JP2008032640A - 光散乱式粒子計数装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 照射光強度分布をなるべく平均化しつつ、複数のレーザ光源を用いて、パーティクル計数の感度を高めることが可能な光散乱式粒子計数装置を提供する。
【解決手段】 パーティクルの測定空間を有する測定容器20と、測定容器内にレーザ光12を照射するレーザ発光部10と、を有する光散乱式粒子計数装置1において、レーザ発光部10は、複数のレーザ光源11と、レーザ光源11から出射されたレーザ光12を測定容器20に導く集光レンズ15と、を備え、複数のレーザ光源11と集光レンズ15のレンズ面との間の光路に、レーザ光源11の数に対応させた複数のコリメータレンズ14が配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光散乱特性を利用して気体中の粒子の数を測定する光散乱式粒子計数装置に関する。
半導体デバイスや液晶表示装置を作製するにあたって、クリーンルームやクリーンブースの環境は、製品の歩留りを決定付ける重要な要素になる。そのため、従来から、クリーンルームやクリーンブースの清浄度を計測するために、光散乱特性を利用した光散乱式のパーティクルカウンターが用いられる場合がある。この種のパーティクルカウンターとしては、例えば、特許文献1に開示されたパーティクルモニタ用センサヘッドがある(図9(a)参照)。
図9(a)に示すパーティクルモニタ用センサヘッド100は、レーザダイオード101と、マイクロレンズ102と、ディテクタ103と、光学フィルタ104と、測定容器105と、を有している。パーティクルの測定原理について概略説明すると、レーザダイオード101から出射されたレーザ光は、その延長線上にあるマイクロレンズ102によりビーム状に集光される。集光されたレーザ光は測定容器105に向けて照射される。一方で、測定容器105にパーティクル(ダスト)が侵入してくると、このパーティクルがレーザ光を横切る。このとき、レーザ光がパーティクルに当たって、レーザ光は散乱し、散乱光が発生する。そして、この散乱光は、光学フィルタ104を通過してディテクタ103によって検出される。その結果、ディテクタ103から得られる電圧パルスの回数を解析することによって、パーティクルの数を測定することができる。
ところで、近年、半導体デバイスの集積度向上に伴って高い清浄度が要求され、クリーンルームやクリーンブースの環境条件は益々厳しくなっている。このため、近年のパーティクルモニタ用センサヘッド(光散乱式粒子計数装置)には、最小可測粒径を更に小さくして、感度を(例えば数倍以上に)高めることが要求されている。
そこで、感度を高める一手法として、例えば、レーザダイオード101の代わりに、照射光強度の高い、高エネルギー密度のヘリウム−ネオン(He−Ne)や液体(色素)レーザなどを用いることが考えられる。しかし、これらは高価なものであるため、製造コストが嵩んでしまう弊害を有している。加えて、例えばHe−Neレーザを用いた場合には、ガスレーザ管が必要になり、光散乱式粒子計数装置自体が大型化してしまう弊害を併有している。
したがって、レーザ光源としては、レーザダイオード101を用いることが好ましい。例えば、レーザダイオード101のままで感度を高めるため、小型で高出力のものを用いることが考えられる。しかし、小型で高出力のものを用いた場合には、あくまで1個のレーザダイオード101の定格出力以上の照射光強度を得ることはできない。また、あまりに高出力のレーザダイオード101を用いると、熱の問題が発生する。
以上のような様々な事情から、熱の問題を考慮しつつ、1個のレーザダイオード101の定格出力以上の照射光強度を得たい場合、例えば、2個のレーザダイオード101の出力を合成することが考えられる。より具体的には、図9(b)に示すように、例えばPBS(偏光ビームスプリッタ)106を用いて、レーザダイオード101aの出力と、光軸がレーザダイオード101aの光軸と直交するように配置されたレーザダイオード101bの出力とを合成して、合成光200を生成することが考えられる。
特開平11−142318号公報(段落番号[0022],[0023])
