JP2011158307A - ガス濃度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザー出射窓に反射防止処理を施した半導体レーザー装置を含む光源部と、共振器、並びに、共振器と直交する方向に配置された集光系を含むセンサー部と、測定対象ガスからのラマン散乱光を検出する光検出器及び測定対象ガスの濃度を算出する制御部を含む検出部と、光源部及びセンサー部を接続する偏波保持光ファイバーと、センサー部及び検出部を接続する光ファイバーと、を備え、半導体レーザー装置から照射されたレーザー光を偏波保持光ファイバーを介して共振器に入射し、共振器内の光の一部を偏波保持光ファイバーを介して半導体レーザーの発振部に戻して共振器内で直線偏光のレーザー光を閉じこめることにより発振波長がロックされた狭帯域のレーザー光を発振するガス濃度測定装置。
【選択図】図1
Description
また、測定装置を利用する環境が可燃ガスを扱うなどの防爆区域である場合においては、ガス濃度測定装置を防爆構造とする必要があるが、接触式のガスセンサのように電極にガスを直接接触させるなど完全な防爆構造のガス濃度測定装置は存在しなかった。
上述したように水素は4%の濃度で爆発するガスであり、高圧ガス保安法では、ガスセンサとして爆発下限濃度の1/4の濃度(1%)以下を測定する能力が求められており、漏洩した水素ガスが微量であっても迅速に検知できる水素ガスセンサの開発が望まれている。
また、水素ガスセンサとしては、インフラ設備等における設置型のものから、燃料電池車両等における搭載型のものまで求められており、いずれもメンテナンスの必要性が少ない非接触型のセンサーの開発が望まれている。
さらに、水素ガスの存在下に置かれるセンサー部を電気・電子回路が存在しない完全防爆型としながら、装置のレイアウトを制約せず、しかも小型のガス濃度測定装置の開発が望まれている。
また、微弱なラマン散乱光を検出するためには、レーザー光の強度を高める必要があるが、他方で小型化を実現するためには高出力のレーザー装置を用いることは好ましくない。そこで、本発明では、半導体レーザーを用いて装置全体の大きさを抑えると共に、外部共振器を用いてレーザー光の強度を高める構成を採用した。さらに、本発明では、共振器内で増強された光の一部を偏波保持光ファイバーを介して半導体レーザー発振部に戻すことにより共振器内で直線偏光のレーザー光を閉じ込めている。これにより、共振器内では入射レーザー光が数千倍に増強される。
さらに、センサー部へのレーザー光の伝送とセンサー部からのラマン散乱光の伝送に光ファイバーを用いることで、センサー部の電気・電子部品を皆無として完全防爆をはかっている。
[1]レーザー出射窓に反射防止処理を施した半導体レーザー装置を含む光源部と、入射側に配置され第1の反射ミラーおよび第1の反射ミラーと対向する第2の反射ミラーとを備えてなる共振器、並びに、共振器内のレーザー光の電界と直交する方向に配置された集光系を含むセンサー部と、共振器内に存在する測定対象ガスからのラマン散乱光を検出する光検出器および測定対象ガスの濃度を算出する制御部を含む検出部と、光源部およびセンサー部を光学的に接続する偏波保持光ファイバーと、センサー部および検出部を光学的に接続する光ファイバーと、を備えたガス濃度測定装置であって、半導体レーザー装置から照射されたレーザー光を偏波保持光ファイバーを介して共振器に入射し、共振器内で増強された光の一部を偏波保持光ファイバーを介して半導体レーザーの発振部に戻して共振器内で直線偏光のレーザー光を閉じこめることにより発振波長がロックされた狭帯域のレーザー光を発振することを特徴とするガス濃度測定装置。
[2]前記共振器のレーザー光軸に対して集光系の反対側に配置した散乱光反射用曲面ミラーを備える[1]に記載のガス濃度測定装置。
[3]前記制御部は、前記半導体レーザーの発振を特定周波数で変調させ、この周波数に同期して受光信号を同期増幅して信号強度を測定する[1]または[2]に記載のガス濃度測定装置。
[4]さらに、前記第2の反射ミラーから漏れるレーザー光を測定する補正光測定器を備え、前記制御部は、補正光測定器における光量変化に基づいて、共振器内に照射されるレーザー光強度が一定になるように半導体レーザーの電流を制御する[1]ないし[3]のいずれかに記載のガス濃度測定装置。
