、研磨布(パッド)を貼り付けた定盤(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)を有する一般的な研磨装置でよく、特に限定されない。
また、研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等、特に限定されないが、研磨布に貴金属類膜研磨用研磨液がたまるような溝加工を施すことが好ましい。
また、研磨条件に制限はないが、定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200min−1以下の低回転であることが好ましく、基板にかける圧力は研磨後に、基板の研磨表面に傷が発生しないように1kg/cm以下にすることが好ましい。
基板の貴金属類膜を研磨布に押圧した状態で研磨布と貴金属類膜とを相対的に動かすには、具体的には基板と研磨定盤との少なくとも一方を動かせば良い。研磨定盤を回転させる他に、ホルダーを回転や揺動させて研磨しても良い。また、研磨定盤を遊星回転させる研磨方法、ベルト状の研磨布を長尺方向の一方向に直線状に動かす研磨方法等が挙げられる。なお、ホルダーは固定、回転、揺動のいずれの状態でも良い。これらの研磨方法は、研磨布と貴金属類膜とを相対的に動かすのであれば、被研磨面や研磨装置により適宜選択できる。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液を研磨装置に供給する方法は、研磨している間、研磨布に貴金属類膜研磨用研磨液をポンプ等で連続的に供給できれば特に限定されない。さらに、この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に貴金属類膜研磨用研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の基板は、流水中で良く洗浄後、スピンドライヤ等を用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
本発明の貴金属類膜研磨用研磨液は、LSI用の貴金属類膜の研磨に特に好適に用いることができるが、他の用途の貴金属類膜の研磨にも用いることができる。
以下、本発明の実施例、比較例をあげて更に説明する。本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
実施例1
1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(A)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(A)を定盤に貼り付けたパッドに滴下しながら、下記に示す研磨条件でCMP処理を行い、下記に示す評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が100Å/分、研磨2回目が97Å/分、研磨3回目が99Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は1%であり安定した研磨速度が得られた。
(研磨条件)
研磨装置:ナノファクター製FACT―200
研磨パッド:独立気泡を持つ発泡ポリウレタン樹脂
研磨圧力:30kPa/cm(300gf/cm
研磨定盤の回転速度:50min−1
研磨液流量:11cc/min
研磨時間:1分
(使用基板)
厚さ220nmのルテニウム膜を形成したシリコン基板(2cm角)
(評価項目および評価方法)
CMPによるルテニウム膜の研磨速度:基板の研磨前後での膜厚差を電気抵抗値から換算して求めた。研磨は同一基板を用いて3回行い、研磨速度の変化を調べた。また、研磨速度の減少率を下記式により算出した。
研磨速度の減少率(%)=(1−研磨3回目のルテニウム膜の研磨速度/研磨1回目のルテニウム膜の研磨速度)x100
実施例2
3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(B)とした。なお、コロイダルシリカは、テトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(B)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が110Å/分、研磨2回目が111Å/分、研磨3回目が107Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は3%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例3
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを3.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(C)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(C)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が155Å/分、研磨2回目が160Å/分、研磨3回目が150Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は3%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例4
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(D)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(D)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が136Å/分、研磨2回目が130Å/分、研磨3回目が140Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は−3%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例5
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを5.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(E)とした。なお、コロイダルシリカは、テトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(E)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が158Å/分、研磨2回目が157Å/分、研磨3回目が160Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は−1%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例6
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リン酸0.2重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(F)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(F)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が143Å/分、研磨2回目が132Å/分、研磨3回目が142Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は0.7%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例7
3−アミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、マレイン酸0.35重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(G)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(G)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が131Å/分、研磨2回目が123Å/分、研磨3回目が118Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は10%であり、安定した研磨速度が得られた。
実施例8