しかしながら、図9(b)に示すPBS106を用いる場合には、P偏波成分を透過させ、S偏波成分を反射させる、というPBS106の性質より、レーザダイオード101aから出射されるレーザ光200aの偏波方向と、レーザダイオード101bから出射されるレーザ光200bの偏波方向とを直交させている。つまり、合成光200の出力はレーザダイオード約2個分に相当するが、レーザダイオード101aとレーザダイオード101bとで偏波方向が揃っていないため、十分な感度向上を見込むことができない。なお、PBS106の特殊形態としてハーフミラーを用いた場合には、レーザ光200aの出力とレーザ光200bの出力がそれぞれ半分ずつ合成されることになるので、結果として、合成光200の出力はレーザ光200aやレーザ光200bに比べて変化しないことになる。
また、レーザダイオードが1個の場合と2個の場合とでは、強度分布に大きな差異が生じてしまう。具体的には、図9(c)に示すように、レーザダイオードが1個の場合の強度分布(図中のXで示す)と、レーザダイオードが2個の場合の強度分布(図中のYで示す)とを比較すれば、レーザダイオードが2個の場合の強度分布の方が先鋭化した形になっており、中央と端とで照射光強度にバラツキが生じているのが分かる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、照射光強度分布をなるべく平均化しつつ、複数のレーザ光源を用いて、パーティクル計数の感度を高めることが可能な光散乱式粒子計数装置を提供することにある。
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
(1) パーティクルの測定空間を有する測定容器と、前記測定容器内にレーザ光を照射するレーザ発光部と、を有する光散乱式粒子計数装置において、前記レーザ発光部は、複数のレーザ光源と、当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記測定容器に導く集光レンズと、を備え、当該複数のレーザ光源と当該集光レンズのレンズ面との間の光路に、前記レーザ光源の数に対応させた複数のコリメータレンズが配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、測定容器とレーザ発光部を有する光散乱式粒子計数装置において、レーザ発光部に、複数のレーザ光源と集光レンズを設けるとともに、これら複数のレーザ光源の数に対応させた複数のコリメータレンズを、レーザ光源と集光レンズとの間の光路に配置することとしたので、これら複数のコリメータレンズによって、複数のレーザ光源から出射されたレーザ光を平行光束にした上で、集光レンズに導くことができる。
したがって、複数のレーザ光源から出射された各レーザ光を、その照射光強度が低下するのを防ぎつつ測定容器内に照射することができ、ひいてはパーティクル計数の感度向上を図ることができる。また、2個のレーザ光源から出射されるレーザ光を合成する場合(図9参照)と比べて、中央と端とで照射光強度にバラツキが生じるのを防ぐこともできる。すなわち、複数のレーザ光源によるレーザ光は、それぞれ集光レンズ内の異なる位置に入射され、パーティクルに衝突する際には各々の一部が重畳するため、全体として平均化されることになり、ひいては照射光強度にバラツキが生じるのを防ぐことができる。
なお、本発明は、複数のレーザ光源を用いてパーティクル計数の感度を向上させるものなので、個々のレーザ光源として、高価で高出力のものを用いる必要がなく、製造コスト削減に寄与することもできる。また、廉価で低出力のものを複数の用いることで、高出力のレーザ光源を用いた場合に発生する熱の問題を解消することができる。
(2) 前記複数のレーザ光源は、それらの出射方向が前記集光レンズの光軸方向と略平行となるように並べて配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述した複数のレーザ光源は、それらの出射方向が集光レンズの光軸方向と略平行となるように並べて配置されることとしたので、例えば集光レンズの開口を大きくすればするほど、数多くのレーザ光源を分散して配置することができるようになるため、観測点におけるレーザ光の照射光強度分布をより平均化することができる。なお、レーザ光源を並べて配置する数又は配置態様については、その如何を問わない。
(3) 前記複数のレーザ光源は、それらの出射方向が前記集光レンズの光軸方向と略直交するように、当該光軸方向の周囲に並べて配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述した複数のレーザ光源は、それらの出射方向が集光レンズの光軸方向と略直交するように、その光軸方向の周囲に並べて配置されることとしたので、集光レンズの光軸方向と略平行となるように並べて配置する場合と比べて、光散乱式粒子計数装置の集光レンズの光軸方向の長さを短くすることができ、ひいてはコンパクト化を達成しつつ、パーティクル計数の感度を向上させることができる。
