JP2008032760A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置に備えた複数の電源系統から給電される複数の電源部を安価に構成し、且つ、装置への給電効率を適正に制御して消費電力を低減させることのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成処理部11aと第一電源系統16aから自身の負荷に給電する第一電源部16とを備えた本体1と、第二電源系統23aから自身の負荷に給電する第二電源部23を備え、前記本体1の機能を拡張するエンハンスメント機器2とを備えてなる画像形成装置Aに、前記本体1及び前記エンハンスメント機器2で消費される電力を管理する電力管理部17aと、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力に収まるときに、前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する給電制御部とを前記本体1に備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えてなる画像形成装置に関する。
画像形成装置では、画像形成処理という本来の機能を実現する画像形成処理部を本体に備え、自動原稿搬送装置やフィニッシャー等の様々なエンハンスメント機器を本体に装着することにより、本体の機能をグレードアップさせている。
このようなエンハンスメント機器は画像形成装置の購入者の選択により本体に着脱自在に装着されるものであるが、本体及びエンハンスメント機器の各負荷に単一の電源系統から給電する場合には、例えばDC負荷に給電するためのレギュレータの容量を大きく設定する必要があり、負荷の消費電力が小さいときにはレギュレータ変換効率が大きく低下してロスが大きくなるという問題や、多くのエンハンスメント機器を装着した複雑なシステムでは商用電源の電力容量を超過する虞があったため、画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えることにより、一台の画像形成装置でありながらも異なる電源系統から給電されるように構成されている。
そのような画像形成装置に対して、特許文献1には、オプションユニットの増設の有無と記録媒体の種別に応じて適切な省エネルギー処理を行う画像形成装置を提供することを目的として、給紙手段から搬送される記録媒体に画像形成手段で画像形成するとともに、本体の機能を拡張するオプションユニットが当該本体に対して着脱可能に装着され、各部に電源を供給する電源部が前記本体と前記オプションユニットの双方に設けられ、前記本体に設けられた電源制御手段で前記電源部から前記本体の各部及び前記オプションユニットへの電源の供給を制御する画像形成装置が提案されている。尚、オプションユニットは本発明のエンハンスメント機器と同義である。
前記電源制御手段は、記録媒体種別記憶手段に記憶された前記給紙手段に収容されている前記記憶媒体の種別とオプション接続検知手段の検知結果に基づいて、前記本体各部と前記オプションユニットへの電源の供給を制御する省エネルギー制御処理を行う、例えば、給紙手段に収容された用紙が裏紙であるときには両面複写できないためにオプションユニットである両面ユニットへの給電を停止するものである。従って、オプションユニットを使用する際には、常に第二電源部からオプションユニットへ給電されるものであり、第一電源部及び第二電源部の双方が活電状態となるものであった。
特開2003−15478号公報
しかし、本体とエンハンスメント機器の双方に電源部を備える場合には、DC負荷に給電するためのレギュレータも夫々備える必要があるが、このようなレギュレータの出力は通常ある程度の余裕を持って設計され、常にフルパワーで動作するものではないため、負荷が低い状態では変換効率が低下するという問題や、所定の機器寿命を保証するために部品を選別する結果、コストも上昇するという問題があった。
本発明の目的は、上述の問題に鑑み、画像形成装置に備えた複数の電源系統から給電される複数の電源部を安価に構成し、且つ、装置への給電効率を適正に制御して消費電力を低減させることのできる画像形成装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による画像形成装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えてなる画像形成装置であって、前記本体及び前記エンハンスメント機器で消費される電力を管理する電力管理部と、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、前記第一電源部から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する給電制御部とを前記本体に備えている点にある。
