JPH07294418A - 化学物質検出システム、化学物質検出方法、および半導体レーザ出力ビルドアップシステム - Google Patents
化学物質検出システム、化学物質検出方法、および半導体レーザ出力ビルドアップシステムInfo
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- JPH07294418A JPH07294418A JP7112676A JP11267695A JPH07294418A JP H07294418 A JPH07294418 A JP H07294418A JP 7112676 A JP7112676 A JP 7112676A JP 11267695 A JP11267695 A JP 11267695A JP H07294418 A JPH07294418 A JP H07294418A
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Abstract
きる、化学物質検出システム、化学物質検出方法、およ
び半導体レーザ出力ビルドアップシステムを提供する。 【構成】 A)半導体レーザ119と、B)第1,第2
の入り口反射要素120と第2の反射要素122との間
で限定される光共振キャビティと、C)入射ビーム11
4と一致するがそれにと逆方向である戻りビーム136
と、D)検出系130、とから構成され、E)試料12
8はキャビティの相互作用領域に置かれ、検出系はその
相互作用領域内部で試料の所定の特性を検知できるよう
配置されること、F)検出系が相互作用領域に隣合って
置かれること、G)レーザはキャビティに全体的に光学
ロッキングされること、H)キャビティ内ビームは、試
料との相互作用以外は実質上無損失でキャビティ内部を
通過すること、を特徴とする試料中の化学物質検出シス
テム。
Description
ム、化学物質検出方法、および半導体レーザ出力ビルド
アップシステムに関し、具体的には、薬品等の化学物質
を検出するための光学系、特に化学分析物の存在に応答
して光信号を発生するセルフロッキング(自己閉塞)光
学キャビティ(self−locking optic
al cavity)に関する。
ジは、光学検知系における用途によく適合する。従っ
て、これらの特性を利用しようとする種々の検知装置が
現在使用されている。
要な要素である。光源を選択する際、設計者は、光の出
力レベル、高効率、低コスト、小型化、及び構造強度に
関するしばしば相反する要請の中で、一般的に釣り合い
をとる必要がある。特にこの関連での1つの有益な進展
は、半導体技術の進歩により、(アルゴンイオン又はヘ
リウムーネオンレーザのような)コヒーレントな光源
を、数メーターから(面発光量子井戸レーザダイオード
のように)数ミクロンに小型化させたことである。例え
ば、現在ではミリワットからワットまでの出力電力範囲
を有する半導体ダイオードレーザが市販されている。そ
うしたデバイスの例は、Parke,R.,等、「2.
0W cw,diffraction−limited
operation of a nomolithi
cally integratedmaster os
cillator power amplifie
r,」IEEE Photon.Tech.Let
t.,5,pp.297〜300,(1993)に記載
されている。
ll−plug)の効率は高いとはいえ、大ワットの光
出力を直接発生する光源は、しばしばそれを冷却するた
めさらに大ワットの電源を必要とする。それ故、検知用
途には、大ワットの光出力についての要請と、小量の電
力を僅かにしか消費しないコンパクトな携帯用装置に対
する要望とをバランスさせなければならない。
ィ内部に捕捉された光を使用することである。光学キャ
ビティ即ち共振器は、入射光が捕捉され、鏡の間で前後
に往復する(bouncing)よう配置された2個以
上の鏡面から構成される。この方法でキャビティ内部の
光は入射光より桁違いに強力になるであろう。この一般
的な解決法はよく知られており、種々の方面で利用され
てきた。例えば非線形周波数変換(例えば、Yariv
A.,Introduction to Optic
al Electronics,2nd Ed.,Ho
lt, Rinehart,and Winston
New York,1976,8章参照)、及びさらに
広範囲には、Demtroder,W.,Laser
Spectroscopy,Springer−Ver
lag,Berlin,1982,pp.390〜39
5に記述されているような分光分析法がそれである。
は、キャビティ内光と光信号を発する化学分析物との相
互作用を目当てにすることになる。光信号は、通常はコ
ヒーレントでもインコヒーレントでもよく、かつキャビ
ティ内光と同一周波数である必要はない。光信号の大き
さは、化学分析物の量及びキャビティ内光の強度により
決まる。この技法は気体監視に応用されており、そこで
は光信号が自発ラマン散乱により発生される。例えば、
米国特許第4,648,714号、「Molecula
r Gas Analysis by Raman S
cattering in Intracavity
Laser Configuration,」Benn
er,等、1987年3月10日、参照。
放出管のような)光学的利得媒体は光学キャビティ内部
にある。典型的なダイオードレーザに関しては、キャビ
ティミラーはダイオード利得媒体自体の上に直接配置さ
れている。しかし、周波数同調及び線幅極限化のよう
な、いくつかの応用例では、ダイオード面の片面または
両面には反射防止膜が形成され、そのダイオードは、ダ
イオードの外部にあるミラーによって規定される光学キ
ャビティ内部で動作する。ダイオード利得媒体はそうし
たキャビティ内部で動作できるが、ダイオード放射面の
低損傷しきい値は、出力のビルドアップ(増強;bui
ld−up)量を厳しく制限する。換言すれば、もしダ
イオードがキャビティ内部に置かれるなら、出力をダイ
オードが破損するほど大きくは増加させることができ
ず、しかも、最大許容出力は、しばしば小さ過ぎて効率
の良い簡単な検知方式には向かない。
限界を克服するため、ダイオードレーザは、ダイオード
レーザの放射が捕捉される別の高微細化光学キャビティ
の外部に置いてよい。この別のキャビティは以後「ビル
ドアップ」キャビティを指すものとする。しかし、ダイ
オードレーザは、高微細化ビルドアップキャビティのそ
れよりさらに大きい光学帯域幅を有するコヒーレント放
射を放出する。ビルドアップキャビティでのダイオード
レーザ放射の実質的増幅を達成するには、ダイオードレ
ーザが、キャビティのそれに近いか又は整合する線幅を
持ったコヒーレント放射を強制的に放射するようにしな
ければならない。
の、よく知られた技術がいくつかある。例えば、ダイオ
ードレーザの能動的、全電子的周波数ロッキングが使用
される。しかし、この技術は、20MHz以上かそれを
さらに大きく上回る帯域幅を有する高速サーボを必要と
し、かつキャビティからダイオードレーザを光学的に大
きく分離することが必要となる。受動的ロッキングは、
能動的、全電子的周波数ロッキングを上回る重要な利点
を持っている。例えば、必要な電子的制御は、特に狭帯
域放射が必要なとき、大幅に減少し、かつ光学アイソレ
ータが要らないことであろう。
ードバック方式で実施してよい。例えば、Dahman
i等は、「Frequency stabilizat
ion of semiconductor lase
rs by resonant optical fe
edback,」Opt.Lett.,12,pp.8
76〜878(1987)で、ビルドアップキャビティ
へのダイオードレーザの受動的光学ロッキングを報告し
た。この技術では、ダイオードレーザからの光は、ビル