(4) 前記複数のレーザ光源と前記コリメータレンズのレンズ面との間の光路に、光反射手段が配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述した複数のレーザ光源とコリメータレンズのレンズ面との間の光路に、光反射手段(例えばプリズムやミラーなど)が配置されることとしたので、レーザ光源から出射されたレーザ光を折り曲げることができ、ひいては安価にコンパクト化を達成しつつ、パーティクル計数の感度を向上させることができる。
(5) 前記集光レンズは、前記コリメータレンズから射出されるレーザ光を絞り込むとともに、前記集光レンズから射出されるレーザ光を平行光にする第2コリメータレンズと、前記第2コリメータレンズから射出されるレーザ光を一方向に圧縮し、圧縮されたレーザ光を前記測定容器へ射出するシリンドリカルレンズと、が配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述した集光レンズは、コリメータレンズから射出されるレーザ光を絞り込むとともに、そのレーザ光は、第2コリメータレンズによって平行光となり、シリンドリカルレンズによって一方方向に圧縮されることとしたので、集光点付近においてレーザ光を扁平光束にすることができ、その結果、レーザ光がパーティクルと衝突する確率を高めることができ、ひいてはパーティクル計数の感度を向上させることができる。
(6) 前記複数のレーザ光源は、前記集光レンズのレンズ面において、レーザ光の偏波方向が揃うように配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述した複数のレーザ光源は、集光レンズのレンズ面において、レーザ光の偏波方向が揃うように配置されることとしたので、集光レンズから射出されるレーザ光の出力を上げることができ、ひいてはパーティクル計数の感度を更に向上させることができる。
(7) 前記コリメータレンズ各々の開口数は、前記レーザ光源の出射角度に応じた値であることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、上述したコリメータレンズ各々の開口数は、レーザ光源の出射角度に応じた値であることとしたので、レーザ光源の数を効率的に増やし、ひいてはパーティクル計数の感度を効果的に向上させることができる。
(8) パーティクルの測定空間を有する測定容器と、前記測定容器内にレーザ光を照射するレーザ発光部と、を有する光散乱式粒子計数装置において、前記レーザ発光部は、複数のレーザ光源と、当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記測定容器に導く集光レンズと、を備え、当該複数のレーザ光源は、前記集光レンズのレンズ面において、レーザ光の偏波方向が揃うように配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
本発明によれば、測定容器とレーザ発光部を有する光散乱式粒子計数装置において、レーザ発光部に、複数のレーザ光源と集光レンズを設けるとともに、これら複数のレーザ光源は、集光レンズのレンズ面においてレーザ光の偏波が揃うように配置されているので、偏波方向を揃わせるのが困難なPBSと比べて、より効果的にレーザ光の光出力を高めることができ、ひいてはパーティクル計数の感度を向上させることができる。
なお、「レーザ光の偏波方向が揃うように配置される」とは、例えば、レーザ光源の端子における足の方向が揃うように、レーザ光源を配置することによって、偏波方向を揃えてもよい。また、レーザ光源の端子における足の方向が揃わない場合であっても、偏光板を用いる等して、偏波方向を揃えてもよい。また、たとえば、レーザ光源,コリメートレンズ,及び集光レンズ等が直線状に配置されている場合には、レーザ光源に付されたマークの位置を揃えることによって、偏波方向を揃えてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、複数のレーザ光源を用いて、パーティクル計数の感度を高めることができる。また、照射光強度分布をなるべく平均化することもできる。さらには、レーザ光源として廉価なものを用いることができ、熱の発生を抑えることもできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置1の機械構造を示す断面図である。なお、図1(b)は、図1(a)に示す光散乱式粒子計数装置1を左方から見たときの断面図である。また、図1(a)では、説明の便宜上、図1(b)に示すレーザ光源11a〜レーザ光源11eのうちレーザ光源11b〜レーザ光源11eを省略し、レーザ光源11aのみを図示している。