上述の構成によれば、電力管理部により管理される消費電力が第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、第一電源部からエンハンスメント機器の負荷への給電を行うため、前記第一電源部の給電効率は高まり、前記第一電源部で発生する消費電力は低減する。また、第二電源部が前記エンハンスメント機器の負荷への給電を単独で行う場合に較べて、第二電源部の電源容量を小さくすることができるため、前記第二電源部を安価に構成することができる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えてなる画像形成装置であって、前記本体及び前記エンハンスメント機器で消費される電力を管理する電力管理部と、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、前記第二電源系統から前記第二電源部への給電を遮断制御するとともに前記第一電源部から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する給電制御部とを前記本体に備えている点にある。
上述の構成によれば、電力管理部により管理される消費電力が第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、第二電源系統から第二電源部への給電を遮断して第一電源部からエンハンスメント機器の負荷への給電を行うため、このときに前記第二電源部で発生する消費電力はなくなり前記第一電源部の給電効率は高くなって、画像形成装置全体での消費電力は低減する。また、前記エンハンスメント機器の負荷への給電は前記第一電源部が主として行うため前記第二電源部は大きな電源容量を持つ必要はなく、更に前記第二電源部は常に動作する必要がないため連続給電を可能とする等の耐久性を持つ必要もない。よって、前記第二電源部を安価に構成することができる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第二の特徴構成に加えて、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力を超えるときに、前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する点にある。
上述の構成によれば、前記第一電源系統の許容消費電力まで前記第二電源部からの給電は行わないため、前記第二電源部で発生する消費電力を低減することができる。また、前記エンハンスメント機器の負荷への給電は前記第一電源部が主として行うため前記第二電源部は大きな電源容量を持つ必要はなく、更に前記第二電源部は常に動作する必要がないため連続給電を可能とする等の耐久性を持つ必要もない。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第三の特徴構成に加えて、前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御するか遮断制御するかのプリセット情報に基づいて前記第二電源部への給電を制御するように構成され、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力を超えるときには、前記プリセット情報にかかわらず前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する点にある。
前記画像形成装置の負荷に必要な電力が前記第一電源系統のみで給電可能と想定されるときに、前記第二電源部で発生する消費電力の低減を目的として前記第二電源系統から前記第二電源部へ遮断制御するプリセット情報を設定しているときにおいて、前記画像形成装置の負荷で消費される電力が想定以上となると前記画像形成装置は使用不能となるが、上述の構成によれば、前記画像形成装置が使用不能となることを防止することができる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第二から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記許容消費電力として、第一許容消費電力と前記第一許容消費電力より小なる第二許容消費電力が設定され、前記給電制御部は、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第二許容消費電力より小となるときに前記第二電源系統から前記第二電源部への給電を遮断制御し、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一許容消費電力より大となるときに前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する点にある。
前記画像形成装置の動作内容により消費電力も時時刻刻と変化する。前記第二電源系統から前記第二電源部への給電制御または遮断制御を単一の値に基づいて実施すると給電制御または遮断制御が頻繁に行われ、前記第二電源部での消費電力が増大する。上述の構成によれば、前記第二電源系統から前記第二電源部への給電制御と遮断制御を異なる値に基づき実施するため前記給電制御と前記遮断制御が頻繁に切り替わることを防止し、前記第二電源部での不要な消費電力の発生を防止することができる。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第二から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部への給電ラインに介装されたリレー素子をリモート制御することにより給電制御または遮断制御する点にある。