ドアップキャビティ内へ向けられ、もし光の周波数がキ
ャビティの共振周波数と整合するなら、その光は捕捉さ
れる。その時、捕捉光の一部はダイオードレーザの方向
へ逆戻りして低微細化ダイオードレーザの周波数を高微
細化ビルドアップキャビティのそれにロッキングする受
動フィードバック機構として作動する。
am collimation using a la
ser diode with a self−loc
king power buildup cavit
y,」Opt.Lett.,13,pp.357〜35
9(1988)で、入射した光より千倍以上の光をキャ
ビティ内で発生するセルフロッキング、出力ビルドアッ
プキャビティを記述しているが、彼らはセシウム原子の
光学的励起のためにのみこの強力なキャビティ内光学フ
ィールドを利用している。しかし、この技術は、Sim
onsen,H.R.が、「Frequency no
ise reduction of visible
InGaAlP laser diodes by d
ifferent optical feedback
methods,」 IEEEJ.Quant.El
ec.,29,pp.877〜884(1993)にお
いて報告しているように、最近、可視ダイオードレーザ
に応用された。
Simonsenによって言及されたシステムの短所
は、それらが全て弱い光学ロッキングを採用しているこ
と、即ち、ビルドアップキャビティ内の光の極小部分だ
けがダイオードレーザにフィードバックされることであ
る。しかし、弱い光学ロッキング技術の欠点は、それが
やはり、ダイオードレーザにフィードバックされた光の
大きさと位相の両方について細心の電磁的制御を必要と
していることである。このことは、例えば、米国特許第
4,907,237号,「Optical Feedb
ack Locking of Semiconduc
tor Lasers,」Dahmani,B.等、1
990年3月6日;Hemmerich,A.,等、
「Second−harmonic generati
on and optical stabilizat
ion of a diode laser in a
n external ring resonato
r,」Opt.Lett.,15,pp372〜374
(1990);及びBuch,P.とKohns,
P.,「Optically self−locked
semiconductorlaser with
servo control for feedbac
k phase and laser curren
t,」IEEE.Quant.Elec.,27,18
63(1991)において議論されている。
ビティはまた、特に極端な量のコヒーレント放射の非線
形的発生に用いられている。レーザダイオードをキャビ
ティに光学ロッキングするためのビルドアップキャビテ
ィからの低〜中位(<1%)のフィードバックの使用
は、例えば、上述のHemmerich等による論文、
及びDixon,G.J..,Tanner,C.E.
とWieman,C.E.,「432−nm sour
ce based on efficientseco
nd−harmonic generation of
GaAlAsdiode−laser radiat
ion in a self−locking ext
ernal resonant cavity,」Op
t.Lett.,14,pp731〜733(198
9)、及び米国特許第4,884,276号、「Opt
ical Feedback Control in
the Frequency Conversion
of Laser Diode Radiatio
n,」Dixon,等、1989年11月28日、に記
述されている。
P.Riskによって米国特許第5,038,352に
採用されており、そこでは、反射防止(AR)膜被覆さ
れたダイオードレーザと強い(10%〜50%)フィー
ドバックとを使うことにより、ロッキングの安定度が増
すことが教示されている。さらに、W.J.Kozlo
vskyは、Lenth及びRiskと共に、Proc
eedings ofthe Compact Blu
e−Green Lasers Topical Me
etingでの「Resonator−enhance
d frequency doubling in a
n extended cavitydiode la
ser,」New Orleans,Louisian
a,Optical Society of Amer
ica,Feb.1993,p.PD2−1において、
彼らが強力な(3%)光学フィードバックをAR膜被覆
されたダイオードレーザにどのように使い、かつビルド
アップキャビティから放射された光をキャビティを通し
てダイオードレーザに反射し返す分散要素をどのように
付加したかを報告した。分散要素により周波数の安定度
が付加された。
キング技術は、全電子的かもしくは弱光フィードバック
のロッキングより単純ではるかに安定である。何故な
ら、それによってダイオードレーザ又は光学フィールド
の精巧な電子的制御の必要性が排除されるからである。
ダイオードレーザがビルドアップキャビティに安定にロ
ッキングされることを保証するためには、ダイオード利
得媒体への支配的な光のフィードバックは、他の任意の
源からというよりはむしろビルドアップキャビティから
の、例えば、ダイオードレーザ放射面からの光のダイオ
ード利得媒体への戻り反射からであるべきである。
止膜被覆されており、システム全体はキャビティ内エタ
ロンを有する正規の半導体レーザと見なしてよい。ビル
ドアップキャビティからダイオードレーザにフィードバ
ックさる光が多ければ多いほど、安定な光学ロッキング
を可能にするダイオード放射面の反射率は高くなる。
バックを有する全光学ロッキングを採用している僅かに
2つの例は、LenthとRisk(米国特許第5,0
38,352)によって、及びKozlovsky等に
よって開示されたものである。しかし、これらの方法の
何れも検知の用途にはうまく適用しない。言明されたこ
れらのシステムの目的に対しては、入射光の波長を半分
にすること、特に近赤外光を青色に変えることが不可欠
である。
ersity Science Books,Mill
Valley,California,1986,p
p.428〜431において述べているように、光学ビ
ルドアップキャビティ内部で発生し得る出力は、キャビ
ティの光学損失に逆比例する。光学損失は、ミラーのよ
うな個々のキャビティ内要素の全ての光学損失のほぼ合
計である。
は、必ず有効量の出力放射を招来する(Kozlovs
kyとLenth参照)。この変換はまた、キャビティ
内放射に対する付加的損失メカニズムとしても作用し、
光学キャビティで発生し得る出力量を減少させる。Le
nth及びKozlovskyのそれのようなシステム
で用いられる非線形結晶は、キャビティの微細度を下げ
るよう作用する付加的吸収損失を有している。これらの
実質的損失の両メカニズムは、コヒーレントな放射発生
にとって本質的である。しかし、キャビティ内化学検知
には、特にラマン気体検知には、でき得る限り大きいキ
ャビティ内出力を要し、従って、不必要なしかも実在す
る損失を組み入れた構造は何れも、鋭敏なキャビティ内
化学検知には不適当である。化学検知に最適な構造は、
実施できるような低い光学損失を有するビルドアップキ
ャビティであろうし、その結果可及的には少ない光量が
キャビティから漏れ出るようになり、従ってLenth
及びKozlovskyによって記述されたものとは根
本的に異なっている。
は、ダイオード出力面の反射防止膜被覆及び強力な光学
フィードバックは、安定性能を確保するには不可欠であ
ることはよく知られている。Rong−Qing,H.
