JP2008034131A - 燃料電池発電装置の漏水検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用い、補給水を供給する燃料電池発電装置において、漏水の発生が適切に検知される漏水検知装置を得る。
【解決手段】発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備え、この漏水検知手段は、計時部Aと、電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備え、この漏水検知手段は、計時部Aと、電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、原燃料ガスと空気を供給し電気化学反応によって電気エネルギーを得る燃料電池発電装置において、漏水の発生を適切に検知するために用いられる漏水検知装置に関する。
電気化学反応によって電気エネルギーを得る燃料電池発電装置においては、燃料電池本体の燃料極に高水素濃度の燃料ガスが供給され、空気極に酸素を含む反応空気が供給される。このうち燃料ガスは、天然ガス等の原燃料に水蒸気を加え、改質装置で高水素濃度のガスに改質することによって得ている。このとき原燃料に加える水蒸気には、電池冷却水系に組み込まれた気水分離器中の水蒸気が用いられており、改質反応によって消費される水蒸気を補うために、燃料電池本体の排ガスから回収される反応生成水や改質装置から回収される燃焼生成水等の生成水、さらには電池冷却水系に備えた補給水の供給系統から供給される補給水が用いられている。
このように燃料電池発電装置には補給水の供給系統が備えられているので、仮に電池冷却水系に水漏れが生じても、所定量の補給水の供給が可能な間は継続して運転させることができる。しかしながら、水漏れが長期にわたると、発電装置内電気配線の漏電等の不具合を引起し、安全性が低下して運転が不可能となる。特にりん酸型燃料電池の発電装置の場合は、電池本体を所定の適切な運転温度に保持するために電池冷却水系の媒体の温度が約160℃に保たれるので、漏水事故は高温の水蒸気の漏れを生じることとなり、人的災害を引起す危険性が極めて高くなる。
このような水漏れの発生を検知する機能を備えた燃料電池発電装置としては、例えば特許文献1に示されているように、燃料改質系に組み込まれる脱硫器や一酸化炭素変成器の温度、燃料電池本体の燃料極の入口温度、改質器の圧力、燃料電池本体の電圧、電池冷却水系に組み込まれる補給水供給タンクや気液分離器の水位、給水ポンプの運転状態、給水弁の状態のうち少なくとも一つを監視し、その変化を検知することによって電池冷却水系と燃料改質系との熱交換部分で発生する水漏れを検出する漏水検知装置を組み込んだ燃料電池発電装置が知られている。
一定負荷で運転している燃料電池発電装置において電池冷却水系と燃料改質系との熱交換部分で水漏れが生じると、電池冷却水系と燃料改質系の各部を流れる水量が変動し、温度、圧力等が変わるので、上記のごとく各部の温度、圧力、水位や、燃料電池本体の電圧等を監視し、その変化を検知すれば、漏水の発生が検知でき、人的災害を引起さないように必要な停止処置をとることができる。
特開2003―272684号公報
上記のように、燃料電池発電装置においては、電池冷却水系と燃料改質系の各部を流れる水の温度、圧力、水位や、燃料電池本体の電圧等を監視し、その変化を検知することにより、漏水の発生に伴う危険状態の発生を回避している。一定負荷で運転している燃料電池発電装置においては、漏水がなければ電池冷却水系や燃料改質系の各部を流れる水は一定の温度、圧力、水位等に保持されるので、これらの時間変化を監視すれば上記のごとく漏水の発生を容易に検知することができる。しかしながら、負荷が変化し、発電電流が変動すると、これらの温度、圧力、水位等の適正値も異なる値へと変化するので、漏水による変化との混同を生じないよう留意する必要がある。
本発明はこのような従来技術の問題点を考慮してなされたもので、本発明の目的は、電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用い、電池冷却水系への補給水を補給水供給手段により補給する燃料電池発電装置の漏水検知装置で、漏水に伴う重大事故の発生が未然に防止できるように、漏水の発生が適切に検知される漏水検知装置を提供することにある。
本発明によれば、電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用いて燃料ガスを得るとともに、電池冷却水系への補給水を補給水供給手段により補給し、上記燃料ガスと酸化剤含有ガスを化学反応させて発電する燃料電池発電装置に組み込まれる漏水検知装置を以下のごとく構成することにより上記の目的が達成される。
(1)発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、前記漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備える。そして、前記漏水検知手段は、計時部Aと、前記電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、前記比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、前記比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備える漏水検知装置とする。