上述の構成によれば、前記給電制御部を構成するマイコン等から出力する小電圧・小電流からなる制御信号で前記第二電源系統から前記第二電源部への給電を制御することができる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記電力管理部により管理される消費電力は、動作モード毎に設定された消費電力テーブルデータである点にある。
前記画像形成装置の動作モード毎に動作する負荷は予め決まっており前記負荷の動作に必要な電力も定まっているため、前記第二電源系統から前記第二電源部への給電の制御に関して、前記画像形成装置の負荷での消費電力を実際に測定する必要は無い。上述の構成によれば、設定された動作モードに基づき、事前に前記第二電源系統から前記第二電源部への給電制御を行うことで、前記第一電源系統からの許容消費電力を超える電力供給を防止し、前記画像形成装置が使用不能となることを防止することができる。
以上、説明した通り、本発明によれば、画像形成装置に備えた複数の電源系統から給電される複数の電源部を安価に構成し、且つ、装置への給電効率を適正に制御して消費電力を低減させることのできる画像形成装置を提供することができるようになった。
以下に本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の画像形成処理部を備える本体と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器とからなるデジタル複合機における実施の形態について説明する。
本発明によるデジタル複合機Aは、本体1と、前記本体1の機能を拡張するエンハンスメント機器2から構成され、前記本体1は後述する画像形成処理部を備える。
前記エンハンスメント機器2は、図2、図3に示すように、原稿載置部20にセットされた一連の原稿を順次、前記画像読取部10に搬送する原稿フィーダ21と、後述する排出処理部から排出された用紙を束にしてステープル処理を行なう後処理部22とからなり、前記後処理部22は、商用電源からなる第二電源系統31から前記エンハンスメント機器2の各部のモータやアクチュエータ等からなる負荷に給電する第二電源部23を備える。前記原稿フィーダ21と前記後処理部22とは夫々、後述する本体1の備えるシステム制御部と制御情報の送受信を行って夫々を制御する制御部を備えている。
前記後処理部22は、前記本体1の前記排出処理部から排出された用紙を位置決めして積み重ねて束ねるスタック部22aと、前記スタック部22aに積み重ねられた用紙の束を綴じるステープル部22bを備え、ユーザからステープル処理実行の指示を受けると出力する用紙の束にステープル処理を行う。ユーザからステープル処理実行の指示がないときには、前記排出処理部から出力する用紙にステープル処理を行うことなくそのまま出力する。
前記本体1は、図2、図3に示すように、前記原稿フィーダ21の下部に設けられた画像読取部10と、前記画像読取部10の下部に設けられ、トナー画像を形成して用紙に転写する画像形成処理部11aと、前記画像形成処理部11aに供給される用紙がセットされた給紙カセット12と、前記給紙カセット12から供給され画像形成処理部11aでトナー画像が形成された記録紙を定着処理する定着処理部11bと、前記定着処理部11bで処理された記録紙を排出する排出ローラを備えた排出処理部11cと、ネットワークと接続したPC等の外部機器から画像データを受信するネットワーク部13と、公衆回線と接続して外部のFAX機器と画像データを送受信するFAX部14と、前記デジタル複合機Aの各種動作モードを設定するモード設定キーや複写動作を起動するプリントキーなどが配置された操作部15と、商用電源からなる第一電源系統30から前記本体1の各部のモータやアクチュエータやヒータ等からなる負荷に給電する第一電源部16と、各部を制御する制御部(図示せず)と、前記制御部と前記第一電源部16とを統括制御するシステム制御部17とから構成される。尚、前記制御部及び前記システム制御部17は、CPUと前記CPUの動作プログラムが格納されたROMと作業領域となるRAMと周辺回路等から構成され、夫々の機能を協働で実行する。
前記操作部15は、プリント、複写、FAXなどのジョブの種類を選択するモード選択キーや、用紙サイズ、露光レベル、枚数など画像形成プロセス条件を選択するプロセス条件選択キーや、ジョブの開始を指令するプリントキー、複写枚数などを設定するテンキー、更には前記後処理部22の処理モードを設定する複数の設定キーなどの各種のキーが配置されたキー入力部15aと、キー入力部15aの入力状態などを表示する液晶パネルでなる表示部15bなどを備えて構成される。該デジタル複合機Aの作業内容について前記操作部15に入力されたユーザの指示内容は前記システム制御部17に出力され、前記システム制御部17と各部の制御部とは制御情報を送受信して、該デジタル複合機Aはユーザの指示内容に沿って動作する。