[5]前記制御部は、予め算出した検量線に基づき測定対象ガスからのラマン散乱光強度から濃度を換算するに際し、前記補正光測定器における光量変化に基づいて検量線を補正する[4]に記載のガス濃度測定装置。
[6]前記制御部は、前記半導体レーザーに組み込まれたフォトダイオードの信号強度に基づき半導体レーザー光の出力強度を一定に保つ[1]ないし[5]のいずれかに記載のガス濃度測定装置。
[7]前記測定対象ガスが水素ガスである[1]ないし[6]のいずれかに記載のガス濃度測定装置。
また、光ファイバーにより光源部、検出部およびセンサー部を接続するため、その構造上、各部のレイアウトの制約が少ない。
また、本発明は、非接触型のセンサー部を有し、迅速な濃度測定が行える。しかも、光学部品の汚れが生じた場合においても、検量線を自動補正することにより濃度値を精度よく算出することができる。
好ましくは、レーザー光軸に対して集光系の反対側に共振器からの光を集光系に反射する散乱光集光用曲面ミラーを配置する。
レーザー光の電場(電界)によって分極が起こると、散乱光は分極と直角な方向に強く放射される。このため、レーザー光の偏光を直線偏光となし、電界とは直角の方向からラマン散乱光を測定すると大きな信号が得られる。
一般的な半導体レーザーは楕円形のビームパターンで、短軸方向に偏光面を持つ直線偏光で発振する。そのため、偏波保持光ファイバーの偏光軸を半導体レーザー光の偏光面に合わせるように接続することで偏光を保持することが好ましい。
また、レーザーの直線偏光を保持した状態で共振器に導き、共振器内に直線偏光のレーザー光を閉じこめると、共振器内では閉じこめられたレーザー光の強度は強くなる。そこで、レーザー光の照射により共振器内部に存在するガスから発せられるラマン散乱光をレーザー偏光面に対して直角の方向から観測することにより大きな信号が得られる。
本発明ではこの現象を利用するために半導体レーザーからの直線偏光レーザー光を偏波保持光ファイバーを用いて偏光を保持して伝送する。ラマン散乱光はその強度だけを測定することで十分なため、集光されたラマン散乱光は通常の光ファイバー(シングルモードでもマルチモードでも良い)で伝送することができる。
また、半導体レーザーの発振を特定周波数で変調させておき、この周波数に同期して受光信号を同期増幅することが好ましい。
すなわち、ラマン散乱光信号強度は、(レーザー光強度)×(分子数)×(ラマン散乱断面積)×(受光面積)×(受光効率)×(光/電気変換効率)の式で表わすことができる。
また、共振器のミラーから漏れるレーザー光を測定して光学部品の汚れによる光量変化を求めて検量線を補正することにより正確な分子濃度を測定することが可能である。
より詳細には、半導体レーザーの出力鏡に反射防止膜(ARコート)を施すと、半導体レーザーの自己発振が抑制された状態(半導体レーザーにとっては共振器が無い状態)となり、半導体レーザーの発光波長幅は光の自然放出の波長幅となり、比較的広い波長の光を放出するようになる。そこで、放出面にARコートをした半導体レーザーに外部ミラーを用いて光をフィードバックすると、通常のレーザー発振動作を得ることができる。この時、フィードバックする波長を特定すれば、その波長で発振させることも可能である。そして、共振器は、共振器の間隔とミラーの形状(平面、凹面、凸面)によって共振条件(波長とモード)が決定される。共振波長についてみると、共振条件がマッチングした波長にエネルギーが集中する(発振波長幅が極度に狭まり、広い波長域で放出していたエネルギーがその波長に集中し、その結果共振器で決まる特定波長のピーク強度が増大する)。この共振器条件で決まる波長の光をフィードバックすることで半導体レーザーの発振波長がロックされ、狭帯域のレーザーの発振が得られる。
なお、強力なレーザーを用いれば、上記の反射防止膜も共振器も不要である。しかし、この場合、小型・少出力の半導体レーザーを用いて、共振器内でレーザー強度を高めて濃度測定を行うという本発明の特徴が損なわれることとなる。
以上の構成を有する本発明においては、レーザー光放出部の外部に共振器を設置して、共振器からの漏れ光を半導体レーザーにフィードバックすることで、共振器の性質で決まる発振波長とモードが得られる。
本発明の光ファイバー結合外部共振器型ガス濃度計の構造についてその一例を図1に基づいて説明する。本発明のガス濃度計は、光源部A、センサー部Bおよび検出部Cからなり、これらの各部は光ファイバーにより光学的に接続されている。