3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール0.5重量%、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(H)とした。なお、コロイダルシリカは、テトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(H)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が122Å/分、研磨2回目が116Å/分、研磨3回目が118Å/分で研磨速度は十分高く、かつ研磨速度の減少率は3%であり、安定した研磨速度が得られた。
比較例1
ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(I)とした。なお、コロイダルシリカは、テトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(I)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が172Å/分、研磨2回目が51Å/分、研磨3回目が31Å/分で、1回目の研磨速度は十分高かったが、研磨2回目以降の研磨速度は大きく低下した。また、研磨速度の減少率は82%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
比較例2
イミダゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%の硝酸の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(J)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(J)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が180Å/分、研磨2回目が139Å/分、研磨3回目が89Å/分で、1回目の研磨速度は十分高かったが、研磨2回目以降の研磨速度は大きく低下した。また、研磨速度の減少率は51%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
比較例3
アミノチアゾール0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、水を加えて溶解した後、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度20重量%の硝酸の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(K)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(K)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が66Å/分、研磨2回目が36Å/分、研磨3回目が30Å/分で、いずれの回数の研磨速度も実施例に比べて大変低かった。また、研磨速度の減少率は55%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
比較例4
エチレンジアミン一水和物0.1重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、水を加えて溶解した後、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度20重量%の硝酸の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(L)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(L)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が192Å/分、研磨2回目が104Å/分、研磨3回目が59Å/分で、1回目の研磨速度は十分高かったが、研磨2回目以降の研磨速度は大きく低下した。また、研磨速度の減少率は69%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
比較例5
グリシン0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、水を加えて溶解した後、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを4.0に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(M)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(M)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が157Å/分、研磨2回目が80Å/分、研磨3回目が43Å/分で、1回目の研磨速度は十分高かったが、研磨2回目以降の研磨速度は大きく低下した。また、研磨速度の減少率は73%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
比較例5
2,2’−ビピリジル0.5重量%、ベンゾトリアゾール0.2重量%、リンゴ酸0.5重量%、コロイダルシリカ(2次粒子の平均粒径70nm)1重量%に、水を加えて溶解した後、95重量%の水を加えて溶解した後、濃度25重量%のアンモニア水の添加量をコントロールしてpHを3.8に調整した。さらに30%濃度の過酸化水素水を3重量%加えた後、全量が100重量%となるように水を加えて研磨液(N)とした。なお、コロイダルシリカはテトラエトキシシランのアンモニア溶液中での加水分解により作製した。
上記研磨液(N)を使用して実施例1と同様に研磨を行い、評価を行ったところ、ルテニウム膜の研磨速度は研磨1回目が132Å/分、研磨2回目が106Å/分、研磨3回目が73Å/分で、1回目の研磨速度は十分高かったが、研磨2回目以降の研磨速度は大きく低下した。また、研磨速度の減少率は45%であり、安定した研磨速度が得られなかった。
実施例1〜8及び比較例1〜6に関する研磨液の組成及び研磨評価について表1及び表2に示す。なお、実施例1〜8及び比較例1〜6における各成分の配合量(重量%)は研磨液全重量に対する配合量を示す。
Figure 2008034818
Figure 2008034818
CMPによる銅配線の形成方法を示す。 各種研磨液の研磨速度の減少率と過酸化水素水の添加量との関係を示す。
符号の説明
1 銅膜
2 バリア層
3 半導体基板

Claims (8)

  1. コロイダルシリカ、酸化剤、水、下記一般式(I)で表されるトリアゾール化合物を含有することを特徴とする貴金属類膜研磨用研磨液。
    Figure 2008034818
    (式中、R、Rは、それぞれ水素原子又はアミノ基を示す。)
  2. 前記酸化剤が、過酸化水素、硝酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  3. 研磨液のpHが2〜5の範囲である請求項1または2記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  4. さらに金属防食剤としてベンゾトリアゾール化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  5. さらに酸を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  6. 前記酸が有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び無機酸から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  7. 貴金属類膜が、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、およびそれらの化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液。
  8. 貴金属類膜を形成した基板を研磨定盤の研磨布に押しあて加圧し、請求項1〜7のいずれか一項に記載の貴金属類膜研磨用研磨液を貴金属類膜と研磨布との間に供給しながら、基板と研磨定盤を動かして貴金属類膜を研磨する貴金属類膜の研磨方法。
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