前記画像形成処理部11aは、図3に示すように、前記画像読取部10で読み取った原稿画像の画像データや前記ネットワーク部13を介してPC等の外部機器から受信した出力用の画像データや前記送受信FAX部14を介して受信した出力用の画像データ等に基づいて感光体にY、M、C、Kの色成分からなるトナー画像を形成し、前記給紙カセット12から収容された搬送された用紙に前記トナー画像を転写する。前記定着処理部11bは前記トナー画像が転写された前記用紙を加圧ローラと所定温度に加熱された定着ローラとで圧接搬送することにより前記トナー像を加熱溶融して前記用紙に定着し、前記排出処理部11cは前記定着処理部11bで処理された記録紙を排出ローラにより本体外へ排出する。
以下に、該デジタル複写機Aの電源系統について説明する。
前記原稿フィーダ21はプラグ型の電源コネクタ(以下「ドロアコネクタ」と言う)23d2を備え、前記原稿フィーダ21が前記本体1に設置されると、図1に示すように、前記ドロアコネクタ23d2と前記本体1の備える後述のドロアコネクタ16d2とが接続され、前記原稿フィーダ21の備えるローラを駆動させるモータや用紙の搬送経路の制御に用いるアクチュエータや制御部のCPU等からなるDC負荷への給電ラインが形成される。
前記後処理部22は、図1に示すように、商用電源である第二電源系統23aから、前記原稿フィーダ21と前記後処理部22との夫々のローラを駆動させるモータや用紙の搬送経路の制御に用いるアクチュエータや制御部のCPU等からなるDC負荷に給電する第二電源部23を備え、前記第二電源部23はシリーズレギュレータからなるAC/DCコンバータ23cと、前記第二電源系統23aと前記第二電源部23との間に設置されたSSR(Solid State Relay:ソリッドステートリレー)からなるリレー素子23bと、前記AC/DCコンバータ23cの二次側に備えられ、前記AC/DCコンバータ23cへの電流の逆流を防ぐダイオード23gとを備える。尚、本実施例においてリレー素子23bはSSRからなるものとしたが、これに限定するものではなく、例えば電極接点式のメカニカルリレーやMOS型FETを備えたフォトMOSリレーからなるものであっても良く、リモート制御によりリレーを開閉できるものであれば良い。
また、前記後処理部22はプラグ型のドロアコネクタ23d1を備え、前記後処理部22が前記本体1に設置されると、前記前記ドロアコネクタ23d1と前記本体1の備える後述のドロアコネクタ16d1とが接続され、前記本体1と前記後処理部22は電源的に接続される。
前記本体1は、図1に示すように、該デジタル複合機Aを駆動させる電源スイッチ16bと、商用電源である第一電源系統16aから前記定着処理部11bのヒータ等からなるAC負荷や前記本体1の各部のローラを駆動させるモータや用紙の搬送経路の制御に用いるアクチュエータや各部を制御する制御部のCPU等からなるDC負荷に給電する第一電源部16と、該デジタル複合機Aで消費される電力を管理するシステム制御部17とを備える。
前記第一電源部16はシリーズレギュレータからなるAC/DCコンバータ16cを備え、前記AC負荷に対しては前記AC/DCコンバータ16cの一次側から電力を供給し、前記DC負荷に対しては前記AC/DCコンバータ16cの二次側から電力を供給する。また、前記本体1はリセプタクル型のドロアコネクタ16d1、16d2を備え、前記エンハンスメント機器2が前記本体1に設置されたときに、前記ドロアコネクタ16d1、16d2は前記後処理部22と前記原稿フィーダ2との夫々が備える前記ドロアコネクタ23d1、23d2と接続して、前記本体1と前記エンハンスメント機器2とを電気的に接続する。尚、前記後処理部22の前記ドロアコネクタ23d1と接続する前記ドロアコネクタ16d1は前記AC/DCコンバータ16cの二次側と接続した給電ケーブル16eと接続し、前記原稿フィーダ21の前記ドロアコネクタ23d2と接続する前記ドロアコネクタ16d2は前記後処理部22の前記AC/DCコンバータ23cの二次側と接続した給電ケーブル23fと接続する。
ここで、前記第二電源部23の前記AC/DCコンバータ23cの二次側出力は前記第一電源部16の前記AC/DCコンバータ16cの二次側出力よりも若干高く出力されるように構成され、前記ドロアコネクタ16d1と前記AC/DCコンバータ16cの二次側出力との間に設置されたダイオード16fが前記後処理部22から前記本体1への電流の逆流を防止する。
以下に、該デジタル複合機Aの各部で消費される電力の管理について説明する。
該デジタル複合機Aでカラー出力を行う際には、前記画像形成処理部11aは前記感光体にY、M、C、Kの色成分毎にトナー像を形成するため、単色でトナー像を形成するモノクロ出力を行うときよりも消費電力が高くなり、また形成されたトナー像の厚さもカラー出力されたときのほうが厚くなるため、定着に要する電力が高くなる等、カラー出力を行うときとモノクロ出力を行うときとでは前記画像形成処理部11a及び前記定着処理部11bで消費する電力は異なり、カラー出力を行うときはモノクロ出力を行うときに比べ消費電力が高い。また、出力した用紙の束にステープル処理を行うステープルモードにおいては前記後処理部22を作動させてステープル処理を行う必要があり、ステープル処理を行わないときに較べて消費電力が増加する。換言すると、該デジタル複合機Aで実行するジョブ内容や動作モードによって、各部で消費する電力や動作する部位が異なるため消費電力は異なる。