光源部Aでは、ARコートされた半導体レーザー1よりレーザー光が射出され、そのレーザー光はARコートされたコリメートレンズ2で集光して細いレーザービームとされ、ARコートされたアナモルフィックプリズムペア3により直線偏光の円形光とされ、次いで、ARコートされたカップリングレンズ4から端面にARコートされた偏波保持光ファイバー51へと導入される。こうして直線偏光レーザー光は偏波保持光ファイバーを介してからセンサー部Bへと導入される。光学部品にARコート処理を施すことで、半導体レーザーへの反射光(フィードバック光)を低減している。
センサー部Bは、外部共振器6および集光系からなる。共振器6は一対の共振用反射ミラー61,62から構成され、共振用反射ミラー61のレーザー光入射面はARコート処理が施されている。共振器6内に導入されたレーザー光は共振器内部で反射を繰り返すことによりレーザー光強度が増強されると共に、共振器6内でレーザー光と測定対象分子との相互作用によりラマン散乱光がレーザー光の偏光方向に直角な方向に発生する。共振器6内の分子から発せられたラマン散乱光を集光するためのレンズ群からなる集光系および散乱光反射用曲面ミラー7が、共振器の光軸に直角に対向して設けられている。ラマン散乱光はシリンドリカルレンズ8、コリメートレンズ32により集光されてカップリングレンズ24を介して光ファイバー52へと導入される。共振器6のシリンドリカルレンズ8とは反対側に放出された散乱光もまた、散乱光反射用曲面ミラー(凹面又はシリンドリカルミラー)7により反射されてシリンドリカルレンズ8側へと集められ、光ファイバー52へと導入される。センサー部Bから検出部Cへの伝送は光の強度を測定するためのものであることから、センサー部Bと検出部Cを結ぶ光ファイバー52は必ずしも偏波保持機能を有さなくてもよい。
検出部Cでは、光ファイバー52で伝達されたラマン散乱光の強度を測定するにあたり、バンドパスフィルター9により測定する分子が発する波長のラマン散乱光を選択的に取り出し、光電子増倍管、半導体光検出素子、アバランシェフォトダイオードなどの光検出器10によりその強度を測定する。検出された信号はロックインアンプ201により同期増幅されその強度が測定される。性能試験では同期増幅器信号強度をオシロスコープ204により観測したが、同期増幅器の出力電圧をADコンバーターでデジタル信号化してパーソナルコンピュータ等からなる処理部と接続して濃度を算出することもできる。
共振器6内に閉じ込められた光の漏れ光を半導体レーザー1に戻し、半導体レーザー1と共振器で共振状態を起こして半導体レーザー1の発振モードをロックする。このとき、ミラー61の裏面で反射した光や共振器内のレーザー光軸から外れた光を半導体レーザー1の発光部に戻さないように調整する必要がある。このことを図2および3を参照しながら説明する。
図2に示すように、共振器6からのフィードバック光71が偏波保持光ファイバー51により半導体レーザー1にフィードバックされるが、この際ミラー61の裏面で反射された反射光や共振器内のレーザー光軸から外れた光72もフィードバックされる。ここで、図3に示すように、共振器6内からのフィードバック光は光軸12の中央付近71に分布し、反射光72は主にその周囲72に分布する。そこで、半導体レーザー1のLD活性層11を光軸を中心とする中央部分に設ける構成とすることにより、LD活性層11に共振器内基本モードのフィードバック光71のみが照射されるようにすることができる。
なお、図3では模式的に示しているが、実際は、戻り光の受け口は偏波保持光ファイバー51の端面となり、光ファイバー51を介して半導体レーザー1に光フィードバックされることとなる。
正確な測定値を得るためには、安定した強度のレーザー光を共振器6に照射することが必要である。その具体的手段として、共振器6のレーザー入射側とは反対側のミラー62から漏れるレーザー光の強度を測定し、その値が一定値となるように半導体レーザー1に入力する電流を制御することにより、レーザー光の強度を一定の値に保持するようにしてもよい。また、半導体レーザーに組み込まれたフォトダイオードの信号強度を監視し調整することによっても半導体レーザー光出力強度を一定に保つことが可能となる。