とShang−Ping,T.,「Improved
rate equations for extern
al cavity semiconductor l
asers,」IEEEJ.Quant.Elec.,
25,pp.1580〜1584,1989参照。これ
らのレーザシステムはキャビティ内分光学に採用されて
いる、Baev,V.M.,Eschner,J.,P
aeth,E.,Shuler,R.,及びTosch
ek,P.E.,「Intra−cavity spe
ctroscopy with diode lase
rs,」Appl.Phys.B.,B55,pp.4
63〜477,1992参照、しかし、上述のように、
キャビティ内微細化例えばキャビティ内出力は、ダイオ
ードのレーザ面に対する光学的損傷を防ぐために慎重に
低く維持される。従って、これらの装置は、高いキャビ
ティ内出力に立脚している検知用途には不適当である。
ティ内高出力と所要の低入力を併有し、受動的かつ光学
的にロックし、それによって複雑かつ高価なロッキング
回路系の必要性を排除するコンパクトなシステムであ
る。本発明は、低入力で高出力を得ることができ(すな
わち低損失で)、かつ安定した出力を得ることができ
る、化学物質検出システム、化学物質検出方法、および
半導体レーザ出力ビルドアップシステムを提供すること
を目的とする。
ムは、放射面を有し、入射ビームを出力する半導体レー
ザが含まれる。光共振キャビティは、第1の入り口反射
要素と1つ以上の第2の反射要素との間で規定され、キ
ャビティ内光路に沿ってキャビティ内ビームを有するも
のである。戻りのビームは、入り口反射要素を透過し、
入射ビームと一致するが、それとは方向が逆のキャビテ
ィ内ビームの一部からなる。レーザは、完全に光学的に
キャビティにロッキングされており、キャビティ内ビー
ムは、キャビティ内を実質上無損失で通過する。
1の反射要素との間の入射ビーム路に回折格子(グレー
ティング)又はエタロンのような波長決定要素を包含す
る。
により、0.01より小さい又はさらに0.0001よ
り小さい反射率を持つ。戻りビームの放射面を通してレ
ーザへのフィードバックは、強く、例えば3%より大き
くてよい。
ス整合のため入射光路に光学形成装置を包含してもよ
い。
物質の検出である。そのために試料はキャビティの相互
作用領域に配置され、検出系はその相互作用領域内で試
料の所定の特性(例えば、ラマン散乱光)を検知できる
ように配置される。キャビティ内ビームは、試料と相互
作用する以外は実質上無損失でキャビティ内を通過す
る。
修正放射面を有する高出力ダイオードレーザであること
である。この場合、本発明は、裸ダイオードのしきい値
電流より小さい電流でダイオードレーザを駆動する方法
を提供する。
は、この用途に特によく適合する)における用途に関し
て説明する。しかし、本発明はまた液体検知に用いても
よい。必要な変更を以下に述べる
1で説明する。ダイオードレーザは光源110を形成
し、これは放射面112と後部面113とを有する。光
源はビーム114を放出する。光源110として適当な
市販デバイスの例は、東芝9215、日立HL6714
G、又はフィリップスCQL601D方式の単一縦モー
ドでインデックス誘導型(SLM−ID)レーザ並びに
フィリップスCQL602Dのような高出力・広領域デ
バイスがある。
(例えば、反射防止膜被覆の結果として)低反射率をも
っていてよい。この場合は、小ミラーを光源の後部面の
背後に置いて、光源から放出された光を反射させ、後部
面を通してビーム114のラインに沿って光源へ戻すよ
うにすべきである。この配置構成の利点は、その後でこ
の追加ミラーの位置を変えて系を調整できることであ
り、また後部面113とこの追加ミラー間に(後述の)
光学要素を置いてもよいことである。この実施例を図2
を参照して以下により詳細に説明する。
従来知られており、ここには示さない。しかし、上に挙
げたものを含むいくつかの適当な半導体レーザ装置は、
典型的には、装置冷却にほとんど又は全く追加電力を使
わなければ、約100mWを越える出力はもたらさない
であろう、ということに留意。さらに、反射防止膜被覆
したダイオードレーザ又は超ルミネッセンスダイオード
のような他の半導体デバイスを光源110として用いて
よい。
は従来の光学形成系116により公知の方法で空間的に
形成されて、適切なインピーダンス整合を確保する。波
長決定要素118は、ビーム114の光路に包含されて
動作波長の値を設定し、ダイオードキャビティの平均光
学帯域幅を制限する。追加された従来の光ビーム形成系
135は、もし形成系116を出るビーム114が空間
的に最適化されない場合に波長決定要素118及びビル
ドアップキャビティへのインピーダンス整合の両方につ
いて必要になろう。公知の製作技術を使って、光源11
0、光学形成系116(及びもしあれば光ビーム形成系
135)、及び波長決定要素118を、破線119で示
すように、単一の光源ユニットに機械的に組み込んでよ
い。光学的な同調可能帯域フィルタとして作動する光学
形成系116及び波長決定要素118は、その構造と操
作がよく知られている従来装置でよい。ビーム114
は、図1において右向きの矢印によって示されている入
射ビームを形成する。
び124のような反射要素から成るビルドアップキャビ
ティに衝突して、キャビティ内ビーム126を発生す
る。ミラー120は、好ましくは、傾斜させて(但しビ
ーム114の方向に垂直ではなく)ビーム114の直接
反射が光源に戻らないようにする。このことはキャビテ
ィ内ビーム126をロックする光源の能力を減ずること
になろう。傾斜したミラー120で反射したビーム11
4の一部分と、ミラー120が通す(ミラー124から
の)ビーム126の極めて小部分とを破線矢印125で
示す。
の保持構造物に入れられている)試料128を通過し、
試料128とビーム126との相互作用により発生した
光信号は、従来の検出系130で検出される。例えばラ
マン散乱光を検出してもよい。、検出系からの出力は、