(1)発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、前記漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備える。そして、前記漏水検知手段は、計時部Aと、前記電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、前記比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、前記比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備える漏水検知装置とする。
(2)さらに、上記(1)の漏水検知装置において、前記補給水供給手段はVVVF装置により流量制御しているポンプであって、前記補給水量制御手段は、該ポンプの流量指令値を記憶する流量指令値記憶部と、計時部Bと、一定時間中における前記流量指令値と計時部Bで測定した前記流量指令値の継続時間との積の合計を演算する積算水量演算部とを備えることとする。
(3)さらに、上記(1)または(2)の漏水検知装置において、前記電流計測手段で計測された電流の変化ΔAを検出し、前記ΔAが規定値Nより大きい場合は、前記警報信号の発生を防止する電流影響除去部を備えることとする。
(4)あるいはまた、上記(1)から(3)のいずれか1項の漏水検知装置において、一定期間毎に該期間中における比Kの平均値を演算し、前記比Kの平均値の時間経過に伴う増加量ΔKaを演算する比K平均値演算部を備え、前記判定部は前記ΔKaが前記規定量Mを超えたときに警報信号を発するよう構成する。
(4)あるいはまた、上記(1)から(3)のいずれか1項の漏水検知装置において、一定期間毎に該期間中における比Kの平均値を演算し、前記比Kの平均値の時間経過に伴う増加量ΔKaを演算する比K平均値演算部を備え、前記判定部は前記ΔKaが前記規定量Mを超えたときに警報信号を発するよう構成する。
燃料電池発電装置においては、発電電流の変化にほぼ比例した燃料ガスを供給させる必要があり、これに見合って、燃料ガスを得るための原燃料の水蒸気改質に水蒸気が消費されることとなる。したがって、電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用いて燃料ガスを得る方式を採用している燃料電池発電装置を正常に運転させるには、発電電流の変化にほぼ比例して電池冷却水を補給する必要がある。一方、燃料電池本体の冷却に用いられる電池冷却水は、漏水により電池冷却水タンクの保持水量が減少しさらには電池冷却水系への通流量が低下して冷却性能が損なわれることを防止するために上記の水蒸気改質相当分の補給に加えて、漏水相当分の水を補給する必要がある。
上記(1)のごとく構成すれば、電流計測手段と所要補給水量算出部によって、発電電流値に見合った漏水のない基準運転状態における単位時間当たりの所要補給水量(F0)が得られ、また、補給水量制御手段によって単位時間当たりの補給水量(F1)が得られる。これらの比K(=F1/F0)を比K演算部によって演算し、記憶部によって所定時間毎に記憶することとすれば、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが知られることとなる。比Kは実際に補給されている補給水量と基準運転状態における補給水量との比であるので、漏水のないときには比Kはほぼ1であるのに対して、漏水がある場合には比Kは1を超える値となり、この比Kの値より漏水の有無が知られることとなる。また、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKから漏水量の増加度合が知られ、漏水のないときや漏水量が一定量にとどまっている場合にはΔKはほぼゼロとなるのに対し、漏水が拡大しつつある場合にはΔKはこの漏水量の増加度合に見合った値を示すこととなる。したがって、判定部によってこの増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発し、警報手段が警報信号を受けたときに警報を発することとすれば、燃料電池発電装置の漏水の発生、拡大を適切に検知することができ、漏水に伴う重大事故の発生を未然に防止することができる。
上記(1)のごとく構成すれば、電流計測手段と所要補給水量算出部によって、発電電流値に見合った漏水のない基準運転状態における単位時間当たりの所要補給水量(F0)が得られ、また、補給水量制御手段によって単位時間当たりの補給水量(F1)が得られる。これらの比K(=F1/F0)を比K演算部によって演算し、記憶部によって所定時間毎に記憶することとすれば、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが知られることとなる。比Kは実際に補給されている補給水量と基準運転状態における補給水量との比であるので、漏水のないときには比Kはほぼ1であるのに対して、漏水がある場合には比Kは1を超える値となり、この比Kの値より漏水の有無が知られることとなる。また、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKから漏水量の増加度合が知られ、漏水のないときや漏水量が一定量にとどまっている場合にはΔKはほぼゼロとなるのに対し、漏水が拡大しつつある場合にはΔKはこの漏水量の増加度合に見合った値を示すこととなる。したがって、判定部によってこの増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発し、警報手段が警報信号を受けたときに警報を発することとすれば、燃料電池発電装置の漏水の発生、拡大を適切に検知することができ、漏水に伴う重大事故の発生を未然に防止することができる。