図1(a)において、光散乱式粒子計数装置1は、パーティクルの測定空間を有する測定容器20と、その測定容器20内にレーザ光を照射するレーザ発光部10と、から構成されている。
レーザ発光部10は、複数のレーザ光源11(図1(a)ではレーザ光源11aのみを示す)と、レーザ光源11aから出射されたレーザ光12aの光軸を折り曲げるプリズム13(図1(a)ではプリズム13aのみを示す)と、レーザ光源11の数に対応させた複数のコリメータレンズ14(図1(a)ではコリメータレンズ14aのみを示す)と、コリメータレンズ14から射出されるレーザ光12aを絞り込む集光レンズ15と、集光レンズ15から射出されるレーザ光12を平行光にする第2コリメータレンズ17と、第2コリメータレンズ17から射出されるレーザ光12を一方向に圧縮し、圧縮されたレーザ光12を測定容器20へ射出するシリンドリカルレンズ18と、を有している。
なお、第2コリメータレンズ17及びシリンドリカルレンズ18については、レーザ発光部10の一部ではなく、測定容器20の一部として取り扱っても構わない。また、特に図示しないが、測定容器20には、パーティクル(試料流体)にレーザ光12が当たって散乱光が発生したとき、その散乱光を集光するミラー(例えば球面ミラーや楕円ミラー)と、その散乱光を検出する光検出器(ディテクタ)とが設けられている。そして、光検出器から得られる電圧パルスの回数を解析することによって、パーティクルの数を測定(計数)できるようになっている。これらのミラー及び光検出器は、測定容器20を挟んで、紙面の手前又は奥に取り付けられる。
レーザ光源11aは、本実施形態ではレーザダイオードを用いており、全部で5個のレーザ光源11aが、それぞれの出射方向が集光レンズ15の光軸方向(図1(b)において紙面の手前−奥の方向)と凡そ直交するように、その光軸方向の周囲に並べて配置されている。レーザ光源11a〜11eから出射されたレーザ光12a〜12eは、プリズム13a〜13eによって集光レンズ15の光軸方向(プリズム13a〜13eから見て、コリメータレンズ14a〜14eが存在する方向)に折り曲げられる。これらプリズム13a〜13eは、それぞれ、レーザ光源11a〜11eとコリメータレンズ14a〜14eのレンズ面との間の光路に配置されている。なお、プリズム13は、ミラー等の反射部品で代用することもできる。
コリメータレンズ14a〜14eは、それぞれレーザ光源11a〜11eから射出されたレーザ光を平行光(平行光束)にするものである。また、レーザ光源11a〜11eと集光レンズ15のレンズ面との間の光路に、レーザ光源11a〜11eの数(5個)に対応させて5個配置されている。さらに、コリメータレンズ14a〜14e各々の開口数(NA)は、それぞれレーザ光源11a〜11eの出射角度に応じた値となるようにしている。なお、プリズム13a〜13e及びコリメータレンズ14a〜14eは、それぞれレーザ光源11a〜11eの配置態様に対応させて、第1レンズ収納部材19の内部に配置されている。
集光レンズ15は、コリメータレンズ14a〜14eから射出されたレーザ光12a〜12eを絞り込むためのものであって、第2レンズ収納部材16の一端(大径部16a)の内部に配置されている。集光レンズ15から射出されたレーザ光12a〜12eは、焦点Zの位置に集光する。このとき、集光レンズ15に対してレーザ光12a〜12eの入射角が等しく、また、集光レンズ15の有効径内にレーザ光12a〜12eが入射した場合、各レーザ光12a〜12eは、1つの光束とみなされ、焦点Zの位置に集光することになる。したがって、レーザ光源11a〜11e,プリズム13a〜13e,及びコリメータレンズ14a〜14eは、このような条件が成立するように適宜配置するのが好ましい。
なお、第2レンズ収納部材16は、集光レンズが収納される大径部16aと、レーザ光12が内部で実際に絞られていく小径部16bと、から構成されており、小径部16bの長さは、集光レンズ15の焦点距離に併せて適宜調整することができる。
第2レンズ収納部材16の小径部16bにおいて、他端(図1(a)では右方)近傍の内部には、第2コリメータレンズ17及びシリンドリカルレンズ18が配置されている。第2コリメータレンズ17は、コリメータレンズ14と同様の機能を有し、レーザ光12を平行光にする。そして、第2コリメータレンズ17によって平行光にされたレーザ光12は、シリンドリカルレンズ18によって一方向に圧縮される。具体的には、シリンドリカルレンズ18は、レーザ光が入射する側が平面状に形成され、レーザ光12が射出する側が凸の曲面(シリンダー面)に形成されている。これにより、シリンドリカルレンズ18を透過したレーザ光12は、パーティクルが流通する方向に次第に圧縮され、パーティクルが流通する流路を横切る際には(観測点付近では)、帯状(扁平光束)になるため、レーザ光12のエネルギー密度(照射光強度)を高めることができ、ひいては光散乱式粒子計数装置1の感度を高めることができる。