従来の処理回路132への入力信号となり、公知の分析
技術を使って試料128中の対象物質の存在もしくはそ
の量が決定される。プロセッサによる分析結果は、さら
に処理回路系(図示せず)へ回してよく、又は従来の表
示装置134上に表示してもよい。
120を通って戻りビーム136として漏れる。戻りビ
ーム136は(左向きの矢印で示すように)方向は逆だ
が入射ビーム114と一致する。入り口のミラー120
からの戻りビーム136は、波長決定要素118、光学
形成系116(及びもしあれば光ビーム形成系135)
を通過し、そしてその放射面112を通って光源110
に戻る。
以外には光源について何ら電子的制御を要することなく
キャビティ内ビーム126の出力を入射ビーム114よ
り何桁も大きくさせるものである。さらに別の利点は、
小型で安価な光源によって試料から極めて大きい光信号
を発生することである。これは、放射面112、光学形
成系116(及びもしあれば光ビーム形成系135)、
波長決定要素118、及びミラー120、122、12
4のパラメータを選択してキャビティ内ビーム126の
出力を後述のように極大にすることによって達成され
る。
保するためは、光源110からの出力のほとんどは、ビ
ルドアップキャビティと(同じ周波数について)共振し
なければならない。換言すれば、光源はキャビティに光
学的にロッキングされるべきである。本発明により、こ
れは、光源110への支配的フィードバックが戻りビー
ム136であることを確実にすることにより達成され
る。この関連での主な問題は、光源110へ戻る、ビー
ム114の放射面112による反射である。
136が支配的フィードバックであることを保証するた
めにいくつかある方法の何れかを用いてよい。もしダイ
オードレーザ(光源)110が、東芝9215、日立6
714G、又はフィリップスCQL601D方式のSL
M−ID装置であるなら、それは通常、最適の出力ビル
ドアップができるよう、裸ダイオードのしきい値電流
(分離して作動する無修正ダイオードレーザに対する電
流しきい値)以上で良好に作動する。計算と実験によ
り、戻りビーム136は、出力安定度を保証するために
は1%〜50%の範囲のフィードバックを有することが
示されている。ビーム136が支配的フィードバックで
あることを保証するために、放射面112からのビーム
114の反射は、その強度がビーム136より少なくと
も10〜100倍小さくなければならない。この場合、
放射面112はほぼ0.01又は0.001の反射率を
もつべきであり、安定なロッキングを保証するために
は、それは、好ましくは0.001と0.0001の間
のオーダーであるべきである。本発明の1つの試作で
は、キャビティからのフィードバックは10%と20%
の間と推定され、また安定なロッキングのため日立67
14G型ダイオードレーザの放射面の反射率は、0.0
01〜0.0001の範囲内であった。
は、その面について反射防止膜を用いることによるもの
である。この反射率減少技術は公知である(例えば、E
isenstein,G.とStulz,L.W.,
「High qualityantireflecti
on coatings on laser face
sts by sputtered silicon
nitride,」Apple.Opt.,23,16
1(1984)参照)。本発明により、ダイオードレー
ザに施した反射防止膜の1つの利点は、ダイオードをキ
ャビティに位相ロックする、従来必要とした別の電子回
路系を必要としないことである。
LM−ID又は他のダイオードレーザを用いてよい。も
しフィードバックが十分大きければ、ダイオードーキャ
ビティ系のレイジング(lasing)は、裸ダイオー
ドのしきい値電流以下で起こるであろう。ダイオードー
キャビティ系がレーザを発生しさえすれば、放射面から
の光の反射は、ダイオード利得を枯渇させない程度に十
分低くなければならない。ダイオードの電流が裸ダイオ
ードのしきい値近くまで増えると、放射面反射がダイオ
ード利得を減らし始め、続いて出力が不安定となるであ
ろう。
ードバック量と放射面反射率によって決まる。本発明の
1つの利点は、可変減衰器又は光アイソレータのような
前述のフィードバック制限装置を何ら要しないで作動で
きることである。例えば、高出力ダイオードは、裸ダイ
オードのしきい値電流以下で良好に作動し、しかも、光
がビルドアップキャビティからフィードバックされる時
にレーザを発生するのに十分な利得を有するであろう。
そうしたダイオードは、Ueno,等、「30−mW
690−nm high−power straine
d−quantum−weee AlGaInP la
ser,」IEEE J.Quant.Elec.,2
9,1851(1993);及びArimoto,等、
「150mW Fundamental−transv
erse−mode operation of 67
0nm window laser diode,IE
EE J.Quant.Elec.,29,1874
(1993)に説明されている。本発明の1つの試作で
は、高反射鏡の後部面と10%の反射率をもつ放射面と
を有する680nmのSLM−IDレーザを用いた。こ
のダイオードは、裸ダイオードのしきい値電流以下10
mAで作動し、しかも、ビルドアップキャビティの有効
反射率が10%を越えるため、適切な安定出力のビルド
アップを達成した。
にすべきである。例えば、光学形成系116(及びもし
あれば光ビーム形成系135)と波長決定要素118
は、反射防止膜被覆するか、単に少し傾斜させるべきで
ある。
学形成系116(及びもしあれば光ビーム形成系13
5)は、ビーム114を形成し、ビーム126を空間的
に整合するレンズ又はプリズムのような要素を包含す
る。加えて、波長決定要素118は、特異な入射ビーム
の特性により最適に作動するだろう。例えば、もし波長
決定要素118がエタロンなら、最適入射ビームは、最
大量の光を通すため非発散でなければならない。この場