更には、同一ジョブの実行中においても時々刻々と該デジタル複合機Aで消費される電力は異なり、例えば、前記ステープルモードにおいて、前記後処理部22のスタック部22aに出力する用紙を積み重ね束ねているときと、前記ステープル部22bがステープル処理を行うときとでは、消費電力が異なる。
そこで、前記システム制御部17は、図4に示すように、該デジタル複合機Aの動作モード毎に、且つ同一ジョブ実行中に各部で消費される電力を管理する消費電力テーブルデータ17a1と、前記操作部15への操作内容や前記ネットワーク部13を介して受信した出力画像データや前記FAX部14を介して受信した出力画像データ等に基づくジョブを実行する該デジタル複合機Aの動作モードを判断する動作モード判断手段17a2と、前記消費電力テーブルデータ17a1を参照して前記動作モード判断手段17a2が判断した前記動作モードにおける該デジタル複合機Aの消費電力を検出する消費電力検出手段17a3とを備え、これらが協働して該デジタル複合機Aの消費電力を管理する。つまり、前記システム制御部17は、本発明による電源管理部17aを備える。
ところで、前記原稿フィーダ21と前記後処理部22との夫々が前記本体1に設置されると、電源系統と同様に夫々の備える図示しない制御信号用のコネクタを介して夫々の制御信号系統が接続され、前記システム制御部17はリモート制御により前記リレー素子23bの開閉を制御することができる。
前記システム制御部17のリモート制御による前記リレー素子23bの開閉について説明すると、前記システム制御部17は、図1、図4に示すように、リレー素子開閉部17cを備える。SSRからなる前記リレー素子23bは、図5に示すように、発光ダイオード23b1と、フォトトライアック23b2を備え、前記リレー素子23bを閉じて前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への電力供給を行う際には、前記リレー素子開閉部17cは閉信号を送信、つまり前記発光ダイオード23b1へ電流を流し、前記閉信号により前記発光ダイオード23b1は発光し、前記発光を受けて前記フォトトライアック23b2は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への電力供給を可能にする。前記リレー素子23bを開いて前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への電力供給を遮断する際には、前記リレー素子開閉部17cは開信号を送信、つまり前記発光ダイオード23b1への電流を遮断し、前記開信号により前記発光ダイオード23b1は発光を停止し、前記フォトトライアック23b2は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への電力供給を遮断する。
前記リレー素子23bが開状態となり前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への電力供給を遮断されると、前記第二電源部23の前記AC/DCコンバータ23cの二次側出力の電圧は前記第一電源部16の前記AC/DCコンバータ16cの二次側出力の電圧よりも低いため、前記AC/DCコンバータ16cの二次側出力から前記給電ケーブル16eと前記ダイオード16fと前記ドロアコネクタ16d1を介して前記エンハンスメント機器2の負荷へ電力供給が行われる。つまり、前記リレー素子開閉部17cと前記給電ケーブル16eと前記ダイオード16fと前記ドロアコネクタ16d1とは協働して、本発明による給電制御部を構成する。
前記給電制御部による前記エンハンスメント機器2の負荷への給電制御について説明すると、前記リレー素子開閉部17cは、図4に示すように、ユーザが前記操作部15を操作して設定した前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御するか遮断制御するかのプリセット情報を記憶するプリセット記憶部17bに記憶された前記プリセット情報を判断するプリセット判断手段17c1を備える。ここで、前記プリセット記憶部17bは前記システム制御部17に備えられている。
前記プリセット情報が前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御するものであると前記プリセット判断手段17c1が判断すると、前記リレー素子開閉部17cは、前記リレー素子23bへ閉信号を送信し、前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御する。つまり、入力されるジョブ内容にかかわらず、前記給電制御部は前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行う。
また、前記リレー素子開閉部17cは、図4に示すように、前記電力管理部17aの前記消費電力検出手段17a3が検出した消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力に収まるかどうかを判断する消費電力判断手段17c2を備える。ここで、前記許容消費電力は、第一許容消費電力と前記第一許容消費電力より小なる第二許容消費電力とからなる。