また上記(2)のごとく構成すれば、測定された水量より算出される補給所要水量(F1)が適切に電池冷却水系に補給されるので、この種の燃料電池発電装置の漏水検知装置として好適である。
また、上記(3)または(4)のごとく構成すれば、負荷変化時に生じる補給水供給手段の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュートが生じても、これらの影響を除外、あるいは緩和して増加量ΔKまたはΔKaの算出が行われるので、これらに起因する誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができる。
また、上記(3)または(4)のごとく構成すれば、負荷変化時に生じる補給水供給手段の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュートが生じても、これらの影響を除外、あるいは緩和して増加量ΔKまたはΔKaの算出が行われるので、これらに起因する誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができる。
本発明の第一形態は、電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用いて燃料ガスを得るとともに、電池冷却水系への補給水を補給水供給手段により補給し、燃料ガスと酸化剤含有ガスを化学反応させて発電する燃料電池発電装置の漏水検知装置に、発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備え、漏水検知手段は、計時部Aと、電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備えた形態である。
また、上記第一形態にさらに、前記電流計測手段で計測された電流の変化ΔAを検出し、前記ΔAが規定値Nより大きい場合は、前記警報信号の発生を防止する電流影響除去部を備える構成した第二形態とすることが望ましい。
あるいは、上記第一形態または第二形態にさらに、一定期間毎に該期間中における比Kの平均値を演算し、前記比Kの平均値の時間経過に伴う増加量ΔKaを演算する比K平均値演算部を備え、前記判定部は前記ΔKaが前記規定量Mを超えたときに警報信号を発するよう構成した第三形態とすれば、誤検知の発生がさらに抑制されるので、より好適である。
あるいは、上記第一形態または第二形態にさらに、一定期間毎に該期間中における比Kの平均値を演算し、前記比Kの平均値の時間経過に伴う増加量ΔKaを演算する比K平均値演算部を備え、前記判定部は前記ΔKaが前記規定量Mを超えたときに警報信号を発するよう構成した第三形態とすれば、誤検知の発生がさらに抑制されるので、より好適である。
図1は、本発明に係る燃料電池発電装置の漏水検知装置の全体構成を示す図である。
電池冷却水は、電池冷却水用ポンプ10によって電池冷却水タンク4から燃料電池本体1の冷却板へと供給され、燃料電池本体1を所定の運転温度に保持する。燃料電池本体1より排出された高温の水蒸気は安全弁7を備えた電池冷却水タンク4へと再び戻される。電池冷却水タンク4内の水蒸気の一部はエジェクタ3へ送られ、原燃料に混合される。水蒸気と混合された原燃料は、改質装置2に送られて水蒸気改質され水素濃度の高い燃料ガスとなった後、燃料電池本体1の燃料極へ送られる。発電に使用されたのち、燃料極より排出されたオフガスは、改質装置2のバーナーへと送られ、燃焼ガスとして改質装置2の加熱に使用される。燃料電池本体1の空気極には、反応空気ブロア11により酸素を含む反応空気が送られる。上記のように、電池冷却水タンク4の水蒸気の一部は原燃料の改質のためにエジェクタ3へ送られるので、この減少分を補うために、補給水供給手段としての補給水供給ポンプ8によって補給水が供給される。具体的には、水位センサー5、圧力センサー6の測定信号を受けた補給水量制御手段12は、電池冷却水タンク4中の電池冷却水の液量、および圧力が所定の値に保持されるようVVVF装置9を介して補給水供給ポンプ8を制御している。
電池冷却水は、電池冷却水用ポンプ10によって電池冷却水タンク4から燃料電池本体1の冷却板へと供給され、燃料電池本体1を所定の運転温度に保持する。燃料電池本体1より排出された高温の水蒸気は安全弁7を備えた電池冷却水タンク4へと再び戻される。電池冷却水タンク4内の水蒸気の一部はエジェクタ3へ送られ、原燃料に混合される。水蒸気と混合された原燃料は、改質装置2に送られて水蒸気改質され水素濃度の高い燃料ガスとなった後、燃料電池本体1の燃料極へ送られる。発電に使用されたのち、燃料極より排出されたオフガスは、改質装置2のバーナーへと送られ、燃焼ガスとして改質装置2の加熱に使用される。燃料電池本体1の空気極には、反応空気ブロア11により酸素を含む反応空気が送られる。上記のように、電池冷却水タンク4の水蒸気の一部は原燃料の改質のためにエジェクタ3へ送られるので、この減少分を補うために、補給水供給手段としての補給水供給ポンプ8によって補給水が供給される。具体的には、水位センサー5、圧力センサー6の測定信号を受けた補給水量制御手段12は、電池冷却水タンク4中の電池冷却水の液量、および圧力が所定の値に保持されるようVVVF装置9を介して補給水供給ポンプ8を制御している。