合、光学要素116は、要素118を通過できるようビ
ーム114を最適に形成し、また光学要素(光ビーム形
成系)135は、この通過光をビーム126へ空間的に
整合させる。波長決定要素118は、例えばもしそれが
回折格子なら、ビーム114も形成できることに注意さ
れたい。ある応用では、要素118の準最適の性能は許
容でき、この場合、要素135のビーム形成機能は、要
素116に組み入れてよい。
技術の両方とも光学分野ではよく分かっており、従来の
要素を使ってよい。ビーム126の形状は、ミラー12
0、122、及び124で形成されたビルドアップキャ
ビティで決まり、1つ以上の横電磁キャビティモードで
あってよい。
しあれば光ビーム形成系135)の設計には多くの選択
枝がある。適当な構成例は、以下のごとくである。 (a)ビーム114を集め、かつビルドアップキャビテ
ィに焦点を結ばせるための単一レンズもしくは多重レン
ズ。 (b)ビーム114をコリメートするための単一レンズ
もしくは多重レンズ、及びビーム114をビルドアップ
キャビティに焦点を結ばせるための追加レンズ。この場
合、追加レンズの位置及び焦点距離はビーム114をビ
ルドアップキャビティにインピーダンス整合するよう選
択される。 (c)(b)に加えてビーム114を循環させるための
円筒レンズ2個。 (d)(b)と同じ、加えてビーム114を循環させる
ための円柱プリズム対。 (e)(c)又は(d)と同じ、加えて非点収差補正レ
ンズ。 (f)ビーム114を平行にするGRINレンズ及びビ
ームをビルドアップキャビティにフォーカスさせるため
の第2のレンズ。
を別々の効率でビルドアップキャビティに結像する。こ
の効果を補償するため、同一の光出力を発生するようダ
イオード電流を変更する必要があろう。ビーム126と
136が与えられたダイオードレーザ電流で最も強くな
るよう最高能力を有する結像系を選択しなければならな
い。この選択は、与えられた用途についての特定幾何学
的配置、並びに費用によって決まり、公知の実験的理論
的技法を使って実施してよい。
の間隔の「櫛形」の共振周波数を持つ。ここでDはヘル
ツ単位のモード間隔であり、cは光速、及びLはビルド
アップキャビティの往復路長(round−trip
path length)である。例えば、もしL=3
0cmなら、D=0.50GHzとなる。もし特定の検
知用途でキャビティ内ビーム126が1つもしくは数個
のキャビティモードを包含すべきなら、波長(又は周波
数決定要素)118を採用しなければならない。
約3THz(即ち、670nmで5nm)の幅にわたっ
て実質的利得を有し、その結果、多くのキャビティ周波
数が、ランダム状態で同時又は別々にレーザを発生し、
かつビルドアップできるようになる。波長決定要素11
8の目的は、レーザを発生できるビルドアップキャビテ
ィモード数を制限することにある。レイジングモード数
は、波長決定要素118の帯域により決まり、1つであ
ってもよい。ビーム126と136ができるだけ大きい
ことを保証するには、波長決定要素118の透過率は、
大きくなければならない。本発明の種々の稼働試作機で
は、80%以上の透過率が用いられた。
素があり、これは分散型か、吸収型かあるいは両者の組
合わせ型でよい。狭帯域を有する光学フィルタ又は吸収
体は、大多数のモードを多く減衰させ、従ってそれらが
増えないようにするために用いてよい。適当なフィルタ
の例には、誘電スタック帯域フィルタ、エタロン、ライ
オット・フィルタ(Lyot filter)、及び超
音波光学フィルタがある。要素118は、光源110の
後部面113に、例えば、誘電スタック反射体またはそ
の他の公知被膜を後部面113上に堆積することによ
り、組み入れてよい。この場合、後部面113の作用
は、所定の適当に狭い周波数帯だけを反射させてビーム
114の光路に沿って戻すことにあり、これによってレ
ーザを発生できるキャビティモード数を制限するのであ
る。
は、ビームをある角度(光の周波数に依存)だけ偏光す
る。従って、僅か数個のビルドアップキャビティモード
だけがビーム126で発生でき、かつダイオードレーザ
光源110へ戻るビーム136を供給する。この場合、
ビルドアップできるモード数は、波長決定要素118の
分散及びこの要素とビルドアップキャビティ間の距離で
決まる。
を有し、mm当り1800本の溝を持つ透過格子であ
る。反射格子を用いてもよい。本発明の試作では、mm
当り2400本の溝と反射効率90%を有する格子を用
いた。ビーム114は、波長決定要素118を通過する
際、偏光(又は反射)してよい。
もので、ここでは、後部面113は、放射面112同
様、AR膜被覆されており、さらに追加ミラー200
は、ビーム114を反射して後部面113を通して光源
110に戻す。波長決定要素118は、もしそれが今度
はミラー200と後部面113間に置かれると、上述と
同じように動作するであろう。加えて、要素118の最
適性能が得られるようビーム114を形成するには、光
学形成系116が必要になろう。この場合、これも、ミ
ラー200と後部面113間に、好ましくは(但し必要
ではないが)波長決定要素118と後部面113間に配
置されることになる。
数ウインド(即ち、帯域濾波)が同調できるなら、ビー
ム126の平均周波数も同調できよう。同調範囲は、最
終的にダイオードレーザ光源110の利得帯域によって
制限される。同調の例には、回折格子かエタロンの何れ
かを回転することが含まれる。本発明では、波長決定要
素118は、レーザ光源110とキャビティとの間に置
かれる。要素118は、このとき、光源の後部面113
に組み込んでよく、もしくは光源と外部の追加ミラー2
00との間に置いてよい。本発明における要素118の
位置は、それ故、例えばKozlovskyによって記
述されたそれとは根本的に異なっている。本発明のキャ
ビティの設計により、極僅かな量の光をミラー122及
び124を通して通過させることができる。
ぞれ、ビーム126の強度を最適化するために従来の基
準を併用して任意の特定検知用途のニーズを満足するよ