共振器内6には測定対象分子が出入りするために、共振用反射ミラー61,62の反射面の汚染などの光学部品の性能低下などにより測定条件が変化することは避けられない。光学部品の性能低下が軽度のものである場合には、既知濃度の分子を共振機内に収納して検量線をチェックし補正することにより正確な測定値を得ることが可能である。もっとも、光学系の汚染が軽度とはいえない場合には、検量線の補正では対処することはできない。この場合には、反射ミラー、レンズなどの清浄化、部品の交換などにより新たに光学系を組みなおす必要がある。
[光源部A]
光源部Aは、ARコート付き半導体レーザー1(以下、「LD1」という)、コリメートレンズ2、アナモルフィックプリズムペア3、カップリングレンズ4が接続されて構成され、LD1はLD電源203により作動する。光源部Aの大きさは、25(W)×25(H)×90(L)mmである(但し、LD電源203とファンクションジェネレーター202を含まず)。
また、各部品の仕様は以下のとおりである。
(LD1)発振波長:637nm、最大出力:10mW
(コリメートレンズ2)反射防止膜付き、焦点距離:4.51mm、開口径:4.95mm、NA:0.55、設計中心波長:780nm、適用波長帯域:600〜1050nm
(アナモルフィックプリズムペア3)反射防止膜付き、アナモルフィック倍率:3.8、設計中心波長:670nm
(カップリングレンズ4)反射防止膜付き、焦点距離:13.86mm、開口径:5.10mm、NA:0.18、設計中心波長:780nm、適用波長帯域:600〜1050nm
(ファンクションジェネレーター202)周波数:100Hz
(LD電源203)直流電圧印加外部変調方式
偏波保持光ファイバー51は、光源部Aとセンサー部Bとを接続し、直線偏光のレーザー光を共振器6へ伝達する部材である。偏波保持光ファイバー51の仕様は、以下のとおりである。
名称:パンダファイバー
ファイバー長:1m
端面反射防止膜処理:反射率0.27%(at 637nm)
クラッド径:125μm
モードフィールド径:4.5±0.5μm
動作波長域:630〜780nm
伝送損失:<12dB/km(at 630nm)
カットオフ波長:570±50nm
センサー部Bは、コリメートレンズ22、共振器6、散乱光反射用曲面ミラー7および集光系からなる。共振器6は共振用反射ミラー61,62を備えてなり、直線偏光レーザー光の反射を共振用反射ミラー61,62間で繰り返すことによりレーザー光を増強すると共に測定対象分子にラマン散乱光を発生させる。共振器6からのラマン散乱光はシリンドリカルレンズ8、コリメートレンズ32により集光されカップリングレンズ24から光ファイバー52に導入される。散乱光反射用曲面ミラー7は共振器6の集光系とは反対側に配置されたシリンドリカルミラーである。センサー部Bの大きさは、100(W)×40(H)×90(L)mmであり、共振器6の大きさは30(W)×30(H)×90(L)mmである。
また、センサー部Bを構成する各部品の仕様は、以下のとおりである。
(コリメートレンズ22)反射防止膜付き、焦点距離:5.0mm、開口径:1.5mm、NA:0.15、設計中心波長:780nm、適用波長帯域:600〜1050nm
(共振器6)共振器長:80mm、設計波長:633nm
(入射ミラー61)レーザー光入射面反射防止膜付き、反射率:99.97%、曲率半径:-100mm
(反射ミラー62)反射率:99.999%、曲率半径:-100mm
(散乱光反射用曲面ミラー7)反射面:金コート、曲率半径:-10mm
(シリンドリカルレンズ8)焦点距離:20.4mm、寸法:20×40mm
(コリメートレンズ32)焦点距離:42.1mm、開口径:40mm
(カップリングレンズ24)反射防止膜付き、焦点距離:15.29mm、開口径:5mm、NA:0.16、設計中心波長:780nm、適用波長帯域:600〜1050nm
光ファイバー52は、センサー部Bから検出部Cにラマン散乱光を伝達するための部材である。光ファイバー52の仕様は、以下のとおりである。
ファイバー長:1.5m
コア径:1mm
適用波長帯域:340〜2500nm
検出部Cは、光ファイバー52により送られてきたラマン散乱光から、バンドパスフィルター9により選択された測定対象ガスが発する波長のラマン散乱光をアバランシェフォトダイオードからなる光検出器10により検出し、オシロスコープ204に出力する。検出部Cの大きさは50(W)×25(H)×100(L)mmである(但し、ロックインアンプ201とオシロスコープ204を含まず)。
また、検出部Cを構成する各部品の仕様は、以下のとおりである。