本実施例1の漏水検知装置の特徴は、電流計測手段、補給水量制御手段、漏水検知手段、警報手段を備え、上述の漏水検知手段は、計時部Aと、所要補給水量算出部と、比K演算部と、記憶部と、判定部を備える構成とする点が特徴である。
本漏水検知装置では、電流計測手段21により、負荷20に通電される発電電流値が測定され、計測された発電電流値から漏水のない基準運転状態における単位時間当りの所要補給水量(F0)が所要補給水量算出部によって算出され、同時に、電池冷却水タンク4中の電池冷却水の液量を測定する補給水量制御手段により計測される単位時間当りの補給水量(F1)が算出される。これらF0、F1より、比K演算部によって比K(=F1/F0)が算出され、この比Kが所定時間毎に記憶部によって記憶され、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えると、判定部により警報信号が発せられて燃料電池発電装置に漏水が生じたことが検知される。上記において、漏水のないときや漏水量が一定量にとどまっている場合にはΔKはほぼゼロとなるのに対し、漏水が拡大しつつある場合にはΔKはこの漏水量の増加度合に見合った値を示すこととなる。したがって、本実施例のように、この値ΔKが規定量Mを超えたとき警報を発することとすれば、漏水の発生、拡大を適切に検知することができ、漏水に伴う重大事故の発生を未然に防止することができる。
本漏水検知装置では、電流計測手段21により、負荷20に通電される発電電流値が測定され、計測された発電電流値から漏水のない基準運転状態における単位時間当りの所要補給水量(F0)が所要補給水量算出部によって算出され、同時に、電池冷却水タンク4中の電池冷却水の液量を測定する補給水量制御手段により計測される単位時間当りの補給水量(F1)が算出される。これらF0、F1より、比K演算部によって比K(=F1/F0)が算出され、この比Kが所定時間毎に記憶部によって記憶され、比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えると、判定部により警報信号が発せられて燃料電池発電装置に漏水が生じたことが検知される。上記において、漏水のないときや漏水量が一定量にとどまっている場合にはΔKはほぼゼロとなるのに対し、漏水が拡大しつつある場合にはΔKはこの漏水量の増加度合に見合った値を示すこととなる。したがって、本実施例のように、この値ΔKが規定量Mを超えたとき警報を発することとすれば、漏水の発生、拡大を適切に検知することができ、漏水に伴う重大事故の発生を未然に防止することができる。
図3に本発明の実施例2のフロー図を示す。本実施例2は、実施例1の構成に付加して、電流計測手段で計測された電流の変化ΔAを検出し、ΔAが規定値Nより大きい場合は、警報信号の発生を防止する電流影響除去部を備える構成とする点が特徴である。
電流影響除去部の態様としては、電流変化検出機能と、電流変化検出機能で検出した変化値と予め定めた規定値Nと比較する比較機能とを備えている。この電流変化検出機能は、発電電流の時間に対する一階微分演算機能である。また、この比較機能は、一階微分演算機能で算出された一階微分値を予め定めた規定値Nと比較する。一階微分値が規定値Nより大きい場合は、警報信号の発生を防止するようにし、一階微分値が規定値N以下の場合は、警報信号の発生が可能な状態になるように実施例1の構成を変更している。
本構成では、負荷変化時に生じる補給水供給手段の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュートが生じても、これらの影響を除外して増加量ΔKの算出が行われ、これらの要因による誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができる。
電流影響除去部の態様としては、電流変化検出機能と、電流変化検出機能で検出した変化値と予め定めた規定値Nと比較する比較機能とを備えている。この電流変化検出機能は、発電電流の時間に対する一階微分演算機能である。また、この比較機能は、一階微分演算機能で算出された一階微分値を予め定めた規定値Nと比較する。一階微分値が規定値Nより大きい場合は、警報信号の発生を防止するようにし、一階微分値が規定値N以下の場合は、警報信号の発生が可能な状態になるように実施例1の構成を変更している。
本構成では、負荷変化時に生じる補給水供給手段の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュートが生じても、これらの影響を除外して増加量ΔKの算出が行われ、これらの要因による誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができる。
なお、電流の変化ΔAとは、本実施例2では一階微分値としているが、一階微分演算機能に替えて二階微分演算機能を備え、二階微分演算機能で演算された二階微分値とする態様も含まれる。いずれの態様であっても、負荷変化時に生じる補給水供給装置の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュート等の要因による誤検知を回避することができるからである。