う選択した曲率半径と相対的間隔をもっている。ミラー
の反射率の値は、光学キャビティの反射率の微細さ、従
ってビーム126と136の強度を決める。実際の値
は、与えられた用途によって異なり、またそれは、主要
な考察事項ががインピーダンス整合である公知技術を用
いて、実験もしくは計算によって決めてよい。計算によ
れば、最適のインピーダンス整合したミラー120は、
50〜300(ppm)の範囲の(透過、吸収、及び散
乱損失を含む)損失をもつであろうこと、及び第2のミ
ラー122、124の損失は1〜100ppmの範囲に
なるだろうということが示されている。本発明の試作に
用いられた適当なミラーの透過損失の2つの例は、3個
のミラー全てが12ppmという透過損失を持つとき
か、またはミラー120が約100ppmの損失を有
し、かつミラー122及び124が約12ppmの損失
を持つときかである。回折格子を使う系と光路において
キャビティより後の(キャビティの「エンドミラー」よ
り向こうの)他の周波数ロッキング装置とを比べると、
本発明のエンドミラー122、124は、従って、数桁
多く反射してよく、損失を大幅に減少して本発明の効率
を高めることができる。
曲率半径も与えられた用途によって変わり、実験的もし
くは理論的に決めることができる。本発明の1つの試作
では、全てのミラー120、122、及び124の曲率
半径は17cmであった。ミラー120と122間の距
離、及びミラー120と124間の距離は、また、安定
なキャビティモードを形成できるよう従来の任意のやり
方で選択されるべきである。たった今述べた本発明の試
作では、ミラー間の間隔は14cmであった。
満する多くの気体を含有する場合は、ミラー120、1
22、及び124によって形成されるV型ビルドアップ
キャビティの2本のアーム間の角度は、小さい(例え
ば、20度未満)はずである。さもなければ、気体の変
化に起因する屈折率の変化は、ビーム114が入り口の
ミラー120を通過する際そのビームの屈折に影響を及
ぼすことになる。他のミラーの位置と曲率半径は、別の
用途、例えば1つの小さいソリッドマウント内にはめ込
めるようミラー124と120とを互いに接近させる使
い方に適するであろう。
るのに適した公知の光学系及び集めた信号を検出するた
めの検出器を組み込んでいる。検出系130の位置は、
検出系130に採用された光学系の位置で決まり、試料
128の隣もしくは他の適切などこかの場所になろう。
検出系の配置は、通常、用途によって決まり、試料が発
すると予測される(ラマン散乱又は蛍光のような)光信
号の特性についての実験又は知識により簡単に決めるこ
とができる。
て特徴付けられる3ミラー式、V型のビルドアップキャ
ビティは、唯一の好適なキャビティ構成ではない。他の
構成を下に述べる。しかし、本発明のビルドアップキャ
ビティの一般的性質は、ダイオードレーザへの大量の光
のフィードバックが確保されることである。一般的に、
キャビティ内ビーム126に由来する単一の戻りビーム
136をもたらすキャビティ構成を選択すべきである。
V型キャビティはこのことを達成するもので、その理由
は、非共振入射ビームは何れも入り口のミラー120で
反射し、ダイオードレーザへは戻らないであろう。これ
を達成する別の方法は、リングキャビティに必要になる
ような、余分のキャビティミラーを追加することにより
行われるであろう。追加要素を必要としない好ましい例
を図2及び図3に示す。
もので、ここでは光学立方体310が図1に示されたミ
ラー120、124の代わりをする。図2及び図3の両
実施例に共通する特徴は、図1での参照番号を用いてい
ることである。特に、第1の実施例におけるように単一
ユニットに統合する必要はないが、一体化された光源、
形成光学系及び波長決定要素は119の符合が付けられ
ている。
プリズム312と314を一緒にして光学的にセメント
接合することにより作られる。1つの試作では、2個の
直角プリズムを使用した。プリズム312の1つの面
(事実上、入射ビーム114及び戻りビーム136に平
行な面)は強く反射するが、一方、面316と318
(事実上、光学立方体310のそれぞれ入り口及び出口
表面のビームに垂直な面)は、反射防止膜被覆されてい
る。できるだけ大きい強度を持ったキャビティ内ビーム
322を作り出すためには、表面又は面318はできる
だけ損失を低くしなければならない。プリズム312の
第3の面324(2個のプリズムの接触表面にある面)
も強く反射し、その反射率の値は、既知の何れかの手法
で、入力ビーム114をキャビティにインピーダンス整
合できるように選択される。
324、及び122で形成される。この構成の利点は、
2個の光学要素が1つに統合されていることである。し
かし、プリズム材料の複屈折を減ずるよう配慮すること
が必要である。偏光−回転要素(polarizati
on−rotation element)326、好
ましくは半波長板は、ビーム114が偏光しているとき
必要となるもので、公知の従来技術を使って調整できよ
う。
19を有する光学キャビティの第4の実施例を説明する
ものである。この実施例では、キャビティ構成は線形
で、その反射率によってビーム114をキャビティにイ
ンピーダンス整合する入り口ミラー410を有し、ミラ
ー410と122で形成されるものである。
るミラー410からの反射が存在し、これは2つの成分
から成る。第1の反射成分は、キャビティの共振周波数
の光から成り、第2の成分はその他の全ての入射周波数
の光から成る。第1の共振成分は、ミラー410と12
2のパラメータ(曲率と反射率)及びビーム114と1
26間の空間的重複の度合いの両方によって測定され
る。第1の反射成分の大きさは、ミラー410を通して
漏れ戻るキャビティ内光量と見なしてよく、それに反
し、第2の成分は、ミラー410のみのパラメータ(曲
率と反射率)によって決定される。これらの反射成分の
両方とも、光源へのフィードバックとなる。このフィー
ドバックの大きさは、さらにビーム形成光学系で決めら