(バンドパスフィルター9)中心波長:872.98nm、半値全幅:9.82nm
(光検出器10)受光面:3.0mmφ、感度:0.5A/W(at 800nm 倍率1)、応答周波数帯域:DC〜100kHz、測定波長帯域:400〜1000nm
(ロックインアンプ201)同期周波数:100Hz、積分時間:3秒
(オシロスコープ204)結合:DC結合
図4は、本実施例のガス濃度計により水素濃度を測定するための検量線を示したグラフである。図4における水素ガス濃度とラマン散乱光の相関係数R2=0.9906である。
なお、他の種類のガスについても、共振器6内に他のガスを収容してレーザー光を照射して検量線を作成することにより、水素以外のガス濃度を測定できることは言うまでもない。
本実施例のガス濃度計により機能検証試験を行った結果、LDを出力3mWで動作させた場合の偏波保持光ファイバーからのレーザー照射強度が1mW、共振器内部のレーザー強度が3Wの条件において、100ppmの水素濃度が測定できることを確認できた。
本実施例のガス濃度計は、小型・少出力の半導体レーザーを用いた小型装置でありながら、外部共振器を用いてレーザー光の強度を高め、しかも共振器内で直線偏光のレーザー光を閉じ込めることで、100ppmの微量ガスを約3秒で計測することを可能としている。
また、レーザー光およびラマン散乱光を光ファイバーで伝送するため、ガスと接するセンサー部には電気・電子回路がないため完全に防爆されている。
2,22,32:コリメートレンズ
3:アナモルフィックプリズムペア
4,24:カップリングレンズ
6:共振器
7:散乱光反射用曲面ミラー
8:シリンドリカルレンズ
9:バンドパスフィルター
10:光検出器
11:LD活性層
12:光軸
13:LD端面
51:偏波保持光ファイバー
52:光ファイバー
61,62:共振用反射ミラー
71:共振器内基本モードのフィードバック光
72:反射光
201:ロックインアンプ
202:ファンクションジェネレーター
203:LD電源
204:オシロスコープ
A:光源部
B:センサー部
C:検出部
Claims (7)
- レーザー出射窓に反射防止処理を施した半導体レーザー装置を含む光源部と、
入射側に配置され第1の反射ミラーおよび第1の反射ミラーと対向する第2の反射ミラーとを備えてなる共振器、並びに、共振器内のレーザー光の電界と直交する方向に配置された集光系を含むセンサー部と、
共振器内に存在する測定対象ガスからのラマン散乱光を検出する光検出器および測定対象ガスの濃度を算出する制御部を含む検出部と、
光源部およびセンサー部を光学的に接続する偏波保持光ファイバーと、
センサー部および検出部を光学的に接続する光ファイバーと、を備えたガス濃度測定装置であって、
半導体レーザー装置から照射されたレーザー光を偏波保持光ファイバーを介して共振器に入射し、共振器内で増強された光の一部を偏波保持光ファイバーを介して半導体レーザーの発振部に戻して共振器内で直線偏光のレーザー光を閉じこめることにより発振波長がロックされた狭帯域のレーザー光を発振することを特徴とするガス濃度測定装置。 - 前記共振器のレーザー光軸に対して集光系の反対側に配置した散乱光反射用曲面ミラーを備える請求項1に記載のガス濃度測定装置。
- 前記制御部は、前記半導体レーザーの発振を特定周波数で変調させ、この周波数に同期して受光信号を同期増幅して信号強度を測定する請求項1または2に記載のガス濃度測定装置。
- さらに、前記第2の反射ミラーから漏れるレーザー光を測定する補正光測定器を備え、
前記制御部は、補正光測定器における光量変化に基づいて、共振器内に照射されるレーザー光強度が一定になるように半導体レーザーの電流を制御する請求項1ないし3のいずれかに記載のガス濃度測定装置。 - 前記制御部は、予め算出した検量線に基づき測定対象ガスからのラマン散乱光強度から濃度を換算するに際し、前記補正光測定器における光量変化に基づいて検量線を補正する請求項4に記載のガス濃度測定装置。
- 前記制御部は、前記半導体レーザーに組み込まれたフォトダイオードの信号強度に基づき半導体レーザー光の出力強度を一定に保つ請求項1ないし5のいずれかに記載のガス濃度測定装置。
- 前記測定対象ガスが水素ガスである請求項1ないし6のいずれかに記載のガス濃度測定装置。
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