ここで、本実施形態に係る光散乱式粒子計数装置1では、観測点付近における照射光強度分布を、なるべく平均化し得るようになっている。この平均化について、図2を用いて詳述する。
図2は、照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。
図2(a)に示すように、コリメータレンズ14a〜14eは、集光レンズ15の周りに72°間隔で円周状に配置されている。そして、これらコリメータレンズ14a〜14eから射出したレーザ光12a〜12eが、図1(a)に示す第2コリメータレンズ17及びシリンドリカルレンズ18を通過すると、観測点付近において、レーザ光12a〜12eの照射光強度分布(図2(b)の実線参照)は、各々の一部が重畳し、全体として平均化されることになる(図2(b)の点線参照)。したがって、2個のレーザ光源から出射されるレーザ光を合成する場合(図9(c)参照)と比べて、照射光強度分布にバラツキが生じるのを防ぐことができる。
なお、レーザ光源11a〜11eは、集光レンズ15のレンズ面において、レーザ光12a〜12eの偏波方向が揃うように配置することもできる。より具体的には、例えば、レーザ光源11a〜11e,コリメータレンズ14a〜14e,及び集光レンズ15等を直線状に配置し、レーザ光源11a〜11eの端子における足の方向が揃うように配置した場合には、レーザ光12a〜12eの偏波方向が揃うようにすることが可能である。なお、仮に、レーザ光源11a〜11eの端子における足の方向が揃わなかったとしても(例えば本実施形態の場合であっても)、偏光板を用いたり、また、レーザ光源11a〜11eに付されたマークの位置を揃えたりするなどして、レーザ光12a〜12eの偏波方向を揃わせることが可能なことは、上述のとおりである。
[第1実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る光散乱式粒子計数装置1によれば、複数のレーザ光源11a〜11eの数に対応させたコリメータレンズ14a〜14eを設けているので、各レーザ光12a〜12eの照射光強度が低下するのを防ぎつつ、パーティクル計数の感度向上を図ることができる。また、図2を用いて説明したように、観測点付近における照射光強度分布のバラツキが生じるのを防ぐこともできる。さらには、個々のレーザ光源11a〜11eとして高出力かつ高価なものを用いる必要が無いので、コスト削減に寄与するとともに、高出力のレーザ光源を用いた場合に発生する熱の問題をも解消することができる。
また、プリズム13を用いてレーザ光源11a〜11eから出射されたレーザ光12a〜12eを折り曲げるような構成としているので、集光レンズ15の光軸方向の長さを短くすることができ、ひいては装置全体のコンパクト化に資することができる。
さらに、光散乱式粒子計数装置1では、上述したように、コリメータレンズ14a〜14e各々の開口数(NA)は、それぞれレーザ光源11a〜11eの出射角度に応じた値となるようにしているので、レーザ光源11a〜11eの数を効率的に増やし、パーティクル計数の感度を効果的に向上させることができる。
[変形例]
図3は、本発明の第2の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置1Aの機械構造を示す断面図であって、図4は、本発明の第3の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置1Bの機械構造を示す断面図であって、図5は、本発明の第4の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置1Cの機械構造を示す断面図である。なお、図3(b),図4(b),及び図5(b)は、それぞれ図3(a),図4(a),及び図5(a)に示す光散乱式粒子計数装置1A,1B,及び1Cの左方から見たときの断面図である。