れる。
ドバック経路に類似しているなら、第2のフィードバッ
ク経路は、光源における光学利得と競合し、出力の不安
定状態に至るであろう。光源を第1の共振フィードバッ
ク反射に安定して閉じ込めるには、第2のフィードバッ
クの大きさが第1の共振フィードバックより約10倍以
上小さいことが保証されなければならない。この場合、
例えば、光源に対する駆動電流は、その系が第1の共振
フィードバックのみに対するレイジングしきい値以上に
なるのに十分な利得だけを与えるよう選択してよい。こ
の解決法の限界は、出力の不安定状態が起こるため、光
源の利得をさらに増加できないことである。それ故、ミ
ラー410及び122によって形成されるキャビティで
ビルドアップし得る出力の量が制限されることになる。
別の、そして好ましい解法は、波長決定要素(図4では
ユニット119に含まれている)を包含させ、それを光
源とミラー410の間に置くことである。
隔は、ミラーの分離距離に逆比例する。もし光源(ある
いはより正確には、光源の高い反射体、即ち、後部面1
13かミラー200の何れか)とミラー410間の距離
が、ミラー410と122との間の距離より小さいな
ら、前者における共振モード間の周波数差は、後者にお
けるより大きい。例えば、もし狭帯域フィルタが、今述
べた周波数差より小さい大きさの帯域濾波に関して用い
られようなことがあれば、第1の共振経路が依然として
レーザを発生するとはいえ、第2のフィードバック経路
はレーザを発しないようにされるであろう。同様の解決
法は、上述の波長決定要素に対して、特にそれらがエタ
ロンとして与えられるとき、可能となろう。
よる。もし半波長板のような低損失偏光−回転要素が光
学キャビティに包含されるなら、共振反射は、非共振反
射とは位相が異なり、光源とキャビティ間に偏光子を挿
入することにより区別できる。もし光源が実質的に偏光
した放射を放出するなら、さらに偏光−回転要素が必要
になろう。
キャビティ内ビームは、入り口の反射要素(ミラー12
0及び410又はプリズム対310)から、試料を通っ
て、エンドミラー122まで、直進するものとして示さ
れている。これは最も単純で、本発明が試料によるラマ
ン散乱のような物理的特性を理解するのに使われるとき
は、従って好ましいキャビティ内光路であるが、その必
要はない。その代わり、キャビティ内ビームは、キャビ
ティ内ビームと検出系130に関して適切に配置された
試料を有する1つ以上の中間反射要素に向けることがで
きよう。但し、実質的にキャビティ内で無損失ビルドア
ップが維持されるほど中間要素が強く反射するもので、
かつキャビティの幾何学的形状(間隔及び曲率半径)と
その制限反射要素が従来の何れかの方法で調整されて安
定なキャビティモードが形成されることが保証される場
合に限る。
ームが直接試料中を通過しないで、むしろ対象とする試
料の識別特性がビームと試料の間の何らかの他の相互作
用に基づいて検出される用途には、必要であるかも知れ
ない。何れの場合においても、試料は、光学キャビティ
のある相互作用領域に置かれることになり、これは(図
に示すように)キャビティ自体の内部であってよい。さ
らに、試料の光学損失はキャビティミラーのそれより小
さくすべきである。もしそうでないなら、ミラーの反射
率は、キャビティへのインピーダンス整合を最適化する
よう選択されなければならない。
結晶のような何らかの損失機構をキャビティに故意に包
含させる必要はない。本発明の全ての実施例の1つの大
きな利点は、それらによって、レーザダイオード放射の
全スペクトルにわたって実質上無損失の反射が可能にな
ることである。事実、キャビティ内の固有の構造的損失
は全く無く、唯一つの「損失」は、試料によって吸収、
変換、もしくは散乱された、勿論検出系130で検出さ
れるエネルギーに関係のあるものだけであろう。
ではない。すなわち、下記に述べるような好適な種々の
実施態様を有している。
は、〔1〕A)放射面を有し、かつ入射ビームを入射ビ
ーム経路に沿って出力する半導体レーザと、 B)第1の入り口反射要素と少なくとも1つの第2の反
射要素との間で限定され、キャビティ内ビーム経路に沿
ってキャビティ内ビームを有する光共振キャビティと、 C)入り口反射要素中を透過するキャビティ内ビームの
一部から成り、入射ビームと一致するがそれとは逆方向
である戻りビームと、 D)検出系と、から構成される試料中の化学物質検出シ
ステムであって、 E)試料はキャビティの相互作用領域に置かれ、検出系
はその相互作用領域内部で試料の所定の特性を検知でき
るよう配置されること、 F)検出系が相互作用領域に隣合って置かれること、 G)レーザはキャビティに対して全体的に光学ロッキン
グされること、 H)キャビティ内ビームは、試料との相互作用以外は実
質上無損失でキャビティ内部を通過することを特徴と
し、〔2〕〜〔18〕のような好適な実施態様を有して
いる。
の間の入射ビーム経路に波長決定要素を包含する〔1〕
に記載のシステム。
〔2〕に記載のシステム。
〔2〕に記載のシステム。
mの範囲の損失を有し、かつ各第2の反射要素が1〜1
00ppmの範囲にある損失を有することを特徴とする
〔1〕に記載のシステム。
ムのフィードバックが3%より大きい〔1〕に記載のシ
ステム。
〔1〕に記載のシステム。
を有する〔7〕に記載のシステム。
射率を有する〔8〕に記載のシステム。
ス整合装置を入射ビーム経路に包含する〔1〕に記載の
システム。
直にならないような角度に置かれる〔1〕に記載のシス
テム。
ここで A)半導体レーザが後部面を有すること、 B)バックミラーが、後部面を出る光を反射して後部面
を通して半導体レーザへ戻すこと、を特徴とする〔1〕
に記載のシステム。
の間に配置される波長決定要素を包含する〔12〕に記
載のシステム。
る〔13〕に記載のシステム。
れる光を光学的に形成し、かつインピーダンス整合する
ための、光学形成,インピーダンス整合手段を包含する
〔14〕に記載のシステム。
被覆される後部面を有する〔1〕に記載のシステム。
である〔16〕に記載のシステム。