前記プリセット情報が前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御するものであると前記プリセット判断手段17c1が判断するときに、前記消費電力検出手段17a3が検出した消費電力が前記第一電源系統16aの前記第一許容消費電力に収まると前記消費電力判断手段17c2が判断すると、前記リレー素子開閉部17cは前記リレー素子23bへ開信号を送信して前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御する。つまり、前記給電制御部は前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する。このときの同一ジョブの実行中において前記消費電力が前記第一許容消費電力より大となるときには前記リレー素子開閉部17cは前記リレー素子23bへ閉信号を送信して前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御する。つまり、前記給電制御部は前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する。
前記プリセット情報が前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御するものであると前記プリセット判断手段17c1が判断するときに、前記消費電力検出手段17a3が検出した消費電力が前記第一電源系統16aの前記第一許容消費電力を超えると前記消費電力判断手段17c2が判断すると、前記リレー素子開閉部17cは前記プリセット情報にかかわらず前記リレー素子23bへ閉信号を送信し、前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御する。つまり、前記給電制御部は前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する。このときの同一ジョブの実行中において前記消費電力が前記第二許容消費電力より小となるときには前記リレー素子開閉部17cは前記リレー素子23bへ開信号を送信して前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御する。つまり、前記給電制御部は前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する。
以下に、前記給電制御部が行う前記エンハンスメント機器2の負荷への給電について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
該デジタル複合機Aにおいてジョブの入力があると(S1)、前記プリセット判断手段17c1は前記プリセット情報を判断し(S2)、前記プリセット情報が遮断制御ではないと判断するときは(S2)、該デジタル複合機Aに入力されるジョブ内容によらず、前記給電制御部は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御し(S3)、前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行い(S4)、前記プリセット情報が変更されるまでこれを維持し(S5)、前記プリセット情報が変更されると(S5)、前記プリセット記憶手段17bは変更後のプリセット情報を記憶する(S6)。
該デジタル複合機Aにおいてジョブの入力があると(S1)、前記プリセット判断手段17c1は前記プリセット情報を判断し(S2)、前記プリセット情報が遮断制御と判断されるときに(S2)、前記動作モード判断手段17a2が前記ジョブによる動作モードを判断し(S7)、前記消費電力検出手段17a3は消費電力テーブルデータ17a1を参照して前記動作モードに基づく該デジタル複合機Aの消費電力を検出する(S8)。
検出した前記消費電力が前記第一許容消費電力に収まるときには(S9)、前記給電制御部は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御する(S10)とともに前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行う(S11)。
検出した前記消費電力が前記第一許容消費電力を超えるときには(S9)、前記給電制御部は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御して(S15)、前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行う(S16)。
前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電中において(S11)、実行中のジョブ終了前に(S12)、前記消費電力が前記第一許容消費電力に収まるときは(S9)、前記第一電源部16から給電を維持し(S10、S11)、前記第一許容消費電力より大となるときには(S9)、前記給電制御部は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御して(S15)、前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行う(S16)。