図3に示す光散乱式粒子計数装置1Aは、レーザ光源11が、レーザ光源11a及びレーザ光源11bの2個設けられており、その他は、光散乱式粒子計数装置1(図1)と同じ構成である。このように、本発明は、レーザ光源11を2個として、照射光強度を調整することができる。また、図4に示す光散乱式粒子計数装置1Bは、レーザ光源11が、レーザ光源11a,レーザ光源11b,及びレーザ光源11cの3個設けられており、その他は、光散乱式粒子計数装置1(図1)と同じ構成である。このように、本発明は、レーザ光源11を3個として、照射光強度を調整することもできる。
図5に示す光散乱式粒子計数装置1Cでは、2個のレーザ光源11a及びレーザ光源11bは、それらの出射方向が集光レンズ15の光軸方向と凡そ平行となるように並べて配置されている。すなわち、図1に示す光散乱式粒子計数装置1と異なり、プリズム13(図1参照)が存在せず、レーザ光源11a及びレーザ光源11bから出射されたレーザ光12a及びレーザ光12bは、それぞれ直接コリメータレンズ14a及びコリメータレンズ14bに入射されている。このようにして、プリズム13などを介さない機械構成とすることで、集光レンズ15の光軸方向と直交する方向のサイズを小さくすることができるとともに、レーザ光源11の配置態様を自由にすることができる。具体的には、後述する図6に示すように、様々な配置態様が考えられる。なお、レーザ光源11a〜11eを、各々の端子の足の方向が揃うように配置することによって(或いは、レーザ光源11a〜11eに付けられたマークの位置を揃えることによって)、レーザ光12a〜12eの偏波方向が揃うこととなり、ひいては観測点付近における照射光強度を向上させることができる。
図6は、レーザ光源11の配置態様の一例を示す図である。
図6(a)に示すようにレーザ光源11を3個配置してもよいし、図6(b)に示すようにレーザ光源11を7個配置してもよいし、図6(c)に示すようにレーザ光源11を12個配置してもよいし、図6(d)に示すようにレーザ光源11を19個配置してもよいし、図6(e)に示すようにレーザ光源11を27個配置してもよいし、図6(f)に示すようにレーザ光源11を37個配置してもよい。
なお、一般に、図6(f)に示すように多数のレーザ光源11を密集させて配置すると、放熱性が悪化し、熱の問題が発生する場合がある。この点、図1に示す光散乱式粒子計数装置1のように、レーザ光源11を円周状に一定間隔で離して配置することによって、放熱性が良好になり、熱の問題を解消することができる。
また、照射光強度分布の平均化の観点からは、レーザ光源11及びコリメータレンズ14を3個又は7個にすることが好ましい。図7を用いて詳述する。
図7は、照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。
図7(a)に示すようにレーザ光源11及びコリメータレンズ14を3個(コリメータレンズ14a〜14c)にした場合、観測点付近における照射光強度分布は、図7(b)において実線を重畳した点線に示すような分布となり、平均化されていることが分かる。また、図7(c)に示すようにレーザ光源11及びコリメータレンズ14を7個(コリメータレンズ14a〜14g)にした場合、観測点付近における照射光強度分布は、図7(d)において実線を重畳した点線に示すような分布となり、強度が増すとともに平均化されていることが分かる。
次に、照射光強度分布を平均化しうる別の手法について説明する。図8は、照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。なお、図8(a)及び図8(d)においては、レーザ光源11として、レーザ光源11a及びレーザ光源11bしか図示していないが、これは、レーザ光源11cが省略されているものとする。また、図8(a)〜(c)は、コリメータレンズ14a〜14cの焦点距離が長い場合の図であって、図8(d)〜(f)は、コリメータレンズ14a〜14cの焦点距離が短い場合の図である。
図8(a)に示すように、コリメータレンズ14a〜14cの焦点距離を長くした場合、すなわちレーザ光源11a〜11cをコリメータレンズ14a〜14cから十分に離した場合には、集光レンズ15において、図8(b)に示すような光強度分布が得られ、シリンドリカルレンズ18を透過した後のレーザ光12は、図8(c)に示すような照射光強度分布となる。
一方で、図8(d)に示すように、コリメータレンズ14a〜14cの焦点距離を短くした場合、すなわちレーザ光源11a〜11cをコリメータレンズ14a〜14cに接近させた場合には、集光レンズ15において、図8(e)に示すような光強度分布が得られ、シリンドリカルレンズ18を透過した後のレーザ光12は、図8(f)に示すような照射光強度分布となる。