図4に本発明の実施例3のフロー図を示す。本実施例3は、実施例1の構成に付加して、判定部の上流に、一定期間中における比Kの平均値を演算する比K平均値演算部を備え、判定部にて比Kの平均値の時間経過に伴う増加量が規定量Mを超えたときに警報信号を発するものとしても上記のごとき要因による誤検知を回避することができるので、この種の燃料電池発電装置の漏水検知装置として好適である。
以上述べたように、燃料電池発電装置の漏水検知装置を本発明の請求項1あるいは2のごとく構成すれば、漏水の発生、拡大を適切に検知することができ、漏水に伴う重大事故の発生を未然に防止することが可能となるので、燃料電池発電装置、特にりん酸型燃料電池発電装置の漏水検知装置として効果的に用いられる。
また、漏水検知装置を本発明の請求項3あるいは4のごとく構成することとすれば、負荷変化時に生じる補給水供給装置の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュート等の要因による誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができるので、りん酸型燃料電池発電装置の漏水検知装置として特に好適である。
また、漏水検知装置を本発明の請求項3あるいは4のごとく構成することとすれば、負荷変化時に生じる補給水供給装置の制御信号の遅れやオーバーシュート、アンダーシュート等の要因による誤検知を生じることなく、適切に漏水を検知することができるので、りん酸型燃料電池発電装置の漏水検知装置として特に好適である。
1 燃料電池本体
2 改質装置
3 エジェクタ
4 電池冷却水タンク
5 水位センサー
6 圧力センサー
7 安全弁
8 補給水供給ポンプ
9 VVVF装置
10 電池冷却水用ポンプ
11 空気反応ブロア
12 漏水検知手段
13 警報手段
20 負荷
21 電流計測手段
2 改質装置
3 エジェクタ
4 電池冷却水タンク
5 水位センサー
6 圧力センサー
7 安全弁
8 補給水供給ポンプ
9 VVVF装置
10 電池冷却水用ポンプ
11 空気反応ブロア
12 漏水検知手段
13 警報手段
20 負荷
21 電流計測手段
Claims (4)
- 電池冷却水の一部を原燃料の水蒸気改質に用いて燃料ガスを得るとともに、電池冷却水系への補給水を補給水供給手段により補給し、前記燃料ガスと酸化剤含有ガスを化学反応させて発電する燃料電池発電装置の漏水検知装置において、
発電電流を計測する電流計測手段と、単位時間当たりの補給水量(F1)を測定できる補給水量制御手段と、漏水検知手段と、前記漏水検知手段からの警報信号により警報を発する警報手段とを備え、
前記漏水検知手段は、計時部Aと、前記電流計測手段で計測した電流値から単位時間当たりの所要補給水量(F0)を算出する所要補給水量算出部と、比K(=F1/F0)を演算する比K演算部と、前記比Kを所定時間毎に記憶する記憶部と、前記比Kの時間経過に伴う増加量ΔKが規定量Mを超えたときに警報信号を発する判定部を備えることを特徴とする燃料電池発電装置の漏水検知装置。 - 前記補給水供給手段はVVVF装置により流量制御しているポンプであって、前記補給水量制御手段は、該ポンプの流量指令値を記憶する流量指令値記憶部と、計時部Bと、一定時間中における前記流量指令値と計時部Bで測定した前記流量指令値の継続時間との積の合計を演算する積算水量演算部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電装置の漏水検知装置。
- 前記電流計測手段で計測された電流の変化ΔAを検出し、前記ΔAが規定値Nより大きい場合は、前記警報信号の発生を防止する電流影響除去部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池発電装置の漏水検知装置。
- 一定期間毎に該期間中における比Kの平均値を演算し、前記比Kの平均値の時間経過に伴う増加量ΔKaを演算する比K平均値演算部を備え、前記判定部は前記ΔKaが前記規定量Mを超えたときに警報信号を発することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料電池発電装置の漏水検知装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018160372A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | アイシン精機株式会社 | 燃料電池システム |
JP2021061186A (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | 大阪瓦斯株式会社 | 燃料電池装置 |
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2006
- 2006-07-26 JP JP2006203560A patent/JP2008034131A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018160372A (ja) * | 2017-03-23 | 2018-10-11 | アイシン精機株式会社 | 燃料電池システム |
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