前記第二電源部23から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電中において(S16)、実行中のジョブ終了前に(S17)、前記消費電力が前記第二許容消費電力以上となるときは(S18)、前記第二電源部23から給電を維持し(S15、S16)、前記第二許容消費電力より小となるときには(S18)、前記給電制御部は前記第一電源系統16aから前記第一電源部16への給電を遮断制御する(S10)とともに前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行う(S11)。
実行中のジョブが終了し(S12、S17)、ユーザによるプリセット情報の変更がなければ(S13)、次のジョブ入力を待ち受け(S1)、ユーザによるプリセット情報の変更があれば(S13)、前記プリセット記憶手段17bは変更後のプリセット情報を記憶し(S14)、次のジョブ入力を待ち受ける(S1)。
以下、別実施形態を説明する。上述の実施例では、前記電力管理部17aにより管理される消費電力は、動作モード毎に設定された消費電力テーブルデータ17a1である構成としたが、前記第一電源部16及び前記第二電源部23の入力側に電力計等を備え、前記電力計等が計測した電力値に基づき前記電力管理部17aが消費電力を管理する構成としても良い。この場合、短時間ながら前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電制御が行われるため給電効率は低下し、または短時間ながら前記第一電源系統16aの許容消費電力を超える可能性があるが、前記システム制御部17は前記消費電力テーブルデータ17a1を備える必要がなくROMやRAM等の記憶媒体の容量を節約することができる。
上述の実施例では、前記第二電源部23からAC負荷への給電を行っていなかったが、前記エンハンスメント機器2にAC負荷を備える機器があるときには前記第二電源部23から前記AC負荷への給電を行う構成としても良い。この場合、前記第一電源部16からの前記AC負荷への給電ケーブルを備え、前記給電ケーブルにリレー素子を備え、前記給電制御部が前記リレー素子を制御して前記AC負荷への給電を制御するように構成することで、消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力に収まるときには、前記第一電源部16から前記AC負荷への給電を行うように構成することができる。
上述の実施例では、前記許容消費電力として、第一許容消費電力と前記第一許容消費電力より小なる第二許容消費電力が設定され、前記給電制御部は、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第二許容消費電力より小となるときに前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御し、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第一許容消費電力より大となるときに前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御する構成としたが、前記許容消費電力は単一の値からなるものであっても良い。この場合、前記給電制御部による給電制御にかかる負荷を軽減することができる。
上述の実施例では、前記給電制御部は前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御するか遮断制御するかのプリセット情報に基づいて前記第二電源部23への給電を制御するように構成され、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力を超えるときには、前記プリセット情報にかかわらず前記第二電源系統23aから前記第二電源部23へ給電制御する構成としたが、前記給電制御部は給電制御に前記プリセット情報を用いない構成としても良い。この場合、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が許容消費電力を超えるか否かに基づき給電制御を行うように構成することで、常に給電効率を考慮した運用を行うことができる。
上述の実施例では、前記給電制御部は、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力に収まるときに、前記第二電源系統23aから前記第二電源部23への給電を遮断制御するとともに前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する構成としたが、前記給電制御部は、前記電力管理部17aにより管理される消費電力が前記第一電源系統16aの許容消費電力に収まるときに、前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電する構成としてもよい。つまり、前記第一電源部16から前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行っているときにも前記第二電源部16からも前記エンハンスメント機器2の負荷に給電を行っても良く、この場合、給電効率は低下するが前記エンハンスメント機器2の内、安定した給電が常に必要な機器等への給電を前記第二電源部16から行うことで、給電系統の切替がなく電圧変動等も生じないため、前記機器等を安定して動作させることができる。