ここで、図8(c)と図8(f)とを比較すれば、図8(c)では、観測点における照射光強度分布は平均化されている一方で、図8(f)では、観測点における照射光強度分布にムラが見られる。したがって、図8(c)と図8(f)との比較でいえば、図8(c)に示す場合の方が、照射光強度分布にバラツキが少なく、パーティクル計数の感度向上に寄与することができる。
このように、コリメータレンズ14の焦点距離を調整することによって、照射光強度分布のバラツキを抑えることができ、ひいてはパーティクル計数の感度向上に寄与することができる。
本発明に係る光散乱式粒子計数装置は、複数のレーザ光源を用いて、パーティクル計数の感度を高めることが可能なものとして有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置の機械構造を示す断面図である。 照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置の機械構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置の機械構造を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る光散乱式粒子計数装置の機械構造を示す断面図である。 レーザ光源の配置態様の一例を示す図である。 照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。 照射光強度分布が平均化される様子を説明するための説明図である。 従来のパーティクルモニタ用センサヘッドの機械構造を示す断面図である。
符号の説明
1 光散乱式粒子計数装置
10 レーザ発光部
11 光源
12 レーザ光
13 プリズム
14 コリメータレンズ
15 集光レンズ
16 第2レンズ収納部材
17 第2コリメータレンズ
18 シリンドリカルレンズ
19 第1レンズ収納部材
20 測定容器

Claims (8)

  1. パーティクルの測定空間を有する測定容器と、前記測定容器内にレーザ光を照射するレーザ発光部と、を有する光散乱式粒子計数装置において、
    前記レーザ発光部は、複数のレーザ光源と、当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記測定容器に導く集光レンズと、を備え、
    当該複数のレーザ光源と当該集光レンズのレンズ面との間の光路に、前記レーザ光源の数に対応させた複数のコリメータレンズが配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
  2. 前記複数のレーザ光源は、それらの出射方向が前記集光レンズの光軸方向と略平行となるように並べて配置されることを特徴とする請求項1記載の光散乱式粒子計数装置。
  3. 前記複数のレーザ光源は、それらの出射方向が前記集光レンズの光軸方向と略直交するように、当該光軸方向の周囲に並べて配置されることを特徴とする請求項1記載の光散乱式粒子計数装置。
  4. 前記複数のレーザ光源と前記コリメータレンズのレンズ面との間の光路に、光反射手段が配置されることを特徴とする請求項3記載の光散乱式粒子計数装置。
  5. 前記集光レンズは、前記コリメータレンズから射出されるレーザ光を絞り込むとともに、
    前記集光レンズから射出されるレーザ光を平行光にする第2コリメータレンズと、
    前記第2コリメータレンズから射出されるレーザ光を一方向に圧縮し、圧縮されたレーザ光を前記測定容器へ射出するシリンドリカルレンズと、が配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の光散乱式粒子計数装置。
  6. 前記複数のレーザ光源は、前記集光レンズのレンズ面において、レーザ光の偏波方向が揃うように配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の光散乱式粒子計数装置。
  7. 前記コリメータレンズ各々の開口数は、前記レーザ光源の出射角度に応じた値であることを特徴とする請求項1から6のいずれか記載の光散乱式粒子計数装置。
  8. パーティクルの測定空間を有する測定容器と、前記測定容器内にレーザ光を照射するレーザ発光部と、を有する光散乱式粒子計数装置において、
    前記レーザ発光部は、複数のレーザ光源と、当該レーザ光源から出射されたレーザ光を前記測定容器に導く集光レンズと、を備え、
    当該複数のレーザ光源は、前記集光レンズのレンズ面において、レーザ光の偏波方向が揃うように配置されることを特徴とする光散乱式粒子計数装置。
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