れる光を光学的に形成し、かつインピーダンス整合する
ための、光学形成,インピーダンス整合手段を包含する
〔17〕に記載のシステム。
9〕A)半導体レーザからの入射光を、入射ビームとし
て実質上無損失の、内部に障害の無い光共振キャビティ
に向けるステップ、 B)レーザを光共振キャビティに対し全体的に光学ロッ
キングするステップ、 C)試料をキャビティの相互作用領域に配置するステッ
プ、 D)相互作用領域内で試料の所定の特性を検出するステ
ップ、とからなることを特徴とし、〔20〕〜〔22〕
のような好適な実施態様を有している。
3%の強度を有する戻りビームをレーザへフィードバッ
クするステップを包含する〔19〕に記載の方法。
有するダイオードレーザであり、さらに裸ダイオードの
しきい値電流より少ない電流でダイオードレーザを駆動
するステップを包含する〔20〕に記載の方法。
反射防止膜で被覆するステップを包含する〔20〕に記
載の方法。
アップシステムは、〔23〕A)放射面を有し、入射ビ
ームを入射ビーム経路に沿って出力する半導体レーザ
と、 B)第1の入り口反射要素と少なくとも1つの第2の反
射要素間で限定され、キャビティ内ビーム経路に沿って
キャビティ内ビームを有する光共振キャビティと、 C)入り口反射要素中を透過するキャビティ内ビームの
一部から成り、入射ビームと一致するがそれとは逆方向
である戻りビームと、から構成され、 D)レーザはキャビティに全体的に光学ロッキングされ
ること、 E)キャビティ内ビームは実質上無損失でキャビティ内
部を通過すること、を特徴とするもので、〔24〕〜
〔39〕のような好適な実施態様を有している。
との間の入射ビーム経路に波長決定要素を包含する〔2
3〕に記載のシステム。
〔24〕に記載のシステム。
pmの範囲の損失を有し、かつ第2の反射要素が1〜1
00ppmの範囲にある複数の損失を有することを特徴
とする〔23〕に記載のシステム。
率を有する〔23〕に記載のシステム。
反射率を有する〔27〕に記載のシステム。
りビームのフィードバックが3%より大きい〔23〕に
記載のシステム。
る〔29〕に記載のシステム。
ス整合装置を入射ビーム経路に包含する〔23〕に記載
のシステム。
直にならないような角度に置かれる〔23〕に記載のシ
ステム。
通して半導体レーザへ戻すこと、を特徴とする〔23〕
に記載のシステム。
の間に配置される波長決定要素を包含する〔33〕に記
載のシステム。
る〔34〕に記載のシステム。
れる光を光学的に形成し、かつインピーダンス整合する
ための光学形成,インピーダンス整合手段を包含する
〔35〕に記載のシステム。
被覆される後部面を有する〔23〕に記載のシステム。
である〔37〕に記載のシステム。
れる光を光学的に形成し、かつインピーダンス整合する
ための光学形成,インピーダンス整合手段を包含する
〔38〕に記載のシステム。
で高出力を得ることができ(すなわち低損失で)、かつ
安定した出力を得ることができる、化学物質検出システ
ム、化学物質検出方法、および半導体レーザ出力ビルド
アップシステムを提供することができる。すなわち、本
発明によれば、光源について何ら電子的制御を要するこ
となくキャビティ内ビームの出力を入射ビームより何桁
も大きくさせることができる。またキャビティに位相ロ
ックする別の電子回路系を必要としない等により、小型
で安価な光源によって試料から極めて大きい光信号を発
生できる。
ドアップキャビティに対して外部にある光学ロッキング
半導体光源を有する、検知システムを説明する図であ
る。
後部面を通して光源へ戻す、本発明の第2の実施例を説
明する図である。
複数のミラーと入れ換えられる第3の実施例を説明する
図である。
の実施例を説明する図である。
面 322 キャビティ内ビーム 324 プリズム312の第3の面 326 偏光−回転素子 410 入口ミラー
Claims (3)
- 【請求項1】 A)放射面を有し、かつ入射ビームを入
射ビーム経路に沿って出力する半導体レーザと、 B)第1の入り口反射要素と少なくとも1つの第2の反
射要素との間で限定され、キャビティ内ビーム経路に沿
ってキャビティ内ビームを有する光共振キャビティと、 C)入り口反射要素中を透過するキャビティ内ビームの
一部から成り、入射ビームと一致するがそれにと逆方向
である戻りビームと、 D)検出系と、から構成され、 E)試料はキャビティの相互作用領域に置かれ、検出系
はその相互作用領域内部で試料の所定の特性を検知でき
るよう配置されること、 F)検出系が相互作用領域に隣合って置かれること、 G)レーザはキャビティに全体的に光学ロッキングされ
ること、 H)キャビティ内ビームは、試料との相互作用以外は実
質上無損失でキャビティ内部を通過すること、を特徴と
する試料中の化学物質検出システム。 - 【請求項2】 A)半導体レーザからの入射光を、入射
ビームとして実質上無損失の、内部に障害の無い光共振
キャビティに向けるステップ、 B)レーザを光共振キャビティに対し全体的に光学ロッ
キングするステップ、 C) 試料をキャビティの相互作用領域に配置するステ
ップ、 D) 相互作用領域内で試料の所定の特性を検出するス
テップ、とからなることを特徴とする試料中の化学物質
検出方法。 - 【請求項3】 A)放射面を有し、入射ビームを入射ビ
ーム経路に沿って出力する半導体レーザと、 B)第1の入り口反射要素と少なくとも1つの第2の反
射要素間で限定され、キャビティ内ビーム経路に沿って
キャビティ内ビームを有する光共振キャビティと、 C)入り口反射要素中を透過するキャビティ内ビームの
一部から成り、入射ビームと一致するがそれに関して逆
方向である戻りビームと、から構成され、ここで D)レーザはキャビティに対して全体的に光学ロッキン
グされること、 E)キャビティ内ビームは実質上無損失でキャビティ内
部を通過すること、を特徴とする半導体レーザ出力ビル
ドアップシステム。
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