上述の構成では、前記本体1のドロアコネクタ16d1、16d2はリセプタクル型とし、前記エンハンスメント機器2のドロアコネクタ23d1、23d2はプラグ型としたが、前記本体1のドロアコネクタ16d1、16d2はプラグ型とし、前記エンハンスメント機器2のドロアコネクタ23d1、23d2はリセプタクル型としても良い。
上述した複数の実施例は共に単独で構成されるものばかりではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜組み合わせるも可能である。
上述の実施例は何れも本発明の一実施例に過ぎず、各部の具体的構成は本発明による作用効果を奏する範囲において適宜変更することができることは言うまでもない。
デジタル複写機の電源系統の説明に用いる図 デジタル複写機の外観図 デジタル複合機の説明図 システム制御部の電源系統の機能ブロック図 リレー素子の説明図 給電制御部が行うエンハンスメント機器2の負荷への給電の説明に用いるフローチャート
符号の説明
1:本体
16:第一電源部
16a:第一電源系統
16c:AC/DCコンバータ(シリーズレギュレータ)
16d1:ドロアコネクタ(リセプタクル型)
16d2:ドロアコネクタ(リセプタクル型)
16e:給電ケーブル
16f:ダイオード
21:原稿フィーダ
22:後処理部
23:第二電源部
23a:第二電源系統
23b:リレー素子
23c:AC/DCコンバータ(シリーズレギュレータ)
23d1:ドロアコネクタ(プラグ型)
23d2:ドロアコネクタ(プラグ型)
23g:ダイオード

Claims (7)

  1. 画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えてなる画像形成装置であって、
    前記本体及び前記エンハンスメント機器で消費される電力を管理する電力管理部と、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、前記第一電源部から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する給電制御部とを前記本体に備えている画像形成装置。
  2. 画像形成処理部を備える本体と、前記本体に設置され第一電源系統から前記本体の負荷に給電する第一電源部と、前記本体の機能を拡張するエンハンスメント機器と、前記エンハンスメント機器に設置され第二電源系統から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する第二電源部とを備えてなる画像形成装置であって、
    前記本体及び前記エンハンスメント機器で消費される電力を管理する電力管理部と、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力に収まるときに、前記第二電源系統から前記第二電源部への給電を遮断制御するとともに前記第一電源部から前記エンハンスメント機器の負荷に給電する給電制御部とを前記本体に備えている画像形成装置。
  3. 前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力を超えるときに、前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御するか遮断制御するかのプリセット情報に基づいて前記第二電源部への給電を制御するように構成され、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一電源系統の許容消費電力を超えるときには、前記プリセット情報にかかわらず前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する請求項3記載の画像形成装置。
  5. 前記許容消費電力として、第一許容消費電力と前記第一許容消費電力より小なる第二許容消費電力が設定され、前記給電制御部は、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第二許容消費電力より小となるときに前記第二電源系統から前記第二電源部への給電を遮断制御し、前記電力管理部により管理される消費電力が前記第一許容消費電力より大となるときに前記第二電源系統から前記第二電源部へ給電制御する請求項2から4の何れかに記載の画像形成装置。
  6. 前記給電制御部は前記第二電源系統から前記第二電源部への給電ラインに介装されたリレー素子をリモート制御することにより給電制御または遮断制御する請求項2から5の何れかに記載の画像形成装置。
  7. 前記電力管理部により管理される消費電力は、動作モード毎に設定された消費電力テーブルデータである請求項1から6の何れかに記載の画像形成装置。
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